JP2013111648A - 金属帯の圧延方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属帯の圧延において、板幅方向での厚みが不均一、特に幅端部の厚みが過薄になったり過厚になったりする問題を解消でき、金属帯の製造におけるスケジュールフリーの圧延を安定的、かつ確実に、実現することを目的とするものである。
【解決手段】ワークロールを軸方向にシフトするシフト機構および上下ワークロールをクロスするクロス機構を備えた圧延機を用いて被圧延材を圧延するに際し、圧延サイクルにて圧延予定の全被圧延材について、被圧延材とワークロールの接触部分におけるワークロールプロフィルを、目標とするプロフィルとするように全被圧延材に対するワークロールシフト位置を決定し、次いで各被圧延材について予測ワークロールプロフィル、予測圧延荷重、目標板幅からワークロールのクロス角を決定することを特徴とする圧延方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱間圧延ラインや冷間圧延ラインなどの金属帯の圧延ラインにて、仕上げ圧延機の一部または全部を、ワークロールを軸方向にシフトするシフト機構および上下ワークロールをクロスするクロス機構を備えた圧延機を使用する金属帯の圧延方法に関する。
金属帯の圧延においては、ワークロールと被圧延材の接触部分(以下、板道と言う)にて摩擦が生じ、ワークロールの板道に相当する部分の摩耗が進行していく。また特に熱間圧延においては被圧延材が800から1100℃程度と高温であるため、サーマルクラウンと呼ばれるワークロールの板道に相当する部分において熱膨張が生じる。このようなワークロールの局所的な摩耗と熱膨張により、ワークロールのプロフィルが変化することによって、被圧延材の幅方向板厚分布や形状が悪化し、製品品質や通板安定性の低下を招くという問題がある。
従来、鋼帯の圧延においては、とりわけ摩耗等によりワークプロフィルが変化するため、例えば狭幅材を続けて圧延した場合のように局部的な板道の摩耗が進行するため、後続して圧延される広幅材の板厚分布に異常が生じることになり、これを避けるために被圧延材の幅の広いものから狭いものへと段階的に圧延するなどの、圧延サイクル(圧延スケジュール)において板幅規制をする工程管理を余儀なくされていた。
このような規制は工程管理を複雑化するばかりでなく、圧延ラインより上流の加熱炉の操業をも規制するなど、大きな障害となっていた。このため、板幅や板厚の異なった製品をランダムに生産する、いわゆるスケジュールフリーの圧延が要請されていた。
そして、近年、このような板幅規制を解消するための手段として、上下ワークロール(作業ロール)を被圧延材の圧延1本毎に軸方向に数mmずつシフトさせて圧延することによりワークロールの摩耗を分散させるワークロールシフト方法が実用化されている。
なお、圧延荷重によるロールの撓みを補償する機構としてワークロールクロスやベンダーがあるが、これらは摩耗や熱膨張のような幅方向に不均一なプロフィルを制御することはできない。
従来のワークロールシフト圧延方法は、被圧延材を圧延する毎にワークロールの軸方向位置を一定のピッチ(以下シフトピッチとよぶ)で数mmずつずらしていき、機械設備上の限界に達したら、シフト方向を反転させて折り返してシフトを続けるサイクリックシフト法が広く用いられている。この方法はシフトピッチやシフト量上限などの設備制約によって決まる固定のシフトパターンであるため、ある被圧延材とその次の被圧延材との板幅の差によっては板道端部分でのロール摩耗や熱膨張の影響により、板端部の厚みが過厚(エッジハイスポット)になったり、過薄(エッジドロップ)になるなどの板厚プロフィル異常となる場合がある。
特許文献1には、サイクリックシフト法を前提として決定した次材のシフト位置に許容範囲を設け、その許容範囲内でロールプロフィルの目標値と予測計算値からなる評価関数を最小とする最適シフト位置を決定するシフト量決定方法が提案されている。
また特許文献2では、ワークロールプロフィルの目標値と予測計算値から決まる評価関数を各被圧延材のシフト位置を仮定して計算し、評価関数が最小となるようなシフト位置を圧延サイクルで圧延予定の全被圧延材について決定する方法が提案されている。
