JP2013116947A - 冷却剤用粉体混合物および冷却剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】吸熱反応によって冷却作用を生じる冷却剤において、冷却剤成分である粉体混合物が35℃を越える温度で貯蔵しても、冷却剤構成成分が塊状にならず、貯蔵安定性が向上することを目的とする。
【解決手段】冷却剤用粉体混合物を、無機塩水和物と高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子との混合物から構成する。また、該冷却剤用粉体混合物をA剤とし、アンモニウム塩と有機多塩基酸とから選ばれる1種または2種以上の化合物をB剤として、前記A剤とB剤とをそれぞれ隔離して封入し冷却剤を構成する。さらには、該B剤を、硝酸アンモニウムと尿素と高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子とから主として構成する。
【選択図】なし
【解決手段】冷却剤用粉体混合物を、無機塩水和物と高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子との混合物から構成する。また、該冷却剤用粉体混合物をA剤とし、アンモニウム塩と有機多塩基酸とから選ばれる1種または2種以上の化合物をB剤として、前記A剤とB剤とをそれぞれ隔離して封入し冷却剤を構成する。さらには、該B剤を、硝酸アンモニウムと尿素と高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子とから主として構成する。
【選択図】なし
Description
本発明は、分子中に結晶水を含む無機塩水和物中の結晶水を解離する時の吸熱反応によって冷却作用を生じる冷却剤の構成成分に用いる冷却剤用粉体混合物、さらには水に溶解時の吸熱反応によって冷却作用を生じる冷却剤の構成成分に用いる冷却剤用粉体混合物、およびそれを用いた冷却剤に関する。
分子中に結晶水を含む無機塩水和物中の結晶水を、アンモニウム塩や有機酸等の結晶水解離剤によって解離する時の吸熱反応によって冷却作用を生じる冷却剤は公知である。例えば、硫酸ナトリウム10水塩を硝酸アンモニウムと混合して硫酸ナトリウムの結晶水を解離し、吸熱反応を進行させることや、リン酸2ナトリウム12水塩をクエン酸と混合して吸熱反応を進行させることが行われている(下記特許文献1、2)。
しかし、上述のような結晶水を含む化合物の融点は35℃以下であるが、夏場の貯蔵中などには温度がしばしば35℃を超えることがあり、前記化合物が融解することがある。融解したこれらの化合物は気温の低下によって再結晶するが、全量が塊状となり、硝酸アンモニウムやクエン酸等の結晶水解離剤との接触面積が極端に小さくなるので、反応が進みにくく、吸熱はほとんど進行しない。融点が47.2℃であるチオ硫酸ナトリウム5水塩も、炎天下などでは融点を超える温度に曝されることがあり、同様の現象を呈する。
また、硝酸アンモニウムと尿素は水に溶解時の吸熱反応によって冷却作用を生じる冷却剤であり、例えば上述のような、分子中に結晶水を含む無機塩水和物と反応させると、無機塩水和物中の結晶水が硝酸アンモニウムによって解離され吸熱反応が生じるが、さらに該結晶水に硝酸アンモニウムと尿素が溶解して吸熱反応が生じる(下記特許文献1、3)。硝酸アンモニウムと尿素はそれぞれ単独での融点は165℃と132.5℃であるが、冷却効果の最も高い重量比1:1での両者の混合物は融点が約34℃まで低下し、上記と同様の問題が生じている。
本発明は、分子中に結晶水を含む無機塩水和物中の結晶水を解離する時の吸熱反応によって冷却作用を生じる冷却剤、さらには水に溶解時の吸熱反応によって冷却作用を生じる冷却剤において、冷却剤成分である粉体混合物が、夏場などの35℃を越える温度で貯蔵しても、塊状になることなく、粉体のまま安定した状態と反応性を維持し、貯蔵安定性が向上することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は下記の構成を有する。
(1)無機塩水和物と高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子との混合物からなることを特徴とする貯蔵安定性に優れる冷却剤用粉体混合物。
