JP2013106832A - テープ型の使い捨ておむつ - Google Patents

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欣哉 朝井
Norihiko Nakajima
紀彦 中島
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Abstract

【解決課題】
本発明は,フロントパッチの面積が少なく,かつ,着用者の動きに合わせて上下方向に折れ曲がりやすいフロントパッチ有するテープ型使い捨ておむつを提供することを解決課題とする。
【解決手段】
本発明は,フロントパッチの上縁辺と下縁辺の形状を凹部と凸部が連続して繰り返す形状とすることにより,フロントパッチの面積を減らすことができ,おむつの材料コストを削減できるという知見に基づくものである。また,本発明は,フロントパッチの上縁辺と下縁辺の形状を凹部と凸部が連続して繰り返す形状とすることにより,フロントパッチが着用者の動きに合わせて上下方向に折れ曲がりやすくなるという知見に基づくものである。
【選択図】図1

Description

本発明は,使い捨ておむつに関する。具体的に説明すると,本発明は,後身頃に設けられた止着テープを前身頃に止め付けることにより,着用者の身体に装着されるテープ型の使い捨ておむつに関するものである。
従来から,後身頃に止着テープが取り付けられ,前身頃にフロントパッチが設けられたテープ型の使い捨ておむつが知られている。止着テープとフロントパッチは,例えばフック材(雄部材)とループ材(雌部材)の面ファスナーにより機械的に結合できるようになっている。このため,後身頃に設けられた止着テープを前身頃に設けられたフロントパッチに止め付けることで,使い捨ておむつを着用者の身体に装着することが可能である。
このように,フロントパッチはテープ型の使い捨ておむつを着用者の身体に固定するための重要な役割を担うものである。従来のフロントパッチは,一般的に,その形状が四角形状で形成されていた(特許文献1及び特許文献2)。例えば,従来のフロントパッチは,使い捨ておむつの前身頃の左右方向を長手とする長方形状で形成されるものであった。また,フロントパッチは止着テープを止め着け易くするために,可能な限り広い面積で前身頃の外表面に設けることが好ましいとされていた。
特開2010−057713号公報 特開2011−30604号公報
しかしながら,フロントパッチは高価な部材であるため,従来技術のように,フロントパッチを可能な限り広い面積で前身頃の外表面に設けることとすると,おむつの材料コストがかさむという問題があった。
また,フロントパッチは比較的硬い素材で形成されたものであるため,従来技術のように,フロントパッチを四角形状で前身頃の外表面に設けることとすると,着用者が前屈みになった際に,フロントパッチが上下方向に折れ曲がりにくく,着用者の腹部を圧迫し,着用感が好ましくないという問題があった。
このため,現在は,フロントパッチにかかる材料コストが抑えられ,かつ,着用感の優れたテープ型使い捨ておむつが求められている。
そこで,本発明者らは,上記従来技術の問題点を解消するために鋭意検討した結果,フロントパッチの上縁辺と下縁辺の形状を凹部と凸部が連続して繰り返す形状とすることにより,止着テープを止め着けるための領域を広く確保しつつも,フロントパッチの面積を減らすことができ,その結果おむつの材料コストを削減できるという知見を得た。また,本発明者らは,フロントパッチの上縁辺と下縁辺の形状を凹部と凸部が連続して繰り返す形状とすることにより,フロントパッチが着用者の動きに合わせて上下方向に折れ曲がりやすくなるという知見を得た。
具体的に,本発明は,以下の構成を有する。
本発明は,止着テープ10とフロントパッチ20を有するテープ型使い捨ておむつに関するものである。本発明に係る使い捨ておむつは,装着時において,着用者の背部を覆う後身頃1と,着用者の腹部を覆う前身頃2と,後身頃1と前身頃2の間に位置する股下部3から構成される。後身頃1には,後身頃1の左右の側縁から延出するように止着テープ10が取り付けられている。前身頃2には,止着テープ10を止め付けるためのフロントパッチ20が設けられている。
フロントパッチ20は,上部の長辺である上縁辺201,下部の長辺である下縁辺203,上縁辺201及び下縁辺203の左右両端部を結ぶ左縁辺205及び右縁辺207により画定された形状である。そして,フロントパッチ20の上縁辺201及び下縁辺203の形状は,フロントパッチ20の長手方向に凹部21と凸部22が連続して繰り返す形状である。
本発明では,上記構成のように,フロントパッチ20の上縁辺201及び下縁辺203の形状が,凹部21と凸部22が連続した形状となっている。このため,本発明では,フロントパッチ20の内側に向かって凹部21が形成されるため,止着テープを止め着けるための領域を確保しつつも,フロントパッチ20の面積を減らすことができる。また,フロントパッチ20は高価な部材からできているため,フロントパッチ20の面積を減らすことで,結果として,おむつの材料コストを削減することができる。
本発明の上縁辺201及び下縁辺203の形状は,凹部21と凸部22の連続が3回以上15回以下繰り返された形状であってもよい。
上記構成のように,凹部21と凸部22との連続を複数回繰り返すことによって,フロントパッチ20の面積を効果的に減らすことができる。
