JP2013108027A - 絶縁材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】硬化後の硬化物の熱伝導性に優れており、かつ該硬化物の耐湿性にも優れている絶縁材料を提供する。
【解決手段】本発明に係る絶縁材料は、熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体2と導電層4とを接着するために用いられ、絶縁シート又は絶縁ペーストである。本発明に係る絶縁材料は、分子量が10000未満であり、かつ環状エーテル基を有する硬化性化合物と、硬化剤と、シリカと、アルミニウム原子を有する有機化合物とを含む。上記絶縁材料100重量%中、上記シリカの含有量は15体積%以上、70体積%以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、硬化性化合物と硬化剤と無機フィラーとを含む絶縁材料に関する。また、本発明は、該絶縁材料を用いた積層構造体に関する。
電子機器及び通信機器では、絶縁層を有するプリント配線板が用いられている。該絶縁層は、ペースト状又はシート状の絶縁接着材料を用いて形成されている。
上記絶縁接着材料の一例として、下記の特許文献1には、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂用硬化剤、硬化促進剤、エラストマー及び無機充填剤を含む接着剤組成物を、ガラスクロスに含浸させた絶縁接着シートが開示されている。
ガラスクロスを含まない絶縁接着材料も知られている。例えば、下記の特許文献2の実施例には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、フェノールノボラック、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、及びアルミナを含む絶縁接着剤が開示されている。
特開2006−342238号公報 特開平8−332696号公報
近年、電子機器及び通信機器の小型化及び高性能化が進行している。このため、上記電子機器及び通信機器に用いられるプリント配線板では、多層化及び薄膜化が進行しており、かつ電子部品の実装密度が高くなっている。これに伴って、電子部品から大きな熱量が発生しやすくなっており、発生した熱を放散させる必要が高まっている。熱を放散させるために、プリント配線板の絶縁層は、かなり高い熱伝導率を有する必要がある。
しかしながら、特許文献1,2に記載のような従来の絶縁接着材料の硬化物では、熱伝導性が充分に高くならないことがある。
さらに、従来の絶縁接着材料の硬化物では、耐湿性が低くなることがある。例えば、硬化物のプレッシャークッカーテスト(PCT)を行ったときに、硬化物の耐電圧性が低くなることがある。
本発明の目的は、硬化後の硬化物の熱伝導性に優れており、かつ該硬化物の耐湿性にも優れている絶縁材料を提供することである。また、本発明の限定的な目的は、シート状であるときに、取扱性が良好である絶縁材料を提供することである。
また、本発明の目的は、硬化後の硬化物の熱伝導性に優れており、かつ該硬化物の耐湿性にも優れている積層構造体を提供することである。
本発明の広い局面によれば、熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体と導電層とを接着するために用いられる絶縁シートであるか、又は上記熱伝導体もしくは上記導電層上でシート化された後に該熱伝導体と該導電層とを接着するために用いられる絶縁ペーストである絶縁材料であって、分子量が10000未満であり、かつ環状エーテル基を有する硬化性化合物と、硬化剤と、シリカと、アルミニウム原子を有する有機化合物とを含み、絶縁材料100重量%中、上記シリカの含有量が15体積%以上、70体積%以下である、絶縁材料が提供される。
また、本発明の広い局面によれば、上述した絶縁材料を用いた積層構造体が提供される。
すなわち、本発明の広い局面によれば、熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体と、該熱伝導体の表面に積層された絶縁層と、該絶縁層の上記熱伝導体側とは反対の表面に積層された導電層とを備え、上記絶縁層が、絶縁材料をシート状で硬化させることにより形成されており、上記絶縁材料が、分子量が10000未満であり、かつ環状エーテル基を有する硬化性化合物と、硬化剤と、シリカと、アルミニウム原子を有する有機化合物とを含み、上記絶縁材料100重量%中、上記シリカの含有量が15体積%以上、70体積%以下である、積層構造体が提供される。
本明細書では、上述した絶縁材料に関する発明と、上述した積層構造体に関する発明との双方が開示される。
上記アルミニウム原子を有する有機化合物は、アルミニウム系カップリング剤であることが好ましい。上記絶縁材料は、シランカップリング剤をさらに含むことが好ましい。上記シリカは破砕シリカであることが好ましい。上記絶縁材料は、有機フィラーを含み、上記絶縁材料100重量%中、上記有機フィラーの含有量は0.1体積%以上、3体積%以下であることが好ましい。上記絶縁材料は、重量平均分子量が10000以上であるポリマーをさらに含むことが好ましい。上記硬化剤は、塩基性の硬化剤を含むことが好ましい。上記熱伝導体は金属であることが好ましい。
本発明に係る絶縁材料は、分子量が10000未満であり、かつ環状エーテル基を有する硬化性化合物と、硬化剤と、シリカと、アルミニウム原子を有する有機化合物とを含み、更に上記絶縁材料100重量%中の上記シリカの含有量が15体積%以上、70体積%以下であるので、硬化後の硬化物の熱伝導性を高めることができ、かつ該硬化物の耐湿性も高めることができる。
本発明に係る積層構造体は、熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体と、上記熱伝導体の表面に積層された絶縁層と、該絶縁層の上記熱伝導体側とは反対の表面に積層された導電層とを備えており、上記絶縁層が、絶縁材料をシート状で硬化させることにより形成されており、上記絶縁材料が、分子量が10000未満であり、かつ環状エーテル基を有する硬化性化合物と、硬化剤と、シリカと、アルミニウム原子を有する有機化合物とを含み、更に上記絶縁材料100重量%中の上記シリカの含有量が15体積%以上、70体積%以下であるので、上記絶縁層の熱伝導性を高めることができ、かつ上記絶縁層の耐湿性も高めることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る絶縁材料を用いた積層構造体を模式的に示す部分切欠正面断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る絶縁材料は、熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体と導電層とを接着するために用いられる絶縁シートであるか、又は上記熱伝導体もしくは上記導電層上でシート化された後に該熱伝導体と該導電層とを接着するために用いられる絶縁ペーストである。本発明に係る絶縁材料(絶縁ペースト)は、上記熱伝導体上でシート化された後に、シート化された絶縁材料(絶縁シート)に上記導電層を積層して用いられてもよい。本発明に係る絶縁材料(絶縁ペースト)は、上記導電層上でシート化された後に、シート化された絶縁材料(絶縁シート)に上記熱伝導体を積層して用いられてもよい。
本発明に係る絶縁材料は、分子量が10000未満であり、かつ環状エーテル基を有する硬化性化合物(B)と、硬化剤(C)と、無機フィラー(D)と、アルミニウム原子を有する有機化合物(E)とを含む。本発明に係る絶縁材料は、上記無機フィラー(D)としてシリカを含む。また、上記絶縁材料100重量%中、上記シリカの含有量は15体積%以上、70体積%以下である。
本発明に係る絶縁材料における上記組成の採用により、硬化後の硬化物の熱伝導性を高めることができ、かつ該硬化物の耐湿性も高めることができる。また、本発明に係る絶縁材料における上記組成の採用により、耐電圧性に優れた硬化物を得ることができ、更に該硬化物の耐湿性が高いことから、該硬化物のプレッシャークッカーテスト(PCT)を行ったときに、耐電圧性を高く維持できる。
本発明に係る積層構造体は、熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体と、上記熱伝導体の表面に積層された絶縁層と、該絶縁層の上記熱伝導体側とは反対の表面に積層された導電層とを備える。上記絶縁層は、絶縁材料をシート状で硬化させることにより形成されている。上記絶縁層は、上記絶縁材料が硬化した硬化物である。上記絶縁層は硬化物層である。上記絶縁層は、絶縁シートを硬化させることにより形成されていてもよい。また、上記熱伝導体もしくは上記導電層上で上記絶縁材料(絶縁ペースト)がシート化された後に、該絶縁材料をシート状で硬化させることにより形成されていてもよい。
