JP2013116879A - 有機材料の精製装置及び有機材料の精製方法 - Google Patents

有機材料の精製装置及び有機材料の精製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】有機材料を効率良く精製することができる有機材料の精製装置および有機材料の精製方法を提供すること。
【解決手段】精製装置1は、内部に有機材料が供給される第一筒体61、及び第一筒体61の外側に配置され、供給された有機材料を蒸発させる加熱ヒータ62を備えた蒸発器6と、蒸発器6の第一筒体61と連通する第二筒体71、及び第二筒体71の外側に配置され、第二筒体71の温度を調整する温度調整ヒータ72を備え、蒸発器6で蒸発した気体状の有機材料を第二筒体71の内面で液化させて捕集する捕集器7と、固体状の有機材料を液化し、蒸発器6内部に液体状の有機材料を連続して供給する液化連続供給器3と、を備えていることを特徴とする有機材料の精製装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機材料の精製装置及び有機材料の精製方法に関する。
従来、有機材料の精製方法としては、カラムクロマトグラフィー、再結晶、蒸留、昇華などが知られている。電子材料や光学材料として用いられる有機材料は、その純度が性能に大きな影響を与えることがあることから、高純度に精製される。
電子材料の一例としては、近年、研究開発が活発になされている有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子という。)に用いられる材料が挙げられる。有機EL素子に用いられる材料(以下、有機EL素子用材料という。)の中に不純物が混入していると、その不純物がキャリア(電子や正孔)のトラップになったり、消光の原因になったりし、有機EL素子の発光強度、発光効率および耐久性が低下する。したがって、不純物を少なくするために、有機EL素子用材料を高純度に精製する必要がある。
有機EL素子用材料を精製するための精製装置としては、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1に記載された精製装置は、有機EL素子用材料を溶融後蒸発させる筒状の蒸発部(蒸発器)と蒸発気体を凝縮捕集する筒状の捕集部(捕集器)とを有し、捕集部の温度は下流側に向かってほぼ階段状又は連続的に低下するように構成されている。そして、特許文献1に記載された精製装置では、所定量の有機EL素子用材料(N,N'
−ジ−(ナフタレン−1−イル)−N,N'−ジフェニル−ベンジジン、NPB。)を載
せたガラスボートを蒸発部に配置し、蒸発部および捕集部をそれぞれ所定温度に加熱し、装置内を所定圧力下に減圧し、精製を行う。精製後、捕集部の温度を下げ、NPBを固体として回収する。
また、特許文献2に記載された精製装置は、電磁誘導方式で有機EL素子用材料を加熱して昇華させる装置であり、筒状の昇華部に装入された材料を昇華させ、筒状の捕集部にて凝縮または凝固捕集する。精製作業後は、捕集部を取り外すなどして、目的の材料を回収する。
また、特許文献3に記載された精製装置では、昇華槽に仕込まれた固体混合物を減圧下で昇華させ、蒸気を別室の析出槽にて結晶として凝縮付着させ、付着した結晶を加熱して析出槽の付着面から剥離させて回収する。
特開2002−200401号公報 国際公開第01/70364号 特開2009−106917号公報
特許文献1〜特許文献3の精製装置では、1回の精製ごとに、装置内に所定量の有機EL素子用材料を収容し、所定温度および所定圧力の条件下で精製を行い、精製および冷却後、有機EL素子用材料を回収する。すなわち、精製をバッチ処理で行う必要がある。そのため、特許文献1〜特許文献3の精製装置では、1回の精製で処理可能な有機EL素子用材料の量が限られ、また、有機EL素子用材料の処理量を増やすと、蒸発させたり、昇華させたり、冷却したりするのに膨大な時間を有する。急激な昇温や冷却を避けて、有機EL素子用材料の分解を防止するためである。
また、特許文献1や特許文献2の精製装置では、精製後の有機EL素子用材料を固体として回収しているので、回収作業が煩雑であり、膨大な時間を要する。特許文献3の精製装置でも、一旦冷却して析出させた後に再び加熱して回収する必要があるので、回収作業が煩雑である。
このように、従来の精製装置では、1回の精製ごとの精製量を増やし、かつ効率良く精製を行うことが困難であった。
本発明の目的は、精製量を増やしても有機材料を効率良く精製することができる有機材料の精製装置および有機材料の精製方法を提供することである。
本発明の有機材料の精製装置は、
内部に有機材料が供給される第一筒体、及びこの第一筒体の外側に配置され、供給された有機材料を蒸発させる加熱ヒータを備えた蒸発器と、
前記蒸発器の前記第一筒体と連通する第二筒体、及びこの第二筒体の外側に配置され、前記第二筒体の温度を調整する温度調整ヒータを備え、前記蒸発器で蒸発した気体状の有機材料を前記第二筒体の内面で液化させて捕集する捕集器と、
固体状の有機材料を液化し、前記蒸発器内部に液体状の有機材料を連続して供給する液化連続供給器と、を備えている
ことを特徴とする。
本発明の有機材料の精製装置では、液化連続供給器が、固体状の有機材料を予め液体状にしてから装置本体内の蒸発器に連続的に供給する。ここで、「連続的に供給する」とは、絶え間なく有機材料を供給する意味のみならず、精製装置を停止せずに連続的に運転させた状態で有機材料を所定の周期または異なった周期によって供給と停止とを連続させて行うことも意味する。
従来の精製装置では、1回の精製ごとに、所定量の有機材料を装置内に装入し、加熱および冷却を行い、さらに、装置を停止させて精製後の有機材料の回収を行う必要があった。そして、従来は、固体状の有機材料を装置内に装入するため、連続的に材料を供給するのが困難であった。
本発明の有機材料の精製装置によれば、液体状の有機材料を蒸発器に連続的に供給できるので、従来の精製装置のように所定量の精製ごとに装置の加熱冷却等を行う必要が無く、精製を連続的に行うことができる。ゆえに、本発明によれば、精製量を増やしても有機材料を効率良く精製することができる。
本発明の精製装置において、
前記蒸発器は、前記液化連続供給器から前記第一筒体内部に供給された液体状の有機材料を受ける収容部を備え、
前記液化連続供給器は、前記収容部内の液体状の有機材料の液面レベルを検出し、検出した液面レベルの検出信号に基づいて、液体状の有機材料の供給量を制御する供給量制御手段を備えている
ことが好ましい。
本発明の精製装置では、供給量制御手段が、収容部内の有機材料の液面レベルを検出するとともに、液化連続供給器から蒸発器への供給量を制御する。そのため、連続的に精製を行っても、収容部内の有機材料が不足することを防止できる。ゆえに、本発明によれば、有機材料の連続的精製をより安定的に行うことができる。
本発明の精製装置において、
前記捕集器の前記第二筒体は、複数の捕集筒体を連結させて構成され、
前記複数の捕集筒体同士の連結部分に堰板が形成されている
ことが好ましい。
本発明の精製装置では、第二筒体が複数の捕集筒体を連結させて構成されているので、各捕集筒体の温度を異なるように調整することで、純度の高い有機材料と純度の低い有機材料とを精度よく区分して捕集できる。また、精製後に捕集筒体を分離させて、容易に清掃を行うことができる。さらに、捕集筒体同士の連結部分に堰板が形成されているので、捕集筒体で捕集した精製後の有機材料が、捕集筒体間で混合することを防止できる。
本発明の精製装置において、
前記捕集器の前記第二筒体には、捕集した液体状の有機材料を排出する排出孔が形成され、
この排出孔には、回収容器が着脱可能に接続されている
ことが好ましい。
本発明の精製装置では、回収容器が第二筒体に形成された排出孔に対して接続されている。そのため、連続的に有機材料を精製し、第二筒体にて捕集された精製後の材料が増えても、捕集器外部の回収容器に回収することができる。また、回収容器が着脱可能に接続されているので、回収容器内が精製後の有機材料で満たされてきたところで、一旦回収だけを止めて、別の回収容器に切り替えて接続させることができる。ゆえに、本発明によれば、精製後の有機材料の回収に際して、精製を停止する必要が無いので、有機材料の連続的精製をより安定的に行うことができる。
本発明の精製装置において、
前記捕集器の前記第二筒体の内面には、前記排出孔に向かって下り勾配となる傾斜面が形成されている
ことが好ましい。
本発明の精製装置では、第二筒体の内面に傾斜面が形成されているので、捕集後の液体状の有機EL素子用材料は、第二筒体の内表面及び傾斜面を伝わり、排出孔に効率的に集められる。集められた液体状の有機材料は、上述のとおり、回収容器に回収される。ゆえに、本発明によれば、精製後の有機材料の回収を効率的に行うことができる。
