JP2013112809A - 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物及び電源部品 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、熱伝導性並びに難燃性及び樹脂接着性に優れた硬化物(シリコーンゴム)を与える室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物及び電源部品に関する。
従来、パワートランジスタ等の発熱性部品は熱の発生により特性が低下するため、設置の際ヒートシンクを取り付けて熱を放散したり、機器の金属製のシャーシに熱を逃がしたりする対策がとられている。このとき、電気絶縁性と熱伝導性を向上させるため発熱性部品とヒートシンクの間に熱伝導性のシリコーンゴムが用いられている。
最近は電源部品等の接着やポッティング目的で熱伝導性材料が使用されるようになってきているが、熱伝導性に加えて難燃性も必要とされる場合が多くなっている。このような材料として、特開平11−49959号公報(特許文献1)には、ポリオルガノシロキサンに、pH9以下の酸化アルミニウムを配合することで難燃性と放熱性共に優れる組成物が開示されている。また、特開2003−49045号公報(特許文献2)には、熱可塑性エラストマーに水酸化アルミニウムと酸化アルミニウムを併用し、更に赤リンを配合することで熱伝導性と難燃性を有する組成物が開示されている。更に、特開2003−113318号公報(特許文献3)には、熱可塑性エラストマーを用い、熱伝導性フィラーとして酸化アルミニウム、難燃性フィラーとして水酸化マグネシウムと塩基性硫酸マグネシウムウィスカ及びリン系難燃剤により構成される放熱シートが開示されている。
これら従来の酸化アルミニウムを大量に含有する熱伝導性材料では、比重が大きいため、装置自体の質量が重くなるなどの欠点を有する。また、熱伝導性フィラーに加えて水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムなどを有する熱伝導性・難燃性材料は、難燃性を実現するため水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムの充填量を多くなり、質量が重くなるのに加え、作業性も低下するという問題がある。
そこで、本発明の目的は、作業性に優れ、かつ接着性、高熱伝導性と難燃性を有する硬化物を与える室温硬化性(RTV)オルガノポリシロキサン組成物及び電源部品を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため、熱伝導性フィラーとして酸化アルミニウムと酸化マグネシウムを併用すると共に、炭酸亜鉛等の難燃性フィラーを配合し、かつ下記一般式(3)で示される化合物を配合することで、作業性が良好であり、かつ接着性、高熱伝導性と難燃性を有する室温硬化性(RTV)シリコーンゴムとなることを見出し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は、
(A)下記一般式(1)
(式中、R1は独立に炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基であり、nは10以上の整数である。)
で示されるオルガノポリシロキサン及び/又は下記一般式(2)
(式中、R1及びnは上記の通りであり、R2は炭素数1〜6の置換又は非置換の一価の炭化水素基、Xは炭素数1〜4のアルキレン基又は酸素原子、aは独立に0又は1である。)
で示されるオルガノポリシロキサン 100質量部、
(B)下記一般式(3)
R3 4-bSiR4 b (3)
(式中、R3は炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基であり、R4は加水分解性基、bは2〜4である。)
で表されるシラン化合物及び/又はその部分加水分解物 0.1〜30質量部、
(C)熱伝導性充填剤
(C−1)平均粒径0.1〜5μmのアルミナ粉末 50〜500質量部、
(C−2)平均粒径10〜50μmの酸化マグネシウム粉末 50〜1,000質量部、
(D)難燃性充填剤 10〜500質量部、
(E)下記一般式(4)
(式中、R5は炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基であり、R6は炭素数1〜6の置換又は非置換の一価の炭化水素基であり、cは0又は1である。R7は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、アルケニル基、アリール基、又は加水分解性シリル基含有有機基を示す。mは1〜6の整数、Y及びZは酸素、窒素、硫黄、リンから選ばれる元素で、YとZが同じでも異なっていてもよい。)
で示される化合物 0.1〜5質量部
を含有する、熱伝導性並びに難燃性及び樹脂接着性に優れ、好ましくは熱伝導率が0.7W/m・k以上であり、難燃性がV−1以上(UL−94)である硬化物を与える室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提供する。
また、本発明は上記組成物で封止、固定、又は接着された電源部品を提供する。
(A)下記一般式(1)
で示されるオルガノポリシロキサン及び/又は下記一般式(2)
で示されるオルガノポリシロキサン 100質量部、
(B)下記一般式(3)
R3 4-bSiR4 b (3)
(式中、R3は炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基であり、R4は加水分解性基、bは2〜4である。)
で表されるシラン化合物及び/又はその部分加水分解物 0.1〜30質量部、
(C)熱伝導性充填剤
(C−1)平均粒径0.1〜5μmのアルミナ粉末 50〜500質量部、
(C−2)平均粒径10〜50μmの酸化マグネシウム粉末 50〜1,000質量部、
(D)難燃性充填剤 10〜500質量部、
(E)下記一般式(4)
で示される化合物 0.1〜5質量部
