JP2009056001A - テープ型使い捨ておむつ - Google Patents

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幸子 中澤
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Abstract

【課題】ファスナーのずれや外れを有効に防止することができることに加え、着用者が良好なフィット感を得ることが可能なテープ型使い捨ておむつを提供する。
【解決手段】前身頃2、股下部4及び後身頃6の各部から構成され、吸収体22と、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシート18と、液不透過性材料からなるバックシート20と、後身頃6と前身頃2とを固定する止着テープ10と、止着テープ10を止め付ける止着領域12と、を備え、各止着テープ10は、二つのテープ片30a,30bを有し、そのテープ片30a,30bには止着領域12に固定可能なファスナー部44が形成され、テープ片30a,30bの長さが105〜155mmの範囲内であり、かつ、二つのテープ片30a,30bの最外縁同士の間隔が、おむつ全体の長さに対し、19〜29%の範囲内の長さとなるように配置されているテープ型使い捨ておむつ1。
【選択図】図3

Description

本発明は、おむつの後身頃の左右の側縁に少なくとも1つずつ配置された、おむつの後身頃と前身頃とを固定する止着テープを備えたテープ型使い捨ておむつに関するものである。
一般に、テープ型使い捨ておむつは、例えば、図1に示すテープ型使い捨ておむつ100のように、前身頃2、股下部4及び後身頃6の各部から構成され、吸収体22と、吸収体22の上面を被覆するように配置された、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシート18と、吸収体22の下面を被覆するように配置された、液不透過性材料からなるバックシート20と、後身頃6の左右の側縁6a,6bに少なくとも1つずつ配置された、後身頃6と前身頃2とを固定する止着テープ10と、前身頃2に形成された、止着テープ10を止め付ける止着領域12と、を備えた使い捨ておむつである。
このようなテープ型使い捨ておむつ100によれば、着用者の排泄物はトップシート18の液透過性の部分(図中ではセンターシート18a)を透過して吸収体22に吸収されるとともに、液不透過性の材料で構成されるバックシート20によって外部への漏洩が防止され、排泄物をおむつ内部に保持することができる。また、止着テープ10を止着領域12に止め付けて、おむつの前身頃2と後身頃6とを相互に固定する固定方法を採用するので、着用者の体型に合わせて、おむつを容易に装着させることができるという利点をも有するものである。
従来、テープ型使い捨ておむつとしては、図1に示すテープ型使い捨ておむつ100(例えば、特許文献1参照)、或いは図2に示すテープ型使い捨ておむつ110(例えば、特許文献2参照)のように、止着テープ10が二つのテープ片30a,30bを有するものが知られている。より具体的には、図1に示すテープ型使い捨ておむつ100は、おむつの後身頃6の側縁6a,6bから二つのテープ片30a,30bが延出されるように構成されたものであり、図2に示すテープ型使い捨ておむつ110は、おむつの後身頃6の側縁6a,6bから延出された止着テープ10の先端部に、二つの山状のテープ片30a,30bを有するものである。
特開2004−141532号公報 特開2004−24307号公報
しかしながら、図1に示すようなテープ型使い捨ておむつ100は、ファスナーのずれや外れが発生し易く、横漏れが発生するおそれがあるという課題があった。また、図2に示すようなテープ型使い捨ておむつ110は、着用者の体型に合わせておむつをしっかりと固定することが困難で、良好なフィット感を得られ難いという課題があった。
このように、現在においては、ファスナーのずれや外れを有効に防止することができることに加え、着用者が良好なフィット感を得ることが可能なテープ型使い捨ておむつは未だ開示されておらず、そのようなテープ型使い捨ておむつが切望されている。
本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたものであり、ファスナーのずれや外れを有効に防止することができることに加え、着用者が良好なフィット感を得ることが可能なテープ型使い捨ておむつを提供するものである。
本発明者は、前記のような従来技術の課題を解決するために鋭意検討した結果、止着テープを構成する二つのテープ片の長さを所定の範囲内に精密に制御することによって、上記課題が解決されることに想到し、本発明を完成させた。具体的には、本発明により、以下のテープ型使い捨ておむつが提供される。
[1] 前身頃、股下部及び後身頃の各部から構成され、吸収体と、前記吸収体の上面を被覆するように配置された、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の下面を被覆するように配置された、液不透過性材料からなるバックシートと、前記後身頃の左右の側縁に少なくとも1つずつ配置された、前記後身頃と前記前身頃とを固定する止着テープと、前記前身頃に形成された、前記止着テープを止め付ける止着領域と、を備えたテープ型使い捨ておむつであって、前記止着テープは、二つのテープ片を有し、そのテープ片には前記止着領域に固定可能なファスナー部が形成され、前記テープ片の長さ(テープ片長さ[L])が105〜155mmの範囲内であり、かつ、前記二つのテープ片の最外縁同士の間隔(テープ片外縁間隔[W])が、おむつ全体の長さ(おむつ長さ[L])に対し、19〜29%の範囲内の長さとなるように配置されているテープ型使い捨ておむつ。
[2] 前記テープ片外縁間隔[W]が、180〜230mmの範囲内である前記[1]に記載のテープ型使い捨ておむつ。
[3] 前記止着テープを構成する各テープ片の幅(テープ片幅[W])が、55〜90mmの範囲内である前記[1]又は[2]に記載のテープ型使い捨ておむつ。
[4] 前記止着テープを構成する二つのテープ片の間隔(テープ片間隔[W])が、20〜50mmの範囲内である前記[1]〜[3]のいずれかに記載のテープ型使い捨ておむつ。
[5] 前記止着テープは、前記テープ片長さ[L]が125〜145mmの範囲内のものである前記[1]〜[4]のいずれかに記載のテープ型使い捨ておむつ。