本発明に係る積層構造体では、上記絶縁材料が、分子量が10000未満であり、かつ環状エーテル基を有する硬化性化合物(B)と、硬化剤(C)と、無機フィラー(D)と、アルミニウム原子を有する有機化合物(E)とを含む。本発明に係る絶縁材料は、上無機フィラー(D)としてシリカを含む。また、上記絶縁材料100重量%中、上記シリカの含有量は15体積%以上、70体積%以下である。
本発明に係る積層構造体における上記構成の採用により、上記絶縁層の熱伝導性を高めることができ、かつ上記絶縁層の耐湿性も高めることができる。さらに、絶縁層の耐電圧性が高くなり、更に該絶縁層の耐湿性が高いことから、該絶縁層のプレッシャークッカーテスト(PCT)を行ったときに、耐電圧性を高く維持できる。
上記絶縁材料は、重量平均分子量が10000以上であるポリマー(A)をさらに含むことが好ましい。ポリマー(A)の使用により、絶縁材料がシート状であるときに、シート状の絶縁材料の取扱性が高くなる。上記絶縁材料がシート状であるときに取扱性が良好であると、該絶縁材料をシート状で硬化させた硬化物層(絶縁層)が均質かつ良好になりやすい。
以下、先ず、本発明に係る絶縁材料に含まれている各成分の詳細を説明する。
(ポリマー(A))
上記絶縁材料は、重量平均分子量が10000以上であるポリマー(A)を含む。ポリマー(A)は、芳香族骨格を有することが好ましい。この場合には、硬化物の耐熱性が高くなり、かつ硬化物の耐湿性も高くなる。ポリマー(A)が芳香族骨格を有する場合には、ポリマー(A)は、芳香族骨格をポリマー全体のいずれかの部分に有していればよく、主鎖骨格内に有していてもよく、側鎖中に有していてもよい。硬化物の耐熱性をより一層高くし、かつ硬化物の耐湿性をより一層高くする観点からは、ポリマー(A)は、芳香族骨格を主鎖骨格内に有することが好ましい。ポリマー(A)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記芳香族骨格としては特に限定されず、ナフタレン骨格、フルオレン骨格、ビフェニル骨格、アントラセン骨格、ピレン骨格、キサンテン骨格、アダマンタン骨格及びビスフェノールA型骨格等が挙げられる。なかでも、ビフェニル骨格又はフルオレン骨格が好ましい。この場合には、硬化物の耐冷熱サイクル特性及び耐熱性がより一層高くなる。
ポリマー(A)として、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂などの硬化性樹脂等が使用可能である。ポリマー(A)は熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂であることが好ましい。ポリマー(A)は硬化性樹脂であることが好ましい。ポリマー(A)は熱可塑性樹脂であることが好ましく、熱硬化性樹脂であることも好ましい。
上記熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂は、特に限定されない。上記熱可塑性樹脂としては特に限定されず、スチレン樹脂、フェノキシ樹脂、フタレート樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ケトン樹脂及びノルボルネン樹脂等が挙げられる。上記熱硬化性樹脂としては特に限定されず、アミノ樹脂、フェノール樹脂、熱硬化性ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化性ポリイミド樹脂及びアミノアルキド樹脂等が挙げられる。上記アミノ樹脂としては、尿素樹脂及びメラミン樹脂等が挙げられる。
硬化物の酸化劣化を抑え、硬化物の耐冷熱サイクル特性及び耐熱性をより一層高め、更に硬化物の吸水率をより一層低くする観点からは、上記ポリマー(A)は、スチレン樹脂、フェノキシ樹脂又はエポキシ樹脂であることが好ましく、フェノキシ樹脂又はエポキシ樹脂であることがより好ましく、フェノキシ樹脂であることが更に好ましい。特に、フェノキシ樹脂又はエポキシ樹脂の使用により、硬化物の耐熱性がより一層高くなる。また、フェノキシ樹脂の使用により、硬化物の弾性率がより一層低くなり、かつ硬化物の耐冷熱サイクル特性がより一層高くなる。なお、ポリマー(A)は、エポキシ基などの環状エーテル基を有していなくてもよい。
上記スチレン樹脂として、具体的には、スチレン系モノマーの単独重合体、及びスチレン系モノマーとアクリル系モノマーとの共重合体等が使用可能である。中でも、スチレン−メタクリル酸グリシジルの構造を有するスチレン重合体が好ましい。
上記スチレン系モノマーとしては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチルスチレン及び3,4−ジクロロスチレン等が挙げられる。
上記フェノキシ樹脂は、具体的には、例えばエピハロヒドリンと2価のフェノール化合物とを反応させて得られる樹脂、又は2価のエポキシ化合物と2価のフェノール化合物とを反応させて得られる樹脂である。
上記フェノキシ樹脂は、ビスフェノールA型骨格、ビスフェノールF型骨格、ビスフェノールA/F混合型骨格、ナフタレン骨格、フルオレン骨格、ビフェニル骨格、アントラセン骨格、ピレン骨格、キサンテン骨格、アダマンタン骨格及びジシクロペンタジエン骨格からなる群から選択された少なくとも1つの骨格を有することが好ましい。中でも、上記フェノキシ樹脂は、ビスフェノールA型骨格、ビスフェノールF型骨格、ビスフェノールA/F混合型骨格、ナフタレン骨格、フルオレン骨格及びビフェニル骨格からなる群から選択された少なくとも1種の骨格を有することがより好ましく、フルオレン骨格及びビフェニル骨格の内の少なくとも1種の骨格を有することが更に好ましい。これらの好ましい骨格を有するフェノキシ樹脂の使用により、硬化物の耐熱性が更に一層高くなる。
上記エポキシ樹脂は、上記フェノキシ樹脂以外のエポキシ樹脂である。上記エポキシ樹脂としては、スチレン骨格含有エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂、トリシクロデカン骨格を有するエポキシ樹脂、及びトリアジン核を骨格に有するエポキシ樹脂等が挙げられる。
ポリマー(A)の重量平均分子量は10000以上である。ポリマー(A)の重量平均分子量は、好ましくは30000以上、より好ましくは40000以上、好ましくは1000000以下、より好ましくは250000以下である。ポリマー(A)の重量平均分子量が上記下限以上であると、絶縁材料が熱劣化し難い。ポリマー(A)の重量平均分子量が上記上限以下であると、ポリマー(A)と他の樹脂との相溶性が高くなる。この結果、未硬化状態のシート状の絶縁材料の取扱性がより一層良好になり、並びに硬化物の耐熱性がより一層高くなる。
ポリマー(A)は、原材料として添加されていてもよく、また本発明の絶縁材料又は絶縁シートの作製時における攪拌、塗工及び乾燥などの各工程中における反応を利用して生成されたポリマーであってもよい。
絶縁材料及び絶縁シートに含まれている全樹脂成分(以下、全樹脂成分Xと略記することがある)の合計100重量%中、ポリマー(A)の含有量は好ましくは20重量%以上、より好ましくは30重量%以上、好ましくは60重量%以下、更に好ましくは50重量%以下である。ポリマー(A)の含有量が上記下限以上であると、未硬化状態のシート状の絶縁材料の取扱性が良好になる。ポリマー(A)の含有量が上記上限以下であると、無機フィラー(D)の分散が容易になる。なお、全樹脂成分Xとは、硬化性化合物(B)、硬化剤(C)、アルミニウム原子を有する有機化合物(E)及び必要に応じて添加される他の樹脂成分の総和をいう。全樹脂成分Xに、無機フィラー(D)は含まれない。
(硬化性化合物(B))
上記絶縁材料に含まれている硬化性化合物(B)は、分子量が10000未満であり、かつ環状エーテル基を有する。該環状エーテル基としては、エポキシ基及びオキセタニル基等が挙げられる。環状エーテル基を有する硬化性化合物(B)は、エポキシ基又はオキセタニル基を有する硬化性化合物であることが好ましい。硬化性化合物(B)は、硬化剤(C)の作用により硬化する。硬化性化合物(B)は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
硬化性化合物(B)は、エポキシ基を有するエポキシ化合物(B1)を含んでいてもよく、オキセタニル基を有するオキセタン化合物(B2)を含んでいてもよい。
硬化物の耐熱性及び耐電圧性をより高める観点からは、硬化性化合物(B)は芳香族骨格を有することが好ましい。