本発明の精製装置において、
前記捕集器は、前記蒸発器側から当該捕集器側に向かって上りまたは下り勾配となるように傾斜し、
前記排出孔は、前記捕集器が上り勾配となるように傾斜する場合には、前記第二筒体の前記蒸発器側に形成され、前記捕集器が下り勾配となるように傾斜する場合には、前記捕集器側に形成されている
ことが好ましい。
本発明の精製装置では、捕集器が傾斜し、排出孔が蒸発器側または捕集器側に形成されているので、捕集後の液体状の有機EL素子用材料は、上り勾配に対して低い位置にある排出孔に効率的に集めることができる。また、このように傾斜していることで、第二筒体の内面に傾斜面が形成されていなくても、捕集後の液体状の有機EL素子用材料を排出孔に効率的に集めることが出来るので、第二筒体の製造コストを低減できる。
本発明の有機材料の精製方法は、
固体状の有機材料を減圧下で加熱して液化する液化工程と、
前記液化工程で液化された液体状の有機材料を第一筒体の内部に連続的に供給する供給工程と、
前記供給工程で前記第一筒体の内部に供給された液体状の有機材料を、前記第一筒体の外部に配置された加熱ヒータで蒸発させる蒸発工程と、
前記蒸発工程で蒸発させた気体状の有機材料を、前記第一筒体と連通し、外部に配置された温度調整ヒータで温度調整された第二筒体の内面にて、凝縮させて捕集する捕集工程と、を実施する
ことを特徴とする。
本発明の有機材料の精製方法では、液化工程で固体状の有機材料を液化し、供給工程で液化した液体状の有機材料を第一筒体の内部に供給し、蒸発工程及び捕集工程を実施する。このように、本発明の有機材料の精製方法によれば、液体状の有機材料を蒸発工程を実施する第一筒体に連続的に供給できる。そのため、従来の精製方法のように所定量の精製ごとに装置の加熱冷却等を行う必要が無く、精製を連続的に行うことができる。ゆえに、本発明によれば、精製量を増やしても有機材料を効率良く精製することができる。
本発明の有機材料の精製方法において、
前記捕集工程で捕集した液体状の有機材料を前記第二筒体に着脱可能に接続された回収容器に回収する回収工程を実施する
ことが好ましい。
本発明の有機材料の精製方法では、連続的に有機材料を精製し、第二筒体にて捕集された精製後の材料が増えても、回収容器に回収することができる。また、回収容器が着脱可能に接続されているので、回収容器内が精製後の有機材料で満たされてきたところで、一旦回収だけを止めて、別の回収容器に切り替えて接続させることができる。ゆえに、本発明によれば、精製後の有機材料の回収に際して、精製を停止する必要が無いので、有機材料の連続的精製をより安定的に行うことができる。
本発明の第一実施形態に係る精製装置の断面概略図である。 前記第一実施形態における遮蔽板の概略図である。 前記第一実施形態における液化連続供給器の概略図である。 前記第一実施形態における供給量制御手段の概略図である。 本発明の第二実施形態に係る精製装置の断面概略図である。 本発明の第三実施形態に係る精製装置の断面概略図である。 前記第三実施形態の変形例に係る精製装置の断面概略図である。 実施形態の変形例に係る液化連続供給器の構成を説明する概略図である。 実施形態の変形例に係る液化連続供給器の供給量制御手段の構成を説明する概略図である。 実施形態の変形例に係る液化連続供給器の供給量制御手段の別の構成を説明する概略図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
<第一実施形態>
(1)精製装置の構成
図1には、第一実施形態に係る有機材料の精製装置1の断面概略図が示されている。
精製装置1は、有機材料を精製する装置本体2と、有機材料を装置本体2へ供給する液化連続供給器3と、精製後の有機材料を回収する回収装置4と、装置本体2内部を減圧する真空ポンプ5と、装置本体2の温度を制御する温度コントローラ8と、を備える。以下、有機材料としての有機EL素子用材料を精製する場合を例に挙げて説明する。
(1−1)装置本体
装置本体2は、蒸発器6及び捕集器7を水平方向に隣接配置した筒状に形成され、筒状の装置本体2の両端は蓋部21,22で閉塞されている。また、図1に示すように、装置本体2の蒸発器6側の端部には、液化連続供給器3が接続され、捕集器7側の端部には、真空ポンプ5が接続されている。この真空ポンプ5には、バルブ5aを介して配管部材が設けられ、配管部材は、装置本体2の内部に挿通されている。第一実施形態では、装置本体2内の圧力を、10−1Pa以下にする。装置本体2と真空ポンプ5との間に、トラップ装置(図示せず)を介在させておくことが好ましい。
このような装置本体2では、液化連続供給器3から供給された有機EL素子用材料は、蒸発器6で蒸発し、蒸発した気体状の有機EL素子用材料は、真空ポンプ5の吸引により捕集器7に流れ込み、捕集器7で液化して捕集される。このように、精製される有機EL素子用材料は、蒸発器6側から捕集器7側へ流れる。以下、有機EL素子用材料の流れ方向に即して、装置本体2の蒸発器6が配置されている側を上流側、装置本体2の捕集器7が配置されている側を下流側と称する場合がある。
装置本体2の材質は、有機EL素子用材料に対して不活性な材質で構成されることが好ましい。これは、精製時の条件(温度や圧力等)の下で有機EL素子用材料が分解したり、重合などの変性を起こしたりしてしまうことを防止するためである。第一実施形態では、装置本体2は、石英ガラスで構成される。
(1−1−1)蒸発器
蒸発器6は、装置本体2の上流側に配置される。蒸発器6は、第一筒体61と、この第一筒体61の外側に配置される加熱ヒータ62と、第一筒体61内部に配置される収容部63と、第一筒体61の捕集器7に対する接続位置に形成されている堰板68と、を備える。
第一筒体61は、円筒状に形成されている。第一筒体61の円筒内部の略中心部分には、液体状の有機EL素子用材料を受ける収容部63が配置される。
収容部63は、例えば、四角形板状の底面と、この底面の周縁から面外方向に起立する側面とを備えた皿状に形成されている。収容部63の上方には、吐出口を収容部63に向けたノズル64が配置されている。ノズル64は、液化連続供給器3から供給された液体状の有機EL素子用材料を皿状の収容部63内に向けて吐出する。
加熱ヒータ62は、電熱線ヒータ等により構成され、第一筒体61の外側に環状に配置される。
堰板68は、第一筒体61の端部開口面の一部を塞ぐ環状の部材である。堰板68は、第一筒体61端部に接合されることにより、第一筒体61内部に供給された有機EL素子用材料が直接、捕集器7に流れ込むことを防止し、さらに捕集器7で捕集された有機EL素子用材料が蒸発器6側に流れ込むことを防止する。
第一筒体61、収容部63及び堰板68の材質は、有機EL素子用材料に対して不活性な材質で構成されることが好ましく、第一実施形態では、石英ガラスで構成される。
(1−1−2)捕集器
捕集器7は、装置本体2の下流側に配置される。捕集器7は、円筒状の第二筒体71と、この第二筒体71の外側に配置される温度調整ヒータ72と、を備える。円筒状の第二筒体71内面には、堰板68と同様の環状の部材である堰板78が複数個所形成されている。第二筒体71は、これらの堰板78によって複数の捕集室に区分されている。複数の捕集室は、下流側に向かって水平方向に連続して形成され、互いに連通している。第一実施形態では、3つの捕集室、すなわち、上流側から順に、第一捕集室71A、第二捕集室71B及び第三捕集室71Cに区分されている。各捕集室71A,71B,71Cは、蒸発器6で蒸発した気体状の有機EL素子用材料を凝縮させ、液体状の有機EL素子用材料として捕集する。
温度調整ヒータ72は、電熱線ヒータ等により構成され、第二筒体71の外側に環状に配置される。温度調整ヒータ72は、各捕集室71A,71B,71Cの内部の温度を独立して調整できる。
捕集器7には、捕集した液体状の有機EL素子用材料を外部へ排出するための石英管73が接続されている。石英管73の一端側が、各捕集室71A,71B,71Cの下部に接続されている。石英管73の他端側には、回収装置4が接続される。石英管73は、それぞれ各捕集室71A,71B,71Cと連通しており、石英管73内部が、捕集した有機EL素子用材料を排出するための排出孔73aとされる。
各捕集室71A,71B,71Cの下部内面には、傾斜面74が形成されていることが好ましい。傾斜面74は、堰板78側から排出孔73a側に向けて下り勾配となっている。各捕集室71A,71B,71Cで捕集された液体状の有機EL素子用材料は、この傾斜面74を流れ、石英管73の排出孔73aに流れ込む。
