JP2013104852A - 使用済燃料ラックの補強構造 - Google Patents

使用済燃料ラックの補強構造 Download PDF

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拓 岡本
Hiroshi Shimizu
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Masaru Ogasa
勝 小笠
Daisaku Okuno
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Abstract

【課題】使用済燃料ラックの補強構造において、構造の簡素化及び低コスト化を可能とする一方で、適正に使用済燃料ラックの耐震性を向上することが可能とする。
【解決手段】使用済燃料ラック32の上方に架設される水平支持部材41,42と、水平支持部材41,42を上下に貫通すると共に下部が使用済燃料ラック32のセル32aに挿入される鉛直支持部材43とを設け、水平支持部材41,42の端部が使用済み燃料プール31の壁面31bに当接することで、この水平支持部材41,42を使用済燃料プール31に対して水平方向への移動を拘束する。
【選択図】図1

Description

本発明は、原子炉から取り出された使用済燃料棒を一時的に貯蔵する使用済燃料ラックの補強構造に関するものである。
原子力発電プラントの一つとして、加圧水型原子炉があり、この加圧水型原子炉では、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、一次系全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電している。
このような原子力発電プラントでは、加圧水型原子炉から取り出された使用済燃料棒を一時的に貯蔵する使用済燃料プールが原子炉建屋に設けられており、この使用済燃料プールには、多数の使用済燃料棒を立てた状態で支持する使用済燃料ラックが設置されている。このような使用済燃料ラックとしては、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。この特許文献1に記載された燃料ラック上部支持構造は、燃料ラックの上部を支持する一体形スペーサを設け、この一体形スペーサを、燃料ラック間及び燃料ラックと燃料プール壁の間にその間隙を埋めるテーパ状のスペーサと、各スペーサを一体に結合するフレームとから構成し、一体形スペーサ全体の自重によって燃料ラックの上部に設置するものである。
特開2000−275385号公報
上述した従来の燃料ラック上部支持構造では、燃料ラック間及び燃料ラックと燃料プール壁の間に挿入するテーパ状のスペーサが必要となる。即ち、このテーパ状のスペーサを多数用いなければならず、構造が複雑となってしまう。また、燃料ラック間の隙間量や燃料ラックと燃料プール壁の間の隙間にばらつきがあった場合、テーパ状のスペーサは適正にその隙間に挿入されず、ラックの耐震性を十分に確保することが困難となる。
本発明は上述した課題を解決するものであり、構造の簡素化及び低コスト化を可能とする一方で、適正に使用済燃料ラックの耐震性を向上することが可能な使用済燃料ラックの補強構造を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の使用済燃料ラックの補強構造は、使用済燃料を鉛直方向に沿って上方から挿入可能な複数のセルを有し、使用済燃料プールに配置された使用済燃料ラックにおいて、前記使用済燃料ラックの上方に架設される水平支持部材と、前記水平支持部材を上下に貫通すると共に下部が前記セルに挿入される鉛直支持部材と、前記水平支持部材を前記使用済燃料プールに対して水平方向への移動を拘束する拘束部材と、を備えることを特徴とするものである。
従って、使用済燃料ラックの上方に水平支持部材が架設され、鉛直支持部材が水平支持部材を上下に貫通してセルに挿入されることで、使用済燃料ラックと水平支持部材が水平方向に相対移動不能に連結され、水平支持部材が拘束部材により使用済燃料プールに拘束されることで、使用済燃料ラックが使用済燃料プールに対して水平方向へ移動不能となり、適正に使用済燃料ラックの耐震性を向上することができると共に、構造の簡素化及び低コスト化を可能とすることができる。
本発明の使用済燃料ラックの補強構造では、前記拘束部材は、前記水平支持部材を前記使用済燃料プールに対して互いに交差する2つの水平方向への移動を拘束することを特徴としている。
従って、使用済燃料プールに対して使用済燃料ラックが水平方向へ移動不能となり、使用済燃料ラックの耐震性を向上することができる。
本発明の使用済燃料ラックの補強構造では、前記拘束部材は、前記水平支持部材に設けられて前記使用済燃料プールの壁面に当接することで前記水平支持部材の水平方向への移動を阻止する当接部材を有することを特徴としている。
従って、使用済燃料ラックと一体の水平支持部材に設けられた当接部材が使用済燃料プールの壁面に当接することで、簡単な構成で使用済燃料ラックにおける上部の水平移動を阻止することができる。
本発明の使用済燃料ラックの補強構造では、前記水平支持部材は、互いに交差する2つの水平方向に沿った第1水平支持部材及び第2水平支持部材を有し、前記鉛直支持部材は、前記第1水平支持部材及び前記第2水平支持部材を上下に貫通して下部が前記セルに挿入され、前記第1水平支持部材及び前記第2水平支持部材は、長手方向の端部に設けられた前記当接部材が前記使用済燃料プールの壁面に当接することで水平方向への移動が阻止されることを特徴としている。
従って、第1水平支持部材及び第2水平支持部材は、使用済燃料プールの中で端部の当接部材が使用済燃料プールの壁面に当接することで、使用済燃料ラックの水平移動を阻止することとなり、鉛直支持部材を小型化することができる。
