JP2013097220A - 光散乱性偏光膜保護フィルム、その製造方法、偏光板及び液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】海に相当する連続相と島に相当する独立相とからなる海島構造を有する光拡散性の偏光膜保護フィルムであって、該偏光膜保護フィルムの一方の表面の光拡散効果を無くしたときの、くし幅2mmの光学くしを用いて透過法により測定した像鮮明度が30%以下であり、該偏光膜保護フィルムの膜厚方向断面図で見たときに、隣接する島と島との間の距離のばらつきが10μm以下であり、該偏光膜保護フィルムを膜厚方向に2等分したときの、該偏光膜側の断面において島の面積の比率と、該空気界面側の断面において島の比率との差が5%以下であることを特徴とする偏光膜保護フィルム。
【選択図】なし
Description
1.海に相当する連続相と島に相当する独立相とからなる海島構造を有する光拡散性の偏光膜保護フィルムであって、該偏光膜保護フィルムの一方の表面の光拡散効果を無くしたときの、くし幅2mmの光学くしを用いて透過法により測定した像鮮明度が30%以下であり、該偏光膜保護フィルムの膜厚方向断面図で見たときに、隣接する島と島との間の距離のばらつきが10μm以下であり、該偏光膜保護フィルムの偏光膜側と空気界面側で膜厚方向に2等分したときの、該偏光膜側の断面において島が占める面積の比率と、該空気界面側の断面において島が占める面積の比率との差が5%以下であることを特徴とする偏光膜保護フィルム。
2.前記偏光膜フィルム中における前記島を形成する樹脂の体積比率が、15〜30%の範囲内であることを特徴とする第1項に記載の偏光膜保護フィルム。
3.前記島の直径のばらつきが、1μm以内であることを特徴とする第1項又は第2項のいずれかに記載の偏光膜保護フィルム。
4.内部ヘイズが、5〜15%の範囲内であることを特徴とする第1項から第3項のいずれか一項に記載の偏光膜保護フィルム。
5.前記島を形成する樹脂が、セルロースエステル樹脂を含有し、前記海を形成する樹脂が、アクリル樹脂を含有することを特徴とする第1項から第4項のいずれか一項に記載の偏光膜保護フィルム。
6.海を形成する樹脂と島を形成する樹脂の両方の樹脂に対する良溶媒と貧溶媒の混合溶媒中に、前記島を形成する樹脂を溶解した後、前記海を形成する樹脂を溶解させて製膜用溶液を作り、当該製膜用溶液を流延して製膜し、海島構造を有するフィルムを形成させることを特徴とする偏光膜保護フィルムの製造方法。
7.前記製膜後に、更に延伸することで外部ヘイズを上昇させることを特徴とする第6項に記載の偏光膜保護フィルムの製造方法。
8.第1項から第5項のいずれか一項に記載の偏光膜保護フィルムが、具備されたことを特徴とする偏光板。
9.第1項から第5項のいずれか一項に記載の偏光膜保護フィルムが、具備されたことを特徴とする液晶表示装置。
本発明の偏光膜保護フィルムは、2種類の異なる樹脂が海と島に相分離して形成された海島構造、即ち、海に相当する連続相と島に相当する独立相とからなる海島構造を有する光散乱性のフィルムであって、該フィルムの一方の表面の光散乱効果を無くしたときの、くし幅2mmの光学くしを用いて透過法により測定した像鮮明度が30%以下であり、該偏光膜保護フィルムの膜厚方向断面図で見たときに、隣接する島と島間の距離のばらつきが10μm以下であり、該偏光膜保護フィルムの偏光膜側と空気界面側で膜厚方向に2等分したときの、該偏光膜側の断面において島が占める面積の比率と、該空気界面側の断面において島が占める面積の比率との差が5%以下であることを特徴としている。
本発明において、くし幅2mmの光学くしを用い該偏光膜保護フィルムの一方の表面の光拡散性を無くしたときの透過法による偏光膜保護フィルムの像鮮明度の測定は、以下のようにして行った値である。
島と島の間の距離は、フィルム面の任意の方向を0°とし、0°と90°方向で、フィルム面に対して垂直に膜厚方向に切断し、その各断面を走査型電子顕微鏡(S−4300、(株)日立製作所製)で撮影し、その写真を画像解析ソフト「A像くん(登録商標)」(旭化成(株)製)を用い、重心間距離法にて、0°方向の断面と90°方向の断面からそれぞれ無作為に各20個計40個の島を選択し、各々の島について最も近接した2つの島の重心間を直線で結び、互いに向き合った外縁同士の距離を島と島の間の距離として求めた。