本発明のテープ型使い捨ておむつは、ファスナーのずれや外れを有効に防止することができることに加え、着用者が良好なフィット感を得ることが可能である。
以下、本発明のテープ型使い捨ておむつを実施するための最良の形態について、1ピースタイプのテープ型使い捨ておむつを例として具体的に説明する。但し、本発明はその発明特定事項を備えるテープ型使い捨ておむつを広く包含するものであり、以下の実施形態に限定されるものではない。
[1]本発明のテープ型使い捨ておむつの構成:
本発明のテープ型使い捨ておむつは、図3に示すテープ型使い捨ておむつ1のように、前記止着テープ10が二つのテープ片30a,30bを有し、そのテープ片30a,30bには止着領域12と固定可能なファスナー部44が形成され、テープ片30a,30bの長さ(テープ片長さ[L])が105〜155mmの範囲内であり、かつ、前記二つのテープ片の最外縁同士の間隔(テープ片外縁間隔[W])が、おむつ全体の長さ(おむつ長さ[L])に対し、19〜29%の範囲内の長さとなるように配置されているものである。
なお、本明細書において「テープ型使い捨ておむつ」とは、図3に示すテープ型使い捨ておむつ1のように、前身頃2、股下部4及び後身頃6の各部から構成され、吸収体22と、吸収体22の上面を被覆するように配置された、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシート18と、吸収体22の下面を被覆するように配置された、液不透過性材料からなるバックシート20と、後身頃6の左右の側縁6a,6bに少なくとも1つずつ配置された、後身頃6と前身頃2とを固定する止着テープ10と、前身頃2に形成された、止着テープ10を止め付ける止着領域12と、を備えた使い捨ておむつを意味するものとする。
そして、「1ピースタイプ」とは、後述する2ピースタイプとは異なり、トップシート、バックシート、吸収体を備えているが、吸収・保持機能を担う吸収体がトップシートとバックシートの間に介装(内蔵)され、装着機能を担うトップシート及び/又はバックシートと一体的に構成されたタイプのおむつを意味するものとする。
また、本明細書において、「前身頃」とは、着用者におむつを装着した際に、着用者の腹側(身体前方)を覆う部分、「股下部」とは、着用者におむつを装着した際に、着用者の股下を覆う部分、「後身頃」とは、着用者におむつを装着した際に、着用者の背側(身体後方)を覆う部分を意味するものとする。
[1−1]止着テープ:
止着テープは、おむつの後身頃の左右の側縁に少なくとも1つずつ配置された、後身頃と前身頃とを固定するためのテープ状部材である。この止着テープを前身頃に形成された止着領域に止め付けることによって、おむつ全体をパンツ型とすることができ、着用者に対しておむつを装着させることが可能となる。通常、この止着テープは、おむつの後身頃の左右の各側縁から延出するように配置される。
本発明のテープ型使い捨ておむつは、図3に示すテープ型使い捨ておむつ1のように、二つのテープ片30a,30bを有する止着テープ10を備えている。この「テープ片」とは、止着テープのうち、分離した二つの部分が別個独立に動き得る部分を意味する。この別個独立に動き得るテープ片を二つ有することによって、この二つのテープ片を異なる方向に止め付けることが可能となる。従って、着用者の体型に合わせておむつをしっかりと固定することが可能となり、良好なフィット感を得ることを期待できる。
二つのテープ片の各々が別個独立に動き得る限り、テープ片の形状その他の構成について特に制限はない。例えば、図3に示すテープ型使い捨ておむつ1は、おむつの後身頃6の左右の各側縁6a,6bに、別個独立に動き得る帯状の止着テープ10を二つずつ有するものであり(止着テープ10a,10b、止着テープ10c,10d)、止着テープ10それ自体がテープ片30となっている例である(テープ片30a,30b、テープ片30c,30d)。
一方、図2に示すテープ型使い捨ておむつ110のように、おむつの後身頃6の左右の各側縁6a,6bに、止着テープ10が一つずつしか付設されていない。しかし、その各々の止着テープ10e,10fの先端部が二つに分岐していて、その分岐された各々の部分が別個独立に動き得る二つの山状のテープ片30e,30fを形成している。このように、止着テープ10の先端部に、二つの山状のテープ片30e,30fを有するものも、本発明の適用対象となり得る(このような止着テープは「二山テープ」と称される)。
本発明のテープ型使い捨ておむつは、止着テープ(又はテープ片)が、おむつの後身頃と一体的に構成されたものであってもよい。即ち、止着テープやテープ片がおむつの後身頃とは別体の部材で構成され、それらが付設されたものである必要はない。例えば、図4に示すテープ型使い捨ておむつ120の場合、おむつの後身頃6の一部がその側縁6a,6bから延出されるように構成されており、その延出された後身頃6の一部によって止着テープ10が形成されている例である。この例では、トップシート18を構成するサイドシート18bによって止着テープ10が形成されている。
また、この例では、テープ型使い捨ておむつの側部に配置されるサイドフラップ8をセンターシート18aとは別体のサイドシート18bで構成し、その一部で止着テープ10を形成している。但し、サイドフラップについては、トップシートとバックシートとの貼り合わせ又はトップシートとカバーシートとの貼り合わせで構成してもよいし、トップシート、バックシート又はカバーシート単独で構成してもよい。
図4に示すテープ型使い捨ておむつ120は、おむつの後身頃6の左右の各側縁6a,6bに、別個独立に動き得る帯状の止着テープ10を二つずつ有するものであり(止着テープ10a,10b、止着テープ10c,10d)、止着テープ10それ自体がテープ片30となっている例である(テープ片30a,30b、テープ片30c,30d)。
本発明のテープ型使い捨ておむつは、止着テープを構成するテープ片の長さ(テープ片長さ[L])が、105〜155mmの範囲内のものである。このテープ片長さ[L]を105mm以上とすることによって、止着テープは比較的長いテープ片を2つ有することになる。この比較的長い2つのテープ片は、各々を所望の角度、所望の引っ張り具合で固定することができるので、着用者の脚周りサイズやウエスト周りサイズ、あるいは臀部の形状に合わせて、2つのテープ片の角度や引っ張り具合を調整することが可能となる。これにより、おむつと着用者のウエスト周りや脚周りとの間に漏れの原因となる空隙が形成され難くなるとともに、おむつと着用者の臀部との間にも空隙が形成され難くなり、良好なフィット感を得るという効果が確実に発揮される。