特開平06−154823号公報 特開昭63−260615号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2のような方法では、ワークロールプロフィルをロール胴長全体にわたり目標のプロフィルとすることを特徴としており、被圧延材のワークロール上での板道範囲を考慮してシフト位置を決定するものではない。つまり、シフト位置を決定する際に「ワークロールプロフィルのどの位置で被圧延材を圧延するのか」を考慮していないために、被圧延材の板幅やシフト位置によっては、エッジハイスポットやエッジドロップなどの幅方向板厚プロフィル異常が生じるという問題がある。
本発明は、以上の問題を解決すべくなされたものであり、熱間圧延ライン等の金属帯の圧延ラインにおける仕上げ圧延機等で被圧延材を圧延するに際し、板幅方向での厚みが不均一、特に幅端部の厚みが過薄になったり過厚になったりする問題を解消できる、金属帯の圧延方法を提供し、金属帯の製造におけるスケジュールフリー化を安定的、かつ確実に、実現することを目的とするものである。
すなわち、本発明は、以下の手段を採用する。
[1]金属帯の圧延ラインにて、ワークロールを軸方向にシフトするシフト機構および
上下ワークロールをクロスするクロス機構を備えた圧延機を用いて被圧延材を圧
延するに際し、圧延サイクルにて圧延予定の全被圧延材について、被圧延材とワ
ークロールの接触部分におけるワークロールプロフィルを、目標とするプロフィ
ルとするように全被圧延材に対するワークロールシフト位置を決定し、次いで各
被圧延材について予測ワークロールプロフィル、予測圧延荷重、目標板幅からワ
ークロールのクロス角を決定することを特徴とする圧延方法。
[2]金属帯の圧延ラインにて、ワークロールを軸方向にシフトするシフト機構および
上下ワークロールをクロスするクロス機構を備えた圧延機を用いて被圧延材を圧
延するに際し、圧延サイクルにて圧延予定の全被圧延材について、ワークロール
シフト位置を仮定して定め、圧延機のワークロールプロフィルの目標値と予測計
算値から決まる評価関数Jを式(1)に基づいて被圧延材板幅方向の1点以上の
評価点について計算し、次いでJをすべての評価点について式(2)に基づいて
合計して評価関数Jを求め、さらに圧延サイクル内の全被圧延材について式
(3)に基づいて合計して評価関数Jを求め、逐次、圧延サイクルにて圧延予定
の全被圧延材について、新たに可能なワークロールシフト位置を仮定して定め、
同様の計算を繰り返して、評価関数J、JおよびJを求め、前記の仮定して
定められたワークロールシフト位置のすべてについて求まるJ同士を比較して、
が最小となるときの全被圧延材のワークロールシフト位置を、当該圧延サイク
ルにおける、ワークロールシフト位置として決定し、次いで各被圧延材について
クロス角を式(4)に基づき決定して、圧延することを特徴とする金属帯の圧延
方法。
[3]金属帯の圧延ラインにて、ワークロールを軸方向にシフトするシフト機構および
上下ワークロールをクロスするクロス機構を備えた圧延機を用いて被圧延材を圧
延するに際し、圧延サイクルにて圧延予定の1本目の被圧延材について、ワーク
ロールシフト位置を仮定して、圧延後のワークロールプロフィル予測計算値を、
被圧延材板幅方向の1点以上の評価点について計算により予測し、ワークロール
プロフィルの目標値と予測計算値から決まる評価関数Jを式(1)に基づいて被
圧延材板幅方向の1点以上の評価点について計算し、次いでJをすべての評価点
について式(2)に基づいて合計して評価関数Jを求め、さらに圧延サイクル内
の全被圧延材について式(3)に基づいて合計して評価関数Jを求め、 前記被
圧延材の次に圧延予定の被圧延材について、先の被圧延材についてのワークロー
ルシフト位置とはワークロールシフトピッチの分だけ正負異なるワークロールシ
フト位置ならびに先の被圧延材と同じワークロールシフト位置のうち一つ以上
を、例えば乱数表を用いて仮定して定め、この定められたワークロールシフト位
置について、同様の計算を繰り返して、評価関数J、JおよびJを求め、前