フィルム断面の膜厚方向の島の占める面積の比率差は、上記の走査型電子顕微鏡(S−4300、(株)日立製作所製)で撮影し、その写真を用いて、偏光膜側であった面の平均線を引き、次いでそれと平行な線を、厚み方向で膜厚の半分の位置に引き、任意のフィルム面500μm間と支持体側から膜厚の半分の2つの直線(支持体側であった平均線と、それと平行な線)の間の領域に存在する島が占める面積の比率を画像解析ソフト「A像君」(旭化成(株)製)を用いて、面積率法にて求め、これを0°と90°方向の両方で行い、それらの平均値を偏光膜側の断面中に島が占める面積の比率として求めた。同操作を偏光膜と反対側(空気界面側)の領域に関しても行い、空気界面側の断面中の島が占める面積の比率として求めた。両者の差の絶対値を厚み方向の島が占める面積の比率差として求めた。なお、島の面積は島領域を略円とみなして算出した。
島の直径(サイズ)は、フィルム面の任意の方向を0°とし、0°と90°方向で、フィルム面に対して垂直に膜厚方向に切断し、その各断面を走査型電子顕微鏡(S−4300、(株)日立製作所製)で撮影し、その写真画像を画像解析ソフト「A像くん」(旭化成(株)製)を用いて、粒子解析を行い、0°方向の断面と90°方向の断面からそれぞれ無作為に30個計60個の島を選択し、それらの直径を偏光板保護フィルムの島の直径として求めた。一つの島の直径は、フィルム断面図を見た際に面方向(膜厚方向に対して直角方向)をx方向、膜厚方向をy方向として、x方向の最長直径とy方向の最長直径の平均値として求めた。
内部ヘイズは、フィルムサンプルを6cmピースに切り出し、両面にグリセリンを塗布し、厚さ1mmのガラス板(ミクロスライドガラス品番S9111、MATSUNAMI製)を2枚用いて表裏より挟んで、完全に2枚のガラス板とフィルムを光学的に密着させ、JIS−K7136に準じてヘイズをヘイズメーター(NDH2000型、日本電色工業(株)製)を用いて測定し、別途測定したガラス板2枚の間にグリセリンのみを挟みこんで測定したヘイズを引いた値をフィルムの内部ヘイズとして算出し、求められる。
本発明の偏光膜保護フィルムに使用できる樹脂は、例えば、セルロースエステル樹脂(以下、「セルロースエステル」ともいう)、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ビニルエステル系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ハロゲン含有樹脂、オレフィン系樹脂(脂環式オレフィン系樹脂を含む)、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリスルホン系樹脂(ポリエーテルスルホン、ポリスルホンなど)、ポリフェニレンエーテル系樹脂(2,6−キシレノールの重合体など)、シリコーン樹脂(ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサンなど)、ゴム又はエラストマー(ポリブタジエン、ポリイソプレンなどのジエン系ゴム、スチレ−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴムなど)などから適当に組み合わせて選択できる。なかでも、一種にセルロースエステル樹脂を用いることが好ましい。また、総アシル置換度や置換基の異なる異種のセルロースエステルを組み合わせてもよいし、セルロースカーバメート類、セルロースエーテル類などのセルロース誘導体をセルロースエステルと組み合わせて使用することも好ましい。
本発明においては、組成物の流動性や柔軟性を向上するために可塑剤を併用することも可能である。可塑剤としては、フタル酸エステル系、脂肪酸エステル系、トリメリット酸エステル系、リン酸エステル系、ポリエステル系、あるいはエポキシ系等が挙げられる。
本発明の偏光板用保護フィルムは、紫外線吸収剤を含有することも好ましく、用いられる紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、2−ヒドロキシベンゾフェノン系又はサリチル酸フェニルエステル系のもの等が挙げられる。例えば、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール等のトリアゾール類、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン類を例示することができる。
本発明に係る熱可塑性樹脂フィルム基材には、目的に応じて種々の化合物等を添加剤として含有させることができる。例えば、酸化防止剤、酸捕捉剤、光安定剤、光学異方性制御剤、帯電防止剤、剥離剤、等を含有させることができる。
本発明の偏光膜保護フィルムの製造方法に用いられる良溶媒とは、使用される樹脂に対し、40℃での溶解度が15質量%以上の溶媒を意味する。
