JP2013119688A - 熱膨張性縫製糸及びその縫製方法 - Google Patents

熱膨張性縫製糸及びその縫製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】熱膨張マイクロカプセルの発泡温度を低温(90℃以下)にすることにより、ヘッドレスト生産時のウレタン発泡熱でマイクロカプセルが発泡し、袋状表皮層縫製部よりの発泡液注入時における十分なウレタン樹脂の漏出・汚染防止ができること、及びポリエステル変性アクリルエマルジョン/ウレタンエマルジョン/シリコーンエマルジョン/アクリルシリコーンエマルジョンのうち少なくとも2種をバインダーに用いることにより、縫製糸からの熱膨張マイクロカプセルの脱落が大幅に改善し、通常の縫製機械でも縫製が可能になる縫製糸と縫製方法を提供する。
【解決手段】縫製糸本体を構成する芯部構成ヤーンに、発泡開始温度が90℃以下である発泡性マイクロカプセルを樹脂バインダーと共に塗布した後、発泡性マイクロカプセルが発泡しない乾燥温度条件化で乾燥して、得られる縫製糸にシリコン樹脂またはワックス等の平滑剤を常法の巻き加工により付着させ乾燥して得た未発泡状態のマイクロカプセルを鞘部に持つ芯/鞘構造の熱膨張性縫製糸及び熱膨張性縫製糸のヘッドレスト用表皮材縫製方法を構成するものである。

Description

本発明は、シートを袋状に縫製した表皮の開口部より内部に装着し、表皮内に発泡液を注入しパッドを表皮と一体に発泡成形して製造する、袋状表皮層縫製縫目からの注入発泡液の漏出・汚染を防止し、不良品発生低減と作業効率改善に役立つ熱膨張性縫製糸及びその縫製方法に関するものであ利、更に詳細には、自動車用シートの一部を袋状に縫製した表皮の開口部より内部に装着し、表皮内に発泡液を注入しパッドを表皮と一体に発泡成形して製造するヘッドレスト製造における、袋状表皮層縫製縫目からの注入発泡液の漏出・汚染を防止し、不良品発生低減と作業効率改善に役立つ熱膨張性縫製糸及び縫製方法に関するものである。
袋状に縫製した表皮の開口部より内部に装着し、表皮内に発泡液を注入し、パッドを表皮と一体に発泡成形して製造するに際して、該表皮層を形成する袋状に縫製された表皮の縫目より、注入された発泡液が発泡圧により外部に漏出し、製品の汚染を起こすことを防止するために該袋状表皮層の縫製を、芯部を形成する縫製用ミシン糸本体の外層部に発泡性マイクロカプセルを含む鞘層を接着した芯/鞘構造糸で縫製し、縫目孔を該膨張性縫製糸で密閉することにより縫目からの発泡液漏出を防止する表皮材一体発泡成形表皮材縫製糸及び縫製方法に関しては、本出願人が出願した特開2005‐290570号公報に示されるものがある。
しかしながら、上記先願発明は、熱膨張マイクロカプセルの発泡温度が高温(130℃以上)であるため、ヘッドエストの生産時のウレタン発泡熱では熱膨張マイクロカプセルが発泡せず、満足なウレタン樹脂の漏れ防止性能を発揮できない。また、先願発明の縫製方法では、熱膨張マイクロカプセルの糸から脱落があり、縫製機会の一部の設計変更または改変の必要があった。さらに、先願発明では、縫製糸から脱落した熱膨張マイクロカプセルがヘッドレスト縫製部周辺に異物として付着してしまう危険性があった。
る。
特開2005‐290570号公報
また、縫製糸に熱膨張マイクロカプセルを混入したバインダーをコーティング及び/または含浸して担持させたものが開示されている。該公報にはウレタン発泡温度が120℃ないし140℃になれば表皮部分も同等の温度になることを前提に記載されているが、実際には表皮部分の温度は100℃以下であるため、市販のマイクロカプセルを使用して該公報のとおり実施しても効果を奏しない。
特許第4391525号公報
本発明は、熱膨張マイクロカプセルの発泡温度を低温(90℃以下)にすることにより、ヘッドレスト生産時のウレタン発泡熱でマイクロカプセルが発泡し、袋状表皮層縫製部よりの発泡液注入時における十分なウレタン樹脂の漏出・汚染防止ができること、及びポリエステル変性アクリルエマルジョン/ウレタンエマルジョン/シリコーンエマルジョン/アクリルシリコーンエマルジョンのうち少なくとも2種をバインダーに用いることにより、縫製糸からの熱膨張マイクロカプセルの脱落が大幅に改善し、通常の縫製機械でも縫製が可能になる縫製糸と縫製方法の提供を課題とするものである。
上記課題を解決するための手段として、請求項に記載する縫製糸及び縫製方法を実施することにより、目的達成に成功した。即ち
1.縫製糸本体を構成する芯部構成ヤーンに、発泡開始温度が90℃以下である発泡性マイクロカプセルを樹脂バインダーと共に塗布した後、発泡性マイクロカプセルが発泡しない乾燥温度条件化で乾燥して、得られる縫製糸にシリコン樹脂またはワックス等の平滑剤を常法の巻き加工により付着させ乾燥して得た未発泡状態のマイクロカプセルを鞘部に持つ芯/鞘構造の熱膨張性縫製糸とその縫製方法を開発して課題解決に成功した。
2.さらに、より具体的にその実施手段を規定すると、ヘッドレスト・アームレスト等の一体発泡成形する自動車部品に使用される縫製糸及び縫製方法に構成するものである。
3.また、請求項1の芯鞘構造縫製糸の未発泡マイクロカフ゜セルの未発泡時の平均粒径は20μm以下、更に好ましくは5μm〜18μmであり、最も好ましくは10μm〜16μ、発泡時の平均粒径が80μm以下、更に好ましくは10μm〜60μm最も好ましくは20μ〜40μであることを特徴とする熱膨張性縫製糸及び縫製方法に構成するものである。
4.また、請求項1の芯鞘構造縫製糸の芯部構成ヤーンがマルチフィラメント糸または紡績糸であることを特徴とする熱膨張性縫製糸熱膨張性縫製糸及び縫製方法に構成するものである。
5.更に、請求項1の樹脂バインダーとして、ポリエステル変性アクリルエマルジョン/ウレタンエマルジョン/シリコーンエマルジョン/アクリルシリコーンエマルジョンのうち少なくとも2種を5〜30重量部使用したことを特徴とする熱膨張性縫製糸及び縫製方法に構成するものである。
6.更にまた、請求項1のマイクロカプセルの含有量は、芯部構成ヤーン100重量に対し3〜30重量部であり更に好ましくは5〜25重量部であることを特徴とする熱膨張性縫製糸及び縫製方法に構成するものである
更により具体的にその実施手段を規定すると、
縫製糸本体を構成する芯部構成ヤーンに、発泡開始温度が90℃以下である発泡性マイクロカプセルを樹脂バインダーと共に塗布した後、発泡性マイクロカプセルが発泡しない乾燥温度条件化で乾燥して、得られる縫製糸にシリコン樹脂またはワックス等の平滑剤を常法の巻き加工により付着させ乾燥して得た未発泡状態のマイクロカプセルを鞘部に持つ芯/鞘構造の熱膨張性縫製糸とその縫製方法に構成するものである。(該袋状表皮材縫製方法を以後、後発泡法と称する)