を含有する、熱伝導性並びに難燃性及び樹脂接着性に優れ、好ましくは熱伝導率が0.7W/m・k以上であり、難燃性がV−1以上(UL−94)である硬化物を与える室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提供する。
また、本発明は上記組成物で封止、固定、又は接着された電源部品を提供する。
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、作業性が良好である上、良好な接着性、熱伝導性、難燃性を有する硬化物(シリコーンゴム)を形成することができる。
以下、本発明について詳しく説明する。
[(A)成分]
本発明のオルガノポリシロキサン組成物の(A)成分は、下記一般式(1)及び/又は(2)で示されるオルガノポリシロキサンである。
(式中、R1は独立に炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基であり、nは10以上の整数である。)
(式中、R1及びnは上記の通りであり、R2は炭素数1〜6の置換又は非置換の一価の炭化水素基、Xは炭素数1〜4のアルキレン基又は酸素原子、aは独立に0又は1の整数である。)
[(A)成分]
本発明のオルガノポリシロキサン組成物の(A)成分は、下記一般式(1)及び/又は(2)で示されるオルガノポリシロキサンである。
上記式中、R1は炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基であり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等の環状アルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;及びこれらの基の水素原子の一部又は全部がハロゲン原子で置換された基、例えば3,3,3−トリフルオロプロピル基等である。これらの中では、特にメチル基が好ましい。
一般式(1),(2)中の複数のR1は同一の基であっても異種の基であってもよく、またnは10以上の整数であり、好ましくはオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が25〜500,000mm2/s、特に好ましくは500〜100,000mm2/sとなる整数である。なお、この粘度はオストワルド粘度計にて測定した値である。
また、R2は炭素数1〜6の一価の炭化水素基であり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等の環状アルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、フェニル基等が挙げられるが、メチル基、エチル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。
Xは、炭素数1〜4のアルキレン基又は酸素原子であり、好ましくは酸素原子、エチレン基である。
aは、0又は1であり、好ましくは0である。
Xは、炭素数1〜4のアルキレン基又は酸素原子であり、好ましくは酸素原子、エチレン基である。
aは、0又は1であり、好ましくは0である。
[(B)成分]
(B)成分は、下記一般式(3)
R3 4-bSiR4 b (3)
(式中、R3は炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基であり、R4は加水分解性基、bは2〜4である。)
で表されるシラン化合物及び/又はその部分加水分解物であり、1種又は2種以上の混合物であってもよい。
(B)成分は、下記一般式(3)
R3 4-bSiR4 b (3)
(式中、R3は炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基であり、R4は加水分解性基、bは2〜4である。)
で表されるシラン化合物及び/又はその部分加水分解物であり、1種又は2種以上の混合物であってもよい。
R3は炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基であり、R1と同様のものが例示され、メチル基、エチル基、プロピル基、ビニル基、フェニル基が好ましい。
(B)成分のシラン化合物及びその部分加水分解物が有する加水分解性基としては、例えばケトオキシム基、アルコキシ基、アセトキシ基、イソプロペノキシ基等が挙げられ、アルコキシ基、イソプロペノキシ基、ケトオキシム基が好ましい。
(B)成分のシラン化合物及びその部分加水分解物が有する加水分解性基としては、例えばケトオキシム基、アルコキシ基、アセトキシ基、イソプロペノキシ基等が挙げられ、アルコキシ基、イソプロペノキシ基、ケトオキシム基が好ましい。
例えば、エチルシリケート、プロピルシリケート、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メチルトリス(メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリス(メトキシエトキシ)シラン、メチルトリプロペノキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン、ビニルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン、フェニルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン、プロピルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン、テトラ(メチルエチルケトオキシム)シラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン、3−クロロプロピルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン、メチルトリ(ジメチルケトオキシム)シラン、メチルトリ(ジエチルケトオキシム)シラン、メチルトリ(メチルイソプロピルケトオキシム)シラン、メチルトリ(シクロへキサノキシム)シラン、ビニルトリ(イソプロペノキシ)シラン等及びこれらの部分加水分解縮合物が挙げられる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
