JP2013118246A - 炭化珪素半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】支持基板の固定を強固に行うことができる、炭化珪素半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】炭化珪素半導体装置100の製造方法は以下の工程を有する。第1の主表面2と第2の主表面3とを有する炭化珪素基板1が準備される。炭化珪素基板1の第1の主表面2にイオンを注入することにより、第1の主表面2から所定の深さにイオン注入層4が形成される。中間層6を介して炭化珪素基板1と支持基板7とが接合される。イオン注入層4を境界として、炭化珪素基板1を、中間層6を介して支持基板7に接合された第1の層8と第2の主表面3を有する第2の層9とに分離することで、第2の層9が取り除かれる。第1の層8の上に炭化珪素層12が形成される。支持基板7が化学的エッチングにより除去される。
【選択図】図2
【解決手段】炭化珪素半導体装置100の製造方法は以下の工程を有する。第1の主表面2と第2の主表面3とを有する炭化珪素基板1が準備される。炭化珪素基板1の第1の主表面2にイオンを注入することにより、第1の主表面2から所定の深さにイオン注入層4が形成される。中間層6を介して炭化珪素基板1と支持基板7とが接合される。イオン注入層4を境界として、炭化珪素基板1を、中間層6を介して支持基板7に接合された第1の層8と第2の主表面3を有する第2の層9とに分離することで、第2の層9が取り除かれる。第1の層8の上に炭化珪素層12が形成される。支持基板7が化学的エッチングにより除去される。
【選択図】図2
Description
この発明は、炭化珪素半導体装置の製造方法に関し、より特定的には、支持基板を用いた炭化珪素半導体装置の製造方法に関する。
シリコンに比べて高い耐圧性、キャリア移動度などを有する炭化珪素はパワーデバイス用の基板としての利用が期待されている。しかしながら、高品質で大口径の炭化珪素基板を得ることが困難であった。
大口径のエピタキシャル基板を製造する方法は、たとえば特開2003−68592号公報(特許文献1)に記載されている。この方法によれば、イオン注入層が形成された複数の小口径の結晶基板が、一つの大口径の支持基板上に直接接合により固定される。その後、複数の小口径の結晶基板の一部が分離され、残った複数の小口径の結晶基板上にエピタキシャル膜が形成されることで、実質的に大面積化したエピタキシャル基板が得られる。
しかしながら、上記従来の方法では、支持基板の固定が十分に強固に行われないことがあった。
この発明は、上記のような課題を解決するために成されたものであり、この発明の目的は、支持基板の固定を強固に行うことができる、炭化珪素半導体装置の製造方法を提供することである。
本発明に係る炭化珪素半導体装置の製造方法は以下の工程を有する。第1の主表面と第1の主表面と反対の第2の主表面とを有する少なくとも1つの炭化珪素基板が準備される。少なくとも1つの炭化珪素基板の第1の主表面にイオンを注入することにより、第1の主表面から所定の深さにイオン注入層が形成される。イオン注入層を形成する工程の後に、少なくとも1つの炭化珪素基板の第1の主表面と、支持基板の表面との少なくとも一方に中間層が形成される。中間層を介して少なくとも1つの炭化珪素基板と支持基板とが接合される。イオン注入層を境界として、少なくとも1つの炭化珪素基板を、中間層を介して支持基板に接合された第1の層と第2の主表面を有する第2の層とに分離することで、第2の層が取り除かれる。第1の層の上に炭化珪素層が形成される。支持基板が化学的エッチングにより除去される。
本発明に係る炭化珪素半導体装置の製造方法によれば、中間層を介して少なくとも1つの炭化珪素基板と支持基板とが接合される。これにより、少なくとも1つの炭化珪素基板と支持基板とが強固に接合される。
上記の炭化珪素半導体装置の製造方法において好ましくは、中間層を形成する工程の後に、中間層の表面を化学的に活性化させる工程をさらに有する。これにより、少なくとも1つの炭化珪素基板と支持基板とがより強固に接合される。
上記の炭化珪素半導体装置の製造方法において好ましくは、少なくとも1つの炭化珪素基板は、複数の炭化珪素基板を含む。
これにより、大きな炭化珪素基板を得ることができる。よって炭化珪素半導体装置をより効率的に製造することができる。