本発明の使用済燃料ラックの補強構造では、前記水平支持部材は、前記使用済燃料プールの上方に架設されて互いに交差する2つの水平方向に沿った第1水平支持部材及び第2水平支持部材を有し、前記鉛直支持部材は、前記第1水平支持部材及び前記第2水平支持部材を上下に貫通して下部が前記セルに挿入され、前記第1水平支持部材及び前記第2水平支持部材は、長手方向の端部に設けられた前記当接部材が前記使用済燃料プールの壁面に当接することで水平方向への移動が阻止されることを特徴としている。
従って、第1水平支持部材及び第2水平支持部材は、使用済燃料プールの外で端部の当接部材が使用済燃料プールの壁面に当接することで、使用済燃料ラックの水平移動を阻止することとなり、第1水平支持部材及び第2水平支持部材の熱伸びによる不具合を抑制することができる。
本発明の使用済燃料ラックの補強構造では、前記水平支持部材は、前記使用済燃料プールの上方に架設され、長手方向の端部が拘束部材としての固定部材により前記使用済燃料プールに固定されることで水平方向への移動が阻止されることを特徴としている。
従って、水平支持部材は、使用済燃料プールの外で端部が固定部材により固定されることで、使用済燃料ラックの水平移動を阻止することとなり、水平支持部材を小型化することができる。
本発明の使用済燃料ラックの補強構造では、前記水平支持部材と前記使用済燃料プールとの間に少なくとも前記水平支持部材における水平方向の熱伸びを吸収する熱伸び吸収部材が設けられることを特徴としている。
従って、熱伸び吸収部材により水平支持部材における水平方向の熱伸びを吸収することで、常時、使用済燃料ラックの水平移動を阻止して耐震性を向上することができる。
本発明の使用済燃料ラックの補強構造によれば、使用済燃料ラックの上方に架設される水平支持部材と、水平支持部材を上下に貫通すると共に下部がセルに挿入される鉛直支持部材と、水平支持部材を使用済燃料プールに対して水平方向への移動を拘束する拘束部材とを設けるので、構造の簡素化及び低コスト化を可能とすることができる一方で、適正に使用済燃料ラックの耐震性を向上することができる。
図1は、本発明の実施例1に係る使用済燃料ラックの補強構造を表す使用済燃料プールの概略構成図である。 図2は、実施例1の使用済燃料プールの縦断面図である。 図3は、原子力発電プラントを表す概略構成図である。 図4は、原子炉格納容器を表す概略図である。 図5は、本発明の実施例2に係る使用済燃料ラックの補強構造を表す使用済燃料プールの概略構成図である。 図6は、実施例2の使用済燃料プールの縦断面図である。 図7は、図6のVII−VII断面図である。 図8は、本発明の実施例3に係る使用済燃料ラックの補強構造を表す使用済燃料プールの縦断面図である。 図9は、図8のIX−IX断面図である。 図10は、本発明の実施例4に係る使用済燃料ラックの補強構造を表す使用済燃料プールの概略構成図である。 図11は、実施例4の使用済燃料プールの縦断面図である。 図12は、本発明の実施例5に係る使用済燃料ラックの補強構造を表す使用済燃料プールの縦断面図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る使用済燃料ラックの補強構造の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではなく、また、実施例が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。
図1は、本発明の実施例1に係る使用済燃料ラックの補強構造を表す使用済燃料プールの概略構成図、図2は、実施例1の使用済燃料プールの縦断面図、図3は、原子力発電プラントを表す概略構成図、図4は、原子炉格納容器を表す概略図である。
実施例1の原子力発電プラントに適用された原子炉は、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、一次系全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電する加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)である。
即ち、この加圧水型原子炉を有する原子力発電プラントにおいて、図3に示すように、原子炉格納容器11内には、加圧水型原子炉12及び蒸気発生器13が格納されており、この加圧水型原子炉12と蒸気発生器13とは冷却水配管14,15を介して連結されており、冷却水配管14に加圧器16が設けられ、冷却水配管15に冷却水ポンプ17が設けられている。この場合、減速材及び一次冷却水として軽水を用い、炉心部における一次冷却水の沸騰を抑制するために、一次冷却系統は加圧器16により160気圧程度の高圧状態を維持するように制御している。従って、加圧水型原子炉12にて、燃料として低濃縮ウランまたはMOXにより一次冷却水として軽水が加熱され、高温の一次冷却水が加圧器16により所定の高圧に維持された状態で冷却水配管14を通して蒸気発生器13に送られる。この蒸気発生器13では、高圧高温の一次冷却水と二次冷却水との間で熱交換が行われ、冷やされた一次冷却水は冷却水配管15を通して加圧水型原子炉12に戻される。
蒸気発生器13は、原子炉格納容器11の外部に設けられたタービン18及び復水器19と冷却水配管20,21を介して連結されており、冷却水配管21に給水ポンプ22が設けられている。また、タービン18には発電機23が接続され、復水器19には冷却水(例えば、海水)を給排する取水管24及び排水管25が連結されている。従って、蒸気発生器13にて、高圧高温の一次冷却水と熱交換を行って生成された蒸気は、冷却水配管20を通してタービン18に送られ、この蒸気によりタービン18を駆動して発電機23により発電を行う。タービン18を駆動した蒸気は、復水器19で冷却された後、冷却水配管21を通して蒸気発生器13に戻される。