記の仮定して定められたすべてのワークロールシフト位置について求まるJ
士を比較して、Jが最小となるときの全被圧延材のワークロールシフト位置を、
当該圧延サイクルにおける、ワークロールシフト位置として決定し、次いでワー
クロールのクロス角を式(4)に基づき決定して、圧延することを特徴とする金
属帯の圧延方法。
[4]前記ワークロールシフト位置の変化量(ワークロールシフトピッチ)に上限を設
けることを特徴とする[2]〜[3]のいずれかに記載の圧延方法。
[5]前記ワークロールを軸方向にシフトするシフト機構および上下ワークロールをク
ロスするクロス機構を備えた圧延機がタンデム圧延機の1つ以上のスタンドに設
けられていることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の圧延方法。
本発明は、圧延サイクル内において、ワークロールを軸方向にシフトするシフト機構および上下ワークロールをクロスするクロス機構を備えた圧延機を使用する圧延において、被圧延材1本ごとのワークロール(WR)のシフト位置を最適に決定することにより、板厚分布を均一化することができる。そして、そのことにより、クラウンプロフィルの異常が発生し易い板幅が狭幅から広幅に組まれた圧延サイクルを採用することができ、板幅規制のないスケジュールフリーの工程管理が可能となる。
本発明の被圧延材の幅方向に定められた評価関数の評価点を示す。 本発明の評価関数の計算ステップを示す。 本発明の実施例と従来例について全圧延材の板幅と板厚の圧延サイクルを示す。 本発明の実施例についてWRシフト位置を示す。 本発明の実施例について被圧延材の板厚プロフィルを示す。 本発明の別の実施例について全圧延材の板幅と板厚の圧延サイクルを示す。 本発明の別の実施例についてWRシフト位置を示す。 本発明の別の実施例について被圧延材の板厚プロフィルを示す。
本発明の実施形態について以下に説明する。
本発明では、圧延サイクルにおいて、圧延予定の全被圧延材についての、被圧延材1本毎のワークロールのシフト位置を仮定して定め、この定められたシフト位置について、ワークロールプロフィルの目標値と予測計算値から決まる評価関数Jを、被圧延材板幅方向の1点以上の評価点毎に計算して求めて、これらを全評価点について合計して評価関数Jを求め、さらにこれらを圧延予定の全被圧延材について合計して評価関数Jを求める。
ワークロールのシフト位置については、例えば乱数表を用いて被圧延材1本毎のワークロールシフト位置を仮定することにより定めることができる。
あるいは、1本目の被圧延材のシフト量を仮定して定めた後は、先の被圧延材についてのワークロールシフト位置とはワークロールシフトピッチの分だけ正負異なるワークロールシフト位置ならびに先の被圧延材と同じワークロールシフト位置のうち一つ以上を、例えば乱数表を用いて仮定して定め、この定められたワークロールシフト位置について、同様の計算を繰り返して、評価関数J、JおよびJを求めてもよい。
なお、ワークロールのシフト位置を仮定して定める手法は、上記のものに限るものではない。
このようにして、逐次、圧延サイクルにて圧延予定の全被圧延材について、新たに可能なワークロールシフト位置を仮定して定め、同様の計算を繰り返して、評価関数J、JおよびJを求める。
このようにして求められた、圧延予定の全被圧延材についての、被圧延材1本毎のワークロールのシフト位置の可能な組み合わせのすべてについて求められたJ(組み合わせの数だけ存在する)同士を比較して、Jの値が最小となるときの、シフト位置を当該圧延サイクルにおけるシフト位置として決定する。
最後にこの、各被圧延材の圧延時におけるワークロールのクロス角をワークロールプロフィルの予測計算値、予測圧延荷重、目標板幅に応じて決定する。
本発明では、評価関数を被圧延材板幅方向の1点以上の評価点について計算するので、被圧延材のワークロール上での板道範囲を考慮可能であり、異常板厚プロフィルを効果的に防止可能である。
以下において、上記の発明における評価関数の計算手法の具体的な1例を以下に示す。
本発明の評価関数の計算手法は以下のステップ1〜6からなる。
(ステップ1)
