JP2013116539A - 光学素子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学領域での精度や品質の高い光学素子を効率的に製造できる光学素子の製造方法の提供。
【解決手段】ブロック状の結晶原石を光学素子の外形寸法に合わせてランバード10に加工し、ランバード10の光学素子の主面に対応する平面矩形面10Mの角部を面取りし、ランバード10の側面10Nに摩擦を付与して側面加工をし、ランバード10を光学素子の主面に対応する平面矩形面10Mに沿って切断して結晶性基板1Aを形成し、結晶性基板1Aの主面を研磨した。
【選択図】図6

Description

本発明はブロック状の透光性材料から光学素子を製造する方法に関する。
ガラスや水晶、その他の結晶性を有する材料等からなる透光性基板から製造される光学素子は、ビデオカメラ、液晶プロジェクター、その他の電子機器に利用されている。
例えば、ビデオカメラや電子スチルカメラには撮像装置が用いられており、この撮像装置は、セラミックや樹脂からなるCCD用パッケージに設けられた凹部内に撮像素子のCCDが搭載され、光学ローパスフィルターによって凹部の開口部が塞がれた構成となっている(特許文献1)。
特許文献1で示される撮像装置以外の撮像装置として、パッケージと称されるケーシングに撮像素子が設けられ、この撮像素子と対向するようにリッドと称されるカバー用板が取り付けられる撮像ユニットを備え、撮像ユニットのリッドの上に、複屈折板や光学ローパスフィルターを積層あるいは空間的に配置したものがある。
光学ローパスフィルターは種々の光学素子から構成されている。例えば、特許文献1で示される光学ローパスフィルターは、水晶複屈折板と1/4波長板と水晶複屈折板とを順に重ね合わせた構成である。さらに、光学ローパスフィルターとして、第1の水晶複屈折板、リン酸ガラスの赤外線吸収ガラス及び第2の水晶複屈折板を備えて構成されたものがある(特許文献2)。
さらに、撮像ユニットを構成するリッドとして、光線の分離機能のない水晶板の光学素子が用いられることがある。
また、液晶プロジェクターには、液晶パネルに光学素子として放熱用の水晶板が近接配置されている(特許文献3)。
光学素子を製造するための従来の方法として、例えば、水晶結晶をランバードに加工し、ランバードから水晶板を切り出す方法がある(特許文献4)。
また、水晶原石を水晶片の主面となる表面を含んで整形し、この整形された水晶原石をダイシングソーにより水晶片の主面となる表面と平行に切断してウエハーを形成し、ウエハーの水晶片の主面となる表面を固定砥粒により精密研削し、ウエハーをダイシングソーによりその水晶片の主面となる表面と直角方向に切断小割して短冊状の水晶片を形成する水晶片の製造方法がある(特許文献5)。
さらに、水晶基板の主面と他の水晶基板の主面とが合わさるように、複数の水晶基板同士を密着固定し、この密着固定された複数の水晶基板の側面に砥石を用いてラップ研磨を行い、その後、複数の水晶基板の向きを変えて密着固定し、水晶基板のコーナー及び稜線部に面取り加工を施し、コーナー面取り部及び稜線面取り部を形成する方法がある(特許文献6)。
国際公開2003−044573号公報 実願平4−22281号(実開平6−87921号)のCD−ROM 特開2006−292947号公報 特開2005−187258号公報 特開2000−349048号公報 特開2008−36737号公報
特許文献4、特許文献5及び特許文献6で示される従来例では、それぞれランバードから光学素子を製造する工程の一部が示されるに過ぎない。
即ち、特許文献4の従来例では、ランバードから水晶板を切り出す工程が示されるに過ぎず、水晶板から精度の高い光学素子を製造する具体的な工程については何ら開示されるものではない。特許文献5の従来例では、整形された水晶原石からウエハーを形成し、ウエハーの主面を研削し、ウエハーをダイシングソーにより切断小割して短冊状の水晶片を形成する工程が示されるに過ぎず、水晶片から精度の高い光学素子を製造する工程についての開示はない。特許文献6では、密着固定された複数の水晶基板の側面にラップ研磨を行い、水晶基板のコーナーの面取り加工を施す直後に稜線部の面取り加工を施す工程が示されるに過ぎない。
このように、それぞれ製造工程の極一部のみしか特許文献4、特許文献5及び特許文献6で開示されていないので、これらの特許文献を組み合わせたとしても、製品としての精度や品質の高い光学素子を効率的に低コストに製造する製造方法を見出すことができない。
その上、一眼レフデジタルカメラ、ビデオカメラ、液晶プロジェクター、その他の電子機器に利用されている光学素子は、光学領域に傷や垢、埃、ごみ等がない精度や品質に非常に高いものが要求されている。
本発明の目的は、光学領域での精度や品質の高い光学素子を効率的に製造できる光学素子の製造方法を提供することにある。
[適用例1]