このように構成された原子力発電プラントの原子炉格納容器11は、図4に示すように、内部に上述した加圧水型原子炉12、蒸気発生器13、加圧器16などが収容されている。一方、原子炉格納容器11に隣接して燃料取扱建屋30が設置され、この燃料取扱建屋30内に使用済み燃料プール31が設けられており、この使用済み燃料プール31の内部に使用済み燃料ラック32が設置されている。この使用済み燃料ラック32は、加圧水型原子炉12で使用された使用済の燃料(燃料棒)を一時的に貯蔵するものであり、この使用済み燃料ラック32に貯蔵された使用済燃料は、使用済み燃料プール31に充填され、且つ、循環する冷却水により冷却可能となっている。
使用済み燃料ラック32は、図1及び図2に示すように、底付の四角筒形状をなし、上方が開口しており、内部に複数の四角管が均等間隔で配置され、溶接により固定されることで、使用済燃料を鉛直方向に沿って上方から挿入可能な複数のセル32aが形成されている。このセル32aは、使用済み燃料ラック32内の下部に隣接するもの同士が連通している。
使用済み燃料プール31は、所定の大きさを有し、底部31aにベースフレーム33が固定されており、使用済燃料ラック32がこのベースフレーム33上に固定されている。この使用済燃料ラック32は、使用済み燃料プール31内の中央にて、ベースフレーム33上に互いに所定の隙間をもって6個配置されており、使用済み燃料プール31の壁面31bとの間に所定の隙間をもって配置されている。そして、使用済み燃料プール31は、内部に使用済燃料ラック32の全体が浸漬されるように冷却水が充填されている。なお、ここでは、使用済燃料ラック32を使用済み燃料プール31内に6個配置したが、この個数に限定されるものではない。
実施例1の使用済燃料ラックの補強構造は、使用済燃料ラック32の上方に架設される2つの第1水平支持部材41及び2つの第2水平支持部材42と、この各水平支持部材41,42を上下に貫通すると共に下部が使用済燃料ラック32のセル32aに挿入される4つの鉛直支持部材43と、水平支持部材41,42を使用済燃料プール31に対して水平方向への移動を拘束する拘束部材とから構成されている。
2つの第1水平支持部材41は、使用済み燃料プール31内で水平方向(X方向)に沿って配置されると共に、互いに水平方向(Y方向)に所定の隙間をもって配置されている。この各第1水平支持部材41は、使用済燃料ラック32上に載置され、上下に貫通する貫通孔41aが長手方向に所定間隔(等間隔)で複数形成されている。一方、2つの第2水平支持部材42は、第1水平支持部材41とほぼ同様の構成をなし、使用済み燃料プール31内で第1水平支持部材41と交差(直交)する水平方向(Y方向)に沿って配置されると共に、互いに水平方向(X方向)に所定の隙間をもって配置されている。この各第2水平支持部材42は、使用済燃料ラック32上、具体的には、各第1水平支持部材41上に載置され、上下に貫通する貫通孔42aが長手方向に所定間隔(等間隔)で複数形成されている。
4つの鉛直支持部材43は、例えば、丸棒であって、第1水平支持部材41と第2水平支持部材42とが重ねられた位置で、各貫通孔41a,42aを上方から貫通し、下端部が使用済燃料ラック32のセル32aに挿入されている。
この場合、第1水平支持部材41は、水平方向の長さが使用済み燃料プール31における水平方向(X方向)長さに対応した長さ、具体的には、使用済み燃料プール31における水平なX方向長さより若干短い長さに設定されている。一方、第2水平支持部材42は、水平方向の長さが使用済み燃料プール31における水平方向(Y方向)長さに対応した長さ、具体的には、使用済み燃料プール31における水平なY方向長さより若干短い長さに設定されている。
そして、第1水平支持部材41及び第2水平支持部材42は、長手方向における各端部に熱伸び吸収部材としての弾性部材(例えば、ゴム部材)44,45が取付けられている。即ち、第1水平支持部材41は、各端部に弾性部材44が取付けられることで、その長さが使用済み燃料プール31における水平方向(X方向)長さとほぼ同じ長さとなる。また、第2水平支持部材42は、各端部に弾性部材45が取付けられることで、その長さが使用済み燃料プール31における水平方向(Y方向)長さとほぼ同じ長さとなる。
ここで、第1水平支持部材41及び第2水平支持部材42は、端部(弾性部材44,45)が使用済燃料プール31の壁面31bに当接することで、この第1水平支持部材41及び第2水平支持部材42の水平方向への移動が阻止されることから、本発明の拘束部材として、第1水平支持部材41及び第2水平支持部材42自体の配置と長さが機能する。また、本発明の当接部材は、第1水平支持部材41及び第2水平支持部材42の端部が機能する。
なお、第1水平支持部材41及び第2水平支持部材42は、材質をスチール、アルミニウム、炭素繊維、ガラス繊維などとすることが好ましく、その形状は所定の長さを有すれば、いずれの形状であってもよく、十分な強度を確保するために矩形断面、H型断面、LH型断面、C型断面などとすればよい。また、鉛直支持部材43は、同様に、材質をスチール、アルミニウム、炭素繊維、ガラス繊維などとすることが好ましく、その形状は所定の長さ、つまり、第1水平支持部材41と第2水平支持部材42を貫通して使用済燃料ラック32のセル32aに挿入可能な長さを有すれば、いずれの形状であってもよく、丸型断面や角型断面などとすればよい。そして、第1水平支持部材41及び第2水平支持部材42に形成された貫通孔41a,42aは、使用済燃料ラック32の各セル32aの位置に対応した位置で、鉛直支持部材43の断面形状と同形状に形成することが好ましく、内周面に鉛直支持部材43が隙間なく嵌合するための弾性部材(熱伸び吸収部材)を装着することが好ましい。
従って、複数の使用済燃料ラック32は、使用済み燃料プール31のベースフレーム33上に所定隙間を持って固定されており、この使用済燃料ラック32の上に2つの第1水平支持部材41を載置すると共に、この各第1水平支持部材41の上に交差するように2つの第2水平支持部材42を重ねて載置する。このとき、第1水平支持部材41及び第2水平支持部材42は、各端部に取付けられた弾性部材44,45が使用済み燃料プール31における各壁面31bに当接すると共に、各貫通孔41a,42aが一致した位置に調整される。