被圧延材の幅方向に1点以上の評価点A、B、C・・・を定め、評価点A,B,C・・・でのワークロールプロフィルの目標値を、各被圧延材について、圧延順に設定する。ワークロールの胴長中央と左右両評価点A,B,C・・・を放物線や楕円などの2次曲線で結ぶように設定するのが好ましい。
なお、評価点は、例えば、図1(a)のA(最板端から25mm)、B(同50mm)、C(同75mm)、D(同100mm)、E(同150mm)、F(同200mm)という具合に、板幅方向の1点以上に仮定する。
上記評価点の最板端からの距離についても具体的な数値はあくまで一例であり、本発明は、ここでの例に一義的に限定するものではない。
(ステップ2)
各評価点について、ワークプロフィルの予測値と目標値とから下記の式(1)に基づいて、圧延予定の全被圧延材について、被圧延材1本毎のワークロールのシフト位置を、仮定して定め、この定められたシフト位置について、被圧延材1本についての評価関数Jを計算する。
ここで、ワークロールのシフト位置については、例えば乱数表を用いて被圧延材1本毎のワークロールシフト位置を仮定することにより定めることができる。
式(1)の評価関数Jは、ワークロールプロフィルの目標値と予測計算値から決まり、図1(a)に示すように、評価関数を被圧延材幅方向の片側1点以上の評価点について計算する。
評価関数Jは、図1(a)のように被圧延材板幅方向の1点以上の評価点について計算するので、すでに記載したように、被圧延材のワークロール上での板道範囲を考慮可能であり、異常板厚プロフィルを効果的に防止可能である。
なお、式(1)の重み係数については、例えば、表1のように先の被圧延材から次の被圧延材への板幅の変化に応じて決定してもよい。
また、先の被圧延材と次の被圧延材に対するワークロールシフト位置の変更量(ワークロールシフトピッチ)に上限を設けたい場合はシフトピッチの上限XPmaxを人為入力する。被圧延材の通板性が不安定になりやすい、例えば仕上げ厚が2.3mm以下の薄物の被圧延材が圧延サイクル内に含まれていない等の場合は、本ステップは省略してもよい。
(ステップ3)
評価点A、B、C・・・の全てについて下記の式(2)に基づいて式(1)の評価関数Jを合計して評価関数Jを求める。
(ステップ4)
圧延サイクルにおける全被圧延材について、下記の式(3)に基づいて式(2)の評価関数Jを合計して評価関数Jを求める。
そして、逐次、圧延サイクルにて圧延予定の全被圧延材について、新たに可能なワークロールシフト位置を、例えば乱数表を用いて仮定して定め、同様の計算を繰り返して、評価関数J、JおよびJを求める。
(ステップ5)
可能なシフト位置すべてについて求められたJの値同士を比較して、その中で最も小さい場合の、当該圧延サイクルの全圧延材のワークロールシフト位置を当該圧延サイクルのワークロールシフト位置として決定する。
(ステップ6)
圧延サイクルの全圧延材のシフト位置を決定した後に、各被圧延材のワークロールプロフィル予測計算値、予測荷重、予測板幅に応じて、下記の式(4)に基づきワークロールのクロス角を決定する。
以上の計算フローを図2に示す。
ステップ2のワークロールプロファイルの目標値と予測値については、以下のように求める。
ワークプロフィルの目標値は、図1に示すように、被圧延材上の駆動側(ドライブサイド)と被駆動側(ワークサイド)の各評価点、例えばA〜F点と接するワークロール箇所のワークロール半径の平均と、ワークロールの胴長中央のワークロール半径との差を下記の式(5)に基づいて計算し、上下ワークロールについて合計して求める。ワークロールプロフィルの胴長中央と左右両評価点A〜Fを放物線や楕円などの2次曲線で結ぶように設定するのが好ましい。
また、ワークロールプロファイルの予測値は、ワークロールの熱膨張量、摩耗量およびワークロール半径の初期値から求めることができる。
例えば、ワークロールの熱膨張については、下記の式(6)に基づいて、また、摩耗量については下記の式(7)に基づいて予測計算しすることができる。そして、ワークロールプロフィルは、両者を合計して、下記の式(8)に基づいて予測計算値することができる。