上記の炭化珪素半導体装置の製造方法において好ましくは、中間層は、炭化珪素層を形成する工程で使用する温度において接合力を保持することができる材料からなる。
これにより、第1の層が支持基板に固定された状態で、第1の層上に炭化珪素層を形成することができる。
上記の炭化珪素半導体装置の製造方法において好ましくは、支持基板の熱膨張係数を炭化珪素基板の熱膨張係数で除した比が、0.8以上、1.2以下である。これにより、熱膨張係数の差異に起因した応力の発生を抑制することができる。
上記の炭化珪素半導体装置の製造方法において好ましくは、第1の層の第1の主表面と反対の第3の主表面の少なくとも一部は、面方位{0−33−8}を有する。
これにより、第3の主表面に沿ったキャリア移動度が大きくなる。よって、低い特性オン抵抗を有する炭化珪素半導体装置が得られる。
本発明に係る炭化珪素半導体装置の製造方法によれば、支持基板の固定を強固に行うことができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。また、本明細書中の結晶学的記載においては、個別方位を[]、集合方位を<>、個別面を()、集合面を{}でそれぞれ示している。また、負の指数については、結晶学上、”−”(バー)を数字の上に付けることになっているが、本明細書中では、数字の前に負の符号を付けている。また角度の記載には、全方位角を360度とする系を用いている。
図1を参照して、本実施の形態の炭化珪素半導体装置100は、縦型DiMOSFET(Double Implanted Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)であって、第1の層8、バッファ層121、耐圧保持層122、p領域123、n+領域124、p+領域125、酸化膜126、ソース電極111、上部ソース電極127、ゲート電極110、およびドレイン電極112を有する。炭化珪素半導体装置100の平面形状(図1の上方向から見た形状)は、たとえば、2mm以上の長さの辺からなる長方形または正方形である。
ドレイン電極112は第1の層8の図中下側に設けられ、またバッファ層121は第1の層8の図中上側に設けられている。バッファ層121は、n型の導電型を有する。バッファ層121におけるn型の導電性不純物の濃度は、たとえば5×1017cm-3である。またバッファ層121の厚さは、たとえば0.5μmである。
耐圧保持層122は、バッファ層121上に形成されており、また導電型がn型の炭化珪素からなる。たとえば、耐圧保持層122の厚さは10μmであり、そのn型の導電性不純物の濃度は5×1015cm-3である。
この耐圧保持層122の表面には、導電型がp型である複数のp領域123が互いに間隔を隔てて形成されている。p領域123の内部において、p領域123の表面層にn+領域124が形成されている。また、このn+領域124に隣接する位置には、p+領域125が形成されている。複数のp領域123の間から露出する耐圧保持層122上には酸化膜126が形成されている。具体的には、酸化膜126は、一方のp領域123におけるn+領域124上から、p領域123、2つのp領域123の間において露出する耐圧保持層122、他方のp領域123および当該他方のp領域123におけるn+領域124上にまで延在するように形成されている。酸化膜126上にはゲート電極110が形成されている。また、n+領域124およびp+領域125上にはソース電極111が形成されている。このソース電極111上には上部ソース電極127が形成されている。
次に、本実施の形態の炭化珪素半導体装置100の製造方法について説明する。
図3を参照して、炭化珪素基板準備工程(ステップS10:図2)にて、複数の炭化珪素基板1が準備される。炭化珪素基板1の導電型はたとえばn型である。本実施の形態では、複数の炭化珪素基板1が準備されるが、少なくとも1つ以上の炭化珪素基板1であればよく、たとえば1つの炭化珪素基板1が準備されてもよい。炭化珪素基板1は、第1の主表面2と、第1の主表面2の反対側の面である第2の主表面3とを有する。炭化珪素基板1は、たとえばポリタイプ4Hの六方晶の単結晶構造を有する炭化珪素からなる。