本適用例に係る光学素子の製造方法は、ブロック状の透光性材料を光学素子の外形寸法に対応するランバードに加工するランバード加工工程と、前記ランバードを前記光学素子の主面に対応する平面矩形面に沿って切断して透光性基板を得る切断工程と、前記切断工程で得られた透光性基板の主面を研磨する主面研磨工程と、を備え、前記ランバード加工工程と前記切断工程との間で、前記ランバードの前記光学素子の主面に対応する平面矩形面の外形の角部を面取りする角部面取工程と前記ランバードの側面に摩擦を付与して加工する側面加工工程とのいずれか一方を実施し、その後、前記角部面取工程と前記側面加工工程とのいずれか他方を実施することを特徴とする。
この構成の本適用例では、ランバード加工工程で加工されたランバードを、角部面取工程及び側面加工工程で所定の形状に形成し、その後、切断工程によって、ランバードを切断する。ランバードを切断することで得られた複数の透光性基板を主面研磨工程で研磨し、これにより、光学素子が得られる。つまり、本適用例では、ランバードを直接切断して得られた透光性基板を所定の形状に加工する場合に比べて、光学素子の製造が効率化される。しかも、切断工程で得られた透光性基板は、その主面が研磨されるので、光学素子で最も重要である光学領域の精度が良好なものとなる。
[適用例2]
本適用例に係る光学素子の製造方法では、前記主面研磨工程は、前記透光性基板の主面を粗仕上げする主面ラップ工程と、前記主面ラップ工程で粗仕上げされた主面を鏡面仕上げする主面ポリッシュ工程と、を備えていることを特徴とする。
この構成の本適用例では、透光性基板の主面の研磨の粗仕上げと鏡面仕上げとを異なる工程で実施することで、大きな研磨量を得ることと鏡面仕上げをすることとを迅速に行うことができる。つまり、主面の粗削りをする主面ラップ工程のみでは、主面の表面粗さが大きくなって、最終的な製品としては精度が十分ではなく、主面の鏡面仕上げをする主面ポリッシュ工程のみでは、主面を精度よく仕上げるには時間がかかり過ぎることになる。
[適用例3]
本適用例に係る光学素子の製造方法は、前記主面ラップ工程と、前記主面ポリッシュ工程との間に、前記透光性基板の稜線部を面取りする稜線面取工程を実施することを特徴とする。
この構成の本適用例では、透光性基板の稜線部の面取りが確実に行えるので、透光性基板の破損等の不具合を防止できる。つまり、稜線部の面取量を大きくしなければならない光学素子では、稜線面取工程を実施することで必要な稜線部の面取量を確保することができる。
[適用例4]
本適用例に係る光学素子の製造方法では、前記稜線面取工程は、前記透光性基板を主面の間に固定剤を介して複数積層して形成された積層体の側面を研磨部材の平面に押し当てながら研磨するものであり、前記透光性基板の一方の主面が前記研磨部材の平面に対して鋭角となるように前記積層体を変形させて行う第一工程と、前記第一工程の後で、前記複数の透光性基板を積層したまま前記透光性基板の他方の主面が前記研磨部材の平面に対して鋭角となるように前記積層体を変形させて行う第二工程と、を備えていることを特徴とする。
この構成の本適用例では、積層体の研磨部材の平面に対する向きを変えることで、透光性基板の互いに両主面の外周縁に形成される稜線部の面取りを効率的に行える。つまり、個々の透光性基板の稜線部の面取りのために、積層体から個々の透光性基板を分離し、外周寸法の検査をする必要がないので、検査作業が円滑に行える。
なお、本適用例では、所定温度で積層体の向きを変えられるとともにその温度未満で主面が傾いた姿勢を維持するために、透光性基板同士を接着するための固定剤は所定温度での軟化性と姿勢を維持するための粘着性が必要とされる。この固定剤としては、例えば、パラフィン等の軟化剤とロジン等の粘着付与剤とが含まれる接着剤を例示できる。
[適用例5]
本適用例に係る光学素子の製造方法では、前記側面加工工程は、砥石を用い前記ランバードの結晶軸に対して所定の角度となるように側面を研削する側面研削工程と、研磨部材を用いて前記ランバードの側面を研磨する側面研磨工程と、のいずれかであることを特徴とする。
この構成の本適用例では、加工対象のランバードの形状に応じて、側面研削工程と側面研磨工程とを適宜選択することで、光学素子を適正に製造することができる。
[適用例6]
本適用例に係る光学素子の製造方法は、前記角部面取工程の後に前記側面加工工程が実施され、前記側面加工工程は前記側面研磨工程であり、前記側面研磨工程と前記切断工程との間に、前記ランバードの前記光学素子の主面に対応する平面矩形面の外形の角部を面取りする追加面取工程を実施することを特徴とする。
この構成の本適用例では、角部面取工程で角部が面取りされたランバードは側面研磨工程による側面の研磨によって、角部の面取り位置がずれることがあるが、追加面取工程を実施することにより、角部の面取りを正確なものにできる。
