JP2013114132A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ジャムなどのトラブルの処理時にベルトを損傷することを可及的に防止し、従来よりもベルトの寿命を長くすることができる定着装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】定着ベルト51の一対の環状電極515に接触して、外部電源からの電力を定着ベルト51の抵抗発熱体層に給電する一対の給電部材54と、定着ベルト51を挟んで給電部材54の反対側に配設された押圧ローラー52と、給電部材54を環状電極515に圧接した第1の位置P1と、環状電極515から離間した第2の位置P2に選択的に移動させる移動機構80と、定着ベルト51を回転駆動するモーターと、定着ニップ部でのジャム発生を検出するための用紙センサー55と、を備え、ジャム発生が検出されたとき、定着ベルト51の回転を停止させると共に、給電部材54を環状電極515から離間する第2の位置P2に退避させるようにした。
【選択図】図4

Description

本発明は、定着装置および当該定着装置を用いた画像形成装置に関し、特に、抵抗発熱体層を含むベルトを用いた定着装置において、当該ベルトの劣化を防ぐ技術に関する。
近年、プリンター、複写機等の画像形成装置の定着装置として、ジュール発熱する抵抗発熱体の層を含むベルトを用いた定着装置が利用されている。
通常、このような定着装置においては、外部電源に接続された給電部材を、ベルトの周面に摺接させることにより、抵抗発熱体層に給電がなされるように構成されている。
図9は、かかる給電部材を備えた定着装置の構成を説明するための模式図である。
同図に示すように、定着装置900は、抵抗発熱体層を含む無端状のベルト951と、ベルト951の内側に配された押圧ローラー952と、ニップ部Nを形成するため、ベルト951を介して押圧ローラー952に押圧された加圧ローラー953と、給電部材954とを備える。
ベルト951には、抵抗発熱層に給電するための環状電極Eが形成されており、この環状電極Eの外周面に、不図示の外部電源に接続された給電部材954が摺接されている。
給電部材954は、バネなどの付勢部材(不図示)により押圧ローラー952側に付勢され(矢印F)、ベルト951を押圧ローラー952との間で挟み込むように構成されており、これにより、ベルト951と給電部材954との接触状態が良好になるようにしている。
特開2009−109997号公報
しかしながら、上記従来の定着装置900の構成では、例えば、図10に示すように、ジャムなどのトラブルが発生し、ユーザーがニップ部NからシートSを除去するためシートSをG方向に引っ張ったとき、ベルト951のシートSと接触する部分が当該シートSとの摩擦力によりつられて移動し、その一方で、付勢された給電部材954に接する部分では摩擦抵抗によってベルト951の移動が抑制されるため、給電部材954とニップ部Nとの間においてベルト951(環状電極E)が撓むという現象が発生する。これにより、環状電極Eの撓んだ部分e1が、給電部材954の角部Kに引っ掛かって、折れ曲がったり、傷ついたり(以下、「損傷」と称する。)するおそれがある。
環状電極Eの損傷した部分では表面に凹凸が生じるので、給電部材954との間に微小な隙間が生じて、接触状態が悪化すると共に、当該生じた隙間において火花放電(スパーク)が発生するおそれがあり、ベルト951が火花放電のダメージを受けて劣化するという問題がある。
本発明は、上述のような問題に鑑みてなされたものであって、ジャムなどのトラブルの処理時にベルトを損傷することを可及的に防止し、従来よりもベルトの寿命を長くすることができる定着装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る定着装置は、抵抗発熱体層を含み、回転走行する無端状のベルトの外周面に加圧部材を押圧してニップ部を形成し、当該ニップ部に未定着画像が形成されたシートを通紙して熱定着させるものであって、前記ベルトの外周面に設けられた一対の環状電極に接触して、外部電源からの電力を前記抵抗発熱体層に給電する一対の給電部材と、前記ベルトを挟んで前記給電部材の反対側に配設され、ベルトをその内周面側から支持する支持部材と、前記給電部材を、前記環状電極に圧接した第1の位置と、前記環状電極から離間した第2の位置に選択的に移動させる移動手段と、前記ベルトを回転駆動する駆動手段と、前記駆動手段によるベルトの回転動作、および前記移動手段による給電部材の圧接・離間動作を制御する駆動制御手段と、前記ニップ部にシートが通紙されている間に発生したトラブルを検出するトラブル検出手段と、を備え、前記駆動制御手段は、前記トラブル検出手段によりトラブルの発生が検出されたとき、前記ベルトの回転が停止するように前記駆動手段を制御すると共に、前記給電部材が前記第2の位置に移動するように前記移動手段を制御することを特徴とする。
上記構成の定着装置では、ニップ部にシートが通紙されている間にトラブルの発生を検出した場合には、ベルトの回転が停止するように制御すると共に、給電部材をベルトの環状電極から離間する第2の位置に移動するように制御する構成となっている。
これにより、例えば、ユーザーがシートをニップ部から引き抜く際にベルトがつられて回転したとしても、給電部材が、ベルトの環状電極から離間しているので、当該給電部材により環状電極が損傷するのを防止することができ、接触状態の悪化およびスパークが発生するのを抑えて、従来よりもベルトの寿命を長くすることができる。
