JP2013117179A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内燃機関1で掃気処理を行う際、燃料噴射弁6からの燃料噴射を停止する気筒が、複数の気筒のうちで順番に切り換えられる。このため、掃気処理を行う際、所定の気筒では掃気のために燃料噴射弁6からの燃料噴射が停止されるものの、他の気筒では燃料噴射弁6からの燃料噴射が行われて燃料の燃焼により稼働状態が維持される。このときに稼働状態とされる気筒の存在により、掃気処理の実行時に内燃機関1の自立運転が維持できなくなるということはない。その結果、上記掃気処理の実行に伴う機関回転速度の低下により機関回転が停止することへの対処、すなわち燃料噴射の停止前に予め機関回転速度を上昇させておくことについては必要ないか、或いは行うとしても僅かで済む。
【選択図】図1
Description
請求項1記載の発明によれば、内燃機関における複数の気筒毎にそれぞれ燃料噴射弁が設けられており、機関運転中に筒内に堆積したデポジットを除去するための掃気処理が行われる際には、上記燃料噴射弁からの燃料噴射が停止される。そして、このように燃料噴射弁からの燃料噴射が停止された気筒では、筒内の掃気が行われて同筒内に堆積したデポジットが除去される。また、上記掃気処理を行う際には、燃料噴射弁からの燃料噴射を停止する気筒が、内燃機関における複数の気筒のうちで順番に切り換えられる。ここで、掃気処理を行う際、仮に内燃機関におけるすべての気筒で一斉に燃料噴射弁からの燃料噴射を停止して掃気を行ったとすると、それに伴い内燃機関が自立運転を維持できなくなって機関回転速度が低下する。こうした掃気中での機関回転速度の低下により機関回転が停止してしまうことがないよう、上記燃料噴射の停止前に機関回転速度を予め上昇させておくことも考えられるが、そうした機関回転速度の上昇を行うことに伴う内燃機関の燃費悪化が問題になる。
図1に示される内燃機関1は、一番気筒、二番気筒、三番気筒、及び四番気筒の合計四つの気筒(図中には一つのみ図示)を有している。内燃機関1の吸気通路2は、各気筒における燃焼室3の上流で各気筒に対応して分岐している。そして、吸気通路2における分岐した部分がそれぞれ各気筒の燃焼室3に接続されている。吸気通路2における上記分岐部分の上流側には、燃焼室3に吸入される空気の量(吸入空気量)を調整すべく開閉動作するスロットルバルブ4が設けられている。このスロットルバルブ4の開度(スロットル開度)は、自動車の運転者によって踏み込み操作されるアクセルペダル5の操作量(アクセル操作量)に応じて調節される。また、吸気通路2におけるスロットルバルブ4の下流には、各気筒の燃焼室3と吸気通路2との接続部分である吸気ポート2aに向けて燃料を噴射する燃料噴射弁6が設けられている。この燃料噴射弁6は、内燃機関1の各気筒毎に一つずつ合計四つ設けられている。
・アクセルペダル5の操作量(アクセル操作量)を検出するアクセルポジションセンサ17。
・吸気通路2を通過する空気の量(内燃機関1の吸入空気量)を検出するエアフローメータ19。
・吸気カムシャフト27の回転に基づき同シャフト27の回転位置に対応した信号を出力するカムポジションセンサ21。
また、電子制御装置16の出力ポートには、スロットルバルブ4、及び各気筒の燃料噴射弁6といった各種機器のための駆動回路等が接続されている。
上記掃気処理を通じて燃料噴射弁6からの燃料噴射を停止する気筒が内燃機関1における複数の気筒のうちで順番に切り換えられる際、所定の気筒では掃気のために燃料噴射弁6からの燃料噴射が停止されるものの、他の気筒では燃料噴射弁6からの燃料噴射が行われて燃料の燃焼により稼働状態が維持される。このように上記掃気処理の実行時、内燃機関1における複数の気筒のうちの幾つかは稼働状態となるため、同掃気処理が行われるときに内燃機関1の自立運転を維持できなくなることはない。このため、上記掃気処理の実行に伴う機関回転速度の低下により機関回転が停止することへの対処、すなわち上述したように燃料噴射の停止前に予め機関回転速度を上昇させておくことについては必要ないか、或いは行うとしても僅かで済む。従って、上記燃料噴射の停止前に機関回転速度を予め上昇させておくことに伴い、上述したように内燃機関1の燃費が悪化するという問題が発生することを抑制できる。