堰板78は、各捕集室71A,71B,71Cで捕集した精製後の有機EL素子用材料が隣接する捕集室に流れ込むことを防止する。第一捕集室71Aと蒸発器6との境界には、前述の堰板68が形成されており、堰板68が、精製前後の有機EL素子用材料の混合を防止する。第三捕集室71Cの下流側にも堰板78が形成されており、捕集した有機EL素子用材料が装置本体2の下流側端部を塞ぐ蓋部22まで流れ込むことを防止する。
第二筒体71及び堰板78の材質は、有機EL素子用材料に対して不活性な材質で構成されることが好ましく、第一実施形態では、石英ガラスで構成される。
(1−1−3)温度コントローラ
温度コントローラ8は、蒸発器6内部の温度を測定する温度センサ81と、捕集器7内部の温度を測定する温度センサ82と、温度センサ81,82で測定した温度情報に基づいて加熱ヒータ62及び温度調整ヒータ72を制御する制御部83と、を備える。
温度センサ81は、第一筒体61内部に配置され、温度センサ82は、第二筒体71内部に配置され、それぞれ装置本体2外部に配置された制御部83と接続されている。温度センサ81,82で測定した温度情報は、制御部83へと送られる。なお、図1においては、温度センサ82が1つのみ示されているが、実際には、各捕集室71A、71B,71Cの位置に対応してそれぞれ配置されている。捕集室71A、71B,71C毎に配置された温度センサ82が、制御部83へ温度情報を送る。温度センサ81,82としては、特に限定されないが、第一実施形態では、熱電対が用いられる。
制御部83は、加熱ヒータ62及び温度調整ヒータ72に接続され、温度センサ81,82から入力された温度情報に基づいて、加熱ヒータ62及び温度調整ヒータ72での加熱を制御する。第一実施形態では、制御部83は、捕集室71A,71B,71C毎の温度調整ヒータ72を独立して制御する。例えば、制御部83は、温度が第一捕集室71A側から第三捕集室71C側へ向かって連続的または段階的に異なるように温度調整ヒータ72制御する。
(1−1−4)遮蔽部
遮蔽部23は、図1に示されているように、装置本体2の上流側及び下流側に設けられ、精製対象の有機EL素子用材料の捕集室外部への漏出を防止したり、第一筒体61及び第二筒体71内部の温度低下を防止したりする。上流側の遮蔽部23Aは、装置本体2の蓋部21より内側、かつ収容部63よりも上流側の第一筒体61内部に2つ設けられている。下流側の遮蔽部23Bは、装置本体2の蓋部22より内側、第三捕集室71Cの堰板78よりも下流側の第二筒体71内部に2つ設けられている。
遮蔽部23は、複数枚の円形の遮蔽板231が連結して構成される。第一実施形態では3枚の遮蔽板231が連結され、連結された各遮蔽板231同士は、それぞれ所定寸法離間している。遮蔽板231の直径は、遮蔽部23が第一筒体61及び第二筒体71の内径と略同じ寸法に形成されていることが好ましく、遮蔽部23が設置された際に、遮蔽板231の側面と第一筒体61及び第二筒体71の内面との間の隙間を小さくすることができる。
図2には、遮蔽部23の平面図が示されている。各遮蔽板231には、その表裏を貫通する複数の貫通孔232が形成されている。3枚の遮蔽板231は、図2に示すように、ある遮蔽板231の貫通孔232が、これと隣り合う他の遮蔽板231の貫通孔232の位置と重ならないように連結されている。第一実施形態では、複数の貫通孔232は、遮蔽板231の略中心から放射状に形成されており、遮蔽板231同士の回転方向の位相をずらして連結することで、貫通孔232の重なりを防止している。
また、各遮蔽板231には、図2に示すように、貫通孔232以外の貫通孔233及び貫通孔234が形成されている。貫通孔233及び貫通孔234は、上述のように貫通孔232が重ならないように遮蔽板231を連結した際に、互いに重なり、貫通孔233や貫通孔234を通じて部材を挿通できるように形成されている。
第一実施形態では、貫通孔233は、温度センサ81及び温度センサ82を装置本体2外部から内部へと挿通するために用いられる。また、貫通孔234は、液化連続供給器3から液体状の有機EL素子用材料を蒸発器6へ供給するための配管部材L3を装置本体2外部から内部へと挿通するために用いられる。
遮蔽部23の材質は、有機EL素子用材料に対して不活性な材質で構成されることが好ましく、第一実施形態では、ステンレスで構成される。
(1−2)液化連続供給器
液化連続供給器3は、固体状の有機EL素子用材料を液化し、蒸発器6内部に設置された収容部63内に液体状の有機EL素子用材料を連続的に供給する。
液化連続供給器3は、固体状の有機EL素子用材料を液化する原料補給器3Aと、液化タンク31の排出側に設けられ液状の有機EL素子用材料を貯蔵し、蒸発器6へ供給する供給器3Bと、供給タンク32の排出側に設けられ蒸発器6への供給量を制御する供給量制御手段3Cとを備える。
なお、「連続的に供給する」とは、上述と同様、絶え間なく有機材料を供給する意味のみならず、精製装置を停止せずに連続的に運転させた状態で有機材料を所定の周期または異なった周期によって供給と停止とを連続させて行うことも意味し、本実施形態では、供給量制御手段3Cによって、有機EL素子用材料の供給および停止が制御される。
(1−2−1)原料補給器
原料補給器3Aは、図3に示されているように、固体状の有機EL素子用材料を供給するホッパー34と、供給された固体状の有機EL素子用材料及び液化した液体状の有機EL素子用材料を収容する液化タンク31と、液化タンク31内部を減圧する真空ポンプ36aと、液化タンク31を加熱する赤外線ヒータ35と、を備える。
液化タンク31は、耐圧容器で構成され、液化タンク31内部で固体状の有機EL素子用材料は、液化される。液化タンク31の材質は、有機EL素子用材料に対して不活性な材質で構成されることが好ましく、第一実施形態では、液化タンク31は、石英ガラスで構成される。
ホッパー34は、配管部材L1によって液化タンク31に接続され、この配管部材L1の途中にはバルブ31aが設けられている。ホッパー34から液化タンク31内部への固体状の有機EL素子用材料の供給は、バルブ31aの開閉によって制御される。ホッパー34の材質は、有機EL素子用材料に対して不活性な材質で構成されることが好ましく、第一実施形態では、石英ガラスで構成される。なお、第一実施形態では、ホッパー34上部に蓋部34aが開閉可能に取り付けられており、固体状の有機EL素子用材料が、光劣化することや、空気と接触して酸化することを防止する。
真空ポンプ36aは、配管部材によって液化タンク31と接続され、この配管部材の途中にはバルブ31cが設けられている。第一実施形態では、液化タンク31内の圧力を、10−1Pa以下にする。なお、液化タンク31内を真空ポンプ36aで排気した後に、窒素を充填した状態としても良い。
赤外線ヒータ35は、液化タンク31の外周を囲むように配置されている。また、赤外線ヒータ35は、前述の温度コントローラ8に接続されている。赤外線ヒータ35は、液化タンク31内部に供給された固体状の有機EL素子用材料が液化する温度になるように、液化タンク31を加熱する。具体的には、液化タンク31内を液化対象の有機EL素子用材料の融点まで加熱する。
なお、赤外線ヒータ35によって加熱された液化タンク31の温度は、温度コントローラ8に接続された温度センサー(図示せず)によって測定される。測定した温度情報は、温度コントローラ8に送信され、温度コントローラ8は、受信した温度情報に基づいて赤外線ヒータ35による加熱を制御する。
(1−2−2)供給器
供給器3Bは、図3に示されているように、液体状の有機EL素子用材料を蒸発器6に供給するまで一時的に貯蔵する供給タンク32と、供給タンク32内部を減圧する真空ポンプ36bと、供給タンク32を加熱する赤外線ヒータ37と、供給タンク32内部に貯蔵されている液体状の有機EL素子用材料の量を検出及び制御する貯蔵量制御手段38と、を備える。
供給タンク32は、液化タンク31の排出側に配置されている。供給タンク32は、耐圧容器で構成される。供給タンク32の材質は、有機EL素子用材料に対して不活性な材質で構成されることが好ましく、第一実施形態では、供給タンク32は、石英ガラスで構成される。
液化タンク31の排出側と供給タンク32の受入側とが、配管部材L2で接続されている。配管部材L2の途中には、バルブ31bが設けられている。バルブ31bは、液化タンク31から供給タンク32への液体状の有機EL素子用材料の補給を制御する。第一実施形態では、供給タンク32は、液化タンク31よりも低い位置に設置されている。そのため、バルブ31bを開くことで、液体状の有機EL素子用材料を自重で供給タンク32内へと移動させることもできる。
供給タンク32の排出側には配管部材L3が接続されている。この配管部材L3は、図1や図4に示すように、蒸発器6内部まで挿通され、その先端が収容部63の上方のノズル64と接続している。