また,フロントパッチ20は比較的硬い素材で形成されたものであるため,フロントパッチ20は上下方向に折れ曲がりにくい性質がある。この点,本発明では,フロントパッチ20を部分的に切り抜いて凹部21を形成しているため,フロントパッチ20の動きの自由度が増し,フロントパッチ20が上下方向に折れ曲がりやすくなる。このため,使い捨ておむつの着用感をより向上させることができる。
本発明では,上縁辺201及び下縁辺203の形状は,波形の形状であってもよい。上縁辺201及び下縁辺203を曲線で構成することにより,着用者の腹部又は両脚部の付け根にフロントパッチの角や直線部分が当たることを防止することができる。また,上縁辺201及び下縁辺203の形状を,波形の形状とすることにより,使い捨ておむつの着用感をより向上させることができる。
本発明では,上縁辺201の形状と,下縁辺203の形状は,同一形状であることが好ましい。フロントパッチ20は,その製造工程において,上縁辺201と下縁辺203に対応する位置で裁断されることにより成型される。このため,上縁辺201と下縁辺203を同一の凹凸形状とすれば,フロントパッチ20を同一の裁断刃で成型することが可能となる。従って,フロントパッチ20の上縁辺201と下縁辺203を裁断する裁断手段(裁断刃)を別々に設ける必要がなくなる。また,上縁辺201と下縁辺203を同一形状とすることで,フロントパッチ20の形成工程において生じる切れカスを回収する手段が必要なくなるため,製造機に投じるコストを節減することができる。
本発明に係る使い捨ておむつの止着テープ10は,その先端近傍に止着手段11を有する。本発明では,止着手段11の左右方向の直線距離において,最も長い距離をSとし,フロントパッチ20の上縁辺201及び下縁辺203における凸部間の左右方向の直線距離において,最も長い距離をRとした場合,S≧Rとすることが好ましい。
Rは,隣接する凸部間の左右方向の直線距離において,最も長い距離を示す。例えば,凹部21が,凹部の頂点210に向かって狭まる形状である場合は,Rは隣接する凸部の頂点220の間の距離を示し,凹部21が,凹部の頂点210に向かって広がる形状である場合は,Rは凸部間の左右方向の距離の最も長い距離を示す。
上記構成のように,止着手段11の左右方向の長さを凹部間の距離と同等か,それ以上とすることにより,凹部21に跨って止着手段11を止め付けることができる。
本発明では,フロントパッチ20の上縁辺201及び下縁辺203における凹部の頂点210と,凸部の頂点220の上下方向の距離が,5mm以上80mm以下であることが好ましい。凹部の頂点210と,凸部の頂点220の上下方向の距離が,5mm以上80mm以下であれば,効果的にフロントパッチ20の面積を減らすことができる。
本発明は,上述した発明特定事項を有することにより,止着テープ10の止め着け領域Aを広く確保しつつも,フロントパッチ20の面積を減らすことができる。フロントパッチ20は高価な部材からできているため,フロントパッチ20を形成する面積を減らすことで,結果として,おむつの材料コストを削減することができる。
また,本発明は,上述した発明特定事項を有することにより,フロントパッチ20が上下方向に折れ曲がりやすくなり,使い捨ておむつの着用感をより向上させることができる。
図1は,テープ型使い捨ておむつの例を示す斜視図である。 図2は,テープ型使い捨ておむつの例を示す展開図である。 図3は,ある実施形態に係るフロントパッチを示している。 図4は,他の実施形態に係るフロントパッチを示している。 図5は,他の実施形態に係るフロントパッチを示している。 図6は,他の実施形態に係るフロントパッチを示している。 図7は,止着手段を有する止着テープの例を示している。 図8は,フロントパッチに止着手段が取り付けられた状態のテープ型使い捨ておむつを示す正面図である。 図9は,フロントパッチの製造工程の概要を説明するための図である。
以下,図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。本発明は,以下に説明する形態に限定されるものではなく,以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜修正したものも含む。
なお,本明細書において,「左右方向」とは,図2に示される展開された使い捨ておむつの短手方向(図2中の左右方向)を意味する。また,「上下方向」とは,図2に示される展開された使い捨ておむつの長手方向(図2中の上下方向)を意味する。「左右方向」と「上下方向」は,互いに直交する方向である。
また,本明細書において,「A〜B」とは,A以上B以下であることを意味する。
(1.使い捨ておむつの基本構成)
図1は,テープ型の使い捨ておむつの例を示す斜視図であり,前身頃2の外表面に取り付けられたフロントパッチ20が見えるように,前身頃2を折り返した状態を描画したものである。図2は,テープ型の使い捨ておむつの例を示す展開図であり,使い捨ておむつを,装着時において着用者の肌に当接しない面(肌非当接面)側から見た状態を示している。
図1や図2に示されるように,本発明のテープ型使い捨ておむつ100は,装着時に着用者の背部を覆う後身頃1,着用者の腹部を覆う前身頃2,及び着用者の股下にあてがわれる股下部3の各部から構成される。
