JP2013104739A - 使用済燃料ラックの補強構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用済燃料ラックの補強構造において、構造の簡素化及び低コスト化を可能とする一方で、適正に使用済燃料ラックの耐震性を向上することを可能とする。
【解決手段】使用済燃料を鉛直方向に沿って上方から挿入可能な複数のセル32aを有し、下部が使用済燃料プール31の底部に固定された使用済燃料ラック32にて、使用済燃料ラック32の上部に連結される支持体41と、使用済燃料プール31の壁面31bと支持体41との間に配置されるダンパ装置42とを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、原子炉から取り出された使用済燃料棒を一時的に貯蔵する使用済燃料ラックの補強構造に関するものである。
原子力発電プラントの一つとして、加圧水型原子炉があり、この加圧水型原子炉では、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、一次系全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電している。
このような原子力発電プラントでは、加圧水型原子炉から取り出された使用済燃料棒を一時的に貯蔵する使用済燃料プールが原子炉建屋に設けられており、この使用済燃料プールには、多数の使用済燃料棒を立てた状態で支持する使用済燃料ラックが設置されている。このような使用済燃料ラックとしては、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。この特許文献1に記載された燃料ラック上部支持構造は、燃料ラックの上部を支持する一体形スペーサを設け、この一体形スペーサを、燃料ラック間及び燃料ラックと燃料プール壁の間にその間隙を埋めるテーパ状のスペーサと、各スペーサを一体に結合するフレームとから構成し、一体形スペーサ全体の自重によって燃料ラックの上部に設置するものである。
特開2000−275385号公報
上述した従来の燃料ラック上部支持構造では、燃料ラック間及び燃料ラックと燃料プール壁の間に挿入するテーパ状のスペーサが必要となる。即ち、このテーパ状のスペーサを多数用いなければならず、構造が複雑となってしまう。また、燃料ラック間の隙間量や燃料ラックと燃料プール壁の間の隙間にばらつきがあった場合、テーパ状のスペーサは適正にその隙間に挿入されず、ラックの耐震性を十分に確保することが困難となる。
本発明は上述した課題を解決するものであり、構造の簡素化及び低コスト化を可能とする一方で、適正に使用済燃料ラックの耐震性を向上することが可能な使用済燃料ラックの補強構造を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の使用済燃料ラックの補強構造は、使用済燃料を鉛直方向に沿って上方から挿入可能な複数のセルを有し、下部が使用済燃料プールの底部に固定された使用済燃料ラックにおいて、前記使用済燃料ラックの上部に連結される支持体と、前記使用済燃料プールの壁面と前記支持体との間に配置されるダンパ装置と、を備えることを特徴とするものである。
従って、使用済燃料ラックは、上部に設けられた支持体がダンパ装置により支持されることで、水平揺れがこのダンパ装置により抑制され、使用済燃料ラックの耐震性を向上することができ、また、使用済燃料ラックの上方にダンパ装置を配置することで、構造の簡素化及び低コスト化を可能とすることができる。
本発明の使用済燃料ラックの補強構造では、前記ダンパ装置は、前記使用済燃料プールの上方に架設されて前記支持体が移動自在なガイドレールと、該ガイドレールに対する前記支持体の移動を規制する移動規制部材とを有することを特徴としている。
従って、使用済燃料プールの上方に架設されたガイドレールに支持体を移動自在に支持し、移動規制部材により支持体の移動を規制することで、支持体の移動を容易に拘束することができる。
本発明の使用済燃料ラックの補強構造では、前記ダンパ装置は、前記使用済燃料プールに貯留された冷却水に浸漬され、前記冷却水が前記移動規制部材として機能することを特徴としている。
