JP2003075643A - 偏光素子並びにそれを用いた面光源装置及び液晶表示装置 - Google Patents

偏光素子並びにそれを用いた面光源装置及び液晶表示装置

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JP2003075643A
JP2003075643A JP2002172774A JP2002172774A JP2003075643A JP 2003075643 A JP2003075643 A JP 2003075643A JP 2002172774 A JP2002172774 A JP 2002172774A JP 2002172774 A JP2002172774 A JP 2002172774A JP 2003075643 A JP2003075643 A JP 2003075643A
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政憲 平石
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた散乱特性及び偏光特性を有する偏光素
子を提供する。 【解決手段】 第1の透明樹脂で構成された連続相1
に、第2の透明樹脂で構成された分散相2が粒子状に分
散している延伸シートで構成された素子であって、直線
偏光に対する連続相1と分散相2との屈折率差が、シー
トの延伸方向と、延伸方向に対して垂直な方向とで異な
り、屈折率差が小さい方向の偏光はほぼ透過し、屈折率
差が大きい方向の偏光は散乱する特性を有し、かつ連続
相1と分散相2との間に実質的に空隙が生じることな
く、連続相1と分散相2とが結合した偏光素子を調製す
る。前記偏光素子を配設した面光源装置や透過型又は反
射型液晶表示装置は、高い輝度を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光拡散性及び偏光
性を有する偏光素子並びにそれを配設した面光源装置及
び透過型又は反射型液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置では、一般にヨウ素系や染
料系の吸収型偏光板が使用されている。そのため、表示
面の明るさが外光又は照射光などの光源の明るさの半分
以下になる。また、液晶パネルの表裏に2枚の前記吸収
型偏光板を用いるため、実際は30〜40%の明るさに
低減する。従って、より高い輝度を得るため、偏光変換
して前記欠点を補うという試みがなされている。
【0003】偏光変換の方法としては、例えば、偏光ビ
ームスピリッターなどのプリズムによる方法(ASIA DIS
PLAY '95 PAGE-731参照)や、コレステリック液晶の円
偏光の特性を利用した偏光変換法(ASIA DISPLAY '95 P
AGE-735参照)等が挙げられる。しかし、プリズムによ
る方法では、偏光が角度や波長に依存するとともに、軽
量性やコンパクト性にも欠ける。コレステリック液晶を
用いる場合は、全波長をカバーするには、液晶を螺旋ピ
ッチの異なる多層にする必要があり、液晶の作製が複雑
でコストが高い。
【0004】特開平7−333428号公報には、複屈
折物質からなる平板状素子とその両面に合成樹脂で構成
された光学素子を積層した散乱型偏光シートが開示され
ている。しかし、このシートは、単一の平板素子(方解
石)を用いているので、作製できる大きさが制限され、
かつ高価である。
【0005】特表平9−506985号公報には、ポリ
エステル系樹脂などで構成されたフィルムを多層積層し
た偏光子を用いた光学表示装置が開示されている。しか
し、この偏光子も、何百層の薄い層の積層体を延伸する
ため、製法が複雑で、かつ高価である。
【0006】液晶と高分子との複合体を用いる方法(特
開平8−76114号公報、特開平9−274108号
公報、特開平10−221688号公報、米国特許第
4,688,900号明細書)も知られているが、液晶
は高価である。
【0007】特開平9−297204号公報には、高分
子に無機散乱粒子を樹脂又は高分子中に分散配列した異
方性散乱素子が開示されている。しかし、この素子は散
乱粒子を一定方向に配列する場合に、高分子と無機粒子
との間に空隙を生じやすく、安定して製造できない。な
お、空隙を生じにくい加工方法として、ローラーを使用
してカレンダー加工により高分子中の無機粒子を配列し
つつ、紫外線硬化を行う方法が採用されているものの、
使用する高分子が限定される。
【0008】米国特許4,871,784号明細書に
は、第1の高分子中に第2の高分子が分散したシートを
延伸してミクロボイドを生じさせる方法が開示されてい
る。しかし、分散物の周りに楕円形のミクロボイドを生
じさせる方法は、界面の幾何学的構造が様々であるた
め、シートの偏光特性を制御することが難しい。
【0009】特表2000−506990号公報には、
第1の高分子中に第2の高分子が分散したシートを延伸
する方法が開示されている。第1及び第2の高分子の組
合せとしては、2,6−ポリエチレンナフタレートと、
ポリメチルメタクリレートやシンジオタクチックポリス
チレンとの組合せが記載されている。また、相間の接着
性を改良するために、少量のナフタレンジカルボン酸を
利用できること、ボイドを形成するために、相溶化剤を
使用することが記載されている。しかし、第1の高分子
中に第2の高分子が分散したシートを延伸すると、前記
2つの高分子間の結合力が弱く、延伸に伴って連続相と
分散相との間に微量の空隙を生じ、シートを安定して製
造できない。また、相溶化剤として、ポリスチレングリ
シジルメタクリレート相溶化剤を使用する例が記載され
ているが、末端の急激な粘度の上昇及びゲル化を生じ、
安定でかつ外観の平滑性に優れたシートが得られない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、優れた散乱特性及び偏光特性を有する偏光素子を提
供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、ボイド(空隙)を生
じることなく、かつ安定して均一な偏光素子を提供する
ことにある。
【0012】本発明のさらに他の目的は、簡便で安価な
方法で高い輝度を有する面光源装置及び液晶表示装置を
提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意検討の結果、特定の透明樹脂で構
成された連続相に、特定の透明樹脂で構成された分散相
が粒子状に分散している延伸シートで偏光素子を形成す
ることにより、優れた散乱特性及び偏光特性を有する偏
光素子を完成するに至った。
【0014】即ち、本発明の偏光素子は、第1の透明樹
脂で構成された連続相に、第2の透明樹脂で構成された
分散相が粒子状に分散している延伸シートで構成された
素子であって、直線偏光に対する連続相と分散相との屈
折率差が、シートの延伸方向と、延伸方向に対して垂直
な方向とで異なり、屈折率差が小さい方向の偏光はほぼ
透過し、屈折率差が大きい方向の偏光は散乱する特性を
有し、かつ連続相と分散相との間に実質的に空隙が生じ
ることなく、連続相と分散相とが結合している。前記偏
光素子は、主鎖にエポキシ基を有する相溶化剤を含み、
かつ連続相と分散相との間に介在する前記相溶化剤によ
り両相の間に実質的に空隙が生じていなくてもよい。前
記偏光素子において、延伸方向での連続相と分散相との
屈折率差の絶対値が0.1以上、延伸方向に対して垂直
な方向での連続相と分散相との屈折率差の絶対値が0.
05以下であり、分散相の長径方向の平均径が0.8〜
10μm、短径方向の平均径が0.05〜0.8μm程
度であり、分散相の平均アスペクト比が2〜1000程
度であってもよい。前記偏光素子において、第1の透明
樹脂と第2の透明樹脂との組み合わせは、(1)カルボ
キシル基を有する第1の透明樹脂と、ヒドロキシル基、
アミノ基、エポキシ基などの官能基を有する第2の透明
樹脂との組み合わせ、(2)ヒドロキシル基を有する第
1の透明樹脂と、カルボキシル基、酸無水物基、イソシ
アネート基などの官能基を有する第2の透明樹脂との組
み合わせ、(3)アミノ基を有する第1の透明樹脂と、
カルボキシル基、酸無水物基、エポキシ基などの官能基
を有する第2の透明樹脂との組み合わせなどであっても
よい。前記偏光素子が、相溶化剤を含まない場合、第1
の透明樹脂はポリエステル系樹脂(特に結晶性ポリエス
テル系樹脂)で構成され、第2の透明樹脂はエポキシ
基、アミノ基、酸無水物基、ヒドロキシル基、イソシア
ネート基等を有する樹脂(例えば、エポキシ化スチレン
−ジエン−系共重合体、ポリアミド系樹脂、無水カルボ
ン酸変性ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、
ポリウレタン系樹脂など、特にエポキシ基を主鎖に有す
るスチレン−ジエン系共重合体)で構成されていてもよ
い。前記ポリエステル系樹脂のヒドロキシル基濃度及び
/又はカルボキシル基濃度は5〜300ミリ当量/kg程
度である。前記偏光素子が相溶化剤を含む場合、第1の
透明樹脂はポリエステル系樹脂(特に結晶性ポリエステ
ル系樹脂)で構成され、第2の透明樹脂はポリスチレン
系樹脂、ポリアミド系樹脂等(特にポリスチレン、スチ
レン−ジエン系ブロック共重合体、芳香族ポリアミド系
樹脂)で構成され、相溶化剤はエポキシ化されたスチレ
ン−ジエン系共重合体(特にエポキシ化スチレン−ジエ
ン系ブロック共重合体)で構成されていてもよい。前記
連続相と分散相との割合(重量比)は、連続相/分散相
=99/1〜50/50、好ましくは95/5〜60/
40程度であってもよい。前記分散相と相溶化剤との割
合(重量比)は、分散相/相溶化剤=99/1〜50/
50、好ましくは95/5〜60/40程度であっても
よい。前記偏光素子は、延伸方向に対して垂直な方向で
の全光線透過率が80%以上であり、かつ延伸方向での
全光線透過率が70%以上である透過光に光拡散性と偏
光性とを付与する素子であってもよい。前記偏光素子
は、延伸方向に対して垂直な方向での全光線透過率が8
0%以上であり、かつ延伸方向での全光線透過率が30
〜70%である素子であって、透過光及び反射光に光拡
散性と偏光性とを付与する素子であってもよい。前記偏
光素子は、延伸方向に対して垂直な方向での全光線透過
率が80%以上であり、かつ延伸方向での全光線透過率
が30%以下である素子であって、反射光に光拡散性と
偏光性とを付与する素子であってもよい。前記偏光素子
の厚みは3〜300μm程度である。前記偏光素子にお
いて、延伸シートは、ロール圧延により一軸で延伸され
ていてもよい。前記偏光素子は、さらに、光学的に等方
性の透明樹脂層が積層されていてもよい。
【0015】本発明には、屈折率がほぼ同じであり、か
つ分子内の反応基又は相溶化剤の存在によって互いに結
合可能である第1の透明樹脂と第2の透明樹脂とを、溶
融混合して成形したシートを、一軸延伸して請求項1記
載の偏光素子を製造する方法も含まれる。
【0016】本発明には、管状光源と、この管状光源か
らの光を側面から入射して平坦な出射面から出射させる
ための導光部材と、この導光部材の出射光側に配設され
た前記偏光素子とを備えている面光源装置も含まれる。
【0017】本発明には、管状光源と、この管状光源か
らの光を側面から入射して平坦な出射面から出射させる
ための導光部材と、この導光部材からの出射光により照
明される液晶セルと、前記導光部材と前記液晶セルとの
間に配設された前記偏光素子とを備えている透過型液晶
表示装置も含まれる。
【0018】本発明には、入射光を反射するための反射
部材と、入射光及び反射部材からの出射光を偏光するた
めの前記偏光素子と、前記偏光素子と反射部材との間に
配設され、反射部材からの出射光により照明される液晶
セルとを備えている反射型液晶表示装置も含まれる。
【0019】本発明には、入射光を反射するための反射
部材と、反射部材からの出射光により照明される液晶セ
ルと、反射部材と液晶セルとの間に配設され、前記反射
部材からの出射光を散乱するための前記偏光素子とを備
えている反射型液晶表示装置も含まれる。
【0020】なお、本明細書において、「シート」とは
厚さの如何を問わず、フィルムを含む意味に用いる。
【0021】
【発明の実施の形態】[偏光素子]以下に、添付図面を
参照しつつ、本発明の偏光素子を詳細に説明する。本発
明の偏光素子は、第1の透明樹脂で構成された連続相
に、第2の透明樹脂で構成された分散相が粒子状に分散
している延伸シートで形成されている。
【0022】図1は、本発明の偏光素子の一例を示す概
略側面図である。図1において、偏光素子は、偏光素子
の母体(マトリックス)を形成する連続相1と、そのマ
トリックス中に存在し、かつ偏光機能を発現する分散相
2とで形成されている。連続相1と分散相2との界面3
は実質的に空隙が生じることなく、連続相1と分散相2
