JP2013109335A - 偏光板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明フィルム2、3の片面又は偏光フィルム1の片面もしくは両面に、活性エネルギー線硬化型接着剤を塗布する工程と、透明フィルム2、3が偏光フィルム1の片面または両面に接着剤を介して積層されてなる積層体4を、搬送方向に回転する貼合ロール51、52の間に挟んだ状態で、少なくとも一方の貼合ロール51又は52を他方の貼合ロール52又は51の方向に押圧することで、透明フィルム2、3と偏光フィルム1とを貼合する貼合工程と、積層体4に活性エネルギー線を照射して接着剤を硬化させる活性エネルギー線照射工程とを備え、一対の貼合ロール51、52の少なくとも一方に接するように、貼合ロール51、52の表面に付着した塵を除去するための除塵ロール51a、52aを設ける。
【選択図】図2
Description
前記透明フィルムの片面または前記偏光フィルムの片面もしくは両面に、活性エネルギー線硬化型の接着剤を塗布する接着剤塗工工程と、
前記透明フィルムが前記偏光フィルムの片面または両面に前記接着剤を介して積層されてなる積層体を、搬送方向に回転する一対の貼合ロールの間に挟んだ状態で、少なくとも一方の貼合ロールを他方の貼合ロールの方向に押圧することで、前記透明フィルムと前記偏光フィルムとを貼合する貼合工程と、
前記積層体に活性エネルギー線を照射して前記接着剤を硬化させる活性エネルギー線照射工程とを備え、
前記一対の貼合ロールの少なくとも一方に接するように、前記貼合ロールの表面に付着した塵を除去するための除塵ロールが設けられていることを特徴とする、偏光板の製造方法である。
前記透明フィルムの片面または前記偏光フィルムの片面もしくは両面に、活性エネルギー線硬化型の接着剤を塗布するための接着剤塗工装置と、
前記透明フィルムが前記偏光フィルムの片面または両面に前記接着剤を介して積層されてなる積層体を、搬送しながら挟圧することにより、前記透明フィルムと前記偏光フィルムとを貼合するための一対の貼合ロールと、
前記積層体に活性エネルギー線を照射して前記接着剤を硬化させるための活性エネルギー線照射装置とを備え、
前記一対の貼合ロールの少なくとも一方に接するように、少なくとも1つの除塵ロールが設けられていることを特徴とする、偏光板の製造装置にも関する。
本発明の偏光板に用いられる偏光フィルムは、具体的には、一軸延伸したポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素を吸着配向させたものである。ポリビニルアルコール系樹脂は、ポリビニル酢酸系樹脂をケン化することにより得られる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルの他に、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体(例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体)などが挙げられる。酢酸ビニルと共重合可能な他の単量体としては、他に、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、アンモニウム基を有するアクリルアミド類などが挙げられる。ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、85モル%以上、好ましくは90モル%以上、より好ましくは98〜100モル%である。ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度は、通常1000〜10000、好ましくは1500〜5000である。これらのポリビニルアルコール系樹脂は、変性されていてもよく、たとえばアルデヒド類で変性されたポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラールなども使用し得る。
本発明において、上述した偏光フィルムの片面または両面には透明フィルムが貼合される。偏光フィルムの両面に透明フィルムが貼合される場合、各々の透明フィルムは同じものであってもよく、異なる種類のフィルムであってもよい。
偏光フィルムと透明フィルムとは、活性エネルギー線硬化型の接着剤を介して貼合される。活性エネルギー線硬化型の接着剤としては、耐候性や屈折率、カチオン重合性などの観点から、活性エネルギー線の照射により硬化するエポキシ樹脂を含有するエポキシ系樹脂組成物からなる接着剤が挙げられる。ただし、これに限定されるものではなく、従来から偏光板の製造に使用されている各種の活性エネルギー線硬化型の接着剤(有機溶剤系接着剤、ホットメルト系接着剤、無溶剤型接着剤など)、たとえばアクリルアミド、アクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレートなどのアクリル系樹脂組成物からなる接着剤などが採用可能である。
キル基を表し、rは2〜20の整数を表す)。
(i)次式(IX)で示されるエポキシシクロペンチルエーテル類:
上記例示した脂環式エポキシ樹脂の中でも、次の脂環式エポキシ樹脂は、市販されているか、またはその類似物であって、入手が比較的容易である等の理由からより好ましく用いられる。
(B)4−メチル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸と(4−メチル−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)メタノールとのエステル化物[式(I)において、R1=4−CH3、R2=4−CH3の化合物]、
(C)7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸と1,2−エタンジオールとのエステル化物[式(II)において、R3=R4=H、n=2の化合物]、
(D)(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)メタノールとアジピン酸とのエステル化物[式(III)において、R5=R6=H、p=4の化合物]、
(E)(4−メチル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)メタノールとアジピン酸とのエステル化物[式(III)において、R5=4−CH3、R6=4−
CH3、p=4の化合物]、
(F)(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)メタノールと1,2−エタンジオールとのエーテル化物[式(V)において、R9=R10=H、r=2の化合物