従って、移動規制部材として冷却水を使用することで、別途移動規制部材を用意する必要はなく、構造の簡素化及び低コスト化を可能とすることができる。
本発明の使用済燃料ラックの補強構造では、前記ガイドレール内にダイラタント流体が充填され、前記ダイラタント流体が前記移動規制部材として機能することを特徴としている。
従って、移動規制部材としてダイラタント流体を用いることで、効果的に使用済燃料ラックの耐震性を向上することができる。
本発明の使用済燃料ラックの補強構造では、前記ガイドレールは、前記使用済燃料プールの上方で水平方向に交差するように複数架設されることを特徴としている。
従って、使用済燃料ラックは、移動規制部材により水平面方向の移動が規制されることとなり、使用済燃料ラックの耐震性を向上することができる。
本発明の使用済燃料ラックの補強構造では、前記ダンパ装置は、前記使用済燃料プールの壁面に支持された支持部材と前記支持体との間に同極部が所定の間隔をもって対向配置された一対の磁石を有することを特徴としている。
従って、使用済燃料ラックは、水平揺れが一対の磁石の反発力により抑制されることで、構造の簡素化を可能とすることができる。
本発明の使用済燃料ラックの補強構造では、前記ダンパ装置は、前記使用済燃料プールの壁面に支持された支持部材と前記支持体との間に震度が予め設定された所定震度を超えると内圧が上昇する袋状部材を有することを特徴としている。
従って、使用済燃料ラックは、震度が所定震度を超えて水平揺れが発生すると、袋状部材の内圧が上昇することで、この水平揺れが抑制されることとなり、使用済燃料ラックの耐震性を向上することができる。
本発明の使用済燃料ラックの補強構造によれば、使用済燃料ラックの上部に連結される支持体と、使用済燃料プールの壁面と支持体との間に配置されるダンパ装置とを設けるので、使用済燃料ラックは、水平揺れがダンパ装置により抑制されることで、使用済燃料ラックの耐震性を向上することができ、また、使用済燃料ラックの上方にダンパ装置を配置することで、構造の簡素化及び低コスト化を可能とすることができる。
図1は、本発明の実施例1に係る使用済燃料ラックの補強構造を表す使用済燃料プールの平面図である。 図2は、実施例1の使用済燃料ラックの補強構造を表す使用済燃料プールの縦断面図である。 図3は、原子力発電プラントを表す概略構成図である。 図4は、原子炉格納容器を表す概略図である。 図5は、本発明の実施例2に係る使用済燃料ラックの補強構造を表す使用済燃料プールの平面図である。 図6は、ガイドレールの断面図である。 図7は、本発明の実施例3に係る使用済燃料ラックの補強構造を表す使用済燃料プールの縦断面図である。 図8は、本発明の実施例4に係る使用済燃料ラックの補強構造を表す使用済燃料プールの縦断面図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る使用済燃料ラックの補強構造の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではなく、また、実施例が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。
図1は、本発明の実施例1に係る使用済燃料ラックの補強構造を表す使用済燃料プールの平面図、図2は、実施例1の使用済燃料ラックの補強構造を表す使用済燃料プールの縦断面図、図3は、原子力発電プラントを表す概略構成図、図4は、原子炉格納容器を表す概略図である。
実施例1の原子力発電プラントに適用された原子炉は、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、一次系全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電する加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)である。