とが結合している。
【0023】図2は、本発明の偏光素子の他の例を示す
概略側面図である。図2において、偏光素子は、偏光素
子の母体(マトリックス)を形成する連続相1と、その
マトリックスの中に存在することで偏光機能を発現する
分散相2と、連続相1と分散相2との界面に存在する相
溶化剤4とで形成されている。連続相1と分散相2との
間に介在する相溶化剤4により、両相の間に実質的に空
隙が生じていない。すなわち、相溶化剤4は、連続相1
と結合し、かつ水素結合などに起因する親和力により分
散相2とも結合している。
【0024】連続相及び分散相は透明樹脂で構成され、
通常、互いに非相溶又は難相溶である。前記透明樹脂と
しては、例えば、熱可塑性樹脂(オレフィン系樹脂、ハ
ロゲン含有樹脂、ビニルアルコール系樹脂、ビニルエス
テル系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカー
ボネート系樹脂、セルロース誘導体など)および熱硬化
性樹脂(エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジア
リルフタレート樹脂、シリコーン樹脂など)などが挙げ
られる。好ましい透明樹脂は熱可塑性樹脂である。
【0025】オレフィン系樹脂には、例えば、C2-6
レフィンの単独又は共重合体(ポリエチレン、エチレン
−プロピレン共重合体などのポリエチレン系樹脂、ポリ
プロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレ
ン−ブテン共重合体などのポリプロピレン系樹脂、ポリ
(メチルペンテン−1)、プロピレン−メチルペンテン
共重合体など)、C2-6オレフィンと共重合性単量体と
の共重合体(エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、
エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体など)
などが挙げられる。
【0026】ハロゲン含有樹脂としては、ハロゲン化ビ
ニル系樹脂(ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチ
レン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニルフ
ルオライドなどの塩化ビニル又はフッ素含有単量体の単
独重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフル
オロアルキルビニルエーテル共重合体などの塩化ビニル
又はフッ素含有単量体の共重合体、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体、塩化ビニル−(メタ)アクリル酸エステ
ル共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合
体などの塩化ビニル又はフッ素含有単量体と共重合性単
量体との共重合体など)、ハロゲン化ビニリデン系樹脂
(ポリ塩化ビニリデン、ポリビニリデンフルオライド、
又は塩化ビニリデン又はフッ素含有ビニリデン単量体と
他の単量体との共重合体)などが挙げられる。
【0027】ビニルアルコール系樹脂の誘導体には、ポ
リビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重
合体などが含まれる。ビニルエステル系樹脂としては、
ビニルエステル系単量体の単独又は共重合体(ポリ酢酸
ビニルなど)、ビニルエステル系単量体と共重合性単量
体との共重合体(酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸
ビニル−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル−(メタ)ア
クリル酸エステル共重合体など)などが挙げられる。
【0028】(メタ)アクリル系樹脂としては、例え
ば、ポリ(メタ)アクリル酸メチルなどのポリ(メタ)
アクリル酸エステル、メタクリル酸メチル−(メタ)ア
クリル酸共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アク
リル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、メタク
リル酸メチル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、
(メタ)アクリル酸エステル−スチレン共重合体(MS
樹脂など)などが挙げられる。好ましい(メタ)アクリ
ル系樹脂には、ポリ(メタ)アクリル酸C1-6アルキ
ル、メタクリル酸メチル−アクリル酸エステル共重合体
などが含まれる。
【0029】スチレン系樹脂には、スチレン系単量体の
単独又は共重合体(ポリスチレン、スチレン−α−メチ
ルスチレン共重合体など)、スチレン系単量体と共重合
性単量体との共重合体(スチレン−アクリロニトリル共
重合体(AS樹脂)、スチレン−(メタ)アクリル酸エ
ステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合
体など)、スチレン−無水マレイン酸共重合体など)な
どが挙げられる。
【0030】また、スチレン系樹脂には、前記樹脂成分
で連続相マトリックスを構成し、このマトリックス樹脂
に分散相成分をグラフト又はブロック共重合した重合体
も含まれる。
【0031】さらに、スチレン系樹脂には、ジエン系単
量体と芳香族ビニル系単量体と必要に応じて他の共重合
性単量体との共重合体も含まれる。このような共重合体
としては、スチレン−ジエン系共重合体が好ましく使用
でき、重合形態は、ランダム、ブロック、グラフトのい
ずれでもよい。スチレン−ジエン系ランダム共重合体と
しては、例えば、スチレン−ブタジエン共重合体(SB
樹脂)、スチレン−イソプレン共重合体(SI樹脂)、
水添スチレン−イソプレン共重合体(SEP樹脂)、エ
ポキシ化スチレン−ブタジエン共重合体等が例示でき
る。スチレン−ジエン系ブロック共重合体としては、例
えば、スチレン−ブタジエン共重合体(SB樹脂)やス
チレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS樹脂)
等のスチレン−ブタジエン共重合体、水添スチレン−ブ
タジエン−スチレン共重合体(SEBS樹脂)、スチレ
ン−イソプレン共重合体(SI樹脂)、水添スチレン−
イソプレン共重合体(SEP樹脂)、スチレン−イソプ
レン−スチレン共重合体(SIS樹脂)、水添スチレン
−イソプレン−スチレン共重合体(SEPS樹脂)、エ
ポキシ化スチレン−ブタジエン共重合体、エポキシ化ス
チレン−ブタジエン−スチレン共重合体(ESBS樹
脂)等が例示できる。スチレン−ジエン系グラフト共重
合体としては、例えば、アクリロニトリル−ブタジエン
−スチレン共重合体(ABS樹脂)などが例示できる。
これらのうち、スチレンジエン系ブロック共重合体が好
ましい。
【0032】ポリエステル系樹脂には、テレフタル酸な
どの芳香族ジカルボン酸とアルキレングリコールとを用
いた芳香族ポリエステル(ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレートなどのポリアルキレンテレフタレート、ポリ
エチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレートなど
のポリアルキレンナフタレートなどのホモポリエステ
ル、アルキレンアリレート単位を主成分(例えば、50
モル%以上、好ましくは75〜100モル%、さらに好
ましくは80〜100モル%)として含むコポリエステ
ルなど)、アジピン酸などの脂肪族ジカルボン酸を用い
た脂肪族ポリエステル、液晶性ポリエステルなどが含ま
れる。
【0033】ポリアミド系樹脂としては、ナイロン4
6、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイ
ロン612、ナイロン11、ナイロン12などの脂肪族
ポリアミドや、芳香族ジカルボン酸(テレフタル酸やイ
ソフタル酸等)及び/又は芳香族ジアミン(キシリレン
ジアミンなど)を含む単量体より得られる芳香族ポリア
ミド等が挙げられる。芳香族ポリアミドは、例えば、芳
香族ジアミンと脂肪族C 6-12ジカルボン酸との反応によ
り得られるポリアミド[例えば、キシリレンジアミンア
ジペート(MXD−6)など]などであってもよい。ポ
リアミド系樹脂は、ホモポリアミドに限らずコポリアミ
ドであってもよい。
【0034】ポリカーボネート系樹脂には、ビスフェノ
ール類(ビスフェノールAなど)をベースとする芳香族
ポリカーボネート、ジエチレングリコールビスアリルカ
ーボネートなどの脂肪族ポリカーボネートなどが含まれ
る。
【0035】セルロース誘導体としては、セルロースエ
ステル類(セルロースアセテート、セルロースプロピオ
ネート、セルロースブチレート、セルロースフタレート
など)、セルロースカーバメート類(セルロースフェニ
ルカーバメートなど)、セルロースエーテル類(アルキ
ルセルロース、ベンジルセルロース、ヒドロキシアルキ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロース、シアノエ
チルセルロースなど)が挙げられる。
【0036】なお、前記樹脂成分は、必要に応じて、変
性(例えば、ゴム変性)されていてもよい。
【0037】好ましい熱可塑性樹脂には、オレフィン系
樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート
系樹脂などが含まれる。また、前記連続相及び分散相を
構成する透明樹脂は、結晶性であっても非結晶性であっ
てもよいが、結晶性樹脂と非結晶性樹脂とを組み合わせ
るのが好ましい。すなわち、連続相及び分散相のうち一
方の相(例えば、連続相)を結晶性樹脂で構成し、他方
の相(例えば、分散相)を非結晶性樹脂で構成してもよ
い。
【0038】結晶性樹脂としては、オレフィン系樹脂
(ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体など
のプロピレン含量が90モル%以上のポリプロピレン系
樹脂、ポリ(メチルペンテン−1)など)、ビニリデン
系樹脂(塩化ビニリデン系樹脂など)、芳香族ポリエス
テル系樹脂(ポリアルキレンテレフタレート、ポリアル
キレンナフタレートなどのポリアルキレンアリレートホ
モポリエステル、アルキレンアリレート単位の含有量が
80モル%以上のコポリエステル、液晶性芳香族ポリエ
ステルなど)、ポリアミド系樹脂(ナイロン46、ナイ
ロン6、ナイロン66などの短鎖セグメントを有する脂
肪族ポリアミドなど)などが例示できる。これらの結晶
性樹脂は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
【0039】結晶性樹脂(結晶性ポリプロピレン系樹脂
など)の結晶化度は、例えば、10〜80%程度、好ま
しくは20〜70%程度、さらに好ましくは30〜60
%程度である。
【0040】非結晶性樹脂としては、例えば、ビニル系
重合体[アイオノマー、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、
ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポ
リ酢酸ビニル、ビニルアルコール系樹脂などのビニル系
単量体の単独又は共重合体など]、(メタ)アクリル系
樹脂[ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチル−
スチレン共重合体(MS樹脂)など]、スチレン系樹脂
(ポリスチレン、SB樹脂やSBS樹脂等のスチレン−
ジエン系共重合体、AS樹脂、スチレン−メタクリル酸
メチル共重合体など)、ポリカーボネート系重合体、非
結晶性ポリエステル系樹脂(脂肪族ポリエステル、ジオ
ール成分及び/又は芳香族ジカルボン酸成分の一部が置
換されたポリアルキレンアリレートコポリエステル、ポ
リアリレート樹脂など)、ポリアミド系樹脂(長鎖セグ
メントを有する脂肪族ポリアミド、非結晶性芳香族ポリ
アミドなど)、熱可塑性エラストマー(ポリエステルエ
ラストマー、ポリオレフィンエラストマー、ポリアミド
エラストマー、スチレン系エラストマーなど)などが例
示できる。前記非結晶性ポリエステル系樹脂において、
ポリアルキレンアリレートコポリエステルとしては、ジ
オール成分(C2-4アルキレングリコール)及び/又は
芳香族ジカルボン酸成分(テレフタル酸、ナフタレンジ
カルボン酸)の一部(例えば、10〜80モル%、好ま
しくは20〜80モル%、さらに好ましくは30〜75
モル%程度)として、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコールなどの(ポリ)オキシアルキレングリコ