本発明の偏光膜保護フィルムの製造方法に用いられる貧溶媒とは、使用される樹脂に対する溶解性がないか、又は40℃での溶解度が15質量%未満の溶媒を意味する。
1.ドープ
本発明におけるドープとは、海を形成する樹脂と島を形成する樹脂の少なくとも二種類以上の樹脂と該樹脂に対する良溶媒と貧溶媒からなる溶液を意味する。ドープ中には、前記したその他添加剤等を適宜加えることができる。光散乱性を付与するため、良溶媒と貧溶媒の比率を適宜選択することが好ましい。
本発明の偏光膜保護フィルムを流延する場合の温度は、良溶媒の沸点−30℃〜良溶媒の沸点−5℃が好ましい。上記範囲より小さい値だと溶媒蒸発に時間がかかり、生産に時間がかかってしまう。また、大きい値だと、溶媒蒸発が急激となり、気泡が多数入り込んでしまい、後方散乱が増え、液晶表示装置に組み込んだ際に正面輝度の低下を起こしてしまう。
流延後の乾燥は、均一なサイズの海島構造を引き起こすために制御することが好ましい。乾燥の手段としては、例えば乾燥空気を流延ドープへ吹き当てる方法がある。風圧は、溶媒蒸発の均一性等を考慮し、30〜5000Paであることが好ましい。幅方向の風圧分布は、残留溶媒量を面内で一定にするために、150Pa以内が好ましく、50Pa以内がより好ましく、30Pa以内がより好ましい。150Paを超えると、溶媒の蒸発量が面内で異なり、島領域のサイズが不均一となってしまう。
金属支持体上で溶媒が蒸発したウェブを、剥離位置で剥離する工程である。剥離されたウェブは次工程に送られる。金属支持体上の剥離位置における温度は好ましくは10〜40℃であり、更に好ましくは11〜30℃である。なお、剥離する時点での金属支持体上でのウェブの剥離時残留溶媒量は、乾燥の条件の強弱、金属支持体の長さ等により、5〜120質量%の範囲で剥離することが好ましい。
ここで、Mはウェブの任意時点での質量、NはMのものを110℃で3時間乾燥させた時の質量である。
剥離後、ウェブを乾燥装置内に複数配置したロールに交互に通して搬送する乾燥装置、及び/又はクリップでウェブの両端をクリップして搬送するテンター延伸装置を用いて、ウェブを乾燥する。
・幅手方向に延伸−幅手方向に延伸−流延方向に延伸−流延方向に延伸
また、同時二軸延伸には、一方向に延伸し、もう一方を、張力を緩和して収縮させる場合も含まれる。
式(I):延伸速度(%/分)={(延伸後幅手寸法/延伸前幅手寸法)−1}×100(%)/延伸に掛かる時間(分)
延伸速度が生産性や品質の観点から設定することができるが、20%/分以上であれば、生産性に支障がなく、300%/分以下であれば、延伸時にクラック等の故障が発生しにくくなるので好ましい。
ウェブ中の残留溶媒量が2質量%以下となってからフィルムとして巻き取り機により巻き取る工程であり、残留溶媒量を0.4質量%以下にすることにより寸法安定性の良好なフィルムを得ることができる。特に0.00〜0.10質量%で巻き取ることが好ましい。
本発明に係る上記偏光膜保護フィルムを用いる場合、偏光板は一般的な方法で作製することができる。本発明に係る偏光膜保護フィルムの裏面側に粘着層を設け、沃素溶液中に浸漬延伸して作製した偏光膜の少なくとも一方の面に、貼り合わせることが好ましい。
従来の液晶表示装置の構成の例としては、直下型では、図1(a)に示すように、光源側から、〔光源1a/拡散板3a/集光シート4a(プリズムシートなど)/上拡散シート5a/液晶パネル12a(偏光膜10a/保護フィルム(位相差フィルムなど)9a/基板8a/液晶セル7a/保護フィルム11a)〕となっており、主にテレビ等大型LCDに用いられている構成である。一方、サイドライト型の構成は、図1(b)に示すように、光源1aが発光光源2a及び導光板13aで構成されており、主にモニタ、モバイル用途などの小型LCDに用いられている。また、ここでは、液晶セル7aの上側(視認側ともいう。)と下側(バックライト側又は背面側ともいう。)に偏光板が設けられている。
(ドープ液組成)
島樹脂 表1参照
海樹脂 表1参照
メチレンクロライド 300質量部
エタノール 50質量部
上記組成物を密閉容器に投入し、攪拌しながら溶解してドープ液No.101〜111を調製した。使用した樹脂、分量、ドープ液を作る際の樹脂の溶解パターンは表1に示す。樹脂の溶解パターンは下記の形で示す。
A:島樹脂が完全に溶解してから海樹脂を溶解
B:海樹脂が完全に溶解してから島樹脂を溶解
CE2:セルロースジアセテート(重量平均分子量15万、ガラス転移温度189℃、屈折率1.474)