ワークロールのシフト位置の変更量(シフトピッチ)については、ワークロールシフトピッチに上限を設けた場合でも、圧延サイクルにて圧延予定の全被圧延材についてのワークロールシフト位置の組み合わせの数は膨大であり、これら全ての組み合わせについて、評価関数Jを各評価点について計算して合計し、さらに全被圧延材分合計した中から、評価関数Jの同合計結果が最小となるようなワークロールシフト位置を選び出してももちろんよいが、計算の負荷を軽減するため、非線形計画法などにより評価関数Jが最小となるようなワークロールシフト位置を決定することも可能である。
以下に本発明を7スタンド(F1〜F7)からなるタンデム圧延機に適用した実施例を説明する。実施例1ではF1〜F7スタンドのすべての圧延機がロールクロス機構とワークロールシフト機構を備えている。実施例2では7スタンドのうち、後段のF4〜F7のスタンドの圧延機がロールクロス機構とワークロールシフト機構を備えている。
ロールクロス機構とワークロールシフト機構を備えた圧延機をF1〜F7として備えた仕上げ圧延機を有する熱間圧延ラインにて本発明を実施した。ロールクロスはワークロールとバックアップロールが一緒に動くペアクロスタイプである。圧延機の設備仕様を表2に示す。
ワークロールのシフト位置は、乱数表を用いて、被圧延材1本毎に仮定して定め、評価関数J〜Jを求めた。そして、逐次、同様に乱数表を用いて、被圧延材1本毎に仮定して定め、J〜Jを求める計算を繰り返し、評価関数Jが最小となるように、ワークロールシフト位置を決定した。
図3に示す板厚−板幅構成の圧延サイクルに対し、本発明例と従来例の比較、評価を行った。
評価点は被圧延材の板端から25mm、75mm、150mmの3点とし、ワークロールシフトピッチの上限は20mmとした。ベンダー荷重は圧延開始時に75トンと設定し、圧延中の荷重変動に応じて制御した。
圧延後の被圧延材の厚みプロフィルの評価は板幅が1本前の被圧延材よりも約300mm広がる63本目にて行った。
また、従来技術との比較を行うため図3とほぼ同じ板厚−板幅の圧延サイクルにて、従来のサイクリックシフト法によりシフトピッチおよびシフト移動方向の折り返し点を一定として圧延を行ったものを従来例とした。
図4に本発明法によって決定したWRシフト位置と従来のサイクリックシフトによるWRシフト位置を示す。
図5は63本目の板厚プロフィルであるが、従来例では約20μmの逆クラウンプロフィルとなっているのに対し、本発明では逆クラウンプロフィルが生じておらず良好なクラウンプロフィルとなっていることが確認できた。また63本目以外のクラウンプロフィルについても異常プロフィルや形状不良は生じなかった。
前段のF1〜F3スタンドには通常の圧延機であり、後段のF4〜F7スタンドにはロールクロス機構とワークロールシフト機構を備えた7スタンドの熱間圧延ラインにて本発明を実施した。ロールクロスはワークロールとバックアップロールが一緒に動くペアクロスタイプである。圧延機の設備仕様を表3に示す。
ワークロールのシフト位置は、実施例1と同様にして決定した。すなわち乱数表を用いて、被圧延材1本毎に仮定して定め、評価関数J〜Jを求め、そして、逐次、同様に乱数表を用いて、被圧延材1本毎に仮定して定め、J〜Jを求める計算を繰り返して、評価関数Jが最小となるように、ワークロールシフト位置を決定した。
図6に示す板厚−板幅構成の圧延サイクルに対し、本発明例と従来例の比較、評価を行った。
評価点は被圧延材の板端から50mm、100mm、150mm、200mmの4点とし、ワークロールシフトピッチの上限は20mmとした。ベンダー荷重は圧延開始時は75トンと設定し、圧延中の荷重変動に応じて制御した。
圧延後の被圧延材の厚みプロフィルの評価は板幅が1本前の被圧延材よりも約150mm広がる90本目にて行った。また、従来技術との比較を行うため図6とほぼ同じ厚み構成、幅構成のサイクルにて、従来のサイクリックシフト法によりシフトピッチおよびシフト移動方向の折り返し点を一定として圧延を行ったものを従来例とした。
図8は90本目の板厚プロフィルであるが、従来例では約10μmの逆クラウンプロフィルとなっているのに対し、本発明では逆クラウンは生じておらず良好なクラウンプロフィルとなっていることが確認できた。また90本目以外のクラウンプロフィルについても異常プロフィルや形状不良は生じなかった。