(B)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.1〜30質量部であり、好ましくは0.5〜20質量部、特に好ましくは1〜15質量部である。0.1質量部未満では、十分な架橋性が得られず、目的とするゴム弾性を有する組成物が得難い。また30質量部を超えると、得られる硬化物は機械特性が低下し易い。
[(C)成分]
(C)成分は、熱伝導性付与成分であり、(C−1)平均粒径0.1〜5μmのアルミナ粉末と(C−2)平均粒径10〜50μmの酸化マグネシウム粉末を必須とする。
(C)成分は、熱伝導性付与成分であり、(C−1)平均粒径0.1〜5μmのアルミナ粉末と(C−2)平均粒径10〜50μmの酸化マグネシウム粉末を必須とする。
(C−1)成分のアルミナの平均粒径は0.1〜5μmであり、特に0.5〜3μmが好ましい。このアルミナは、不定形でも球状でもよいが、不定形が好ましい。(C−2)成分の酸化マグネシウム粉末は10〜50μmであり、特に10〜40μmが好ましい。この酸化マグネシウムは、不定形でも球状でもよいが、不定形が好ましい。なお、平均粒径は、レーザー光回折法による粒度分布測定装置によって求めることができ、質量平均値D50(即ち、累積質量が50%となるときの粒子径又はメジアン径)として測定した値である。
(C−1)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して50〜500質量部であり、好ましくは50〜400質量部、特に好ましくは50〜300質量部であり、(C−2)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して50〜1,000質量部であり、好ましくは50〜800質量部、特に好ましくは50〜600質量部である。また、(C−1)成分と(C−2)成分の合計は、(A)成分100質量部に対して100〜1,500質量部であるが、好ましくは150〜1,000質量部、特に好ましくは200〜800質量部である。(C)成分の配合量が少なすぎると十分な熱伝導性が得られず、配合量が多すぎると組成物の作業性や接着性が悪くなる。なお、(C−1)成分と(C−2)成分の配合割合は、(C−2)成分が多いほうが好ましく、両者の質量比は1:1.2〜1:5であることがより好ましく、特に1:1.5〜1:3であることが本発明の目的を達成する上で好ましい。
[(D)成分]
(D)成分は、難燃性充填剤であり、難燃性を付与できるものであれば制限されないが、水酸化アルミニウム粉末、水酸化マグネシウム粉末、水酸化カルシウム粉末、炭酸亜鉛粉末、酸化亜鉛粉末が好ましい。(D)成分は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。平均粒径は特に限定されないが、好ましくは1〜20μmである。
(D)成分は、難燃性充填剤であり、難燃性を付与できるものであれば制限されないが、水酸化アルミニウム粉末、水酸化マグネシウム粉末、水酸化カルシウム粉末、炭酸亜鉛粉末、酸化亜鉛粉末が好ましい。(D)成分は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。平均粒径は特に限定されないが、好ましくは1〜20μmである。
(D)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して10〜500質量部であり、好ましくは20〜200質量部、特に好ましくは30〜100質量部であり、10質量部未満では十分な難燃性が得られず、500質量部を超えると、作業性や接着性が悪くなる。
[(E)成分]
(E)成分は、接着付与剤として配合されるもので、下記一般式(4)で示される化合物である。
(E)成分は、接着付与剤として配合されるもので、下記一般式(4)で示される化合物である。
上記式(4)中、R5は炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基であり、R6は炭素数1〜6の置換又は非置換の一価の炭化水素基であり、cは0又は1である。R7は炭素素1〜10、好ましくは1〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、アルケニル基、アリール基又は加水分解性シリル基含有有機基を示す。この場合、R7としては、メチル基、エチル基、ビニル基、アリル基、フェニル基等が挙げられ、好ましくはアリル基である。加水分解性シリル基含有有機基としては、
で示されるもの(R5、R6、cは上記の通り)が挙げられる。
mは1〜6、好ましくは1〜3の整数であり、Y及びZは酸素、窒素、硫黄、リンから選ばれる元素で、YとZが同じであっても異なっていてもよいが、Yは窒素、Zは酸素であることが好ましい。
mは1〜6、好ましくは1〜3の整数であり、Y及びZは酸素、窒素、硫黄、リンから選ばれる元素で、YとZが同じであっても異なっていてもよいが、Yは窒素、Zは酸素であることが好ましい。
(E)成分の配合量は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.1〜5質量部であり、特には0.2〜3質量部が好ましい。0.1質量部未満では十分な接着性が得られない場合があり、5質量部を超えると価格的に不利となる場合や組成物の保存安定性が悪くなるなどの欠点がある。
[その他の成分]
また、本発明には、上記成分以外に、縮合触媒や補強性充填剤や導電性充填剤等を配合してもよい。
また、本発明には、上記成分以外に、縮合触媒や補強性充填剤や導電性充填剤等を配合してもよい。