そして、4つの鉛直支持部材43は、第1水平支持部材41と第2水平支持部材42とが重ねられた位置で、各貫通孔41a,42aを上方から貫通し、下端部が使用済燃料ラック32のセル32aに挿入される。そのため、鉛直支持部材43と各水平支持部材41,42とが水平方向に対して一体に連結される。その結果、各使用済燃料ラック32は、下部が使用済み燃料プール31の底部31aに固定される一方、上部が鉛直支持部材43及び各水平支持部材41,42により使用済み燃料プール31の壁面31bに支持されることから、水平方向に対する耐震性が向上する。
このように実施例1の使用済燃料ラックの補強構造にあっては、使用済燃料ラック32の上方に架設される水平支持部材41,42と、水平支持部材41,42を上下に貫通すると共に下部が使用済燃料ラック32のセル32aに挿入される鉛直支持部材43とを設け、水平支持部材41,42の端部が使用済み燃料プール31の壁面31bに当接することで、この水平支持部材41,42を使用済燃料プール31に対して水平方向への移動を拘束している。
従って、使用済燃料ラック32の上に各水平支持部材41,42が架設され、鉛直支持部材43がこの水平支持部材41,42を上下に貫通してセル32aに挿入されることで、使用済燃料ラック32と水平支持部材41,42が水平方向に相対移動不能に連結され、水平支持部材41,42の端部が使用済み燃料プール31の壁面31bに当接して水平方向へ移動不能となる。そのため、使用済燃料ラック32は、使用済み燃料プール31に対して水平方向の移動が拘束されることとなり、適正に使用済燃料ラック32の耐震性を向上することができると共に、構造の簡素化及び低コスト化を可能とすることができる。
また、実施例1の使用済燃料ラックの補強構造では、第1水平支持部材41と第2水平支持部材42を使用済燃料プール31内で互いに交差する2つの水平方向に沿って重ねるように配置し、鉛直支持部材43をこの第1水平支持部材41及び第2水平支持部材42の重なった部分を上下に貫通して下部をセル32aに挿入し、第1水平支持部材41及び第2水平支持部材42の端部を使用済燃料プール31の壁面31bに当接して水平方向への移動を阻止している。従って、第1水平支持部材41及び第2水平支持部材42は、使用済燃料プール31の中で端部を使用済燃料プール31の壁面31bに当接するだけで、使用済燃料ラック32の水平移動を阻止することとなり、構造の簡素化及び低コスト化を可能とすることができる。
この場合、第1水平支持部材41と第2水平支持部材42を使用済燃料ラック32の上に載置した状態で、鉛直支持部材43を貫通させることで、第1水平支持部材41と第2水平支持部材42の長さを短くすることができると共に、鉛直支持部材43の長さを短くすることができ、小型化を可能とすることができる。
なお、使用済燃料ラック32は、セル32a内に使用済の燃料が貯蔵されているものの、この燃料は、全てのセル32a内に貯蔵されてはおらず、空のセル32aが存在する。そのため、第1水平支持部材41と第2水平支持部材42を空のセル32aの上方で交差させ、ここに各鉛直支持部材43を貫通し、空のセル32aに挿入すればよい。そのため、既存の使用済燃料ラック32に対して容易に耐震補強を行うことが可能となる。
また、実施例1の使用済燃料ラックの補強構造では、各水平支持部材41,42の端部に弾性部材44,45を設けており、この各水平支持部材41,42は、弾性部材44,45を介して端部を使用済燃料プール31の壁面31bに当接している。従って、冷却水の温度変化に応じた熱伸びにより各水平支持部材41,42の長さが変動しても、弾性部材44,45の伸縮によりその伸びが吸収されることとなり、常時、使用済燃料ラック32の水平移動を阻止して耐震性を向上することができる。
図5は、本発明の実施例2に係る使用済燃料ラックの補強構造を表す使用済燃料プールの概略構成図、図6は、実施例2の使用済燃料プールの縦断面図、図7は、図6のVII−VII断面図である。なお、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
実施例2の使用済燃料ラックの補強構造は、図5から図7に示すように、使用済燃料ラック32の上方に架設される2つの第1水平支持部材51及び2つの第2水平支持部材52と、この各水平支持部材51,52を上下に貫通すると共に下部が使用済燃料ラック32のセル32aに挿入される4つの鉛直支持部材53と、水平支持部材51,52を使用済燃料プール31に対して水平方向への移動を拘束する拘束部材とから構成されている。
2つの第1水平支持部材51は、使用済み燃料プール31の上方で水平方向(X方向)に沿って配置されると共に、互いに水平方向(Y方向)に所定の隙間をもって配置されている。この各第1水平支持部材51は、使用済み燃料プール31外の上面31cに載置され、上下に貫通する貫通孔51aが長手方向に所定間隔(等間隔)で複数形成されている。一方、2つの第2水平支持部材52は、第1水平支持部材51とほぼ同様の構成をなし、使用済み燃料プール31の上方で第1水平支持部材51と交差(直交)する水平方向(Y方向)に沿って配置されると共に、互いに水平方向(X方向)に所定の隙間をもって配置されている。この各第2水平支持部材52は、使用済み燃料プール31外の上面31c、具体的には、各第1水平支持部材51上に載置され、上下に貫通する貫通孔52aが長手方向に所定間隔(等間隔)で複数形成されている。
4つの鉛直支持部材53は、例えば、丸棒であって、第1水平支持部材51と第2水平支持部材52とが重ねられた位置で、各貫通孔51a,52aを上方から貫通し、下端部が使用済燃料ラック32のセル32aに挿入されている。