配管部材L2,L3の外周には、加熱ヒータ(図示せず)が配置されている。そのため、配管部材L2,L3内の有機EL素子用材料の固化を防止することができる。
真空ポンプ36bは、配管部材によって供給タンク32と接続され、この配管部材の途中にはバルブ32aが設けられている。第一実施形態では、供給タンク32内の圧力を、10−1Pa以下にする。なお、供給タンク32内を真空ポンプ36bで排気した後に、窒素を充填した状態としても良い。
赤外線ヒータ37は、供給タンク32の外周を囲むように配置されている。また、赤外線ヒータ37は、前述の温度コントローラ8に接続されている。赤外線ヒータ37は、供給タンク32内部に収容された有機EL素子用材料が固化しない温度になるように、供給タンク32を加熱する。具体的には、供給タンク32内を液化対象の有機EL素子用材料の融点まで加熱する。未液化のまま液化タンク31から供給された有機EL素子用材料も、供給タンク32内で液化することができる。
なお、赤外線ヒータ37によって加熱された供給タンク32の温度は、温度コントローラ8に接続された温度センサー(図示せず)によって測定される。測定した温度情報は、温度コントローラ8に送信され、温度コントローラ8は受信した温度情報に基づいて赤外線ヒータ37による加熱を制御する。
貯蔵量制御手段38は、供給タンク32内の液体状の有機EL素子用材料の液面レベルを検出する液面レベル検出センサ38aと、液面レベル検出センサ38aで検出した情報に基づいて貯蔵量を制御する貯蔵量コントローラ38bと、で構成される。液面レベル検出センサ38aで検出した情報は、貯蔵量コントローラ38bへ送信される。
第一実施形態では、液面レベル検出センサ38aは、3つの温度センサ381a,382a,383aで構成される。図3に示すように、供給タンク32の高さ方向に対して下部に温度センサ381aが配置され、中部に温度センサ382aが配置され、上部に温度センサ383aが配置されている。
貯蔵量コントローラ38bは、液面レベル検出センサ38aで検出した温度情報を受信し、この温度情報に基づいて供給タンク32内部の液体状の有機EL素子用材料の貯蔵量を判断する。第一実施形態では、図3に示すように、液面レベルよりも上に位置する温度センサ383aと、液面レベルよりも下に位置する温度センサ381a,382aとでは、検出される温度が異なる。貯蔵量コントローラ38bは、この検出温度の相違に基づいて、液面レベル及び貯蔵量を判断する。貯蔵量コントローラ38bは、貯蔵量の判断結果をディスプレイ等で構成される表示手段38cに表示させる。貯蔵量コントローラ38bが、連続的に精製を行うために必要な液体状の有機EL素子用材料が供給タンク32内部に貯蔵されていないと判断した場合には、その旨を表示手段38cに表示させ、さらに警報音を発するようにしても良い。作業者は、この表示や警報音に基づいて有機EL素子用材料を液化タンク31で液化して供給タンク32へ追加補充すべきか判断することが出来る。
その他、貯蔵量コントローラ38bを、温度コントローラ8,真空ポンプ36a,36b,バルブ31a,31b,31c,32aに接続させて、これらを含めて貯蔵量制御手段38としてもよい。貯蔵量コントローラ38bにてこれらの動作を制御し、供給タンク32への追加補充が、自動で実施されるように構成しても良い。
(1−2−3)供給量制御手段
供給量制御手段3Cは、供給タンク32の排出側に配置され、蒸発器6へと供給する液体状の有機EL素子用材料の量を制御する。図4に、供給量制御手段3Cが示されている。
供給量制御手段3Cは、供給タンク32の排出側に接続された配管部材L3の途中に設けられた供給ポンプ33と、供給タンク32及び供給ポンプ33の間に設けられるバルブ33aと、供給ポンプ33及び蒸発器6の間に設けられるバルブ33bと、蒸発器6内の収容部63に配置される液面レベル検出センサ39aと、この液面レベル検出センサ39aと接続されるバルブコントローラ39bと、を備える。
供給ポンプ33、バルブ33a及びバルブ33bは、供給タンク32から排出されて蒸発器6へ供給される液状の有機EL素子用材料の供給量を制御する。なお、供給タンク32内の液状の有機EL素子用材料を自重で蒸発器6内へ供給させる場合には、供給量制御手段3Cは、供給ポンプ33を備えていなくても良い。
液面レベル検出センサ39aは、収容部63に残っている液体状の有機EL素子用材料の残量を検出するものであり、第一実施形態では、収容部63内の液体状の有機EL素子用材料の液面レベルを検出する。液面レベル検出センサ39aで検出した情報は、バルブコントローラ39bへ送信される。
液面レベル検出センサ39aは、上述の液面レベル検出センサ38aと同様に、3つの温度センサ391a,392a,393aで構成される。図4に示すように、収容部63の深さ方向に対して下部に温度センサ391aが配置され、中部に温度センサ392aが配置され、上部に温度センサ393aが配置されている。
バルブコントローラ39bは、液面レベル検出センサ39aで検出した温度情報を受信し、この温度情報に基づいて収容部63内部の液体状の有機EL素子用材料の液面レベル及び残量を判断する。第一実施形態では、図4に示すように、液面レベルよりも上に位置する温度センサ393aと、液面レベルよりも下に位置する温度センサ391a,392aとでは、検出される温度が異なる。バルブコントローラ39bは、この検出温度の相違に基づいて、残量を判断する。バルブコントローラ39bは、ディスプレイ等で構成される表示手段39cに接続され、表示手段39cに残量の判断結果を表示させることができる。
また、バルブコントローラ39bは、供給ポンプ33及びバルブ33bにも接続され、収容部63内部の液体状の有機EL素子用材料の残量が所定量範囲となるように供給ポンプ33及びバルブ33bを制御する。このように、バルブコントローラ39bは、液体状の有機EL素子用材料の蒸発器6への供給を自動で制御する。
(1−3)回収装置
回収装置4は、3つの排出孔73aに対して接続されている3つの回収装置4A、回収装置4B及び回収装置4Cで構成される。回収装置4Aは、第一捕集室71Aの排出孔73aに対して接続され、回収装置4Bは、第二捕集室71Bの排出孔73aに対して接続され、回収装置4Cは、第三捕集室71Cの排出孔73aに接続されている。
回収装置4A,4B,4Cは、いずれもほぼ同じ構成であるため、以下、回収装置4Aについて説明し、他の回収装置4B,4Cについての説明は省略する。
回収装置4Aは、図1に示すように、第一捕集室71Aから排出される精製後の液体状の有機EL素子用材料の排出量を制御する排出バルブ44と、排出された液体状の有機EL素子用材料を移送する移送ポンプ42と、液体状の有機EL素子用材料を回収して貯蔵する回収容器41と、回収容器41内部を減圧するための真空ポンプ43と、で構成される。
排出バルブ44は、第一捕集室71Aに接続されている石英管73の他端側に接続されている。排出バルブ44及び回収容器41は、配管部材L4によって接続されている。配管部材L4の途中には、排出バルブ44側から順に、移送ポンプ42、バルブ42a、バルブ41aが設けられている。回収容器41及び真空ポンプ43は、配管部材で接続され、この配管部材の途中にはバルブ41bが設けられている。液体状の有機EL素子用材料を回収する際は、予めこの真空ポンプ43で回収容器41内を減圧しておく。第一実施形態では、回収容器41内の圧力を、10−1Pa以下にする。また、回収容器41内に窒素を充填した状態で有機EL素子用材料を回収しても良い。回収された液体状の有機EL素子用材料は、回収容器41内で冷却される。
回収容器41は、バルブ41aとバルブ42aとの間、並びにバルブ41bと真空ポンプ43との間で着脱可能に形成されている。そのため、回収容器41を密閉した状態で、回収容器41を回収装置4Aから切り離すことができる。切り離した後は、別に用意した空の回収容器41を取り付けることができる。
回収容器41は、その内部に有機EL素子用材料を貯蔵するため、有機EL素子用材料に対して不活性な材質で構成されることが好ましい。
移送ポンプ42は、排出バルブ44とバルブ42aとの間に接続され、排出孔73aから排出された液体状の有機EL素子用材料を回収容器41まで移送する。移送ポンプ42とバルブ42aとを繋ぐ配管部材L4の途中には分岐点J1が形成されている。また、移送ポンプ42と排出バルブ44とを繋ぐ配管部材L4の途中には合流点J2が形成されている。分岐点J1と合流点J2とは、バルブ42bを介して配管部材L5で繋がれている。移送ポンプ42周辺について、このような配管構成とすることで、いわゆるミニマムフローラインが形成される。上述のとおり回収容器41を回収装置4Aから取り外す時には、バルブ42aを閉じ、バルブ42bを開くことで、移送ポンプ42から吐出された液体状の有機EL素子用材料を分岐点J1からバルブ42bを介して合流点J2にまで戻し、再び移送ポンプ42へと流れ込むようにラインが形成される。