以上の説明では、本発明を熱間圧延ラインに適用した例を挙げたが、冷間圧延ラインなどの他の金属帯の圧延ラインに適用することも可能である。

Claims (5)

  1. 金属帯の圧延ラインにて、ワークロールを軸方向にシフトするシフト機構および上下ワークロールをクロスするクロス機構を備えた圧延機を用いて被圧延材を圧延するに際し、圧延サイクルにて圧延予定の全被圧延材について、被圧延材とワークロールの接触部分におけるワークロールプロフィルを、目標とするプロフィルとするように全被圧延材に対するワークロールシフト位置を決定し、次いで各被圧延材について予測ワークロールプロフィル、予測圧延荷重、目標板幅からワークロールのクロス角を決定することを特徴とする圧延方法。
  2. 金属帯の圧延ラインにて、ワークロールを軸方向にシフトするシフト機構および上下ワークロールをクロスするクロス機構を備えた圧延機を用いて被圧延材を圧延するに際し、
    圧延サイクルにて圧延予定の全被圧延材について、ワークロールシフト位置を仮定して定め、
    圧延機のワークロールプロフィルの目標値と予測計算値から決まる評価関数Jを式(1)に基づいて被圧延材板幅方向の1点以上の評価点について計算し、次いでJをすべての評価点について式(2)に基づいて合計して評価関数Jを求め、さらに圧延サイクル内の全被圧延材について式(3)に基づいて合計して評価関数Jを求め、
    逐次、圧延サイクルにて圧延予定の全被圧延材について、新たに可能なワークロールシフト位置を仮定して定め、同様の計算を繰り返して、評価関数J、JおよびJを求め、
    前記の仮定して定められたワークロールシフト位置のすべてについて求まるJ同士を比較して、Jが最小となるときの全被圧延材のワークロールシフト位置を、当該圧延サイクルにおける、ワークロールシフト位置として決定し、次いで各被圧延材についてクロス角を式(4)に基づき決定して、
    圧延することを特徴とする金属帯の圧延方法。
  3. 金属帯の圧延ラインにて、ワークロールを軸方向にシフトするシフト機構および上下ワークロールをクロスするクロス機構を備えた圧延機を用いて被圧延材を圧延するに際し、
    圧延サイクルにて圧延予定の1本目の被圧延材について、ワークロールシフト位置を仮定して、圧延後のワークロールプロフィル予測計算値を、被圧延材板幅方向の1点以上の評価点について計算により予測し、
    ワークロールプロフィルの目標値と予測計算値から決まる評価関数Jを式(1)に基づいて被圧延材板幅方向の1点以上の評価点について計算し、次いでJをすべての評価点について式(2)に基づいて合計して評価関数Jを求め、さらに圧延サイクル内の全被圧延材について式(3)に基づいて合計して評価関数Jを求め、
    前記被圧延材の次に圧延予定の被圧延材について、先の被圧延材についてのワークロールシフト位置とはワークロールシフトピッチの分だけ正負異なるワークロールシフト位置ならびに先の被圧延材と同じワークロールシフト位置のうち一つ以上を仮定して定め、この定められたワークロールシフト位置について、同様の計算を繰り返して、評価関数J、JおよびJを求め、
    前記の仮定して定められたすべてのワークロールシフト位置について求まるJ同士を比較して、Jが最小となるときの全被圧延材のワークロールシフト位置を、当該圧延サイクルにおける、ワークロールシフト位置として決定し、次いでワークロールのクロス角を式(4)に基づき決定して、
    圧延することを特徴とする金属帯の圧延方法。
  4. 前記ワークロールシフト位置の変化量(ワークロールシフトピッチ)に上限を設けることを特徴とする請求項2〜3のいずれか一項に記載の圧延方法。
  5. 前記ワークロールを軸方向にシフトするシフト機構および上下ワークロールをクロスするクロス機構を備えた圧延機がタンデム圧延機の1つ以上のスタンドに設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の圧延方法。






















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