(2)無機塩水和物が、硫酸ナトリウム10水塩、チオ硫酸ナトリウム5水塩、リン酸2ナトリウム12水塩、リン酸2水素ナトリウム12水塩から選ばれる1種または2種以上の無機塩水和物であることを特徴とする前記(1)記載の冷却剤用粉体混合物。
(3)高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子の重量比率が、10:1〜30:1であることを特徴とする前記(1)または(2)記載の冷却剤用粉体混合物。
(4)アンモニウム塩と尿素と高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子との混合物からなることを特徴とする貯蔵安定性に優れる冷却剤用粉体混合物。
(5)前記(1)記載の冷却剤用粉体混合物をA剤とし、アンモニウム塩と有機多塩基酸とから選ばれる1種または2種以上の化合物を主として含有するB剤として、前記A剤とB剤とをそれぞれ隔離して封入してなり、使用時に前記A剤とB剤とを接触させることを特徴とする冷却剤。
(6)前記アンモニウム塩が、硝酸アンモニウムと塩化アンモニウムとから選ばれる1種または2種以上の化合物であることを特徴とする前記(5)記載の冷却剤。
(7)前記有機多塩基酸がクエン酸であることを特徴とする前記(5)記載の冷却剤。
(8)前記B剤が、硝酸アンモニウムと尿素を含有する粉体混合物であることを特徴とする前記(5)記載の冷却剤。
(9)前記B剤が、さらに高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子を含有する粉体混合物であることを特徴とする前記(5)記載の冷却剤。
(10)前記B剤が、硝酸アンモニウムと尿素と高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子との混合物から主としてなる粉体混合物であることを特徴とすることを特徴とする前記(5)記載の冷却剤。
(1)無機塩水和物と高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子との混合物からなることを特徴とする貯蔵安定性に優れる冷却剤用粉体混合物。
(2)無機塩水和物が、硫酸ナトリウム10水塩、チオ硫酸ナトリウム5水塩、リン酸2ナトリウム12水塩、リン酸2水素ナトリウム12水塩から選ばれる1種または2種以上の無機塩水和物であることを特徴とする前記(1)記載の冷却剤用粉体混合物。
(3)高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子の重量比率が、10:1〜30:1であることを特徴とする前記(1)または(2)記載の冷却剤用粉体混合物。
(4)アンモニウム塩と尿素と高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子との混合物からなることを特徴とする貯蔵安定性に優れる冷却剤用粉体混合物。
(5)前記(1)記載の冷却剤用粉体混合物をA剤とし、アンモニウム塩と有機多塩基酸とから選ばれる1種または2種以上の化合物を主として含有するB剤として、前記A剤とB剤とをそれぞれ隔離して封入してなり、使用時に前記A剤とB剤とを接触させることを特徴とする冷却剤。
(6)前記アンモニウム塩が、硝酸アンモニウムと塩化アンモニウムとから選ばれる1種または2種以上の化合物であることを特徴とする前記(5)記載の冷却剤。
(7)前記有機多塩基酸がクエン酸であることを特徴とする前記(5)記載の冷却剤。
(8)前記B剤が、硝酸アンモニウムと尿素を含有する粉体混合物であることを特徴とする前記(5)記載の冷却剤。
(9)前記B剤が、さらに高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子を含有する粉体混合物であることを特徴とする前記(5)記載の冷却剤。
(10)前記B剤が、硝酸アンモニウムと尿素と高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子との混合物から主としてなる粉体混合物であることを特徴とすることを特徴とする前記(5)記載の冷却剤。