配管部材L4,L5の外周には、加熱ヒータ(図示せず)が配置されている。そのため、配管部材L4,L5内の有機EL素子用材料の固化を防止することができる。
(1−4)有機EL素子用材料
精製対象である有機EL素子用材料は、有機EL素子に用いられる材料であって特に限定されない。その中でも、本発明の精製装置で精製することが有用な公知の材料としては、例えば、N,N’−ジ−(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニル−ベンジジン(NPB)が挙げられる。
(2)精製装置による精製方法
次に、精製装置1を用いて有機EL素子用材料を精製する方法を説明する。
(2−1)固体状の有機EL素子用材料を液化する工程(液化工程)
まず、ホッパー34に精製前の固体状の有機EL素子用材料を供給する。
次に、バルブ31cを閉じた状態で、バルブ31aを開き、液化タンク31内に所定量の固体状の有機EL素子用材料を供給する。
供給後、バルブ31aを閉じ、バルブ31cを開き、真空ポンプ36aにて液化タンク31内を10−1Pa以下に減圧する。
減圧後、赤外線ヒータ35にて液化タンク31を加熱し、固体状の有機EL素子用材料を液化する。赤外線ヒータ35による加熱は、温度コントローラ8によって制御される。
液化後、液化タンク31内の液体状の有機EL素子用材料を供給器3Bへ移動させる前に、供給タンク32内を減圧するとともに、供給タンク32を赤外線ヒータ37にて有機EL素子用材料が固化しない温度まで加熱し、液体状の有機EL素子用材料の受け入れ準備を行っておく。このような受け入れ準備を整え、バルブ33aが閉じた状態で、バルブ31bを開き、供給タンク32内に液体状の有機EL素子用材料を補給する。補給後は、バルブ31bを閉じ、赤外線ヒータ35による加熱を停止する。
(2−2)液体状の有機EL素子用材料を装置本体へ供給する工程(供給工程)
液体状の有機EL素子用材料を装置本体2の蒸発器6へ供給する工程は、次のようにして実施される。
上記液化工程の後、もしくは液化工程を実施している間に、下記のような装置本体2側の液体状の有機EL素子用材料の受け入れ準備を行う。
まず、排出バルブ44及びバルブ33bが閉じた状態で、装置本体2内部を真空ポンプ5にて10−1Pa以下に減圧する。
減圧後、加熱ヒータ62にて第一筒体61を加熱し、温度調整ヒータ72にて第二筒体71を加熱する。このとき、温度コントローラ8が、温度センサ81,温度センサ82の測定温度情報に基づいて、加熱ヒータ62及び温度調整ヒータ72による加熱を制御する。具体的には、加熱ヒータ62は、液体状の有機EL素子用材料が蒸発する温度(蒸発温度)まで第一筒体61を加熱し、当該温度に保持する。温度調整ヒータ72は、第一捕集室71A、第二捕集室71B及び第三捕集室71Cを独立に所定温度に加熱する。第一実施形態では、精製対象となる有機EL素子用材料が凝縮する温度(凝縮温度)に対して、第一捕集室71Aをより高く加熱保持し、第二捕集室71Bを同温度に加熱保持し、第三捕集室71Cをより低く加熱保持する。
このような装置本体2側の受け入れ準備が整った状態で、バルブ33a及びバルブ33bを開き、供給ポンプ33を駆動させて、供給タンク32内に貯蔵されている液体状の有機EL素子用材料を収容部63に供給する。液体状の有機EL素子用材料は、配管部材L3によってノズル64まで到達し、ノズル64の吐出口から収容部63内に吐出される。
蒸発器6への供給量は、液体状の有機EL素子用材料が収容部63から溢れ出たり、不足したりしないように、供給量制御手段3Cによって制御される。液面レベル検出センサ39a(温度センサ391a,392a,393a)で検出した温度情報は、バルブコントローラ39bに送信される。バルブコントローラ39bは、液面レベル検出センサ39aから受信した温度情報に基づいて収容部63内部の液体状の有機EL素子用材料の液面レベルを判断する。液面レベルが上昇しすぎていると判断した場合には、バルブコントローラ39bは、バルブ33bの開度を小さくして供給量を低下させるか、又はバルブ33bを閉じるとともに供給ポンプ33を停止させることで材料供給を停止させる。これとは逆に、液面レベルが低下してきたと判断した場合には、バルブコントローラ39bは、供給を停止していたならばバルブ33bを開くとともに供給ポンプ33を稼働させ、液体状の有機EL素子用材料の供給を開始する。また、バルブ33bの開度の調整によって供給量を低下させていたならば、バルブコントローラ39bは、バルブ33bの開度を大きくして供給量を増やす。
(2−3)有機EL素子用材料を精製する工程(精製工程)
上記供給工程で蒸発器6に供給された液体状の有機EL素子用材料は、蒸発温度まで加熱保持された収容部63から蒸発する(蒸発工程)。気体状の有機EL素子用材料は、捕集器7側へ移動し、各捕集室71A,71B,71Cに対応する第二筒体71の内表面にて凝縮させて捕集する(捕集工程)。捕集後の液体状の有機EL素子用材料は、各捕集室71A,71B,71Cの第二筒体71の内表面及び傾斜面74を伝わり、排出孔73aに集められる。
本実施形態では、各捕集室71A、71B,71Cが、精製対象となる有機EL素子用材料の凝縮温度に対して上述のような関係で加熱保持されている。そのため、当該凝縮温度に対して同等の温度に加熱保持された第二捕集室71Bにて、精製対象となる有機EL素子用材料が高い純度で捕集される。第一捕集室71Aおよび第三捕集室71Cでは、液体状の有機EL素子用材料に含まれていた不純物成分が濃縮されて捕集される。
(2−4)精製後の有機EL素子用材料を回収する工程(回収工程)
上記精製工程で精製された有機EL素子用材料は、回収装置4よって回収される。
まず、上記精製工程を実施している間に、精製された液体状の有機EL素子用材料の回収装置4側の受け入れ準備を下記のようにして行う。
内部が清浄な空の回収容器41をバルブ42a及び真空ポンプ43に接続させる。次に、バルブ41aを閉じ、バルブ41bを開き、真空ポンプ43にて回収容器41内の気体を一旦排気する。排気後、回収容器41内に窒素を充填する。
このような回収装置4側の受け入れ準備が整った状態で、バルブ41a、バルブ42a及び排出バルブ44を開き、移送ポンプ42を稼働させて、回収容器41内に液体状の有機EL素子用材料を回収する。バルブ41a、移送ポンプ42、バルブ42a及び排出バルブ44にて排出量を制御する。回収時は、バルブ42bを閉じておく。
回収容器41内に所定量の精製後の有機EL素子用材料が貯蔵されたら、バルブ41a及びバルブ42a閉じ、バルブ42bを開く。その後、バルブ41a及びバルブ41bを閉じた状態で回収容器41を回収装置4から取り外し、別に用意された空の回収容器41を取り付ける。取り付け後は、上述のように回収装置4側の受け入れ準備を行った後、回収を実施する。なお、回収容器41の取り付け時及び取り外し時には、上述のミニマムフローラインを形成させ、液体状の有機EL素子用材料を循環させる。
(2−5)液体状の有機EL素子用材料を追加して液化する工程(追加液化工程)
精製装置1にて連続的に精製を行い、供給タンク32内に貯蔵されている液体状の有機EL素子用材料の貯蔵量が少なくなった場合には、有機EL素子用材料を追加して液化する工程を次のように実施する。
供給タンク32内の液体状の有機EL素子用材料の貯蔵量は、貯蔵量制御手段38にて制御されており、3つの液面レベル検出センサ38a(温度センサ381a,382a,383a)で検出した温度情報は、貯蔵量コントローラ38bに送信される。貯蔵量コントローラ38bは、液面レベル検出センサ38aから受信した温度情報に基づいて供給タンク32内部の液体状の有機EL素子用材料の液面レベルを判断する。液面レベルが低下していると判断した場合には、貯蔵量コントローラ38bは、その旨を表示手段38cに表示させる。この表示に基づいて、真空ポンプ36aによる減圧を停止し、バルブ31cを閉じ、液化タンク31内を常圧に戻す。その後、上記液化工程と同様にして、固体状の有機EL素子用材料を液化し、供給タンク32内に供給する。
精製装置1にて有機EL素子用材料を連続精製する場合の、液化連続供給器3の液化タンク31、供給タンク32、装置本体2及び回収容器41の内部圧力は、基本的に、次のような関係に調整される。
(液化タンク31)>(供給タンク32)>(装置本体2)>(回収容器41)