CE3:セルロースアセテートプロピオネート(重量平均分子量19万、ガラス転移温度178℃、屈折率1.476)
PMMA:ポリメタクリル酸メチル(VB−7103、三菱レイヨン社製、重量平均分子量30万、ガラス転移温度105℃、屈折率1.489)
PC:ポリカーボネート(重量平均分子量18万、ガラス転移温度140℃、屈折率1.585)
COC1:環状オレフィンコポリマー(ARTON FX4727、JSR株式会社製)
COC2:環状オレフィンコポリマー(アペル APL6011T、三井化学株式会社製)
<偏光膜保護フィルムの製膜>
上記作製したドープ液No.101を、無端ベルト流延装置を用い、ドープ液を温度33℃、2000mm幅でステンレスベルト支持体上に均一に流延した。ステンレスベルトの温度、乾燥風の風圧分布は表2に示す値で制御した。
上記のようにして作製した偏光膜保護フィルムNo.101〜114について、以下の評価を行った。
(島の直径のばらつきの測定)
島の直径(サイズ)は、フィルム面の任意の方向を0°とし、0°と90°方向で、フィルム面に対して垂直に膜厚方向に切断し、その各断面を走査型電子顕微鏡(S−4300、(株)日立製作所製)で撮影し、その写真画像を画像解析ソフト「A像くん」(旭化成(株)製)を用いて、粒子解析を行い、0°方向の断面と90°方向の断面からそれぞれ無作為に30個計60個の島領域を選択し、それらの直径を偏光膜保護フィルムの島領域の直径として求めた。一つの島領域の直径は、フィルム断面図を見た際に面方向(膜厚方向に対して直角方向)をx方向、膜厚方向をy方向として、x方向の最長直径とy方向の最長直径の平均値として求めた。
フィルム断面の膜厚方向の島の占める面積の比率差は、上記の走査型電子顕微鏡(S−4300、(株)日立製作所製)で撮影し、その写真を用いて、流延時の支持ベルト側であった面の平均線を引き、次いでそれと平行な線を、膜厚方向で膜厚の半分の位置に引き、任意のフィルム面500μm間と支持体側から膜厚の半分の二つの直線(支持体側であった平均線と、それと平行な線)の間の領域に存在する島が占める面積の比率を画像解析ソフト「A像君」(旭化成(株)製)を用いて、面積率法にて求め、これを0°と90°方向の両方で行い、それらの平均値を偏光膜側の断面中に島が占める面積の比率として求めた。同操作を偏光膜と反対側の空気界面側(バックライト側)の領域についても行い、空気界面側の断面中の島が占める面積の比率として求めた。両者の差の絶対値を厚み方向の島が占める面積の比率差として求めた。なお、島の面積は島領域を略円とみなして算出した。
島と島の間の距離は、フィルム面の任意の方向を0°とし、0°と90°方向で、フィルム面に対して垂直に膜厚方向に切断し、その各断面を走査型電子顕微鏡(S−4300、(株)日立製作所製)で撮影し、その写真を画像解析ソフト「A像くん(登録商標)」(旭化成(株)製)を用い、重心間距離法にて、0°方向の断面と90°方向の断面からそれぞれ無作為に各20個計40個の島を選択し、各々の島について最も近接した2つの島の重心間を直線で結び、互いに向き合った外縁同士の距離を島と島の間の距離として求めた。
偏光膜保護フィルムの像鮮明度の測定は、フィルムサンプルを5cm×5cmピースに切り出し、片面にグリセリンを塗布し、厚さ1mmのガラス板(ミクロスライドガラス品番S9111、MATSUNAMI製)にグリセリンを介して貼りつけることにより、一方の表面の光拡散効果を無くしたときの状態でJIS−K7105に準じて、写像性測定機(ICM−1DP、スガ試験機(株)製)を用いて、偏光膜保護フィルム側から光を入射させ、透過法にて像鮮明度を測定した。なお、光学くしの幅2mmでの結果を使用した。
像鮮明度の測定と同様に、フィルムサンプルを6cmピースに切り出し、両面にグリセリンを塗布し、厚さ1mmのガラス板(ミクロスライドガラス品番S9111、MATSUNAMI製)を2枚用いて表裏より挟んで、完全に2枚のガラス板とフィルムを光学的に密着させ、JIS−K7136に準じてヘイズを測定し、別途測定したガラス板2枚の間にグリセリンのみを挟みこんで測定したヘイズを引いた値をフィルムの内部ヘイズとして算出した。なお、ヘイズの測定はヘイズメーター(NDH2000型、日本電色工業(株)製)を用いて測定した。
上記のようにして作製した偏光膜保護フィルムNo.101〜114と、コニカミノルタオプト(株)製KC6UA−SWを50℃2NのKOH水溶液を用いて60秒間ケン化処理を行い、水洗、乾燥させ、以下のように偏光板加工を行った。