本発明は、分子中に結晶水を含む無機塩水和物中の結晶水を解離する時の吸熱反応によって冷却作用を生じる冷却剤において、冷却剤成分として用いる粉体混合物を高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子との混合物とすることにより、冷却剤成分である低融点の無機塩水和物等の冷却剤成分が、夏場などの35℃を越える温度で貯蔵しても、塊状になることなく、粉体のまま安定した状態と反応性を維持し、貯蔵安定性が向上する。さらには、さらには水に溶解時の吸熱反応によって冷却作用を生じる冷却剤において、それぞれの融点は高いが混合することによって融点が低下する冷却剤成分である硝酸アンモニウムと尿素についても、高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子との混合物とすることにより、同様に貯蔵安定性が向上する。
本発明の冷却剤用粉体混合物は、無機塩水和物と高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子との混合物からなる。無機塩水和物がその融点以上に加熱された時、無機水和物中の結晶水が分離して無機塩を溶解した水溶液状態になるが、該水溶液は高吸水性ポリマーに吸収され、さらに高吸水性ポリマーがポリマー粒子間に存在する疎水性シリカ微粒子によって互いに隔離されるため、無機塩水溶液が隔離され、温度が低下して再結晶化する時に、大きな塊状にならず、初期の微細結晶に近い水和結晶物として回復する。従って、本発明の冷却剤用粉体混合物は、夏場などの貯蔵中に、35℃を越える夏場の貯蔵温度でも冷却剤として用いられる無機塩水和物の安定した状態と性能を維持することが可能になる。
本発明に使用する無機塩水和物としては、アンモニウム塩、有機多塩基酸等と接触することにより吸熱反応を起こすものが使用でき、硫酸ナトリウム10水塩、チオ硫酸ナトリウム5水塩、リン酸2ナトリウム12水塩、リン酸2水素ナトリウム12水塩、メタ硅酸ソーダ9水塩等が挙げられる。なお、チオ硫酸ナトリウム5水塩は、酸との接触により二酸化硫黄や硫化水素を発生するため、中和剤を併用する。上記化合物は、単独で使用しても2種以上を用いてもよい。
また、本発明の冷却剤用粉体混合物は、硝酸アンモニウム等のアンモニウム塩と尿素と高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子との混合物からなる。硝酸アンモニウムと尿素はそれぞれ単独での融点は165℃と132.5℃であるが、冷却効果の最も高い重量比1:1での両者の混合物は融点が約34℃まで低下する。高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子を混合することにより、硝酸アンモニウムと尿素がその融点以上に加熱された後、温度が低下して再結晶化する時に、大きな塊状にならず、初期の微細結晶に近い水和結晶物として回復する。従って、本発明の冷却剤用粉体混合物は、夏場などの貯蔵中に、35℃を越える夏場の貯蔵温度でも、冷却剤成分であるアンモニウム塩と尿素の混合物の安定した状態と性能を維持することが可能になる。
本発明に使用する高吸水性ポリマーは、澱粉、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸等の水溶液ポリマーをアクリル酸ナトリウムで部分架橋したものが挙げられる。上記高吸水性ポリマーは、カルボキシル基がナトリウム塩になっており、Na+イオンが水中に拡散してゆくとポリマーの網目を押し広げ、水を入れる体積を増加すると同時に水を保有し、膨潤ゲルになるというメカニズムが知られている。高吸水性ポリマーは、電解質の塩の水溶液の場合は、電解質がNa+イオンの拡散を阻害するので吸水性能が低くなるため、無機塩水和物を含有する本発明においては、吸水性の高いポリアクリル酸系の高吸水性ポリマーを使用することが好ましい。なお、本発明に使用する高吸水性ポリマーは、吸水性の高いポリアクリル酸系を使用する場合、吸水前の粒子径が150〜710μm程度のものが好適に使用される。
本発明に使用する疎水性シリカ微粒子は、融解した無機塩水和物を吸収後の上記高吸水性ポリマー粒子同士の接触を防ぐ作用を利用するものであるので、該作用が発現されれば特に限定されないが、高吸水性ポリマー粒子同士の接触を防ぐには表面積の大きい微粒子であることが望ましく、粒子径としては2.7〜8.4μmのものが好ましく、特に平均粒径が4μm以下の微細粒子が好ましい。また、本発明に使用する疎水性シリカ微粒子としては、具体的には、疎水化するために、合成シリカと有機ケイ素化合物を反応させたものなどが使用され、DBA(シリカ表面の水酸基に吸着されるn−ブチルアミンの量)が500〜1200のものが使用される。
