JP2013097066A - 清掃部材、帯電装置、画像形成装置用のユニット、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】芯体100Aと、芯体100Aの外周面に、芯体100Aの軸方向の一端から他端にかけて、長手方向端部の一方又は両方が連結した2本以上の発泡弾性部材が螺旋状に配置された発泡弾性層100Bと、芯体100Aと発泡弾性層100Bとを接着するための接着層と、を備えた画像形成装置用の清掃部材とする。
【選択図】図1
Description
また、特許文献2では、帯電ロールとクリーニングロールに周速差を付ける方法が提案されている。
また、特許文献3、4では、スパイラル形状をしたクリーニングロール等により汚染物に帯電ロールの長手方向に力を付加させる方法が提案されている。
請求項1に係る発明は、
芯体と、
前記芯体の外周面に、前記芯体の一端から他端にかけて、長手方向端部の一方又は両方が連結した2本以上の短冊状の発泡弾性部材が螺旋状に巻き回されて配置された発泡弾性層と、
前記芯体と前記発泡弾性層とを接着するための接着層と、
を備えた画像形成装置用の清掃部材。
前記発泡弾性層となる2本以上の前記短冊状の発泡弾性部材が互いに連結した端部において、前記芯体の軸方向中央部側に向く角部又は前記発泡弾性層の螺旋方向外側に突出する角部における前記芯体の外周面と対向する側の面のうち、前記接着層を介して前記芯体の外周面と接触する領域の面積が単位面積当たりの面積率で40%以上である画像形成装置用の清掃部材。
前記発泡弾性層となる2本以上の前記短冊状の発泡弾性部材が互いに連結した端部において、前記芯体の軸方向中央部側に向く角部又は前記発泡弾性層の螺旋方向外側に突出する角部に、前記発泡弾性層の厚み方向に圧縮処理を施している請求項2に記載の画像形成装置用の清掃部材。
前記発泡弾性層となる2本以上の前記発泡弾性部材が互いに連結した連結部の幅が、前記短冊状の発泡弾性部材の空隙径の2倍以上である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置用の清掃部材。
被帯電体を帯電させる帯電部材と、
前記帯電部材の表面に接触して配置され、当該帯電部材の表面を清掃する清掃部材であって、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置用の清掃部材と、
を備える帯電装置。
請求項5に記載の帯電装置を少なくとも備え、
画像形成装置に脱着されるプロセスカートリッジ。
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段であって、請求項5に記載の帯電装置を有する帯電手段と、
帯電された前記像保持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
前記像保持体に形成された前記潜像をトナーによって現像しトナー像とする現像手段と、
前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、
を備える画像形成装置。
被清掃部材と、
前記被清掃部材の表面に接触して配置され、前記被清掃部材の表面を清掃する清掃部材であって、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置用の清掃部材と、
を備える画像形成装置用のユニット。
請求項8に記載の画像形成装置用のユニットを少なくとも備え、
画像形成装置に脱着されるプロセスカートリッジ。
請求項8に記載の画像形成装置用のユニットを備える画像形成装置。
請求項6、7に係る発明によれば、発泡弾性層となる2本以上の短冊状の発泡弾性部材がその長手方向端部の一方又は両端で連結していない画像形成装置用の清掃部材を備えた場合に比べ、帯電部材の清掃不良による帯電性能の低下に起因する画像欠陥が抑制されたプロセスカートリッジ、画像形成装置を提供できる。
請求項9、10に係る発明によれば、発泡弾性層となる2本以上の短冊状の発泡弾性部材がその長手方向端部の一方又は両端で連結していない画像形成装置用の清掃部材を備えた場合に比べ、被清掃部材の清掃不良による性能の低下に起因する画像欠陥が抑制されたプロセスカートリッジ、画像形成装置を提供できる。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置用の清掃部材を示す概略構成図である。図2は、本実施形態に係る画像形成装置用の清掃部材の概略部分拡大図である。図3は、本実施形態に係る画像形成用装置用の清掃部材の長手方向一端部を示す概略斜視図ある。図4は、本実施形態に係る画像形成装置用の清掃部材における発泡弾性層を示す拡大断面図である。