エポキシ基を有するエポキシ化合物(B1)の具体例としては、ビスフェノール骨格を有するエポキシモノマー、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシモノマー、ナフタレン骨格を有するエポキシモノマー、アダマンタン骨格を有するエポキシモノマー、フルオレン骨格を有するエポキシモノマー、ビフェニル骨格を有するエポキシモノマー、バイ(グリシジルオキシフェニル)メタン骨格を有するエポキシモノマー、キサンテン骨格を有するエポキシモノマー、アントラセン骨格を有するエポキシモノマー、及びピレン骨格を有するエポキシモノマー等が挙げられる。これらの水素添加物又は変性物を用いてもよい。エポキシ化合物(B1)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記ビスフェノール骨格を有するエポキシモノマーとしては、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型又はビスフェノールS型のビスフェノール骨格を有するエポキシモノマー等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシモノマーとしては、ジシクロペンタジエンジオキシド、及びジシクロペンタジエン骨格を有するフェノールノボラックエポキシモノマー等が挙げられる。
上記ナフタレン骨格を有するエポキシモノマーとしては、1−グリシジルナフタレン、2−グリシジルナフタレン、1,2−ジグリシジルナフタレン、1,5−ジグリシジルナフタレン、1,6−ジグリシジルナフタレン、1,7−ジグリシジルナフタレン、2,7−ジグリシジルナフタレン、トリグリシジルナフタレン、及び1,2,5,6−テトラグリシジルナフタレン等が挙げられる。
上記アダマンタン骨格を有するエポキシモノマーとしては、1,3−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)アダマンタン、及び2,2−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)アダマンタン等が挙げられる。
上記フルオレン骨格を有するエポキシモノマーとしては、9,9−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3−クロロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3−ブロモフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3−フルオロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3−メトキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)フルオレン、及び9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3,5−ジブロモフェニル)フルオレン等が挙げられる。
上記ビフェニル骨格を有するエポキシモノマーとしては、4,4’−ジグリシジルビフェニル、及び4,4’−ジグリシジル−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニル等が挙げられる。
上記バイ(グリシジルオキシフェニル)メタン骨格を有するエポキシモノマーとしては、1,1’−バイ(2,7−グリシジルオキシナフチル)メタン、1,8’−バイ(2,7−グリシジルオキシナフチル)メタン、1,1’−バイ(3,7−グリシジルオキシナフチル)メタン、1,8’−バイ(3,7−グリシジルオキシナフチル)メタン、1,1’−バイ(3,5−グリシジルオキシナフチル)メタン、1,8’−バイ(3,5−グリシジルオキシナフチル)メタン、1,2’−バイ(2,7−グリシジルオキシナフチル)メタン、1,2’−バイ(3,7−グリシジルオキシナフチル)メタン、及び1,2’−バイ(3,5−グリシジルオキシナフチル)メタン等が挙げられる。
上記キサンテン骨格を有するエポキシモノマーとしては、1,3,4,5,6,8−ヘキサメチル−2,7−ビス−オキシラニルメトキシ−9−フェニル−9H−キサンテン等が挙げられる。
オキセタニル基を有するオキセタン化合物(B2)の具体例としては、例えば、4,4’−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ビフェニル、1,4−ベンゼンジカルボン酸ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メチル]エステル、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ベンゼン、及びオキセタン変性フェノールノボラック等が挙げられる。オキセタン化合物(B2)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
硬化物の耐熱性をより一層良好にする観点からは、硬化性化合物(B)は、環状エーテル基を2つ以上有することが好ましい。
硬化物の耐熱性をより一層良好にする観点からは、硬化性化合物(B)の合計100重量%中、環状エーテル基を2つ以上有する硬化性化合物の含有量は、好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上、100重量%以下である。硬化性化合物(B)の合計100重量%中、環状エーテル基を2つ以上有する硬化性化合物の含有量は10重量%以上、100重量%以下であってもよい。また、硬化性化合物(B)の全体が、環状エーテル基を2つ以上有する硬化性化合物であってもよい。
硬化性化合物(B)の分子量は、10000未満であることが好ましい。硬化性化合物(B)の分子量は、好ましくは200以上、より好ましくは1200以下、更に好ましくは600以下、特に好ましくは550以下である。硬化性化合物(B)の分子量が上記下限以上であると、硬化物の表面の粘着性が低くなり、絶縁材料の取扱い性がより一層高くなる。硬化性化合物(B)の分子量が上記上限以下であると、硬化物の接着性がより一層高くなる。さらに、硬化物が固くかつ脆くなり難く、硬化物の接着性がより一層高くなる。
なお、本明細書において、硬化性化合物(B)における分子量とは、重合体ではない場合、及び構造式が特定できる場合は、当該構造式から算出できる分子量を意味し、重合体である場合は、重量平均分子量を意味する。
上記全樹脂成分Xの合計100重量%中、硬化性化合物(B)の含有量は好ましくは10重量%以上、より好ましくは20重量%以上、好ましくは90重量%以下、より好ましくは80重量%以下、更に好ましくは70重量%以下、特に好ましくは60重量%以下、最も好ましくは50重量%以下である。硬化性化合物(B)の含有量が上記下限以上であると、硬化物の接着性及び耐熱性がより一層高くなる。硬化性化合物(B)の含有量が上記上限以下であると、絶縁材料の塗工性及びシート状の絶縁材料の取扱性がより一層高くなる。
(硬化剤(C))
上記絶縁材料は硬化剤(C)を含む。硬化剤(C)は、絶縁材料を硬化させることが可能であれば特に限定されない。硬化剤(C)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
硬化物の耐熱性をより一層高める観点からは、硬化剤(C)は、芳香族骨格又は脂環式骨格を有することが好ましい。硬化剤(C)は、アミン硬化剤(アミン化合物)、イミダゾール硬化剤、フェノール硬化剤(フェノール化合物)又は酸無水物硬化剤(酸無水物)を含むことが好ましく、アミン硬化剤を含むことがより好ましい。上記酸無水物硬化剤は、芳香族骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物もしくは該酸無水物の変性物を含むか、又は、脂環式骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物もしくは該酸無水物の変性物を含むことが好ましい。