この場合、第1水平支持部材51は、水平方向の長さが使用済み燃料プール31における水平方向(X方向)長さより長い長さに設定されている。一方、第2水平支持部材52は、水平方向の長さが使用済み燃料プール31における水平方向(Y方向)長さより長い長さに設定されている。そして、第1水平支持部材51は、長手方向における各端部の下面に当接部材54が固定され、第2水平支持部材52は、長手方向における各端部の下面に当接部材55が固定されている。この場合、第1水平支持部材51における各当接部材54の間隔の長さが使用済み燃料プール31における水平方向(X方向)長さに対応した長さ、具体的には、使用済み燃料プール31における水平なX方向長さより若干短い長さに設定されている。一方、第2水平支持部材52における各当接部材55の間隔の長さが使用済み燃料プール31における水平方向(Y方向)長さに対応した長さ、具体的には、使用済み燃料プール31における水平なY方向長さより若干短い長さに設定されている。
ここで、第1水平支持部材51及び第2水平支持部材52は、各当接部材54,55が使用済燃料プール31の壁面31bに当接することで、この第1水平支持部材51及び第2水平支持部材52の水平方向への移動が阻止されることから、本発明の拘束部材として、各当接部材54,55が機能する。なお、各当接部材54,55における使用済燃料プール31の壁面31bに対する当接面に、熱伸び吸収部材としての弾性部材を取付けてもよい。
従って、複数の使用済燃料ラック32は、使用済み燃料プール31のベースフレーム33上に所定隙間を持って固定されており、使用済み燃料プール31の上方に2つの第1水平支持部材51を架設すると共に、この各第1水平支持部材51の上に交差するように2つの第2水平支持部材52を重ねて架設する。このとき、第1水平支持部材51及び第2水平支持部材52は、各端部に固定された当接部材54,55が使用済み燃料プール31における各壁面31bに当接すると共に、各貫通孔51a,52aが一致した位置に調整される。また、各第1水平支持部材51は、端部が使用済み燃料プール31外の上面31cに載置される一方、各第2水平支持部材52は、第1水平支持部材51上に載置されることから、端部が使用済み燃料プール31外の上面31cにスペーサ56を介して載置される。
そして、4つの鉛直支持部材53は、第1水平支持部材51と第2水平支持部材52とが重ねられた位置で、各貫通孔51a,52aを上方から貫通し、下端部が使用済燃料ラック32のセル32aに挿入される。そのため、鉛直支持部材53と各水平支持部材51,52とが水平方向に対して一体に連結される。その結果、各使用済燃料ラック32は、下部が使用済み燃料プール31の底部31aに固定される一方、上部が鉛直支持部材53及び各水平支持部材51,52により使用済み燃料プール31の壁面31bに支持されることから、水平方向に対する耐震性が向上する。
なお、使用済燃料ラック32は、セル32a内に使用済の燃料が貯蔵されているものの、この燃料は、全てのセル32a内に貯蔵されてはおらず、空のセル32aが存在する。そのため、第1水平支持部材51と第2水平支持部材52を空のセル32aの上方で交差させ、ここに各鉛直支持部材53を貫通し、空のセル32aに挿入すればよい。そのため、既存の使用済燃料ラック32に対して容易に耐震補強を行うことが可能となる。
このように実施例2の使用済燃料ラックの補強構造にあっては、第1水平支持部材51と第2水平支持部材52を使用済燃料プール31の上方で互いに交差する2つの水平方向に沿って重ねるように配置し、鉛直支持部材53をこの第1水平支持部材51及び第2水平支持部材52の重なった部分を上下に貫通して下部をセル32aに挿入し、第1水平支持部材51及び第2水平支持部材52の端部に設けられた当接部材54,55を使用済燃料プール31の壁面31bに当接して水平方向への移動を阻止している。
従って、使用済燃料プール31の上方に各水平支持部材51,52が架設され、鉛直支持部材53がこの水平支持部材51,52を上下に貫通してセル32aに挿入されることで、使用済燃料ラック32と水平支持部材51,52が水平方向に相対移動不能に連結され、水平支持部材51,52の当接部材54,55が使用済み燃料プール31の壁面31bに当接して水平方向へ移動不能となる。そのため、使用済燃料ラック32は、使用済み燃料プール31に対して水平方向の移動が拘束されることとなり、適正に使用済燃料ラック32の耐震性を向上することができると共に、構造の簡素化及び低コスト化を可能とすることができる。
この場合、第1水平支持部材51と第2水平支持部材52を使用済燃料プール31の上方に架設した状態で、鉛直支持部材53を貫通させることで、第1水平支持部材51と第2水平支持部材52は冷却水に浸漬することはなく、熱伸びがほとんどなく、使用済燃料ラック32を適正に使用済み燃料プール31に対して水平移動不能に拘束することができる。
図8は、本発明の実施例3に係る使用済燃料ラックの補強構造を表す使用済燃料プールの縦断面図、図9は、図8のIX−IX断面図である。なお、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
実施例3の使用済燃料ラックの補強構造は、使用済燃料ラック32の上方に架設される2つの第1水平支持部材61及び2つの第2水平支持部材62と、この各水平支持部材61,62を上下に貫通すると共に下部が使用済燃料ラック32のセル32aに挿入される4つの鉛直支持部材63と、水平支持部材61,62を使用済燃料プール31に対して水平方向への移動を拘束する拘束部材とから構成されている。
2つの第1水平支持部材61は、図8及び図9に示すように、使用済み燃料プール31の上方で水平方向(X方向)に沿って配置されると共に、互いに水平方向(Y方向)に所定の隙間をもって配置されている。この各第1水平支持部材51は、使用済み燃料プール31外の上面31cに載置され、上下に貫通する貫通孔61aが長手方向に所定間隔(等間隔)で複数形成されている。一方、2つの第2水平支持部材62は、第1水平支持部材61とほぼ同様の構成をなし、使用済み燃料プール31の上方で第1水平支持部材61と交差(直交)する水平方向(Y方向)に沿って配置されると共に、互いに水平方向(X方向)に所定の隙間をもって配置されている。この各第2水平支持部材62は、使用済み燃料プール31外の上面31c、具体的には、各第1水平支持部材61上(または、第1水平支持部材61下)に載置され、上下に貫通する貫通孔62aが長手方向に所定間隔(等間隔)で複数形成されている。