テープ型の使い捨ておむつ100の後身頃1及び前身頃2には,左右両方向にサイドフラップが延設されている。また,後身頃1には,各サイドフラップの側縁から突出するように止着テープ10が取り付けられている。一方,前身頃2の肌非当接面側には,止着テープ10を止め付けるためのフロントパッチ20が設けられている。このため,テープ型の使い捨ておむつ100は,後身頃1を着用者の背部にあてがい,前身頃2を着用者の腹部にあてがった状態で,後身頃1に取り付けられている止着テープ10を,前身頃2に設けられたフロントパッチ20に止め付けることにより,着用者に装着することが可能である。
尚,図1,図2及び図8では,フロントパッチ20が他の部位と区別されやすいように,フロントパッチ20に網掛け模様を付して示している。
後身頃1と前身頃2の間には股下部3が位置する。この股下部3を中心として,後身頃1から前身頃2にかけて,尿などの液体を吸収し保持するための吸収体31が配設されている。この吸収体31は,着用者の肌に当接する面(肌当接面)側から液透過性のトップシート32によって被覆され,反対側の肌非当接面側から液不透過性のバックシート33によって被覆されている。従って,尿などの液体は,トップシート32を透過して,吸収体31に吸収保持され,液透過性のバックシート33によって外部への漏出が阻止される。
また,トップシート32の両側縁にはサイドシート34を配設することとしてもよい。サイドシート34は,疎水性を有しながらも通気性の高い材料によって形成されていることが好ましい。また,サイドシート34の一端をトップシート32の表面上に固定し,その他端に弾性伸縮材(立体ギャザー伸縮材)41を伸長状態で配設することにより,立体ギャザー35を形成することとしてもよい。この立体ギャザー35は,立体ギャザー伸縮材41が収縮すると,その収縮力を利用して起立する。起立した立体ギャザー35は,トップシート32の側方から液体が漏洩することを防止するための防漏壁として機能する。
また,バックシート33の外表面には,バックシート33を補強し,その手触りを良くするために,カバーシート36を貼り合わせることとしてもよい。カバーシート36を形成する材料としては,例えば,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエステルのような熱可塑性樹脂からなる不織布,又は湿式不織布を用いることができる。
(2.使い捨ておむつの各部構成)
以下,本発明に係るテープ型使い捨ておむつの各部の構成について説明する。
(2−1.フロントパッチ)
フロントパッチ20は,後身頃1に設けられた止着テープ10を,前身頃2に止め付けて保持するための部材である。フロントパッチ20は,前身頃2の外表面(肌非当接面側)に取り付けられており,上述した止着テープ10とともに,ファスニング機構を構成する。例えば,止着テープ10の止着手段11として粘着テープが採用された場合には,フロントパッチ20は,表面が平滑なプラスチックフィルム等で形成すればよい。一方,止着テープ10の止着手段11として,面状ファスナーのフック材が採用された場合には,フロントパッチ20としては面状ファスナーのループ材を採用すればよい。
(2−1−1.フロントパッチのある実施形態)
図3は,本発明において採用されるフロントパッチのある実施形態を示した図である。フロントパッチの形状は,図3に示された形状に限定されるものではないが,本発明に係るフロントパッチの形状について,まず好ましい実施形態を取り上げて説明する。なお,図3から図6においては,フロントパッチの形状を説明するために,一部の要素に“黒丸”を付けて表しているが,この“黒丸”は実在するものではない。また,図3(b),図7及び図8においては,図中に“破線”が表示さているが,この“破線”は実在しない仮想線である。
図3(a)に示されるように,フロントパッチ20は,上縁辺201,下縁辺203,上縁辺201及び下縁辺203の左右両端部を結ぶ左縁辺205及び右縁辺207により画定された形状である。上縁辺201,下縁辺203,左縁辺205及び右縁辺207は直線であってもよく,曲線であってもよい。
フロントパッチ20の上縁辺201及び下縁辺203の形状は,フロントパッチ20の長手方向に凹部21と凸部22が連続して繰り返す形状である。ここで,凹部とは,フロントパッチ20の内側方向に向かって凹む形状であり,凸部22はフロントパッチ20の外側方向に向かって膨らむ形状である。凹部21と凸部22は直線又は曲線で構成されたものでもよく,曲線と直線の組み合わせで構成されたものでもよい。
本発明のフロントパッチ20の上縁辺201及び下縁辺203の凹部21の形状は,フロントパッチ20を内側方向に向かって,部分的に切り抜くことで形成されている。凸部22は,フロントパッチ20を部分的に切り抜いて凹部21を形成した結果,各凹部間に形成されるものである。このため,本発明のフロントパッチ20の面積は,凸部の頂点220を左右方向に結ぶ上下2本の長辺と左縁辺205及び右縁辺207の延長線で画定される止着テープ10の止め着け領域Aの面積よりも小さくなっている。具体的には,凹部21を形成するために,フロントパッチ20を切り抜いた面積分だけ,止め着け領域Aよりもフロントパッチ20の面積が小さくなっている。フロントパッチ20は高価な部材からできているため,フロントパッチ20の面積を減らすことで,おむつの材料コストを削減することができる。