さらに、トラブルが解消されたことを検出するトラブル解消検出手段を備える構成とし、駆動制御手段が、トラブル解消検出手段によりトラブル解消が検出されたとき、駆動手段を制御してベルトを回転させると共に移動手段を制御して前記給電部材を第1の位置に移動させるのが望ましい。
ここでは、駆動制御手段が、トラブル解消検出手段によりトラブル解消が検出されたときにおいて、先に駆動手段によりベルトを回転させた後、第1の時間経過後に移動手段により給電部材を第1の位置に移動させるのが望ましい。
また、外部電源からの抵抗発熱体層への電力の供給を制御する電力供給制御手段を備える構成とし、当該電力供給制御手段が、トラブル検出手段によりトラブルの発生が検出されたとき、抵抗発熱体層への電力供給を停止するとともに、トラブル解消検出手段によりトラブル解消が検出されたときには、移動手段により給電部材が第1の位置に移動された後、第2の時間経過後に抵抗発熱体層への電力供給を開始するように制御するのが望ましい。
また、本発明は、上記構成の定着装置を備えた画像形成装置であってもよく、これにより上記構成の定着装置と同様の効果を得ることができる。
本発明の実施の形態に係るプリンターの構成を示す概略図である。 上記プリンターが有する定着部を下方から見た斜視図である。 定着ベルトの積層構造を説明するための部分断面図である。 定着部をプリンターの正面方向から見た模式正面図であって、(a)は、給電部材が定着ベルトに圧接する第1の位置P1に移動した状態を示し、(b)は、給電部材が定着ベルトから離間する第2の位置P2に移動した状態を示す。 制御部の構成と、制御部による制御対象となる主構成要素との関係を示すブロック図である。 ジャム検出時の退避処理の内容を示すフローチャートである。 ジャム処理後の復帰処理の内容を示すフローチャートである。 (a)は、定着ニップ部に詰まった記録シートが引っ張られたときに、定着ベルトが押圧ローラーの回転軸に対して傾斜する様子を説明するための図であり、(b)は、傾斜した定着ベルトに一方の給電部材が圧接する様子を説明するための図である。 従来例に係る定着装置の構成を説明するための模式図である。 ジャムが発生し、除去のためシートSを引っ張ったときの状態を示す図である。
<実施の形態>
以下、本発明に係る画像形成装置の実施の形態について、タンデム型カラープリンター(以下、単に「プリンター」という)を例にして図面に基づき説明する。
<プリンターの全体構成>
図1は、プリンターの構成を示す概略図である。
同図に示すように、プリンター1は、画像プロセス部3、給紙部4、定着部5および制御部60を備えている。このプリンター1は、ネットワーク(例えばLAN)に接続されていて、外部の端末装置(不図示)からのプリントジョブの実行指示を受付けると、その指示に基づいてイエロー、マゼンダ、シアンおよびブラックの各色のトナー像を形成し、これらを多重転写してカラーの画像を形成した後、記録シートへの印刷処理を実行する構成を有している。
以下、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの各再現色をY,M,C,Kと表し、各再現色に関連する構成部分の番号にこのY,M,C,Kを添字として付加する。
画像プロセス部3は、Y〜K色のそれぞれに対応する作像部3Y,3M,3C,3K、光学部10、中間転写ベルト11などを備えている。
作像部3Yは、感光体ドラム31Y、その周囲に配設された帯電器32Y、現像器33Y、一次転写ローラー34Y、感光体ドラム31Yを清掃するためのクリーナ35Yなどを備えており、感光体ドラム31Y上にY色のトナー像を作像する。他の作像部3M〜3Kも、作像部3Yと同様の構成になっており、同図では符号を省略している。
中間転写ベルト11は、無端状のベルトであり、駆動ローラー12と従動ローラー13に張架されて矢印A方向に循環走行される。
光学部10は、レーザーダイオードなどの発光素子を備え、制御部60からの駆動信号によりY〜K色の画像形成のためのレーザー光Lを発し、感光体ドラム31Y〜31Kを露光走査する。
この露光走査により、帯電器32Y〜32Kにより帯電された感光体ドラム31Y〜31K上に静電潜像が形成される。
各静電潜像は現像器33Y〜33Kにより現像されて、感光体ドラム31Y〜31K上にY〜K色のトナー像が作像される。
作像された各トナー像は、一次転写ローラー34Y〜34Kに印加された電圧による静電力により中間転写ベルト11上に一次転写される。この際、各色のトナー像が、走行する中間転写ベルト11の同じ位置に重ね合わせて転写されるように、作像部3Y,3M,3C,3Kにおける作像動作は、中間転写ベルト11の走行方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。
給紙部4は、記録シートSを収容する給紙カセット41と給紙カセット41内の記録シートSを搬送路43上に一枚ずつ繰り出す繰り出しローラー42と、繰り出された記録シートSを二次転写位置46に送り出すタイミングをとるためのタイミングローラー対44などを備えている。
中間転写ベルト11上のトナー像は、二次転写位置46において二次転写ローラー45に印加された電圧による静電力により、給紙部4より送り出された記録シートS上に一括して二次転写される。
上記二次転写により、トナー像(未定着画像)が形成された記録シートSは、さらに定着部5に搬送される。定着部5において、記録シートS上のトナー像が加熱・加圧されて熱定着される。その後、記録シートSは、排出ローラー対71により排出トレイ72上に排出される。