一方、155mmを超えると、前記の効果は得られるものの、後身頃の左右の各側縁に固定された止着テープの末端部と、おむつ前身頃の止着領域に止め付けられる止着テープの先端部との間の距離が開き過ぎてしまい、おむつに対して止着テープを十分に固定することができなくなる場合がある。より具体的には、止着テープのうち、おむつに対して止め付けられていない中間部の長さが長くなり、この中間部において、よれや弛みが発生する。従って、ファスナーのずれや外れが生じ、おむつのズレ落ちの原因となり、また、おむつのフィット性が損なわれる原因となるため好ましくない。これらの効果をより確実に得るためには、止着テープは、そのテープ片長さ[L]が125〜145mmの範囲内のものであることが好ましい。
本明細書にいう「テープ片長さ[L]」は、止着テープを構成するテープ片の先端から末端までの長さを意味する。この「テープ片長さ[L]」は、2つのテープ片が別個独立に可動する範囲の長さを示し、実質的に2つの止着テープとして機能する部分の長さである。
例えば、図1及び図5に示すテープ型使い捨ておむつ100、或いは、図3及び図7に示すテープ型使い捨ておむつ1のように、止着テープ10それ自体がテープ片30となっている場合には、おむつの後身頃6の側縁6a,6bから、止着テープ10を構成する2本のテープ片30a,30bの先端までの長さが「テープ片長さ[L]」となる。
また、図2及び図6に示すテープ型使い捨ておむつ110のように、止着テープ10の先端部に、二つの山状のテープ片30e,30fを有するもの(二山テープ)の場合には、おむつの後身頃6の側縁6a,6bではなく、二つのテープ片30e,30fの形成端から、テープ片30e,30fの先端までの長さが「テープ片長さ[L]」となる。テープ片の形成端からおむつの側縁に至るまでの部分は、別個独立に動き得る二つの部分を有していないため、実質的にはサイドフラップとして機能するためである。
なお、二山テープの場合、止着テープの中央部(二つのテープ片の間の部分)に、おむつの側縁に向かうミシン目が形成され、切り離し可能となっている場合がある。このような場合には、ミシン目を切り離した際に、その切り離された部分も別個独立に動き得るため、そのミシン目の末端から、テープ片の先端までの長さを「テープ片長さ[L]」と定義するものとする。
更に、図4及び図8に示すテープ型使い捨ておむつ120のように、おむつの後身頃6の一部がその側縁6a,6bから延出されるように構成されており、その延出された後身頃6の一部によって止着テープ10(ひいてはテープ片30a,30b)が形成されている場合には、おむつの後身頃6の側縁6a,6bを延長した直線からテープ片30a,30bの先端までの長さを「テープ片長さ[L]」と定義するものとする。
また、本発明のテープ型使い捨ておむつは、二つのテープ片の最外縁同士の間隔(テープ片外縁間隔[W])が、おむつ全体の長さ(おむつ長さ[L])に対し、19〜29%の範囲内の長さとなるように配置されたものである。テープ片外縁間隔[W]をおむつ長さ[L]に対して19%以上の長さとすることにより、後身頃側のサイドフラップ全体を幅広く引き寄せて止着テープで止め付けることができる。従って、隙間や弛みを発生させることがなく、良好なフィット感を得ることが可能となる。一方、19%未満であると、後身頃側のサイドフラップを引き寄せる幅が狭くなるため、二つのテープ片の外側の領域でよれや弛みが発生する。従って、良好なフィット感を得られないことに加え、おむつと着用者の肌との間に隙間が生じ、漏れを引き起こし易くなる。
また、テープ片外縁間隔[W]をおむつ長さ[L]に対して29%以下の長さとすることにより、テープ片の間の領域を確実に引き寄せて止着テープで止め付けることができる。従って、隙間や弛みを発生させることがなく、良好なフィット感を得ることが可能となる。一方、テープ片外縁間隔[W]がおむつ長さ[L]に対して29%を超えると、テープ片の幅によっては、二つのテープ片の間の領域でよれや弛みが発生し、良好なフィット感を得られないことに加え、おむつと着用者の肌との間に隙間が生じ、漏れを引き起こし易くなる。
本明細書にいう「テープ片外縁間隔[W]」は、一のテープ片の外縁と他のテープ片の外縁との間隔を意味する。即ち、「テープ片外縁間隔[W]」は、一のテープ片のテープ片幅[W2a]、テープ片間隔[W]及び他のテープ片のテープ片幅[W2b]の総和に等しく、下記式(1)が成り立つ。一方、「おむつ長さ[L]」は、おむつの前身頃側の端縁から後身頃側の端縁までの長さを意味するものとする。
[W]=[W2a]+[W]+[W2b] :(1)
本発明のテープ型使い捨ておむつにおいては、止着テープを構成する各テープ片の幅(テープ片幅[W])が、55〜90mmの範囲内であることが好ましい。テープ片幅[W]を55mm以上とすることによって、後身頃側のサイドフラップに対して幅広い領域に引っ張る力が伝わるため、後身頃側のサイドフラップを幅広い領域で、より確実に引き寄せることができる。従って、二つのテープ片の間の領域や二つのテープ片の外側の領域に緩みや弛みを生じさせることなく、着用者の臀部を包み込むように止着テープを止め付けることができる。
一方、90mm以下とすることにより、個々のテープ片が大きくなり過ぎて、テープ片を止め付ける角度等の自由度が低下するという不具合を回避することができる。従って、着用者の体型に合わせて止着テープを止め付けることが可能となり、おむつと着用者の肌との間に弛みや隙間が生じ難くなるため、おむつのズレ落ちや漏れを効果的に防止することができる。
本明細書にいう「テープ片幅[W]」は、止着テープを構成するテープ片の固定端側の幅を意味するものとする。例えば、図1に示すテープ型使い捨ておむつ100、図3に示すテープ型使い捨ておむつ1又は図4に示すテープ型使い捨ておむつ120のように、止着テープ10それ自体がテープ片30となっている場合には、止着テープ10(即ち、テープ片30)の固定端における幅、より具体的には、止着テープ10(即ち、テープ片30)のおむつの側縁6a,6bにおける幅を意味するものとする。