フロントパッチは比較的硬い素材で形成されたものが多いため,従来のような四角形状のフロントパッチでは,着用者が前屈みになった場合などに,その動きに合わせて上下方向に自由に折れ曲がりにくいものであった。仮に,従来のような四角形状のフロントパッチが上下方向に折れ曲がった場合でも,屈折したフロントパッチが固いため,着用者の腹部を不要に圧迫することがあった。しかし,本発明では,フロントパッチ20を部分的に切り抜いて凹部21を形成しているため,フロントパッチ20の動きの自由度が増し,フロントパッチ20が上下方向に柔軟に折れ曲がりやすくなる。本発明のフロントパッチ20は上下方向に折れ曲がりやすいため,着用者が前屈みになった場合などでも着用者の腹部の動きに合わせて変形することができる。このため,使い捨ておむつの着用感をより向上させることができる。
「凹部21と凸部22の連続」とは,1つの凹部21と1つの凸部22が連なる構成をいう。本発明では,上縁辺201及び下縁辺203の形状は,凹部21と凸部22の連続が3回〜15回繰り返された形状であってもよい。例えば,上縁辺201に,凹部21と凸部22の連続が3回繰り返された形状とは,上縁辺201に凹部の頂点210が3つ,凸部の頂点220が4つ形成されたものであり,凹部21と凸部22は交互に繰り返される形状をいう。各々の凹部21と凸部22の大きさは全て均一であることが好ましいが,異なる大きさのものとしてもよい。例えば,左縁辺205及び右縁辺207の近くには中心部よりも大きな形状の凹部21と凸部22を設けてもよい。
図3(a)に示されるように,フロントパッチ20の上縁辺201及び下縁辺203の形状は,波形の形状であってもよい。波形の形状とは,凹部の頂点210と凸部の頂点220を曲線でつないだ形状をいう。本発明では,上縁辺201及び下縁辺203の形状を波形の形状とすることにより,フロントパッチ20の上縁辺201及び下縁辺203の全体を曲線で構成することができる。これにより,仮に着用者の腹部や両脚部の付け根がフロントパッチ20の上縁辺201及び下縁辺203に接触した場合であっても,フロントパッチ20の角や直線部分が肌に当たることがなく,着用者に対して不要な不快感を与えることがない。また,仮に着用者の腹部や両脚部の付け根がフロントパッチ20の上縁辺201及び下縁辺203に接触した場合であっても,当接部は曲線であるため,着用者の肌を傷つける危険性を最小限とすることができる。
図3(a)に示されるように,フロントパッチ20の上縁辺201及び下縁辺203の形状は,同一形状であることが好ましい。また,上縁辺201及び下縁辺203の形状が波形の場合は,上縁辺201及び下縁辺203の曲線は,同じ曲率で形成されることが好ましい。
このように,上縁辺201及び下縁辺203の形状を一致させるためには,上縁辺201と下縁辺203を裁断する際に,同じ裁断刃(カッター)を使用すればよい。上縁辺201と下縁辺203の形状を一致させることより,上縁辺201と下縁辺203を裁断する裁断手段(裁断刃)を別々に設ける必要がなくなる。また,上縁辺201と下縁辺203の形状を一致させることより,フロントパッチ20の切れカスが生じることがなくなり,フロントパッチ20の切れカスの回収手段を設ける必要もなくなる。このため,製造工程を簡略化することができ,また,フロントパッチ20を形成するために用いられる材料を少なくすることができる。
(2−1−2.フロントパッチの凸部間の距離)
図3(b)に示されるように凹部21と凸部22が連続して繰り返す形状の隣接する凸部間の左右方向の直線距離において,最も長い距離を線分Rとする。換言すると,線分Rは,1つの凹部21を形成する辺の左右方向の距離の最も長い距離を示す。例えば,凹部21が,凹部の頂点210に向かって狭まる形状である場合は,Rは隣接する凸部の頂点220の間の距離を示し,凹部21が,凹部の頂点210に向かって広がる形状である場合は,Rは凸部間の左右方向の距離の最も長い距離を示す。線分Rの長さはおむつのサイズによっても異なるが,大人用のおむつでは,3mm〜80mmであることが好ましく,5mm〜50mmであることより好ましく,10mm〜40mmでることが特に好ましい。
図3(b)に示されるように,フロントパッチ20の左右方向の全体の長さを線分Qとした場合,線分Rの長さは,線分Qの長さに対して1%〜15%の長さであればよく,2%〜10%の長さであることが好ましく,3%〜7%の長さであることが特に好ましい。
(2−1−3.凹部,凸部の形状)
図3(b)に示されるように,凹部21と凸部22が連続して繰り返す形状の凹部の頂点210と,凸部の頂点220の上下方向の距離を線分Tとする。線分Tの長さは,おむつのサイズによっても異なるが,大人用のおむつでは,3mm〜100mmであることが好ましく,5mm〜80mmであることより好ましく,10mm〜50mmでることが特に好ましい。
図3(b)に示されるように,フロントパッチ20の上下方向の長さを線分Uとした場合,線分Tの長さは線分Uの長さに対して10%〜45%の長さであればよく,15%〜40%の長さであることが好ましく,20%〜35%の長さであることが特に好ましい。
(2−1−4.フロントパッチの他の実施形態)
以下,図4から図6を参照して,フロントパッチ20の実施形態について説明する。
図4には,上縁辺201及び下縁辺203の形状が,凹部21と凸部22が連続して繰り返す形状であるフロントパッチの例が示されている。図4(a)には,上縁辺201及び下縁辺203にそれぞれ,凹部の頂点210が5つ,凸部の頂点220が6つ形成された形状が示されている。