制御部60は、これら画像プロセス部3、給紙部4および定着部5の動作を制御するものである。
<定着部の構成>
次に、定着部5の構成について、図2を参照しながら説明する。
図2は、定着部5を下方(図1のZ方向)から見た斜視図である。
同図に示すように、定着部5は、抵抗発熱体層512を有する無端状の定着ベルト51、押圧ローラー52、加圧ローラー53、給電部材54a,54b、用紙センサー55などを備える。
押圧ローラー52は定着ベルト51の内側に遊嵌され、加圧ローラー53が定着ベルト51を介して押圧ローラー52に押圧されている。それにより、定着ベルト51と加圧ローラー53との間に定着ニップ部Nが形成されている。
加圧ローラー53は、モーター56(図2では不図示。図5参照)を動力源とし、歯車ギアやベルトなどの動力伝達機構を介して回転駆動される。定着ベルト51および押圧ローラー52は、加圧ローラー53の回転に従動して回転駆動され、互いに連動している。加圧ローラー53が矢印C方向(図2参照)に、定着ベルト51および押圧ローラー52が矢印B方向にそれぞれ回転する。
以下、定着部5における各構成要素について詳しく説明する。
(定着ベルト)
定着ベルト51は、半径方向にある程度の外力を加えると弾性変形し、変形状態から外力の付与を停止すると自身の復元力により元の状態に戻る自己形状保持可能なものが用いられている。
この定着ベルト51の幅方向両端部の外周面には、給電部材54a,54bと接触して電力供給を受ける環状の電極層515a,515bが設けられている。
図3は、定着ベルト51の積層構造を説明するための、電極層515a側の端部を含む部分断面図である。
図3に示すように、定着ベルト51の電極層が設けられていない領域では、絶縁層511、抵抗発熱体層512、弾性層513および離型層514がこの順で積層された積層構造をしている。一方、電極層の領域では、弾性層513および離型層514がなく、抵抗発熱体層512の外周面に直接電極層515aが形成されている。なお、定着ベルト51の電極層515b側の端部も同様の構成である。
絶縁層511は、PI(ポリイミド)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)等の耐熱性絶縁樹脂からなる。
抵抗発熱体層512は、樹脂材料に導電性フィラーを分散して構成されてなり、電力供給を受けてジュール熱を発生するものである。当該樹脂材料としては、PI,PPS,PEEK等の耐熱性樹脂を用いることができる。導電性フィラーとしては銀、銅、アルミニウム、マグネシウム、ニッケル等の金属や、グラファイト、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバ等のカーボン系材料、およびこれらのうち2種類以上混合して分散させたものを用いることができる。導電性フィラーの形状は、同一含有量でフィラー同士の接触する確率を高くするため、繊維状が望ましい。このような抵抗発熱体層512の電気抵抗率は、1.0×10−6〜1.0×10−2Ωmが望ましい。より望ましくは1.0×10−5〜5.0×10−3Ωmである。
弾性層513は、耐熱性、弾性および絶縁性を有するゴム材や樹脂材、例えば、シリコーンゴムからなる。この弾性層513を設けることにより、トナー像が押しつぶされたり、トナー像が不均一に溶融されたりするのを防止し、画像ノイズの発生を防止している。
離型層514は、定着後の記録シートSとの離型性を高めるための絶縁性の層であり、耐熱性を有し、離型性に優れた樹脂材料からなる。当該樹脂材料として、例えば、PFA(四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合体)等のフッ素樹脂を使用することができる。
電極層515a,515bは、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、亜鉛、タングステン、ニッケル、真鍮、リン青銅等の金属材料で構成されている。電極層515a,515bは、それぞれ抵抗発熱体層512の外周面に沿って、上記金属材料を、例えば、メッキすることによって環状に形成されている。電極層515a,515bの幅は、例えば、15mm程度に設定されている。
上記各層の厚みは、全周に亘って均一である。具体的には、絶縁層511が5〜100μm、抵抗発熱体層512が5〜200μm、弾性層513が100〜300μm、離型層514が5〜100μm、電極層515a,515bが0.1〜20μmである。
このような定着ベルト51の幅寸法は、例えば、記録シートSの最大通紙幅(A3縦通し)および電極層515a,515bの幅を合算した値よりも大きい360mmに設定されている。また、定着ベルト51の内径は、30mmに設定されている。
(押圧ローラー)
図2に戻って、押圧ローラー52は、長尺で円柱状の芯金521の周囲に弾性層522が形成されてなる。
芯金521は、例えば、アルミニウム、鉄、ステンレス等からなり、その軸方向両端部に、定着部5の、不図示の筐体に設けられた軸受部に回転自在に支持される軸部521a,521bを有している。弾性層522は、耐熱性および断熱性の高い、例えば、シリコーンゴムやフッ素ゴム等の発泡弾性体などの材料からなる。この弾性層522を設けることにより、押圧ローラー52と定着ベルト51とが弾性接触するようにして、接触状態が良好になるようにしている。また、この弾性層522が断熱材としても機能するので、定着ベルト51で発生した熱が、押圧ローラー52を介して放熱されるのを抑制することができる。弾性層522の厚みは1〜20mmが望ましい。