また、図6に示すテープ型使い捨ておむつ110のように、止着テープ10の先端部に、二つの山状のテープ片30e,30fを有するもの(二山テープ)の場合には、「テープ片幅[W]」は、止着テープ10の固定端ではなく、二つのテープ片30e,30fの形成端における幅を意味するものとする。この例では、テープ片30e,30fの幅が漸次変化しているが、二つのテープ片30e,30fの末端部(おむつの側縁6aに近い方の端部)の幅が「テープ片幅[W]」となる。
なお、二山テープにおいては、止着テープの中央部(二つのテープ片の間の部分)に、おむつの側縁に向かうミシン目が形成されている場合がある。このような場合には、ミシン目を切り離した際に、その切り離された部分も別個独立に動き得るため、その切り離された部分の各々の幅を「テープ片幅[W]」と定義するものとする。
また、本発明のテープ型使い捨ておむつは、止着テープを構成する二つのテープ片の間隔(テープ片間隔[W])が、20〜50mmの範囲内であることが好ましい。テープ片間隔[W]を20mm以上とすることによって、二つのテープ片が確実に区分されることになり、着用者の脚周りサイズやウエスト周りサイズ、あるいは臀部の形状に合わせて、2つの帯状部分の角度や引っ張り具合を調整することを可能とし、フィット性を良好なものとする効果を更に向上させることができる。一方、50mm以下とすることにより、二つのテープ片の間の領域でよれや弛みが生じ難くなるので、良好なフィット感を得ることが可能となる。
本明細書にいう「テープ片間隔[W]」は、二つのテープ片の末端部分における間隔を意味する。例えば、図5に示すテープ型使い捨ておむつ100、図7に示すテープ型使い捨ておむつ110、図8に示すテープ型使い捨ておむつ120のように、テープ片30a,30bがおむつの後身頃6の側縁6a,6bから突出するように構成されている場合には、おむつの後身頃6の側縁6a,6b部分における二つのテープ片30a,30bの間隔が「テープ片間隔[W]」となる。
一方、図6に示すテープ型使い捨ておむつ110のように、二つのテープ片30a,30bが止着テープ10の中途から突出するように形成されている二山テープの場合には、二つのテープ片30a,30bの形成端の部分の間隔が「テープ片間隔[W]」となる。なお、二山テープにおいて、止着テープの中央部(二つのテープ片の間の部分)に、おむつの側縁に向かうミシン目が形成されている場合には、ミシン目を切り離した際に、その切り離された部分も別個独立に動き得るため、「テープ片間隔[W]」は0mmとなる。
止着テープは、そのテープ片に、止着領域(おむつの前身頃に形成される)と固定可能なファスナー部が形成されている。即ち、止着領域に固定され得るファスナーが付設されている。止着領域と固定可能である限り、ファスナーの形態について特に制限はないが、通常は、(1)粘着剤の粘着力により固定を行う粘着ファスナーや、(2)凸部材(フック)と凹部材(ループ)の機械的結合により固定を行うメカニカルファスナー(面状ファスナーとも称される)等を好適に用いることができる。メカニカルファスナーは、例えば、表面に多数の突起(鉤状、きのこ状、錨状等)が形成された凸部材(フック)と、表面にループ状の繊維が配置された凹部材(ループ)とを組み合わせたもの等が用いられることが多い。このファスナーは、ループの表面にフックを重ね合わせ、フックの多数の突起をループの表面に係合させることにより、両部材を剥離可能な状態に、かつ、強固に固着させることができるものである。
例えば、図3に示すテープ型使い捨ておむつ1は、止着テープ10のファスナーとして、メカニカルファスナーを利用した例である。この例では、止着テープ10を構成する二つのテープ片30a,30bの先端近傍に、メカニカルファスナーのフック44aからなるファスナー部44が形成されている。一方、前身頃2には、メカニカルファスナーのループ44bからなる止着領域12が形成されており、止着テープ10のフック44aを固定することが可能なように構成されている。このような構成によって、おむつの後身頃6を前身頃2に対して固定することができ、おむつを着用者に装着させることが可能となる。
本発明のテープ型使い捨ておむつにおいては、止着テープを構成するテープ片の末端からファスナー部までの長さ(ファスナー−末端長さ[L])が、70〜120mmであることが好ましい。ファスナー−末端長さ[L]を70mm以上とすることで、後身頃の左右の各側縁に固定された止着テープの末端部と、おむつ前身頃の止着領域に止め付けられる止着テープの先端部との間に十分な距離を開けることができる。従って、おむつに対して止着テープ(即ち、テープ片)を貼り付ける際の自由度が増し、着用者の体型に合わせておむつをフィットさせることが可能となる。
一方、ファスナー−末端長さ[L]を120mm以上とすることで、後身頃の左右の各側縁に固定された止着テープの末端部と、おむつ前身頃の止着領域に止め付けられる止着テープの先端部との間の距離が開き過ぎることがない。従って、止着テープのうち、おむつに対して止め付けられていない中間部の長さが長くなり、この中間部において、よれや弛みが発生する事態を防止することができる。従って、このよれや弛みに起因するファスナーのずれや外れ、おむつのズレ落ち等を効果的に防止することができる。これらの効果をより確実に得るためには、ファスナー−末端長さ[L]を90〜110mmとすることが好ましい。
なお、本明細書にいう「ファスナー−末端長さ[L]」とは、おむつの後身頃の側縁から、止着テープに付設されたファスナー部(具体的には、粘着ファスナーの粘着部、メカニカルファスナーのフック等)のおむつ側縁側の端縁までの長さを意味するものとする。
[1−2]吸収体:
吸収体は、着用者の尿を吸収し、保持するための部材である。吸収体は、着用者の尿や体液を吸収し保持する必要から、吸収性材料によって構成される。
吸収体を構成する吸収性材料としては、使い捨ておむつ、その他の吸収性物品に通常使用される従来公知の吸収性材料、例えば、フラッフパルプ、高吸水性ポリマー(Super Absorbent Polymer;以下、「SAP」と記す)、親水性シート等を挙げることができる。フラッフパルプとしては木材パルプや非木材パルプを綿状に解繊したものを、SAPとしてはポリアクリル酸ナトリウムを、親水性シートとしてはティシュ、吸収紙、親水化処理を行った不織布を用いることが好ましい。また、吸収体の型崩れを防止するために、熱融着繊維等の合成繊維を含有せしめることも好ましい形態の一つである。