即ち、この加圧水型原子炉を有する原子力発電プラントにおいて、図3に示すように、原子炉格納容器11内には、加圧水型原子炉12及び蒸気発生器13が格納されており、この加圧水型原子炉12と蒸気発生器13とは冷却水配管14,15を介して連結されており、冷却水配管14に加圧器16が設けられ、冷却水配管15に冷却水ポンプ17が設けられている。この場合、減速材及び一次冷却水として軽水を用い、炉心部における一次冷却水の沸騰を抑制するために、一次冷却系統は加圧器16により160気圧程度の高圧状態を維持するように制御している。従って、加圧水型原子炉12にて、燃料として低濃縮ウランまたはMOXにより一次冷却水として軽水が加熱され、高温の一次冷却水が加圧器16により所定の高圧に維持された状態で冷却水配管14を通して蒸気発生器13に送られる。この蒸気発生器13では、高圧高温の一次冷却水と二次冷却水との間で熱交換が行われ、冷やされた一次冷却水は冷却水配管15を通して加圧水型原子炉12に戻される。
蒸気発生器13は、原子炉格納容器11の外部に設けられたタービン18及び復水器19と冷却水配管20,21を介して連結されており、冷却水配管21に給水ポンプ22が設けられている。また、タービン18には発電機23が接続され、復水器19には冷却水(例えば、海水)を給排する取水管24及び排水管25が連結されている。従って、蒸気発生器13にて、高圧高温の一次冷却水と熱交換を行って生成された蒸気は、冷却水配管20を通してタービン18に送られ、この蒸気によりタービン18を駆動して発電機23により発電を行う。タービン18を駆動した蒸気は、復水器19で冷却された後、冷却水配管21を通して蒸気発生器13に戻される。
このように構成された原子力発電プラントの原子炉格納容器11は、図4に示すように、内部に上述した加圧水型原子炉12、蒸気発生器13、加圧器16などが収容されている。一方、原子炉格納容器11に隣接して燃料取扱建屋30が設置され、この燃料取扱建屋30内に使用済燃料プール31が設けられており、この使用済燃料プール31の内部に使用済燃料ラック32が設置されている。この使用済燃料ラック32は、加圧水型原子炉12で使用された使用済の燃料(燃料棒)を一時的に貯蔵するものであり、この使用済燃料ラック32に貯蔵された使用済燃料は、使用済燃料プール31に充填され、且つ、循環する冷却水により冷却可能となっている。
使用済燃料ラック32は、図1及び図2に示すように、底付の四角筒形状をなし、上方が開口しており、内部に複数の四角管が均等間隔で配置され、溶接により固定されることで、使用済燃料を鉛直方向に沿って上方から挿入可能な複数のセル32aが形成されている。このセル32aは、使用済燃料ラック32内の下部に隣接するもの同士が連通している。
使用済燃料プール31は、所定の大きさを有し、底部31aにベースフレーム33が固定されており、使用済燃料ラック32がこのベースフレーム33上に固定されている。この使用済燃料ラック32は、使用済燃料プール31内の中央にて、ベースフレーム33上に互いに所定の隙間をもって12個配置されており、使用済燃料プール31の壁面31bとの間に所定の隙間をもって配置されている。そして、使用済燃料プール31は、内部に使用済燃料ラック32の全体が浸漬されるように冷却水が充填されている。
実施例1の使用済燃料ラックの補強構造は、使用済燃料ラック32の上部に設けられた支持体41と、使用済燃料プール31の壁面31bと支持体41との間に設けられるダンパ装置42とから構成されている。
使用済燃料ラック32は、下部が使用済燃料プール31のベースフレーム33上に固定されており、上部に複数の連結部材43を介して支持体41が連結されている。この支持体41は、矩形状をなす板材である。
ダンパ装置42は、使用済燃料プール31の上方に架設されて支持体41が移動自在なガイドレール44,45と、このガイドレール44,45に対する支持体41の移動を規制する移動規制部材とから構成されている。本実施例では、ダンパ装置42が使用済燃料プール31に貯留された冷却水に浸漬されていることから、この冷却水がガイドレール44,45内に入り込み、移動規制部材として機能する。
即ち、第1ガイドレール44は、使用済燃料プール31における一方水平方向に沿って配置され、各端部が各壁面31bに固定されている。この場合、第1ガイドレール44は、6個の使用済燃料ラック32の上方に位置して2個が平行をなして配置されている。第2ガイドレール45は、使用済燃料プール31における一方水平方向に交差する他方水平方向に沿って配置され、一端部が各壁面31bに固定され、他端部が第1ガイドレール44に固定されている。この場合、第2ガイドレール45は、6個の使用済燃料ラック32の上方に位置して3個が平行をなして配置されている。