ここでは、芯金521(軸部521a,521bを除く)の外径が約18mm、弾性層522の厚みが約5mmであり、これらを合わせた押圧ローラー52の外径が約28mmと、定着ベルト51の内径よりも小さく設定されている。また、押圧ローラー52の軸部521a,521bを除いた長さは、定着ベルト51の幅寸法と等しい。
(加圧ローラー)
加圧ローラー53は、長尺で円柱状の芯金531の周囲に、弾性層532と離型層533とがこの順に積層されている。
芯金531は、例えば、アルミニウム、鉄、ステンレス等からなり、その軸方向両端部に、定着部5の、不図示の筐体に設けられた軸受部に回転自在に支持される軸部531a,531bを有している。弾性層532は、例えば、シリコーンゴムからなり、離型層533は、例えば、PFA等のフッ素系樹脂からなる。この弾性層532を設けることにより、加圧ローラー53と定着ベルト51とが弾性接触するようにして、接触状態が良好になるようにしている。
弾性層532の厚みは1〜20mm、離型層533の厚みは5〜100μmが望ましい。また、これら弾性層532、離型層533を含む加圧ローラーの外径は、20〜100mmが望ましい。
ここでは、芯金531(軸部531a,531bを除く)の外径が約30mm、弾性層532の厚みが約3mmである。また、加圧ローラー53の軸部531a,531bを除いた長さは、記録シートSの最大通紙幅よりも大きく、かつ電極層515a,515bと接触しない大きさ330mmに設定されている。
(給電部材)
給電部材54a,54bは、ブロック状のカーボンブラシであって、摺動性および電導性を有する銅黒鉛質や炭素黒鉛質等の材料からなり、その大きさは、例えば、縦10mm(Y軸方向)、横5mm(X軸方向)、高さ15mm(Z軸方向)に設定されている。
これら給電部材54a,54bは、リード線501を介して外部の電源500に電気的に接続されている。電源500は、例えば電圧100V、周波数が50Hzまたは60Hzの家庭用電源であり、リード線501には、制御部60の制御を受けて電力供給をオン・オフする公知の継電器(リレースイッチ)502が挿設されている。
なお、一対の給電部材54a,54bおよび電極層515a,515bは、回転軸J方向について左右対称に設けられているので、以下では、特に区別する必要がある場合を除いて、給電部材54a,54bを「給電部材54」と表記し、電極層515a,515bを「電極層515」と表記して説明する。
各給電部材54は、次に述べる移動機構80により定着ベルト51の電極層515に圧接する第1の位置P1と、電極層515から離間する第2の位置P2とに移動可能に保持されている。
(給電部材を移動させる移動機構)
次に、移動機構80の構成について、図4(a)および(b)を参照しながら説明する。
図4(a)および(b)は、定着部5を、プリンター1の正面方向(Y´方向)から見た模式正面図である。なお、図4(a)においては、移動機構80の給電部材54を保持する構成を示すため、一部を切り欠いて断面で示している。
移動機構80は、図4(a)に示すように、ソレノイド81と、ソレノイド81により揺動駆動されるレバー82と、レバー82の一端に取り付けられ、給電部材54を保持する保持部83と、引張コイルばね84とで構成されている。
ソレノイド81はプル型であり、プランジャー811を有しており、不図示のリード線を介して電源500(図2参照)から電力供給を受けて駆動される。当該リード線には、制御部60の制御を受けて電力供給をオン・オフする公知のリレースイッチ503(図6)が挿設されている。
レバー82は、回転支軸821に回転可能に支持されている。この回転支軸821は、押圧ローラー52の回転軸J(図2参照)と平行する方向に延びており、定着部5の不図示の筐体に取り付けられている。
保持部83は、有底筒状であって、その内部に給電部材54が進退可能に挿入される。給電部材54と保持部83の底部との間には、圧縮コイルばね831が介挿されており、これにより、第1の位置P1において給電部材54が、予め決定された範囲内の押圧力で定着ベルト51の電極層515に付勢されるようになっている。
なお、圧縮コイルばね831の一端が給電部材54の端面541に取着されると共に、圧縮コイルばね831の他端が保持部83の底部に取着され、給電部材54が保持部83から抜け出て落下しないようになっている。
また、保持部83の底部には、給電部材54に接続されるリード線501を挿通する貫通孔(不図示)が設けられている。
ソレノイド81本体と引張コイルばね84の一端が、それぞれ定着部5の不図示の筐体に取着されており、ソレノイド81のプランジャー811の先端と引張コイルばね84の他端が、それぞれレバー82の保持部83と反対側の端部82aに連結されている。
ソレノイド81は、通電によりプランジャー811を矢印H方向に引き込み、引張コイルばね84の矢印H方向と反対方向の付勢力に抗してレバー82を矢印R1方向に揺動させる。これにより、保持部83に保持された給電部材54を、定着ベルト51の電極層515に圧接させる第1の位置P1まで移動させるようになっている。このとき、定着ベルト51の内側では、押圧ローラー52が、その外周面52aを定着ベルト51の内周側を支持する支持部材として機能している。そして、定着ベルト51の押圧ローラー52に支持された部分に対し、給電部材54を圧縮コイルばね831で付勢することにより、給電部材54と電極層515との接触状態が良好になるようにしている。