ール、シクロヘキサンジメタノール、フタル酸、イソフ
タル酸、脂肪族ジカルボン酸(アジピン酸など)から選
択された少なくとも一種を用いたコポリエステルなどが
含まれる。これらの非結晶性樹脂は、単独で又は二種以
上組み合わせて使用できる。
【0041】連続相を構成する第1の透明樹脂として
は、通常、透明で熱安定性の高い樹脂が使用される。好
ましい第1の透明樹脂は、溶融特性として流動性の高い
結晶性樹脂(すなわち、溶融製膜後の延伸で大きな複屈
折を生じる樹脂)である。このような樹脂と分散相を構
成する第2の透明樹脂とを組み合わせると、分散相との
均一なコンパウンド化が可能である。さらに、連続相を
構成する樹脂として融点又はガラス転移温度の高い樹脂
(特に、融点の高い結晶性樹脂)を用いると、熱安定性
及びフィルム加工性に優れており、溶融製膜によるフィ
ルム化が容易である。第1の透明樹脂としては、ポリエ
ステル系樹脂(特にポリアルキレンアリレート系樹脂)
が好ましく、熱安定性の高い結晶性ポリエステル系樹脂
(特に結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂などの結
晶性ポリアルキレンアリレート系樹脂)が特に好まし
い。
【0042】分散相を構成する第2の透明樹脂として
は、通常、一軸延伸温度などの配向処理温度で容易に変
形し、実用的な熱安定性を有する樹脂が使用される。特
に、連続相よりも低い融点又はガラス転移温度を有する
樹脂を用いると、一軸延伸などの配向処理により分散相
粒子のアスペクト比を容易に高めることができる。な
お、分散相を構成する樹脂の融点又はガラス転移温度
は、前記連続相を構成する樹脂よりも低い場合が多く、
例えば、50〜180℃程度、好ましくは60〜170
℃程度、さらに好ましくは70〜150℃程度の樹脂で
あってもよい。
【0043】分散相は、連続相との界面において実質的
に空隙(ボイド)を生じることなく、連続相と結合して
いる。連続相と分散相との結合態様には、分散相が連続
相と直接結合する態様と、分散相が相溶化剤を介して連
続相と結合する態様に大別できる。
【0044】直接結合する態様としては、(1)連続相及
び分散相を形成する樹脂の末端基及び/又は側鎖同士が
反応し、化学結合を形成する態様、(2)エステルの交換
反応などのように、樹脂の分子鎖の中で、連続相及び分
散相を形成する樹脂が交換反応して化学結合を形成する
態様等が例示できる。化学反応性を有する官能基をもた
ない相は、少なくとも前記官能基と反応する末端基や側
鎖を有する必要がある。
【0045】相溶化剤を含まない場合、第2の透明樹脂
は、第1の透明樹脂の官能基の種類に応じて選択でき
る。例えば、第1の透明樹脂が官能基としてカルボキシ
ル基を有する場合、第2の透明樹脂は、カルボキシル基
と反応性の官能基、例えば、ヒドロキシル基、アミノ
基、エポキシ基等の官能基を有するのが好ましい。ま
た、第1の透明樹脂がヒドロキシル基を有する場合、第
2の透明樹脂は、ヒドロキシル基と反応性の官能基、例
えば、カルボキシル基、酸無水物基、イソシアネート基
等の官能基を有するのが好ましい。さらに、第1の透明
樹脂がアミノ基を有する場合、第2の透明樹脂は、アミ
ノ基と反応性の官能基、例えば、カルボキシル基、酸無
水物基、エポキシ基等の官能基を有するのが好ましい。
【0046】具体的に、第1の透明樹脂がポリエステル
系樹脂の場合、第1の透明樹脂は、通常、カルボキシル
基及び/又はヒドロキシル基を有するので、第2の透明
樹脂としては、これらの基と反応性の官能基を有する透
明樹脂(例えば、エポキシ化スチレン−ジエン系共重合
体、ポリアミド系樹脂、無水カルボン酸変性ポリオレフ
ィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂
等)などが好ましい。これらのうち、第1の透明樹脂が
結晶性ポリエステル系樹脂であり、第2の透明樹脂がエ
ポキシ基を主鎖に有するスチレン−ジエン系共重合体
(例えば、エポキシ化されたスチレン−ブタジエン−ス
チレンブロック共重合体やエポキシ化されたスチレン−
ブタジエン共重合体等のエポキシ化されたスチレン−ジ
エン系共重合体など)であるのが好ましい。結晶性ポリ
エステル系樹脂のカルボキシル基濃度は、通常、0〜3
00ミリ当量/kg(例えば、5〜300ミリ当量/k
g)、好ましくは10〜200ミリ当量/kg程度であ
る。結晶性ポリエステル系樹脂のヒドロキシル基濃度
は、通常、0〜300ミリ当量/kg(例えば、5〜30
0ミリ当量/kg)、好ましくは5〜200ミリ当量/kg
程度である。これに対して、エポキシ化スチレン−ジエ
ン系共重合体のエポキシ当量(JIS K 7236)
は、例えば、300〜1000程度、好ましくは500
〜900程度、さらに好ましくは600〜800程度で
ある。エポキシ基は、シート成形性及び反応性のバラン
スの点から、側鎖に有するよりも主鎖に有するのが好ま
しい。
【0047】相溶化剤を介して結合する態様では、化学
反応性を有する官能基をもつ相溶化剤を用いる。連続相
及び分散相の少なくとも一方は、末端基や側鎖が相溶化
剤の官能基と反応するのが好ましく、一方だけが相溶化
剤の官能基と反応する場合、他方は、相溶化剤と少なく
とも親和性を有するのが好ましい。
【0048】相溶化剤を含む場合、第1の透明樹脂と第
2の透明樹脂との界面は相溶化剤によって結合されるた
め、第2の透明樹脂は、第1の透明樹脂との接着性を考
慮することなく選択できる。相溶化剤としては、第1及
び第2の両透明樹脂との反応性を有する官能基を有する
相溶化剤を用いるのが好ましい。相溶化剤の官能基と、
第1及び第2の透明樹脂の官能基との関係は、前記の第
1の透明樹脂の官能基と第2の透明樹脂の官能基との関
係と同様である。従って、第2の透明樹脂としては、相
溶化剤との反応性や、熱変形性及び熱安定性のバランス
に優れた透明樹脂であるポリスチレン系樹脂やスチレン
−ジエン系共重合体、ポリアミド系樹脂等が使用でき
る。これらの第2の透明樹脂の中でも、特にポリスチレ
ン、スチレン−ジエン系ブロック共重合体、芳香族ポリ
アミド系樹脂等が好ましい。ポリスチレン系樹脂は、屈
折率及び透明性が高く、ガラス転移温度も約100〜1
30℃と高いので、耐熱性に優れる。スチレン−ジエン
系共重合体は、軟化温度が比較的高く、延伸温度で容易
に変形できる。スチレン−ジエン系共重合体としては、
スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(S
BS樹脂)、スチレン−ブタジエン共重合体(SB樹
脂)等が挙げられる。MXD−6などの芳香族ポリアミ
ド系樹脂は、結晶性樹脂なので、耐熱性に優れる。芳香
族ポリアミド系樹脂のアミノ基濃度は、通常、0〜30
0ミリ当量/kg(例えば、5〜300ミリ当量/kg)、
好ましくは10〜200ミリ当量/kg程度である。
【0049】相溶化剤としては、連続相および分散相の
種類に応じて慣用の相溶化剤から選択でき、例えば、オ
キサゾリン化合物、変性基(カルボキシル基、酸無水物
基、エポキシ基、オキサゾリニル基など)で変性された
変性樹脂、ジエン又はゴム含有重合体[例えば、ジエン
系単量体単独又は共重合性単量体(芳香族ビニル単量体
など)との共重合により得られるジエン系共重合体(ラ
ンダム共重合体など);アクリロニトリル−ブタジエン
−スチレン共重合体(ABS樹脂)などのジエン系グラ
フト共重合体;スチレン−ブタジエン(SB)ブロック
共重合体、水素化スチレン−ブタジエン(SB)ブロッ
ク共重合体、水素化スチレン−ブタジエン−スチレンブ
ロック共重合体(SEBS)、水素化(スチレン−エチ
レン/ブチレン−スチレン)ブロック共重合体などのジ
エン系ブロック共重合体又はそれらの水素添加物な
ど]、前記変性基(エポキシ基など)で変性したジエン
又はゴム含有重合体などが例示できる。これらの相溶化
剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
【0050】相溶化剤としては、通常、ポリマーブレン
ド系の構成樹脂と同じ又は共通する成分を有する重合体
(ランダム、ブロック又はグラフト共重合体)、ポリマ
ーブレンド系の構成樹脂に対して親和性を有する重合体
(ランダム、ブロック又はグラフト共重合体)などが使
用される。
【0051】ジエン系単量体としては、共役ジエン、例
えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエ
ン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ピペリレ
ン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、フェニル−
1,3−ブタジエンなどの置換基を有していてもよいC
4-20共役ジエンが挙げられる。共役ジエンは、単独で又
は二種以上組み合わせて用いてもよい。これらの共役ジ
エンのうち、ブタジエン、イソプレンが好ましい。
【0052】芳香族ビニル単量体としては、例えば、ス
チレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン(p−メ
チルスチレンなど)、p−t−ブチルスチレン、ジビニ
ルベンゼン類、1,1−ジフェニルエチレンなどが挙げ
られる。これらの芳香族ビニル単量体のうち、スチレン
が好ましい。これらの単量体は、単独で又は二種以上組
み合わせて使用できる。
【0053】なお、変性は、変性基に対応する単量体
[例えば、カルボキシル基変性では(メタ)アクリル酸
などのカルボキシル基含有単量体、酸無水物基変性では
無水マレイン酸、エステル基変性では(メタ)アクリル
系単量体、マレイミド基変性ではマレイミド系単量体、
エポキシ変性では、グリシジル(メタ)アクリレートな
どのエポキシ基含有単量体]を共重合してもよいが、不
飽和二重結合のエポキシ化が好ましい。
【0054】好ましい相溶化剤は、主鎖にエポキシ基を
有する相溶化剤、特にエポキシ変性芳香族ビニル−ジエ
ン系ブロック共重合体[例えば、エポキシ化されたスチ
レン−ブタジエン−スチレン(SBS)ブロック共重合
体やエポキシ化されたスチレン−ブタジエンブロック共
重合体(SB)等のエポキシ化スチレン−ジエン系共重
合体又はエポキシ変性スチレン−ジエン系共重合体]で
ある。エポキシ化芳香族ビニル−ジエン系共重合体は、
透明性が高いだけでなく、軟化温度もが約70℃程度と
比較的高く、連続相と分散相との多くの組み合わせにお
いて樹脂を相溶化させ、分散相を均一に分散できる。
【0055】前記ブロック共重合体は、例えば、共役ジ
エンブロック又はその部分水素添加ブロックと、芳香族
ビニルブロックとで構成できる。エポキシ化ジエン系ブ
ロック共重合体において、前記共役ジエンブロックの二
重結合の一部又は全部がエポキシ化されている。
【0056】芳香族ビニルブロックと共役ジエンブロッ
ク(又はその水素添加ブロック)との割合(重量比)
は、例えば、前者/後者=5/95〜80/20程度
(例えば、25/75〜80/20程度)、さらに好ま
しくは10/90〜70/30程度(例えば、30/7
0〜70/30程度)であり、通常、50/50〜80
/20程度である。
【0057】また、エポキシ化芳香族ビニル−ジエン系
共重合体中の芳香族ビニルブロック(スチレンブロック
など)の含有量が60〜80重量%程度の共重合体は、
屈折率が比較的高く(例えば、約1.57)、しかも前
記分散相の樹脂(非晶性コポリエステルなど)と近似す
る屈折率を有しているため、分散相樹脂による光散乱性
を維持しながら分散相を均一に分散できる。
【0058】ブロック共重合体の数平均分子量は、例え
ば、5,000〜1,000,000程度、好ましくは
7,000〜900,000程度、さらに好ましくは1
0,000〜800,000程度の範囲から選択でき
る。分子量分布[重量平均分子量(Mw)と数平均分子
量(Mn)との比(Mw/Mn)]は、例えば、10以
下(1〜10程度)、好ましくは1〜5程度である。
【0059】ブロック共重合体の分子構造は、直線状、
分岐状、放射状又はこれらの組み合わせであってもよ
い。ブロック共重合体のブロック構造としては、例え
ば、モノブロック構造、テレブロック構造などのマルチ
ブロック構造、トリチェインラジアルテレブロック構
造、テトラチェインラジアルテレブロック構造などが例
示できる。このようなブロック構造としては、芳香族ジ
エンブロックをX、共役ジエンブロックをYとすると
き、例えば、X−Y型、X−Y−X型、Y−X−Y型、
X−Y−X−Y型、X−Y−X−Y−X型、Y−X−Y
−X−Y型、(X−Y−)4Si型、(Y−X−)4Si型
などが例示できる。
【0060】エポキシ化ジエン系共重合体中のエポキシ
基の割合は、特に制限されないが、オキシランの酸素濃
度として、例えば、0.1〜8重量%、好ましくは0.