4つの鉛直支持部材63は、例えば、丸棒であって、第1水平支持部材61と第2水平支持部材62とが重ねられた位置で、各貫通孔61a,62aを上方から貫通し、下端部が使用済燃料ラック32のセル32aに挿入されている。
この場合、第1水平支持部材61は、長手方向にほぼ直線状に形成されている。一方、第2水平支持部材62は、中間部が上方に屈曲した段付部62Aが設けられている。この場合、第2水平支持部材62は、中間部が下方に屈曲した段付部62Bを設けてもよい。そして、第1水平支持部材61は、長手方向における各端部の下面に当接部材64が固定され、第2水平支持部材62は、長手方向における各端部の下面に当接部材65が固定されている。そして、第1水平支持部材61及び第2水平支持部材62は、各当接部材64,65が使用済燃料プール31の壁面31bに当接することで、この第1水平支持部材61及び第2水平支持部材62の水平方向への移動が阻止されている。
従って、複数の使用済燃料ラック32は、使用済み燃料プール31のベースフレーム33上に所定隙間を持って固定されており、使用済み燃料プール31の上方に2つの第1水平支持部材61を架設すると共に、この各第1水平支持部材61の上に交差するように2つの第2水平支持部材62を重ねて架設する。このとき、第1水平支持部材61及び第2水平支持部材62は、各端部に固定された当接部材64,65が使用済み燃料プール31における各壁面31bに当接すると共に、各貫通孔61a,62aが一致した位置に調整される。また、各第1水平支持部材61は、端部が使用済み燃料プール31外の上面31cに載置されると共に、各第2水平支持部材62は、段付部61A(段付部61B)を有することから、端部が使用済み燃料プール31外の上面31cに載置される。
そして、4つの鉛直支持部材63は、第1水平支持部材61と第2水平支持部材62とが重ねられた位置で、各貫通孔61a,62aを上方から貫通し、下端部が使用済燃料ラック32のセル32aに挿入される。そのため、鉛直支持部材63と各水平支持部材61,62とが水平方向に対して一体に連結される。その結果、各使用済燃料ラック32は、下部が使用済み燃料プール31の底部31aに固定される一方、上部が鉛直支持部材63及び各水平支持部材61,62により使用済み燃料プール31の壁面31bに支持されることから、水平方向に対する耐震性が向上する。
なお、使用済燃料ラック32は、セル32a内に使用済の燃料が貯蔵されているものの、この燃料は、全てのセル32a内に貯蔵されてはおらず、空のセル32aが存在する。そのため、第1水平支持部材61と第2水平支持部材62を空のセル32aの上方で交差させ、ここに各鉛直支持部材63を貫通し、空のセル32aに挿入すればよい。そのため、既存の使用済燃料ラック32に対して容易に耐震補強を行うことが可能となる。
このように実施例3の使用済燃料ラックの補強構造にあっては、第1水平支持部材61と第2水平支持部材62を使用済燃料プール31の上方で互いに交差する2つの水平方向に沿って重ねるように配置し、鉛直支持部材63をこの第1水平支持部材61及び第2水平支持部材62の重なった部分を上下に貫通して下部をセル32aに挿入し、第1水平支持部材61及び第2水平支持部材62の端部に設けられた当接部材64,65を使用済燃料プール31の壁面31bに当接して水平方向への移動を阻止している。
従って、使用済燃料プール31の上方に各水平支持部材61,62が架設され、鉛直支持部材63がこの水平支持部材61,62を上下に貫通してセル32aに挿入されることで、使用済燃料ラック32と水平支持部材61,62が水平方向に相対移動不能に連結され、水平支持部材61,62の当接部材64,65が使用済み燃料プール31の壁面31bに当接して水平方向へ移動不能となる。そのため、使用済燃料ラック32は、使用済み燃料プール31に対して水平方向の移動が拘束されることとなり、適正に使用済燃料ラック32の耐震性を向上することができると共に、構造の簡素化及び低コスト化を可能とすることができる。
この場合、第2水平支持部材62は、中間部が上方に屈曲した段付部62A、または、下方に屈曲した段付部62Bを設けており、第1水平支持部材61の上に第2水平支持部材62を重ねたとしても、各水平支持部材61,62の端部を使用済燃料プール31の上面31cに直接載置することができ、スペーサなどを不要として低コスト化を可能とすることができる。
図10は、本発明の実施例4に係る使用済燃料ラックの補強構造を表す使用済燃料プールの概略構成図、図11は、実施例4の使用済燃料プールの縦断面図である。なお、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
実施例4の使用済燃料ラックの補強構造は、図10及び図11に示すように、使用済燃料ラック32の上方に架設される2つの水平支持部材71と、この水平支持部材71を上下に貫通すると共に下部が使用済燃料ラック32のセル32aに挿入される6つの鉛直支持部材73と、水平支持部材71を使用済燃料プール31に対して水平方向への移動を拘束する拘束部材とから構成されている。
2つの水平支持部材71は、使用済み燃料プール31の上方で水平方向(X方向)に沿って配置されると共に、互いに水平方向(Y方向)に所定の隙間をもって配置されている。この各第1水平支持部材71は、使用済み燃料プール31外の上面31cに載置され、上下に貫通する貫通孔71aが長手方向に所定間隔(等間隔)で複数形成されている。6つの鉛直支持部材73は、例えば、丸棒であって、水平支持部材71の各貫通孔71aを上方から貫通し、下端部が使用済燃料ラック32のセル32aに挿入されている。