縮合触媒としては、チタンキレートやチタン酸エステル等のチタン系触媒や錫系触媒、ビスマス系触媒等の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物における公知のものを使用することができ、チタン系触媒が好ましい。縮合触媒を配合する場合の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.01〜5質量部であることが好ましい。
補強性充填剤としては、煙霧質シリカ、湿式シリカ、沈降性シリカ、炭酸カルシウム等が例示され、導電性充填剤としてはカーボンブラック等が例示される。これらの充填剤は表面処理されていなくても、公知の処理剤で表面処理されていてもよい。これらの充填剤の量は、(A)成分100質量部に対して1〜100質量部、好ましくは2〜50質量部、特に好ましくは3〜30質量部である。
補強性充填剤としては、煙霧質シリカ、湿式シリカ、沈降性シリカ、炭酸カルシウム等が例示され、導電性充填剤としてはカーボンブラック等が例示される。これらの充填剤は表面処理されていなくても、公知の処理剤で表面処理されていてもよい。これらの充填剤の量は、(A)成分100質量部に対して1〜100質量部、好ましくは2〜50質量部、特に好ましくは3〜30質量部である。
また、上記成分以外に、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の添加剤として公知の添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加してもよい。例えば、ウエッターやチキソトロピー向上剤としてのポリエーテル、可塑剤としての非反応性ジメチルシリコーンオイル、イソパラフィン、架橋密度向上剤としてのトリメチルシロキシ単位〔(CH3)3SiO1/2単位〕とSiO2単位とからなる網状ポリシロキサン等が挙げられる。
更に、必要に応じて、顔料、染料、蛍光増白剤等の着色剤、防かび剤、抗菌剤、ブリードオイルとしての非反応性フェニルシリコーンオイル、フルオロシリコーンオイル、シリコーンと非相溶の有機液体等の表面改質剤、トルエン、キシレン、溶剤揮発油、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、低沸点イソパラフィン等の溶剤を添加してもよい。
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、常法に従い上記各成分を混合することによって製造し得、湿分を避けた雰囲気で保存することができ、これを室温下に放置することにより、空気中の湿分を存在下で通常5分〜1週間程度で硬化する。
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、その硬化物を熱伝導体として発熱性部品とヒートシンクとの間に介在させて使用することができるが、特に電源部品に対する放熱のための熱伝導体を形成するのに好適に用いられる。
この場合、電源部品としては、コンデンサー、抵抗器、トランス、温度フューザ等が挙げられ、これを本発明の組成物で封止、固定、接着することにより電源部品を製作し得る。
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、その硬化物を熱伝導体として発熱性部品とヒートシンクとの間に介在させて使用することができるが、特に電源部品に対する放熱のための熱伝導体を形成するのに好適に用いられる。
この場合、電源部品としては、コンデンサー、抵抗器、トランス、温度フューザ等が挙げられ、これを本発明の組成物で封止、固定、接着することにより電源部品を製作し得る。
以下、本発明を具体的に説明する実施例及び比較例を示すが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、25℃における粘度が1,000mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンをそれぞれ25質量部と、25℃における粘度が30mm2/sの下記式(5)で示されるシロキサンを6.3質量部と、炭酸亜鉛S(商品名、東邦亜鉛製)38質量部を減圧条件下にて30分間混合した後、3本ロールに1回通し、ベース1を得た。次いで、このベース1を94.3質量部と、酸化マグネシウム(平均粒径35μm)187.5質量部と、不定形アルミナ(平均粒径1μm)93.8質量部を減圧下にて120℃で2時間熱処理混合した。熱処理後、分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、25℃における粘度が1,000mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンのそれぞれ25質量部を添加し、減圧条件下で20分間混合した。
次いで、ビニルトリメトキシシラン10質量部と下記式(6)で示される化合物1.25質量部を加えて常圧下にて10分間撹拌した後、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)1.9質量部を加え、減圧条件下で15分間混合して組成物1を得た。
分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、25℃における粘度が1,000mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンをそれぞれ25質量部と、25℃における粘度が30mm2/sの下記式(5)で示されるシロキサンを6.3質量部と、炭酸亜鉛S(商品名、東邦亜鉛製)38質量部を減圧条件下にて30分間混合した後、3本ロールに1回通し、ベース1を得た。次いで、このベース1を94.3質量部と、酸化マグネシウム(平均粒径35μm)187.5質量部と、不定形アルミナ(平均粒径1μm)93.8質量部を減圧下にて120℃で2時間熱処理混合した。熱処理後、分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、25℃における粘度が1,000mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンのそれぞれ25質量部を添加し、減圧条件下で20分間混合した。