5〜6重量%、さらに好ましくは1〜5重量%程度であ
る。エポキシ化ジエン系ブロック共重合体のエポキシ当
量(JIS K 7236)は、例えば、300〜10
00程度、好ましくは500〜900程度、さらに好ま
しくは600〜800程度であってもよい。
【0061】前記エポキシ化ジエン系共重合体は、慣用
の方法により製造されたジエン系共重合体(又は部分的
に水素添加されたジエン系共重合体)をエポキシ化する
ことにより製造できる。エポキシ化は、慣用のエポキシ
化方法、例えば、不活性溶媒中、エポキシ化剤(過酸
類、ハイドロパーオキサイド類など)により前記ジエン
系共重合体をエポキシ化する方法により得ることができ
る。エポキシ化ジエン系共重合体の単離又は精製は、適
当な方法、例えば、貧溶媒を用いて共重合体を沈殿させ
る方法、撹拌下、熱水に共重合体を添加し溶媒を留去す
る方法、直接脱溶媒法などにより行うことができる。
【0062】本発明の偏光素子は、直線偏光に対する連
続相と分散相との屈折率差が、シートの延伸方向と、延
伸方向に対して垂直な方向とで異なる。従って、前記偏
光素子は、屈折率差が小さい方向の偏光はほぼ透過し、
屈折率差が大きい方向の偏光は散乱する特性を有する。
【0063】前記屈折率差について、延伸方向での連続
相と分散相との屈折率差の絶対値は0.1以上(例え
ば、0.1〜0.5)、好ましくは0.1〜0.3、さ
らに好ましくは0.1〜0.2程度であり、延伸方向に
対して垂直な方向での連続相と分散相との屈折率差の絶
対値は0.05以下、好ましくは0.04以下、さらに
好ましくは0.03以下である。
【0064】前記屈折率差の偏光素子において、連続相
と分散相とは、製膜時には互いにほぼ同じ屈折率の成分
で構成されている。一軸延伸すると一般に連続相の延伸
方向での屈折率が著しく増大し、延伸方向に垂直な方向
の屈折率は微減する。これに対して、微粒子の分散相は
一軸延伸しても、屈折率が一般にあまり変化しない。従
って、一軸延伸により、連続相と分散相とは延伸方向に
大きく屈折率が相異し、延伸方向に対して垂直な方向は
ほぼ一致する。これにより、屈折率がほぼ同じ方向の偏
光はほぼ透過し、屈折率が異なる方向の偏光は散乱する
特性を有する偏光素子が作製される。
【0065】すなわち、連続相が延伸によって大きな複
屈折が生じるのに対して、分散相は延伸によってラグビ
ーボール状に変形するが、複屈折はあまり変化しない。
従って、偏光素子において、延伸方向の連続相と分散相
との屈折率は大きくなり、延伸方向に対して垂直方向の
連続相と分散相との屈折率はほぼ一致する。また、延伸
方向での連続相と分散相との屈折率差が、他の方向での
連続相と分散相との屈折率差に比べて大きく異なるのが
好ましい。
【0066】連続相及び分散相を構成する透明樹脂にお
いて、このような屈折率差及び前記化学反応性を満足す
る透明樹脂の組合せとしては、例えば、次のような組合
せが挙げられる。
【0067】(1)結晶性ポリエステル系樹脂(例え
ば、結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂や結晶性ポ
リエチレンナフタレート系樹脂)と、前記ポリエステル
系樹脂と屈折率の近いエポキシ化スチレン−ジエン系共
重合体(例えば、エポキシ化SBS樹脂、エポキシ化S
B樹脂等)との組合せや、(2)非結晶性ポリエチレン
テレフタレート共重合体樹脂と、前記樹脂と屈折率の近
いエポキシ化スチレン−ジエン系共重合体(例えば、エ
ポキシ化SBS樹脂、エポキシ化SB樹脂等)との組合
せ等が挙げられる。
【0068】相溶化剤(エポキシ化ジエン系共重合体な
ど)の屈折率は、分散相を構成する第2の透明樹脂と略
同程度(例えば、第2の透明樹脂との屈折率の差が、0
〜0.01程度、好ましくは0〜0.005程度)であ
ってもよい。
【0069】連続相及び分散相を構成する透明樹脂と相
溶化剤との好ましい組合せとしては、例えば、結晶性ポ
リエステル系樹脂(結晶性ポリエチレンテレフタレート
系樹脂など)で構成された連続相と、SBS樹脂、SB
樹脂、ポリスチレン、メタキシリレンジアミンアジペー
ト(MXD−6)等で構成された分散相と、エポキシ化
ジエン系共重合体(例えば、エポキシ化SBS樹脂、エ
ポキシ化SB樹脂等)で構成された相溶化剤との組合せ
などが挙げられる。
【0070】このような屈折率差を有する偏光素子のう
ち、延伸方向に対して垂直な方向での全光線透過率が8
0%以上(例えば、80〜99%)、好ましくは85〜
98%程度であり、かつ延伸方向での全光線透過率が7
0%以上(例えば、70〜95%)、好ましくは70〜
90%程度である透過光に光拡散と偏光性とを付与する
偏光素子は、吸収型偏光板と類似の性質を有する。従っ
て、吸収型の欠点である片方の偏光の吸収による温度上
昇がなく、良好な透過型偏光板類似の散乱型偏光板とな
る。
【0071】延伸方向に対して垂直な方向での全光線透
過率が80%以上(例えば、80〜99%)、好ましく
は85〜98%程度であり、かつ延伸方向での全光線透
過率が30〜70%、好ましくは35〜65%程度であ
る素子であって、透過光及び反射光に光拡散と偏光性と
を付与する偏光素子は、前記透過型偏光板類似の散乱型
偏光板として使用できるとともに、反射型偏光板と類似
の特性を示す。従って、このような偏光素子は、液晶表
示の輝度向上シートとしても用いることができる。
【0072】延伸方向に対して垂直な方向での全光線透
過率が80%以上(例えば、80〜99%)、好ましく
は85〜98%程度であり、かつ延伸方向での全光線透
過率が30%以下(例えば、1〜30%)、好ましくは
5〜25%程度である素子であって、反射光に光拡散と
偏光性とを付与する偏光素子は、反射型偏光板と類似の
特性を示す。従って、このような偏光素子は、液晶表示
の輝度向上シートとしても用いることができる。
【0073】前記偏光素子において、平行光線透過率
(特に延伸方向での平行光線透過率)が10%以下(例
えば、1〜10%)、好ましくは3〜8%程度である素
子は、特に有効な透過型及び反射型偏光板類似の散乱型
偏光板となる。なお、平行光線透過率とは、連続相を透
過する光線が分散相によって屈折や散乱されることな
く、直線的にシートを透過する光線の透過率を意味す
る。
【0074】分散相の長径方向の平均径は、0.8〜1
0μm、好ましくは1〜5μm、さらに好ましくは1.
5〜3μm程度である。分散相の短径方向の平均径は、
0.05〜0.8μm、好ましくは0.1〜0.5μ
m、さらに好ましくは0.2〜0.4μm程度である。
分散相の平均アスペクト比は、2〜1000、好ましく
は3〜500、さらに好ましくは5〜100(特に7〜
30)程度である。分散相は、延伸によって、連続相と
相分離し、球状からラグビーボール状の形状となる。延
伸による配向加工前の分散相の平均直径は、例えば、
0.3〜3μm程度であってもよい。
【0075】分散相を構成する粒子の配列度としての配
向係数は高いほど好ましく、例えば、0.6以上(0.
34〜1程度)、好ましくは0.7〜1程度、さらに好
ましくは0.8〜1程度であってもよい。分散相粒子の
配向係数が高い程、散乱光に高い異方性を付与できる。
【0076】なお、配向係数は、下記式に基づいて算出
できる。
【0077】配向係数=(3<cos2θ>−1)/2 式中、θは粒子状分散相の長軸とフィルムのX軸との間
の角度を示し(長軸とX軸とが平行の場合、θ=0
゜)、<cos2θ>は各分散相粒子について算出した
cos2θの平均を示し、下記式で表される。
【0078】 <cos2θ>=∫n(θ)・cos2θ・dθ [式中、n(θ)は、全分散相粒子中の角度θを有する
分散相粒子の割合(重率)を示す]。
【0079】連続相と分散相との割合(重量比)は、樹
脂の種類や溶融粘度、光拡散性などに応じて、例えば、
連続相/分散相=99/1〜30/70(例えば、95
/5〜40/60)、好ましくは99/1〜50/50
(例えば、95/5〜50/50)、さらに好ましくは
98/2〜60/40(例えば、90/10〜60/4
0)程度の範囲から選択でき、通常、99/1〜75/
25(80/20〜60/40)程度である。
【0080】分散相と相溶化剤との割合(重量比)は、
分散相/相溶化剤(重量比)=99/1〜50/50程
度、好ましくは99/1〜70/30程度、さらに好ま
しくは98/2〜80/20程度の範囲から選択でき
る。
【0081】相溶化剤の割合は、例えば、連続相と分散
相との合計100重量部に対して0.1〜20重量部、
好ましくは0.5〜15重量部、さらに好ましくは1〜
10重量部程度である。
【0082】このような割合で各成分を用いると、予め
各成分をコンパウンド化することなく、各成分のペレッ
トを直接的に溶融混練しても、均一に分散相を分散で
き、一軸延伸などの配向処理によりボイドが発生するの
を防止でき、良好な偏光素子を得ることができる。
【0083】より具体的には、例えば、(a)連続相と
して結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂、分散相と
してSBS樹脂、相溶化剤としてエポキシ化SBS樹脂
を、連続相/分散相(重量比)=99/1〜50/50
(特に80/20〜60/40)、分散相/相溶化剤
(重量比)=99/1〜50/50(特に98/2〜8
0/20)の割合で含む樹脂組成物、(b)連続相とし
て結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂、分散相とし
てポリスチレン、相溶化剤としてエポキシ化SBSを、
連続相/分散相(重量比)=99/1〜50/50(特
に90/10〜70/30)、分散相/相溶化剤(重量
比)=99/1〜50/50(特に99.5/0.5〜
90/10)の割合で含む樹脂組成物、(c)連続相と
して結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂、分散相と
してMXD−6、相溶化剤としてエポキシ化SBSを、
連続相/分散相(重量比)=99/1〜50/50(特
に90/10〜70/30)、分散相/相溶化剤(重量
比)=99/1〜50/50(特に99.5/0.5〜
90/10)の割合で含む樹脂組成物を用いると、コン
パウンド化が容易であり、原材料をフィードするだけ
で、コンパウンド化しながら溶融製膜でき、一軸延伸し
てもボイドが発生せず、良好な偏光素子を形成できる。
【0084】本発明の偏光素子は、慣用の添加剤、例え
ば、酸化防止剤、熱安定剤などの安定化剤、可塑剤、帯
電防止剤、難燃剤、充填剤、紫外線吸収剤などを含有し
ていてもよい。
【0085】本発明の偏光素子の厚みは、3〜300μ
m、好ましくは5〜200μm(例えば、30〜200
μm)、さらに好ましくは5〜100μm(例えば、5
0〜100μm)程度である。
【0086】本発明の偏光素子は、単層フィルムであっ
てもよく、その少なくとも一方の面(特に両面)に、光
学的特性を損なわない透明樹脂層が積層された積層フィ
ルムであってもよい。透明樹脂層で偏光素子を保護する
と分散相粒子の脱落や付着を防止でき、偏光素子の耐傷
性や製造安定性を向上できるとともに、その強度や取扱
い性を高めることができる。
【0087】透明樹脂層の樹脂は、前記連続相又は分散
相の構成成分として例示した樹脂から選択できる。好ま