図4(b)には,上縁辺201及び下縁辺203にそれぞれ,凹部の頂点210が5つ,凸部の頂点220が6つ形成されているが,凹部の頂点210と,凸部の頂点220の上下方向の距離が図4(a)のものと比較して短い形状のフロントパッチ20が示されている。図4(b)の上縁辺201及び下縁辺203の曲線は滑らかであるため,上縁辺201と下縁辺203の裁断が行いやすいというメリットがある。
図4(c)には,上縁辺201及び下縁辺203にそれぞれ,凹部の頂点210が13個,凸部の頂点220が14個形成された形状が示されている。図4(d)には,上縁辺201及び下縁辺203にそれぞれ,凹部の頂点210が13個,凸部の頂点220が14個形成されているが,凹部の頂点210と,凸部の頂点220の上下方向の距離が図4(c)のものと比較して短い形状が示されている。
図4(a)及び図4(c)に示されるように凹部の頂点210と,凸部の頂点220の上下方向の距離が長い程,凹部21を形成するために切り抜かれるフロントパッチの面積が大きくなり,フロントパッチ20自体の面積は小さくなる。
図5(a)(b)には,上縁辺201及び下縁辺203の凹部の頂点210と凸部の頂点220が直線でつながれた形状が示されている。図5(a)では,凹部21と凸部22は三角形の形状となる。図5(a)では,上縁辺201及び下縁辺203の凹部21及び凸部22の頂角は,鋭角,直角又は鈍角となる。
図5(b)には,上縁辺201及び下縁辺203の凹部の頂点210と凸部の頂点220を,それぞれ,左右方向に平行な直線で形成したものが示されている。図5(b)では,凹部21と凸部22を形成する上下方向の辺も直線で形成されている。図5(b)では,左右方向の直線と上下方向の直線は互いに直交し,凹部21と凸部22は四角形の形状となる。
図5(c)には,上縁辺201及び下縁辺203の凹部21と凸部22の連続が,曲線と直線の組み合わせによって形成された形状が示されている。図5(c)では,上縁辺201の凸部の頂点220の一部と,下縁辺203の凹部の頂点210の一部は左右方向に平行な直線で形成されている。上縁辺201及び下縁辺203の凹部21を形成する上下方向の一部も直線で形成されている。また,上縁辺201の凹部の頂点210の付近領域と下縁辺203の凸部の頂点220の付近領域は曲線で形成されている。
このように,左右方向と,上下方向の一部を直線とし,曲線と直線を組み合わせることによって,凹部21及び凸部22を様々な形状とすることができる。また,上下方向の一部を直線とし,その他の部分を曲線とすることよって,フロントパッチ20をより裁断しやすくなり,製造効率が上がるという利点がある。尚,図示はしていないが,図5においても図4と同様に,凹部の頂点210と,凸部の頂点220の上下方向の距離を変えた形状とすることもできる。
図6(a)には,上縁辺201及び下縁辺203がそれぞれ2方向に延びる辺から構成され,それぞれの辺に凹部21と凸部22が連続で形成されたフロントパッチ20が示されている。図6(a)の上縁辺201は中心部で屈曲しているため,着用者の腹部の形状に沿うように湾曲した形状となっている。このため,着用者が前屈みになったときなどに腹部にフロントパッチ20が接触することを防ぐことができ,使い捨ておむつの着用感をより向上させることができる。
図6(b)には,上縁辺201及び下縁辺203中心部付近の一部領域のみに,凹部21と凸部22が連続で形成されているものが示されている。図6(b)では,フロントパッチ20の左縁辺205及び右縁辺207の各側面の面積が広く設けられているため,テープ型使い捨ておむつの着用に不慣れなものでも,止着手段11をフロントパッチ20に容易に止め付けることができる。
図6(c)には,フロントパッチ20が中央領域と,左側方領域と,右側方領域に分割して形成されているものが示されている。図6(c)では中央領域と,左側方領域と,右側方領域の形状を異なるものとすることもできる。
(2−2.止着テープ)
止着テープ10は,使い捨ておむつ100を着用者に対して装着させるための止着手段11を備えた部材である。この止着手段11は,前身頃2に設けられたフロントパッチ20とともにファスニング機構を構成する。
図1及び図2に示されるように,止着テープ10は,後身頃1のサイドフラップの側縁からおむつの左右方向に延出するように配置されており,前身頃2に設けられたフロントパッチ20に止め付けられるようになっている。
止着テープ10は,前身頃2に配置されたフロントパッチ20に届く程度の長さを有するものであればよく,その形状は図示されたものに限定されない。また,図1及び図2においては,止着テープ10が後身頃1の左右の各側縁に2つずつ設けられた例が示されている。ただし,止着テープ10の数は,左右の各側縁に1つずつ設けられたものであってもよいし,3つ以上設けられていてもよい。
(2−2−1.止着手段)
各止着テープ10の先端近傍には,止着手段11が設けられている。止着手段11は,例えば,粘着剤や粘着テープにより固定を行うものであってもよいし,フロントパッチ20に機械的に結合される面状ファスナーであってもよい。止着テープ10とフロントパッチ20と固定するファスニング機構としては,フック材(雄部材)とループ材(雌部材)の機械的結合により固定を行う面状ファスナー用いることが特に好ましい。面状ファスナーは,例えば,表面に多数の突起(鉤状,きのこ状等)が形成されたフック材と,表面にループ状の繊維が配置されたループ材との組み合わせにより構成される。例えば,止着テープ10の止着手段11としてフック材を採用し,フロントパッチ20にはループ材を形成すればよい。面状ファスナーは,ループ材の表面にフック材を貼り合わせた際,フック材の多数の突起をループ材の表面に係合させる。このため,面状ファスナーは,フック材とループ材を剥離可能な状態で,かつ強固に固着させることができるものであり,繰り返しの使用が可能である点,及び固着強度が高いという点において好ましい。