作製した偏光板No.101〜114を、42インチ液晶カラーテレビ(レグザ42R1、(株)東芝製)のバックライトユニットの最表部にある偏光分離シートを除去し、代わりにプリズムシート(BEF II 90/50、3M社製)を配置させ、本発明の偏光板が背面側、偏光膜保護フィルムがバックライト側に来るように液晶パネルを配置し、液晶表示装置No.101〜114を作製した。
本発明の光拡散性偏光膜保護フィルムを評価するため以下のようにして、液晶表示装置の正面輝度変化率、ギラツキ消去性、コーナー輝度比を評価した。なお、ここで、コーナー輝度比は液晶表示装置のパネルの反りを評価する目的で行った。
上記液晶表示装置を用いて、バックライトを点灯させた状態で白表示を画面で表示させ、分光放射輝度計(CS2000、コニカミノルタセンシング(株)製)を用いて、50cmの距離から0.1°視野の条件で正面輝度を測定した。作製した偏光板の偏光膜保護フィルムの代わりにKC6UY(コニカミノルタオプト(株)製)を積層した偏光板の状態からの、各偏光板での正面輝度変化率から、下記基準に従って正面輝度の評価を行った。
○:正面輝度変化率が−5%以上
△:正面輝度変化率が−5%より小さく−10%以上
×:正面輝度変化率が−10%より小さい
(ギラツキ消去性)
上記液晶表示装置を用い、モアレの評価として、ギラツキの見え具合を目視評価し、ギラツキ消去性とした。
○:ギラツキが見え難い
×:ギラツキがはっきり見える
(パネルの反りの評価)
高温高湿環境下におけるパネルの反りの評価は、以下に示したコーナー輝度比により評価した。
○:コーナー輝度比が1.10より大きく、1.20以下
×:コーナー輝度比が1.20より大きい
各評価結果を表4に示す。
2a 発光光源
3a 下拡散シート(又は拡散板)
4a 集光シート(プリズムシート、レンズシート)
5a 上拡散シート
6a バックライトユニット
7a 液晶セル
8a 透明基板(ガラス、プラスチック)
9a 保護フィルム(又は位相差フィルム)
10a 偏光膜
11a 保護フィルム
12a 液晶パネル
13a 導光板
14a 本発明の偏光膜保護フィルム(光拡散能付き)
Claims (9)
- 海に相当する連続相と島に相当する独立相とからなる海島構造を有する光拡散性の偏光膜保護フィルムであって、該偏光膜保護フィルムの一方の表面の光拡散効果を無くしたときの、くし幅2mmの光学くしを用いて透過法により測定した像鮮明度が30%以下であり、該偏光膜保護フィルムの膜厚方向断面図で見たときに、隣接する島と島との間の距離のばらつきが10μm以下であり、該偏光膜保護フィルムの偏光膜側と空気界面側で膜厚方向に2等分したときの、該偏光膜側の断面において島が占める面積の比率と、該空気界面側の断面において島が占める面積の比率との差が5%以下であることを特徴とする偏光膜保護フィルム。
- 前記偏光膜フィルム中における前記島を形成する樹脂の体積比率が、15〜30%の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の偏光膜保護フィルム。
- 前記島の直径のばらつきが、1μm以内であることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の偏光膜保護フィルム。
- 内部ヘイズが、5〜15%の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の偏光膜保護フィルム。
- 前記島を形成する樹脂が、セルロースエステル樹脂を含有し、前記海を形成する樹脂が、アクリル樹脂を含有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の偏光膜保護フィルム。
- 海を形成する樹脂と島を形成する樹脂の両方の樹脂に対する良溶媒と貧溶媒の混合溶媒中に、前記島を形成する樹脂を溶解した後、前記海を形成する樹脂を溶解させて製膜用溶液を作り、当該製膜用溶液を流延して製膜し、海島構造を有するフィルムを形成させることを特徴とする偏光膜保護フィルムの製造方法。
- 前記製膜後に、更に延伸することで外部ヘイズを上昇させることを特徴とする請求項6に記載の偏光膜保護フィルムの製造方法。
- 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の偏光膜保護フィルムが、具備されたことを特徴とする偏光板。
- 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の偏光膜保護フィルムが、具備されたことを特徴とする液晶表示装置。
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