これらの吸収性材料は、通常、単層ないしは複層のマット状として用いられる。この際、前記の吸収性材料のうち1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。中でも、フラッフパルプ100質量部に対して、10〜500質量部程度のSAPを併用したものが好ましい。この際、SAPはフラッフパルプの各マット中に均一に混合されていてもよいし、複層のフラッフパルプの層間に層状に配置されていてもよい。
吸収体は、トップシートとバックシートの間の少なくとも一部に介装されることが好ましい。通常、吸収体は、トップシートとバックシートの間に挟み込まれ、その周縁部が封着されることによって、トップシートとバックシートとの間に介装される。従って、吸収体の周縁部にはトップシートとバックシートの間に吸収体が介装されていないフラップ部が形成されることになる。吸収体は、トップシートとバックシートの間の少なくとも一部に介装される。より具体的には、吸収体は少なくとも股下部に介装され、この吸収体が前身頃や後見頃にまで及んでいてもよい。
吸収体は、その全体が親水性シートによって包み込まれていることが好ましい。このような構成は、吸収体からSAPが漏洩することを防止し、吸収体に形状安定性を付与することができるという利点がある。
吸収体の形状については特に制限はないが、従来の使い捨ておむつ、その他の吸収性物品において使用される形状、例えば、矩形状、砂時計型、ひょうたん型、T字型等を挙げることができる。図3に示すテープ型使い捨ておむつ1は、吸収体22として、砂時計型の吸収体を用いた例である。
なお、吸収体には、その上面側に(例えば、吸収体とトップシートとの間に)、尿や体液等の液体を拡散させるためのシート(セカンドシート)を付帯的に配置してもよい。このセカンドシートを付設すると、着用者の姿勢等に起因して、トップシート下面側の空間が十分に形成されないような場合でも、尿や体液等の吸収速度が低下し難く、吸収速度の低下による尿や体液等の漏れを防止することが可能となる。
セカンドシートを構成する材料としては、親水性で液透過性の材料、例えば、織布、不織布、多孔性プラスチック、フラッフパルプ等を挙げることができる。これらの構成素材としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、レーヨン、パルプ、或いはこれらの複合繊維等を挙げることができる。パルプとしては、カーリーセルロースファイバー等のけん縮繊維を好適に用いることができる。
[1−3]トップシート:
トップシートは、吸収体の上面(おむつの装着時において着用者の肌側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。トップシートは、その下面側に配置された吸収体に、着用者の尿を吸収させる必要から、その少なくとも一部(全部ないし一部)が液透過性材料により構成される。通常、少なくとも吸収体の上面近傍については、着用者の尿や体液を透過させ得る液透過性の材料によって構成される。少なくとも一部が液透過性材料により構成されている限り、必ずしもトップシート全体が液透過性材料で構成されている必要はない。
トップシートを構成する液透過性材料としては、例えば、織布、不織布、多孔性フィルム等を挙げることができる。中でも、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン等の熱可塑性樹脂からなる不織布に親水化処理を施したものを用いることが好ましい。不織布の種類についても特に制限はなく、エアースルー(カード熱風)、カードエンボス、スパンボンド等の各種製法によって製造された従来公知の不織布を好適に用いることができる。
トップシートは単一のシート材によって構成されていてもよいが、複数のシート材によって構成されていてもよい。例えば、吸収体の上面部に配置されるトップシートと、サイドフラップの部分に配置されるトップシートとを異なるシートによって構成する形態もよく利用される。図3に示すテープ型使い捨ておむつ1は、おむつの中央部には液透過性材料からなるトップシート18(センターシート18a)を配置し、おむつのサイドフラップ8部分には液の透過に対して抵抗性を示す通気撥水性材料からなるトップシート18(サイドシート18b)を配置した例である。
[1−4]バックシート:
バックシートは、吸収体の下面(おむつの装着時において着用者の着衣側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。バックシートは、着用者の尿がおむつ外部に漏洩してしまうことを防止する必要から、液不透過性材料によって構成される。その配置方法については特に制限はないが、図3に示すテープ型使い捨ておむつ1のように、おむつの外形と一致するように、バックシート20を配置してもよいし、トップシートのうちセンターシートに対応する部分に液不透過性材料からなるバックシートを配置してもよい。
バックシートを構成する液不透過性材料としては、例えば、ポリエチレン等の樹脂からなる液不透過性フィルム等を挙げることができ、中でも、微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。この微多孔性ポリエチレンフィルムは、0.1〜数μmの微細な孔が多数形成されており、液不透過性ではあるが透湿性を有するため、おむつ内部の蒸れを防止することができるという利点がある。
なお、バックシートには、その外表面側にシート材(カバーシート)を貼り合わせてもよい。このカバーシートは、バックシートを補強し、バックシートの手触り(触感)を良好なものとするために用いられる。
カバーシートを構成する材料としては、例えば、織布、不織布等を挙げることができる。中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂からなる乾式不織布、湿式不織布を用いることが好ましい。
[1−5]立体ギャザー:
着用者の排泄した尿の横漏れを防止するため、立体ギャザーを備えていてもよい。立体ギャザーは、着用者の排泄した尿の横漏れを防止するための部材であり、立体的に起立可能なように構成された防漏壁である。このような立体ギャザーを形成することにより、立体ギャザーが防波堤となり、おむつの脚周り開口部等からの漏れ(いわゆる「横漏れ」)を有効に防止することができる。