硬化剤(C)は塩基性の硬化剤を含むか、メラミン骨格もしくはトリアジン骨格を有するフェノール樹脂を含むか、又はアリル基を有するフェノール樹脂を含むことが好ましい。さらに、無機フィラー(D)の分散性を良好にし、更に硬化物の耐電圧性及び熱伝導性をより一層高める観点からは、硬化剤(C)は塩基性の硬化剤を含むことが好ましい。また、無機フィラー(D)の分散性をより一層良好にし、更に硬化物の耐電圧性及び熱伝導性をより一層高める観点からは、硬化剤(C)は、アミン硬化剤又はイミダゾール硬化剤を含むことがより好ましく、アミン硬化剤を含むことがより好ましく、ジシアンジアミドを含むことが特に好ましい。また、硬化剤(C)は、ジシアンジアミドとイミダゾール硬化剤との双方を含むことも好ましい。これらの好ましい硬化剤の使用により、無機フィラー(D)の絶縁材料中での分散性が高くなり、更に耐熱性、耐湿性及び電気物性のバランスに優れた硬化物が得られる。この結果、無機フィラー(D)の含有量が少なくても、熱伝導性がかなり高くなる。特にジシアンジアミドを用いた場合には、硬化物と熱伝導体及び導電層との接着性がかなり高くなる。
上記アミン硬化剤としては、ジシアンジアミド、イミダゾール化合物、ジアミノジフェニルメタン及びジアミノジフェニルスルフォン等が挙げられる。硬化物と熱伝導体及び導電層との接着性をより一層高める観点からは、上記アミン硬化剤は、ジシアンジアミド又はイミダゾール硬化剤であることがより一層好ましい。絶縁材料の貯蔵安定性をより一層高める観点からは、上記硬化剤(C)は、融点が180℃以上である硬化剤を含むことが好ましく、融点が180℃以上であるアミン硬化剤を含むことがより好ましい。
上記イミダゾール硬化剤としては、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−ウンデシルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール及び2−フェニル−4−メチル−5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等が挙げられる。
上記フェノール硬化剤としては、フェノールノボラック、o−クレゾールノボラック、p−クレゾールノボラック、t−ブチルフェノールノボラック、ジシクロペンタジエンクレゾール、ポリパラビニルフェノール、ビスフェノールA型ノボラック、キシリレン変性ノボラック、デカリン変性ノボラック、ポリ(ジ−o−ヒドロキシフェニル)メタン、ポリ(ジ−m−ヒドロキシフェニル)メタン、及びポリ(ジ−p−ヒドロキシフェニル)メタン等が挙げられる。硬化物の柔軟性及び硬化物の難燃性をより一層高める観点からは、メラミン骨格を有するフェノール樹脂、トリアジン骨格を有するフェノール樹脂、又はアリル基を有するフェノール樹脂が好ましい。
上記フェノール硬化剤の市販品としては、MEH−8005、MEH−8010及びMEH−8015(以上いずれも明和化成社製)、YLH903(三菱化学社製)、LA−7052、LA−7054、LA−7751、LA−1356及びLA−3018−50P(以上いずれもDIC社製)、並びにPS6313及びPS6492(以上いずれも群栄化学社製)等が挙げられる。
上記芳香族骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物又は該酸無水物の変性物としては、例えば、スチレン/無水マレイン酸コポリマー、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、ピロメリット酸無水物、トリメリット酸無水物、4,4’−オキシジフタル酸無水物、フェニルエチニルフタル酸無水物、グリセロールビス(アンヒドロトリメリテート)モノアセテート、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、及びトリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。
上記芳香族骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物又は該酸無水物の変性物の市販品としては、SMAレジンEF30、SMAレジンEF40、SMAレジンEF60及びSMAレジンEF80(以上いずれもサートマー・ジャパン社製)、ODPA−M及びPEPA(以上いずれもマナック社製)、リカシッドMTA−10、リカシッドMTA−15、リカシッドTMTA、リカシッドTMEG−100、リカシッドTMEG−200、リカシッドTMEG−300、リカシッドTMEG−500、リカシッドTMEG−S、リカシッドTH、リカシッドHT−1A、リカシッドHH、リカシッドMH−700、リカシッドMT−500、リカシッドDSDA及びリカシッドTDA−100(以上いずれも新日本理化社製)、並びにEPICLON B4400、EPICLON B650、及びEPICLON B570(以上いずれもDIC社製)等が挙げられる。
上記脂環式骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物又は該酸無水物の変性物は、多脂環式骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物もしくは該酸無水物の変性物、又はテルペン系化合物と無水マレイン酸との付加反応により得られる脂環式骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物又は該酸無水物の変性物であることが好ましい。これらの硬化剤の使用により、硬化物の柔軟性、並びに硬化物の耐湿性及び接着性がより一層高くなる。
上記脂環式骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物又は該酸無水物の変性物としては、メチルナジック酸無水物、ジシクロペンタジエン骨格を有する酸無水物又は該酸無水物の変性物等も挙げられる。
上記脂環式骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物又は該酸無水物の変性物の市販品としては、リカシッドHNA及びリカシッドHNA−100(以上いずれも新日本理化社製)、並びにエピキュアYH306、エピキュアYH307、エピキュアYH308H及びエピキュアYH309(以上いずれも三菱化学社製)等が挙げられる。
硬化剤(C)は、メチルナジック酸無水物又はトリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸であることも好ましい。メチルナジック酸無水物又はトリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸の使用により、硬化物の耐水性が高くなる。
上記全樹脂成分Xの合計100重量%中、硬化剤(C)の含有量は好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは1重量%以上、好ましくは40重量%以下、より好ましくは25重量%以下である。硬化剤(C)の含有量が上記下限以上であると、絶縁材料を充分に硬化させることが容易である。硬化剤(C)の含有量が上記上限以下であると、硬化に関与しない余剰な硬化剤(C)が発生し難くなる。このため、硬化物の耐熱性及び接着性がより一層高くなる。
(無機フィラー(D))
上記絶縁材料は、無機フィラー(D)を含む。無機フィラー(D)の使用により、硬化物の熱伝導性がかなり高くなる。無機フィラー(D)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。また、上記絶縁材料は、無機フィラー(D)としてシリカを必須で含む。
硬化物の熱伝導性をより一層高める観点からは、無機フィラー(D)の熱伝導率は好ましくは10W/m・K以上、より好ましくは15W/m・K以上、更に好ましくは20W/m・K以上である。無機フィラー(D)の熱伝導率の上限は特に限定されない。熱伝導率が300W/m・K程度である無機フィラーは広く知られており、また熱伝導率が200W/m・K程度である無機フィラーは容易に入手できる。
シリカ以外の無機フィラー(D)は、アルミナ、合成マグネサイト、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化亜鉛及び酸化マグネシウムからなる群から選択された少なくとも1種であることが好ましく、アルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化亜鉛及び酸化マグネシウムからなる群から選択された少なくとも1種であることがより好ましい。これらの好ましい無機フィラーの使用により、硬化物の熱伝導性がより一層高くなる。
シリカ以外の無機フィラー(D)は、球状アルミナ、破砕アルミナ及び球状窒化アルミニウムからなる群から選択された少なくとも1種であることがより好ましく、球状アルミナ又は球状窒化アルミニウムであることが更に好ましい。これらの好ましい無機フィラーの使用により、硬化物の熱伝導性がより一層高くなる。
無機フィラー(D)の新モース硬度は、好ましくは12以下、より好ましくは9以下である。無機フィラー(D)の新モース硬度が9以下であると、硬化物の加工性がより一層高くなる。