なお、本実施の形態では、押圧ローラー52の周方向で見た場合に、押圧ローラー52の外周のうち、定着ニップ部Nから上流側の給電部材54の押圧位置までの約1/4の部分が定着ベルト51の内周面と接し、残りの約3/4の部分は、定着ベルト51と接触しないように、押圧ローラー52の外径と定着ベルト51の内径との寸法関係、および給電部材54の定着ベルト51への押圧位置が決定されている。
これによって、押圧ローラー52により定着ベルト51を安定的に支持しつつ、できるだけ押圧ローラー52と定着ベルト51との接触面積を小さくして、定着ベルト51の熱が押圧ローラー52を介して逃げるのを抑制するようにしている。
ソレノイド81の駆動を停止すれば、図4(b)に示すように、引張コイルばね84の復元力によりレバー82が矢印R2方向に揺動し、給電部材54が、定着ベルト51の電極層515から離間した第2の位置P2に退避する。
(用紙センサー)
用紙センサー55は、例えば、反射型の光電センサーからなり、図4(a)に示すように、定着ニップ部Nのシート搬送方向の上流側に配され、シート検出位置Dを通過する記録シートSを検知する。そして、記録シートSを検知している間はHiレベルの信号を制御部60に出力し、検知していない間は、Lowレベルの信号を制御部60に出力する。制御部60は、用紙センサー55の出力の立ち上がりエッジ(LowレベルからHiレベルの変化点)、立ち下がりエッジ(HiレベルからLowレベルの変化点)の検出により、記録シートSの先端、後端が、シート検出位置Dを通過するのを判定するようにしている。
<制御部>
図5は、制御部60の構成と、制御部60による制御対象となる主構成要素との関係を示すブロック図である。
同図に示されるように、制御部60は、CPU(Central Processing Unit)601、ROM(Read Only Memory)602、RAM(Random Access Memory)603、通信インターフェース(I/F)部604および画像データ記憶部605などを備えている。
CPU601は、画像プロセス部3、給紙部4、定着部5、操作パネル6等を制御するためのプログラムを実行する。ROM602は、CPU601により実行される各種プログラムを格納するストレージである。RAM603は、CPU601がプログラムを実行するときのワークエリアである。通信I/F部604は、LANカード、LANボードといったLANに接続するためのインターフェースである。
画像データ記憶部605は、通信I/F部604や不図示の画像読取部を介して入力された、印刷用の画像データを記憶する。
操作パネル6は、プリンター1の上部の操作しやすい位置に配設され、印刷設定画面等の操作画面や印刷結果等の各種情報を表示する液晶ディスプレイ、液晶ディスプレイに積層されたタッチパネルや各種指示を入力するための操作ボタン等から構成され、タッチパネルや操作ボタン等の操作を介してユーザーから各種指示の入力を受付ける。
また、CPU601は、用紙センサー55の出力より記録シートSの先端および後端のシート検出位置Dの通過をチェックして、ジャムが発生したか否かを検出し、ジャムの発生を検出したときは、上記した給電部材54を第2の位置P2まで退避させる制御を含む「ジャム検出時の退避処理」を実行する。そして、ユーザー等により定着ニップ部Nに詰まった記録シートSを除去する処理(以下、「ジャム処理」という)がなされた後のプリンター1の再起動時には、「ジャム処理後の復帰処理」を実行して、定着動作が可能な状態に復帰させる。
図6は、上記「ジャム検出時の退避処理」の内容を示すフローチャートであり、図7は、「ジャム処理後の復帰処理」の内容を示すフローチャートである。
各フローチャートは、プリンター1全体を制御するメインフローチャート(不図示)のサブルーチンとして実施されるものである。
<ジャム検出時の退避処理>
図6に示すように、制御部60は、まず、用紙センサー55の出力を参照し(ステップS101)、ジャムが発生したか否かを検出する(ステップS102)。
このジャム発生の検出は、次のようにして行うことができる。
制御部60は、上記したように、用紙センサー55の出力の立ち上がりエッジ、立ち下がりエッジの検出により記録シートSの先端、後端がシート検出位置Dを通過するのを判定できる。また、シート検出位置Dを記録シートSの先端が通過した後その後端が通過するまでの時間Taは、記録シートSの搬送方向の長さLと搬送速度vにより求めることができる(Ta=L/v)。これらより、記録シートSの先端がシート検出位置Dを通過した時点から時間Taが経過しても、その後端がシート検出位置Dを通過しないような場合に、ジャムなどのトラブルが発生していると判断できる。
上記記録シートSの搬送方向の長さLは、操作パネルからの指示情報、またはプリントジョブのヘッダ情報からシートサイズを抽出することにより得ることができる。なお、ジャム検出の誤判定を防止するため、時間Taを上記計算値よりも若干長めにしても構わない。
また、用紙センサー55を、ニップ部Nの下流側に設置してもよく、この場合には、例えば、タイミングローラー対44の駆動開始から、所定時間Tbを経過しても当該用紙センサーで記録シートの先端を検出しない場合にジャム発生と判定するようにしてもよい。この場合の時間Tbは、タイミングローラー対44のニップ部から用紙センサー55の検出位置までの搬送路長を、記録シートの搬送速度で除した時間に相当する。
