JP2013117317A - 空気調和機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】人体位置検出手段は、床を複数の区画に分割した区画のうちの何れの区画に人体が位置しているかを検出し、床温度検出手段によって検出された人体が位置している区画の床温度(Tf)と、空気温度検出手段が検知した空気温度(Ta)とから、「X=Ta×α+Tf×β、ここで、0≦α≦1、0≦β≦1、α+β=1」によって定まる快適度(X)を求め、設定温度(Ts)が快適度(X)未満(Ts≦X)の場合、検出温度表示部Z2に設定温度(Ts)を表示し、設定温度(Ts)が快適度(X)を超える(Ts>X)場合、検出温度表示部Z2に空気温度(Ta)を表示する。
【選択図】図3
Description
しかしながら、空気温度を測定する室温センサは、空気調和機の室内機に設置されているため、室温センサ付近の空気温度と、実際に使用者が居住する空間(例えば、座っている位置)付近の空気温度とは、室内の温度分布(正確には、温度の不均一分布)等により乖離している場合がある。例えば、部屋の上下の温度分布(暖気が上方にたまる)、または、部屋の水平位置による温度(日射があたる窓際は暑く、日射があたらない側は涼しい)がある。
そのため、そうした温度分布下にいる使用者は、周囲の空間空気温度が快適であるために、不快に感じないにも関わらず、空調能力を増す運転を行うため、かえって冷やし過ぎ(暖房運転時には暑過ぎ)になり、不快感を与えてしまう可能性があるという問題や、無駄に電力を消費することになり、省エネに反するという問題があった。
X=Ta×α+Tf×β、ここで、0≦α≦1、0≦β≦1、α+β=1
前記操作部において設定された温度(Ts)が前記快適度(X)以下(Ts≦X)の場合、前記検出温度表示部に前記設定された温度(Ts)を表示し、前記設定された温度(Ts)が前記快適度(X)を超える(Ts>X)場合、前記検出温度表示部に前記空気温度(Ta)を表示することを特徴とする。
図1〜図3は本発明の実施の形態1に係る空気調和機を説明するものであって、図1は冷凍サイクル系統を示す構成図、図2は温度表示部を示す正面図、図3は制御の流れを示すフローチャートである。なお、図2は模式的に描いたものであって、本発明は図示された形態に限定されるものではない。
図1において、空気調和機10は、被調和室に取り付けられた室内機1と、被調和室の外に設置された室外機2と、これらに図示しない通信手段(有線または無線)によって接続された操作部Zと、を有している。
冷凍サイクル系統は、室内熱交換器12と、室外機2側に配置された圧縮機23、アキュームレータ24、四方弁26、室外熱交換器22及び電動式膨張弁25とから形成され、冷凍サイクルを構成する。
室内機1は、室内の空気温度を検出する空気温度検出手段(図示しない)と、室内に居る人体の位置を検出する人体位置検出手段(図示しない)と、床の温度を検出する床温度検出手段(図示しない)と、後記するように設定温度に室内の空気温度が近づくように制御する制御部(図示しない)とを備える。
なお、制御部の全部または一部が室外機2または操作部Zに設置される場合がある。また、空気温度検出手段、人体位置検出手段、および床温度検出手段は、室内機1と離して設置してもよい。
図2において、操作部Zには、空気調和機をオン/オフ(起動または停止)するための運転スイッチB1と、部屋の目標温度を設定する設定温度降温ボタンB2および設定温度昇温ボタンB3、風速を設定する風速ボタンC、運転モードを設定するモードボタンD、および表示部Z1が設けられている。
表示部Z1には、空気温度検出手段が検出した空気温度(Ta)を表示する検出温度表示部Z2と、設定された温度(Ts、以下、「設定温度」と称す)を表示する設定温度表示部Z3が設けられている。
検出温度表示部Z2には検出した空気温度(Ta)を少数点以下四捨五入して表示される。
このような制御において、基本的には、空気温度(Ta)が設定温度(Ts)に近づくように空調運転を行うが、例えば、空調対象空間が空調機能力に対して広く、能力不足に陥ったときなど、冷房時において設定温度(Ts)に対して空気温度(Ta)が高いまま、空調運転が安定してしまう場合がある。その際、使用者は、設定温度表示部Z3に表示された設定温度(Ts)と検出温度表示部Z2に表示された空気温度(Ta)との間に乖離があると、空気調和機10に対して不信感を抱く可能性がある。
そこで、空気調和機10では、以下に示す「使用者快適度判断要領」により、設定温度(Ts)と実際に検出された空気温度(Ta)との間に乖離があっても、使用者は快適であると判断した場合に、検出温度表示部Z2に表示される空気温度を、実際に検出された空気温度(Ta)に代えて、設定温度(Ts)を表示する(以下、「表示補正」と称す)。このとき、空気調和機10の冷凍サイクル系統は、実際に検出した空気温度(Ta)に対して運転される。
例えば、設定温度(Ts)25℃のときに、空気温度(Ta)24℃において使用者は快適であると判断した場合、検出温度表示部Z2および設定温度表示部Z3の両方に、25℃が表示される。
人体位置検出手段は、人体が感じる体感温度としては、実際の空気温度、空気湿度に合わせて、周囲の物体による輻射熱も大きく影響することから、以下の式による快適度(X)を規定している。