図3を参照して、炭化珪素基板準備工程(ステップS10:図2)にて、複数の炭化珪素基板1が準備される。炭化珪素基板1の導電型はたとえばn型である。本実施の形態では、複数の炭化珪素基板1が準備されるが、少なくとも1つ以上の炭化珪素基板1であればよく、たとえば1つの炭化珪素基板1が準備されてもよい。炭化珪素基板1は、第1の主表面2と、第1の主表面2の反対側の面である第2の主表面3とを有する。炭化珪素基板1は、たとえばポリタイプ4Hの六方晶の単結晶構造を有する炭化珪素からなる。
次に、イオン注入層形成工程(ステップS20:図2)により、イオン注入層4が形成される。具体的には、炭化珪素基板1の一方の面(第1の主表面2)に水素イオン5が注入される。水素イオン5注入のイオンエネルギーは、100keV〜5MeV程度の範囲で選択が可能である。水素イオン5のドーズ量は、たとえば、1×1016cm-2〜1×1019cm-2程度である。より好ましくは、水素イオン5のドーズ量は、1×1017cm-2〜1×1018cm-2程度である。これにより、炭化珪素基板1の内部であって、第1の主表面2から所定の深さ(たとえば0.1μm〜0.5μm)の位置にイオン注入層4が形成される。
図4に示すように、たとえば中間層6が複数の炭化珪素基板1と支持基板7との両方の基板の表面に成膜される。具体的には、たとえば、窒化アルミニウム(AlN)薄膜からなる第1の中間層6bが、複数の炭化珪素基板1の各々の第1の主表面2にスパッタリング法により成膜され、窒化アルミニウム(AlN)薄膜からなる第2の中間層6aが、支持基板7の表面にスパッタリング法により成膜される。中間層6の材料として、窒化アルミニウム(AlN)の他に、たとえばタンタルカーバイト(TaC)や窒化チタン(TiN)などの金属化合物が利用可能である。
また、支持基板7としては、たとえばモリブデン(Mo)、タングステン(W)などが利用可能である。支持基板7に求められる特性としては、支持基板7の熱膨張率が炭化珪素基板1の熱膨張率と近いことである。好ましくは、支持基板7の熱膨張係数を炭化珪素基板1の熱膨張係数で除した比は0.8以上1.2以下である。
炭化珪素、モリブデンおよびタングステンの熱膨張係数は、それぞれ4.7×10-6(1/K)、5.1×10-6(1/K)および4.5×10-6(1/K)である。たとえば、支持基板7としてモリブデンが用いられる場合、モリブデンの熱膨張係数を炭化珪素の熱膨張係数で除した比は1.1程度である。
また、支持基板7に中間層6を介して炭化珪素基板1を固定した状態でデバイス作成プロセスを実施する場合、支持基板7および中間層6はたとえば1500℃程度の温度環境に曝される。よって、支持基板7および中間層6は1500℃以上の耐熱性を有することが好ましい。より好ましくは、支持基板7および中間層6の融点が2000℃以上である。なお、モリブデンおよびタングステンの融点は、それぞれ2622℃および3382℃である。また、窒化アルミニウム(AlN)、タンタルカーバイト(TaC)および窒化チタン(TiN)の融点は、それぞれ2200℃、3380℃および2950℃である。上記のように中間層6の融点が炭化珪素の形成温度よりも高ければ、炭化珪素を形成する工程で使用する温度においても接合力を保持することができる。
その後、中間層6の表面を化学的に活性化させる。具体的には、複数の炭化珪素基板1上に形成された第1の中間層6bおよび支持基板7上に形成された第2の中間層6aに対してCMP(Chemical Mechanical Polishing)処理またはエッチング処理がなされる。
本実施の形態では、炭化珪素基板1および支持基板7の両方に中間層6を形成する場合を示したが、中間層6は、少なくとも1つの炭化珪素基板1の第1の主表面2と支持基板7の表面との少なくとも一方に形成されていればよい。たとえば図15に示すように、支持基板7にのみ中間層6を形成し、炭化珪素基板1に中間層6を形成しなくてもよい。この場合、たとえば中間層6にCMP処理がなされた後、炭化珪素基板1を支持基板7に形成された中間層6に圧着することで、炭化珪素基板1は中間層6を介して支持基板7に固定される(図16)。また、図17に示すように、炭化珪素基板1の第1の主表面2にのみ中間層6を形成し、支持基板7に中間層6を形成しなくてもよい。この場合、たとえば中間層6にCMP処理がなされた後、炭化珪素基板1に形成された中間層6を支持基板7の表面に圧着することにより、炭化珪素基板1は中間層6を介して支持基板7に固定される(図18)。