ステップS102において、ジャムの発生を検出すると(Yes)、リレースイッチ502(図2)をオフして定着ベルト51への電力供給を停止させるとともに(ステップS103)、モーター56の回転を停止し、加圧ローラー53および当該加圧ローラー53に従動する定着ベルト51、押圧ローラー52の回転を停止させる(ステップS104)。この際、制御部60は、定着部5に次の記録シートSが搬送されてくるのを防止するため、給紙部4による給紙も停止させる(繰り出しローラー42とタイミングローラー対44の回転停止)。
次に、制御部60は、リレースイッチ503をオフしてソレノイド81の駆動を停止し、給電部材54を第2の位置P2に移動させて定着ベルト51から離間させる(ステップS105)。
そして、プリンター1の操作パネル6に、ジャムが発生したことを示す表示(エラー表示)をさせて(ステップS106)、不図示のメインフローチャートにリターンする。
なお、ジャム発生のプリントジョブの発行者が外部端末の場合には、制御部60により当該外部端末にもエラーメッセージを送信するように制御してもよい。
上記ジャム検出時の退避処理のフローチャートでは、定着ベルト51への電力供給停止(ステップS103)、定着ベルト51等の回転停止(ステップS104)、給電部材54の離間(ステップS105)、エラー表示(ステップS106)の順番で示したが、処理順序はこれに限定するものではない。
ただし、定着ベルト51への電力供給がなされている状態で給電部材54を定着ベルト51から離間させると、離間直後に給電部材54と定着ベルト51との間でスパークが発生するおそれがあるので、図6のフローチャートのように、定着ベルト51への電力供給停止処理が、給電部材54の定着ベルト51からの離間処理よりも先行するのが望ましい。
<ジャム処理後の復帰処理>
上記ジャム検出後の退避処理の後、操作パネル6のエラー表示に気付いたユーザー等が、詰まった記録シートを取り除くジャム処理を行い、ジャム処理のためのメンテナンス用扉を閉めるなどして、プリンター1が再起動されたときに、「ジャム処理後の復帰処理」が実行されるようになっている。
図7は、当該ジャム処理後の復帰処理の内容を示すフローチャートである。
図7に示すように、制御部60は、まず、用紙センサー55の出力を参照し(ステップS201)、ジャムが解消されたか否かを判断する(ステップS202)。
本実施の形態では、用紙センサー55により記録シートSが検知されなければ、記録シートSが除去されてジャムが解消していると判断し、記録シートSが検知されれば、記録シートSがまだ除去されてなくジャムが解消していないと判断するようにしている。
ジャムが解消されていないときには(ステップS202:No)、操作パネル6のエラー表示を残したまま、不図示のメインフローチャートにリターンする。
ジャムが解消されていた場合には(ステップS202:Yes)、制御部60は、時間計測をスタートし(ステップS203)、操作パネル6のエラー表示を消去するとともに、モーター56を駆動させて加圧ローラー53、定着ベルト51、押圧ローラー52を回転させる(ステップS204)。この段階では、給電部材54は定着ベルト51から離間する第2の位置P2にあって、定着ベルト51への電力供給も停止したままである。
この後、計測時間が第1の時間t1経過すると(ステップS205:Yes)、リレースイッチ503をオンさせてソレノイド81を駆動し、給電部材54を第1の位置P1に移動させて定着ベルト51の電極層515に圧接させる(ステップS206)。この第1の時間t1は、ステップS204で回転し始めた定着ベルト51、押圧ローラー52および加圧ローラー53の回転を、互いになじませて安定させるための時間であり、例えば数10秒が設定される。この第1の時間t1は、予め決定されてROM602内に格納されている。
ジャム処理では、通常、ユーザーはプリンター1の正面側に位置し、定着ニップ部Nに詰まった記録シートSをプリンター1の側面方向から引き抜くようにして除去する。このため、図8(a)に示すように、記録シートSが回転軸Jと直交する方向よりもプリンター1の正面側(Y方向側)に傾いた方向(例えば矢印Q方向)に引っ張られることが多く、その場合、定着ベルト51が、定着ニップ部Nで密着状態の記録シートSに引きずられて、実線で示す姿勢から、二点鎖線で示すように押圧ローラー52に対して傾斜した姿勢に変わってしまう。
傾斜によって電極層515aとの距離が近くなった給電部材54a側では、電極層515aと押圧ローラー52の周面の距離も大きくなっているので、このような傾斜状態が改善されないまま、給電部材54aを第2の位置P2から第1の位置P1に移動させて電極層515aを押圧すると、図8(b)に誇張して示すように、給電部材54aの押圧による電極層515aの変形量が大きく、これにより電極層515aの表面に損傷が発生するおそれがある。
このような問題を回避するため、本実施の形態では、上記ステップS204に示すように給電部材54a,54bを第1の位置P1に移動させる前に、定着ベルト51、押圧ローラー52および加圧ローラー53を所定時間回転させて互いになじませることにより、定着ベルト51の傾斜を解消させるようにしているのである。
ステップS206の圧接動作に合わせて、制御部60は、今までの計測時間を「0」にリセットし(ステップS207)、時間計測を再スタートする。
そして、計測時間が第2の時間t2経過するのを待って(ステップS208:Yes)、リレースイッチ502をオンにして定着ベルト51への電力供給を開始する(ステップS209)。この第2の時間t2は、給電部材54を電極層515に摺接させたときに生じるカーボンの摩耗粉が電極層515の表面に擦り付けられ、給電部材54と電極層515の接触状態が良好かつ安定するようになるまでの時間であり、例えば5〜6分が設定される。この第2の時間t2も、予め決定されてROM602内に格納されている。