更に本発明は、該プロセスにおける膨張性芯/鞘構造縫製糸の適用方法として、発泡性マイクロカプセルを鞘部構成要素として芯部構成ヤーン外周に未発泡状態で接着された未発泡状膨張性芯/鞘構造縫製糸を縫製用上糸/下糸の両者に又は下糸又は上糸として用い、先ず表皮材一体発泡成形ヘッドレスト形成部材を裏返し状の袋状表皮として縫製し、使用した発泡性マイクロカプセルの膨張特性(発泡温度、発泡倍率)と発泡特性(発泡温度における加熱時間、発泡倍率)を発泡性マイクロカプセル製造会社の技術資料より読み取り、適正発泡条件を設定して加熱・発泡させ、縫目孔を該縫製糸の径方向膨張とその圧縮弾性により密閉し、かくして縫製された裏返し状の表皮材一体発泡成形表皮を反転させ表返し、後は表皮材一体発泡成形製造工程に従って例えばヘッドレストを製造する方法であり、所謂“後発泡法”と称する適用方法である。
該後発泡法の適用は、縫製用糸として該膨張性芯/鞘構造縫製糸の未発泡糸を用いること以外は、縫製操作性・縫製用ミシン等においても差異はなく又、通常実施される表皮材一体発泡成形製造法と何ら異なる特別な操作・装置は不必要で広く現行プロセスが適用可能である。
請求項1、請求項7の発明の熱膨張性発泡性マイクロカプセルの発泡開始温度が90℃以下であるので、ヘッドレスト生産時のウレタン発泡熱でマイクロカプセルが発泡し、十分なウレタン樹脂漏れ防止機能を発揮できるようになった。
請求項2、請求項8の発明において、ヘッドレスト・アームレストのみならずテント生地やエアバック等にも応用できるものである。
請求項3、請求項9の発明において、芯鞘構造縫製糸の未発泡マイクロカフ゜セルの未発泡時の平均粒径は20μm以下であり、発泡時の平均粒径が80μm以下でないと、縫製時の粉落ちが多くなり実用に供しない。
請求項4、請求項10において、芯鞘構造縫製糸の芯部構成ヤーンはポリエステルスパン糸が好適であるが、汎用のマルチフィラメント糸または紡績糸であってもよい。
請求項5、請求項11の発明において、樹脂バインダーとして、アクリル系、EVA系等ではマイクロカプセルをポリエステル糸等に担持することができず、縫製時の粉落ちが多くなり実用に供しない。ホ゜リエステル変成アクリルエマルジョン/ウレタンエマルジョン /シリコーンエマルジョン/アクリルシリコーンエマルジョンのうち少なくとも2種類を5重量部以上混合しないと、指定の樹脂バインダーを使用しても粉落ちが多くなり実用に供しない。また、少なくとも2種の合計が30重量以上では樹脂バインダー自体の脱落が発生し、実用に供せられない。
請求項6、請求項12の発明において、マイクロカプセルの含有量が3重量部以下では十分なウレタン樹脂の漏出を防止できず、30重量部を超えると縫製時の粉落ちが大きくなり実用に供しない。
以下、本発明の実施例を説明する。
1−(1)熱膨張縫製糸の作製
日本フィライト(株)製「エクスパンセル031−40WUF」(メチルメタアクリレート−アクリロニトリル共重合体、発泡剤イソペンタン未発泡平均粒形14μm)20重量部と、DIC(株)社製ウレタンディスパージョン(商品名ハイドランWLS-201固形分35%)10重量部、北広ケミカル(株)社製シリコーンエマルション(商品名TF-3500固形分45%)10重量部、東亜合成(株)社製ポリエステル変成アクリルエマルション(商品名アロンNS-1200 (1)固形分40%)10重量部を水50重量部に分散させ処理液とした。処理液を処理槽に入れ、かせ状にした8番手ポリエステル紡績糸ミシン糸を処理層で処理液が均一に付着するよう含浸し、処理液の目付け量がミシン糸100重量部に対し150重量部となるよう遠心脱水処理した。処理液を付与したかせ状ミシン糸を熱風乾燥機に入れ、70℃で30分乾燥し、8番手ポリエステル紡績糸に未発泡の発泡性マイクロカプセルを付与してなる熱膨張性芯/鞘構造ミシン糸に定法で巻き加工を施し、ジメチルシリコーンを3重量部付着させたミシン糸を得た。 この糸のマイクロカプセルの含有量は8番手ポリエステル紡績糸ミシン糸100重量に対し20重量部であり、膨張開始温度は80℃であった。
1−(2)熱膨張糸縫製サンプルの作製
(実施例1)
1−(1)で得られた縫製糸を上下糸とし、テンション上糸500g、下糸100g、ミシン回転数800rpm、18番手ミシン針、ピッチ4.0mmの条件で、4mm厚PVCレザーと4mm厚ウレタンシートを積層し縫製した。縫製に際しては粉落ちはなく良好であった。このサンプルを熱風乾燥機で90℃で10分間熱処理し、熱膨張性マイクロカプセルを膨張させたサンプルとした。サンプルより膨張したマイクロカプセルを採取し、レーザー回折法で平均粒径を測定したところ、その平均粒径は30μmであった。
(比較例1)
8番手ポリエステル紡績糸縫製糸を上下糸とし、テンション上糸500g、下糸100g、ミシン回転数800rpm、18番手ミシン針、ピッチ4.0mmの条件で、4mm厚PVCレザーと4mm厚ウレタンシートを積層し縫製した。実施例1と同様に、このサンプルを熱風乾燥機により90℃で10分間熱処理し比較例1とした。
(実施例2)
1−(1)で得られた縫製糸を上下糸とし、表皮剤一体発泡成形ヘッドレスト成型部材を裏返し上の袋状表皮として縫製し、ついで縫製した裏返し状の袋状一体発泡成形用ヘッドレスト表皮を反転させ表返し、その後その表皮の内部にステーを挿入するとともに、発泡液を注入して発泡させることにより、発泡材が表皮と一体に成型させ、一体成型タイプヘッドレストを製造した。ヘッドレスト製造時の糸からの粉落ちはなく問題なく製造できた。 製造後、ヘッドレスト縫製糸より膨張したマイクロカプセルを採取し、レーザー回折法で平均粒径を測定したところ、その平均粒径は28μmであった。
(比較例2)
また比較例として8番手ポリエステル紡績糸縫製糸を使用し、実施例2と同様にヘッドレストを製造した。
(実施例3)
1−(1)で作製した縫製糸を上下糸とし、テンション上糸400g、下糸100g、ミシン回転数720rpm、19番手ミシン針、ピッチ3.0mmの条件で、1mm厚ウレタコーティングポリエステルンシート2枚を積層し縫製した。縫製時の粉落ちはなく良好であった。このサンプルを90℃で10分間熱処理した。サンプルより膨張したマイクロカプセルを採取し、レーザー回折法で平均粒径を測定したところ、その平均粒径は30μmであった。
(比較例3)
また比較例として8番手ポリエステル紡績糸縫製糸で同様の条件で縫製した。