本発明の冷却剤用粉体混合物は、高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子の重量比率が、10:1〜30:1であるのが好ましい。重量比率が、10:1未満であると疎水性シリカ微粒子が多くなり、本発明の冷却剤用粉体混合物を冷却剤の構成成分として使用する際に、反応性が低下しやすい。重量比率が、30:1を超えると疎水性シリカ微粒子による高吸水性ポリマー同士の接触防止が不十分になりやすい。
本発明の冷却剤用粉体混合物は、上記無機塩水和物、あるいはアンモニウム塩及び尿素と、上記高吸水性ポリマーと上記疎水性シリカ微粒子とを混合することによって製造できる。混合の方法は、各粒子を均一に混合できれば、特に限定されない。
本発明の冷却剤用粉体混合物は、分子中に結晶水を含む無機塩水和物中の結晶水を解離する時の吸熱反応によって冷却作用を生じる冷却剤の構成成分として有効に使用できる。冷却剤の構成としては、冷却作用が必要となるまでは、本発明の冷却剤用粉体混合物と、該冷却剤用粉体混合物と反応する化合物を含有する冷却剤成分とを別個に隔離して収容し、必要時に混合できる構造とする。
本発明の冷却剤用粉体混合物を用いる冷却剤の具体的な構成としては、本発明の無機塩水和物と高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子との混合物からなる冷却剤用粉体混合物をA剤とし、前記無機塩水和物の結晶水を解離するための化合物を主として含有するB剤として、前記A剤とB剤とをそれぞれ隔離して封入してなり、使用時に前記A剤とB剤とを接触させる構造が挙げられる。封入のための包材としては、A剤及びB剤をそれぞれ隔離して封入でき、外部からの衝撃等により隔離を解除できる構造であれば特に限定されず、通常一般に必要時に成分を混合させる構成の冷却剤に使用される包材を使用することができる。
本発明の冷却剤用粉体混合物に含有される無機塩水和物の結晶水を解離するための化合物としては、硝酸アンモニウムや塩化アンモニウム等のアンモニウム塩、あるいはクエン酸などの多塩基酸が挙げられる。上記化合物は、単独で使用しても2種以上を用いてもよい。冷却性の点からは、本発明の冷却剤用粉体混合物に含有される無機塩水和物が、硫酸ナトリウム10水塩、チオ硫酸ナトリウム5水塩である場合は、硝酸アンモニウムを使用するのが好ましく、発明の冷却剤用粉体混合物に含有される無機塩水和物がリン酸2ナトリウム12水塩である場合は、クエン酸を使用するのが好ましい。なお、本発明の冷却剤用粉体混合物に含有される無機塩水和物が硫酸ナトリウム10水塩である場合は、上記硝酸アンモニウムに加えて尿素を併用すると、硫酸ナトリウム10水塩中の結晶水が硝酸アンモニウムによって解離され吸熱反応が生じ、さらに該結晶水に硝酸アンモニウムと尿素が溶解して吸熱反応が生じるため、冷却性能に優れる。
本発明に於いては、上記の本発明の冷却剤用粉体混合物に含有される無機塩水和物の結晶水を解離するための化合物を主として含有するB剤についても、高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子を含有する粉体混合物としてもよい。このような粉体混合物とすることにより、硝酸アンモニウムと尿素のように、それぞれの融点は高いが混合することによって融点が低下する冷却剤成分についても、高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子との混合物とすることにより、同様に貯蔵安定性が向上する。
本発明の冷却剤用粉体混合物には、本発明の作用を阻害しない範囲で増粘剤や中和剤等の添加材等の他の成分を含有してもよい。
実施例1
下記の成分を下記の配合割合で混合してそれぞれ冷却剤用粉体混合物を作製し、A剤およびB剤とした。
冷却剤成分:硫酸ナトリウム10水和塩(無機塩水和物)
CHP硝酸アンモニウム
尿素
高吸水性ポリマー(三洋化成工業(株)製、サンフレッシュST−573)
中心粒径:150〜710μm、吸水量500g/g(脱イオン水)