立体ギャザーの構成は、従来の使い捨ておむつ、その他の吸収性物品に使用される構成を採用することができる。例えば、撥水性のシート材の一部に伸縮材(立体ギャザー伸縮材)を配置し、その立体ギャザー伸縮材によってシート材にギャザー(襞)を形成したもの等を好適に用いることができる。
なお、立体ギャザーは、トップシートやバックシートとは全く別個のシート材により形成してもよいが、センターシートやサイドシート等のトップシートを折り返すことにより形成してもよい。例えば、図3に示すテープ型使い捨ておむつ1は、サイドシート18bを折り返すことにより立体ギャザー26(26a,26b)を形成した例である。但し、立体ギャザーは、セカンドシート等のトップシート以外の部材を折り返すことにより形成してもよい。
この立体ギャザーは、股下部からの漏れを防止するため、少なくとも股下部に形成されていればよいが、前身頃や後身頃に形成されていてもよい。例えば、図3に示すテープ型使い捨ておむつ1は、おむつの長手方向に沿って、股下部4から前身頃2と後身頃6の双方にかけて連続的に、一対の立体ギャザー26(26a,26b)が形成された例を示すものである。また、立体ギャザーは、少なくとも一対形成する必要があるが、二対以上形成してもよい。
立体ギャザーはおむつの内側に向かって傾倒する内倒しギャザーであってもよいし、おむつの外側に向かって傾倒する外倒しギャザーであってもよい。また、高さ方向の一部に、曲げ部や折り返し部を形成した立体ギャザー(C折りギャザーやZ折りギャザー等)とすることもできる。例えば、図3に示すテープ型使い捨ておむつ1は、立体ギャザー26(26a,26b)を内倒しギャザーとした例である。
[1−6]各種伸縮材:
テープ型使い捨ておむつにおいては、脚周り伸縮材を配置し、ウエスト周り伸縮材を配置することが好ましい。
脚周り伸縮材は、脚周り開口部に沿って配置される伸縮材である。この脚周り伸縮材を配置することによって、脚周り開口部に伸縮性に富むギャザー(レグギャザー)を形成することができる。従って、脚周りに隙間が形成され難くなり、脚周り開口部からの尿漏れを効果的に防止することができる。また、脚周り伸縮材を配置すると、おむつを交換する際に吸収体の両側で脚周り伸縮材が収縮するため、股下部近傍が椀状に変形し、凹部が形成される。このため、尿や体液がその凹部に溜まり、尿や体液をこぼすことなく、容易におむつの交換を行うことができる。
例えば、図3に示すテープ型使い捨ておむつ1は、おむつの長手方向に沿って、直線的に二本の脚周り伸縮材40を配置してレグギャザーを形成した例である。この脚周り伸縮材40は、糸ゴムによって構成されている。但し、脚周り伸縮材は、必ずしも直線的に配置する必要はなく、例えば、おむつの脚周り開口部のカーブに沿って曲線的に配置してもよい。
脚周り伸縮材は、例えば、図3に示すテープ型使い捨ておむつ1のように、立体ギャザー26の起立線46より外側の部分に、脚周り伸縮材40が形成されていることが好ましい。このような構成とすると、立体ギャザーの十分な防漏効果を確保しつつ、股下部の装用感・装着感を向上させることができる。
なお、図3に示すテープ型使い捨ておむつ1は、脚周り伸縮材40の形状、配置位置、配置数等を左右対称とした例を示したが、これらが左右非対称なものも本発明の範囲に含まれる。そして、図3に示すテープ型使い捨ておむつ1では、脚周り伸縮材40が片側につき二本配置された例を示したが、一本だけ配置されていてもよいし、三本以上配置されていてもよい。また、複数の脚周り伸縮材を用いる場合、その太さや伸張率等も目的に応じて適宜設定すればよく、全て同じものを用いる必要はない。
ウエスト周り伸縮材は、ウエスト周り開口部に沿って配置される伸縮材である。ウエスト周り伸縮材を配置することによって、ウエスト開口部に伸縮性に富むギャザー(ウエストギャザー)を形成することができる。このウエストギャザーにより、ウエスト周りに隙間が形成され難くなり、ウエスト周りからの尿漏れを防止することができる他、着用者へのおむつのフィット性が良好となり、おむつのずり下がりが防止される。
なお、図3に示すテープ型使い捨ておむつ1は、おむつの後身頃6の端縁に沿って帯状のウエスト周り伸縮材42を配置した例である。この帯状のウエスト周り伸縮材42は、ウレタンフォーム等の伸縮性フォームによって構成されている。
これらの伸縮材については、ギャザーの収縮の程度等を勘案した上で、構成材料、その材料の伸長率、固定時の伸長状態等を決定すればよい。
伸縮材としては、従来の使い捨ておむつで使用されてきた伸縮材を好適に用いることができる。具体的には、天然ゴムや合成ゴム(ウレタンゴム等)の弾性材からなる糸ゴム、平ゴムの他、伸縮性ネット、伸縮性フィルム、伸縮性フォーム(ウレタンフォーム等)等を挙げることができる。
伸縮材は、十分な伸縮力を作用させるため、伸長状態で固定することが好ましい。例えば、伸縮材が天然ゴムや合成ゴムである場合には、120〜400%の伸長状態で固定することが好ましく、200〜300%の伸長状態で固定することがより好ましい。このような範囲の伸長状態で固定することにより、十分な伸縮力を作用させることが可能となる。
前記のような伸縮材は、おむつの他の構成部材に対して、接着剤その他の手段により固定される。固定方法としては、例えば、ホットメルト接着剤、その他の流動性の高い接着剤を用いた接着であってもよいし、ヒートシールをはじめとする熱や超音波等による溶着であってもよい。
[2]本発明のテープ型使い捨ておむつの製造方法:
以下、本発明のテープ型使い捨ておむつの製造方法を、図3に示すテープ型使い捨ておむつ1を製造する場合の例で説明する。まず、バックシート20の材料となる長尺のシート材(バックシート材)の上面に、親水性シートに包まれた吸収体22及び脚周り伸縮材40を載置する。
一方、トップシート18の材料となる長尺のシート材(トップシート材)には、予め止着テープ10を付設しておく。止着テープ10は、おむつ長さ[L]を考慮した上で、本発明の所定の条件(テープ片長さ[L]、テープ片幅[W]等)を満たす形状のものとする。この止着テープ10を、本発明の所定の条件(テープ片外縁間隔[W]、テープ片間隔[W]等)を満たすように、前記トップシート材に付設する。
次いで、前記バックシート材と吸収体22の積層体の上面に、前記トップシート材を載置することにより、おむつの中間体となる積層体を得る。この際、トップシート材は、センターシート18aに相当するトップシート材と、サイドシート18bに相当するトップシート材の2種類が使用される。サイドシート18bに相当するシート材には折り返し部分を設けることによって、立体ギャザー26が形成されている。