止着テープ10の止着手段11の形状は特に限定されるものではない。止着手段11は,図7に示されるように,長方形とすることが好ましいが,楕円形,台形又は三角形といった形にすることもできる。
尚,止着手段11の左右方向はおむつの左右方向と同じ方向をいい,止着手段11の上下方向は,おむつの上下方向と同じ方向をいう。
図7(a)(b)には,止着テープ10に設けられた止着手段11が示されており,止着手段11の左右方向の直線距離は線分Sとして示されている。線分Sは,止着手段11の左右方向の直線距離のうち最も長い距離を示す。図7(a)に示されているように,線分Sの長さは,止着手段11の上下方向の長さより短くてもよいし,図7(b)に示されているように,長くてもよい。
止着手段11の左右方向の直線距離(線分S)は,止着テープ10の左右方向の寸法の10〜90%であることが好ましい。止着テープ10の左右方向の直線距離は,フロントパッチ20に係止できる長さがあれば良く,例えば1cmm〜12cm,好ましくは1.5〜7cm,より好ましくは2〜5cmの長さである。
止着テープ10の基材を構成する材料としては,例えば,織布,不織布,その他布,紙,又はプラスチックフィルムを用いることができる。また,布を構成する素材としては,例えば,ポリエチレン系,ポリプロピレン系,ポリアミド系,ポリエステル系,ポリ塩化ビニル系,又はポリスチレン系の合成樹脂を好適に用いることができる。
(2−3.フロントパッチと止着手段の関係)
本発明ではフロントパッチ20の凹部21と凸部22が連続して繰り返す形状の隣接する凸部間の左右方向の直線距離を線分Rとし,止着手段11の左右方向の直線距離において,最も長い距離を線分Sとした場合,S≧Rであることが好ましい。止着手段11の左右方向の長さを凹部間の距離と同等か,それ以上とすることにより,凹部21に跨って止着手段11を止め付けることができるからである。
図8には,S≧Rであって,止着手段11がフロントパッチ20と係合した状態の使い捨ておむつが示されている。止着手段11の左右方向の長さ(線分S)を凹部間の距離(線分R)と同等か,それ以上とすることにより,止着手段11がフロントパッチ20と係合する面積が広くなり,止着手段11がフロントパッチ20にしっかりと止め付けられる。これにより,使い捨ておむつは,着用者にしっかりと装着され,尿などの液体が外部に漏れることを防ぐことができる。
(2−4.吸収体)
吸収体31は,着用者の尿を吸収し保持するための部材である。吸収体31は,着用者の尿や体液を吸収し保持ために,吸収性材料によって構成される。吸収性材料としては,例えば,フラッフパルプ,高吸水性ポリマー(Super Absorbent Polymer;「SAP」),親水性シート等を採用することができる。フラッフパルプの例は,木材パルプや非木材パルプを綿状に解繊したものである。高吸水性ポリマーの例は,ポリアクリル酸ナトリウムである。親水性シートとしては,例えば,ティシュ,吸収紙,親水化処理を行った不織布を用いることができる。
吸収体31は,トップシート32とバックシート33の間に挟み込まれ,両シートの周縁部が封着されることによって,トップシート32とバックシート33との間に封入される。吸収体31の形状は,図示された形状に制限されるものではなく,例えば,矩形状,ひょうたん型,T字型とすることができる。図1や図2に示されたテープ型おむつ100では,吸収体31として砂時計型の吸収体を採用している。
(2−4.トップシート)
トップシート32は,吸収体31の肌当接面側を被覆するように配置される液透過性のシートである。トップシート32は,尿などの液体を,その下面側に配置された吸収体31に浸透させる。
トップシート32を構成する液透過性材料として,例えば,織布,不織布,多孔性フィルを採用することができる。特に,ポリプロピレン,ポリエチレン,ポリエステル,ナイロンのような熱可塑性樹脂からなる不織布に親水化処理を施したものを用いることが好ましい。
トップシート32は,単一のシート材によって構成されていてもよいが,複数のシート材によって構成されていてもよい。例えば,吸収体の表面部に配置されるシートと,サイドフラップの部分に配置されるシートを組み合わせた構成であってもよい。
(2−5.バックシート)
バックシート33は,吸収体31を肌非当接面側から被覆するように配置される液不透過性のシートである。バックシート33は,吸収体31により保持されている液体が,おむつ外部に漏洩してしまうことを防止する。
バックシート33を構成する液不透過性材料としては,例えば,ポリエチレン等の樹脂からなる液不透過性フィルム等を採用することができる。特に,微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。この微多孔性ポリエチレンフィルムは,0.1μm程度の微細な孔が多数形成されており,液不透過性ではあるが透湿性を有するためおむつ内部の蒸れを防止することができるという点において好ましい。