図5を参照して、中間層6を介して炭化珪素基板1を支持基板7に接合する工程(ステップS30:図2)が実施される。具体的には、第2の中間層6aと第1の中間層6bとを接触させて接着することにより、炭化珪素基板1の第1の主表面2と支持基板7の表面とが中間層6を介して接合される。具体的には、第2の中間層6aが形成された炭化珪素基板1の第1の主表面2と第1の中間層6bが形成された支持基板7の表面とが対向するように配置される。炭化珪素基板1に形成された第2の中間層6aを支持基板7に形成された第1の中間層6bに、たとえば圧着することにより炭化珪素基板1と支持基板7は中間層6を介して接合される。このようにして、複数の炭化珪素基板1の各々が支持基板7に貼り合わされる。なお、複数の炭化珪素基板1の各々を支持基板7の表面上に中間層6を介して搭載する際、なるべく炭化珪素基板1間の距離が短くなるように複数の炭化珪素基板1が支持基板7上に並べられる。好ましくは、複数の炭化珪素基板1が隙間なく支持基板7上に並べられる。
図6を参照して、第2の層除去工程(ステップS40:図2)が実施される。具体的には、炭化珪素基板1の温度を上げることによって、炭化珪素基板1の一部(第2の層9)を剥離する。炭化珪素基板1は、イオン注入層4を境界として2つの層に分離される。より詳細には、炭化珪素基板1は、イオン注入層4のイオン注入量が一番多い深さの位置を境界として、中間層6を介して支持基板7に接合されている第1の層8と、中間層6と接していない第2の主表面3を有する第2の層9とに分離される。このようにして、第2の層9が取り除かれる。なお、支持基板7側に残された第1の層8の厚みは、たとえば0.1μm〜0.5μm程度である。
図7を参照して、炭化珪素層形成工程(ステップS50:図2)が実施される。具体的には、支持基板7に固定されている第1の層8上に炭化珪素層12がエピタキシャル形成される。これにより、複数の炭化珪素基板1の薄膜(第1の層8)の上に炭化珪素層12が形成された大口径基板10が形成される。
図8は、図7に示した領域(VIII)を拡大した概略模式図である。図8に示すように、第1の層8上に炭化珪素層12が形成されている。炭化珪素層12は、たとえばバッファ層121と耐圧保持層122とを有している。バッファ層121は、導電型がn型の炭化珪素からなり、たとえば厚さ0.5μmのエピタキシャル層である。またバッファ層121における導電型不純物の濃度は、たとえば5×1017cm-3とされる。耐圧保持層122の厚さは、たとえば10μmとされる。また耐圧保持層122におけるn型の導電性不純物の濃度は、たとえば5×1015cm-3とされる。炭化珪素層12は、たとえば面方位{0−33−8}を有していてもよい。
図8は、図7に示した領域(VIII)を拡大した概略模式図である。図8に示すように、第1の層8上に炭化珪素層12が形成されている。炭化珪素層12は、たとえばバッファ層121と耐圧保持層122とを有している。バッファ層121は、導電型がn型の炭化珪素からなり、たとえば厚さ0.5μmのエピタキシャル層である。またバッファ層121における導電型不純物の濃度は、たとえば5×1017cm-3とされる。耐圧保持層122の厚さは、たとえば10μmとされる。また耐圧保持層122におけるn型の導電性不純物の濃度は、たとえば5×1015cm-3とされる。炭化珪素層12は、たとえば面方位{0−33−8}を有していてもよい。
図9を参照して、注入工程(ステップS60:図2)により、p領域123と、n+領域124と、p+領域125とが、以下のように形成される。
まずp型の導電性不純物が耐圧保持層122の一部に選択的に注入されることで、p領域123が形成される。次に、n型の導電性不純物を所定の領域に選択的に注入することによってn+領域124が形成され、またp型の導電性不純物を所定の領域に選択的に注入することによってp+領域125が形成される。なお不純物の選択的な注入は、たとえば酸化膜からなる注入用マスクを用いて行われる。
このような注入工程の後、活性化アニール処理が行われる。たとえば、アルゴン雰囲気中、加熱温度1700℃で30分間のアニールが行われる。
図10を参照して、ゲート絶縁膜形成工程(ステップS70:図2)が行われる。具体的には、耐圧保持層122と、p領域123と、n+領域124と、p+領域125との上を覆うように、酸化膜126が形成される。この形成はドライ酸化(熱酸化)により行われてもよい。ドライ酸化の条件は、たとえば、加熱温度が1200℃であり、また加熱時間が30分である。