しい透明樹脂層は、連続相と同系統(特に、同一)の樹
脂により形成されている。
【0088】耐熱性や耐ブロッキング性を高めるための
好ましい透明樹脂には、耐熱性樹脂(ガラス転移温度又
は融点が高い樹脂など)、結晶性樹脂などが含まれる。
透明樹脂層を構成する樹脂のガラス転移温度又は融点
は、前記連続相を構成する樹脂のガラス転移温度又は融
点と同程度であってもよく、例えば、130〜280℃
程度、好ましくは140〜270℃程度、さらに好まし
くは150〜260℃程度であってもよい。
【0089】透明樹脂層の合計厚みは、例えば、前記偏
光素子と同程度であってもよい。特に、偏光素子層の厚
みが3〜300μm程度の場合、透明樹脂層の厚みは3
〜150μm、好ましくは5〜50μm、さらに好まし
くは5〜15μm程度から選択できる。
【0090】偏光素子の厚みと透明樹脂層の合計厚みと
の割合は、例えば、偏光素子/透明樹脂層=5/95〜
99/1程度の範囲から選択でき、通常、50/50〜
99/1、好ましくは70/30〜95/5程度であ
る。積層フィルムの厚みは、例えば、6〜600μm、
好ましくは10〜400μm、さらに好ましくは20〜
250μm程度である。
【0091】偏光素子の表面には、光学特性を妨げない
範囲で、シリコーンオイルなどの離型剤を塗布してもよ
く、コロナ放電処理してもよい。なお、偏光素子の表面
には、フィルムの凹凸部を形成してもよい。このような
凹凸部を形成すると、防眩性を付与できる。
【0092】[偏光素子の製造方法]偏光素子は、連続
相を構成する第1の透明樹脂中に、分散相を構成する第
2の透明樹脂を分散して配向させることにより得ること
ができる。例えば、第1の透明樹脂と第2の透明樹脂と
必要により相溶化剤とを、必要に応じて、慣用の方法
(例えば、溶融ブレンド法、タンブラー法など)でブレ
ンドし、溶融混合し、Tダイやリングダイなどから押出
してフィルム成形することにより、連続相中に分散相を
分散できる。溶融温度は、第1及び第2の透明樹脂の融
点以上が好ましく、透明樹脂の種類により異なるが、例
えば、150〜290℃、好ましくは200〜260℃
程度である。
【0093】次に、分散相の配向処理は、例えば、
(1)押出成形シートを延伸する方法、(2)押出成形
シートをドローしながら製膜してシートを固化し、その
後延伸する方法などにより行うことができる。本発明の
偏光素子の優れた特質を発現するには、前記溶融製膜に
より、透明樹脂である連続相に、透明樹脂である分散相
を粒子状に分散させたシートを固化し、その後に延伸に
より配向加工することが好ましい。
【0094】シートを延伸により、配向加工することに
よって、延伸方向での直線偏光に対する連続相と分散相
との屈折率差と、延伸方向に対して垂直な方向での直線
偏光に対する連続相と分散相との屈折率差とが異なる構
造を形成できる。さらに、得られた延伸シートは、屈折
率差が小さい方向の偏光はほぼ透過し、屈折率差が大き
い方向の偏光は散乱する特性を有する。
【0095】延伸は、単純な自由幅一軸延伸であっても
よく、一定幅一軸延伸であってもよい。前記一軸延伸法
は、特に限定されず、例えば、固化したフィルムの両端
を引っ張る方法(引っ張り延伸)、互いに対向する一対
のロール(2本ロール)を複数系列(例えば、2系列)
並列し、それぞれの2本ロールにフィルムを挿入すると
共に、繰入れ側の2本ロールと繰出し側の2本ロールと
の間にフィルムを張り渡し、繰出し側の2本ロールのフ
ィルムの送り速度を繰入れ側の2本ロールより速くする
ことにより延伸する方法(ロール間延伸)、互いに対向
する一対のロールの間にフィルムを挿入し、ロール圧で
フィルムを圧延する方法(ロール圧延)などが挙げられ
る。
【0096】好ましい一軸延伸方法には、フィルムの量
産化が容易な方法、例えば、ロール間延伸、ロール圧延
などが含まれ、これらの方法は、二軸延伸フィルムの第
1段階の延伸方法や位相差フィルムの製造方法として利
用されている。特にロール圧延によれば、非結晶性樹脂
のみならず、結晶性樹脂であっても容易に延伸できる。
すなわち、通常、樹脂シートを一軸延伸すると、局部的
にフィルムの厚みと幅が減少するネックインが発生し易
いのに対し、ロール圧延によればネックインを防止で
き、フィルムの延伸工程を安定化できる。そして、延伸
の前後でフィルム幅の減少が少なく、かつ幅方向の厚み
を均一にできるため、フィルムの幅方向において偏光特
性を均一化でき、製品の品質を維持しやすく、フィルム
の使用率(歩留まり)も向上できる。さらに、延伸倍率
を幅広く設定できる。なお、ロール圧延の場合、延伸の
前後でフィルム幅を維持できるため、フィルム厚みの減
少率の逆数と延伸倍率とが略等しくなる。
【0097】ロール圧延の圧力は、例えば、1×104
〜1×107N/m(約0.01〜10t/cm)程
度、好ましくは1×105〜1×107N/m(約0.1
〜10t/cm)程度である。
【0098】延伸倍率は、幅広い範囲から選択でき、例
えば、延伸倍率1.1〜10倍程度、好ましくは延伸倍
率1.3〜5倍程度、さらに好ましくは延伸倍率1.5
〜3倍程度であってもよい。ロール圧延は、例えば、厚
み減少率(圧下率)0.9〜0.1程度、好ましくは
0.77〜0.2程度、さらに好ましくは0.67〜
0.33程度で行うことができる。
【0099】延伸温度は、延伸成形が可能な限り特には
限定されないが、分散相を構成する第2の透明樹脂の融
点又はガラス転移温度以上であってもよい。また、連続
相を構成する第1の透明樹脂として、第2の透明樹脂よ
りもガラス転移温度又は融点が高い樹脂(例えば、5〜
200℃程度、好ましくは5〜100℃程度高い樹脂)
を用い、第2の透明樹脂を融解又は軟化しながら一軸延
伸すると、連続相を構成する第1の透明樹脂に比べて、
分散相を構成する第2の透明樹脂が非常に変形し易いた
め、分散相粒子のアスペクト比を大きくでき、良好な偏
光素子が得られる。好ましい延伸温度は、例えば、50
〜200℃(特に70〜180℃)程度である。また、
ロール圧延の温度は、第1の透明樹脂が結晶性樹脂の場
合、樹脂の融点以下であって融点近傍の温度であっても
よく、第1の透明樹脂が非結晶性樹脂の場合、ガラス転
移温度以下であってガラス転移温度近傍の温度であって
もよい。
【0100】また、連続相を構成する第1の透明樹脂が
結晶性ポリエステル系樹脂の場合、前記結晶性樹脂をほ
ぼ非結晶状態で冷却した後、その結晶化温度よりも30
〜120℃(特に50〜100℃)程度低い温度で一軸
延伸するのが好ましい。この一軸延伸されたシートは好
適な拡散偏光特性を示すが、そのシートの耐熱性を向上
させるのに、前記結晶化温度以上でほぼ固定長で熱処理
し、シートを結晶化することが好ましい。このような処
理を施すと、白化することなく、拡散偏光特性を保持又
は向上して、さらにシートの耐熱安定性や耐湿安定性を
向上することができ、液晶表示装置などの部品として用
いることができる。
【0101】なお、前記積層フィルムは、慣用の方法、
例えば、共押出成形法、ラミネート法(押出ラミネート
法、ドライラミネート法など)などにより、偏光素子層
の少なくとも一方の面に透明樹脂層を積層し、前記と同
様に配向処理して分散相粒子を配向させることにより得
ることができる。
【0102】本発明の偏光素子は、その一軸延伸温度が
低く、かつ耐熱性を必要とされる用途に用いる場合に
は、延伸温度より高い温度で緊張熱処理(シートの長さ
を保持したままでの熱処理)することにより、偏光特性
を維持しながら、耐熱性を付与することができる。
【0103】[面光源装置及び透過型液晶表示装置]本
発明の面光源装置は、管状光源(蛍光管など)と、この
管状光源からの光を側面から入射して平坦な出射面から
出射させるための導光部材と、この導光部材の出射光側
に配設された偏光素子とを備えている。なお、前記面光
源装置において、偏光素子は散乱型素子として使用され
ている。
【0104】図3は、本発明の偏光素子を用いて輝度を
向上させた面光源装置を用いた透過型液晶表示装置の一
例を示す概略断面図である。液晶表示装置30は、管状
光源としての蛍光管5と、この蛍光管5の側部に配設さ
れ、前記蛍光管5からの光を側面から入射して平坦な出
射面から出射させるための導光部材(導光板)7と、こ
の導光板7からの出射光により照明されるTN型液晶セ
ル10と、前記入射光を反射させる反射部材(反射板)
6と、前記導光板7と前記液晶セル10との間に配設さ
れた偏光素子8と、偏光素子を透過した光を拡散させる
拡散シート9とを備えている。
【0105】液晶表示装置30において、蛍光管5から
の光は、導光板7を通過し、反射板6で反射され、前記
導光板7から出射される。出射した光は、偏光素子8内
において、連続相と分散相との屈折率差が小さい方向の
偏光がほぼ透過され、屈折率差が大きい方向の偏光が散
乱して透過又は反射される。
【0106】反射した光は、再び、導光板7を通過し、
反射板6で反射される。そして、この反射により、一部
その偏光の向きが90度回転した光が発生する。この偏
光の向きが回転した光は、再び導光板7を通過して偏光
素子8に達して透過する。偏光の向きが変わらなかった
光は、再度、偏光素子8で反射されるが、反射板6での
反射により、再び偏光の向きが90度回転した光は、偏
光素子8を通過する。偏光素子8を通過した光は、拡散
シート9によって散乱され、液晶セル10を照射する。
【0107】従って、蛍光管5からの多くの光は、ほと
んど偏光軸を一致させ、偏光素子8から出射するので、
液晶セル10の入射側の吸収型偏光板(図示せず)の偏
光軸を、前記の軸と一致させれば、従来では50%程度
しか利用されなかった蛍光管5の光を、それ以上の効率
で用いることができる。
【0108】この用途に用いる本発明の偏光素子は、連
続相と分散相との屈折率差が小さい方向の全光線透過率
は80%以上であり、大きい方向の全光線透過率が30
〜70%又はそれ以下(好ましくは30%以下)の透過
性の反射拡散偏光性を有する透過型液晶表示装置に用い
るのが好ましい。本発明の偏光子の輝度向上効果は、通
常用いられている、導光板/拡散板/プリズムシートの
上に積層しても効果がある。
【0109】[反射型液晶表示装置]本発明の反射型液
晶表示装置は、本発明の偏光素子と反射板との間に液晶
セルが配設されていてもよく、液晶セルと反射板との間
に本発明の偏光素子が配設されていてもよい。これらの
装置のうち、液晶セルと反射板との間に前記偏光素子が
配設された反射型液晶表示装置が好ましい。
【0110】図4は本発明の偏光素子を用いて輝度を向
上させた反射型液晶表示装置の一例を示す概略断面図で
ある。反射型液晶表示装置40は、外光12を反射する
ための反射部材(反射板)6と、反射板6からの出射光
により照明される(反射型液晶装置用)TN型液晶セル
10と、外光12を液晶セル10に導くための吸収型偏
光板11と、反射板6と液晶セル10との間に配設さ
れ、反射板6からの出射光を散乱するための偏光素子8
とを備えている。
【0111】反射型液晶表示装置40において、吸収型
偏光板11に入射した外光12のうち、偏光板と偏光軸
の一致する光のみが透過されて、液晶セル10に到達す
る。液晶セル10に入射した光は、偏光方向を回転し
て、偏光素子8に到達する。
【0112】液晶セルの表示を暗表示とする場合には、
液晶セル10を通過した外光12の偏光方向を、偏光素