本発明の第一実施形態の光学素子の製造方法で製造された光学素子が組み込まれた撮像装置を示す概略図。 光学素子を示すもので、(A)は正面図、(B)は側面図。 (A)〜(B)は第一実施形態の光学素子の製造方法の手順を示す概略図。 (C1)(C2)は第一実施形態の光学素子の製造方法の手順を示す概略図。 (D)〜(E)は第一実施形態の光学素子の製造方法の手順を示す概略図。 (F)〜(G)は第一実施形態の光学素子の製造方法の手順を示す概略図。 (H)〜(I)は第一実施形態の光学素子の製造方法の手順を示す概略図。 (A)は検査治具の正面図、(B)は検査治具の側面図。 (A)〜(C)はランバードを光学軸と平行に切断した場合の透光性基板を積層体にするまでの概略図。 (A)〜(C)はランバードを光学軸に対して45°に切断した場合の透光性基板を積層体にするまでの概略図。 (A)〜(C)は図7(H)の稜線取工程を説明する概略図。 (A1)(A2)(B)は本発明の第二実施形態の光学素子の製造方法の手順を示す概略図。 (C)〜(E)は第二実施形態の光学素子の製造方法の手順を示す概略図。 主面研磨装置の概略を示す断面図。 (A)は稜線部が面取りされる前の透光性基板と研磨パッドとの関係を示す概略図、(B)は稜線部が面取りされた後の透光性基板と研磨パッドとの関係を示す概略図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1から図11には本発明の第一実施形態が示されている。
図1には第一実施形態で製造された光学素子が組み込まれた撮像装置が示されている。
図1において、撮像装置100はビデオカメラや電子スチルカメラに用いられるものであり、互いに対向配置された撮像アッセンブリー101及び光学ローパスフィルター102を備えている。
撮像アッセンブリー101は、セラミック製のパッケージ103と、このパッケージ103の中央部分に設けられた板状の撮像素子104と、この撮像素子104に対向して配置されパッケージ103に外縁部が接着固定されたリッド105とを備えている。撮像素子104はCCDやC−MOS等から構成されるものである。
光学ローパスフィルター102は、複屈折板106、赤外線吸収ガラス107、1/4波長板108及び複屈折板106等から構成される。
リッド105、複屈折板106及び1/4波長板108等は本実施形態の光学素子1である。
図2には第一実施形態で製造された光学素子1が示されている。図2(A)は光学素子1の正面図、図2(B)は光学素子1の側面図である。
図2において、光学素子1は、光が透過する面である主面1Mと、この主面1Mの外縁に形成される所定幅の側面1Nとを有する平面矩形状の結晶性板材である。
光学素子1の強度を向上させるため、主面1Mの4箇所の角部にはそれぞれ面取部1Bが形成され、主面1Mと交差する側面1Nの8箇所の稜線部にはそれぞれ面取部1Cが形成されている。
光学素子1の厚さは、適用される製品によって異なるが、例えば、0.5mm〜1.0mmである。主面1Mの大きさは、例えば、27.5mm〜50.0mm×33.5mm〜50.0mmである。角部の面取部1Bは、例えば、45°傾斜したものであり、面取り量は0.5mm〜1.5mmである。これらの面取り量は4箇所同じにしてもよいが、一部の面取り量を他の面取り量より大きくしてもよい。これにより、光学素子1の向きを特定することができる。稜線部の面取部1Cは、例えば、45°傾斜したものであり、面取り量は0.2mmである。
光学素子1は、後述する手順によって、図3(A)で示されるランバード10を加工して形成される。
第一実施形態の光学素子1の製造方法を図3から図11に基づいて説明する。
図3(A)には、ランバード10が示されている。ランバード10はランバード加工工程を実施することにより得られる。
ランバード加工はブロック状の水晶原石を光学素子1の外形寸法に合わせる表面研削加工であり、表面研削加工に際しては、結晶軸を基準にして行われる。結晶軸は、電気軸を示すX軸、機械軸を示すY軸、光学軸を示すZ軸である。
ランバード加工を行うために、例えば、ロータリー平面研削盤が用いられる。ロータリー平面研削盤の砥石の粒度は♯80である。なお、水晶原石から形成されたランバード10は直方体状のものがあるが、図3(A)で示されるような形状のものもある。
図3(B)には角部面取工程が示されている。角部面取工程はランバード10の光学素子1の主面1Mに対応する平面矩形面10Mの4つの角部に面取りをする工程である。角部面取工程によって、ランバード10には光学素子1の面取部1Bに相当する部位に角部の面取部10Bが形成されることになる。
図3(B)において、角部面取装置11は、ランバード10の角部を研磨する研磨盤11Aと、1つの角部が研磨盤11Aに当接するようにランバード10を保持する保持部材11Bとを備え、回転する研磨盤11Aにランバード10の角部を押し当てて面取りするものである。研磨盤11Aには研磨用パッドが設けられ、この研磨用パッドの粒度は♯3000程度である。
保持部材11Bにはランバード10の互いに隣接する2つの側面10Nを収納するためのテーパー状の溝(図示せず)が形成されている。研磨対象の角部は保持部材11Bの下面から研磨盤11Aに向けて突出しており、研磨対象となっていない角部は保持部材11Bの上面から上方に露出している。