すなわち、人体位置検出手段によって床を複数の区画に分割した区画(例えば、A、B、C、D区画)のうちの何れの区画(例えば、A区画)に人体が位置しているかを検出し、床温度検出手段によって検出された人体が位置している区画(例えば、A区画)の床温度(Tf)と、空気温度検出手段が検知した空気温度(Ta)とから、次式によって定まる快適度(X)を求める。
X=Ta×α+Tf×β
ここで、0≦α≦1
0≦β≦1
α+β=1
そして、操作部Zにおいて設定された設定温度(Ts)が快適度(X)以下(Ts≦X)の場合、検出温度表示部Z2に設定温度表示部Z3の両方に設定温度(Ts)を表示する「表示補正」を行う。
一方、設定温度(Ts)が快適度(X)を超える(Ts>X)場合、検出温度表示部Z2に空気温度(Ta)を表示し、設定温度表示部Z3に設定温度(Ts≠Ta)を表示するから、表示補正を行わない。
なお、係数α、βは、人体の快適度を推し量る際に用いるパラメータの重り付けであり、実験により各空気調和機に合わせて、その値を定める。
一方、例えば「α=β=0.5」とし、設定温度Ts=25℃、空気温度Ta=24℃、床温度Tf=24℃、の場合、快適度Xは「X=24×0.5+24×0.5=24」となり、設定温度Tsよりも低い値になる。すなわち、「設定温度Ts≦快適度X」を満足しないから、表示補正を行なわないで、検出温度表示部Z2には24℃が、設定温度表示部Z3には25℃が、それぞれ表示される。
以下、図3に沿って、本発明の制御の流れを暖房運転を例にして説明する。なお、各ステップ(工程)を「S」と略記する。
S1において、操作部Zの運転スイッチB1を押す(ON)ことにより、暖房運転を開始する。
S2において、通常の空調運転(暖房運転)として、検出した空気温度(Ta)を設定温度(Ts)に近づけるように圧縮機23の運転周波数(電動式膨張弁25の開度を変更する場合もある)を制御する。つまり、検出した空気温度(Ta)が設定温度(Ts)から離れているほど、圧縮機23の運転周波数を大きくし、暖房能力を大きくし、または、検出した空気温度(Ta)が設定温度(Ts)に近いほど、圧縮機23の運転周波数を小さくして、暖房能力を小さくする。
この間、操作部Zの表示部Z1内では、検出した空気温度(Ta)を、検出温度表示部Z2に表示し、設定温度(Ts)を設定温度表示部Z3に表示している。
なお、設定温度(Ts、設定温度表示部Z3に表示される)は、設定温度昇温ボタンB3または設定温度降温ボタンB2により、使用者によって自在に設定され、表示が変えられる。
そのため、60分間に渡って空気温度検出手段が検出した空気温度(Ta)の最大値と最小値との差である「変化幅」が1.0℃未満である場合には、安定していると判断してS4へ進み、反対に、「変化幅」が1.0℃超えである場合には、不安定であると判断してS8へ移る。
一方、前記乖離が1℃未満であればS5へ進み、一方、乖離が1℃以上であればS8へ移る。
S5において、人体位置検出手段により、空気調和機10の付近に人が居るか否かの判断を行う。付近に人が居なければ、快適性を判断するまでもなく、不快に感じる人が居ないからである。人が居ればS6へ、居なければS7へ移る。
人体位置検出手段によって人の居る場所(例えば、床面を複数の区画に分割し、人が居る区画)を特定し、床温度検出手段を用いて、特定された人が居る場所の床温度を検出する。
そして、使用者快適度判断要領に基づいて快適度(X)を求め、快適度(X)と設定温度(Ts)とを比較し、快適であると判断された場合(Ts≦X)には、S7に進んで表示補正をする。一方、不快であると判断された場合(Ts>X)には、S8に進んで表示補正をしない(既に、表示補正がされている場合は、表示補正を解除する)。
S8において、表示補正がされている場合は、表示補正を解除し、表示補正がされていない場合は、そのまま表示補正をしないで、S2に進み、通常の室温制御を継続する。
Claims (2)
- 吸引した空気を調和するための冷凍サイクル手段と、
人体の位置を検出する人体位置検出手段と、
床の温度を検出する床温度検出手段と、
空気の温度を検出する空気温度検出手段と、
調和される空気の温度を設定する操作部と、
前記空気温度検出手段が検出した温度を表示する検出温度表示部および前記操作部において設定された温度である設定温度を表示する設定温度表示部を具備する表示部と、
を備え、
前記人体位置検出手段は、前記床を複数の区画に分割した区画のうちの何れの区画に人体が位置しているかを検出し、前記床温度検出手段によって検出された前記人体が位置している区画の床温度(Tf)と、前記空気温度検出手段が検知した空気温度(Ta)とから、次式によって定まる快適度(X)を求め、
X=Ta×α+Tf×β
ここで、0≦α≦1
0≦β≦1
α+β=1
前記操作部において設定された温度(Ts)が前記快適度(X)以下(Ts≦X)の場合、前記検出温度表示部に前記設定された温度(Ts)を表示し、
前記設定された温度(Ts)が前記快適度(X)を超える(Ts>X)場合、前記検出温度表示部に前記空気温度(Ta)を表示することを特徴とする空気調和機。 - 前記αおよび前記βが、それぞれ0.5(α=0.5、β=0.5)であることを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
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