子8の連続相と分散相との屈折率差が小さい方向に一致
させるように、偏光素子8を配置する。吸収型偏光板1
1を通過した偏光は再び偏光素子8を通過し、液晶セル
10で偏光の向きを回転され、吸収型偏光板11の偏光
軸と直行する方向となるので、暗表示となる。
【0113】一方、液晶セルの表示を明表示とする場合
には、液晶セル10を通過した外光12の偏光方向を、
偏光素子8の連続相と分散相との屈折率差が大きい方向
に一致させるように、偏光素子8を配置する。吸収型偏
光板11に入射した外光12のうち、偏光板11と偏光
軸の一致する光のみが液晶セル10に透過され、液晶セ
ル10で偏光方向を回転しないで、偏光素子8に到達す
る。偏光素子8に入射した偏光は、反射方向又は透過方
向に散乱される。透過方向に散乱された光は反射板6で
反射され、すでに偏光素子8により散乱された光と合体
して吸収型偏光板11に到達し、そのまま透過する。こ
の透過光は、偏光子8により充分に散乱されているの
で、視野角依存性の少ない良好な白表示を示す。
【0114】図5は本発明の偏光素子を用いて輝度を向
上させた反射型液晶表示装置の他の一例を示す概略断面
図である。反射型液晶表示装置50は、反射板6からの
出射光により照明される反射型液晶装置用液晶セル14
と、外光を反射するための反射部材(反射板)6と、液
晶セル14と反射板6との間に配設された1/4波長板
13と、1/4波長板13と液晶セル14との間に配設
され、反射板6からの出射光を散乱するための偏光素子
8とを備えている。なお、前記液晶セル14は、2色性
色素を含むタイプの液晶である。
【0115】反射型液晶表示装置50において、液晶セ
ル14は、電圧無印加状態では、液晶分子は液晶の配向
処理方向(液晶セルのガラス基板に平行な方向)に配向
し、2色性色素も同様に配向する。液晶セル14に入射
した外光12のうち、2色性色素分子の長軸方向に対し
て平行な直線偏光成分は、2色性色素により吸収され
る。また、2色性色素分子の長軸方向に対して垂直な方
向の直線偏光成分は、液晶セル14を通過し、偏光素子
8に入射する。この通過する直線偏光の向きを、偏光素
子8の連続相と分散相との屈折率差が小さい方向に一致
させるように、偏光素子8を配置すると、偏光素子8を
出射した偏光は、1/4波長板(位相差板)13により
円偏光になる。さらに、その円偏光は、反射板6で反射
され、その円偏光の向きを回転し、再び1/4波長板1
3に入射して、もとの直線偏光の向きを90度回転し
て、再度、偏光素子8に入射する。入射した光は、偏光
素子8の連続相と分散相との屈折率差が大きい方向の偏
光となり、2色性色素の分子の長軸方向に平行な直線偏
光として散乱され、液晶セル14において2色性色素に
より吸収されるので、液晶セル14の表示は良好な黒表
示となる。
【0116】一方、液晶セル14は、電圧印加状態で
は、液晶分子がガラス基板に対し垂直に配向し、2色性
色素も同様に配向する。入射した外光12は、2色性色
素を含む液晶セル14の2色性色素によって吸収されず
に液晶セル14を通過し、偏光素子8に入射する。入射
した光は、偏光素子8において、連続相と分散相との屈
折率差が小さい方向の偏光はそのまま通過するが、これ
に直角な方向の偏光は散乱される。次に、偏光素子を出
射した偏光は、1/4波長板13で円偏光となり、反射
板6で反射する。反射した光は、前記円偏光の向きが逆
周りとなり、再び1/4波長板13に入射する。入射光
のうち、連続相と分散相との屈折率差が小さい方向の偏
光はそのまま通過し、円偏光になった偏光は90度回転
し、偏光子8により散乱される。従って、2色性色素を
含む液晶セル14を通過した光は、すべて散乱された反
射光となるため、良好な白色表示を実現できる。
【0117】本発明の偏光素子を用いると、透過光及び
反射光に高い散乱性と偏光性を付与できるため、液晶表
示画面の視認性を向上できる。特に、面積の大きな液晶
表示面であっても、全体に亘り明るく表示できる。その
ため、透過型又は反射型液晶表示装置は、例えば、パー
ソナルコンピューター(パソコン)、ワードプロセッサ
ー、液晶テレビ、携帯電話、時計、電卓などの電気製品
の表示部に幅広く利用できる。特に、携帯型情報機器の
液晶表示装置に好適に利用できる。
【0118】
【発明の効果】本発明によれば、簡便な方法で、優れた
散乱特性及び偏光特性を有する偏光素子が得られる。ま
た、ボイド(空隙)を生じることなく、安定して均一な
偏光素子が得られる。さらに、本発明の偏光素子を用い
ると、簡便で安価に高い輝度を有する面光源装置や、透
過型又は反射型液晶表示装置が得られる。
【0119】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定さ
れるものではない。実施例及び比較例で製造した原反シ
ート及び延伸シートの条件、及び実施例及び比較例で製
造した偏光素子の偏光特性の測定方法を以下に示す。
【0120】[実施例及び比較例の原反シート及び延伸
シート]実施例及び比較例の原反シートの製造に関する
処方及びコンパウンド、製膜法について、表1に示す。
得られた原反シートの一軸延伸及び熱処理条件について
表2に示す。分散粒子の形状及び屈折率の異方性につい
て表3及び表4に示す。なお、分散粒子の形状は透過型
電子顕微鏡(TEM;オスミウム酸により染色した)に
よりそのシートの断面を観察した。
【0121】
【表1】
【0122】なお、表1中の略号の内容を以下に示す。
【0123】C:コンパウンド性(○が良好で、×が不
良) T:シート厚み(μm) 性状:シート性状 PET1:結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂、東
洋紡(株)製、LM565、IV(固有粘度)値0.7
5 PET2:結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂、三
菱化学(株)製、GM330、IV値0.65 ESBS:エポキシ化ジエン系ブロック共重合体、ダイ
セル化学工業(株)製、エポフレンドAT202、スチ
レン/ブタジエン=70/30(重量比)、エポキシ当
量750、屈折率約1.57 SBS:SBS系ブロック共重合体、旭化成(株)製、
アサフレックス810、スチレン/ブタジエン=70/
30(重量比)、屈折率1.57 MXD−6:ポリキシリレンジアミンジアジペート樹
脂、三菱ガス化学(株)製、MXナイロンN−MXD6 PS:ポリスチレン樹脂、グランドポリマー(株)製、
PS#30
【0124】
【表2】
【0125】なお、表2中、TEは引張試験機による延
伸を示す。
【0126】
【表3】
【0127】
【表4】
【0128】なお、表3及び表4中の略号の内容を以下
に示す。
【0129】S:分散相の微粒子の大きさ N:屈折率 ΔN:N(連続相)−N(分散相) D平行:延伸方向 D垂直:延伸方向に対して垂直な方向。
【0130】[偏光特性1]偏光測定装置(NIPPO
N DENSHOKU(株)製、NDH−300A)を
用いて、その光源側に吸収型偏光板を挿入し、光源を鉛
直方向に偏光する直線偏光のみにして実施例及び比較例
の偏光素子を挿入して、偏光素子の偏光に対する全光線
透過率、平行光線透過率、拡散光線透過率、全光線反射
率(全光線反射率=1−全光線透過率で計算した)を測
定した。測定は、連続相と分散相との屈折率差が小さい
方向を前記吸収型偏光板に一致させた場合と、連続相と
分散相との屈折率差が大きい方向を前記吸収型偏光板に
一致させた場合とについて測定し、散乱型の偏光特性を
表5及び表6に示した。
【0131】
【表5】
【0132】
【表6】
【0133】なお、表5及び表6中の略号の内容を以下
に示す。
【0134】D平行:延伸方向 D垂直:延伸方向に対して垂直な方向。
【0135】[偏光特性2]偏光に対する散乱特性F
(θ)は、光学系偏光測定装置(大塚電子(株)製、R
EF5000)を用い、実施例5及び比較例2のサンプ
ルを測定した。前記測定装置を用いた偏光特性の測定方
法を示す概略模式図を図6に示す。光源15から出射し
た照射光16は、非球面ミラー18で反射して、サンプ
ル17に照射して散乱し、その散乱光19を二次元CC
Dカメラ20で測定する。このようにして、光学系測定
装置60で透過の散乱特性と反射の散乱特性とを、求め
ることができる。この装置を用いて実施例5の偏光素子
の偏光特性を測定した全方位散乱特性を図12〜図15
に示す。また、図12〜図15における散乱角0度の直
進及び反射強度を表7に示す。
【0136】
【表7】
【0137】なお、表7中の略号の内容は以下の通りで
あり、表中の値は相対値である。
【0138】D平行:入射偏光を強く散乱又は反射する
方向 D垂直:入射偏光をほとんど透過する方向。
【0139】実施例1 連続相を構成する透明樹脂としてPET1(結晶性ポリ
エチレンテレフタレート樹脂)70重量部と、分散相を
構成する透明樹脂としてESBS(エポキシ化ジエン系
ブロック共重合体樹脂)30重量部とを用いた。PET
1は140℃で4時間乾燥し、水分を充分に除去した
後、70℃で乾燥を維持した。ESBSは70℃で約4
時間乾燥した。両者をドラム型ミキサーで混合し、二軸
押出機を用いて、約270℃で溶融混練し、ペレットを
作製した。このペレットを乾燥し、単軸押出機、Tダイ
及びロール冷却引取機を用いて、約270℃で溶融押出
を行い、Tダイからドロー比約2倍、ロール表面温度約
40℃の条件で、厚み約400μm、幅約10cmの原
反シートを作製した。得られたシートはほぼ透明であ
り、PET1は結晶化せずに過冷却されていた。DSC
測定で確認したところ、120℃近辺で結晶化の発熱ピ
ークが確認された。透過型電子顕微鏡(TEM;オスミ
ウム酸により染色した)によりそのシートの断面を観察
した結果(10000倍)を図7に示す。図7に示すよ
うに、分散相が略球状でほぼ均一に分散し、その直径は
平均0.5μmであった。
【0140】得られたシートを、引っ張り試験機で80
℃で延伸倍率4倍に延伸した。その結果、厚み約130
μmの偏光特性を示すシートが得られた。前記と同様の
方法で、その延伸されたシートの断面を観察した結果
(10000倍)を図8に示す。図8に示すように、分
散相が略球状からラグビーボール状に変形してほぼ均一
に分散し、延伸方向の長さ(長径)は約2μm、延伸方
向に対して垂直な方向の長さ(短径)は約0.25μm
であった。この偏光特性を示すシートを[偏光特性1]
の方法により、全光線透過率、平行光線透過率、拡散光
線透過率、全光線反射率を測定し、表5に示す。
【0141】比較例1 分散相を構成する樹脂としてSBS(SBS系ブロック
共重合体)30重量部を用いる以外は実施例1と同様に
して、両樹脂を乾燥した。さらに、実施例1と同様にし
て二軸押出機で溶融混練しようとしたが、安定してペレ
ットを作製できなかった。前記ペレットを乾燥し、単軸
押出機により溶融し、原反シートを作製しようとしたが
製膜性が良好でなく、原反シートは得られなかった。そ
こで、不完全なシートをプレス機で熱融解して、厚み約
400μmの原反シートを作製した。得られたシートは
透明であり、結晶性ポリエチレンテレフタレートは結晶
化せずに過冷却されていた。DSC測定で確認したとこ
ろ、120℃近辺で結晶化の発熱ピークが確認された。
実施例1と同様にそのシートの断面を観察したところ、