]。
次に図面を参照しながら本発明の偏光板の製造装置および製造方法を説明する。図1は本発明の偏光板の製造装置の一実施形態を示す概略図である。
透明フィルム2,3への接着剤の塗工方法は特に限定されないが、例えば、ドクターブレード、ワイヤーバー、ダイコーター、カンマコーター、グラビアコーターなど、種々の塗工方式が利用できる。このうち、薄膜塗工、パスラインの自由度、幅広への対応などを考慮すると、接着剤塗工装置11,12としてはグラビアロールが好ましい。
本工程では、ロール状に巻回された状態から連続的に繰り出された偏光フィルム1の両面に、上記工程により接着剤が塗布された透明フィルム2,3が接着剤を介して積層される。この積層体を、搬送方向に回転する一対の貼合ロール51,52の間に挟んだ状態で、例えば貼合ロール51を貼合ロール52の方向に押圧することで、偏光フィルム1と透明フィルム2,3とが貼合され、積層体4が形成される。この際、貼合ロールの押圧方向に垂直な面に対して±3°の範囲内の角度をなすように、好ましくは±1°の範囲内の角度をなすように、特に好ましくは押圧方向に垂直な面と重なるようにして偏光フィルムを貼合ロール間に搬送することが好ましい。このようにすることで、偏光フィルムと透明フィルムが貼合ロールの手前で接触して気泡が発生してしまうことがない。なお、貼合ロール52を貼合ロール51の方向に押圧してもよく、貼合ロール51および貼合ロール52の両方を互いに近接する方向に押圧してもよい。
活性エネルギー線の照射により接着剤の重合硬化を行うために用いる光源は、特に限定されないが、波長400nm以下に発光分布を有する光源であることが好ましい。このような光源としては、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプが挙げられる。
積層体(偏光板)4を巻き取る張力を30N/cm2〜150N/cm2とする。好ましくは、30N/cm2〜120N/cm2である。30N/cm2未満では長尺のロール巻きを移送する際、巻きズレが起きるため好ましくない。150N/cm2より大きい場合は、巻き締まりが強く、タルミが発生し易い。
(偏光フィルムの作製)
ポリビニルアルコールの原反フィルムとしては、重合度2400、ケン化度99.9モル%、厚み75μm、幅3000mmの長尺のポリビニルアルコールフィルム「ビニロンVF−PS#7500(クラレ製)」を用いた。延伸は、処理槽前後の駆動ニップロールに周速差をつけて行った。
透明フィルムとして、厚さ40μmの位相差特性が付与された酢酸セルロール系樹脂フィルム「KC4CR−1(コニカミノルタオプト(株)製)」と、厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルム「KC8UX2MW」(コニカミノルタ社製)とを準備した。
実施例1において、生産した偏光板の長さ(m)に対し、貼合ロールに付着した異物起因の欠陥の発生回数を調査したところ、4回/100万mであった。結果を表1に示す。
貼合ロールにシリコン系除塵ロール「LPSシリーズ(YanGo社製)」と、この除塵ロールに接するように転写用粘着ロール(YanGo社製)を設け、除塵ロールの表面を構成する材料の転写用粘着ロールに対する粘着力が0.52kgfであったこと以外は、実施例1と同様にして偏光板を作製した。
実施例2において、生産した偏光板の長さ(m)に対し、貼合ロールに付着した異物起因の欠陥の発生回数を調査したところ、4回/100万mであった。結果を表1に示す。
貼合ロールにシリコン系除塵ロール「RUSシリーズ(YanGo社製)」と、この除塵ロールに接するように転写用粘着ロール(YanGo社製)を設け、除塵ロールの表面を構成する材料の転写用粘着ロールに対する粘着力が0.38kgfであったこと以外は、実施例1と同様にして偏光板を作製した。
実施例3において、生産した偏光板の長さ(m)に対し、貼合ロールに付着した異物起因の欠陥の発生回数を調査したところ、6回/100万mであった。結果を表1に示す。
貼合ロールに転写用粘着ロールを設けなかったこと以外は、実施例1と同様にして偏光板を作製した。
実施例4において、生産した数量に対し、貼合ロールに付着した異物起因の欠陥の発生率を調査したところ、4回/30万mであった。結果を表1に示す。
貼合ロールに除塵ロールおよび転写用粘着ロールを設けなかったこと以外は、実施例1と同様にして偏光板を作製した。
比較例1において、生産した数量に対し、貼合ロールに付着した異物起因の欠陥の発生率を調査したところ、4回以上/10万mであった。結果を表1に示す。
Claims (3)
- 偏光フィルムの片面または両面に透明フィルムが貼合されてなる偏光板の製造方法であって、
前記透明フィルムの片面または前記偏光フィルムの片面もしくは両面に、活性エネルギー線硬化型の接着剤を塗布する接着剤塗工工程と、
前記透明フィルムが前記偏光フィルムの片面または両面に前記接着剤を介して積層されてなる積層体を、搬送方向に回転する一対の貼合ロールの間に挟んだ状態で、少なくとも一方の貼合ロールを他方の貼合ロールの方向に押圧することで、前記透明フィルムと前記偏光フィルムとを貼合する貼合工程と、
前記積層体に活性エネルギー線を照射して前記接着剤を硬化させる活性エネルギー線照射工程とを備え、
前記一対の貼合ロールの少なくとも一方に接するように、前記貼合ロールの表面に付着した塵を除去するための除塵ロールが設けられていることを特徴とする、偏光板の製造方法。 - さらに、前記除塵ロールに接するように、前記除塵ロールの表面に付着した塵を除去するための転写用粘着ロールが設けられた、請求項1に記載の偏光板の製造方法。
- 偏光フィルムの片面または両面に透明フィルムが貼合されてなる偏光板の製造装置であって、
前記透明フィルムの片面または前記偏光フィルムの片面もしくは両面に、活性エネルギー線硬化型の接着剤を塗布するための接着剤塗工装置と、
前記透明フィルムが前記偏光フィルムの片面または両面に前記接着剤を介して積層されてなる積層体を、搬送しながら挟圧することにより、前記透明フィルムと前記偏光フィルムとを貼合するための一対の貼合ロールと、
前記積層体に活性エネルギー線を照射して前記接着剤を硬化させるための活性エネルギー線照射装置とを備え、
前記一対の貼合ロールの少なくとも一方に接するように、少なくとも1つの除塵ロールが設けられていることを特徴とする、偏光板の製造装置。
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