疎水性シリカ微粒子(富士シリシア化学(株)製、サイリシア507)
平均粒径:2.7μm、DBA175
A剤
硫酸ナトリウム10水和塩 34.0g
高吸水性ポリマー 4.1g
疎水性シリカ微粒子 0.2g 計38.3g
B剤
CHP硝酸アンモニウム 20.0g
尿素 20.0g
高吸水性ポリマー 1.0g
疎水性シリカ微粒子 0.2g 計41.2g
A剤とB剤をそれぞれ60℃で1時間加熱後、室温まで冷却したが、いずれも顆粒状のままであった。
冷却後のA剤とB剤を混合し、混合後の温度変化を測定した。初期温度(27.0℃)から20分で15.6℃低下し、最低温度(11.4℃)に到達した。その後温度が上昇し、混合後2時間8分で初期温度より7℃低い20.0℃に到達した。この時の混合物の状態は液状であった。
下記の成分を下記の配合割合で混合してそれぞれ冷却剤用粉体混合物を作製し、A剤およびB剤とした。
冷却剤成分:硫酸ナトリウム10水和塩(無機塩水和物)
CHP硝酸アンモニウム
尿素
高吸水性ポリマー(三洋化成工業(株)製、サンフレッシュST−573)
中心粒径:150〜710μm、吸水量500g/g(脱イオン水)
疎水性シリカ微粒子(富士シリシア化学(株)製、サイリシア507)
平均粒径:2.7μm、DBA175
A剤
硫酸ナトリウム10水和塩 34.0g
高吸水性ポリマー 4.1g
疎水性シリカ微粒子 0.2g 計38.3g
B剤
CHP硝酸アンモニウム 20.0g
尿素 20.0g
高吸水性ポリマー 1.0g
疎水性シリカ微粒子 0.2g 計41.2g
A剤とB剤をそれぞれ60℃で1時間加熱後、室温まで冷却したが、いずれも顆粒状のままであった。
冷却後のA剤とB剤を混合し、混合後の温度変化を測定した。初期温度(27.0℃)から20分で15.6℃低下し、最低温度(11.4℃)に到達した。その後温度が上昇し、混合後2時間8分で初期温度より7℃低い20.0℃に到達した。この時の混合物の状態は液状であった。
実施例2
下記の成分を下記の配合割合で混合してそれぞれ冷却剤用粉体混合物を作製し、A剤およびB剤とした。
冷却剤成分:チオ硫酸ナトリウム5水和塩(無機塩水和物)
硝安粒状(硝酸アンモニウム)
硝安粉末(硝酸アンモニウム)
高吸水性ポリマー(三洋化成工業(株)製、サンフレッシュST−573)
疎水性シリカ微粒子(富士シリシア化学(株)製、サイリシア507)
増粘剤(サンワコーンアルファースターチ:三和澱粉工業株式会社製)
A剤
チオ硫酸ナトリウム5水和塩 32.9g
高吸水性ポリマー 2.3g
疎水性シリカ微粒子 0.2g 計35.4g
B剤
硝安粒状 14.6g
硝安粉末 9.2g
増粘剤 1.6g 計25.4g
A剤を60℃で1時間加熱後、室温まで冷却したが、顆粒状のままであった。
冷却後のA剤と、B剤とを混合し、混合後の温度変化を測定した。初期温度(26.0℃)から4分で22.0℃低下し、最低温度(4.0℃)に到達した。その後温度が上昇し、混合後1時間で初期温度より7℃低い19.0℃に到達した。この時の混合物の状態は液状であった。
下記の成分を下記の配合割合で混合してそれぞれ冷却剤用粉体混合物を作製し、A剤およびB剤とした。
冷却剤成分:チオ硫酸ナトリウム5水和塩(無機塩水和物)
硝安粒状(硝酸アンモニウム)
硝安粉末(硝酸アンモニウム)
高吸水性ポリマー(三洋化成工業(株)製、サンフレッシュST−573)
疎水性シリカ微粒子(富士シリシア化学(株)製、サイリシア507)
増粘剤(サンワコーンアルファースターチ:三和澱粉工業株式会社製)
A剤
チオ硫酸ナトリウム5水和塩 32.9g
高吸水性ポリマー 2.3g
疎水性シリカ微粒子 0.2g 計35.4g
B剤
硝安粒状 14.6g
硝安粉末 9.2g
増粘剤 1.6g 計25.4g
A剤を60℃で1時間加熱後、室温まで冷却したが、顆粒状のままであった。
冷却後のA剤と、B剤とを混合し、混合後の温度変化を測定した。初期温度(26.0℃)から4分で22.0℃低下し、最低温度(4.0℃)に到達した。その後温度が上昇し、混合後1時間で初期温度より7℃低い19.0℃に到達した。この時の混合物の状態は液状であった。
実施例3
下記の成分を下記の配合割合で混合してそれぞれ冷却剤用粉体混合物を作製し、A剤およびB剤とした。
冷却剤成分:硫酸ナトリウム10水和塩(無機塩水和物)
硝酸アンモニウム
粒状尿素