硬化物の加工性をより一層高める観点からは、無機フィラー(D)は、合成マグネサイト、結晶シリカ、酸化亜鉛、及び酸化マグネシウムからなる群から選択された少なくとも1種であることが好ましい。これらの無機フィラーの新モース硬度は9以下である。
無機フィラー(D)は、球状のフィラー(球状フィラー)を含んでいてもよく、破砕されたフィラー(破砕フィラー)を含んでいてもよく、板状のフィラー(板状フィラー)を含んでいてもよい。無機フィラー(D)は、球状フィラーを含むことが特に好ましい。球状フィラーは高密度で充填可能であるため、球状フィラーの使用により硬化物の熱伝導性がより一層高くなる。
上記破砕フィラーとしては、破砕アルミナ及び破砕シリカ等が挙げられる。破砕フィラーは、例えば、一軸破砕機、二軸破砕機、ハンマークラッシャー又はボールミル等を用いて、塊状の無機物質を破砕することにより得られる。破砕フィラーの使用により、硬化物中のフィラーが、橋掛け又は効率的に近接された構造となりやすい。従って、硬化物の熱伝導性がより一層高くなる。また、破砕フィラーは、一般的に、通常のフィラーに比べて安価である。このため、破砕フィラーの使用により、絶縁材料のコストが低くなる。
上記シリカは、破砕されたシリカ(破砕シリカ)であることが好ましい。上記破砕シリカの使用により、硬化物の耐湿性がより一層高くなり、硬化物のプレッシャークッカーテストが行われたときに耐電圧性がより一層低下し難くなる。
上記破砕フィラーの平均粒子径は、好ましくは12μm以下、より好ましくは10μm以下、好ましくは1μm以上である。破砕フィラーの平均粒子径が上記上限以下であると、絶縁材料中に、破砕フィラーを高密度に分散させることが可能であり、硬化物の耐電圧性がより一層高くなる。破砕フィラーの平均粒子径が上記下限以上であると、破砕フィラーを高密度に充填させることが容易になる。
破砕フィラーのアスペクト比は特に限定されない。破砕フィラーのアスペクト比は、好ましくは1.5以上、好ましくは20以下である。アスペクト比が1.5未満のフィラーは、比較的高価であり、絶縁材料のコストが高くなる。上記アスペクト比が20以下であると、破砕フィラーの充填が容易である。
上記破砕フィラーのアスペクト比は、例えば、デジタル画像解析方式粒度分布測定装置(日本ルフト社製「FPA」)を用いて、フィラーの破砕面を測定することにより求めることが可能である。
無機フィラー(D)の平均粒径は、好ましくは0.1μm以上、好ましくは40μm以下である。平均粒子径が上記下限以上であると、無機フィラー(D)を高密度で容易に充填できる。平均粒子径が上記上限以下であると、硬化物の耐電圧性がより一層高くなる。
上記「平均粒子径」とは、レーザー回折式粒度分布測定装置により測定した体積平均での粒度分布測定結果から求められる平均粒子径である。
上記絶縁材料100体積%中、無機フィラー(D)の含有量は15体積%以上、より好ましくは30体積%以上、更に好ましくは50体積%以上、好ましくは90体積%以下、より好ましくは85体積%以下、更に好ましくは80体積%以下、特に好ましくは75体積%以下、最も好ましくは70体積%以下である。無機フィラー(D)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、絶縁材料の塗工性も良好になり、かつシート状の絶縁材料の取扱性も良好になる。
上記絶縁材料100体積%中、シリカの含有量は15体積%以上、70体積%以下である。シリカの含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、絶縁材料の塗工性も良好になり、かつシート状の絶縁材料の取扱性も良好になる。さらに、硬化物の耐湿性がより一層高くなり、硬化物のプレッシャークッカーテストが行われたときに耐電圧性がより一層低下し難くなる。上記絶縁材料100体積%中、シリカの含有量は50体積%以上であることが好ましい。シリカの含有量が50体積%以上であると、硬化物の熱伝導性がより一層高くなり、また硬化物の耐湿性が更に一層高くなり、硬化物のプレッシャークッカーテストが行われたときに耐電圧性が更に一層低下し難くなる。
(アルミニウム原子を有する有機化合物(E))
上記絶縁材料は、アルミニウム原子を有する有機化合物(E)を含む。アルミニウム原子を有する有機化合物(E)の使用により、硬化物の耐湿性が高くなり、硬化物のプレッシャークッカーテストが行われたときに耐電圧性が低下し難くなる。
硬化物の耐湿性をより一層高くし、硬化物のプレッシャークッカーテストが行われたときに耐電圧性の低下をより一層抑制する観点からは、アルミニウム原子を有する有機化合物(E)は、アルミニウム系カップリング剤であることが好ましい。
アルミニウム原子を有する有機化合物(E)としては、アルミニウムエチレート、アルミニウムイソプロピレート、アルミニウムジイソプロピレートモノ−sec−ブチレート及びアルミニウム−sec−ブチレート等が挙げられる。
さらに、アルミニウム原子を有する有機化合物(E)として、キレート構造及びアルミニウム原子を有する有機化合物も使用可能である。キレート構造及びアルミニウム原子を有する有機化合物の使用により、絶縁材料の貯蔵安定性が高くなる。キレート構造及びアルミニウム原子を有する有機化合物としては、アルミニウムエチルアセトアセテート・ジイソプロピレート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、アルミニウムアルキルアセトアセテート・ジイソプロピレート、アルミニウムビスエチルアセトアセテート・モノアセチルアセトネート、アルミニウムトリスアセチルアセトネート及びアセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等が挙げられる。
上記全樹脂成分Xの合計100重量%中、アルミニウム原子を有する有機化合物(E)の含有量は好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.05重量%以上、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下である。アルミニウム原子を有する有機化合物(E)の含有量が上記下限以上であると、硬化物の耐熱性と耐湿性とがより一層高くなる。アルミニウム原子を有する有機化合物(E)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化物の耐湿性がより一層高くなり、硬化物のプレッシャークッカーテストが行われたときに耐電圧性がより一層低下し難くなる。上記全樹脂成分Xには、アルミニウム原子を有する有機化合物(E)が含まれる。
(カップリング剤(F))
上記絶縁材料は、カップリング剤(F)を含むことが好ましい。カップリング剤(F)には、アルミニウム原子を有する有機化合物は含まれないこととする。カップリング剤(F)はアルミニウム原子を有さないことが好ましい。カップリング剤(F)は、シラン系のカップリング剤を含むことが好ましい。さらに、カップリング剤(F)は、シラン系、チタン系、又はジルコン系のカップリング剤を含むことが好ましく、チタン系又はジルコン系のカップリング剤を含むことが好ましく、更にチタン系のカップリング剤を含むことが好ましい。チタン系又はジルコン系のカップリング剤の使用により、硬化物の耐水性及び耐湿性、並びに絶縁材料の硬化物の接着対象物に対する接着性がかなり高くなり、特に銅により形成された導電層に対する接着性がかなり高くなる。さらに、チタン系又はジルコン系のカップリング剤の使用により、硬化物の耐熱性も高くなる。また、チタン系又はジルコン系のカップリング剤の使用により、無機フィラー(D)の凝集が抑えられ、かつ硬化物の熱伝導性及び耐電圧性がより一層高くなる。カップリング剤(F)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記カップリング剤(F)がシラン系のカップリング剤(シランカップリング剤)である場合には、上記カップリング剤(F)としては、アミノシランカップリング剤、イミダゾールシランカップリング剤、ビニルシランカップリング剤及びエポキシシランカップリング剤等が挙げられる。シランカップリング剤の使用により、無機フィラー(D)の凝集が抑えられ、かつ硬化物の熱伝導性及び耐電圧性がより一層高くなる。シランカップリング剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
カップリング剤(F)は、チタン系のカップリング剤であってもよく、ジルコン系のカップリング剤であってもよい。硬化物の耐熱性及び耐湿性をより一層高める観点からは、カップリング剤(F)は、チタン系のカップリング剤であることが好ましい。