発泡弾性層100Bは、芯体100Aの外周面に、芯体100Aの一端から他端にかけて、2本以上の短冊状の発泡弾性部材100C(以下、短冊100Cと称する)が螺旋状に巻き回されて形成されている。具体的には、発泡弾性層100Bは、例えば、芯体100Aの一端から他端にかけて、芯体100Aを螺旋軸とし、2本以上の短冊100Cの一組として、当該螺旋軸の外周面に、当該一組の短冊100C同士が間隔を持つようにして螺旋状に巻き回された状態で配置されている。
そして、2本以上の短冊100C(短冊状の発泡弾性部材)は、長手方向端部の一方又は両方で互いに連結している。
なお、図1〜4中では、発泡弾性層100Bが、芯体100Aの外周面に、芯体100Aの一端から他端にかけて、長手方向端部の両方で互いに連結した2以上の短冊100C(短冊状の発泡弾性部材)を螺旋状に巻き回されて形成されている形態を示している。
そして、発泡弾性層100Bの長手方向端部の角部のうち、芯体100Aの軸方向中央部側に向く角部100C1又は発泡弾性層100Bの螺旋方向外側に突出する角部100C1(以下、発泡弾性層100B又は短冊100Cの長手方向端部における芯体100Aの軸方向中央部側に向く角部100C1又は発泡弾性層100Bの螺旋方向外側に突出する角部100C1を単に「角部100C1」又は「発泡弾性層100B若しくは短冊100Cの角部100C1」と称することがある)から剥れが生じ易くなる。
つまり、当該角部100C1が剥れの起点となり易い傾向がある。これは、発泡弾性層100B又は短冊100Cの長手方向端部において、角部100C1と対向する他の角部に係る反発弾性力は螺旋方向と角部100C1へ向かう方向に分散されるのに対して、角部100C1に係る反発弾性力は螺旋方向と角部100C1へ向かう方向の合力となると考えられるためである。
なお、この反発弾性力は、発泡弾性層100Bの厚みと弾性係数、また芯体の曲率半径が大きいほど、強く働くため、発泡弾性層100Bが剥れやすくなると考えられる。
さらに、被清掃部材と接触回転させた場合、発泡弾性層100Bの長手方向両端部のうち、逆方向(弾性層が剥れやすい方向)になる片側の端部(つまり、被清掃部材と接触回転させたとき、被清掃部材へ突入する側の端部)が特に剥れやすい傾向にある。
この状態の場合、発泡弾性体層100Bとなる各々短冊100Cは、その長手方向端部の一方又は両方において、互いに離間していることから(又は、互いに接触していても互いが固定されてないことから)、発泡弾性体層100Bの剥れの起点となる個所が各々短冊100Cの角部100C1となり、複数存在することとなる。
これにより、発泡弾性体層100B全体としては、その長手方向端部の一方又は両端において、2本以上の短冊100Cが連結していることから、当該連結された端部では一つの短冊100Cで構成されていることとなり、その剥れの起点となる角部100C1が見かけ上一つとなる(図3参照)。
このため、本実施形態に係る清掃部材100では、芯体100Aからの発泡弾性層100Bの剥れが抑制されると考えられる。
また、発泡弾性層100B又は短冊100Cの長手方向端部における発泡弾性層100Bの螺旋方向外側に突出する角部100C1(又は発泡弾性層100Bとなる2本以上の短冊100Cが連結された端部における発泡弾性層100Bの螺旋方向外側に突出する角部100C1)とは、当該端部を構成する角部のうち、当該端部から短冊100Cの巻き付け方向外側に最も突出して位置する角部である(図3(B)、図3(C)参照)。
つまり、芯体100Aの軸方向中央部側に向く角部100C1と、発泡弾性層100Bの螺旋方向外側に突出する角部100C1と、は、いずれも、短冊100Cを芯体100Aに対して右巻きに螺旋状に巻き付けた場合、形成された発泡弾性層100Bの長手方向端部を芯体100A軸方向外側から短冊100Cの巻き付け方向に沿って見たとき、最も右側に位置する端部の角部であり、短冊100Cを芯体100Aに対して左巻きに螺旋状に巻き付けた場合、形成された発泡弾性層100Bの長手方向端部を芯体100A軸方向外側から短冊100Cの巻き付け方向に沿って見たとき見たとき、最も左側に位置する端部の角部である。
加えて、この剥れ防止処理として圧縮処理を施した個所が被清掃部材に接触する割合が減ることで清掃不良領域となり易いため、この剥れ防止処理を施す処理が発泡弾性体層100B(短冊100C)端部でしかも一箇所で済むことから、清掃領域を確保するために必要以上に清掃部材100の軸方向長さを長くすることがなくなるという利点もある。