また,バックシート33の外表面には,バックシート33を補強し,その手触りを良くするために,カバーシート36を貼り合わせることとしてもよい。カバーシート36を形成する材料としては,例えば,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエステルのような熱可塑性樹脂からなる不織布,又は湿式不織布を用いることができる。
(2−6.立体ギャザー)
立体ギャザー35は,着用者の排泄した尿などがおむつ外部へ漏出することを防止するための防漏壁として機能する部材である。立体ギャザー35は,トップシート32やバックシート33とは異なるサイドシート34により形成されることとしてもよい。例えば,サイドシート34の一端側をトップシート32の表面に固着し,他端側に立体ギャザー伸縮材41を伸長状態で配設する。これにより,立体ギャザー35は,立体ギャザー伸縮材41の収縮力により起立し,おむつの脚周り開口部等から尿などの液体が漏出するする横漏れを有効に防止することができる。
立体ギャザー35は,股下部3からの漏れを防止するため,少なくとも股下部3に形成されていればよいが,後身頃1や前身頃2にかけて形成されていてもよい。また,立体ギャザー35は,股下部の左右側方に,少なくとも1対以上形成されていればよく,例えば,股下部の左右側方に2対以上形成することとしてもよい。
(2−7.各種ギャザー)
本発明に係るテープ型の使い捨ておむつにおいては,上記立体ギャザー35の他に,脚部周りギャザー37や,腰周りギャザー38を形成することが好ましい。
脚部周りギャザー37は,使い捨ておむつの脚部周りの開口部から,尿などの液体が漏出する事態を防止するための部材である。脚部周りの開口部に沿って,脚部周り伸縮材42が伸長状態で配置され,この脚部周り伸縮材42の収縮力を利用して,脚部周りギャザー37が形成される。これにより,脚周りに隙間が形成され難くなり,脚周り開口部からの尿漏れを効果的に防止することができる。また,脚部周りギャザー37を形成すると,おむつを交換する際に吸収体31の両側で脚部周り伸縮材42が収縮するため,股下部3が全体として椀状に変形する。このため,尿や体液が椀状に形成された股下部3に溜まり,尿をこぼすことなく容易におむつの交換を行うこともできるようになる。
例えば,図2に示す実施形態は,使い捨ておむつの脚部周りに,おむつの長手方向(上下方向)に沿って直線的な3本の脚部周り伸縮材42を配置した例である。この脚部周り伸縮材42は,例えば,糸ゴムや平ゴムによって構成されている。但し,脚部周り伸縮材42は,必ずしも直線的に配置する必要はなく,例えば,おむつの脚周り開口部のカーブに沿って曲線的に配置してもよい。
また,腰周りギャザー38は,使い捨ておむつの腰周りの開口部からの尿漏れを防止するとともに,使い捨ておむつのフィット性を向上させ,おむつのずり下がりを防止するための部材である。腰周りの開口部にそって,腰周り伸縮材43が伸長状態で配置され,この腰周り伸縮材43の収縮力を利用して,腰周りギャザー38が形成される。これにより,使い捨ておむつの腰周り開口部が,着用者の腹部と背部に密着するため,尿漏するとともに,フィット感を向上させることができる。
例えば,図2に示す実施形態は,使い捨ておむつの腰周りに,おむつの短手方向(左右方向)に沿って,直線的な4本の腰周り伸縮材43を配置した例である。この腰周り伸縮材43は,脚部周り伸縮材42と同様に,例えば,糸ゴムや平ゴムによって構成されている。
上記した,脚部周り伸縮材42や腰周り伸縮材43としては,例えば,天然ゴムや合成ゴム(ウレタンゴム等)の弾性材からなるゴム,伸縮性ネット,伸縮性フィルム,伸縮性フォーム(ウレタンフォーム等)を採用することができる。これらの,伸縮材は,おむつの他の構成部材に対して,接着剤その他の手段により固定される。固定方法としては,例えば,ホットメルト接着剤,その他の流動性の高い接着剤を用いた接着であってもよいし,ヒートシールのような熱や超音波等による溶着であってもよい。
(3.使い捨ておむつの製造方法)
以下,本発明に係るテープ型おむつの製造方法の全体の流れを説明する。
まず,バックシート33の材料となる長尺のバックシート材の上面に,吸収体31を載置する。そして,これらの更に上面に,トップシート32の材料となる長尺のトップシート材を載置する。これにより,使い捨ておむつが連続して連なる中間体が生成される。この際,トップシート材に,サイドシート34の材料となる長尺のサイドシート材が貼り合わせ,サイドシート材に立体ギャザー伸縮材41を配設し,立体ギャザー35が形成することとしてもよい。
このようにして得られた使い捨ておむつの中間体は,おむつの脚周り開口部に相当する部分を円弧状に切り抜いて切除し,脚周り開口部が形成される。その後,別ラインにおいて形成された止着テープ10とフロントパッチ20を,ぞれぞれ,後身頃1と前身頃2に貼り付ける。そして最後に,使い捨ておむつの中間体を,個々に切断することにより,テープ型おむつ100を製造することができる。
次に,図9を参照して,フロントパッチ20を製造する方法について説明する。
特に,以下では,フロントパッチ20の上縁辺201と下縁辺203の形状が同一の凹凸形状である例について説明する。
図9は,フロントパッチ20の製造工程を概略的に示した図である。図9に示されるように,製造ラインの上流には,フロントパッチ20の材料となる長尺のフロントパッチ材51が巻止められたフロントパッチロール52が位置している。このフロントパッチロール52から,フロントパッチ材51が引き出され,製造ラインの下流へと運ばれる。フロントパッチロール52の下流には,裁断用カッター53が位置しており,ラインに沿って運ばれてきたフロントパッチ材51を裁断し,個々のフロントパッチ20が形成される。