各ガイドレール44,45は、下部に開口46が形成されたC字断面形状をなし、この開口46から使用済燃料ラック32の支持体41が入り込み、水平方向、つまり、各ガイドレール44,45の長手方向に沿って移動可能となっている。この場合、各ガイドレール44,45の内面と支持体41の外面との間に所定隙間が確保されることで、支持体41が各ガイドレール44,45内を移動可能であり、この各ガイドレール44,45と支持体41との所定隙間がオリフィスとして機能する。
なお、本実施例では、2個の第1ガイドレール44を配置し、3個の第2ガイドレール45を配置したが、この個数、位置、方向、連結状態は、この構成に限定されるものではない。
従って、複数の使用済燃料ラック32は、使用済燃料プール31のベースフレーム33上に所定隙間を持って固定されており、上部の支持体41がそれぞれダンパ装置42を介して使用済燃料プール31の壁面31bに支持されている。このとき、地震などにより水平揺れが発生すると、各使用済燃料ラック32は、ダンパ装置42によりその水平揺れが抑制される。
即ち、使用済燃料ラック32の上部が水平に揺れると、ダンパ装置42にて、支持体41が各ガイドレール44,45内を移動しようとする。すると、ダンパ装置42を構成する各ガイドレール44,45が使用済燃料プール31内の冷却水に浸漬されていることから、支持体41がガイドレール44,45内を移動するとき、両者の間の隙間を冷却水が通過することとなり、支持体41の移動抵抗が増加して移動速度が低減されることで、使用済燃料ラック32の揺れ(振動)が減衰される。
このように実施例1の使用済燃料ラックの補強構造にあっては、使用済燃料を鉛直方向に沿って上方から挿入可能な複数のセル32aを有し、下部が使用済燃料プール31の底部に固定された使用済燃料ラック32にて、使用済燃料ラック32の上部に連結される支持体41と、使用済燃料プール31の壁面31bと支持体41との間に配置されるダンパ装置42とを設けている。
従って、使用済燃料ラック32は、上部に設けられた支持体41がダンパ装置42により支持されることで、水平揺れがこのダンパ装置42により抑制され、使用済燃料ラック32の耐震性を向上することができ、また、使用済燃料ラック32の上方にある支持体41をダンパ装置42により支持することで、このダンパ装置42を広い領域に容易に配置することができ、構造の簡素化及び低コスト化を可能とすることができる。
また、実施例1の使用済燃料ラックの補強構造では、ダンパ装置42として、使用済燃料プール31の上方に架設されて支持体41が移動自在なガイドレール44,45と、ガイドレール44,45に対する支持体41の移動を規制する移動規制部材とを設けている。そして、この場合、ガイドレール44,45を使用済燃料プール31に貯留された冷却水に浸漬し、この冷却水を移動規制部材として機能させている。
従って、使用済燃料プール31の上方に架設されたガイドレール44,45に支持体41を移動自在に支持し、冷却水(オリフィス)により支持体41の移動を規制することで、支持体41の移動を容易に拘束することができる。また、移動規制部材として冷却水を使用することで、別途移動規制部材を用意する必要はなく、構造の簡素化及び低コスト化を可能とすることができる。
図5は、本発明の実施例2に係る使用済燃料ラックの補強構造を表す使用済燃料プールの平面図、図6は、ガイドレールの断面図である。なお、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
実施例2の使用済燃料ラックの補強構造は、図5及び図6に示すように、使用済燃料ラック32の上部に設けられた支持体51と、使用済燃料プール31の壁面31bと支持体51との間に設けられるダンパ装置52とから構成されている。
使用済燃料ラック32は、下部が使用済燃料プール31のベースフレーム33上に固定されており、上部に複数の連結部材53を介して支持体51が連結されている。この支持体51は、矩形状をなす2個の板材51a,51bを交差するように連結した形状をなしている。