その後、窒化処理工程(ステップS80:図2)が行われる。具体的には、一酸化窒素(NO)雰囲気中でのアニール処理が行われる。この処理の条件は、たとえば加熱温度が1100℃であり、加熱時間が120分である。この結果、耐圧保持層122、p領域123、n+領域124、およびp+領域125の各々と、酸化膜126との界面近傍に、窒素原子が導入される。
なおこの一酸化窒素を用いたアニール工程の後、さらに不活性ガスであるアルゴン(Ar)ガスを用いたアニール処理が行われてもよい。この処理の条件は、たとえば、加熱温度が1100℃であり、加熱時間が60分である。
図11を参照して、電極形成工程(ステップS90:図2)により、ソース電極111が、以下のように形成される。
まず酸化膜126上に、フォトリソグラフィ法を用いて、パターンを有するレジスト膜が形成される。このレジスト膜をエッチング用マスクとして用いて、酸化膜126のうちn+領域124およびp+領域125上に位置する部分がエッチングにより除去される。これにより酸化膜126に開口部が形成される。次に、この開口部においてn+領域124およびp+領域125の各々と接触するように導体膜が形成される。次にレジスト膜を除去することにより、上記導体膜のうちレジスト膜上に位置していた部分の除去(リフトオフ)が行われる。この導体膜は、金属膜であってもよく、たとえばニッケル(Ni)からなる。このリフトオフの結果、ソース電極111が形成される。
なお、ここでアロイ化のための熱処理が行なわれることが好ましい。たとえば、不活性ガスであるアルゴン(Ar)ガスの雰囲気中、加熱温度950℃で2分の熱処理が行なわれる。
図12を参照して、ソース電極111上に上部ソース電極127が形成される。また、酸化膜126上にゲート電極110が形成される。
図13を参照して、支持基板除去工程(ステップS100:図2)が実施される。支持基板7は化学的エッチングにより除去される。具体的には、支持基板7は溶解により除去される。たとえば、支持基板7の材質がモリブデン(Mo)場合、支持基板7を硝酸により溶解させる。具体的には、30%の硝酸に30分程度、支持基板7を浸漬させることにより支持基板7が溶解されて除去される。
次に、中間層6が除去される。中間層6の除去は中間層6を機械加工することにより行われる。具体的には、中間層6を研削することにより、中間層6が除去される。
再び図1を参照して、炭化珪素からなる第1の層8の裏面上にドレイン電極112が形成される。
次に、ダイシング工程(ステップS110:図2)により、ダイシングが行われる。これにより複数の炭化珪素半導体装置100(図1)が切り出される。
図14は、第1の層8の図中上側の表面である第3の主表面16を拡大した概略模式図である。第1の層8の第3の主表面16(第1の主表面2と反対の面)の少なくとも一部は、面方位{0−33−8}を有していてもよい。具体的には、図14に示すように、第3の主表面16は、微視的には、面方位(0−33−8)を有する面S1と、面S1につながりかつ面S1の面方位と異なる面方位を有する面S2とが交互に設けられることによって構成された、化学的に安定な面である。ここで「微視的」とは、後述する原子間隔の2倍程度の寸法を少なくとも考慮する程度に詳細に、ということを意味する。好ましくは面S2は面方位(0−11−1)を有する。
第3の主表面16は面S1および面S2によって構成されており、平均的には、面方位{0−11−2}からの傾きが5°以内の面を有することが好ましく、実質的に面方位{0−11−2}を有することがより好ましい。さらに好ましくは、第3の主表面16は、平均的には、面方位(0−11−2)からの傾きが5°以内の面を有することが好ましく、実質的に面方位(0−11−2)を有することがより好ましい。
また、第3の主表面16は、平均的には、面方位{0−33−8}からの傾きが5°以内の面を有することが好ましく、実質的に面方位{0−33−8}を有することがより好ましい。さらに好ましくは、第3の主表面16は、平均的には、面方位(0−33−8)からの傾きが5°以内の面を有することが好ましく、実質的に面方位(0−33−8)を有することがより好ましい。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態の製造方法によれば、中間層6を介して複数の炭化珪素基板1と支持基板7とが接合されることにより、複数の炭化珪素基板1と支持基板7とが強固に接合される。