供給ポンプ33及び移送ポンプ42を使用せずに、液化タンク31から供給タンク32への供給、供給タンク32から装置本体2への供給、並びに装置本体2から回収容器41への回収を、それぞれ液体状の有機EL素子用材料の自重を利用して行う場合には、このような順に各内部圧力が調整される。ただし、各内部圧力の調整を行わずに、液化連続供給器3の液化タンク31、供給タンク32、装置本体2及び回収容器41の設置高低差を調整して、位置エネルギーを利用した供給を行ってもよい。
第一実施形態のように供給ポンプ33及び移送ポンプ42を使用する場合は、次のような関係の内部圧力に調整される。
(供給ポンプ33の排出側の配管部材L3)>(装置本体2、移送ポンプ42の排出側の配管部材L4)>(回収容器41)
なお、供給ポンプ33及び移送ポンプ42を使用する場合には、ポンプ吐出圧力がタンクや容器の導入部よりも高い圧力となっていればよく、液化連続供給器3の液化タンク31、供給タンク32及び回収容器41内の圧力は特に限定されない。
(3)第一実施形態の効果
第一実施形態に係る精製装置1及び精製装置1を用いた精製方法によれば、次のような効果を奏する。
精製装置1では、液化連続供給器3が、固体状の有機EL素子用材料を予め液体状にしてから蒸発器6内の収容部63に連続的に供給する。そのため、従来の精製装置のように所定量の精製ごとに装置の加熱冷却等を行うバッチ処理とする必要が無く、精製を連続的に行うことができる。ゆえに、精製装置1によれば、精製量を増やしても有機EL素子用材料を効率良く精製することができる。
精製装置1では、液面レベル検出センサ39aで検出した温度情報に基づいてバルブコントローラ39bが、収容部63内の有機EL素子用材料の残量を判断する。バルブコントローラ39bは、その判断結果に基づいて、供給ポンプ33及びバルブ33bを制御する。そのため、連続的に精製を行っても、収容部63内の液体状の有機EL素子用材料が無くなってしまったり、収容部63から溢れ出たりすることを防止できる。ゆえに、精製装置1によれば、有機EL素子用材料の連続的精製をより安定的に行うことができる。
精製装置1では、貯蔵量コントローラ38bが、貯蔵量制御手段38の液面レベル検出センサ38aで検出した温度情報に基づいて供給タンク32内の液状の有機EL素子用材料の貯蔵量を判断する。供給タンク32内の貯蔵量が減少した場合には、判断結果に基づいて液化タンク31で固体状の有機EL素子用材料を液化し、これを供給タンク32へと供給することができる。つまり、供給タンク32内の液状の有機EL素子用材料を所定量以上に保つことができる。ゆえに、精製装置1によれば、有機EL素子用材料の連続的精製をより安定的に行うことができる。
精製装置1では、各回収装置4A,4B,4Cの回収容器41が、各捕集室71A,71B,71Cの排出孔73aに対して着脱可能に接続されている。そのため、連続的に有機EL素子用材料を精製し、捕集された精製後の有機EL素子用材料が増えても、装置本体2外部の回収容器41に回収することができ、回収のために精製を停止する必要が無い。また、回収容器41が着脱可能に接続されているので、回収容器41内が精製後の有機EL素子用材料で満たされてきたところで、一旦回収だけを止めて、別の回収容器41に交換させることができる。ゆえに、精製装置1によれば、精製後の有機EL素子用材料の回収に際して、精製を停止する必要が無いので、有機EL素子用材料の連続的精製をより安定的に行うことができる。
精製装置1では、捕集器7が、連続的または段階的に温度が異なる3つの捕集室71A,71B,71Cを有する。そのため、高純度の有機EL素子用材料が捕集される捕集室と、これと比べて不純物が多く捕集される捕集室とを、精度よく区分できる。そして、各捕集室71A,71B,71Cには、液化されて捕集された有機EL素子用材料を回収容器41が接続されるので、高純度の有機EL素子用材料とこれと比べて不純物を多く含む有機EL素子用材料とを、精度よく区分して回収できる。ゆえに、精製装置1によれば、より高純度の有機EL素子用材料を提供することができる。
精製装置1では、液体状の有機EL素子用材料が通過する配管部材L2,L3,L4,L5の外周には、加熱ヒータが配置されているので、配管部材L2,L3,L4,L5内の有機EL素子用材料の固化を防止することができる。ゆえに、精製装置1によれば、有機EL素子用材料の連続的精製をより安定的に行うことができる。
精製装置1では、回収装置4にミニマムフローラインが形成されている。そのため、回収容器41の取り付け時及び取り外し時には、ミニマムフローラインに液体状の有機EL素子用材料を循環させることができるので、有機EL素子用材料の固化を防止できる。ゆえに、精製装置1によれば、有機EL素子用材料の連続的精製をより安定的に行うことができる。
精製装置1では、装置本体2の上流側及び下流側に遮蔽部23が設けられている。そのため、装置本体2内部の温度低下を防止することができる。また、気体状の有機EL素子用材料が、上流の蓋部21へ移動して付着したり、第三捕集室71Cを通過して、さらに下流側の蓋部22へ移動して付着したりすることを防止できる。その結果、蒸発器6に供給された有機EL素子用材料をより確実に各捕集室71A,71B,71Cで捕集できるようになり、材料の損失量を減らすことが出来る。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態に係る有機材料の精製装置1Aについて図面を用いて説明する。尚、以下の説明では、既に説明した部分と同一の部分については、同一符号を付してその説明を省略又は簡略する。
(精製装置)
図5には、精製装置1Aの断面概略図が示されている。精製装置1Aと第一実施形態の精製装置1とでは、装置本体の構造が異なる。第二実施形態の装置本体2Aは、円筒状の外筒管210と、この外筒管210内部に円筒状の内筒管220が配置される二重管構造であるのに対し、第一実施形態の装置本体2は、一重管構造である点で相違する。
精製装置1Aは、第一実施形態の精製装置1と同様に、有機EL素子用材料を精製する装置本体2Aと、有機EL素子用材料を装置本体2Aへ供給する液化連続供給器3と、精製後の有機EL素子用材料を回収する回収装置4と、装置本体2A内部を減圧する真空ポンプ5と、装置本体2の温度を制御する温度コントローラ8と、を備える。有機EL素子用材料の供給は、第一実施形態と同様に、供給量制御手段3Cによって制御される。
装置本体2Aにおいても、第一実施形態の精製装置1と同様に、蒸発器6Aが装置本体2Aの上流側に配置され、捕集器7Aが装置本体2Aの下流側に配置されている。
蒸発器6Aは、円筒状の第一筒体65を備える。第一筒体65は、内筒管220の上流側に配置され、第一筒体65内部に、収容部63、ノズル64及び温度センサ81が配置される。有機EL素子用材料の精製時には、第一筒体65内部で液体状の有機EL素子用材料が蒸発する。第一筒体65は、有機EL素子用材料に対して不活性な材質で構成されることが好ましい。
第一筒体65の両端部には、円筒の径方向内側に向かって突出するフランジ部66が形成されている。このフランジ部66は、第一実施形態での堰板68と同様に、捕集器7A側へ未精製の有機EL素子用材料が流れ込むことを防止し、さらに捕集器7Aで捕集された有機EL素子用材料が蒸発器6A側に流れ込むことを防止する。また、このフランジ部66は、後述のように捕集器7Aの第二筒体75や遮蔽板231との連結に利用される。
蒸発器6Aの位置に対応して、外筒管210の外周を囲むように加熱ヒータ62が配置されている。
捕集器7Aは、円筒状の第二筒体75を備える。この第二筒体75は、円筒状の捕集筒体が複数連結されて形成される。第二実施形態では、3つの捕集筒体、すなわち、上流側から順に第一捕集筒体75A、第二捕集筒体75B、及び第三捕集筒体75Cが連結されている。各捕集筒体75A,75B,75Cの内部が、それぞれ第一実施形態における、捕集室71A,71B,71Cに相当する。第二筒体75は、有機EL素子用材料に対して不活性な材質で構成されることが好ましい。
各捕集筒体75A,75B,75Cの内部には、温度センサ82が配置される。有機EL素子用材料の精製時には、各捕集筒体75A,75B,75Cの内表面で液体状の有機EL素子用材料が凝縮し、捕集される。各捕集筒体75A,75B,75Cには、第一実施形態と同様に、石英管73が接続され、排出孔73aが形成されている。また、各捕集筒体75A,75B,75Cの下部内面には、第一実施形態と同様に傾斜面74が形成されている。
捕集器7Aの各捕集筒体75A,75B,75Cの位置に対応して、外筒管210の外周を囲むように温度調整ヒータ72が配置されている。