ダンパ装置52は、使用済燃料プール31の上方に架設されて支持体51が移動自在なガイドレール54,55と、このガイドレール54,55に対する支持体51の移動を規制する移動規制部材とから構成されている。本実施例では、ダンパ装置52は、ガイドレール54,55の内部に充填された流体(ダイラタント流体)の移動により機能するものである。
即ち、第1ガイドレール54は、使用済燃料プール31における一方水平方向に沿って配置され、各端部が各上面部31cに固定されている。この場合、4個の第1ガイドレール54は、12個の使用済燃料ラック32の上方で平行をなして配置されている。第2ガイドレール55は、使用済燃料プール31における一方水平方向に交差する他方水平方向に沿って配置され、各端部が各上面部31cに固定されている。この場合、3個の第2ガイドレール55は、12個の使用済燃料ラック32の上方で平行をなして配置されている。そして、第1ガイドレール54と第2ガイドレール55は、内部が連通するように交差して連結されている。
各ガイドレール54,55は、下部に開口が形成されたC字断面形状をなし、この開口から使用済燃料ラック32の支持体51が入り込み、水平方向、つまり、各ガイドレール54,55の長手方向に沿って移動可能となっている。そして、この各ガイドレール54,55は、使用済燃料プール31の冷却水より上方に配置され、内部にダイラタント流体が充填され、下部開口がシール部材56によりシールされると共に端部がシール部材(図示略)によりシールされることで、ダイラタント流体の漏洩が防止されている。なお、シール部材56は、支持体51の移動を妨げるものではない。
従って、複数の使用済燃料ラック32は、使用済燃料プール31のベースフレーム33上に所定隙間を持って固定されており、上部の支持体51がそれぞれダンパ装置52を介して使用済燃料プール31に支持されている。このとき、地震などにより水平揺れが発生すると、各使用済燃料ラック32は、ダンパ装置52によりその水平揺れが抑制される。
即ち、使用済燃料ラック32の上部が水平に揺れると、ダンパ装置52にて、支持体51が各ガイドレール54,55内を移動しようとする。すると、ダンパ装置52を構成する各ガイドレール54,55内にダイラタント流体が密封充填されていることから、支持体51がガイドレール54,55内を移動するとき、ダイラタント流体の粘度が高くなり、支持体51の移動抵抗が増加して移動速度が低減されることで、使用済燃料ラック32の揺れ(振動)が減衰される。
なお、ダイラタント流体の密封充填方法は、この構成に限定されるものではない。例えば、ダイラタント流体を弾性変形可能な袋部材内に密封充填し、各ガイドレール54,55内における支持体51の前後及び左右に配置するようにしてもよい。
このように実施例2の使用済燃料ラックの補強構造にあっては、使用済燃料ラック32の上部に連結される支持体51と、使用済燃料プール31と支持体51との間に配置されるダンパ装置52とを設け、このダンパ装置52として、支持体51が移動可能であり、内部に移動規制部材としてのダイラタント流体が充填されたガイドレール54,55を設けている。
従って、使用済燃料ラック32は、上部に設けられた支持体51がダンパ装置52により支持されることで、水平揺れがこのダンパ装置52により抑制され、使用済燃料ラック32の耐震性を向上することができ、また、使用済燃料ラック32の上方にある支持体51をダンパ装置52により支持することで、このダンパ装置52を広い領域に容易に配置することができ、構造の簡素化及び低コスト化を可能とすることができる。
また、実施例2の使用済燃料ラックの補強構造では、ガイドレール54,55内に充填されたダイラタント流体を支持体51の移動規制部材として機能させている。従って、効果的に使用済燃料ラック32の耐震性を向上することができる。
また、実施例2の使用済燃料ラックの補強構造では、第1、第2ガイドレール54,55を使用済燃料プール31の上方で水平方向に交差するように複数架設している。従って、使用済燃料ラック32は、上部に連結された支持体51が第1、第2ガイドレール54,55内のダイラタント流体により全ての水平方向の移動が規制されることとなり、使用済燃料ラック32の耐震性を向上することができる。