4箇所の角部のうち1つの角部の面取りが終了したなら、異なる角部が研磨盤11Aに当接するようにランバード10を保持部材11Bにセットし直し、角部の面取り作業を行う。なお、ランバード10を研磨盤11Aに押し付ける押圧部材や錘を必要に応じて設けてもよい。
図4には、ランバード10の側面10Nに摩擦を付与して加工する側面加工工程が示されている。側面加工工程には、図4(C1)に示される側面研削工程と、図4(C2)に示される側面研磨工程とがある。本実施形態では、ランバード10の形状や製造する光学素子1に応じて、研削工程と研磨工程とのいずれかが選択される。
図4(C1)において、研削装置12は、それぞれ砥石が設けられた一対の研削盤12A(図4(C1)では一方の研削盤のみ示す)がランバード10を挟んで対向配置されており、これらの研削盤12Aにランバード10の平面矩形面10Mを結晶軸に対して所定の角度、つまり、光学軸であるZ軸と平行、あるいは、45°となるようにランバード10の側面10Nを所定の位置まで研削する。研削にあたり、平面矩形面10Mはその角部が直角となるようにする(直角だし)。研削盤13Aの砥石の粒度は♯80〜♯1000である。
図4(C2)に示される研磨装置は、側面ラップ装置13であり、この側面ラップ装置13は互いに反対方向に回転する一対の研磨盤13A,13Bがランバード10を挟んで対向配置されており、これらの研磨盤13A,13Bにはそれぞれ研磨用パッドが設けられている。研磨用パッドの粒度は♯1000〜♯3000である。
ランバード10の側面10Nのうち互いに反対側に位置する面が側面ラップ装置13でラッピングされる。これらの側面10Nのラッピングが終了したら、残りの2つの側面10Nにラッピングを行う。
図5には、ランバード10の平面矩形面10Mの外周寸法が光学素子1の主面1Mの規定寸法内にあるか否かを検査する検査工程が示されている。検査工程では、図8に示される検査治具を用いる。
図8には、検査治具が示されている。図8(A)は検査治具の正面図、図8(B)は検査治具の側面図である。
図8において、検査治具は、光学素子1の主面1Mの外形の規定寸法に対応した大きさの開口14Aが設けられている平面矩形状の検査用ゲージ14であり、この検査用ゲージ14の材料は、合成樹脂や金属等からなる板材である。
開口14Aは、その縦横寸法が光学素子1の主面1Mの最大許容外周寸法とされた平面矩形状に形成されている。
検査用ゲージ14を用いてランバード10を検査するには、まず、図5(D)に示される通り、検査用ゲージ14の開口14Aに平面矩形面10Mを臨ませるようにランバード10を配置し、その後、図5(E)に示される通り、検査用ゲージ14とランバード10とをランバード10の軸方向Pに相対移動させる。ランバード10の側面10Nの一部に規定寸法より大きい部位がある場合には、図5(E)の想像線の符号14で示される通り、検査用ゲージ14とランバード10との相対移動が規制される。
なお、検査用ゲージ14とランバード10とを相対移動させる装置としては、種々のものがあるが、例えば、装置本体にランバード10を載置し、このランバード10に対して検査用ゲージ14を昇降させる昇降装置を装置本体に設けるものでもよく、逆に、装置本体に検査用ゲージ14を固定し、この検査用ゲージ14に対してランバード10を昇降させる昇降装置を装置本体に設けるものでもよい。
図6(F)には、ランバード10を切断して複数の結晶性基板1A(図9及び図10参照)を得る切断工程が示されている。
図6(F)において、ワイヤーソー15が示されており、このワイヤーソー15は、3本のローラー15A,15B,15Cに複数本のワイヤー15Wが架け渡された構造である。ローラー15A,15B,15Cが回転することで、複数のワイヤー15Wで基台15Dの上に配置されたランバード10を結晶軸に対して所定角度で切断する。例えば、リッド105等の光線の分離機能のない光学素子1では光学軸であるZ軸に対して平行に切断し(図9(A)参照)、光学ローパスフィルター102を構成する複屈折板106等の光線の分離機能のある光学素子1では、Z軸にたいして45°の角度で切断する(図10(A)参照)。隣合うワイヤー15Wの間隔は結晶性基板1Aの厚さと同じである。
図6(G)には、結晶性基板1Aの主面をラップする工程が示されている。主面ラップ工程は主面研磨工程の1つである。
図6(G)において、主面ラップ装置16は、内周面に歯車が形成されたリング部が一体形成された円板部16Aと、この円板部16Aの中心に回転自在に設けられ外周に歯車が形成された回転軸16Bと、この回転軸16Bの歯車と円板部16Aの歯車とにそれぞれ噛合する外周歯車部を有する円板状の回転体16Cと、この回転体16Cに対向配置される図示しない円板部とを備えている。回転体16Cは複数の結晶性基板1Aが収納されており、これらの結晶性基板1Aの両方の主面は円板部16Aに設けられた研磨用パッド16Dと図示しない円板部の研磨用パッドとに当接する。回転軸16Bの回転に伴って回転体16Cが回転すると、回転体16Cに収納された結晶性基板1Aの両方の主面はラップされる。なお、研磨用パッド16Dの粒度は♯1000〜♯3000である。