分散相が、略球状でほぼ均一に分散し、その直径は平均
0.6μmであった。得られたシートを、引っ張り試験
機で80℃で延伸倍率4倍に延伸した。この結果、厚み
約130μmの偏光特性を示すシートが得られたが、空
隙を生じ不均一に白化していた。実施例1と同様にその
延伸されたシートの断面を観察したところ、分散相が、
略球状からラグビーボール状に変形し、延伸方向の長さ
(長径)は約2.1μm、延伸方向に対して垂直な方向
の長さ(短径)は約0.27μmであったが、その周辺
に連続相との境界でボイドを生じていた。得られたシー
トの偏光特性を表5に示す。
【0142】実施例2 分散相を構成する透明樹脂としてSBS(SBS系ブロ
ック共重合体)25重量部を用い、そして相溶化剤とし
てESBS(エポキシ化ジエン系ブロック共重合体)5
重量部を用いる以外は実施例1と同様にして、3種の樹
脂を乾燥した。実施例1と同様に3種の樹脂を二軸押出
し機で溶融混練し、単軸押出機で厚み約400μm、幅
約10cmの原反シートを作製した。実施例1と同様に
得られたシートはほぼ透明であり、PET1は結晶化せ
ずに過冷却されていた。実施例1と同様に、その原反シ
ートの断面を観察したところ、分散相が、略球状でほぼ
均一に分散し、その直径は平均0.4μmであった。
【0143】得られたシートを、引っ張り試験機で80
℃で延伸倍率4倍に延伸した。この結果、厚み約130
μmの偏光特性を示すシートが得られた。実施例1と同
様にその延伸されたシートの断面を観察したところ、分
散相が、略球状からラグビー状に変形してほぼ均一に分
散し、延伸方向の長さ(長径)は約1.8μm、延伸方
向に対して垂直な方向の長さ(短径)は約0.20μm
であった。また、比較例1のような空隙は生じていなか
った。得られたシートの偏光特性を表5に示す。
【0144】比較例2 市販の反射型偏光板(3M(株)製、D−BEF)の偏
光特性を、実施例1と同様に測定し、全光線透過率、平
行光線透過率、拡散光線透過率、全光線反射率を表5に
示した。
【0145】比較例3 実施例1で製造した原反シートを130℃の温度で一軸
延伸した。原反シートが結晶化したため、一軸延伸の途
中で破断したので、偏光特性を有するシートを得ること
はできなかった。
【0146】実施例3 実施例1で得られた偏光特性を示すシートを、一軸延伸
装置で、そのシートの上下両端を保持し、150℃に温
度上昇して、2分間の熱処理を行って室温に冷却した。
この熱処理されたシートは偏光特性を保持していた。そ
して、120℃のオーブンに1時間投入しても収縮はな
く、偏光特性も維持していた。得られたシートの偏光特
性を表5に示す。
【0147】実施例4 乾燥した2種の樹脂をドラム型ミキサーで混合し、二軸
押出し機を用いて、約270℃で溶融混練し、ペレット
を作製した。このペレットを乾燥し、単軸押出機、Tダ
イ及びロール冷却引取機を用いて、約270℃で溶融押
出を行い、Tダイからのドロー比約2倍、ロール表面冷
却温度約40℃の条件で、厚み約390μm、幅約30
cmの原反シートを作製する以外は実施例1と同様にし
て原反シートを作製した。このシートは実施例1とほぼ
同じ透明性を有していた。実施例1と同様にそのシート
の断面を観察したところ、分散相が、略球状でほぼ均一
に分散し、その直径は平均0.5μmであった。このシ
ートをロール圧延[温度80℃、圧延比率2倍(厚み減
少率ほぼ1/2)、幅の減少率約3%]により一軸延伸
し、180μm厚みのフィルムを得た。このロール圧延
されたシートは偏光特性を示していた。実施例1と同様
にその圧延されたシートの断面を観察したところ、分散
相が、略球状からラグビー状に変形してほぼ均一に分散
し、延伸方向の長さ(長径)は約1.6μm、延伸方向
に対して垂直な方向の長さ(短径)は約0.23μmで
あった。得られたシートの偏光特性を表5に示す。
【0148】実施例5 実施例4の偏光特性を示すシートを4周とも固定して1
50℃で2分間熱処理した。この熱処理されたシートは
偏光特性を保持していた。そして、120℃のオーブン
に1時間投入しても収縮はなく、偏光特性も維持してい
た。この偏光子を図6に示す測定装置で反射及び透過の
偏光特性を測定した結果を、図12〜15に示した。図
12は、入射偏光が圧延方向に平行な方向(連続相と分
散相との屈折率差が大きく、散乱する方向)で、反射す
る偏光の方位分布を示す図である。図13は、入射偏光
が圧延方向に平行な方向で、透過する偏光の方位分布を
示す図である。図14は、入射偏光が圧延方向に対して
垂直な方向(連続相と分散相との屈折率差が小さい方
向)で、反射する偏光の方位分布を示す図である。図1
5は、入射偏光が圧延方向に対して垂直な方向で、反射
する偏光の方位分布を示す図である。特に、図12に示
すように、偏光子が散乱する方向の偏光は反射の場合も
広い角度に散乱している。また、図15に示すように、
連続相と分散相との屈折率差が小さい方向で、偏光子が
透過する方向の偏光は単純に強い強度でやや小さい角度
に散乱しながら透過している。また、表7に図12〜1
5の散乱角0度(直進及び正反射)の反射強度を示す。
なお、表7には、比較例2の反射型偏光素子の値も示
す。実施例5の偏光素子は、特に偏光を透過する場合
も、反射する場合も強く散乱している。得られたシート
の偏光特性を表5に示す。
【0149】実施例6 延伸による配向加工により偏光特性を発現する層(1)
と、この層の少なくとも一方の面に延伸前に積層され、
延伸により偏光特性を発現しない透明樹脂層(2)とで
構成された偏光素子を製造するため、偏光特性を発現す
る層(1)の原材料として実施例1と同じ材料を使用
し、表面層の透明樹脂層(2)として連続相のPET1
を使用した。実施例1と同様に偏光特性を発現する層
(1)の原料として2種の樹脂を単軸押出し機で混練
(コンパウンド)した。さらに、多層用押出機で偏光特
性を発現する層(1)は約270℃で溶融し、両表面層
(2)は約280℃で溶融し、Tダイからドロー比約
1.9倍で、表面温度40℃の冷却ドラムに対して押出
し、中心層(1)300μmの両面に、表面層(2)
(透明樹脂層)70μmを積層し、三層構造の積層シー
ト(厚み440μm)を作製した。実施例4と同様に、
前記シートをロール圧延[温度80℃、圧延比率2倍
(厚み減少率ほぼ1/2)、幅の減少率約3%]により
一軸延伸し、約190μm厚みのフィルムを得た。この
ロール圧延されたシートは偏光特性を示していた。得ら
れたシートの偏光特性を表5に示す。
【0150】実施例7 分散相を構成する樹脂として、SBS系樹脂の代わりに
MXD−6(ポリキシリレンジアミンアジペート樹脂)
25重量部を用いる以外は実施例2と同様にして、単軸
押出し機で溶融混練し、単軸押出機で厚み約400μ
m、幅約10cmの原反シートを作製できた。得られた
原反シートは透明であり、結晶性ポリエチレンテレフタ
レートは結晶化せずに過冷却されていた。DSC測定で
確認したところ、120℃近辺で結晶化の発熱ピークが
確認された。実施例1と同様にして、そのシートの断面
を観察したところ、分散相が、略球状でほぼ均一に分散
し、その直径は平均0.45μmであった。このシート
を、引っ張り試験機で80℃で延伸倍率4倍に延伸し
た。この結果、厚み約130μmの偏光特性を示すシー
トが得られた。実施例1と同様にその延伸されたシート
の断面を観察したところ、分散相が、略球状からラグビ
ーボール状に変形してほぼ均一に分散し、延伸方向の長
さ(長径)は約1.7μm、延伸方向に対して垂直な方
向の長さ(短径)は約0.21μmであった。また、空
隙は生じていなかった。得られたシートの偏光特性を表
5に示す。
【0151】比較例4 相溶化剤であるESBSを用いず、MXD−6を30重
量部用いる以外は実施例7と同様にして、単軸押出し機
で混練(コンパウンド)したところ、安定した製膜はで
きなかった。そこで、不完全なシートを比較例1のよう
に、プレス機で熱融解して、厚み約400μmの原反シ
ートを作製した。得られたシートは透明であり、PET
1は結晶化せずに過冷却されていた。DSC測定で確認
したところ、120℃近辺で結晶化の発熱ピークが確認
された。実施例1と同様にそのシートの断面を観察した
ところ、分散相が、略球状でほぼ均一に分散し、その直
径は平均0.45μmであった。得られたシートを、引
っ張り試験機で80℃で延伸倍率4倍に延伸した。その
結果、厚み約130μmの偏光特性を示すシートが得ら
れたが、空隙を生じ不均一に白化していた。実施例1と
同様にその延伸されたシートの断面を観察したところ、
分散相が、略球状からラグビー状に変形して分散し、延
伸方向の長さ(長径)は約2.0μm、延伸方向に対し
て垂直な方向の長さ(短径)は約0.28μmであった
が、その周辺に連続相との境界でボイドを生じていた。
得られたシートの偏光特性を表5に示す。
【0152】実施例8 実施例7で得られた偏光特性を示すシートを実施例5と
同様に4周とも固定して150℃で2分間熱処理した。
この熱処理されたシートは偏光特性を保持していた。そ
して、120℃のオーブンに1時間投入しても収縮はな
く、偏光特性も維持していた。得られたシートの偏光特
性を表5に示す。
【0153】実施例9 原反シートの厚みを約200μmとする以外は実施例1
と同様にして幅約10cmの原反シートを作製した。得
られた原反シートを、実施例1と同様にして、引っ張り
試験機で80℃で延伸倍率4倍に延伸した。その結果、
厚み約70μmの偏光特性を示すシートが得られた。得
られたシートの偏光特性を表6に示す。
【0154】実施例10 原反シートの厚みを約600μmとする以外は実施例1
と同様にして幅約10cmの原反シートを作製した。得
られた原反シートを、実施例1と同様にして、引っ張り
試験機で80℃で延伸倍率4倍に延伸した。その結果、
厚み約200μmの偏光特性を示すシートが得られた。
得られたシートの偏光特性を表6に示す。
【0155】実施例11 原反シートを引っ張り試験機で80℃で延伸倍率3倍に
延伸する以外は実施例1と同様にしてシートを得た。こ
の結果、厚み約170μmの偏光特性を示すシートが得
られた。得られたシートの偏光特性を表6に示す。
【0156】比較例5 原反シートを引っ張り試験機で80℃で延伸倍率1.5
倍に延伸する以外は実施例1と同様にしてシートを得
た。その結果、厚み約300μmのシートが得られた
が、このシートはほとんど偏光特性を示さなかった。そ
の結果を表6に示す。
【0157】実施例12 原反シートを引っ張り試験機で60℃で延伸する以外は
実施例1と同様にしてシートを得た。その結果、厚み約
130μmの偏光特性を示すシートが得られた。得られ
たシートの偏光特性を表6に示す。
【0158】実施例13 原反シートを引っ張り試験機で110℃で延伸する以外
は実施例1と同様にしてシートを得た。この結果、厚み
約130μmの偏光特性を示すシートが得られた。得ら
れたシートの偏光特性を表6に示す。
【0159】実施例14 連続相を構成する樹脂としてPET1を85重量部と、
分散相を構成する樹脂としてESBS15重量部とを用
いる以外は実施例1と同様にして、厚み約400μm、
幅約10cmの原反シートを作製した。得られたシート
はほぼ透明であり、PET1は結晶化せずに過冷却され
ていた。その原反シートの断面を観察したところ、分散
相が、略球状でほぼ均一に分散し、その直径は平均0.