図7は、本発明の実施例3に係る使用済燃料ラックの補強構造を表す使用済燃料プールの縦断面図である。なお、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
実施例3の使用済燃料ラックの補強構造は、図7に示すように、使用済燃料ラック32の上部に設けられた支持体61と、使用済燃料プール31の壁面31bと支持体61との間に設けられるダンパ装置62とから構成されている。
使用済燃料ラック32は、下部が使用済燃料プール31のベースフレーム33上に固定されており、上部に複数の連結部材63を介して支持体61が連結されている。ダンパ装置62は、一端部が使用済燃料プール31の壁面31bに固定された支持部材64と、支持体61と支持部材64との対向面に同極部が所定の間隔をもって対向配置された一対の磁石65,66により構成されている。即ち、第1永久磁石65は、支持体61の両面に固定され、第2永久磁石66は、支持部材64の他端部に固定されている。そして、第1永久磁石65と第2永久磁石66とは、所定の隙間をもって対向しており、且つ、その対向面を同極、つまり、N極(または、S極)同士に設定することで、反発力が作用するようにしている。
従って、複数の使用済燃料ラック32は、使用済燃料プール31のベースフレーム33上に所定隙間を持って固定されており、上部の支持体61がそれぞれダンパ装置62を介して使用済燃料プール31に支持されている。このとき、地震などにより水平揺れが発生すると、各使用済燃料ラック32は、ダンパ装置62によりその水平揺れが抑制される。
即ち、使用済燃料ラック32の上部が水平に揺れると、ダンパ装置62にて、第1永久磁石65が第2永久磁石66に対して接近または離反しようとする。しかし、第1永久磁石65と第2永久磁石66は、対向面が同極に設定されていることから、互いに反発することで接近することが阻止され、使用済燃料ラック32の移動抵抗が増加することで、その揺れ(振動)が減衰される。
このように実施例3の使用済燃料ラックの補強構造にあっては、使用済燃料ラック32の上部に連結される支持体61と、使用済燃料プール31と支持体61との間に配置されるダンパ装置62とを設け、このダンパ装置62として、支持体61と使用済燃料プール31に固定された支持部材64の対向面に同極部が所定の間隔をもって対向配置された一対の磁石65,66を設けている。
従って、使用済燃料ラック32は、水平揺れがダンパ装置62により抑制されることで、使用済燃料ラック32の耐震性を向上することができる。また、ダンパ装置62として、一対の磁石65,66を設けることで、簡単な構成で容易に使用済燃料ラック32の揺れを抑制することができる。
図8は、本発明の実施例4に係る使用済燃料ラックの補強構造を表す使用済燃料プールの縦断面図である。なお、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
実施例4の使用済燃料ラックの補強構造は、図8に示すように、使用済燃料ラック32の上部に設けられた支持体71と、使用済燃料プール31の壁面31bと支持体71との間に設けられるダンパ装置72とから構成されている。
使用済燃料ラック32は、下部が使用済燃料プール31のベースフレーム33上に固定されており、上部に複数の連結部材73を介して支持体71が連結されている。ダンパ装置72は、一端部が使用済燃料プール31の壁面31bに固定された支持部材74と、支持体71と支持部材74との間に設けられて震度が予め設定された所定震度を超えると、内圧が上昇する袋状部材75とにより構成されている。
即ち、袋状部材75は、伸縮して変形可能な材料により中空密閉形状をなすように形成され、一方側が支持体71に固定され、他方側が支持部材74の他端部に固定されている。また、使用済燃料プール31は、上面部31cにエアポンプ76が設置されており、供給ホース77を介して袋状部材75に連結されている。そして、制御装置78は、このエアポンプ76を駆動制御可能であり、震度センサ79の検出結果に基づいてエアポンプ76を駆動し、エアを供給ホース77を介して袋状部材75に供給可能となっている。