図7(H)には、結晶性基板の稜線部を面取りする稜線面取工程が示されている。稜線面取工程は、主面がラップされた結晶性基板1Aをそれぞれ主面の間に仮止め用固定剤2Aを介して積層した積層体2を形成する。
図9にはリッド105等の光線の分離機能のない光学素子1を製造するための積層体を成形する手順が示されている。
図9(A)に示される通り、複数のワイヤー15Wでランバード10を光学軸であるZに対して平行に切断し、図9(B)に示される通り、結晶性基板1Aを得る。この結晶性基板1Aは、その切断面の角部が直角とされている。そして、図9(C)に示される通り、結晶性基板1Aをそれぞれ主面の間に仮止め用固定剤2Aを介して複数枚積層して積層体2を得る。
図10には光線の分離機能がある光学素子1を製造するための積層体を形成する手順が示されている。
図10(A)に示される通り、複数のワイヤー15Wでランバード10を光学軸であるZに対して45°の角度となるように切断し、図10(B)に示される通り、結晶性基板1Aを得る。この結晶性基板1Aは、その切断面の互いに対向する一対の角部が鋭角とされ他の一対の角部が鈍角とされる。そして、図10(C)に示される通り、結晶性基板1Aをそれぞれ主面の間に仮止め用固定剤2Aを介して複数枚積層して積層体2を得る。
仮止め用固定剤2Aは、透明で主成分が樹脂のガラス転移温度が−50℃〜−130℃の範囲にあるポリアクリル酸ブチル、ポリアクリル酸2−エチルへキシルを使用したアクリル酸エステル系、ポリイソブチレン系、SBR系、天然ゴム系、ウレタンーアクリル系、エポキシーアクリレート系、シリコーンゴム系、塩化ビニール系又は酢酸ビニール含有量が15%〜40%のエチレン−酢酸ビニール系が好ましい。更に、粘着付与剤としては、ロジン、ロジンエステル及びその誘導体、テルペン樹脂、炭化水素樹脂などが使用され、更に軟化剤として脂肪酸エステル、動植物油脂、ワックス、石油重質留分が用いられ透明で主成分樹脂との相溶性より適宜選択される。
この構成の仮止め用固定剤2Aを転写印刷、ナイフコーター、ロールコーター、グラビアコーター等の塗布方法により、結晶性基板1Aの主面に塗布し、赤外線、熱風,蒸気等により加熱乾燥する。
仮止め用固定剤2Aを塗布する厚さは5μm〜100μmの範囲である。
図11(A)に示される積層体2は、主面1Mに対して側面2Bが直交している。この状態の積層体2を図示しない加熱装置の載置台に配置し、所定温度、例えば、80℃以上まで加熱する。この状態では、仮止め用固定剤2Aが弾性変形するため、複数の結晶性基板1Aを積層したまま結晶性基板1Aの一方の主面1Mが載置台に対して鋭角となるように積層体2を変形させる(図11(B)参照)。
積層体2が変形したら、温度を室温まで下げる。すると、積層体2は、変形した状態で姿勢が保たれる。そして、図11(B)に示される通り、この積層体2を結晶性基板1Aの一方の主面1Mが研磨部材17Aの平面に鋭角となるように配置し、当該平面と対向する側面2Bを研磨する第一工程を実施する。これにより、積層体2を構成する複数の結晶性基板1Aの両面のうち一方に稜線部の面取部1Cが形成される。
その後、積層体2を研磨部材17Aから加熱装置に戻し、積層体2を再度、80℃以上まで加熱し、複数の結晶性基板1Aを積層したまま結晶性基板1Aの他方の主面1Mが載置台に対して鋭角となるように積層体2を変形させる。そして、温度を室温まで下げた後、図11(C)に示される通り、積層体2を結晶性基板1Aの他方の主面が研磨部材17Aに対して鋭角となるように配置し、当該平面と対向する側面2Bを研磨する第二工程を実施する。これにより、積層体2を構成する複数の結晶性基板1Aの両面のうち他方の稜線部がそれぞれ面取りされる。この工程を4つの側面に対して行う。
稜線面取りが終了したら、80℃を超える温度で積層体2を加熱し、あるいは、溶媒等で仮止め接着剤2Aを溶かして積層体2から個々の面取りがされた結晶性基板1Aに分離する。
図7(I)には、稜線部が面取りされた結晶性基板1Aの主面1Mをポリッシュする主面ポリッシュ工程が示されている。主面ポリッシュ工程は主面ラップ工程とともに主面研磨工程をなすものであり、主面ラップ工程で粗仕上げされた主面を鏡面仕上げするものである。
図7(I)において、主面ポリッシュ装置18は、主面ラップ装置16と同様に、円板部18Aと、この円板部18Aの中心に回転自在に設けられた回転軸18Bと、この回転軸18Bの歯車と円板部18Aの歯車とにそれぞれ噛合する回転体18Cと、この回転体18Cに対向配置される図示しない円板部とを備えた構造である。回転体18Cは複数の結晶性基板1Aが収納されており、これらの結晶性基板1Aの両方の主面は円板部18Aに設けられた研磨用パッド18Dと図示しない円板部の研磨パッドとに当接する。研磨用パッド18Dの粒度は♯7000〜♯10000である。
主面1Mがポリッシュ仕上げされた結晶性基板1Aは必要に応じて、洗浄処理や、積層された光学薄膜や、フッ素含有化合物からなる異物付着防止膜を設ける等の表面処理を実施し、これにより、光学素子1が完成する。