各捕集筒体75A,75B,75Cの両端部には、円筒の径方向内側に向かって突出するフランジ部76が形成されている。このフランジ部76は、第一実施形態での堰板78と同様に、各捕集筒体75A,75B,75Cで捕集した精製後の有機EL素子用材料が隣接する捕集室や、第一筒体65、または蓋部22へ流れ込むことを防止する。
フランジ部76は、各捕集筒体75A,75B,75Cを着脱可能に連結する際に利用される。例えば、フランジ部76に貫通孔を形成しておき、隣接する捕集筒体の両方のフランジ部76にボルト等の連結部材を挿通させ、ナット等の固定部材で捕集筒体同士の連結を確保する。さらに、前述の第一筒体65と第二筒体75とを着脱可能に連結する際に、第一筒体65のフランジ部66を利用する。フランジ部66にもフランジ部76と同様に貫通孔を形成しておき、第一捕集筒体75Aのフランジ部76と連結部材及び固定部材で連結する。
このように、第一筒体65と第二筒体75が円筒の軸方向で連結されることで、内筒管220が構成される。
外筒管210は、内部に内筒管220を着脱可能に収容できるように形成され、材質は、有機EL素子用材料に対して不活性な材質で構成されることが好ましく、第二実施形態では、石英ガラスで構成される。
外筒管210には、捕集した液体状の有機EL素子用材料を外部へ排出するための石英管211が3つ接続され、石英管211内部は、捕集した有機EL素子用材料を排出するための排出孔211aとされる。3つの石英管211の接続位置は、外筒管210内部に配置されている各捕集筒体75A,75B,75Cの3つの石英管73の位置に対応している。石英管211と石英管73とはパッキン等のシール部材212を介して着脱可能に接続され、接続部分からの液体状の有機EL素子用材料の漏出が防止されている。また、石英管211と石英管73とが接続されると、排出孔211aと排出孔73aとが連通し、捕集された液体状の有機EL素子用材料が、これらの排出孔73a,排出孔211aを通って装置本体2A外部に排出される。
第二実施形態においても、装置本体2Aの上流側と下流側に、それぞれ遮蔽部23が2つずつ形成されている。遮蔽板231の直径は、第一筒体65及び第二筒体75の円筒の内径よりも大きく形成され、外筒管210の内径よりも若干小さく、装置本体2の内表面と遮蔽板231の側面との間に隙間が生じないように形成されている。
装置本体2Aの最内側の遮蔽板231は、内筒管220の端部に連結させることが好ましい。この場合、例えば、第一筒体65のフランジ部66や第二筒体75のフランジ部76に上述のような貫通孔を形成しておき、この貫通孔と遮蔽板231の貫通孔232とを利用して連結させる。このようにして連結することで、内筒管220の両端側の開口が遮蔽部23で遮蔽されるため、精製時に気体状の有機EL素子用材料が、第一筒体65及び第二筒体75の外側へ漏出することを防止できる。
(精製方法)
第二実施形態の精製装置1Aを用いる場合でも、第一実施形態と同様にして有機EL素子用材料を精製することができる。
(第二実施形態の効果)
第二実施形態の精製装置1A及び精製装置1Aを用いた精製方法によれば、第一実施形態と同様の効果を奏する他、次のような効果を奏する。
第二実施形態の装置本体2Aは、外筒管210と、内筒管220とで構成され、内筒管220は、外筒管210内部に着脱可能に収容される。精製時、有機EL素子用材料は、主に内筒管220を構成する第一筒体65及び第二筒体75の内表面に付着する。精製終了後は、外筒管210の内表面には、付着する有機EL素子用材料が少ないので、清掃が容易である。さらに、内筒管220を外筒管210から取り出すことができるので、第一筒体65及び第二筒体75の清掃が容易である。
また、装置本体2Aのように2重管構造としたことで、内筒管220を取り外して清掃中に、別の内筒管220を外筒管210内に配置して、精製を開始できる。ゆえに、精製装置1Aの稼働率を上げることができる。
精製装置1Aでは、第一筒体65のフランジ部66及び第二筒体75のフランジ部76は、それぞれ円筒の径方向内側に向かって突出している。精製時には、第一実施形態で説明した堰板68,78と同様に機能し、隣接する筒体65,75(75A,75B,75
C)間で、凝縮した有機EL素子用材料が混合することを防止できる。
<第三実施形態>
次に、本発明の第三実施形態に係る精製装置1Bについて図面を用いて説明する。尚、以下の説明では、既に説明した部分と同一の部分については、同一符号を付してその説明を省略又は簡略する。
(精製装置)
図6には、精製装置1Bの断面概略図が示されている。精製装置1Bと第一実施形態の精製装置1とでは、主に装置本体の載置角度が異なる。第三実施形態の装置本体2Bは、円筒状に形成され、その軸方向が水平方向に対して傾いた状態で載置されているのに対し、第一実施形態の装置本体2は、円筒の軸方向が略水平方向に沿うようにして載置されている点で相違する。図6に示すように、装置本体2Bの上流側よりも、下流側を高くなるように載置することで、装置本体2Bは、水平面に対して角度θで傾いている。
その他、精製装置1Bと精製装置1とでは排出孔73aの位置が異なる。装置本体2Bの排出孔73aの位置は、各捕集室71A,71B,71Cの上流側に寄っている。
上記以外の点は、精製装置1Bと精製装置1とで同様に構成され、同様の精製方法で精製することができるため、説明を省略する。
また、第三実施形態の装置本体2Bは、装置本体2Bの上流側よりも、下流側を高くなるように載置するが、図7に示す精製装置1Cように、装置本体2Bの上流側よりも、下流側を低くなるように載置してもよい。この場合は、堰板78は、装置本体2Bの排出孔73aよりも下流側に位置すると共に、排出孔73aは、堰板78よりも上流側に形成される。すなわち、排出孔73aの位置は、図6に示す精製装置1Bの場合は、捕集室71A,71B,71Cの上流側端部にそれぞれ形成されているのに対し、図7に示す精製装置1Cの場合は、捕集室71A,71B,71Cの下流側端部にそれぞれ形成される。
(第三実施形態の効果)
第三実施形態の精製装置1B及び精製装置1Bを用いた精製方法によれば、第一実施形態と同様の効果を奏する他、次のような効果を奏する。
精製装置1Bでは、装置本体2Bは、下流側が高くなるようにして載置され、水平面に対して角度θで傾いている。排出孔73aの位置は、上流側に寄っているので、各捕集室71A,71B,71Cにおいて、排出孔73aは、低い位置に形成されていることになる。そのため、捕集器7で凝縮した有機EL素子用材料は、排出孔73aに集まり易くなるので、精製後の有機EL素子用材料をより迅速に回収することが出来る。
<実施形態の変形>
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で、以下に示される変形等をも含む。
上記実施形態では、供給タンク32の液面レベルを検出する装置として、液面レベル検出センサ38aとしての複数の温度センサ381a,382a,383aを用いた例を挙げて説明したが、このような態様に限定されない。
例えば、図8に示すように、液面レベル検出センサ38aは、レベルゲージ384を用いて液面レベルを目視で確認する構成としても良い。
その他、液面レベルを検出する装置として、フロート式、超音波式、静電容量式、圧力式、光学式等のレベル検出器を適用できる。
また、上記実施形態では、収容部63の液面レベルを検出する装置として、液面レベル検出センサ39aの複数の温度センサ391a,392a,393aを用いた例を挙げて説明したが、このような態様に限定されない。
例えば、図9に示すように、液面レベル検出センサ39aは、レベル検出器394を用いて液面レベルを検出させる構成としても良く、検出方式としては、フロート式、静電容量式、圧力式、光学式等を適用できる。
また、上記実施形態では、収容部63への液体状の有機EL素子用材料の供給量の制御方法として、液面レベル検出に基づくフィードバック制御を例に挙げて説明したが、このような態様に限定されない。
例えば、図10に示すように、バルブ33bの排出側に流量計33cを設け、流量計33cでの測定値に基づいて収容部63への液体状の有機EL素子用材料の供給量の制御を行う構成としても良い。また、供給ポンプ33のポンプストロークと、有機EL素子用材料を流通させる際の流量との関係を事前に把握しておき、ポンプストロークの調整により供給量の制御を行ってもよいし、その他の方法で供給量の制御を行っても良い。
さらに、液面レベル検出センサ39aによる液面レベルの検出と、流量計33cによる制御や供給ポンプ33のポンプストロークの制御を組み合わせて、バルブコントローラ39bにより供給ポンプ33及びバルブ33bを制御させる構成としても良い。