このようにすることにより、もし、ジャム処理において記録シートを抜き取られる際に、ジャム発生以前の給電部材54の摺接により電極層515に付着していた摩耗紛が記録シートにより拭き取られてしまったとしても、その後の再起動時において接触状態を常に良好に保つことができる。
この後、不図示のメインフローチャートにリターンする。メインフローチャートでは、定着ベルト51を所定の定着温度まで高めるウォームアップ処理などが実行される。
上述のように本実施の形態にかかる定着部5によれば、ジャムなど、定着ニップ部Nに通紙されている間にトラブルの発生を検出した場合には、制御部60が、定着ベルト51の回転が停止するように、モーター56の駆動を停止させると共に、給電部材54が電極層515から離間する第2の位置P2に移動するように移動機構80を制御するように構成されている。
これにより、ジャム処理など、ユーザーが定着ニップ部Nに挟持されている記録シートSを除去すべく引き抜いたときに、定着ベルト51がつられて回転したとしても、給電部材54が、定着ベルト51の電極層515が給電部材54と定着ニップ部Nとの間で撓んで無理な力が加わり電極層515が損傷するようなことがなくなる。
そのため従来ジャム処理時に生じていた定着ベルト51の損傷に基づく給電部材54と電極層515間におけるスパークの発生がなくなり、定着ベルト51を長寿命化することができる。
なお、本実施の形態において、制御部60が、上記図6、図7の該当するステップを実行するときに、本発明における各制御手段として機能する。例えば、制御部60が、図6のステップS104、S105、図7のステップS204、S206などを実行する場合に、本発明における「駆動制御手段」として機能し、図6のステップS103、図7のステップS209を実行する場合に「電力供給制御手段」として機能する。
また、制御部60が用紙センサー55の検出結果に基づき図6のステップS101、S102を実行するとき「トラブル検出手段」として機能し、図7のステップS201、S202を実行する場合に「トラブル解消検出手段」としても機能する。
[変形例]
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(1)上記実施の形態では、ソレノイド機構を採用した移動機構80の構成を示したが、これに限定するものではない。
例えば、直動モーターや偏心カムなどを用いて、給電部材54を第1の位置P1と第2の位置P2選択的に移動させるように構成しても構わない。
(2)上記実施の形態において、給電部材の大きさ、形状、配置等を限定するものではない。例えば、電極層に摺接されるブロック状の給電部材に代えて、回転接触する給電ローラーを用いた構成としても構わない。
ユーザーが記録シートを引き抜く際の速度や力の大きさ、方向によっては、たとえ摩擦抵抗が小さい給電ローラーであっても、定着ベルトを局部的に押圧している限り、電極層がその押圧部分で屈曲して損傷するおそれがあるので、給電ローラーを定着ベルト(電極層)から離間する第2の位置P2に移動させておくのが望ましいからである。
また、上記実施の形態では、給電部材54が、定着ニップ部Nよりも定着ベルト51の回転方向上流側に配置された構成を示したが、これに限定するものではなく、定着ニップ部Nよりも下流側で押圧ローラーの周面に押し付けるように配置された構成としても構わない。ユーザーがどちら側から記録シートを引き抜くか予測できないからである。
(3)上記実施の形態では、定着ニップ部Nに通紙されている間のトラブルの一例として、ジャムを用いて説明したが、これに限定するものではない。
例えば、プリント動作中にユーザーが不用意にメンテナンス用の開閉扉を開放したため、安全装置が作動しプリント動作が急停止されたような場合や、ヒーター異常、温度センサーの異常による高温検知時や、低温検知による強制停止などのトラブルの発生を検出したときにも、定着動作も停止させるような場合があり、そのときに定着ニップ部Nに記録シートが残っていれば、給電部材54が電極層515から離間する第2の位置P2に移動するように移動機構80を制御することにより、定着ベルト51の電極層515が給電部材54に接して損傷するのを防止することができるので、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、トラブル発生が検出されたときに限らず、およそ定着動作を停止させるような場合に、給電部材54を第2の位置P2に移動するように制御することも可能である。
(4)上記実施の形態では、定着ベルト51が、絶縁層、抵抗発熱体層、弾性層および離型層がこの順で積層された積層構造を有する構成を示したが、これに限定するものではなく、定着部の仕様に応じて、定着ベルトの構成や各層の厚みを適宜決定することができる。
(5)上記実施の形態では、加圧ローラー53がモーター56により回転駆動され、押圧ローラー52が加圧ローラー53の回転に従動して回転駆動される構成を示したが、これに限定するものではない。
例えば、押圧ローラー52がモーターにより回転駆動され、加圧ローラー53が従動して回転駆動される構成、または押圧ローラー52および加圧ローラー53がそれぞれモーターにより回転駆動される構成としても構わない。
(6)上記実施の形態では、定着ベルト51の内側を支持する支持部材として、押圧ローラー52が定着ベルト51内に遊嵌された構成を示したが、これに限定するものではない。例えば、押圧ローラー52に代えて、定着ベルト51の内周面に接触する長尺状のパッド部材を支持部材として用いても構わない。