これにより、剥れの起点となる発泡弾性層100Bとなる2本以上の短冊100C(発泡弾性部材)が互いに連結した端部において、芯体100Aの軸方向中央部側に向く角部100C1又は発泡弾性層100Bの螺旋方向外側に突出する角部100C1における下面のうち接着層100Dを介して芯体100Aに対して直接接触している領域(部分)の総面積が増大され、より多くの接着力が得られると考えられ、芯体100Aからの発泡弾性層100Bの剥れ(つまり発泡弾性層100Bの角部100C1からの剥れ)が抑制される。
芯体100Aに用いる材質としては、金属(例えば、快削鋼又はステンレス鋼等)、又は樹脂(例えば、ポリアセタール樹脂(POM)等)が挙げられる。なお、材質及び表面処理方法等は必要に応じて選択するのが望ましい。
特に、芯体100Aが金属で構成される場合メッキ処理を施すのが望ましい。また、樹脂等で導電性を有さない材質の場合、メッキ処理等の一般的な処理により加工して導電化処理を行ってもよいし、そのまま使用してもよい。
接着層としては、芯体100Aと発泡弾性層100Bとを接着し得るものであれば、特に制限はないが、例えば、両面テープ、その他接着剤により構成される。
発泡弾性層100Bは、2本以上の短冊100C(短冊状の発泡弾性部材)を芯体100Aに螺旋状に巻き回されて配置されたもので構成されている。
そして、2本以上の短冊100Cは、長手方向端部の一方又は両方で互いに連結している。2本以上の短冊100Cは、発泡弾性層100Bの長手方向端部の一方又は両方が目的とする幅で連結されていればよく、端部の形状は限定されない(例えば、図3、図6、図7参照)。
連結部100C2の幅RAを短冊100Cの空隙径(セル径)の2倍以上とすることにより、短冊100C(つまり発泡弾性層100B)の空隙(セル)による強度不足に起因する連結部100C2の千切れが抑制され、その結果、芯体100Aからの発泡弾性層100B(短冊100C)の剥れが抑制され易くなる。
なお、連結部100C2の幅RAとは、連結部100C2を構成する2つの辺(短冊100Cの長手方向と交差する2つの辺)の対向方向に沿った長さを意味する。
なお、図1〜4中では、短冊100Cの接着面(短冊100Cにおける芯体100Aの外周面と対向する側の下面)の長手方向の辺を互いに接触させない状態で螺旋状に巻き回されて配置されて、発泡弾性層100Bを構成した形態を示している。
なお、この接触面積率は、高ければ高い程、発泡弾性層100Bの長手方向端部の一方又は両方で生じる反発弾性力以上の接着力が得られ易く、芯体100Aからの発泡弾性層100Bの剥れ(つまり発泡弾性層100Bの角部100C1からの剥れ)が抑制され易くなる。
清掃部材101からカッターにより、測定対象となる発泡弾性層100Bの角部100C1を一部剥ぎ取り、弾性層試料を得る。
液状のインク膜(厚み100μm)が形成された水平なインク台上に、測定対象となる面(発泡弾性層100Bの下面である層)がインクに接触するようにして、弾性層試料を置いた後、40g/cm2荷重の力で弾性層試料の上から押し付け、弾性層試料の測定対象面の一部(発泡体の構造骨格部分)をインクで着色する。
そして、弾性層試料の測定対象面を、マイクロスコープ(キーエンス社製、型式:VHX−200)を用いて撮影し、撮影した画像1mmx1mm四方の範囲を画像解析ソフトウェア(三谷コーポレーション社製、WinROOF)を用いて、着色部と非着色部とで2値化を行い、測定対象面に占める接触部の割合を測定し、これを接触面積率とする。
なお、画像解析ソフトウェアでの2値化の条件は、255階調に白黒化処理した撮影画像に対し「判別分析法」により得られたしきい値を元に画像解析処理を行っており、しきい値以上を着色部、しきい値未満を非着色部として定義している。
具体的には、例えば、芯体100Aに巻き回す前の端部が互いに連結した2本以上の短冊100C(例えば、発泡率50個/25mm以上70個/25mm以下の短冊状の発泡弾性部材)を準備し、この互いに連結した端部の角部100C1に対して、厚み方向に圧縮率(圧縮後の厚み/圧縮前の厚み×100)が10%以上70%以下となるように熱・圧力を付与して、圧縮処理を施す。
この圧縮処理は、短冊状に切り出す前の発泡弾性部材に対して行ってもよい。
これにより、2本以上の短冊100C(発泡弾性層100B)が互いに連結した端部の角部100C1の下面を構成する発泡構造骨格が消失し易くなり(完全に消失するわけではない)、接触面積率が増加し易くなる。