本発明の装置本体の形状としては、特に限定されるものではない。上記実施形態では、装置本体が、円筒状の場合を例に挙げて説明したが、例えば、箱状、筒状、タンク型、立方体型等の任意の形状が挙げられる。また、装置本体の断面形状としては円形、四角形、半円形等の形状を挙げることができる。また、その断面形状は、装置本体中で、一定であってもよく、また、部分的に断面形状が異なっていても良い。また、第二実施形態のような二重管構造の場合には、外筒管と内筒管とが同じ断面形状でなくても良い。
上記実施形態では、有機EL素子用材料に対して不活性な材質として、主に石英ガラスを挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ステンレス、タンタル、タングステン、モリブデン、チタン、ジルコニア、カーボン、アルミナ、窒化ボロン、窒化ケイ素、テフロン(登録商標)が挙げられる。
また、装置本体の材質は、全体が有機EL素子用材料に対して不活性な材質である場合に限定されない。有機EL素子用材料が接触する部位について当該不活性な材質で構成し、それ以外の部位については、その他の材質で構成することもできる。
上記実施形態では、液化連続供給器から蒸発器へと供給された有機EL素子用材料は、収容部に収容される態様を例に挙げて説明したが、これに限定されない。収容部を介さずに蒸発器の第一筒体内部へ供給しても良い。
蒸発器及び捕集器を加熱するための加熱手段や加熱方法は、上記実施形態で説明したものに限定されない。加熱方法としては、抵抗加熱法(金属系、非金属系等)、光加熱法(赤外線加熱法、アーク輻射加熱、レーザー輻射加熱等)、誘導加熱法、プラズマ加熱法、アーク加熱法、フレーム加熱法等を挙げることができる。例えば、誘導加熱法で加熱する場合には、蒸発器及び捕集器の材質をステンレス等の電磁誘導により発熱する材質で構成する。
上記第一実施形態及び第三実施形態では、捕集器の第二筒体が3つの捕集室に分かれている例を挙げて説明したが、これに限定されない。装置本体の大きさにもよるが、捕集室の数を増やし、より多段階の温度設定で捕集することで、より高純度の有機EL素子用材料を得易い。また、上記第二実施形態についても同様に捕集器の第二筒体を構成する捕集筒体の数は、3つに限定されない。
第一筒体や第二筒体に形成される堰板は、第一筒体や第二筒体に一体で形成されていても良いし、別体で形成されていても良い。
捕集器の各捕集室に対する加熱温度の設定は、上記実施形態で説明したものに限定されない。
供給量制御手段にも、回収装置に設けたものと同様のミニマムフローラインを形成しても良い。この場合、供給ポンプ33とバルブ33bとの間に分岐点を設け、供給ポンプ33とバルブ33aとの間に合流点を設け、当該分岐点と合流点とを、バルブを介して配管部材で繋ぐ。蒸発器6への液体状の有機EL素子用材料の供給を停止する場合に、バルブ33bだけを閉じ、供給停止の間、当該ミニマムフローラインに液体状の有機EL素子用材料を循環させておくことができる。このように供給量制御手段3Cにミニマムフローラインを形成することで、有機EL素子用材料の固化が防止され、有機EL素子用材料の連続的精製をより安定的に行うことができる。
回収装置においては、上記実施形態では、回収ポンプを用いる態様を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、回収ポンプを介さずに、液体状の有機EL素子用材料自体の重さを利用して回収容器内に流れ込むように精製装置本体よりも低い位置に回収装置4を配置するようにしても良い。
上記実施形態では、遮蔽部について、装置本体2の上流側と下流側にそれぞれ2つずつ設けた例を挙げて説明したが、これに限定されず、例えば、装置本体2の上流側と下流側にそれぞれ1つずつ設けた構成としても良い。
また、上記実施形態では、遮蔽部について、複数枚の円形の遮蔽板が連結して構成される例を挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、1枚の遮蔽板で遮蔽部を構成しても良い。
また、上記第二実施形態においては、第一筒体65の内部の収容部63の上流側に近接させて遮蔽板を設けても良い。この場合、貫通孔が形成されていない遮蔽板を用いると、有機EL素子用材料が上流側に流通せず、下流側へ流通するようになるので、より効率良く有機EL素子用材料を捕集できるようになる。また、第一筒体65内部の温度低下を抑制することができる。
さらに、上記第二実施形態においては、第二筒体75(第三捕集筒体75C)の下流側端部に遮蔽板を取り付けても良い。これによって、有機EL素子用材料が第二筒体75の下流側端部から装置本体2外部へと排出されるのを防止したり、第二筒体75の内部温度の低下を抑制したりすることができる。
本発明の精製装置にて精製される有機材料は、有機EL素子用材料に限定されない。また、本発明の精製装置にて精製された有機材料を、再び精製して、さらに純度を高めても良い。
本発明は、有機EL素子用材料などの有機材料の精製に利用できる。
1,1A,1B…精製装置、3…液化連続供給器、3C…供給量制御手段、4…回収装置、6,6A…蒸発器、7,7A…捕集器、61,65…第一筒体、71,75…第二筒体、73a,211a…排出孔、74…傾斜面、75A,75B,75C…捕集筒体、68,78…堰板。

Claims (8)

  1. 内部に有機材料が供給される第一筒体、及びこの第一筒体の外側に配置され、供給された有機材料を蒸発させる加熱ヒータを備えた蒸発器と、
    前記蒸発器の前記第一筒体と連通する第二筒体、及びこの第二筒体の外側に配置され、前記第二筒体の温度を調整する温度調整ヒータを備え、前記蒸発器で蒸発した気体状の有機材料を前記第二筒体の内面で液化させて捕集する捕集器と、
    固体状の有機材料を液化し、前記蒸発器内部に液体状の有機材料を連続して供給する液化連続供給器と、を備えている
    ことを特徴とする有機材料の精製装置。
  2. 請求項1に記載の有機材料の精製装置において、
    前記蒸発器は、前記液化連続供給器から前記第一筒体内部に供給された液体状の有機材料を受ける収容部を備え、
    前記液化連続供給器は、前記収容部内の液体状の有機材料の液面レベルを検出し、検出した液面レベルの検出信号に基づいて、液体状の有機材料の供給量を制御する供給量制御手段を備えている
    ことを特徴とする有機材料の精製装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の有機材料の精製装置において、
    前記捕集器の前記第二筒体は、複数の捕集筒体を連結させて構成され、
    前記複数の捕集筒体同士の連結部分に堰板が形成されている
    ことを特徴とする有機材料の精製装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の有機材料の精製装置において、
    前記捕集器の前記第二筒体には、捕集した液体状の有機材料を排出する排出孔が形成され、
    この排出孔には、回収容器が着脱可能に接続されている
    ことを特徴とする有機材料の精製装置。
  5. 請求項4に記載の有機材料の精製装置において、
    前記捕集器の前記第二筒体の内面には、前記排出孔に向かって下り勾配となる傾斜面が形成されている
    ことを特徴とする有機材料の精製装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載の有機材料の精製装置において、
    前記捕集器は、前記蒸発器側から当該捕集器側に向かって上りまたは下り勾配となるように傾斜し、
    前記排出孔は、前記捕集器が上り勾配となるように傾斜する場合には、前記第二筒体の前記蒸発器側に形成され、前記捕集器が下り勾配となるように傾斜する場合には、前記捕集器側に形成されている
    ことを特徴とする有機材料の精製装置。
  7. 固体状の有機材料を減圧下で加熱して液化する液化工程と、
    前記液化工程で液化された液体状の有機材料を第一筒体の内部に連続的に供給する供給工程と、
    前記供給工程で前記第一筒体の内部に供給された液体状の有機材料を、前記第一筒体の外部に配置された加熱ヒータで蒸発させる蒸発工程と、
    前記蒸発工程で蒸発させた気体状の有機材料を、前記第一筒体と連通し、外部に配置された温度調整ヒータで温度調整された第二筒体の内面にて、凝縮させて捕集する捕集工程と、を実施する
    ことを特徴とする有機材料の精製方法。
  8. 請求項7に記載された有機材料の精製方法において、
    前記捕集工程で捕集した液体状の有機材料を前記第二筒体に着脱可能に接続された回収容器に回収する回収工程を実施する
    ことを特徴とする有機材料の精製方法。
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