高吸水性ポリマー(三洋化成工業(株)製、サンフレッシュST−573)
疎水性シリカ微粒子(富士シリシア化学(株)製、サイリシア507)
A剤
硫酸ナトリウム10水和塩 34.0g
高吸水性ポリマー 4.1g
疎水性シリカ微粒子 0.2g 計38.3g
B剤
硝酸アンモニウム 20.0g
粒状尿素 16.0g
高吸水性ポリマー 4.1g
疎水性シリカ微粒子 0.2g 計40.3g
A剤とB剤をそれぞれ60℃で1時間加熱後、室温まで冷却したが、いずれも顆粒状のままであった。
冷却後のA剤とB剤を混合し、混合後の温度変化を測定した。初期温度(27.0℃)から20分で15.6℃低下し、最低温度(11.4℃)に到達した。その後温度が上昇し、混合後2時間8分で初期温度より7℃低い20.0℃に到達した。この時の混合物の状態は液状であった。
下記の成分を下記の配合割合で混合してそれぞれ冷却剤用粉体混合物を作製し、A剤およびB剤とした。
冷却剤成分:硫酸ナトリウム10水和塩(無機塩水和物)
硝酸アンモニウム
粒状尿素
高吸水性ポリマー(三洋化成工業(株)製、サンフレッシュST−573)
疎水性シリカ微粒子(富士シリシア化学(株)製、サイリシア507)
A剤
硫酸ナトリウム10水和塩 34.0g
高吸水性ポリマー 4.1g
疎水性シリカ微粒子 0.2g 計38.3g
B剤
硝酸アンモニウム 20.0g
粒状尿素 16.0g
高吸水性ポリマー 4.1g
疎水性シリカ微粒子 0.2g 計40.3g
A剤とB剤をそれぞれ60℃で1時間加熱後、室温まで冷却したが、いずれも顆粒状のままであった。
冷却後のA剤とB剤を混合し、混合後の温度変化を測定した。初期温度(27.0℃)から20分で15.6℃低下し、最低温度(11.4℃)に到達した。その後温度が上昇し、混合後2時間8分で初期温度より7℃低い20.0℃に到達した。この時の混合物の状態は液状であった。
実施例4
下記の成分を下記の配合割合で混合してそれぞれ冷却剤用粉体混合物を作製し、A剤およびB剤とした。
冷却剤成分:硫酸ナトリウム10水和塩(無機塩水和物)
硝酸アンモニウム
尿素
高吸水性ポリマー(三洋化成工業(株)製、サンフレッシュST−573)
疎水性シリカ微粒子(富士シリシア化学(株)製、サイリシア507)
A剤
硫酸ナトリウム10水和塩 34.0g
高吸水性ポリマー 4.1g
疎水性シリカ微粒子 0.2g 計38.3g
B剤
硝酸アンモニウム 20.0g
尿素 20.0g
高吸水性ポリマー 4.1g
疎水性シリカ微粒子 0.2g 計44.3g
A剤とB剤をそれぞれ60℃で1時間加熱後、室温まで冷却したが、いずれも顆粒状のままであった。
冷却後のA剤とB剤を混合し、混合後の温度変化を測定した。初期温度(27.0℃)から20分で15.6℃低下し、最低温度(11.4℃)に到達した。その後温度が上昇し、混合後2時間8分で初期温度より7℃低い20.0℃に到達した。この時の混合物の状態は液状であった。
下記の成分を下記の配合割合で混合してそれぞれ冷却剤用粉体混合物を作製し、A剤およびB剤とした。
冷却剤成分:硫酸ナトリウム10水和塩(無機塩水和物)
硝酸アンモニウム
尿素
高吸水性ポリマー(三洋化成工業(株)製、サンフレッシュST−573)
疎水性シリカ微粒子(富士シリシア化学(株)製、サイリシア507)
A剤
硫酸ナトリウム10水和塩 34.0g
高吸水性ポリマー 4.1g
疎水性シリカ微粒子 0.2g 計38.3g
B剤
硝酸アンモニウム 20.0g
尿素 20.0g
高吸水性ポリマー 4.1g
疎水性シリカ微粒子 0.2g 計44.3g
A剤とB剤をそれぞれ60℃で1時間加熱後、室温まで冷却したが、いずれも顆粒状のままであった。
冷却後のA剤とB剤を混合し、混合後の温度変化を測定した。初期温度(27.0℃)から20分で15.6℃低下し、最低温度(11.4℃)に到達した。その後温度が上昇し、混合後2時間8分で初期温度より7℃低い20.0℃に到達した。この時の混合物の状態は液状であった。
実施例5
下記の成分を下記の配合割合で混合してそれぞれ冷却剤用粉体混合物を作製し、A剤およびB剤とした。
冷却剤成分:リン酸2ナトリウム12水和塩(無機塩水和物)
硝酸アンモニウム
無水クエン酸
高吸水性ポリマー(三洋化成工業(株)製、サンフレッシュST−573)
疎水性シリカ微粒子(富士シリシア化学(株)製、サイリシア507)