なお、止着テープをサイドフラップと一体的に形成する場合には、予め、トップシート材(例えば、センターシートに相当するシート材)、吸収体、バックシート材の積層体を形成しておき、この積層体の両側縁に、止着テープと一体的に形成されたトップシート材(サイドシートに相当するシート材)を付設する等の方法により、おむつの中間体となる積層体を得ることができる。
前記のようにして得られた積層体は、おむつの脚周り開口部に相当する部分を円弧状に切り抜いて切除し(Rカット)、脚周り開口部を形成することにより、テープ型使い捨ておむつ1を製造する。
なお、前記のような一連の工程は、機械的な手段によって連続的に行うことが可能である。例えば、長尺のシート材をローラーから連続的に送出する等の方法・装置を採用することにより、テープ型使い捨ておむつの連続製造が可能となり、生産性の向上に資する。
また、前記の方法は、予めトップシート材に止着テープを付設する方法であるが、予めトップシート材に止着テープを付設することなく、おむつの中間体となる積層体を得、その積層体に対して止着テープを付設する方法を採ってもよい。
[3]本発明の適用対象:
本発明のテープ型使い捨ておむつの適用対象は、前記1ピースタイプのテープ型使い捨ておむつに限られるものではなく、例えば、2ピースタイプのテープ型使い捨ておむつにも適用することができる。即ち、2ピースタイプのテープ型使い捨ておむつにおいても、テープ片長さ[L]、テープ片幅[W]等を満たす形状の止着テープを用い、その止着テープを、本発明の所定の条件(テープ片外縁間隔[W]、テープ片間隔[W]等)を満たすように、おむつに対して付設することにより、本発明のテープ型使い捨ておむつの効果を享受することができる。
「2ピースタイプ」とは、着用者の排泄物を吸収し、保持する機能(吸収・保持機能)を担う吸収性本体と、着用者の身体を被包する機能(装着機能)を担う外装部材とから構成され、外装部材の内側に吸収性本体が配置されたタイプのおむつである。
吸収性本体は、吸収体、トップシート及びバックシートを構成要素として備えた部材であり、トップシートとバックシートの間に吸収体を挟みこみ、吸収体の周縁部を封着することによって製造することができる。吸収性本体は、少なくともおむつの股下部をカバーするサイズに構成される。但し、漏れ防止の効果を確実なものとするため、股下部のみならず前身頃や後身頃の一部をもカバーする大きさに構成することが好ましい。吸収性本体は、例えばホットメルト接着剤等を用いて、外装部材に対して固定することができる。
一方、外装部材は、着用者の身体を被包するための装着機能を担う部材であり、具体的には、前身頃、股下部及び後身頃の各部を形成するシート状の部材である。2ピースタイプのテープ型使い捨ておむつでは、着用者の排泄物を吸収し、保持する吸収・保持機能については、専ら吸収性本体が果たすことになるので、外装部材を構成する材料として液不透過性材料を用いる必要はない。外装部材を構成する材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、その他の熱可塑性樹脂からなる合成繊維によって構成された不織布等を挙げることができる。
以下、本発明のテープ型使い捨ておむつについて実施例を用いて更に具体的に説明する。但し、これらの実施例は本発明の一部の実施形態を示すものであり、本発明がこれらの実施例に限定して解釈されるべきではない。
以下の実施例、比較例においては、図3に示す形態のテープ型使い捨ておむつを実際に製造した。
上記実施例及び比較例のテープ型使い捨ておむつの各部寸法を表1〜表3に示す。表中、「おむつ長さ」は、おむつの前身頃側の端縁から後身頃側の端縁までの長さ、「前身頃長さ」は、前身頃の側縁の長さ、より具体的には、おむつの前身頃側の端縁から脚周り開口部を形成するトリム(Rカット)の形成端までの直線状の部分の長さ、「後身頃長さ」は、後身頃の側縁の長さ、より具体的には、おむつの後身頃側の端縁から脚周り開口部を形成するトリム(Rカット)の形成端までの直線状の部分の長さ、「後身頃幅」とは、おむつの後身頃の一の側縁と他の側縁との間の幅、を意味するものとする。
Figure 2009056001
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[評価方法]
上記実施例及び比較例のテープ型使い捨ておむつについては、34名のテスターに実際に着用させ、各々7回の交換を行った際の止着テープの止め易さ、及び脚周りフィット性について評価を行った。なお、上記の評価は、おむつのトップシートの表面(1対の立体ギャザーの間の領域)に、尿取りパッドを載置した状態で行った。
(止着テープの止め易さ)
止着テープの止め易さについては、上記実施例及び比較例のテープ型使い捨ておむつを34名のテスターに実際に着用させ、各々7回の交換を行い、以下の基準により、100点満点で評価し、その結果の平均値を点数とした。
(1)止着テープの止め付けが極めて容易であり、ファスナーのズレや外れが全く生じなかった場合、78点以上/◎(極めて良好)、(2)止着テープの止め付けが容易であり、ファスナーの外れは生じなかったが、ズレが1〜2回生じた場合、76〜77点/○(良好)、(3)止着テープの止め付けがやや困難であり、ファスナーの外れは生じなかったが、ズレが3回以上生じた場合、74〜75点/×(不良)、(4)止着テープの止め付けが困難であり、ファスナーの外れが1回でも生じた場合、73点以下/××(極めて不良)、として評価した。
(脚周りフィット性)
脚周りフィット性については、上記実施例及び比較例のテープ型使い捨ておむつを34名のテスターに実際に着用させ、各々7回の交換を行い、以下の基準により、5点満点で評価し、その結果の平均値を点数とした。
(1)脚周り開口部が着用者の肌に密着しており、尿取りパッドからおむつへの漏れも脚周り開口部からの漏れも生じなかった場合、4.1点以上/◎(極めて良好)、(2)脚周り開口部が着用者の肌に密着しており、脚周り開口部からの漏れは生じないが、尿取りパッドからおむつへの漏れが1回生じた場合、4.0点/○(良好)、(3)脚周り開口部が着用者の肌に密着しており、脚周り開口部からの漏れは生じないが、尿取りパッドからおむつへの漏れが2回生じた場合、3.9点/×(不良)、(4)尿取りパッドからおむつへの漏れが3回以上生じた場合又は脚周り開口部と着用者の肌との間に隙間ができており、脚周り開口部からの漏れが1回でも発生した場合、3.8点以下/××(極めて不良)、として評価した。