1−(3)縫製サンプルの評価
実施例1および比較例1で得られた縫製サンプルをJISL1092低水圧法で耐水圧を測定した。 各々の耐水圧試験結果は表1の通りである。
Figure 2013119688
比較例2のヘッドレストは縫製部より発泡ウレタン樹脂の樹脂漏れが見受けられるのに対し、実施例2ではヘッドレストに注入した発泡液の漏出は一切見受けられなかった。
実施例3および比較例3で得られた縫製サンプルをJISL1092低水圧法で耐水圧を測定した。 各々の耐水圧試験結果は表2の通りである。
Figure 2013119688
2−(1)熱膨張縫製糸の作製
日本フィライト(株)製「エクスパンセル031−40WUF」(メチルメタアクリレート−アクリロニトリル共重合体、発泡剤イソペンタン未発泡平均粒形14μm)20重量部と、DIC(株)社製ウレタンディスパージョン(商品名ハイドランWLS-201固形分35%)20重量部、北広ケミカル(株)社製シリコーンエマルジョン(商品名TF-3500固形分45%)20重量部を水40重量部に分散させ処理液とした。処理液を処理槽に入れ、かせ状にした8番手ポリエステルフィラメントミシン糸を処理層で処理液が均一に付着するよう含浸し、処理液の目付け量がミシン糸100重量部に対し120重量部となるよう遠心脱水処理した。処理液を付与したかせ状ミシン糸を熱風乾燥機に入れ、70℃で30分乾燥し、8番手ポリエステルフィラメント糸に未発泡の発泡性マイクロカプセルを付与してなる熱膨張性芯/鞘構造ミシン糸に定法で巻き加工を施し、ジメチルシリコーンを3重量部付着させたミシン糸を得た。 この糸のマイクロカプセルの含有量は、8番手ポリエステルフィラメント糸ミシン糸100重量部に対し17重量部であり、熱膨張開始温度は80℃であった。
2−(2)熱膨張糸縫製サンプルの作製
(実施例4)
2−(1)で得られた縫製糸を上下糸とし、テンション上糸500g、下糸100g、ミシン回転数800rpm、18番手ミシン針、ピッチ4.0mmの条件で、4mm厚PVCレザーと4mm厚ウレタンシートを積層し縫製した。縫製に際しては粉落ちはなく良好であった。このサンプルを熱風乾燥機で90℃で10分間熱処理し、熱膨張性マイクロカプセルを膨張させたサンプルとした。サンプルより膨張したマイクロカプセルを採取し、レーザー回折法で平均粒径を測定したところ、その平均粒径は30μmであった。
(比較例4)
比較例として、8番手ポリエステルフィラメント縫製糸を上下糸とし、テンション上糸500g、下糸100g、ミシン回転数800rpm、18番手ミシン針、ピッチ4.0mmの条件で、4mm厚PVCレザーと4mm厚ウレタンシートを積層し縫製した。このサンプルを熱風乾燥機で90℃で10分間熱処理し比較例4とした。
(実施例5)
2−(1)で得られた縫製糸を上下糸とし、表皮剤一体発泡成形ヘッドレスト成型部材を裏返し上の袋状表皮として縫製し、ついで縫製した裏返し状の袋状一体発泡成形用ヘッドレスト表皮を反転させ表返し、その後その表皮の内部にステーを挿入するとともに、発泡液を注入して発泡させることにより、発泡材が表皮と一体に成型させ、一体成型タイプヘッドレストを製造した。ヘッドレスト製造時の糸からの粉落ちはなく問題く製造できた。製造後、ヘッドレスト縫製糸より膨張したマイクロカプセルを採取し、レーザー回折法で平均粒径を測定したところ、その平均粒径は28μmであった。
(比較例5)
8番手ポリエステルフィラメント縫製糸を使用し実施例5と同様の条件でヘッドレストを製造した。
(実施例6)
2−(1)で作製した縫製糸を上下糸とし、テンション上糸400g、下糸100g、ミシン回転数720rpm、19番手ミシン針、ピッチ3.0mmの条件で、1mm厚ウレタコーティングポリエステルンシート2枚を積層し縫製した。縫製時の粉落ちはなく良好であった。このサンプルを90℃で10分間熱処理した。サンプルより膨張したマイクロカプセルを採取し、レーザー回折法で平均粒径を測定したところ、その平均粒径は30μmであった
(比較例6)
また比較例として8番手ポリエステルフィラメント縫製糸で同様の条件で縫製した。
2−(3)縫製サンプルの評価
実施例4および比較例4で得られた縫製サンプルをJISL1092低水圧法で耐水圧を測定した。 各々の耐水圧試験結果は表3の通りである。
Figure 2013119688
また、比較例5のヘッドレストは縫製部より発泡ウレタン樹脂の樹脂漏れが見受けられるのに対し、実施例5ではヘッドレストに注入した発泡液の漏出は一切見受けられなかった。
実施例6および比較例6で得られた縫製サンプルをJISL1092低水圧法で耐水圧を測定した。 各々の耐水圧試験結果は表4の通りである。
Figure 2013119688
3−(1)熱膨張縫製糸の作製
日本フィライト(株)製「エクスパンセル642−40WUF」(ポリビニリデンクロライド−アクリロニトリル共重合体、発泡剤イソペンタン未発泡平均粒形14μm)20重量部と、東亜合成(株)社製ポリエステル変成アクリルエマルジョン(商品名アロンNS-1200 (1)固形分40%)20重量部と北広ケミカル(株)社製シリコーンエマルジョン(商品名TF-3500固形分45%)20重量部を水40重量部に分散させ処理液とした。処理液を処理槽に入れ、かせ状にした8番手ポリエステル紡績糸ミシン糸を処理層で処理液が均一に付着するよう含しんし、処理液の目付け量がミシン糸100重量部に対し150重量部となるよう遠心脱水処理した。処理液を付与したかせ状ミシン糸を熱風乾燥機に入れ、65℃で60分乾燥し、8番手ポリエステル紡績糸に未発泡の発泡性マイクロカプセルを付与してなる熱膨張性芯/鞘構造ミシン糸に定法で巻き加工を施し、ジメチルシリコーンを3重量部付着させたミシン糸を得た。 この糸のマイクロカプセルの含有量は、8番手ポリエステル紡績糸ミシン糸100重量部に対し15重量部であり、熱膨張開始温度は70℃であった。
(実施例7)
3−(2)熱膨張糸縫製サンプルの作製
3−(1)で得られた縫製糸を上下糸とし、テンション上糸500g、下糸100g、ミシン回転数800rpm、18番手ミシン針、ピッチ4.0mmの条件で、4mm厚PVCレザーと4mm厚ウレタンシートを積層し縫製した。縫製に際しては粉落ちはなく良好であった。このサンプルを熱風乾燥機で80℃で10分間熱処理し、熱膨張性マイクロカプセルを膨張させたサンプルとした。サンプルより膨張したマイクロカプセルを採取し、レーザー回折法で平均粒径を測定したところ、その平均粒径は27μmであった。
(実施例8)