本実施の形態の製造方法によれば、中間層6を介して複数の炭化珪素基板1と支持基板7とが接合されることにより、複数の炭化珪素基板1と支持基板7とが強固に接合される。
また、本実施の形態の製造方法は、中間層6を形成する工程の後に、中間層6の表面を化学的に活性化させる工程をさらに有する。これにより、複数の炭化珪素基板1と支持基板7とがより強固に接合される。
さらに、本実施の形態の製造方法は、複数の炭化珪素基板1を支持基板7に並べて配置した後に、その上に炭化珪素層12を形成することにより大口径の炭化珪素基板を得ることができる。それゆえ、炭化珪素半導体装置100をより効率的に製造することができる。
さらに、支持基板7がモリブデンからなる場合、支持基板7の熱膨張係数を炭化珪素基板1の熱膨張係数で除した比が、0.8以上、1.2以下である。それゆえ、熱膨張係数の差異に起因した応力の発生を抑制することができる。具体的には、応力により第1の層8が反ったり、ダメージを受けたりすることを抑制することができる。
さらに、第1の層8の第1の主表面2と反対の第3の主表面16の少なくとも一部は面方位{0−33−8}を有する場合、第3の主表面16に沿ったキャリア移動度が大きくなる。よって、低い特性オン抵抗を有する炭化珪素半導体装置100が得られる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 炭化珪素基板、2 第1の主表面、3 第2の主表面、4 イオン注入層、5 水素イオン、6 中間層、6a 第2の中間層、6b 第1の中間層、7 支持基板、8 第1の層、9 第2の層、10 大口径基板、12 炭化珪素層、16 第3の主表面、100 炭化珪素半導体装置、110 ゲート電極、111 ソース電極、112 ドレイン電極、121 バッファ層、122 耐圧保持層、123 p領域、124 n+領域、125 p+領域、126 酸化膜、127 上部ソース電極。
Claims (6)
- 第1の主表面と前記第1の主表面と反対の第2の主表面とを有する少なくとも1つの炭化珪素基板を準備する工程と、
前記少なくとも1つの炭化珪素基板の前記第1の主表面にイオンを注入することにより、前記第1の主表面から所定の深さにイオン注入層を形成する工程と、
前記イオン注入層を形成する工程の後に、前記少なくとも1つの炭化珪素基板の前記第1の主表面と、支持基板の表面との少なくとも一方に中間層を形成する工程と、
前記中間層を介して前記少なくとも1つの炭化珪素基板と前記支持基板とを接合する工程と、
前記イオン注入層を境界として、前記少なくとも1つの炭化珪素基板を、前記中間層を介して前記支持基板に接合された第1の層と前記第2の主表面を有する第2の層とに分離することで、前記第2の層を取り除く工程と、
前記第1の層の上に炭化珪素層を形成する工程と、
前記支持基板を化学的エッチングにより除去する工程とを備えた、炭化珪素半導体装置の製造方法。 - 前記中間層を形成する工程の後に、前記中間層の表面を化学的に活性化させる工程をさらに備えた、請求項1に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
- 前記少なくとも1つの炭化珪素基板は、複数の炭化珪素基板を含む、請求項1または2に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
- 前記中間層は、前記炭化珪素層を形成する工程で使用する温度において接合力を保持することができる材料からなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
- 前記支持基板の熱膨張係数を前記炭化珪素基板の熱膨張係数で除した比が、0.8以上、1.2以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
- 前記第1の層の前記第1の主表面と反対の第3の主表面の少なくとも一部は、面方位{0−33−8}を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
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