この場合、水平支持部材71は、水平方向の長さが使用済み燃料プール31における水平方向(X方向)長さより長い長さに設定されている。そして、水平支持部材71は、長手方向における各端部が使用済み燃料プール31外の上面31cに載置されており、拘束部材としての固定ボルト74によりこの上面31cに固定されている。
従って、複数の使用済燃料ラック32は、使用済み燃料プール31のベースフレーム33上に所定隙間を持って固定されており、使用済み燃料プール31の上方に2つの水平支持部材71を架設する。このとき、水平支持部材71は、各端部が使用済み燃料プール31外の上面31cに載置される。そして、6つの鉛直支持部材73は、水平支持部材71の各貫通孔71aを上方から貫通し、下端部が使用済燃料ラック32のセル32aに挿入される。この場合、各鉛直支持部材73は、異なる使用済燃料ラック32のセル32aに挿入される。そのため、鉛直支持部材73と各水平支持部材71とが水平方向に対して一体に連結される。
続いて、使用済み燃料プール31外の上面31cに載置された水平支持部材71の各端部が、各固定ボルト74により上面31cに固定されることで、使用済み燃料プール31に対して水平支持部材71の水平移動が阻止される。その結果、各使用済燃料ラック32は、下部が使用済み燃料プール31の底部31aに固定される一方、上部が鉛直支持部材73及び各水平支持部材71により使用済み燃料プール31に支持されることから、水平方向に対する耐震性が向上する。
このように実施例4の使用済燃料ラックの補強構造にあっては、水平支持部材71を使用済燃料プール31の上方に配置し、鉛直支持部材73をこの水平支持部材71を上下に貫通して下部をセル32aに挿入し、水平支持部材71の各端部を固定ボルト74により使用済燃料プール31の上面31cに固定している。
従って、使用済燃料プール31の上方に各水平支持部材71が架設され、鉛直支持部材73がこの水平支持部材71を上下に貫通してセル32aに挿入されることで、使用済燃料ラック32と水平支持部材71が水平方向に相対移動不能に連結され、水平支持部材71が固定ボルト74により使用済燃料プール31の上面31cに固定されて水平方向へ移動不能となる。そのため、使用済燃料ラック32は、使用済み燃料プール31に対して水平方向の移動が拘束されることとなり、適正に使用済燃料ラック32の耐震性を向上することができると共に、構造の簡素化及び低コスト化を可能とすることができる。
この場合、2つの水平支持部材71を使用済燃料プール31の外で端部を固定ボルト74により上面31cに固定することで、使用済燃料ラック32の水平移動を阻止することとなり、水平支持部材71の個数を減少して小型化することができる。
図12は、本発明の実施例5に係る使用済燃料ラックの補強構造を表す使用済燃料プールの縦断面図である。なお、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
実施例5において、図12に示すように、使用済み燃料ラック81は、上部面格子82と下部面格子83とから構成されており、この上下の面格子82,82が使用済燃料を鉛直方向に沿って上方から挿入可能な複数のセルとして機能する。そして、上部面格子82及び下部面格子83は、外周部に固定される支持枠84,85が固定金具86,87により使用済燃料プール31の壁面31bに支持されている。この場合、支持枠84,85は、各面格子82,83の熱伸びを考慮して水平方向に所定量だけ移動可能となるように使用済燃料プール31に支持されている。そして、使用済み燃料プール31は、内部に使用済燃料ラック81の全体が浸漬されるように冷却水が充填されている。
実施例5の使用済燃料ラックの補強構造は、使用済燃料ラック81の上方に架設される2つの第1水平支持部材91及び2つの第2水平支持部材92と、この各水平支持部材91,92を上下に貫通すると共に下部が使用済燃料ラック81のセル32aに挿入される4つの鉛直支持部材93と、水平支持部材91,92を使用済燃料プール31に対して水平方向への移動を拘束する拘束部材とから構成されている。
2つの第1水平支持部材91は、使用済み燃料プール31内で水平方向に沿って互いに所定の隙間をもって配置されている。この各第1水平支持部材91は、使用済燃料ラック81上に載置され、上下に貫通する貫通孔(図示略)が長手方向に所定間隔(等間隔)で複数形成されている。一方、2つの第2水平支持部材92は、第1水平支持部材91とほぼ同様の構成をなし、使用済み燃料プール31内で第1水平支持部材91と交差(直交)する水平方向に沿って互いに所定の隙間をもって配置されている。この各第2水平支持部材92は、使用済燃料ラック81上、具体的には、各第1水平支持部材91上に載置され、上下に貫通する貫通孔(図示略)が長手方向に所定間隔(等間隔)で複数形成されている。
4つの鉛直支持部材93は、例えば、丸棒であって、第1水平支持部材91と第2水平支持部材92とが重ねられた位置で、各貫通孔を上方から貫通し、下端部が使用済燃料ラック81のセルに挿入されている。
この場合、第1水平支持部材91は、水平方向の長さが使用済み燃料プール31における水平方向長さとほぼ同様の長さに設定されており、端部が使用済燃料プール31の壁面31bに当接している。一方、第2水平支持部材92は、水平方向の長さが使用済み燃料プール31における水平方向長さとほぼ同様の長さに設定されており、端部が使用済燃料プール31の壁面31bに当接している。
従って、複数の使用済燃料ラック81は、上部面格子82及び下部面格子83の支持枠84,85が固定金具86,87により使用済燃料プール31の壁面31bに支持されている。そして、使用済燃料ラック81は上部に2つの第1水平支持部材91が載置されると共に、この各第1水平支持部材91の上に交差するように2つの第2水平支持部材92が重ねて載置される。このとき、第1水平支持部材91及び第2水平支持部材92は、各端部が使用済み燃料プール31における各壁面31bに当接する。