3−(1)で得られた縫製糸を上下糸とし、表皮剤一体発泡成形ヘッドレスト成型部材を裏返し上の袋状表皮として縫製し、ついで縫製した裏返し状の袋状一体発泡成形用ヘッドレスト表皮を反転させ表返し、その後その表皮の内部にステーを挿入するとともに、発泡液を注入して発泡させることにより、発泡材が表皮と一体に成型させ、一体成型タイプヘッドレストを製造した。(実施例8および比較例2)。ヘッドレスト製造時の糸からの粉落ちはなく問題なく製造できた。 製造後、ヘッドレスト縫製糸より膨張したマイクロカプセルを採取し、レーザー回折法で平均粒径を測定したところ、その平均粒径は32μmであった。
(実施例9)
3−(1)で作製した縫製糸を上下糸とし、テンション上糸400g、下糸100g、ミシン回転数720rpm、19番手ミシン針、ピッチ3.0mmの条件で、1mm厚ウレタコーティングポリエステルンシート2枚を積層し縫製した。縫製時の粉落ちはなく良好であった。このサンプルを80℃で10分間熱処理した。サンプルより膨張したマイクロカプセルを採取し、レーザー回折法で平均粒径を測定したところ、その平均粒径は27μmであった。
3−(3)縫製サンプルの評価
実施例7および比較例1で得られた縫製サンプルをJISL1092低水圧法で耐水圧を測定した。 各々の耐水圧試験結果は表5の通りである。
Figure 2013119688
また、比較例2のヘッドレストは縫製部より発泡ウレタン樹脂の樹脂漏れが見受けられるのに対し、実施例8ではヘッドレストに注入した発泡液の漏出は一切見受けられなかった。
実施例9および比較例3で得られた縫製サンプルをJISL1092低水圧法で耐水圧を測定した。 各々の耐水圧試験結果は表6の通りである。
Figure 2013119688
4−(1)熱膨張縫製糸の作製
日本フィライト(株)製「エクスパンセル031−40WUF」(メチルメタアクリレート−アクリロニトリル共重合体、発泡剤イソペンタン未発泡平均粒形14μm)20重量部と、DIC(株)社製ウレタンディスパージョン(商品名ハイドランWLS-201固形分35%)20重量部、東亜合成(株)社製ポリエステル変成アクリルエマルジョン(商品名アロンNS-1200 (1)固形分40%)20重量部を水40重量部に分散させ処理液とした。処理液を処理槽に入れ、かせ状にした8番手ポリエステルフィラメントミシン糸を処理層で処理液が均一に付着するよう含しんし、処理液の目付け量がミシン糸100重量部に対し120重量部となるよう遠心脱水処理した。処理液を付与したかせ状ミシン糸を熱風乾燥機に入れ、70℃で30分乾燥し、8番手ポリエステルフィラメント糸に未発泡の発泡性マイクロカプセルを付与してなる熱膨張性芯/鞘構造ミシン糸に定法で巻き加工を施し、ジメチルシリコーンを3重量部付着させたミシン糸を得た。 この糸のマイクロカプセルの含有量は8番手ポリエステルフィラメント糸ミシン糸100重量部に対し18重量部であり、熱膨張開始温度は80℃であった。
4−(2)熱膨張糸縫製サンプルの作製
(実施例10)
4−(1)で得られた縫製糸を上下糸とし、テンション上糸500g、下糸100g、ミシン回転数800rpm、18番手ミシン針、ピッチ4.0mmの条件で、4mm厚PVCレザーと4mm厚ウレタンシートを積層し縫製した。縫製に際しては粉落ちはなく良好であった。このサンプルを熱風乾燥機で90℃で10分間熱処理し、熱膨張性マイクロカプセルを膨張させたサンプルとした。サンプルより膨張したマイクロカプセルを採取し、レーザー回折法で平均粒径を測定したところ、その平均粒径は30μmであった。
(実施例11)
4−(1)で得られた縫製糸を上下糸とし、表皮剤一体発泡成形ヘッドレスト成型部材を裏返し上の袋状表皮として縫製し、ついで縫製した裏返し状の袋状一体発泡成形用ヘッドレスト表皮を反転させ表返し、その後その表皮の内部にステーを挿入するとともに、発泡液を注入して発泡させることにより、発泡材が表皮と一体に成型させ、一体成型タイプヘッドレストを製造した。ヘッドレスト製造時の糸からの粉落ちはなく問題なく製造できた。製造後、ヘッドレスト縫製糸より膨張したマイクロカプセルを採取し、レーザー回折法で平均粒径を測定したところ、その平均粒径は28μmであった。
(実施例12)
4−(1)で作製した縫製糸を上下糸とし、テンション上糸400g、下糸100g、ミシン回転数720rpm、19番手ミシン針、ピッチ3.0mmの条件で、1mm厚ウレタコーティングポリエステルンシート2枚を積層し縫製した。縫製時の粉落ちはなく良好であった。このサンプルを90℃で10分間熱処理した。サンプルより膨張したマイクロカプセルを採取し、レーザー回折法で平均粒径を測定したところ、その平均粒径は30μmであった。
4−(3)縫製サンプルの評価
実施例10および比較例4で得られた縫製サンプルをJISL1092低水圧法で耐水圧を測定した。 各々の耐水圧試験結果は表7の通りである。
Figure 2013119688
また、比較例5のヘッドレストは縫製部より発泡ウレタン樹脂の樹脂漏れが見受けられるのに対し、実施例11ではヘッドレストに注入した発泡液の漏出は一切見受けられなかった。
実施例12および比較例6で得られた縫製サンプルをJISL1092低水圧法で耐水圧を測定した。 各々の耐水圧試験結果は表8の通りである。
Figure 2013119688
5−(1)熱膨張縫製糸の作製
日本フィライト(株)製「エクスパンセル031−40WUF」(メチルメタアクリレート−アクリロニトリル共重合体、発泡剤イソペンタン未発泡平均粒形14μm)20重量部と、DIC(株)社製ウレタンディスパージョン(商品名ハイドランWLS-201固形分35%)20重量部、北広ケミカル(株)社製アクリルシリコーンエマルション(商品名ライトエポックS60NFE固形分25%)40重量部を水20重量部に分散させ処理液とした。処理液を処理槽に入れ、かせ状にした8番手ポリエステルフィラメント紡績糸ミシン糸を処理層で処理液が均一に付着するよう含しんし、処理液の目付け量がミシン糸100重量部に対し120重量部となるよう遠心脱水処理した。処理液を付与したかせ状ミシン糸を熱風乾燥機に入れ、70℃で30分乾燥し、8番手ポリエステルフィラメント糸に未発泡の発泡性マイクロカプセルを付与してなる熱膨張性芯/鞘構造ミシン糸に定法で巻き加工を施し、ジメチルシリコーンを3重量部付着させたミシン糸を得た。 この糸のマイクロカプセルの含有量は、8番手ポリエステルフィラメント紡績糸100重量部に対し16重量部であり、熱膨張開始温度は80℃であった。
5−(2)熱膨張糸縫製サンプルの作製
(実施例13)