上記チタン系のカップリング剤は、チタン原子を含む。チタン系のカップリング剤としては、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトライソプロポキシチタン及びテトラブトキシチタン等が挙げられる。チタン系のカップリング剤の市販品としては、プレンアクトTTS、プレンアクト55、プレンアクト46B、プレンアクト338X、プレンアクト238S、プレンアクト38S、プレンアクト138S、プレンアクト41B、プレンアクト9SA及びプレンアクトKR44(いずれも味の素ファインテクノ社製)等が挙げられる。これら以外のチタン系のカップリング剤を用いてもよい。チタン系のカップリング剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記ジルコン系のカップリング剤は、ジルコン原子を含む。ジルコン系のカップリング剤の市販品としては、NZ01、NZ09、NZ12、NZ33、NZ37、NZ38、NZ39、NZ44、NZ66A、NZ97、NZ38J、KZTPP及びKZ55(いずれもケンリッチ・ペトロケミカル社製)等が挙げられる。これら以外のジルコン系のカップリング剤を用いてもよい。ジルコン系のカップリング剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記全樹脂成分Xの合計100重量%中、カップリング剤(F)の含有量は好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.05重量%以上、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下である。カップリング剤(F)の含有量が上記下限以上であると、硬化物の耐熱性と耐湿性とがより一層高くなる。カップリング剤(F)の含有量が上記上限以下であると、絶縁材料の硬化物の耐熱性、及びシート状の絶縁材料の取扱性がより一層高くなる。さらに、カップリング剤(F)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、無機フィラー(D)の凝集がより一層抑えられ、かつ硬化物の熱伝導性及び耐電圧性がより一層高くなる。上記全樹脂成分Xには、カップリング剤(F)が含まれる。
(有機フィラー(G))
上記絶縁材料は有機フィラー(G)を含むことが好ましい。有機フィラー(G)は柔軟性が比較的高い。従って、有機フィラー(G)の使用により、硬化物の耐湿性がより一層高くなり、硬化物のプレッシャークッカーテストが行われたときに耐電圧性がより一層低下し難くなる。
上記有機フィラー(G)は、モノマーにより形成された繰返し構造を含む不溶性粒子であることが好ましい。上記モノマーは、アクリル系モノマー又はスチレン系モノマーであることが好ましい。アクリル系モノマー及びスチレン系モノマーはそれぞれ、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記アクリル系モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸グリシジル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、及びメタクリル酸ジエチルアミノエチル等が挙げられる。上記アクリル系モノマーは1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記スチレン系モノマーとして、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチルスチレン及び3,4−ジクロロスチレン等が挙げられる。スチレン系モノマーは1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
有機フィラー(G)は、コアシェル構造を有することが好ましい。コアシェル構造を有する有機フィラーの使用により、硬化物の耐熱性がより一層高くなる。コアシェル構造を有する有機フィラーは、コア層と、該コア層を被覆しているシェル層とを有する。上記コア層及び該コア層を被覆しているシェル層はアクリル系化合物であることが好ましい。
有機フィラー(G)は、ケイ素原子に酸素原子が直接結合された骨格を有する化合物と、有機物とを含む複合フィラーであることが好ましい。この場合には、硬化物の耐熱性がより一層高くなる。
上記コア層が、ケイ素原子に酸素原子が直接結合された骨格を有する化合物を含むことが好ましい。上記シェル層が、有機物を含むことが好ましい。有機フィラー(G)は、上記ケイ素原子に酸素原子が直接結合された骨格を有する化合物を含むコア層と、上記有機物を含むシェル層とを有する複合フィラーであることが好ましい。
上記ケイ素原子に酸素原子が直接結合された骨格を有する化合物は、シロキサン系ポリマーであることが好ましい。上記有機物は、アクリル系化合物であることが好ましい。
有機フィラー(G)の平均粒子径は、好ましくは0.1μm以上、好ましくは40μm以下、より好ましくは20μm以下である。有機フィラー(G)の平均粒子径が上記下限以上であると、有機フィラー(G)を高密度で容易に充填できる。有機フィラー(G)の平均粒子径が上記上限以下であると、硬化物の耐熱性がより一層高くなる。
上記「平均粒子径」とは、レーザー回折式粒度分布測定装置により測定した体積平均での粒度分布測定結果から求められる平均粒子径である。
上記絶縁材料100体積%中、有機フィラー(G)の含有量は好ましくは0.01体積%以上、より好ましくは0.1体積%以上、好ましくは10体積%以下、より好ましくは5体積%以下、更に好ましくは3体積%以下である。有機フィラー(G)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化物の耐湿性がより一層高くなり、硬化物のプレッシャークッカーテストが行われたときに耐電圧性がより一層低下し難くなる。
(分散剤)
上記絶縁材料は、分散剤を含むことが好ましい。該分散剤の使用により、硬化物の熱伝導性及び耐電圧性がより一層高くなる。
上記分散剤は、水素結合性を有する水素原子を含む官能基を有することが好ましい。上記分散剤が水素結合性を有する水素原子を含む官能基を有することで、硬化物の熱伝導率及び耐電圧性がより一層高くなる。上記水素結合性を有する水素原子を含む官能基としては、例えば、カルボキシル基(pKa=4)、リン酸基(pKa=7)、及びフェノール基(pKa=10)等が挙げられる。
上記水素結合性を有する水素原子を含む官能基のpKaは、好ましくは2以上、より好ましくは3以上、好ましくは10以下、より好ましくは9以下である。上記官能基のpKaが上記下限以上であると、上記分散剤の酸性度が高くなりすぎない。従って、シート状の絶縁材料の貯蔵安定性がより一層高くなる。上記官能基のpKaが上記上限以下であると、上記分散剤の機能が充分に発揮され、硬化物の熱伝導性及び耐電圧性がより一層高くなる。
上記水素結合性を有する水素原子を含む官能基は、カルボキシル基又はリン酸基であることが好ましい。この場合には、硬化物の熱伝導性及び耐電圧性が更に一層高くなる。
上記分散剤としては、具体的には、例えば、ポリエステル系カルボン酸、ポリエーテル系カルボン酸、ポリアクリル系カルボン酸、脂肪族系カルボン酸、ポリシロキサン系カルボン酸、ポリエステル系リン酸、ポリエーテル系リン酸、ポリアクリル系リン酸、脂肪族系リン酸、ポリシロキサン系リン酸、ポリエステル系フェノール、ポリエーテル系フェノール、ポリアクリル系フェノール、脂肪族系フェノール、及びポリシロキサン系フェノール等が挙げられる。上記分散剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記全樹脂成分Xの合計100重量%中、上記分散剤の含有量は、好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下である。上記分散剤の含有量が上記下限以上及び上限以下であると、無機フィラー(D)の凝集が抑えられ、かつ硬化物の熱伝導性及び耐電圧性がより一層高くなる。
(他の成分)
取扱性をより一層高めるために、上記絶縁シートは、ガラスクロス、ガラス不織布、アラミド不織布等の基材物質を含んでいてもよい。ただし、上記基材物質を含まなくても、上記組成を有するシート状の絶縁材料(絶縁シート)は室温(23℃)において自立性を有し、かつ優れた取扱性を有する。よって、絶縁シートは基材物質を含まないことが好ましく、特にガラスクロスを含まないことが好ましい。絶縁シートが上記基材物質を含まない場合には、絶縁シートの厚みを薄くすることができ、かつ硬化物の熱伝導性をより一層高めることができる。さらに、絶縁シートが上記基材物質を含まない場合には、必要に応じて絶縁シートにレーザー加工又はドリル穴開け加工等の各種加工を容易に行うこともできる。なお、自立性とは、PETフィルム又は銅箔といった支持体が存在しなくても、シートの形状を保持し、シートとして取り扱うことができることをいう。