ここで,裁断用カッター53の切断部は,フロントパッチ20の上縁辺201と下縁辺203の形状に対応した,凹部21と凸部22を有した形状である。このため,1つの裁断用カッター53を用いて,フロントパッチ20の上縁辺201と下縁辺203を裁断することが可能である。このように,上縁辺201と下縁辺203の形状が一致してれば,1つの裁断用カッター53でフロントパッチ20を製造することが可能であるため,製造コストを削減することができるとともに,フロントパッチ20を製造するスピードも向上させることができる。
なお,図9においては,裁断用カッター53が一枚のカッターで構成されているように描画しているが,裁断用カッター53は,二枚のカッターでフロントパッチ材51を挟みこむことにより裁断するものであってもよい。また,例えば,裁断用カッター53としては,切断刃が彫刻されたダイカッターロールと平坦面状のアンビルロールを採用することもでき,ダイカッターロールとアンビルロールの間にフロントパッチ材51を導入することにより裁断することとしてもよい。
また,図9に示された実施形態においては,上縁辺201と下縁辺203の形状が波形であるフロントパッチ20が示されている。
一方,フロントパッチ20の上縁辺201や下縁辺203が直線的に形成され,かつ,上縁辺201や下縁辺203の一部に左右方向に水平な箇所が存在すると,当該水平な箇所とそれ以外の箇所において,裁断の際の線圧が変化するため,フロントパッチ20を裁断するに際し,不切れの原因となる可能性がある。
この点,図3から図6に示された実施形態のように,フロントパッチ20の上縁辺201と下縁辺203に左右方向に水平となる箇所が存在しないか,左右方向に水平となる箇所が少ない実施形態においては,フロントパッチ20を裁断するに際し不切れが発生しにくいという利点がある。
このため,フロントパッチ20の上縁辺201と下縁辺203を曲線により形成することにより,フロントパッチ20を個別に裁断する際の問題を効率的に解消することができる。
本発明,乳幼児用,或いは介護を必要とする高齢者や障害者等の成人用の使い捨ておむに適用することができる。従って,本発明は,育児産業や介護産業等において好適に利用し得る。
1 後身頃
10 止着テープ
11 止着手段

2 前身頃
20 フロントパッチ
21 凹部
22 凸部
201 上縁辺
203 下縁辺
205 左縁辺
207 右縁辺
210 凹部の頂点
220 凸部の頂点


3 股下部
31 吸収体
32 トップシート
33 バックシート
34 サイドシート
35 立体ギャザー
36 カバーシート
37 脚部周りギャザー
38 腰周りギャザー

41 立体ギャザー伸縮材
42 脚部周り伸縮材
43 腰周り伸縮材

51 フロントパッチ材
52 フロントパッチロール
53 裁断用カッター

100 使い捨ておむつ


Claims (6)

  1. 後身頃(1),前身頃(2),及び前記後身頃(1)と前記前身頃(2)の間に位置する股下部(3)から構成され,
    前記後身頃(1)に,前記後身頃(1)の左右の各側縁から延出するように止着テープ(10)が取り付けられ,
    前記前身頃(2)に,前記止着テープ(10)を止め付けるためのフロントパッチ(20)が設けられたテープ型使い捨ておむつにおいて,
    前記フロントパッチ(20)は,上部の長辺である上縁辺(201),下部の長辺である下縁辺(203),前記上縁辺(201)及び前記下縁辺(203)の左右両端部を結ぶ左縁辺(205)及び右縁辺(207)により画定された形状であり,
    前記上縁辺(201)及び前記下縁辺(203)の形状は,前記フロントパッチ(20)の長手方向に凹部(21)と凸部(22)が連続して繰り返す形状である,
    テープ型使い捨ておむつ。
  2. 前記上縁辺(201)及び前記下縁辺(203)の形状は,前記凹部(21)と前記凸部(22)の連続が3回以上15回以下繰り返された形状である,請求項1に記載のテープ型使い捨ておむつ。
  3. 前記上縁辺(201)及び前記下縁辺(203)の形状は,波形の形状である,請求項1又は請求項2に記載のテープ型使い捨ておむつ。
  4. 前記上縁辺(201)の形状及び前記下縁辺(203)の形状は,同一形状である,請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のテープ型使い捨ておむつ。
  5. 前記止着テープ(10)は,止着手段(11)を有し,
    前記止着手段(11)の左右方向の直線距離において,最も長い距離をSとし
    前記凸部間の左右方向の直線距離において,最も長い距離をRとした場合,
    S≧Rである,請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のテープ型使い捨ておむつ。
  6. 前記凹部の頂点(210)と,前記凸部の頂点(220)の上下方向の距離Tが,5mm以上80mm以下である,請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のテープ型使い捨ておむつ。
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