5−(1)で得られた縫製糸を上下糸とし、テンション上糸500g、下糸100g、ミシン回転数800rpm、18番手ミシン針、ピッチ4.0mmの条件で、4mm厚PVCレザーと4mm厚ウレタンシートを積層し縫製した。縫製に際しては粉落ちはなく良好であった。このサンプルを熱風乾燥機で90℃で10分間熱処理し、熱膨張性マイクロカプセルを膨張させたサンプルとした。サンプルより膨張したマイクロカプセルを採取し、レーザー回折法で平均粒径を測定したところ、その平均粒径は30μmであった。
(実施例14)
5−(1)で得られた縫製糸を上下糸とし、表皮剤一体発泡成形ヘッドレスト成型部材を裏返し上の袋状表皮として縫製し、ついで縫製した裏返し状の袋状一体発泡成形用ヘッドレスト表皮を反転させ表返し、その後その表皮の内部にステーを挿入するとともに、発泡液を注入して発泡させることにより、発泡材が表皮と一体に成型させ、一体成型タイプヘッドレストを製造した。ヘッドレスト製造時の糸からの粉落ちはなく問題なく製造できた。製造後、ヘッドレスト縫製糸より膨張したマイクロカプセルを採取し、レーザー回折法で平均粒径を測定したところ、その平均粒径は28μmであった。
(実施例15)
5−(1)で作製した縫製糸を上下糸とし、テンション上糸400g、下糸100g、ミシン回転数720rpm、19番手ミシン針、ピッチ3.0mmの条件で、1mm厚ウレタンコーティングポリエステルシート2枚を積層し縫製した。縫製時の粉落ちはなく良好であった。このサンプルを90℃で10分間熱処理した。サンプルより膨張したマイクロカプセルを採取し、レーザー回折法で平均粒径を測定したところ、その平均粒径は30μmであった。
5−(3)縫製サンプルの評価
実施例13および比較例4で得られた縫製サンプルをJISL1092低水圧法で耐水圧を測定した。 各々の耐水圧試験結果は表9の通りである。
Figure 2013119688
また、比較例5のヘッドレストは縫製部より発泡ウレタン樹脂の樹脂漏れが見受けられるのに対し、実施例14ではヘッドレストに注入した発泡液の漏出は一切見受けられなかった。
実施例15および比較例6で得られた縫製サンプルをJISL1092低水圧法で耐水圧を測定した。 各々の耐水圧試験結果は表10の通りである。
Figure 2013119688
6−(1)熱膨張縫製糸の作製
日本フィライト(株)製「エクスパンセル031−40WUF」(メチルメタアクリレート−アクリロニトリル共重合体、発泡剤イソペンタン未発泡平均粒形14μm)10重量部と、DIC(株)社製ウレタンディスパージョン(商品名ハイドランWLS-201固形分35%)5重量部、北広ケミカル(株)社製シリコーンエマルジョン(商品名TF-3500固形分45%)5重量部、東亜合成(株)社製ポリエステル変成アクリルエマルジョン(商品名アロンNS-1200 (1)固形分40%)5重量部を水75重量部に分散させ処理液とした。処理液を処理槽に入れ、かせ状にした8番手ポリエステル紡績糸ミシン糸を処理層で処理液が均一に付着するよう含浸し、処理液の目付け量がミシン糸100重量部に対し100重量部となるよう遠心脱水処理した。処理液を付与したかせ状ミシン糸を熱風乾燥機に入れ、70℃で30分乾燥し、8番手ポリエステル紡績糸に未発泡の発泡性マイクロカプセルを付与してなる熱膨張性芯/鞘構造ミシン糸に定法で巻き加工を施し、ジメチルシリコーンを3重量部付着させたミシン糸を得た。 この糸のマイクロカプセルの含有量は、8番手ポリエステル紡績糸ミシン糸100重量部に対し6.5重量部であり、膨張開始温度は80℃であった。
6−(2)熱膨張糸縫製サンプルの作製
(実施例16)
6−(1)で得られた縫製糸を上下糸とし、テンション上糸500g、下糸100g、ミシン回転数800rpm、18番手ミシン針、ピッチ4.0mmの条件で、4mm厚PVCレザーと4mm厚ウレタンシートを積層し縫製した。縫製に際しては粉落ちはなく良好であった。このサンプルを熱風乾燥機で90℃で10分間熱処理し、熱膨張性マイクロカプセルを膨張させたサンプルとした。サンプルより膨張したマイクロカプセルを採取し、レーザー回折法で平均粒径を測定したところ、その平均粒径は30μmであった。
(実施例17)
6−(1)で得られた縫製糸を上下糸とし、表皮剤一体発泡成形ヘッドレスト成型部材を裏返し上の袋状表皮として縫製し、ついで縫製した裏返し状の袋状一体発泡成形用ヘッドレスト表皮を反転させ表返し、その後その表皮の内部にステーを挿入するとともに、発泡液を注入して発泡させることにより、発泡材が表皮と一体に成型させ、一体成型タイプヘッドレストを製造した。ヘッドレスト製造時の糸からの粉落ちはなく問題なく製造できた。 製造後、ヘッドレスト縫製糸より膨張したマイクロカプセルを採取し、レーザー回折法で平均粒径を測定したところ、その平均粒径は28μmであった。
(実施例18)
6−(1)で作製した縫製糸を上下糸とし、テンション上糸400g、下糸100g、ミシン回転数720rpm、19番手ミシン針、ピッチ3.0mmの条件で、1mm厚ウレタコーティングポリエステルンシート2枚を積層し縫製した。縫製時の粉落ちはなく良好であった。このサンプルを90℃で10分間熱処理した。サンプルより膨張したマイクロカプセルを採取し、レーザー回折法で平均粒径を測定したところ、その平均粒径は30μmであった。
6−(3)縫製サンプルの評価
実施例16よび比較例1で得られた縫製サンプルをJISL1092低水圧法で耐水圧を測定した。 各々の耐水圧試験結果は表11の通りである。
Figure 2013119688
比較例2のヘッドレストは縫製部より発泡ウレタン樹脂の樹脂漏れが見受けられるのに対し、実施例17ではヘッドレストに注入した発泡液の漏出は若干の樹脂漏れは見られるものの実用には十分耐えうるものであった。
実施例18および比較例3で得られた縫製サンプルをJISL1092低水圧法で耐水圧を測定した。 各々の耐水圧試験結果は表12の通りである。
Figure 2013119688
7−(1)熱膨張縫製糸の作製