さらに、上記絶縁材料は、必要に応じて、粘着性付与剤、可塑剤、チキソ性付与剤、難燃剤、光増感剤及び着色剤などを含んでいてもよい。
(絶縁材料の他の詳細)
上記絶縁材料は、熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体を導電層に接着するために用いられる。
上記絶縁シートの製造方法は特に限定されない。絶縁シートは、例えば、上述した材料を混合した混合物を溶剤キャスト法又は押し出し成膜法等の方法でシート状に成形することにより得ることができる。シート状に成形する際に、脱泡することが好ましい。
絶縁シートの厚みは特に限定されない。また、絶縁材料をシート化したときのシート状の絶縁材料の厚みは特に限定されない。絶縁シート及びシート状の絶縁材料の厚みは、好ましくは10μm以上、より好ましくは20μm以上、更に好ましくは30μm以上、好ましくは300μm以下、より好ましくは200μm以下、更に好ましくは120μm以下である。厚みが上記下限以上であると、硬化物の絶縁性が高くなる。厚みが上記上限以下であると、金属体を導電層に接着したときに放熱性が高くなる。
絶縁材料の硬化物の熱伝導率は、好ましくは0.3W/m・K以上、より好ましくは1.0W/m・K以上、更に好ましくは1.5W/m・K以上である。熱伝導率が高いほど、硬化物の熱伝導性が十分に高くなる。
絶縁材料の硬化物の絶縁破壊電圧は、好ましくは40kV/mm以上、より好ましくは50kV/mm以上、更に好ましくは60kV/mm以上、特に好ましくは70kV/mm以上である。絶縁破壊電圧が高いほど、絶縁材料が例えば電力素子用のような大電流用途に用いられた場合に、絶縁性を十分に確保できる。
(積層構造体の他の詳細)
本発明に係る絶縁材料は、熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体の少なくとも片面に、絶縁層を介して導電層が積層されている積層構造体の絶縁層を構成するために好適に用いられる。
図1に、本発明の一実施形態に係る絶縁材料を用いた積層構造体の一例を示す。
図1に示す積層構造体1は、熱伝導体2と、熱伝導体2の第1の表面2aに積層された絶縁層3と、絶縁層3の熱伝導体2が積層された表面とは反対側の表面に積層された導電層4とを備える。熱伝導体2の第1の表面2aとは反対の第2の表面2bには、絶縁層及び導電層は積層されていない。絶縁層3は、本発明に係る絶縁材料を硬化させることにより形成されている。熱伝導体2の熱伝導率は10W/m・K以上である。
熱伝導体の少なくとも一方の面に、絶縁層と導電層とがこの順に積層されていればよく、熱伝導体の他方の面にも、絶縁層と導電層とがこの順に積層されていてもよい。
積層構造体1では、絶縁層3が高い熱伝導率を有するので、導電層4側からの熱が絶縁層3を介して熱伝導体2に伝わりやすい。積層構造体1では、熱伝導体2によって熱を効率的に放散させることができる。
例えば、両面に銅回路が設けられた積層板又は多層配線板、銅箔、銅板、半導体素子又は半導体パッケージ等の各導電層に、絶縁材料を介して金属体を接着した後、絶縁材料を硬化させることにより、積層構造体1を得ることができる。
上記熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体は特に限定されない。上記熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体としては、例えば、アルミニウム、銅、アルミナ、ベリリア、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム及びグラファイトシート等が挙げられる。上記熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体は、金属であることが好ましく、銅又はアルミニウムであることがより好ましい。銅又はアルミニウムは、放熱性に優れている。
本発明に係る絶縁材料は、基板上に半導体素子が実装されている半導体装置の導電層に、熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体を接着するために好適に用いられる。
本発明に係る絶縁材料は、半導体素子以外の電子部品素子が基板上に搭載されている電子部品装置の導電層に、熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体を接着するためにも好適に用いられる。
以下、本発明の具体的な実施例及び比較例を挙げることにより、本発明を明らかにする。なお、本発明は以下の実施例に限定されない。
以下の材料を用意した。
[ポリマー(A)]
(1)ビスフェノールA型フェノキシ樹脂(三菱化学社製「E1256」、Mw=51000、Tg=98℃)
(2)高耐熱フェノキシ樹脂(新日鐵化学社製「FX−293」、Mw=43700、Tg=163℃)
(3)エポキシ基含有スチレン樹脂(日油社製「マープルーフG−1010S」、Mw=100000、Tg=93℃)
[硬化性化合物(B)]
(1)ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(三菱化学社製「エピコート828US」、Mw=370)
(2)ビスフェノールF型液状エポキシ樹脂(三菱化学社製「エピコート806L」、Mw=370)
(3)フルオレン骨格エポキシ樹脂(大阪ガスケミカル社製「オンコートEX1011」、Mw=486)
(4)ベンゼン骨格含有オキセタン樹脂(宇部興産社製「エタナコールOXTP」、Mw=362.4)
(5)ヘキサヒドロフタル酸骨格液状エポキシ樹脂(日本化薬社製「AK−601」、Mw=284)
(6)ビスフェノールA型固体状エポキシ樹脂(三菱化学社製「1003」、Mw=1300)
[硬化剤(C)]
(1)脂環式骨格酸無水物(新日本理化社製「MH−700」)
(2)芳香族骨格酸無水物(サートマー・ジャパン社製「SMAレジンEF60」)
(3)ビフェニル骨格フェノール樹脂(明和化成社製「MEH−7851−S」)
(4)トリアジン骨格系フェノール樹脂(DIC社製「フェノライトKA−7052−L2」)
(5)ジシアンジアミド(三菱化学社製「DICY7」)
(6)イソシアヌル変性固体分散型イミダゾール(イミダゾール系硬化促進剤、四国化成工業社製「2MZA−PW」)
[無機フィラー(D)]
(1)8μmシリカ(球状シリカ、龍森社製「MSS−7」、平均粒子径8μm、熱伝導率10W/m・K、新モース硬度9)
(2)10μmシリカ(破砕シリカ、龍森社製「CMC−1」、平均粒子径10μm、熱伝導率10W/m・K、新モース硬度9)
(3)5μmシリカ(破砕シリカ、龍森社製「VX−S2」、平均粒子径5μm、熱伝導率10W/m・K、新モース硬度9)
(4)5μmアルミナ(破砕アルミナ、日本軽金属社製「LT300C」、平均粒子径5μm、熱伝導率36W/m・K、新モース硬度12)
(5)6μm窒化アルミニウム(破砕窒化アルミニウム、東洋アルミニウム社製「FLC」、平均粒子径6μm、熱伝導率200W/m・K、新モース硬度11)
[アルミニウム原子を有する有機化合物(E)]
(1)アルミニウム−sec−ブチレート(川研ファインケミカル社製)
(2)アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート(味の素ファインテクノ社製「AL−M」)
[カップリング剤(F)]
(1)アミノシランカップリング剤(信越化学工業社製「KBM903」)
(2)エポキシシランカップリング剤(信越化学工業社製「KBE403」)
[有機フィラー(G)]
(1)0.1μm粒子(コアシェル型シリコーン−アクリル粒子、旭化成ワッカーシリコーン社製「P22」、平均粒子径0.1μm、コアシェル構造を有する、ケイ素原子に酸素原子が直接結合された骨格を有する化合物を含むコア層と有機物を含む)
(2)0.5μm粒子(コアシェル型有機粒子、ガンツ化成社製「AC−3355」、平均粒子径0.5μm、コアシェル構造を有する)
(3)4μm粒子(ガンツ化成社製「GM−0401S」、平均粒子径4μm)
[溶剤]
(1)メチルエチルケトン
(実施例1〜36及び比較例1〜8)
ホモディスパー型撹拌機を用いて、下記の表1〜5に示す割合(配合単位は重量部)で各成分を配合し、混練し、絶縁材料を調製した。