次いで、ビニルトリメトキシシラン10質量部と下記式(6)で示される化合物1.25質量部を加えて常圧下にて10分間撹拌した後、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)1.9質量部を加え、減圧条件下で15分間混合して組成物1を得た。
[実施例2]
分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、25℃における粘度が1,000mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンをそれぞれ25質量部と、25℃における粘度が30mm2/sの上記式(5)のシロキサンを6.3質量部と、水酸化アルミニウム(平均粒径8μm)38質量部を減圧条件下にて30分間混合した後、酸化マグネシウム(平均粒径35μm)187.5質量部と、不定形アルミナ(平均粒径1μm)93.8質量部を減圧下にて120℃で2時間熱処理混合した。熱処理後、分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、25℃における粘度が1,000mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンのそれぞれ25質量部を添加し、減圧条件下で20分間混合した。
次いで、ビニルトリメトキシシラン10質量部と上記式(6)の化合物1.25質量部を加えて常圧下にて10分間撹拌した後、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)1.9質量部を加え、減圧条件下で15分間混合して組成物2を得た。
分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、25℃における粘度が1,000mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンをそれぞれ25質量部と、25℃における粘度が30mm2/sの上記式(5)のシロキサンを6.3質量部と、水酸化アルミニウム(平均粒径8μm)38質量部を減圧条件下にて30分間混合した後、酸化マグネシウム(平均粒径35μm)187.5質量部と、不定形アルミナ(平均粒径1μm)93.8質量部を減圧下にて120℃で2時間熱処理混合した。熱処理後、分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、25℃における粘度が1,000mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンのそれぞれ25質量部を添加し、減圧条件下で20分間混合した。
次いで、ビニルトリメトキシシラン10質量部と上記式(6)の化合物1.25質量部を加えて常圧下にて10分間撹拌した後、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)1.9質量部を加え、減圧条件下で15分間混合して組成物2を得た。
[実施例3]
分子鎖両末端が水酸基で封鎖され、25℃における粘度が700mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンそれぞれ25質量部と、25℃における粘度が30mm2/sの上記式(5)を6.3質量部、炭酸亜鉛S(商品名、東邦亜鉛製)38質量部を減圧条件下30分間混合した後、3本ロールに1回通し、ベース2を得た。次いで、このベース2を94.3質量部と、酸化マグネシウム(平均粒径35μm)187.5質量部と、不定形アルミナ(平均粒径1μm)93.8質量部を減圧下にて120℃で2時間熱処理混合した。熱処理後、分子鎖両末端が水酸基で封鎖され、25℃における粘度が700mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンそれぞれ25質量部を添加し、減圧条件下で20分間混合した。
次いで、ビニルトリイソプロペノキシシシラン10質量部と上記式(6)の化合物1.25質量部を加えて常圧下にて10分間撹拌した後、グアニジルプロピルトリメトキシシラン1.0質量部を加え、減圧条件下で15分間混合して組成物3を得た。
分子鎖両末端が水酸基で封鎖され、25℃における粘度が700mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンそれぞれ25質量部と、25℃における粘度が30mm2/sの上記式(5)を6.3質量部、炭酸亜鉛S(商品名、東邦亜鉛製)38質量部を減圧条件下30分間混合した後、3本ロールに1回通し、ベース2を得た。次いで、このベース2を94.3質量部と、酸化マグネシウム(平均粒径35μm)187.5質量部と、不定形アルミナ(平均粒径1μm)93.8質量部を減圧下にて120℃で2時間熱処理混合した。熱処理後、分子鎖両末端が水酸基で封鎖され、25℃における粘度が700mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンそれぞれ25質量部を添加し、減圧条件下で20分間混合した。
次いで、ビニルトリイソプロペノキシシシラン10質量部と上記式(6)の化合物1.25質量部を加えて常圧下にて10分間撹拌した後、グアニジルプロピルトリメトキシシラン1.0質量部を加え、減圧条件下で15分間混合して組成物3を得た。
[比較例1]
実施例1で得たベース1を94.3質量部と、酸化マグネシウム(平均粒径35μm)187.5質量部と、不定形アルミナ(平均粒径1μm)93.8質量部を減圧下にて120℃で2時間熱処理混合した。熱処理後、分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、25℃における粘度が1,000mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンのそれぞれ25質量部を添加し、減圧条件下で20分間混合した。