従って、複数の使用済燃料ラック32は、使用済燃料プール31のベースフレーム33上に所定隙間を持って固定されており、上部の支持体71がそれぞれダンパ装置72を介して使用済燃料プール31に支持されている。このとき、地震などにより水平揺れが発生すると、各使用済燃料ラック32は、ダンパ装置72によりその水平揺れが抑制される。
即ち、地震が発生すると、震度センサ79は、発生した地震の震度を検出して制御装置78に出力している。この制御装置78は、発生した地震の震度が予め設定された所定震度を超えると、エアポンプ76を駆動し、エアを供給ホース77から袋状部材75に供給する。すると、袋状部材75は、内部にエアが供給されることで加圧されて膨張し、支持体71と支持部材74(使用済燃料プール31の壁面31b)に対して押圧する。そのため、使用済燃料ラック32は、膨張した袋状部材75によりその揺れ(振動)が減衰される。
このように実施例4の使用済燃料ラックの補強構造にあっては、使用済燃料ラック32の上部に連結される支持体71と、使用済燃料プール31と支持体71との間に配置されるダンパ装置72とを設け、このダンパ装置72として、支持体71と使用済燃料プール31に固定された支持部材74の間に、震度が予め設定された所定震度を超えると内圧が上昇する袋状部材75を設けている。
従って、使用済燃料ラック32は、水平揺れがダンパ装置72により抑制されることで、使用済燃料ラック32の耐震性を向上することができる。また、ダンパ装置72として、震度に応じて膨張可能な袋状部材75を設けることで、使用済燃料ラック32の耐震性を向上することができる。
なお、上述した各実施例では、使用済燃料ラック32の数や大きさ、形状などをいくつか記載したしたが、記載した数や大きさ、形状に限定されるものではない。
また、上述した各実施例では、本発明の使用済燃料ラックの補強構造を加圧水型原子炉に適用して説明したが、沸騰型原子炉(BWR:Boiling Water Reactor)に適用することもでき、いずれの原子炉に適用してもよい。
11 原子炉格納容器
12 加圧水型原子炉
13 蒸気発生器
31 使用済燃料プール
31a 底面
31b 壁面
31c 上面部
32 使用済燃料ラック
32a セル
41,51,61,71 支持体
42,52,62,72 ダンパ装置
44,45,54,55 ガイドレール
65,66 永久磁石
75 袋状部材

Claims (7)

  1. 使用済燃料を鉛直方向に沿って上方から挿入可能な複数のセルを有し、下部が使用済燃料プールの底部に固定された使用済燃料ラックにおいて、
    前記使用済燃料ラックの上部に設けられた支持体と、
    前記使用済燃料プールの壁面と前記支持体との間に設けられるダンパ装置と、
    を備えることを特徴とする使用済燃料ラックの補強構造。
  2. 前記ダンパ装置は、前記使用済燃料プールの上方に架設されて前記支持体が移動自在なガイドレールと、該ガイドレールに対する前記支持体の移動を規制する移動規制部材とを有することを特徴とする請求項1に記載の使用済燃料ラックの補強構造。
  3. 前記ダンパ装置は、前記使用済燃料プールに貯留された冷却水に浸漬され、前記冷却水が前記移動規制部材として機能することを特徴とする請求項2に記載の使用済燃料ラックの補強構造。
  4. 前記ガイドレール内にダイラタント流体が充填され、前記ダイラタント流体が前記移動規制部材として機能することを特徴とする請求項2に記載の使用済燃料ラックの補強構造。
  5. 前記ガイドレールは、前記使用済燃料プールの上方で水平方向に交差するように複数架設されることを特徴とする請求項2から4のいずれか一つに記載の使用済燃料ラックの補強構造。
  6. 前記ダンパ装置は、前記使用済燃料プールの壁面に支持された支持部材と前記支持体との間に同極部が所定の間隔をもって対向配置された一対の磁石を有することを特徴とする請求項1に記載の使用済燃料ラックの補強構造。
  7. 前記ダンパ装置は、前記使用済燃料プールの壁面に支持された支持部材と前記支持体との間に震度が予め設定された所定震度を超えると内圧が上昇する袋状部材を有することを特徴とする請求項1に記載の使用済燃料ラックの補強構造。
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