JP5175677B2 - 止着テープ及びテープ型使い捨ておむつ - Google Patents
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Description
図1は、本発明の止着テープの一の実施形態を示す平面図であり、フック材44が配設されている面とは反対の面側から止着テープ10aを見た平面図である。本発明の止着テープは、おむつの前身頃と後身頃とを固定するものであり、具体的には、図2に示すようなテープ型使い捨ておむつ100に付設されているものである。なお、図1以外に、図3〜図8、図10、及び図12〜図15も、フック材44が配設されている面とは反対の面側から各止着テープを見た平面図である。また、図1〜図19において、共通の構成要素には同一の符号を付してある。
本発明の止着テープの基材は、フック材を付設するとともに、テープ型使い捨ておむつの後身頃の左右の各側縁に固定することによって、テープ型使い捨ておむつの止着テープとして機能するシート状のものである。そして、この基材は、不織布からなるものである。具体的には、スパンボンド、SMS(スパンボンド/メルトブロー/スパンボンド)、SMMS(スパンボンド/メルトブロー/メルトブロー/スパンボンド)、カードエンボス、レジンボンド等の各種不織布を用いることができる。なお、強度の面を考慮すると、スパンボンド不織布を用いることが好ましい。
補強用凹部は、境界部に、押圧によって形成されるものであり、このような補強用凹部が形成された基材は、その柔軟性を維持しつつ、補強用凹部を形成した部分(境界部)の引張強度が向上されているものである。
本発明の止着テープの基材は、補強用凹部が、一方の端部から境界部までの全域に亘って形成されていることが好ましい。このように補強用凹部を形成すると、止着テープが、その表面と裏面との間で剥離してしまうこと、いわゆる層間剥離の発生を防止することができるという利点がある。図14は、一方の端部11aから境界部までの全域に亘って補強用凹部51aが形成されている基材30kを備える止着テープ10kを示す例である。
また、本発明の止着テープの基材は、補強用凹部が、境界部を含む、おむつ幅方向の中間領域にのみ形成されていることが好ましい。このように補強用凹部を形成すると、おむつ幅方向の両端部の良好な柔軟性を維持しつつ、千切れ易い部分のみの引張強度を向上することができるという利点がある。
本発明の止着テープの基材は、非固定領域の少なくとも一部を、固定領域よりも幅狭とする段部が形成されており、補強用凹部は、段部に形成されていることが好ましい。このように補強用凹部を形成すると、段部において基材が千切れてしまうことを防止することができるという利点がある。即ち、段部を有する基材は、着用者がおむつを着用する際または着用中に、上述した境界部以外に段部にも大きな力が掛かる。そのため、段部において基材が千切れてしまい易いという問題があった。そこで、段部に補強用凹部を形成することによって、基材が千切れてしまうことを防止することができる。
本発明の止着テープの基材は、補強用凹部が、他方の端部から境界部までの全域に亘って形成されていることが好ましい。このように補強用凹部を形成すると、補強用凹部が形成された部分が折り返り難くなるため、この部分が折り返ってフック材に不用意に係合してしまうことを防止することができるという利点がある。また、補強用凹部が形成された部分が硬くなるため、摘み易いという利点がある。
本発明の止着テープの基材は、非固定領域の先端部に、タブを構成するタブ用凹部が形成されていることが好ましい。基材は、非固定領域の先端部が折り返り易いため、タブ用凹部を形成することによって、非固定領域の先端部が折り返ってしまうことを効果的に防止することができる。即ち、非固定領域の先端部が折り返ってしまうことによって、この先端部がフック材に不用意に係合してしまうことを防止することができるという利点がある。また、非固定領域の先端部分を摘む際に、摘み易いという利点がある。また、非固定領域の全部に、補強用凹部を形成する場合に比べて、良好な柔軟性を有するという利点がある。
本発明の止着テープに備えられるフック材は、メカニカルファスナー(面状ファスナーとも称される)の凸部材のことであり、凹部材であるループ材との機械的結合を行うことができるものである。そして、このフック材は基材の表面に付設されるものである。フック材としては、例えば、表面に多数の突起(鉤状、きのこ状、錨状等)が形成されたものが用いられる。
本発明の止着テープの製造方法を、上述した第二の形成形態を例に説明する。まず、不織布の材料である繊維を重ねてウェブを形成し、形成したウェブを、表面に特定の凹凸模様が形成されるように押圧(例えば、エンボスロールによる加熱エンボス処理)することによって不織布からなる長尺基材シートを得る第一工程を行う。この第一工程において、得られた不織布からなる長尺基材シートは、ボンディング用凹部が形成されているものである。
本発明のテープ型使い捨ておむつの一実施形態は、図2に示すテープ型使い捨ておむつ100のように、前身頃2、股下部4及び後身頃6の各部から構成されるとともに、吸収体22と、一部が液透過性材料からなるトップシート18と、液不透過性材料からなるバックシート20と、後身頃6の左右の各側縁6a,6bから延出するように配置され、後身頃6と前身頃2とを固定可能な止着テープ10と、備えるものである。このようなテープ型使い捨ておむつは、柔軟性を維持しつつ、着用する際に引っ張ったとき、または着用中に千切れ難い止着テープを有する。即ち、本発明のテープ型使い捨ておむつは、柔軟性が維持された止着テープを備えるとともに、着用する際に上記止着テープを引っ張ったとき、または着用中に、上記止着テープが千切れ難いものである。