従って、本実施形態では、次の作用効果を奏することができる。
(1)ブロック状の結晶原石を光学素子1の外形寸法に合わせてランバード10に加工し、ランバード10の光学素子1の主面1Mに対応する平面矩形面10Mの角部を面取りし、ランバード10の側面10Nに摩擦を付与して側面加工をし、ランバード10を光学素子1の主面1Mに対応する平面矩形面10Mに沿って切断して結晶性基板1Aを形成し、結晶性基板1Aの主面1Mを研磨したから、ランバード10を直接切断して得られた結晶性基板1Aを所定の形状に加工する場合に比べて、光学素子1の製造が効率化される。そして、ランバード10を切断して得られた結晶性基板1Aの主面が研磨されるので、光学素子1で最も重要である光学領域の精度や品質が良好なものとなる。
(2)主面1Mを研磨する工程として、結晶性基板1Aの主面1Mを粗仕上げする主面ラップ工程と、主面ラップ工程で粗仕上げされた主面1Mを鏡面仕上げする主面ポリッシュ工程とが含まれて構成されているから、結晶性基板1Aの主面1Mの研磨の粗仕上げと鏡面仕上げとを異なる工程で実施することで、大きな研磨量を得ることと鏡面仕上げとすることとを迅速に得ることができる。
(3)主面1Mをラップする工程とポリッシュする工程との間で、結晶性基板1Aの稜線部を面取りする稜線面取工程を実施するので、結晶性基板1Aの稜線部の面取りが確実に行えることになり、結晶性基板1Aの破損等の不具合を防止できる。
(4)稜線面取工程は、結晶性基板1Aの一方の主面が研磨部材17Aの平面に対して鋭角となるように積層体2を変形させて行う第一工程と、この第一工程の後で複数の結晶性基板1Aを積層したまま結晶性基板1Aの他方の主面が研磨部材17Aの平面に対して鋭角となるように積層体2を変形させて行う第二工程とを備えるから、積層体2の研磨部材17Aの平面に対する向きを変えることで、結晶性基板1Aの外周縁にそれぞれ形成される稜線部の面取りを効率的に行える。つまり、向きを変える際に、積層体2から個々の結晶性基板1Aに分ける必要がないから、稜線面取り作業を効率的に行うことができる。
(5)ランバード10の側面10Nを加工する工程として、砥石を用いランバード10の結晶軸に対して所定の角度となるように側面10Nを研削する側面研削工程と、研磨部材を用いランバード10の側面10Nを研磨する側面研磨工程とのいずれか1を採用するので、これらの工程を適宜選択することで、ランバード10の形状にかかわらず光学素子1を適正に製造することができる。
(6)側面研削工程において、積層体2の主面1Mを光学軸のZ軸に対して平行に研削し、あるいは、Z軸に対して45°に沿って研削することで、リッド105等の光線の分離機能のない光学素子1と複屈折板106等の光線の分離機能のある光学素子1とを製造することができる。
(7)ランバード10の側面10Nを加工する工程の後に、ランバード10の平面矩形面10Mの外周寸法が規定寸法内にあるか否かの検査を検査用ゲージ14で行う検査工程を実施するので、ランバード10から切断して得られた光学素子1を個々に検査するよりも、効率的に光学素子1を製造することができる。
(8)検査工程は、検査用ゲージ14に形成された規定寸法の開口14Aにランバード10を挿通し、検査用ゲージ14とランバード10とをランバード10の軸方向に相対移動させるので、光学素子1の検査を効率的に実施することができる。
次に、本発明の第二実施形態を図12から図15に基づいて説明する。なお、第二実施形態の説明において、第一実施形態と同一の構成要素は同一符号を付して説明を省略もしくは簡略にする。
第二実施形態では、第一実施形態と同様に、ランバード加工工程と角部面取工程とを実施する。
その後、ランバード10の側面10Nに摩擦を付与して加工する側面加工工程を実施する。側面加工工程は側面ラップ装置13で実施されるものであり、図12(A1)に示されるランバードラップ工程を実施し、その後、図12(A2)に示されるランバードポリッシュ工程を実施するものである。
図12(A1)に示されるランバードラップ工程では、側面ラップ装置13と同様構造の側面ポリッシュ装置21で実施される。側面ポリッシュ装置21は、互いに反対方向に回転する一対の研磨盤21A,21Bがランバード10を挟んで対向配置されており、これらの研磨盤21A,21Bにはそれぞれ研磨用パッドが設けられている。研磨用パッドの粒度は♯粒度は♯7000〜♯10000である。
なお、第二実施形態では、ランバードラップ工程とランバードポリッシュ工程との間で、角部面取工程を実施するものでもよい。
図12(B)には、ランバード10の光学素子1の主面1Mに対応する平面矩形面10Mの角部を面取りする追加面取工程が示されている。追加面取工程は角部面取工程と同じ装置を用い、同じ手順で角部の面取りが実施される。
その後、ランバード10の平面矩形面10Mの外周寸法が光学素子1の主面1Mの規定寸法内にあるか否かの検査する検査工程を第一実施形態と同様に実施する。