この場合には、加圧ローラー53を、定着ベルト51を介して当該パッド部材に押圧することにより定着ニップ部Nを形成するとともに、当該パッド部材もしくは別途設けられた別の支持部材と、給電部材54とで定着ベルト51を挟むように構成することにより、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(7)上記実施の形態では、加圧ローラー53を、定着ベルト51を介して押圧ローラー52に押圧することにより定着ニップ部Nを形成する構成を示したが、これに限定するものではない。例えば、加圧ローラー53に代えて、定着ベルト51の外周面に摺接される摺接面が設けられた長尺状のパッド部材を加圧部材として用いても構わない。
(8)また、定着ベルトが、外周面に弾性層を有する押圧ローラーに遊びのない状態で外挿された構成であっても、記録シートを引き抜く際、当該弾性層が変形して定着ベルトが撓み、電極層が損傷するおそれがあるので、本発明を適用することにより、従来よりは、ベルトの寿命を長くすることができる。
(9)上記実施の形態においては、ジャム処理後の復帰処理において定着ベルトなどの駆動開始後、第1の時間t1の経過を待って(ステップS205:Yes)、給電部材を電極層に圧接するように制御したが、例えば、上記変形例(7)のような場合には、定着ベルトが押圧ローラーに対して傾くとは考えにくいので、ステップS205を省略してもよい。
(10)上記実施の形態では、画像形成装置として、タンデム型カラープリンターを用いて説明したが、本発明の適用範囲は、これに限らず、抵抗発熱体を用いた定着部を有する複写機、ファクシミリ装置、プリンターなどに適用することができる。
また、上記実施の形態及び変形例の内容は、可能な限り組み合わせても構わない。
本発明は、定着装置および当該定着装置を用いた画像形成装置に関し、特に、抵抗発熱体層を含むベルトを用いた定着装置において、当該ベルトの劣化を防ぐ技術として利用できる。
1 プリンター
3 画像プロセス部
4 給紙部
5 定着部
6 操作パネル
51 定着ベルト
52 押圧ローラー
53 加圧ローラー
54a,54b 給電部材
55 用紙センサー
56 モーター
60 制御部(駆動制御手段)
80 移動機構
81 ソレノイド
811 プランジャー
82 レバー
821 回転支軸
83 保持部
84 引張コイルばね
502,503 リレースイッチ
511 絶縁層
512 抵抗発熱体層
513 弾性層
514 離型層
515a,515b 電極層
P1 第1の位置
P2 第2の位置
t1 第1の時間
t2 第2の時間

Claims (5)

  1. 抵抗発熱体層を含み、回転走行する無端状のベルトの外周面に加圧部材を押圧してニップ部を形成し、当該ニップ部に未定着画像が形成されたシートを通紙して熱定着させる定着装置であって、
    前記ベルトの外周面に設けられた一対の環状電極に接触して、外部電源からの電力を前記抵抗発熱体層に給電する一対の給電部材と、
    前記ベルトを挟んで前記給電部材の反対側に配設され、ベルトをその内周面側から支持する支持部材と、
    前記給電部材を、前記環状電極に圧接した第1の位置と、前記環状電極から離間した第2の位置に選択的に移動させる移動手段と、
    前記ベルトを回転駆動する駆動手段と、
    前記駆動手段によるベルトの回転動作、および前記移動手段による給電部材の圧接・離間動作を制御する駆動制御手段と、
    前記ニップ部にシートが通紙されている間に発生したトラブルを検出するトラブル検出手段と、を備え、
    前記駆動制御手段は、
    前記トラブル検出手段によりトラブルの発生が検出されたとき、前記ベルトの回転が停止するように前記駆動手段を制御すると共に、前記給電部材が前記第2の位置に移動するように前記移動手段を制御する
    ことを特徴とする定着装置。
  2. 前記トラブルが解消されたことを検出するトラブル解消検出手段を備え、
    前記駆動制御手段は、
    前記トラブル解消検出手段によりトラブル解消が検出されたとき、前記駆動手段を制御して前記ベルトを回転させると共に前記移動手段を制御して前記給電部材を第1の位置に移動させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記駆動制御手段は、前記トラブル解消検出手段によりトラブル解消が検出されたときにおいて、
    先に前記駆動手段により前記ベルトを回転させた後、第1の時間経過後に前記移動手段により前記給電部材を第1の位置に移動させる
    ことを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記外部電源からの抵抗発熱体層への電力の供給を制御する電力供給制御手段を備え、
    電力供給制御手段は、
    前記トラブル検出手段によりトラブルの発生が検出されたとき、抵抗発熱体層への電力供給を停止するとともに、前記トラブル解消検出手段によりトラブル解消が検出されたときには、前記移動手段により前記給電部材が第1の位置に移動された後、第2の時間経過後に抵抗発熱体層への電力供給を開始するように制御する
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の定着装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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