25μmであった。得られたシートを、引っ張り試験機
で80℃で延伸倍率4倍に延伸した。その結果、厚み約
130μmの偏光特性を示すシートが得られた。得られ
た延伸シートの断面を観察したところ、分散相が、略球
状からラグビーボール状に変形してほぼ均一に分散し、
延伸方向の長さ(長径)は約1.0μm、延伸方向に対
して垂直な方向の長さ(短径)は約0.13μmであ
り、空隙は生じていなかった。得られたシートの偏光特
性を表6に示す。
【0160】実施例15 連続相を構成する樹脂としてPET1を55重量部と、
分散相を構成する樹脂としてESBSを45重量部とを
用いる以外は実施例1と同様にして、厚み約400μ
m、幅約10cmの原反シートを作製した。得られたシ
ートはほぼ透明であり、PET1は結晶化せずに過冷却
されていた。その原反シートの断面を観察したところ、
分散相が、略球状でほぼ均一に分散し、その直径は平均
0.75μmであった。得られたシートを、引っ張り試
験機で80℃で延伸倍率4倍に延伸した。その結果、厚
み約130μmの偏光特性を示すシートが得られた。得
られた延伸シートの断面を観察したところ、分散相が、
略球状からラグビーボール状に変形してほぼ均一に分散
し、延伸方向の長さ(長径)は約3.0μm、延伸方向
に対して垂直な方向の長さ(短径)は約0.35μmで
あり、空隙は生じていなかった。得られたシートの偏光
特性を表6に示す。
【0161】比較例6 ESBSの代わりにSBS45重量部を用いる以外は実
施例15と同様にしてコンパウンドしたところ、安定し
たコンパウンドはできなかった。そこで、不完全な混連
物をプレス機で熱融解して、厚み約400μmの原反シ
ートを作製した。その原反シートの断面を観察したとこ
ろ、分散相が、略球状でほぼ均一に分散し、その直径は
平均0.70μmであった。その原反シートを、引っ張
り試験機で80℃で延伸倍率4倍に延伸したところ、延
伸途中で破断し、偏光特性を有するシートは得られなか
った。
【0162】実施例16 連続相を構成する樹脂としてPET2(結晶性ポリエチ
レンテレフタレート樹脂)70重量部と、分散相を構成
する樹脂としてはPS(ポリスチレン樹脂)25重量
部、そして相溶化剤としてESBS(エポキシ化ジエン
系ブロック共重合体)5重量部とを用いた。PET2は
140℃で4時間乾燥し、水分を充分に除去した後、7
0℃で乾燥を維持した。PS及びESBSは70℃で約
4時間乾燥した。そして、実施例1と同様にしてコンパ
ウンド及び製膜して、厚み約400μm、幅約10cm
の原反シートを作製した。得られたシートはほぼ透明で
あり、結晶性ポリエチレンテレフタレートは結晶化せず
に過冷却されていた。実施例1と同様に、その原反シー
トの断面を観察した結果(10000倍)を図9に示
す。図9に示すように、分散相が、略球状でほぼ均一に
分散し、その直径は平均0.6μmであった。
【0163】得られたシートを、引っ張り試験機で80
℃で延伸倍率4倍に延伸した。その結果、厚み約130
μmの偏光特性を示すシートが得られた。前記と同様の
方法で、その延伸されたシートの断面を観察した結果
(10000倍)を図10に示す。図10に示すよう
に、分散相が、略球状からラグビーボール状に変形して
ほぼ均一に分散し、延伸方向の長さ(長径)は約2.3
μm、延伸方向に対して垂直な方向の長さ(短径)は約
0.25μmであり、空隙は生じていなかった。図10
から、連続相と分散相との界面に相溶化剤が検出され
(ESBSのブタジエン部分がオスミウム酸により染色
され、黒く写る)、PET2とESBSとが化学結合
し、ESBSとPSとは交じり合い、親和力で結合して
いることが示される。得られたシートの偏光特性を表6
に示す。
【0164】比較例7 連続相を構成する樹脂としてPET2(結晶性ポリエチ
レンテレフタレート)70重量部と、分散相を構成する
樹脂としてPS(ポリスチレン樹脂)30重量部のみを
用いる以外は実施例16と同様にしてコンパウンド及び
製膜し、厚み約400μm、幅約10cmの原反シート
を作製した。このシートを実施例16と同様に80℃で
延伸したところ、シートは完全に白化して不透明となっ
た。実施例1と同様に、そのシートの断面を観察した結
果(2500倍)を図11に示す。図11に示すよう
に、連続相を構成するPET2と分散相を構成するPS
とが層間剥離し、空隙を生じていた。得られたシートの
偏光特性を表6に示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の偏光素子の一例を示す概略側面
図である。
【図2】図2は本発明の偏光素子の他の一例を示す概略
側面図である。
【図3】図3は本発明の面光源装置を用いた透過型液晶
表示装置の一例を示す概略断面図である。
【図4】図4は本発明の反射型液晶表示装置の一例を示
す概略断面図である。
【図5】図5は本発明の反射型液晶表示装置の他の一例
を示す概略断面図である。
【図6】図6は光学系測定装置を用いた偏光特性の測定
方法を示す概略模式図である。
【図7】図7は実施例1の原反シートの微細構造を示す
透過型電子顕微鏡写真(10000倍)である。
【図8】図8は実施例1の偏光素子の微細構造を示す透
過型電子顕微鏡写真(10000倍)である。
【図9】図9は実施例16の原反シートの微細構造を示
す透過型電子顕微鏡写真(10000倍)である。
【図10】図10は実施例16の偏光素子の微細構造を
示す透過型電子顕微鏡写真(10000倍)である。
【図11】図11は比較例7の延伸物の微細構造を示す
透過型電子顕微鏡写真(2500倍)である。
【図12】図12は、実施例5の偏光素子において、入
射偏光が圧延方向に平行な方向で、反射する偏光の方位
分布を示す図である。
【図13】図13は、実施例5の偏光素子において、入
射偏光が圧延方向に平行な方向で、透過する偏光の方位
分布を示す図である。
【図14】図14は、実施例5の偏光素子において、入
射偏光が圧延方向に対して垂直な方向で、反射する偏光
の方位分布を示す図である。
【図15】図15は、実施例5の偏光素子において、入
射偏光が圧延方向に対して垂直な方向で、透過する偏光
の方位分布を示す図である。
【符号の説明】
1…連続相 2…分散相 3…結合界面 4…相溶化剤 5…蛍光管 6…反射部材又は反射層 7…導光板 8…偏光素子 9…拡散シート 10…TN型液晶セル 11…吸収型偏光板 12…反射型液晶装置に入射する外光 13…1/4位相差板 14…2色性色素を含む液晶セル 15…光源 16…照射光 17…サンプル 18…非球面ミラー 19…散乱光 20…2次元CCDカメラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/1335 510 G02F 1/1335 510 4J031 1/13357 1/13357 // B29L 7:00 B29L 7:00 11:00 11:00 C08L 101:00 C08L 101:00 Fターム(参考) 2H042 AA04 AA26 BA02 BA12 BA15 BA20 2H049 BA02 BA44 BB03 BC03 BC22 2H091 FA08 FB02 FC07 FC21 FC29 FD07 FD12 LA03 LA11 LA12 LA13 LA16 4F071 AA01 AA04 AA12X AA14 AA22 AA22X AA43 AA53 AA54 AA75 AA78 AA80 AF30Y AF35Y AG28 AH19 BB07 BC01 BC12 4F210 AA03 AA24 AA29 AA31 AA47 AE10 AG01 AH73 QA04 QG01 QG18 QN01 4J031 AA03 AA12 AA13 AA14 AA15 AA17 AA19 AA20 AA23 AA29 AA34 AA38 AA49 AA50 AA52 AA55 AA56 AA59 AB01 AB04 AC03 AC07 AC08 AC09 AD01 AD03 AF21

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の透明樹脂で構成された連続相に、
    第2の透明樹脂で構成された分散相が粒子状に分散して
    いる延伸シートで構成された素子であって、直線偏光に
    対する連続相と分散相との屈折率差が、シートの延伸方
    向と、延伸方向に対して垂直な方向とで異なり、屈折率
    差が小さい方向の偏光はほぼ透過し、屈折率差が大きい
    方向の偏光は散乱する特性を有し、かつ連続相と分散相
    との間に実質的に空隙が生じることなく、連続相と分散
    相とが結合している偏光素子。
  2. 【請求項2】 主鎖にエポキシ基を有する相溶化剤を含
    み、かつ連続相と分散相との間に介在する前記相溶化剤
    により両相の間に実質的に空隙が生じていない請求項1
    記載の偏光素子。
  3. 【請求項3】 延伸方向での連続相と分散相との屈折率
    差の絶対値が0.1以上、延伸方向に対して垂直な方向
    での連続相と分散相との屈折率差の絶対値が0.05以
    下であり、分散相の長径方向の平均径が0.8〜10μ
    m、短径方向の平均径が0.05〜0.8μmであり、
    分散相の平均アスペクト比が2〜1000である請求項
    1又は2記載の偏光素子。
  4. 【請求項4】 第1の透明樹脂と第2の透明樹脂との組
    み合わせが、下記(1)〜(3)の組み合わせから選択
    された少なくとも一種である請求項1又は2記載の偏光
    素子。 (1)カルボキシル基を有する第1の透明樹脂と、ヒド
    ロキシル基、アミノ基、エポキシ基から選択された少な
    くとも一種の官能基を有する第2の透明樹脂との組み合
    わせ (2)ヒドロキシル基を有する第1の透明樹脂と、カル
    ボキシル基、酸無水物基及びイソシアネート基から選択
    された少なくとも一種の官能基を有する第2の透明樹脂
    との組み合わせ (3)アミノ基を有する第1の透明樹脂と、カルボキシ
    ル基、酸無水物基及びエポキシ基から選択された少なく
    とも一種の官能基を有する第2の透明樹脂との組み合わ
  5. 【請求項5】 第1の透明樹脂がポリエステル系樹脂で
    構成され、第2の透明樹脂が、エポキシ基、アミノ基、
    酸無水物基、ヒドロキシル基及びイソシアネート基から
    選択された少なくとも一種の官能基を有する樹脂で構成
    されている請求項1記載の偏光素子。
  6. 【請求項6】 第1の透明樹脂が、ポリエステル系樹脂
    で構成され、第2の透明樹脂が、エポキシ化スチレン−
    ジエン−系共重合体、ポリアミド系樹脂、無水カルボン
    酸変性ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂及び
    ポリウレタン系樹脂から選択された少なくとも一種の透
    明樹脂で構成されている請求項5記載の偏光素子。
  7. 【請求項7】 ポリエステル系樹脂のヒドロキシル基濃
    度及び/又はカルボキシル基濃度が5〜300ミリ当量
    /kgである請求項5記載の偏光素子。
  8. 【請求項8】 第1の透明樹脂がポリエステル系樹脂で
    構成され、第2の透明樹脂が、ポリスチレン系樹脂及び
    ポリアミド系樹脂から選択された少なくとも一種で構成
    され、かつ相溶化剤がエポキシ化されたスチレン−ジエ
    ン系共重合体である請求項2記載の偏光素子。
  9. 【請求項9】 連続相と分散相との割合(重量比)が、
    連続相/分散相=99/1〜50/50である請求項1
    記載の偏光素子。
  10. 【請求項10】 連続相と分散相との割合(重量比)
    が、連続相/分散相=99/1〜50/50であり、分
    散相と相溶化剤との割合(重量比)が、分散相/相溶化
    剤=99/1〜50/50である請求項2記載の偏光素
    子。
  11. 【請求項11】 第1の透明樹脂が結晶性ポリエステル
    系樹脂で構成され、第2の透明樹脂が、エポキシ基を主
    鎖に有するスチレン−ジエン系共重合体で構成され、か
    つ、連続相と分散相との割合(重量比)が、連続相/分
    散相=95/5〜60/40である請求項1又は2記載
    の偏光素子。
  12. 【請求項12】 第1の透明樹脂が結晶性ポリエステル
    系樹脂で構成され、第2の透明樹脂が、ポリスチレン、
    スチレン−ジエン系ブロック共重合体及び芳香族ポリア
    ミド系樹脂から選択された少なくとも一種で構成され、
    相溶化剤がエポキシ化されたジエン系ブロック共重合体
    で構成され、かつ連続相と分散相との割合(重量比)
    が、連続相/分散相=95/5〜60/40であり、分
    散相と相溶化剤との割合(重量比)が、分散相/相溶化
    剤=95/5〜60/40である請求項2記載の偏光素
    子。
  13. 【請求項13】 延伸方向に対して垂直な方向での全光
    線透過率が80%以上であり、かつ延伸方向での全光線
    透過率が70%以上である素子であって、透過光に光拡
    散性と偏光性とを付与する請求項1又は2記載の偏光素
    子。
  14. 【請求項14】 延伸方向に対して垂直な方向での全光
    線透過率が80%以上であり、かつ延伸方向での全光線
    透過率が30〜70%である素子であって、透過光及び
    反射光に光拡散性と偏光性とを付与する請求項1又は2
    記載の偏光素子。
  15. 【請求項15】 延伸方向に対して垂直な方向での全光
    線透過率が80%以上であり、かつ延伸方向での全光線
    透過率が30%以下である素子であって、反射光に光拡
    散性と偏光性とを付与する請求項1又は2記載の偏光素
    子。
  16. 【請求項16】 平行光線透過率が10%以下である請
    求項8〜10のいずれか1項に記載の偏光素子。
  17. 【請求項17】 厚みが3〜300μmである請求項1
    又は2記載の偏光素子。
  18. 【請求項18】 延伸シートが、ロール圧延により一軸
    で延伸されたシートである請求項1又は2記載の偏光素
    子。
  19. 【請求項19】 延伸シートの表面に、さらに、光学的
    に等方性の透明樹脂層が積層された請求項1又は2記載
    の偏光素子。
  20. 【請求項20】 屈折率がほぼ同じであり、かつ分子内
    の反応基又は相溶化剤の存在によって互いに結合可能で
    ある第1の透明樹脂と第2の透明樹脂とを、溶融混合し
    て成形したシートを、一軸延伸して請求項1記載の偏光
    素子を製造する方法。
  21. 【請求項21】 第1の透明樹脂として結晶性ポリエス
    テル系樹脂を用い、かつ第2の透明樹脂としてエポキシ
    基を主鎖に有するスチレン−ジエン系共重合体を用いる
    方法であって、前記結晶性ポリエステル系樹脂をほぼ非
    結晶状態で冷却固化した後、その結晶化温度よりも30
    〜120℃低い温度で一軸延伸する請求項20記載の方
    法。
  22. 【請求項22】 延伸シートを、さらに延伸温度以上の
    温度で熱処理する請求項20記載の方法。
  23. 【請求項23】 管状光源と、この管状光源からの光を
    側面から入射して平坦な出射面から出射させるための導
    光部材と、この導光部材の出射光側に配設された請求項
    1記載の偏光素子とを備えている面光源装置。
  24. 【請求項24】 管状光源と、この管状光源からの光を
    側面から入射して平坦な出射面から出射させるための導
    光部材と、この導光部材からの出射光により照明される
    液晶セルと、前記導光部材と前記液晶セルとの間に配設
    された請求項1記載の偏光素子とを備えている透過型液
    晶表示装置。
  25. 【請求項25】 入射光を反射するための反射部材と、
    入射光及び反射部材からの出射光を偏光するための請求
    項1記載の偏光素子と、前記偏光素子と反射部材との間
    に配設され、反射部材からの出射光により照明される液
    晶セルとを備えている反射型液晶表示装置。
  26. 【請求項26】 入射光を反射するための反射部材と、
    反射部材からの出射光により照明される液晶セルと、反
    射部材と液晶セルとの間に配設され、前記反射部材から
    の出射光を散乱するための請求項1記載の偏光素子とを
    備えている反射型液晶表示装置。
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