そして、4つの鉛直支持部材93は、第1水平支持部材91と第2水平支持部材92とが重ねられた位置で、各貫通孔を上方から貫通し、下端部が使用済燃料ラック81のセルに挿入される。そのため、鉛直支持部材93と各水平支持部材91,92とが水平方向に対して一体に連結される。その結果、各使用済燃料ラック81は、鉛直支持部材93及び各水平支持部材91,92により使用済み燃料プール31の壁面31bに支持されることから、水平方向に対する耐震性が向上する。
このように実施例5の使用済燃料ラックの補強構造にあっては、使用済燃料ラック81の上方に架設される水平支持部材91,92と、水平支持部材91,92を上下に貫通すると共に下部が使用済燃料ラック81のセルに挿入される鉛直支持部材93とを設け、水平支持部材91,92の端部が使用済み燃料プール31の壁面31bに当接することで、この水平支持部材91,92を使用済燃料プール31に対して水平方向への移動を拘束している。
従って、使用済燃料ラック81の上に各水平支持部材91,92が架設され、鉛直支持部材93がこの水平支持部材91,92を上下に貫通してセルに挿入されることで、使用済燃料ラック81と水平支持部材91,92が水平方向に相対移動不能に連結され、水平支持部材91,92の端部が使用済み燃料プール31の壁面31bに当接して水平方向へ移動不能となる。そのため、使用済燃料ラック81は、使用済み燃料プール31に対して水平方向の移動が拘束されることとなり、適正に使用済燃料ラック81の耐震性を向上することができると共に、構造の簡素化及び低コスト化を可能とすることができる。
なお、上述した各実施例では、水平支持部材(第1水平支持部材、第2水平支持部材)をそれぞれ2つ設け、棒形状としたが、この形状に限定されるものではなく、1枚の板形状とし、この板形状の端部を使用済燃料プールの壁面に当接したり、複数の当接部材を固定したりして水平方向の移動を拘束してもよい。また、鉛直支持部材を折畳み式または伸縮式とし、使用時に直線形状を維持できるようにロック装置を設けてもよい。また、鉛直支持部材が水平支持部材を貫通して使用済燃料ラックのセルに挿入されたとき、鉛直支持部材と水平支持部材との間にストッパを設けて脱落防止機能を付加してもよい。
また、上述した各実施例では、2種類の使用済燃料ラックに対する補強構造について説明したが、本発明の使用済燃料ラックの補強構造は、これらの形式の使用済燃料ラックだけに限定されるものではない。
また、上述した各実施例では、本発明の使用済燃料ラックの補強構造を加圧水型原子炉に適用して説明したが、沸騰型原子炉(BWR:Boiling Water Reactor)に適用することもでき、いずれの原子炉に適用してもよい。
11 原子炉格納容器
12 加圧水型原子炉
13 蒸気発生器
31 使用済燃料プール
32,81 使用済燃料ラック
41,51,61,91 第1水平支持部材
42,52,62,92 第2水平支持部材
43,53,63,73,93 鉛直支持部材
44,45 弾性部材(熱伸び吸収部材)
54,55,64,65 当接部材(拘束部材)
71 水平支持部材
74 固定ボルト(拘束部材)
81 上部面格子
82 下部面格子

Claims (7)

  1. 使用済燃料を鉛直方向に沿って上方から挿入可能な複数のセルを有し、使用済燃料プールに配置された使用済燃料ラックにおいて、
    前記使用済燃料ラックの上方に架設される水平支持部材と、
    前記水平支持部材を上下に貫通すると共に下部が前記セルに挿入される鉛直支持部材と、
    前記水平支持部材を前記使用済燃料プールに対して水平方向への移動を拘束する拘束部材と、
    を備えることを特徴とする使用済燃料ラックの補強構造。
  2. 前記拘束部材は、前記水平支持部材を前記使用済燃料プールに対して互いに交差する2つの水平方向への移動を拘束することを特徴とする請求項1に記載の使用済燃料ラックの補強構造。
  3. 前記拘束部材は、前記水平支持部材に設けられて前記使用済燃料プールの壁面に当接することで前記水平支持部材の水平方向への移動を阻止する当接部材を有することを特徴とする請求項1または2に記載の使用済燃料ラックの補強構造。
  4. 前記水平支持部材は、互いに交差する2つの水平方向に沿った第1水平支持部材及び第2水平支持部材を有し、前記鉛直支持部材は、前記第1水平支持部材及び前記第2水平支持部材を上下に貫通して下部が前記セルに挿入され、前記第1水平支持部材及び前記第2水平支持部材は、長手方向の端部に設けられた前記当接部材が前記使用済燃料プールの壁面に当接することで水平方向への移動が阻止されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の使用済燃料ラックの補強構造。
  5. 前記水平支持部材は、前記使用済燃料プールの上方に架設されて互いに交差する2つの水平方向に沿った第1水平支持部材及び第2水平支持部材を有し、前記鉛直支持部材は、前記第1水平支持部材及び前記第2水平支持部材を上下に貫通して下部が前記セルに挿入され、前記第1水平支持部材及び前記第2水平支持部材は、長手方向の端部に設けられた前記当接部材が前記使用済燃料プールの壁面に当接することで水平方向への移動が阻止されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の使用済燃料ラックの補強構造。
  6. 前記水平支持部材は、前記使用済燃料プールの上方に架設され、長手方向の端部が拘束部材としての固定部材により前記使用済燃料プールに固定されることで水平方向への移動が阻止されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の使用済燃料ラックの補強構造。
  7. 前記水平支持部材と前記使用済燃料プールとの間に少なくとも前記水平支持部材における水平方向の熱伸びを吸収する熱伸び吸収部材が設けられることを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の使用済燃料ラックの補強構造。
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