本発明のテープ型使い捨ておむつが備える止着テープは、上述した本発明の止着テープであり、後身頃の左右の各側縁から延出するように配置され、後身頃と前身頃とを固定可能なものである。そして、この止着テープは、その基材の固定領域が、ホットメルト接着剤、ヒートシール、エンボス加工、超音波シールなど固定方法によって後身頃に固定されているものである。このように止着テープを固定すると、着用する際または着用中に止着テープが千切れ難いおむつを得ることができる。
吸収体は、着用者の尿を吸収し、保持するための部材である。吸収体は、着用者の尿や体液を吸収し保持する必要から、吸収性材料によって構成される。
トップシートは、吸収体の上面(おむつの装着時において着用者の肌側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。トップシートは、その裏面側に配置された吸収体に、着用者の尿を吸収させる必要から、その少なくとも一部(全部ないし一部)が液透過性材料により構成される。通常、少なくとも吸収体の表面近傍については、着用者の尿や体液を透過させ得る液透過性の材料によって構成される。少なくとも一部が液透過性材料により構成されている限り、必ずしもトップシート全体が液透過性材料で構成されている必要はない。
バックシートは、吸収体の下面(おむつの装着時において着用者の着衣側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。バックシートは、着用者の尿がおむつ外部に漏洩してしまうことを防止するため、液不透過性材料によって構成される。
本発明のテープ型使い捨ておむつは、着用者の排泄した尿の横漏れを防止するため、立体ギャザーを備えていてもよい。立体ギャザーは、着用者の排泄した尿の横漏れを防止するための部材であり、立体的に起立可能なように構成された防漏壁である。このような立体ギャザーを形成することにより、立体ギャザーが防波堤となり、おむつの脚周り開口部等からの漏れ(いわゆる「横漏れ」)を有効に防止することができる。
本発明のテープ型使い捨ておむつは、脚周り伸縮材を配置し、ウエスト周り伸縮材を更に配置することが好ましい。
本発明のテープ型使い捨ておむつの製造方法を、図2に示すテープ型使い捨ておむつ100を製造する場合を例示して説明する。まず、バックシート20の材料となる長尺のシート材(バックシート材)の表面に、親水性シートに包まれた吸収体22及び脚周り伸縮材40を載置し、更にその表面にトップシート18の材料となる長尺のシート材(トップシート材)を載置することにより、おむつの中間体となる積層体(おむつ連続体)を得る。この際、トップシート材は、センターシート18aに相当するトップシート材と、サイドシート19に相当するサイドシート材の2種類が使用される。サイドシート19に相当するサイドシート材には折り返し部分を設けることによって、立体ギャザー26a,26bが形成されている。
Claims (8)
- おむつの前身頃と後身頃とを固定する止着テープであって、
不織布からなる基材と、前記基材の表面に付設されたメカニカルファスナーのフック材と、を備え、
前記基材は、一方の端部側に前記おむつに固定される固定領域を有するとともに、他方の端部側に前記固定領域以外の非固定領域を有しており、
前記固定領域と前記非固定領域との境界部には、押圧によって補強用凹部が形成されており、前記補強用凹部によって、前記境界部のおむつ幅方向の引張強度が、前記境界部に隣接する境界隣接部のおむつ幅方向の引張強度に比して大きくされており、
前記基材は、前記不織布の材料である繊維を重ねてウェブを形成し、形成した前記ウェブを押圧することによって布状にして得られる、ボンディング用凹部が形成された不織布からなり、
前記補強用凹部は、前記ボンディング用凹部の一部であり、
前記ボンディング用凹部は、前記境界部に形成された第一パターン凹部と、前記境界隣接部に形成された第二パターン凹部と、を有しており、
前記第一パターン凹部は、前記補強用凹部であり、前記第一パターン凹部によって、前記境界部のおむつ幅方向の引張強度が、前記境界隣接部のおむつ幅方向の引張強度に比して大きくされている止着テープ。 - 前記補強用凹部は、前記一方の端部から前記境界部までの全域に亘って形成されている請求項1に記載の止着テープ。
- 前記補強用凹部は、前記境界部を含む、前記おむつ幅方向の中間領域にのみ形成されている請求項1に記載の止着テープ。
- 前記基材には、前記非固定領域の少なくとも一部を、前記固定領域よりも幅狭とする段部が形成されており、前記補強用凹部は、前記段部に形成されている請求項1〜3のいずれかに一項に記載の止着テープ。
- 前記補強用凹部は、前記他方の端部から前記境界部までの全域に亘って形成されている請求項1に記載の止着テープ。
- 前記非固定領域の先端部には、タブを構成するタブ用凹部が形成されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の止着テープ。
- 前記基材は、前記不織布の材料である繊維を重ねてウェブを形成し、形成した前記ウェブを布状にして前記不織布を得た後、得られた前記不織布に前記補強用凹部を形成したものである請求項1〜6のいずれかに一項に記載の止着テープ。
- 前身頃、股下部及び後身頃の各部から構成されるとともに、
吸収体と、前記吸収体の表面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の裏面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシートと、前記後身頃の左右の各側縁から延出するように配置され、前記前身頃と前記後身頃とを固定可能な請求項1〜7のいずれか一項に記載の止着テープと、を備えたテープ型使い捨ておむつ。
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