日本フィライト(株)製「エクスパンセル031−40WUF」(メチルメタアクリレート−アクリロニトリル共重合体、発泡剤イソペンタン未発泡平均粒形14μm)25重量部と、DIC(株)社製ウレタンディスパージョン(商品名ハイドランWLS-201固形分35%)10重量部、北広ケミカル(株)社製シリコーンエマルジョン(商品名TF-3500固形分45%)10重量部、東亜合成(株)社製ポリエステル変成アクリルエマルジョン(商品名アロンNS-1200 (1)固形分40%)5重量部を水45重量部に分散させ処理液とした。処理液を処理槽に入れ、かせ状にした8番手ポリエステル紡績糸ミシン糸を処理層で処理液が均一に付着するよう含浸し、処理液の目付け量がミシン糸100重量部に対し180重量部となるよう遠心脱水処理した。処理液を付与したかせ状ミシン糸を熱風乾燥機に入れ、70℃で30分乾燥し、8番手ポリエステル紡績糸に未発泡の発泡性マイクロカプセルを付与してなる熱膨張性芯/鞘構造ミシン糸に定法で巻き加工を施し、ジメチルシリコーンを3重量部付着させたミシン糸を得た。 この糸のマイクロカプセルの含有量は、8番手ポリエステル紡績糸ミシン糸100重量部に対し28重量部であり、膨張開始温度は80℃であった。
7−(2)熱膨張糸縫製サンプルの作製
(実施例19)
7−(1)で得られた縫製糸を上下糸とし、テンション上糸500g、下糸100g、ミシン回転数800rpm、18番手ミシン針、ピッチ4.0mmの条件で、4mm厚PVCレザーと4mm厚ウレタンシートを積層し縫製した。縫製に際しては粉落ちはなく良好であった。このサンプルを熱風乾燥機で90℃で10分間熱処理し、熱膨張性マイクロカプセルを膨張させたサンプルとした。サンプルより膨張したマイクロカプセルを採取し、レーザー回折法で平均粒径を測定したところ、その平均粒径は30μmであった。
(実施例20)
7−(1)で得られた縫製糸を上下糸とし、表皮剤一体発泡成形ヘッドレスト成型部材を裏返し上の袋状表皮として縫製し、ついで縫製した裏返し状の袋状一体発泡成形用ヘッドレスト表皮を反転させ表返しその後その表皮の内部にステーを挿入するとともに、発泡液を注入して発泡させることにより、発泡材が表皮と一体に成型させ、一体成型タイプヘッドレストを製造した。ヘッドレスト製造時の糸からの粉落ちはなく問題なく製造できた。 製造後、ヘッドレスト縫製糸より膨張したマイクロカプセルを採取し、レーザー回折法で平均粒径を測定したところ、その平均粒径は28μmであった。
(実施例21)
7−(1)で作製した縫製糸を上下糸とし、テンション上糸400g、下糸100g、ミシン回転数720rpm、19番手ミシン針、ピッチ3.0mmの条件で、1mm厚ウレタンコーティングポリエステルンシート2枚を積層し縫製した。縫製時の若干の粉落ちはあったが、実用には十分耐えうるものであった。このサンプルを90℃で10分間熱処理した。サンプルより膨張したマイクロカプセルを採取し、レーザー回折法で平均粒径を測定したところ、その平均粒径は30μmであった。
7−(3)縫製サンプルの評価
実施例19および比較例1で得られた縫製サンプルをJISL1092低水圧法で耐水圧を測定した。 各々の耐水圧試験結果は表13の通りである。
Figure 2013119688
比較例2のヘッドレストは縫製部より発泡ウレタン樹脂の樹脂漏れが見受けられるのに対し、実施例20ではヘッドレストに注入した発泡液の漏出は一切見受けられなかった。
実施例21および比較例3で得られた縫製サンプルをJISL1092低水圧法で耐水圧を測定した。 各々の耐水圧試験結果は表14の通りである。
Figure 2013119688
(比較例7、8、9)
8−(1)熱膨張縫製糸の作製
日本フィライト(株)製「エクスパンセル920−40DU」(アクリロニトリル共重合体、発泡剤イソペンタン未発泡平均粒形12μm)20重量部と、DIC(株)社製ウレタンディスパージョン(商品名ハイドランWLS-201固形分35%)20重量部、北広ケミカル(株)社製シリコーンエマルジョン(商品名TF-3500固形分45%)20重量部を水40重量部に分散させ処理液とした。処理液を処理槽に入れ、かせ状にした8番手ポリエステル紡績糸ミシン糸を処理層で処理液が均一に付着するよう含しんし、処理液の目付け量がミシン糸100重量部に対し150重量部となるよう遠心脱水処理した。処理液を付与したかせ状ミシン糸を熱風乾燥機に入れ、70℃で30分乾燥し、8番手ポリエステル紡績糸に未発泡の発泡性マイクロカプセルを付与してなる熱膨張性芯/鞘構造ミシン糸に定法で巻き加工を施し、ジメチルシリコーンを3重量部付着させたミシン糸を得た。 この糸のマイクロカプセルの含有量は、8番手ポリエステル紡績糸ミシン糸100重量部に対し20重量部であり、熱膨張開始温度は123℃であった。
8−(2)熱膨張糸縫製サンプルの作製
8−(1)で得られた縫製糸を上下糸とし、テンション上糸500g、下糸100g、ミシン回転数800rpm、18番手ミシン針、ピッチ4.0mmの条件で、4mm厚PVCレザーと4mm厚ウレタンシートを積層し縫製した。縫製に際して粉落ちはなく良好であった。このサンプルを熱風乾燥機で90℃で10分間熱処理したもの(比較例7)、130℃で10分処理したもの(比較例8)を作成した。サンプルより膨張したマイクロカプセルを採取し、レーザー回折法で平均粒径を測定したところ、その平均粒径は比較例7では12μm、比較例8では35μであった。
また、8−(1)で得られた縫製糸を上下糸とし、表皮剤一体発泡成形ヘッドレスト成型部材を裏返し上の袋状表皮として縫製し、ついで縫製した裏返し状の袋状一体発泡成形用ヘッドレスト表皮を反転させ表返し、その後その表皮の内部にステーを挿入するとともに、発泡液を注入して発泡させることにより、発泡材が表皮と一体に成型させ、一体成型タイプヘッドレストを製造した。(比較例9)。ヘッドレスト製造時の糸からの粉落ちはなく問題なく製造できた。 製造後、ヘッドレスト縫製糸より膨張したマイクロカプセルを採取し、レーザー回折法で平均粒径を測定したところ、その平均粒径は12μmであった。
8−(3)縫製サンプルの評価
比較例7,8で得られた縫製サンプルをJISL1092低水圧法で耐水圧を測定した。 各々の耐水圧試験結果は表15の通りである。
Figure 2013119688
比較例9のヘッドレストは縫製部より発泡ウレタン樹脂の樹脂漏れが見受けられた。
(比較例10)
9−(1)熱膨張縫製糸の作製
日本フィライト(株)製「エクスパンセル920−120DU」(メチルメタアクリレート−アクリロニトリル共重合体、発泡剤イソペンタン未発泡平均粒形34μm)20重量部と、DIC(株)社製ウレタンディスパージョン(商品名ハイドランWLS-201固形分35%)20重量部と北広ケミカル(株)社製シリコーンエマルジョン(商品名TF-3500固形分45%)20重量部を水40重量部に分散させ処理液とした。処理液を処理槽に入れ、かせ状にした8番手ポリエステル紡績糸ミシン糸を処理層で処理液が均一に付着するよう含浸し、処理液の目付け量がミシン糸100重量部に対し150重量部となるよう遠心脱水処理した。処理液を付与したかせ状ミシン糸を熱風乾燥機に入れ、70℃で30分乾燥し、8番手ポリエステル紡績糸に未発泡の発泡性マイクロカプセルを付与してなる熱膨張性芯/鞘構造ミシン糸に定法で巻き加工を施し、ジメチルシリコーンを3重量部付着させたミシン糸を得た。 この糸のマイクロカプセルの含有量は、8番手ポリエステル紡績糸100重量に対し20重量部であり、熱膨張開始温度は123℃であった。