A剤
リン酸2ナトリウム12水和塩 78.8g
高吸水性ポリマー 5.6g
疎水性シリカ微粒子 0.3g 計84.7g
B剤
硝酸アンモニウム 53.5g
無水クエン酸 10.7g 計64.2g
A剤を60℃で1時間加熱後、室温まで冷却したが、顆粒状のままであった。
冷却後のA剤と、B剤とを混合し、混合後の温度変化を測定した。初期温度(20.0℃)から20分で18.4℃低下し、最低温度(1.6℃)に到達した。その後温度が上昇し、混合後53分で初期温度より7℃低い13.0℃に到達した。
下記の成分を下記の配合割合で混合してそれぞれ冷却剤用粉体混合物を作製し、A剤およびB剤とした。
冷却剤成分:リン酸2ナトリウム12水和塩(無機塩水和物)
硝酸アンモニウム
無水クエン酸
高吸水性ポリマー(三洋化成工業(株)製、サンフレッシュST−573)
疎水性シリカ微粒子(富士シリシア化学(株)製、サイリシア507)
A剤
リン酸2ナトリウム12水和塩 78.8g
高吸水性ポリマー 5.6g
疎水性シリカ微粒子 0.3g 計84.7g
B剤
硝酸アンモニウム 53.5g
無水クエン酸 10.7g 計64.2g
A剤を60℃で1時間加熱後、室温まで冷却したが、顆粒状のままであった。
冷却後のA剤と、B剤とを混合し、混合後の温度変化を測定した。初期温度(20.0℃)から20分で18.4℃低下し、最低温度(1.6℃)に到達した。その後温度が上昇し、混合後53分で初期温度より7℃低い13.0℃に到達した。
本発明の冷却剤用粉体混合物は、冷却剤成分である低融点の無機塩水和物が、夏場などの35℃を越える温度で貯蔵されても、塊状になることなく、粉体のまま安定した状態と反応性を維持し、貯蔵安定性が向上する。さらには、硝酸アンモニウムと尿素のように、それぞれの融点は高いが混合することによって融点が低下する冷却剤成分についても、同様に貯蔵安定性が向上する。従って、分子中に結晶水を含む無機塩水和物中の結晶水を解離する時の吸熱反応によって冷却作用を生じる冷却剤、さらには水に溶解時の吸熱反応によって冷却作用を生じる冷却剤の構成成分として有効に使用できる。
Claims (10)
- 無機塩水和物と高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子との混合物からなることを特徴とする貯蔵安定性に優れる冷却剤用粉体混合物。
- 無機塩水和物が、硫酸ナトリウム10水塩、チオ硫酸ナトリウム5水塩、リン酸2ナトリウム12水塩、リン酸2水素ナトリウム12水塩から選ばれる1種または2種以上の無機塩水和物であることを特徴とする請求項1記載の冷却剤用粉体混合物。
- 高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子の重量比率が、10:1〜30:1であることを特徴とする請求項1または2に記載の冷却剤用粉体混合物。
- アンモニウム塩と尿素と高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子との混合物からなることを特徴とする貯蔵安定性に優れる冷却剤用粉体混合物。
- 請求項1記載の冷却剤用粉体混合物をA剤とし、アンモニウム塩と有機多塩基酸とから選ばれる1種または2種以上の化合物を主として含有するB剤として、前記A剤とB剤とをそれぞれ隔離して封入してなり、使用時に前記A剤とB剤とを接触させることを特徴とする冷却剤。
- 前記アンモニウム塩が、硝酸アンモニウムと塩化アンモニウムとから選ばれる1種または2種以上の化合物であることを特徴とする請求項5記載の冷却剤。
- 前記有機多塩基酸がクエン酸であることを特徴とする請求項5記載の冷却剤。
- 前記B剤が、硝酸アンモニウムと尿素を含有する粉体混合物であることを特徴とする請求項5記載の冷却剤。
- 前記B剤が、さらに高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子を含有する粉体混合物であることを特徴とする請求項5記載の冷却剤。
- 前記B剤が、硝酸アンモニウムと尿素と高吸水性ポリマーと疎水性シリカ微粒子との混合物から主としてなる粉体混合物であることを特徴とすることを特徴とする請求項5記載の冷却剤。
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