次いで、ビニルトリメトキシシラン10質量部を加えて常圧下にて10分間撹拌した後、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)1.9質量部を加え、減圧条件下で15分間混合して組成物4を得た。
実施例1で得たベース1を94.3質量部と、酸化マグネシウム(平均粒径35μm)187.5質量部と、不定形アルミナ(平均粒径1μm)93.8質量部を減圧下にて120℃で2時間熱処理混合した。熱処理後、分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、25℃における粘度が1,000mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンのそれぞれ25質量部を添加し、減圧条件下で20分間混合した。
次いで、ビニルトリメトキシシラン10質量部を加えて常圧下にて10分間撹拌した後、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)1.9質量部を加え、減圧条件下で15分間混合して組成物4を得た。
[比較例2]
実施例1で得たベース1を94.3質量部と、酸化マグネシウム(平均粒径35μm)187.5質量部を減圧下にて120℃で2時間熱処理混合した。熱処理後、分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、25℃における粘度が1,000mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンのそれぞれ25質量部を添加し、減圧条件下で20分間混合した。
次いで、ビニルトリメトキシシラン10質量部と上記式(6)の化合物1.25質量部を加えて常圧下にて10分間撹拌した後、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)1.9質量部を加え、減圧条件下で15分間混合して組成物5を得た。
実施例1で得たベース1を94.3質量部と、酸化マグネシウム(平均粒径35μm)187.5質量部を減圧下にて120℃で2時間熱処理混合した。熱処理後、分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、25℃における粘度が1,000mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンのそれぞれ25質量部を添加し、減圧条件下で20分間混合した。
次いで、ビニルトリメトキシシラン10質量部と上記式(6)の化合物1.25質量部を加えて常圧下にて10分間撹拌した後、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)1.9質量部を加え、減圧条件下で15分間混合して組成物5を得た。
[比較例3]
実施例1で得たベース1を94.3質量部と、不定形アルミナ(平均粒径1μm)187.5質量部を減圧下にて120℃で2時間熱処理混合した。熱処理後、分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、25℃における粘度が1,000mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンのそれぞれ25質量部を添加し、減圧条件下で20分間混合した。
次いで、ビニルトリメトキシシラン10質量部と上記式(6)の化合物1.25質量部を加えて常圧下にて10分間撹拌した後、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)1.9質量部を加え、減圧条件下で15分間混合して組成物6を得た。
実施例1で得たベース1を94.3質量部と、不定形アルミナ(平均粒径1μm)187.5質量部を減圧下にて120℃で2時間熱処理混合した。熱処理後、分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、25℃における粘度が1,000mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンのそれぞれ25質量部を添加し、減圧条件下で20分間混合した。
次いで、ビニルトリメトキシシラン10質量部と上記式(6)の化合物1.25質量部を加えて常圧下にて10分間撹拌した後、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)1.9質量部を加え、減圧条件下で15分間混合して組成物6を得た。
[比較例4]
分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、25℃における粘度が1,000mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンをそれぞれ25質量部と、25℃における粘度が30mm2/sの上記式(5)のシロキサンを6.3質量部と、酸化マグネシウム(平均粒径35μm)187.5質量部と、不定形アルミナ(平均粒径1μm)93.8質量部を減圧下にて120℃で2時間熱処理混合した。熱処理後、分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、25℃における粘度が1,000mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンのそれぞれ25質量部を添加し、減圧条件下で20分間混合した。
次いで、ビニルトリメトキシシラン10質量部と上記式(6)の化合物1.25質量部を加えて常圧下にて10分間撹拌した後、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)1.9質量部を加え、減圧条件下で15分間混合して組成物7を得た。