9−(2)熱膨張糸縫製サンプルの作製
9−(1)で得られた縫製糸を上下糸とし、テンション上糸500g、下糸100g、ミシン回転数800rpm、18番手ミシン針、ピッチ4.0mmの条件で、4mm厚PVCレザーと4mm厚ウレタンシートを積層し縫製した。縫製に際しては粉落ちが大きく、実用には供せらないことがわかった。このサンプルを熱風乾燥機により130℃で10分間熱処理し、熱膨張性マイクロカプセルを膨張させたサンプルとした。サンプルより膨張したマイクロカプセルを採取し、レーザー回折法で平均粒径を測定したところ、その平均粒径は95μmであった。
(比較例11)
10−(1)熱膨張縫製糸の作製
日本フィライト(株)製「エクスパンセル031−40WUF」(メチルメタアクリレート−アクリロニトリル共重合体、発泡剤イソペンタン未発泡平均粒形14μm)20重量部と、北広ケミカル(株)社製シリコーンエマルジョン(商品名TF-3500固形分45%)30重量部を水50重量部に分散させ処理液とした。処理液を処理槽に入れ、かせ状にした8番手ポリエステル紡績糸ミシン糸を処理層で処理液が均一に付着するよう含浸入し、処理液の目付け量がミシン糸100重量部に対し150重量部となるよう遠心脱水処理した。処理液を付与したかせ状ミシン糸を熱風乾燥機に入れ、70℃で30分乾燥し、8番手ポリエステル紡績糸に未発泡の発泡性マイクロカプセルを付与してなる熱膨張性芯/鞘構造ミシン糸に定法で巻き加工を施し、ジメチルシリコーンを3重量部付着させたミシン糸を得た。 この糸のマイクロカプセルの含有量は、8番手ポリエステル紡績糸100重量部に対し20重量部であり、膨張開始温度は80℃であった。
10−(2)熱膨張糸縫製サンプルの作製
10−(1)で得られた縫製糸を上下糸とし、テンション上糸500g、下糸100g、ミシン回転数800rpm、18番手ミシン針、ピッチ4.0mmの条件で、4mm厚PVCレザーと4mm厚ウレタンシートを積層し縫製した。縫製に際しては粉落ちが大きく、実用には供せないことがわかった。
(比較例12)
11−(1)熱膨張縫製糸の作製
日本フィライト(株)製「エクスパンセル031−40WUF」(メチルメタアクリレート−アクリロニトリル共重合体、発泡剤イソペンタン未発泡平均粒形14μm)20重量部と、DIC(株)社製ウレタンディスパージョン(商品名ハイドランWLS-201固形分35%)40重量部を水40重量部に分散させ処理液とした。処理液を処理槽に入れ、かせ状にした8番手ポリエステル紡績糸ミシン糸を処理層で処理液が均一に付着するよう含浸入し、処理液の目付け量がミシン糸100重量部に対し150重量部となるよう遠心脱水処理した。処理液を付与したかせ状ミシン糸を熱風乾燥機に入れ、70℃で30分乾燥し、8番手ポリエステル紡績糸に未発泡の発泡性マイクロカプセルを付与してなる熱膨張性芯/鞘構造ミシン糸に定法で巻き加工を施し、ジメチルシリコーンを3重量部付着させたミシン糸を得た。 この糸のマイクロカプセルの含有量は、8番手ポリエステル紡績糸100重量部に対し20重量部であり、膨張開始温度は80℃であった。
11−(2)熱膨張糸縫製サンプルの作製
11−(1)で得られた縫製糸を上下糸とし、テンション上糸500g、下糸100g、ミシン回転数800rpm、18番手ミシン針、ピッチ4.0mmの条件で、4mm厚PVCレザーと4mm厚ウレタンシートを積層し縫製した。縫製に際しては粉落ちが大きく、実用には供せないことがわかった。
(比較例13)
12−(1)熱膨張縫製糸の作製
日本フィライト(株)製「エクスパンセル031−40WUF」(メチルメタアクリレート−アクリロニトリル共重合体、発泡剤イソペンタン未発泡平均粒形14μm)20重量部と、東亜合成(株)社ポリエステル変性アクリルエマルジョン(商品名アロンNS-1200(1)固形分40%)35重量部を水45重量部に分散させ処理液とした。処理液を処理槽に入れ、かせ状にした8番手ポリエステル紡績糸ミシン糸を処理層で処理液が均一に付着するよう含浸入し、処理液の目付け量がミシン糸100重量部に対し150重量部となるよう遠心脱水処理した。処理液を付与したかせ状ミシン糸を熱風乾燥機に入れ、70℃で30分乾燥し、8番手ポリエステル紡績糸に未発泡の発泡性マイクロカプセルを付与してなる熱膨張性芯/鞘構造ミシン糸に定法で巻き加工を施し、ジメチルシリコーンを3重量部付着させたミシン糸を得た。 この糸のマイクロカプセルの含有量は8番手ポリエステル紡績糸100重量部に対し20重量部であり、膨張開始温度は80℃であった。
12−(2)熱膨張糸縫製サンプルの作製
12−(1)で得られた縫製糸を上下糸とし、テンション上糸500g、下糸100g、ミシン回転数800rpm、18番手ミシン針、ピッチ4.0mmの条件で、4mm厚PVCレザーと4mm厚ウレタンシートを積層し縫製した。縫製に際しては粉落ちが大きく、実用には供せないことがわかった。
(比較例14)
13−(1)熱膨張縫製糸の作製
日本フィライト(株)製「エクスパンセル031−40WUF」(メチルメタアクリレート−アクリロニトリル共重合体、発泡剤イソペンタン未発泡平均粒形14μm)20重量部と、DIC(株)社製ウレタンディスパージョン(商品名ハイドランWLS-201固形分35%)5重量部、北広ケミカル(株)社製シリコーンエマルジョン(商品名TF-3500固形分45%)5重量部を水70重量部に分散させ処理液とした。処理液を処理槽に入れ、かせ状にした8番手ポリエステル紡績糸ミシン糸を処理層で処理液が均一に付着するよう含浸し、処理液の目付け量がミシン糸100重量部に対し150重量部となるよう遠心脱水処理した。処理液を付与したかせ状ミシン糸を熱風乾燥機に入れ、70℃で30分乾燥し、8番手ポリエステル紡績糸に未発泡の発泡性マイクロカプセルを付与してなる熱膨張性芯/鞘構造ミシン糸に定法で巻き加工を施し、ジメチルシリコーンを3重量部付着させたミシン糸を得た。 この糸のマイクロカプセルの含有量は、8番手ポリエステル紡績糸100重量部に対し20重量部であり、膨張開始温度は80℃であった。
13−(2)熱膨張糸縫製サンプルの作製