厚み50μmの離型PETシートに、上記絶縁材料を100μmの厚みになるように塗工し、90℃のオーブン内で30分乾燥して、PET(ポリエチレンテレフタレート)シート上に絶縁シートを作製した。
(評価)
(1)取扱性
PETシートと、該PETシート上に形成された作製直後の絶縁シートとを有する積層シートを460mm×610mmの大きさに切り出して、絶縁シートをPETシートを剥離して、テストサンプルを得た。
半径0.5mmの丸棒に、上記テストサンプルを巻き付けて180°折り曲げて、折り曲げ試験を実施した。上記テストサンプルに割れが発生する巻き付け回数から、取り扱い性を下記の基準で判定した。
[取扱性の判定基準]
〇○:巻き付け回数30回でも割れが発生しない
○:巻き付け回数5回以上、29回以下で割れが発生
×:巻き付け回数4回以下で割れが発生
(2)熱伝導性
熱伝導率計(京都電子工業社製「迅速熱伝導率計QTM−500」)を用いて、作製直後の絶縁シートの熱伝導率を測定した。熱伝導性を下記の基準で判定した。
[熱伝導性の判定基準]
○○:熱伝導率が1.5W/m・K以上
○:熱伝導率が0.3W/m・K以上、1.5W/m・K未満
×:熱伝導率が0.3W/m・K未満
(3)絶縁破壊電圧(耐電圧性)
作製直後の絶縁シートを100mm×100mmの大きさに切り出して、テストサンプルを得た。得られたテストサンプルを120℃のオーブン内で1時間、更に200℃のオーブン内で1時間硬化させ、絶縁シートの硬化物を得た。耐電圧試験器(MODEL7473、EXTECH Electronics社製)を用いて、絶縁シートの硬化物間に1kV/秒の速度で電圧が上昇するように、交流電圧を印加した。絶縁シートの硬化物が破壊した電圧を、絶縁破壊電圧(PCT前の絶縁破壊電圧)とした。絶縁破壊電圧(耐電圧性)を下記の基準で判定した。
[絶縁破壊電圧(耐電圧性)の判定基準]
〇○:70kV/mm以上
○:50kV/mm以上、70kV/mm未満
×:50kV/mm未満
(4)プレッシャークッカーテスト(PCT)後の絶縁破壊電圧(耐電圧製)
作製直後の絶縁シートを100mm×100mmの大きさに切り出して、テストサンプルを得た。得られたテストサンプルを120℃のオーブン内で1時間、更に200℃のオーブン内で1時間硬化させ、絶縁シートの硬化物を得た。
得られた硬化物を120℃100%RHの条件で250時間処理することにより、プレッシャークッカーテスト(PCT)を行った。
耐電圧試験器(MODEL7473、EXTECH Electronics社製)を用いて、PCT後の絶縁シートの硬化物間に1kV/秒の速度で電圧が上昇するように、交流電圧を印加した。絶縁シートの硬化物が破壊した電圧を、絶縁破壊電圧とした。PCT後の絶縁破壊電圧(耐電圧性)を下記の基準で判定した。
[絶縁破壊電圧(耐電圧性)の判定基準]
〇○:PCT後の絶縁破壊電圧が、PCT前の絶縁破壊電圧の70%以上
○:PCT後の絶縁破壊電圧が、PCT前の絶縁破壊電圧の30%以上、70%未満
×:PCT後の絶縁破壊電圧が、PCT前の絶縁破壊電圧の30%未満
結果を下記の表1〜5に示す。下記の表5において、*1は、硬化しなかったことを示し、「−」は評価していないことを示す。また、下記の表1〜5において、シリカの含有量(体積%)及び有機フィラー(G)の含有量(体積%)は、絶縁シート100体積%中での割合を示す。
Figure 2013108027
Figure 2013108027
Figure 2013108027
Figure 2013108027
Figure 2013108027
なお、破砕シリカを用いた実施例19と球状シリカを用いた実施例29とでは、PCT後の絶縁破壊電圧の評価結果はいずれも「○○」であるが、実施例19の方が実施例29よりもPCT後の絶縁破壊電圧の評価結果の数値は高かった。
有機フィラー(G)を用いた実施例1と有機フィラー(G)を用いていない実施例19とでは、PCT後の絶縁破壊電圧の評価結果はいずれも「○○」であるが、実施例1の方が実施例19よりもPCT後の絶縁破壊電圧の評価結果の数値は高かった。
カップリング剤(F)を用いた実施例20とカップリング剤(F)を用いていない実施例19とでは、PCT後の絶縁破壊電圧の評価結果はいずれも「○○」であるが、実施例20の方が実施例19よりもPCT後の絶縁破壊電圧の評価結果の数値は高かった。
1…積層構造体
2…熱伝導体
2a…第1の表面
2b…第2の表面
3…絶縁層
4…導電層
本発明の広い局面によれば、熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体と導電層とを接着するために用いられる絶縁シートであるか、又は上記熱伝導体もしくは上記導電層上でシート化された後に該熱伝導体と該導電層とを接着するために用いられる絶縁ペーストである絶縁材料(プリプレグを除く)であって、分子量が10000未満であり、かつ環状エーテル基を有する硬化性化合物と、硬化剤と、シリカと、アルミニウム原子を有する有機化合物とを含み、上記硬化性化合物が、エポキシ基を有するエポキシ化合物又はオキセタニル基を有するオキセタン化合物であり、上記アルミニウム原子を有する有機化合物が、アルミニウム系カップリング剤であり、絶縁材料100重量%中、上記シリカの含有量が15体積%以上、70体積%以下である、絶縁材料が提供される。
すなわち、本発明の広い局面によれば、熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体と、該熱伝導体の表面に積層された絶縁層と、該絶縁層の上記熱伝導体側とは反対の表面に積層された導電層とを備え、上記絶縁層が、絶縁材料(但し、プリプレグを除く)をシート状で硬化させることにより形成されており、上記絶縁材料が、分子量が10000未満であり、かつ環状エーテル基を有する硬化性化合物と、硬化剤と、シリカと、アルミニウム原子を有する有機化合物とを含み、上記硬化性化合物が、エポキシ基を有するエポキシ化合物又はオキセタニル基を有するオキセタン化合物であり、上記アルミニウム原子を有する有機化合物が、アルミニウム系カップリング剤であり、上記絶縁材料100重量%中、上記シリカの含有量が15体積%以上、70体積%以下である、積層構造体が提供される。
記絶縁材料は、シランカップリング剤をさらに含むことが好ましい。上記シリカは破砕シリカであることが好ましい。上記絶縁材料は、有機フィラーを含み、上記絶縁材料100重量%中、上記有機フィラーの含有量は0.1体積%以上、3体積%以下であることが好ましい。上記絶縁材料は、重量平均分子量が10000以上であるポリマーをさらに含むことが好ましい。上記硬化剤は、塩基性の硬化剤を含むことが好ましい。上記熱伝導体は金属であることが好ましい。

Claims (8)

  1. 熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体と導電層とを接着するために用いられる絶縁シートであるか、又は前記熱伝導体もしくは前記導電層上でシート化された後に該熱伝導体と該導電層とを接着するために用いられる絶縁ペーストである絶縁材料であって、
    分子量が10000未満であり、かつ環状エーテル基を有する硬化性化合物と、
    硬化剤と、
    シリカと、
    アルミニウム原子を有する有機化合物とを含み、
    絶縁材料100重量%中、前記シリカの含有量が15体積%以上、70体積%以下である、絶縁材料。
  2. 前記アルミニウム原子を有する有機化合物が、アルミニウム系カップリング剤である、請求項1に記載の絶縁材料。
  3. シランカップリング剤をさらに含む、請求項1又は2に記載の絶縁材料。
  4. 前記シリカが破砕シリカである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の絶縁材料。
  5. 有機フィラーを含み、
    前記絶縁材料100重量%中、前記有機フィラーの含有量が0.1体積%以上、3体積%以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の絶縁材料。
  6. 重量平均分子量が10000以上であるポリマーをさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の絶縁材料。
  7. 前記硬化剤が塩基性の硬化剤を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の絶縁材料。
  8. 前記熱伝導体が金属である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の絶縁材料。
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