分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、25℃における粘度が1,000mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンをそれぞれ25質量部と、25℃における粘度が30mm2/sの上記式(5)のシロキサンを6.3質量部と、酸化マグネシウム(平均粒径35μm)187.5質量部と、不定形アルミナ(平均粒径1μm)93.8質量部を減圧下にて120℃で2時間熱処理混合した。熱処理後、分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、25℃における粘度が1,000mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンのそれぞれ25質量部を添加し、減圧条件下で20分間混合した。
次いで、ビニルトリメトキシシラン10質量部と上記式(6)の化合物1.25質量部を加えて常圧下にて10分間撹拌した後、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)1.9質量部を加え、減圧条件下で15分間混合して組成物7を得た。
[比較例5]
実施例1で得たベース1を94.3質量部と、分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、25℃における粘度が1,000mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンをそれぞれ25質量部と、酸化マグネシウム(平均粒径35μm)550質量部と、不定形アルミナ(平均粒径1μm)550質量部を減圧下にて120℃で2時間熱処理混合した。熱処理後、ビニルトリメトキシシラン10質量部と上記式(6)の化合物1.25質量部を加えて常圧下にて10分間撹拌した後、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)1.9質量部を加え、減圧条件下で15分間混合して組成物8を得た。
実施例1で得たベース1を94.3質量部と、分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、25℃における粘度が1,000mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンをそれぞれ25質量部と、酸化マグネシウム(平均粒径35μm)550質量部と、不定形アルミナ(平均粒径1μm)550質量部を減圧下にて120℃で2時間熱処理混合した。熱処理後、ビニルトリメトキシシラン10質量部と上記式(6)の化合物1.25質量部を加えて常圧下にて10分間撹拌した後、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)1.9質量部を加え、減圧条件下で15分間混合して組成物8を得た。
[比較例6]
実施例1で得たベース1を94.3質量部と、酸化マグネシウム(平均粒径8μm)187.5質量部と、不定形アルミナ(平均粒径1μm)93.8質量部を減圧下にて120℃で2時間熱処理混合した。熱処理後、分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、25℃における粘度が1,000mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンのそれぞれ25質量部を添加し、減圧条件下で20分間混合した。
次いで、ビニルトリメトキシシラン10質量部と上記式(6)の化合物1.25質量部を加えて常圧下にて10分間撹拌した後、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)1.9質量部を加え、減圧条件下で15分間混合して組成物9を得た。
実施例1で得たベース1を94.3質量部と、酸化マグネシウム(平均粒径8μm)187.5質量部と、不定形アルミナ(平均粒径1μm)93.8質量部を減圧下にて120℃で2時間熱処理混合した。熱処理後、分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、25℃における粘度が1,000mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンのそれぞれ25質量部を添加し、減圧条件下で20分間混合した。
次いで、ビニルトリメトキシシラン10質量部と上記式(6)の化合物1.25質量部を加えて常圧下にて10分間撹拌した後、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)1.9質量部を加え、減圧条件下で15分間混合して組成物9を得た。
[比較例7]
実施例1で得たベース1を94.3質量部と、酸化マグネシウム(平均粒径35μm)187.5質量部と、不定形アルミナ(平均粒径18μm)93.8質量部を減圧下にて120℃で2時間熱処理混合した。熱処理後、分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、25℃における粘度が1,000mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンのそれぞれ25質量部を添加し、減圧条件下で20分間混合した。
次いで、ビニルトリメトキシシラン10質量部と上記式(6)の化合物1.25質量部を加えて常圧下にて10分間撹拌した後、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)1.9質量部を加え、減圧条件下で15分間混合して組成物10を得た。
実施例1で得たベース1を94.3質量部と、酸化マグネシウム(平均粒径35μm)187.5質量部と、不定形アルミナ(平均粒径18μm)93.8質量部を減圧下にて120℃で2時間熱処理混合した。熱処理後、分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖され、25℃における粘度が1,000mm2/sと20,000mm2/sのポリジメチルシロキサンのそれぞれ25質量部を添加し、減圧条件下で20分間混合した。