13−(1)で得られた縫製糸を上下糸とし、テンション上糸500g、下糸100g、ミシン回転数800rpm、18番手ミシン針、ピッチ4.0mmの条件で、4mm厚PVCレザーと4mm厚ウレタンシートを積層し縫製した。縫製に際しては粉落ちが大きく、実用には供せないことがわかった。
(比較例15)
14−(1)熱膨張縫製糸の作製
日本フィライト(株)製「エクスパンセル031−40WUF」(メチルメタアクリレート−アクリロニトリル共重合体、発泡剤イソペンタン未発泡平均粒形14μm)15重量部と、DIC(株)社製ウレタンディスパージョン(商品名ハイドランWLS-201固形分35%)45重量部北広ケミカル(株)社製シリコーンエマルション(商品名TF-3500固形分45%)40重量部に分散させ処理液とした。処理液を処理槽に入れ、かせ状にした8番手ポリエステル紡績糸ミシン糸を処理層で処理液が均一に付着するよう含浸し、処理液の目付け量がミシン糸100重量部に対し200重量部となるよう遠心脱水処理した。処理液を付与したかせ状ミシン糸を熱風乾燥機に入れ、70℃で30分乾燥し、8番手ポリエステル紡績糸に未発泡の発泡性マイクロカプセルを付与してなる熱膨張性芯/鞘構造ミシン糸に定法で巻き加工を施し、ジメチルシリコーンを3重量部付着させたミシン糸を得た。 この糸のマイクロカプセルの含有量は8番手ポリエステル紡績糸100重量部に対し20重量部であり、膨張開始温度は80℃であった。
14−(2)熱膨張糸縫製サンプルの作製
14−(1)で得られた縫製糸を上下糸とし、テンション上糸500g、下糸100g、ミシン回転数800rpm、18番手ミシン針、ピッチ4.0mmの条件で、4mm厚PVCレザーと4mm厚ウレタンシートを積層し縫製した。縫製に際しては粉落ちが大きく、実用には供せないことがわかった。
(比較例16)
15−(1)熱膨張縫製糸の作製
日本フィライト(株)製「エクスパンセル031−40WUF」(メチルメタアクリレート−アクリロニトリル共重合体、発泡剤イソペンタン未発泡平均粒形14μm)40重量部と、DIC(株)社製ウレタンディスパージョン(商品名ハイドランWLS-201固形分35%)20重量部を北広ケミカル(株)社製シリコーンエマルション(商品名TF-3500固形分45%)20重量部水20重量部に分散させ処理液とした。処理液を処理槽に入れ、かせ状にした8番手ポリエステル紡績糸ミシン糸を処理層で処理液が均一に付着するよう含浸し、処理液の目付け量がミシン糸100重量部に対し200重量部となるよう遠心脱水処理した。処理液を付与したかせ状ミシン糸を熱風乾燥機に入れ、70℃で30分乾燥し、8番手ポリエステル紡績糸に未発泡の発泡性マイクロカプセルを付与してなる熱膨張性芯/鞘構造ミシン糸に定法で巻き加工を施し、ジメチルシリコーンを3重量部付着させたミシン糸を得た。 この糸のマイクロカプセルの含有量は、8番手ポリエステル紡績糸100重量部に対し38重量部であり、膨張開始温度は80℃であった。
15−(2)熱膨張糸縫製サンプルの作製
15−(1)で得られた縫製糸を上下糸とし、テンション上糸500g、下糸100g、ミシン回転数800rpm、18番手ミシン針、ピッチ4.0mmの条件で、4mm厚PVCレザーと4mm厚ウレタンシートを積層し縫製した。縫製に際しては粉落ちが大きく、実用には供せないことがわかった。
本発明は、自動車用シートやヘッドレスト製造における、袋状表皮層縫製縫目からの注入発泡液の漏出・汚染を防止し、不良品発生低減と作業効率改善に役立つのみならず、一般の防水シートの縫製糸及び縫製方法においても広く応用しうるものである。また、縫製糸の芯構造糸として紡績糸のみならずモノフィラメント糸やマルチモノフィラメント糸を用いてもよい。

Claims (12)

  1. 縫製糸本体を構成する芯部構成ヤーンに、発泡開始温度が90℃以下である発泡性マイクロカプセルを樹脂バインダーと共に塗布した後、発泡性マイクロカプセルが発泡しない乾燥温度条件化で乾燥して、得られる縫製糸にシリコン樹脂またはワックス等の平滑剤を常法の巻き加工により付着させ乾燥して得た未発泡状態のマイクロカプセルを鞘部に持つ芯/鞘構造の熱膨張性縫製糸
  2. ヘッドレスト・アームレスト等の一体発泡成形する自動車部品に使用される請求項1に記載の熱膨張性縫製糸
  3. 芯鞘構造縫製糸の未発泡マイクロカフ゜セルの未発泡時の平均粒径は20μm以下であり、発泡時の平均粒径が80μm以下である請求項1記載の熱膨張性縫製糸
  4. 芯鞘構造縫製糸の芯部構成ヤーンがマルチフィラメント糸または紡績糸である請求項1記載の熱膨張性縫製糸
  5. 樹脂バインダーとして、ホ゜リエステル変成アクリルエマルジョン/ウレタンエマルジョン /シリコーンエマルジョン/アクリルシリコーンエマルジョンの少なくとも2種類を芯部構成ヤーン100重量部に対し、5〜30重量部使用した請求項1記載の熱膨張性縫製糸
  6. 請求項1のマイクロカプセルの含有量は芯部構成ヤーン100重量部に対し、3〜30重量部である請求項1記載の熱膨張性縫製糸
  7. 袋状に縫製した表皮の開口部より内部に装着し、表皮内に発泡液を注入し、パッドを表皮と一体に発泡成形して製造するヘッドレスト製造法において、縫製糸本体を構成する芯部構成ヤーンに、発泡開始温度が90℃以下である発泡性マイクロカプセルを樹脂バインダーと共に塗布した後、発泡性マイクロカプセルが発泡しない乾燥温度条件化で乾燥して、得られる縫製糸にシリコン樹脂またはワックス等の平滑剤を常法の巻き加工により付着させ乾燥して得た未発泡状態のマイクロカプセルを鞘部に持つ芯/鞘構造の熱膨張性縫製糸のヘッドレスト用表皮材縫製方法
  8. ヘッドレスト・アームレスト等の一体発泡成形する自動車部品に使用される請求項7に記載のヘッドレスト用表皮材縫製方法
  9. 芯鞘構造縫製糸の未発泡マイクロカフ゜セルの未発泡時の平均粒径は20μm以下であり、発泡時の平均粒径が80μm以下である請求項7に記載のヘッドレスト用表皮材縫製方法
  10. 芯鞘構造縫製糸の芯部構成ヤーンがマルチフィラメント糸または紡績糸である請求項7に記載のヘッドレスト用表皮材縫製方法
  11. 樹脂バインダーとして、ホ゜リエステル変成アクリルエマルジョン/ウレタンエマルション/シリコーンエマルジョン/アクリルシリコーンエマルジョンの少なくとも2種類を芯部構成ヤーンに対し、5〜30重量部使用した請求項7に記載のヘッドレスト用表皮材縫製方法
  12. マイクロカプセルの含有量は芯部構成ヤーン100重量部に対し、3〜30重量部である請求項7に記載のヘッドレスト用表皮材縫製方法
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