(1)内燃機関1の運転中、筒内に堆積したデポジットを除去するための掃気処理を行う際、燃料噴射弁6からの燃料噴射を停止する気筒が、内燃機関1における複数の気筒のうちで順番に切り換えられる。このため、掃気処理を行う際、所定の気筒では掃気のために燃料噴射弁6からの燃料噴射が停止されるものの、他の気筒では燃料噴射弁6からの燃料噴射が行われて燃料の燃焼により稼働状態が維持される。このときに稼働状態とされる気筒の存在により、掃気処理の実行時に内燃機関1の自立運転が維持できなくなるということはない。その結果、上記掃気処理の実行に伴う機関回転速度の低下により機関回転が停止することへの対処、すなわち上記燃料噴射の停止前に予め機関回転速度を上昇させておくことについては必要ないか、或いは行うとしても僅かで済む。従って、上記燃料噴射の停止前に機関回転速度を予め上昇させておくことに伴って内燃機関1の燃費が悪化することを抑制できる。
・内燃機関1における各気筒毎に筒内圧や筒内温を検出するセンサを設け、そのセンサからの検出信号に基づいて各気筒毎のデポジットの堆積量を求めるようにしてもよい。なお、上記センサからの検出信号に基づいて筒内でのデポジットの堆積量を求めることができるのは、同デポジットの堆積量が多くなるほど圧縮比が大きくなって燃料の燃焼時の筒内圧が高くなるとともに筒内温度が高くなる傾向があるためである。
Claims (6)
- 内燃機関での燃料噴射を停止して筒内の掃気を行うことで同筒内に堆積したデポジットを除去する掃気処理が行われる内燃機関の制御装置において、
内燃機関における複数の気筒毎にそれぞれ設けられる燃料噴射弁と、
内燃機関の運転中に前記掃気処理を行う制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記掃気処理を行う際、前記燃料噴射弁からの燃料噴射を停止する気筒を前記複数の気筒のうちで順番に切り換える
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 前記制御手段は、内燃機関における複数の気筒毎にデポジットの堆積量を推定し、前記掃気処理を行う際には前記複数の気筒のうちデポジットの堆積量が判定値以上である気筒のみ前記燃料噴射弁からの燃料噴射を停止する請求項1記載の内燃機関の制御装置。
- 前記制御手段は、内燃機関における複数の気筒毎にデポジットの堆積量を推定し、前記掃気処理を行う際には前記複数の気筒毎のデポジットの堆積量に基づいて前記燃料噴射弁からの燃料噴射を停止する気筒の順番を定める請求項1記載の内燃機関の制御装置。
- 前記制御手段は、内燃機関における複数の気筒毎にデポジットの堆積量を推定し、前記掃気処理を通じて前記燃料噴射弁からの燃料噴射を停止する際には、その燃料噴射弁に対応する気筒でのデポジットの堆積量に基づいて前記燃料噴射弁からの燃料噴射を停止する期間を定める請求項1記載の内燃機関の制御装置。
- 前記制御手段は、内燃機関における複数の気筒を稼働時に内燃機関の回転バランスを取ることのできる複数の気筒群に分け、前記燃料噴射弁からの燃料噴射の停止を前記気筒群の単位で各気筒群毎に順番に実施する請求項1記載の内燃機関の制御装置。
- 前記内燃機関は、過給器による空気の過給を受けるものである請求項1〜5のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
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