次いで、ビニルトリメトキシシラン10質量部と上記式(6)の化合物1.25質量部を加えて常圧下にて10分間撹拌した後、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)1.9質量部を加え、減圧条件下で15分間混合して組成物10を得た。
調製した組成物1〜9を用いて、以下の特性を測定した。
[熱伝導率]
調製した組成物1〜9を、23℃,50%RH環境下にて厚さが12mmになるように硬化させ、JIS R2616に規定された熱線法に従い、京都電子工業株式会社製の迅速熱伝導率計QTM−500により測定した。
[熱伝導率]
調製した組成物1〜9を、23℃,50%RH環境下にて厚さが12mmになるように硬化させ、JIS R2616に規定された熱線法に従い、京都電子工業株式会社製の迅速熱伝導率計QTM−500により測定した。
[難燃性]
調製した組成物1〜9を、23℃,50%RH環境下にて7日間放置して厚み2mmの試験体を作製し、UL−94に規定された方法により難燃性を測定した。
調製した組成物1〜9を、23℃,50%RH環境下にて7日間放置して厚み2mmの試験体を作製し、UL−94に規定された方法により難燃性を測定した。
[簡易接着試験]
電池パック等の電源部品に使用されている難燃性ポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンFPR3500 三菱エンジニアリングプラスチック製)上に、調製した組成物1〜9を、23℃,50%RH環境下にて7日間放置して硬化させ、簡易接着を確認した。7日後、FPR3500に接着していれば○、剥離すれば×として評価した。
電池パック等の電源部品に使用されている難燃性ポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンFPR3500 三菱エンジニアリングプラスチック製)上に、調製した組成物1〜9を、23℃,50%RH環境下にて7日間放置して硬化させ、簡易接着を確認した。7日後、FPR3500に接着していれば○、剥離すれば×として評価した。
[作業性]
調製した組成物1〜9を、2.0mm×25mm×100mmのポリカーボネート板の中央に3g塗布し、良好な塗付性かつ組成物がポリカーボネート板上外に漏れなければ良好とし、一方吐出性が不良又は組成物がポリカーボネート板上から垂れる場合は不良として評価した。
得られた結果を表1と表2に示す。
調製した組成物1〜9を、2.0mm×25mm×100mmのポリカーボネート板の中央に3g塗布し、良好な塗付性かつ組成物がポリカーボネート板上外に漏れなければ良好とし、一方吐出性が不良又は組成物がポリカーボネート板上から垂れる場合は不良として評価した。
得られた結果を表1と表2に示す。
以上の結果から、難燃性を向上させるために、炭酸亜鉛や水酸化アルミニウムが必須である(組成物1、組成物2、組成物7)。
電池パック等の電源部品に使用されている難燃性ポリカーボネート樹脂の接着は、上記式(6)の化合物が必要であることが分かる(組成物4)。
熱伝導性充填剤を500質量部を超えて添加すると、熱伝導率は上昇するが硬化後の硬度が大きくなるため、接着性が不利となり、作業性も不良となる(組成物8)。
(C−1),(C−2)成分が欠如すると、目的とする熱伝導率には達しなく(組成物5、組成物6)、また平均粒径外の(C−1),(C−2)成分を使用すると、作業性が不良となった(組成物9、組成物10)。
電池パック等の電源部品に使用されている難燃性ポリカーボネート樹脂の接着は、上記式(6)の化合物が必要であることが分かる(組成物4)。
熱伝導性充填剤を500質量部を超えて添加すると、熱伝導率は上昇するが硬化後の硬度が大きくなるため、接着性が不利となり、作業性も不良となる(組成物8)。
(C−1),(C−2)成分が欠如すると、目的とする熱伝導率には達しなく(組成物5、組成物6)、また平均粒径外の(C−1),(C−2)成分を使用すると、作業性が不良となった(組成物9、組成物10)。
Claims (5)
- (A)下記一般式(1)
で示されるオルガノポリシロキサン及び/又は下記一般式(2)
で示されるオルガノポリシロキサン 100質量部、
(B)下記一般式(3)
R3 4-bSiR4 b (3)
(式中、R3は炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基であり、R4は加水分解性基、bは2〜4である。)
で表されるシラン化合物及び/又はその部分加水分解物 0.1〜30質量部、
(C)熱伝導性充填剤
(C−1)平均粒径0.1〜5μmのアルミナ粉末 50〜500質量部、
(C−2)平均粒径10〜50μmの酸化マグネシウム粉末 50〜1,000質量部、
(D)難燃性充填剤 10〜500質量部、
(E)下記一般式(4)
で示される化合物 0.1〜5質量部
を含有することを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。 - (B)成分の加水分解性基が、アルコキシ基、イソプロペノキシ基、ケトオキシム基から選ばれるものである請求項1記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
- (D)成分が、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムから選ばれるものである請求項1又は2記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
- 硬化物の熱伝導率が0.7W/m・K以上であり、かつ難燃性がV−1以上(UL−94)である請求項1〜3のいずれか1項記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
- 請求項1〜4のいずれか1項記載の組成物で封止、固定、又は接着された電源部品。
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