図13(C)には、ランバード10を切断して複数の結晶性基板1Aを得る切断工程が示されている。切断工程は第一実施形態の切断工程と同じである。
図13(D)には、結晶性基板1Aの主面をラップする主面ラップ工程が示されている。主面ラップ工程は主面研磨工程の1つであり、図14で示される主面研磨装置3で実施される。
図14において、主面研磨装置3は、内周面に歯車31Aが形成された円板部31と、この円板部31の中心に回転自在に設けられ外周に歯車32Aが形成された回転軸32と、この回転軸32の歯車32Aと円板部31の歯車31Aとにそれぞれ噛合する外周歯車部33Aを有する円板状の回転体33と、この回転体33の平面にそれぞれ対向配置される上定盤34A及び下定盤34Bと、上定盤34Aに固定された上部研磨パッド35Aと、下定盤34Bに固定された下部研磨パッド35Bとを備えている。円板部31及び回転軸32が図示しない駆動源によって一方向に回転駆動されると、回転体33は、自転しながら、回転軸32の回転軸を中心に公転するようになっている。
回転体33は複数の結晶性基板1Aが収納されているが、図14では、構造をわかりやすくするために、回転体33に1つの結晶性基板1Aが収納された状態が図示されている。回転体33の厚さは結晶性基板1Aの厚さより薄く設定され、結晶性基板1Aの一方の主面1Mが上部研磨パッド35Aに当接し、結晶性基板1Aの他方の主面1Mが下部研磨パッド35Bに当接する。
下定盤34Bは回転テーブル36に固定されている。上定盤34Aはポール37Aに沿って上下に移動可能とされており、下定盤34Bの距離を自在に調整できるようになっている。これにより、回転体33に結晶性基板1Aを収納し、あるいはこれらから取り出したり、回転体33に収納保持した結晶性基板1Aに所定の荷重を加えたり、するようになっている。
上定盤34Aの上方には、パウダーリング37Bが固定されたリングプレート37Cが配置されている。パウダーリング37Bには、環状の溝部37Dが形成されており、パウダーリング37Bの上方に配置された研磨液供給部材38から吐出された研磨液Wを内部に貯留できるようになっている。リングプレート37Cには、複数の供給ホース37Eの基端側が接続され、これらの供給ホース37Eの他端側が上定盤34Aに接続され、研磨液Wが供給ホース37Eを通って上部研磨パッド35A及び下部研磨パッド35Bに供給される。上部研磨パッド35A及び下部研磨パッド35Bに供給された研磨液Wは、回転テーブル36の下方に配置された収納タンク39に収納される。この収納タンク39に収納された研磨液Wは研磨液供給部材38に戻されて再利用される。
上部研磨パッド35Aと下部研磨パッド35Bとは、それぞれ結晶性基板1Aの主面1Mと側面1Nの一部とを覆い弾性を有するウレタンやスウェード等の弾性部材から形成される。なお、研磨パッド35A,35Bの粒度は♯1000〜♯3000である。
図15には、結晶性基板と研磨パッドとの関係が示されている。主面研磨装置3が作動される前では、図15(A)に示される通り、結晶性基板1Aは主面1Mと側面1Nとの交差する線が研磨パッド35A,35Bに食い込むようになっており、主面研磨装置3が作動されると、結晶性基板1Aが研磨パッド35A,35Bと相対的に移動するので、主面1Mがラップ(研磨)されるとともに稜線部の面取部1Cが形成される。なお、図15(B)では稜線部の面取部1Cを大きく図示しているが、実際は、1nm程度の面取りが実現できる。
図13(E)には、主面ポリッシュ工程の後に実施される主面ポリッシュ工程が示されている。
主面ポリッシュ工程は、図14で示される主面研磨装置3を用い、主面ラップ工程と同じ手順で実施される。主面ポリッシュ工程においても、稜線面取りが実施されることになる。なお、主面ラップ工程とは異なり、研磨パッド35A,35Bの粒度は♯7000〜♯10000である。
主面1Mがポリッシュ仕上げされた結晶性基板1Aは必要に応じて、洗浄処理や、反射防止膜やフィルター膜等の光学多層膜(積層された光学薄膜)や、フッ素含有化合物からなる異物付着防止膜を設ける等の表面処理を実施し、これにより、光学素子1が完成する。
従って、第二実施形態では、第一実施形態の(1)(2)(6)〜(8)の他、次の作用効果を奏することができる。
(9)角部面取工程の後に側面加工工程として側面研磨工程を実施し、側面研磨工程と切断工程との間に、ランバード10の光学素子1の主面1Mに対応する平面矩形面10Mの角部を面取りする追加面取工程を実施するので、角部面取工程で角部が面取りされたランバード10が側面研磨工程による側面10Nの研磨によって角部の面取り位置がずれることがあっても、追加面取工程を実施することにより、角部の面取りを正確なものにできる。
(10)主面研磨工程を、結晶性基板1Aの主面1Mの全体と側面1Nの少なくとも一部とを覆い弾性を有する研磨パッド35A,35Bと結晶性基板1Aとを主面1Mに沿って相対的に移動させることで実施したから、結晶性基板1Aの主面1Mだけでなく稜線部も合わせて研磨されることになる。そのため、稜線部の面取量が小さくてもよい光学素子1であれば、稜線部の面取加工が不要とされるので光学素子1の製造を効率的に行える。