[実施例1〜5、比較例1]
表1に示すように、実施例1〜5のテープ型使い捨ておむつは、テープ片長さ[L]を105〜155mmの範囲内としたので、テープの止め易さ、脚周りフィット性とも良好な結果を示した。中でも、テープ片長さ[L]を125〜145mmの範囲内とした、実施例2〜4のテープ型使い捨ておむつは、テープの止め易さ、脚周りフィット性とも極めて良好な結果を示した。一方、テープ片長さ[L]を95mmとした、比較例1のテープ型使い捨ておむつは、テープの止め易さが不良であった。
[実施例3,4,6,7、比較例2〜4]
表2に示すように、実施例3〜6のテープ型使い捨ておむつは、テープ片幅[W]を55〜90mmの範囲内とし、テープ片外縁間隔[W]が、おむつ長さ[L]に対し、19〜29%の範囲内の長さとなるように配置したので、テープの止め易さ、脚周りフィット性とも良好な結果を示した。中でも、テープ片幅[W]を65〜90mmの範囲内とし、テープ片外縁間隔[W]が、おむつ長さ[L]に対し、21.4〜27.4%の範囲内の長さとなるように配置した、実施例3,4,6のテープ型使い捨ておむつは、テープの止め易さ、脚周りフィット性とも極めて良好な結果を示した。
一方、テープ片幅[W]を110mmとし、テープ片外縁間隔[W]が、おむつ長さ[L]に対し、32.1%の長さとなるように配置した、比較例2のテープ型使い捨ておむつは、テープの止め易さ、脚周りフィット性とも極めて不良であった。また、テープ片幅[W]を100mmとし、テープ片外縁間隔[W]が、おむつ長さ[L]に対し、29.8%の長さとなるように配置した、比較例3のテープ型使い捨ておむつは、テープの止め易さが不良であった。更に、テープ片幅[W]を45mmとし、テープ片外縁間隔[W]が、おむつ長さ[L]に対し、16.7%の長さとなるように配置した、比較例4のテープ型使い捨ておむつは、テープの止め易さが不良であり、脚周りフィット性は極めて不良であった。
[実施例3,4,8〜15]
表3に示すように、実施例3,4,8〜15のテープ型使い捨ておむつは、テープ片間隔[W]を10〜100mmの範囲内としたので、テープの止め易さ、脚周りフィット性とも良好な結果を示した。中でも、テープ片間隔[W]を20〜50mmの範囲内とした、実施例3,4,11〜14のテープ型使い捨ておむつは、テープの止め易さ、脚周りフィット性とも極めて良好な結果を示した。
本発明のテープ型使い捨ておむつは、乳幼児用、或いは介護を必要とする高齢者や障害者等の成人用のおむつとして好適に利用することができる。
従来のテープ型使い捨ておむつの一の実施形態を示す一部切り欠き断面図であり、従来のテープ型使い捨ておむつを展開し、トップシート側から見た状態を示す図である。 従来のテープ型使い捨ておむつの別の実施形態を示す一部切り欠き断面図であり、従来のテープ型使い捨ておむつを展開し、トップシート側から見た状態を示す図である。 本発明のテープ型使い捨ておむつの一の実施形態を示す一部切り欠き断面図であり、本発明のテープ型使い捨ておむつを展開し、トップシート側から見た状態を示す図である。 従来のテープ型使い捨ておむつの更に別の実施形態を示す一部切り欠き断面図であり、従来のテープ型使い捨ておむつを展開し、トップシート側から見た状態を示す図である。 従来のテープ型使い捨ておむつの一の実施形態を示す一部拡大平面図であり、図1に示すテープ型使い捨ておむつの止着テープ近傍の部分を拡大して示す図である。 従来のテープ型使い捨ておむつの別の実施形態を示す一部拡大平面図であり、図2に示すテープ型使い捨ておむつの止着テープ近傍の部分を拡大して示す図である。 本発明のテープ型使い捨ておむつの一の実施形態を示す一部拡大平面図であり、図3に示すテープ型使い捨ておむつの止着テープ近傍の部分を拡大して示す図である。 従来のテープ型使い捨ておむつの更に別の実施形態を示す一部拡大平面図であり、図4に示すテープ型使い捨ておむつの止着テープ近傍の部分を拡大して示す図である。
符号の説明
1,100,110,120:テープ型使い捨ておむつ、2:前身頃、4:股下部、6:後身頃、6a,6b:側縁部、8:サイドフラップ、10:止着テープ、12:止着領域、18:トップシート、18a:センターシート、18b:サイドシート、20:バックシート、22:吸収体、26,26a,26b:立体ギャザー、30,30a,30b,30c:テープ片、36,36a,36b:立体ギャザー伸縮材、40:脚周り伸縮材、42:ウエスト周り伸縮材、44:ファスナー部、44a:フック、44b:ループ。

Claims (5)

  1. 前身頃、股下部及び後身頃の各部から構成され、
    吸収体と、前記吸収体の上面を被覆するように配置された、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の下面を被覆するように配置された、液不透過性材料からなるバックシートと、前記後身頃の左右の側縁に少なくとも1つずつ配置された、前記後身頃と前記前身頃とを固定する止着テープと、前記前身頃に形成された、前記止着テープを止め付ける止着領域と、を備えたテープ型使い捨ておむつであって、
    前記止着テープは、二つのテープ片を有し、そのテープ片には前記止着領域に固定可能なファスナー部が形成され、前記テープ片の長さ(テープ片長さ[L])が105〜155mmの範囲内であり、かつ、前記二つのテープ片の最外縁同士の間隔(テープ片外縁間隔[W])が、おむつ全体の長さ(おむつ長さ[L])に対し、19〜29%の範囲内の長さとなるように配置されているテープ型使い捨ておむつ。
  2. 前記テープ片外縁間隔[W]が、180〜230mmの範囲内である請求項1に記載のテープ型使い捨ておむつ。
  3. 前記止着テープを構成する各テープ片の幅(テープ片幅[W])が、55〜90mmの範囲内である請求項1又は2に記載のテープ型使い捨ておむつ。
  4. 前記止着テープを構成する二つのテープ片の間隔(テープ片間隔[W])が、20〜50mmの範囲内である請求項1〜3のいずれか一項に記載のテープ型使い捨ておむつ。
  5. 前記止着テープは、前記テープ片長さ[L]が125〜145mmの範囲内のものである請求項1〜4のいずれか一項に記載のテープ型使い捨ておむつ。
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