(11)主面研磨工程は、結晶性基板1Aと、結晶性基板1Aを挟んで両側に配置された研磨パッド35A,35Bとを相対的に移動させることにしたので、結晶性基板1Aの両方の主面1Mの研磨とこれらの主面1Mに沿った8箇所の稜線部の面取とが同時に行えることになり、光学素子1の製造がより効率的になる。
(12)主面研磨工程は、主面1Mを粗仕上げする主面ラップ工程と、主面1Mを鏡面仕上げする主面ポリッシュ工程との双方を実施するので、大きな研磨量を得ることと鏡面仕上げすることとを迅速に得ることができる。
(13)研磨パッド35A,35Bと結晶性基板1Aとを主面1Mに沿って相対的に回転させることにしたので、結晶性基板1Aの主面1Mでの互いに交差する稜線部の面取りを同時に実施することができ、面取工程を効率的に行える。
なお、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、光学素子1として、撮像装置について用いられるリッド105等を例示したが、本発明では、液晶プロジェクターに用いられる放熱用の水晶板についても製造することができる。
また、本発明では、必ずしも検査工程を設けることを要せず、結晶性基板1Aの主面1Mをラップする工程や、主面1Mをポリッシュする工程も設けることを要しない。
さらに、結晶性基板1Aは水晶に限定されるものではなく、サファイヤ、等の結晶性材料から形成されるものやガラス等の透光性を有する基板でもよい。
1…光学素子、1A…結晶性基板(透光性基板)、1B…角部の面取部、1C…稜線部の面取部、1M…主面、1N…光学素子の側面、2…積層体、2A…仮止め用固定剤、10…ランバード、10M…ランバードの主面、10N…ランバードの側面、3…主面研磨装置、11…角部面取装置、12…研削装置、13…側面ラップ装置、16…主面ラップ装置、18…主面ポリッシュ装置、21…側面ポリッシュ装置

Claims (6)

  1. ブロック状の透光性材料を光学素子の外形寸法に対応するランバードに加工するランバード加工工程と、
    前記ランバードを前記光学素子の主面に対応する平面矩形面に沿って切断して透光性基板を得る切断工程と、
    前記切断工程で得られた透光性基板の主面を研磨する主面研磨工程と、を備え、
    前記ランバード加工工程と前記切断工程との間で、前記ランバードの前記光学素子の主面に対応する平面矩形面の外形の角部を面取りする角部面取工程と前記ランバードの側面に摩擦を付与して加工する側面加工工程とのいずれか一方を実施し、
    その後、前記角部面取工程と前記側面加工工程とのいずれか他方を実施することを特徴とする光学素子の製造方法。
  2. 請求項1に記載された光学素子の製造方法において、
    前記主面研磨工程は、前記透光性基板の主面を粗仕上げする主面ラップ工程と、
    前記主面ラップ工程で粗仕上げされた主面を鏡面仕上げする主面ポリッシュ工程と、
    を備えていることを特徴とする光学素子の製造方法。
  3. 請求項2に記載された光学素子の製造方法において、
    前記主面ラップ工程と、前記主面ポリッシュ工程との間に、前記透光性基板の稜線部を面取りする稜線面取工程を実施することを特徴とする光学素子の製造方法。
  4. 請求項3に記載された光学素子の製造方法において、
    前記稜線面取工程は、
    前記透光性基板を主面の間に固定剤を介して複数積層して形成された積層体の側面を研磨部材の平面に押し当てながら研磨するものであり、
    前記透光性基板の一方の主面が前記研磨部材の平面に対して鋭角となるように前記積層体を変形させて行う第一工程と、
    前記第一工程の後で、前記複数の透光性基板を積層したまま前記透光性基板の他方の主面が前記研磨部材の平面に対して鋭角となるように前記積層体を変形させて行う第二工程と、
    を備えていることを特徴とする光学素子の製造方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載された光学素子の製造方法において、
    前記側面加工工程は、
    砥石を用い前記ランバードの結晶軸に対して所定の角度となるように側面を研削する側面研削工程と、
    研磨部材を用いて前記ランバードの側面を研磨する側面研磨工程と、
    のいずれかであることを特徴とする光学素子の製造方法。
  6. 請求項5に記載された光学素子の製造方法において、
    前記角部面取工程の後に前記側面加工工程が実施され、
    前記側面加工工程は前記側面研磨工程であり、
    前記側面研磨工程と前記切断工程との間に、前記ランバードの前記光学素子の主面に対応する平面矩形面の外形の角部を面取りする追加面取工程を実施することを特徴とする光学素子の製造方法。
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