具体的には、例えば、2本以上の短冊100C(短冊状の発泡弾性部材)が互いに連結した端部の角部100C1を、非発泡層と発泡層との積層体で構成する。
この構成は、例えば、作製した発泡弾性体(成形後、切り出し前の発泡体の塊:例えば発泡ウレタンフォーム等)から、その表面のスキン層(金型と接触した面を構成する非発泡層)が短冊100C(発泡弾性層100B)の角部100C1の下面を構成するようにして、当該短冊100C(発泡弾性層100B)を切り出すことで実現される。
これにより、短冊100C(発泡弾性層100B)の角部100C1の下面が非発泡層で構成され、接触面積率が増加し易くなる。
発泡弾性層100B(短冊100C)の材料としては、例えば、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリアミド、又はポリプロピレン等の発泡性の樹脂、或いは、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、EPDM、NBR、CR、塩素化ポリイソプレン、イソプレン、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、水素添加ポリブタジエン、ブチルゴム等のゴム材料を1種類、又は2種類以上をブレンドしてなる材料が挙げられる。
なお、これらには必要に応じて、発泡助剤、整泡剤、触媒、硬化剤、可塑剤、又は加硫促進剤等の助剤を加えてもよい。
ポリウレタンとしては、例えば、ポリオール(例えばポリエステルポリオール、ポリーエテルポリエステルやアクリルポリオール等)と、イソシアネート(例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネートや4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等)と、の反応物が挙げられ、鎖延長剤(1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパン)が含まれたものであってもよい。
そして、ポリウレタンの発泡は、例えば、水やアゾ化合物(例えばアゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル等)等の発泡剤を用いて行われるのが一般的である。
発泡ポリウレタンには、必要に応じて発泡助剤、整泡剤、触媒などの助剤を加えてもよい。
ここで、シリコーンオイル以外の整泡剤として具体的には、例えば、Siを含まない有機系の界面活性剤(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸、ラウリル硫酸ナトリウム等のアニオン系界面活性剤)が挙げられる。また、特開2005−301000に記載のシリコーン系整泡剤を用いない製法も適用できる。
なお、エステル系発泡ポリウレタンが、シリコーンオイル以外の整泡剤を用いたか否かは、成分分析により、「Si」を含むか否かで判断される。
レーザー測定機(ミツトヨ社製レーザースキャンマイクロメータ、型式:LSM6200)を用いて、清掃部材の周方向は固定した状態で、1mm/sのトラバース速度にて清掃部材の長手方向(軸方向)へスキャンさせて発泡弾性層厚み(発泡弾性層肉厚)のプロファイルの測定を行う。その後、周方向位置をずらし同様の測定を行う(周方向位置は120°間隔、3箇所)。このプロファイルを基に発泡弾性層100Bの厚みの算出を行う。
なお、発泡弾性層100Bとなる2本以上の短冊100Cの各々の螺旋幅は、1.5mm以上12.5mm以下(望ましくは1.5mm以上5.0mm以下)であることがよい。
この被覆率を上記範囲よりも大きいと、発泡弾性層100Bが被清掃部材に接触する時間が長くなるため、清掃部材の表面に付着する付着物が被清掃部材へ再汚染する傾向が高くなる一方で、被覆率が上記範囲より小さいと、発泡弾性層100Bの厚み(肉厚)が安定し難くなり、清掃能力が低下する傾向となる。
螺旋幅R1、R11とは、発泡弾性層100Bの清掃部材100の軸方向Q(芯体軸方向)に沿った長さを意味する。
螺旋ピッチR2とは、発泡弾性層100Bの清掃部材100の軸方向Q(芯体軸方向)に沿った、隣合う発泡弾性層100B間の長さを意味する。
また、発泡弾性層100Bとは100Paの外力印加により変形しても、もとの形状に復元する材料から構成される層をいう。
図5は、本実施形態に係る清掃部材100の製造方法の一例を示す工程図である。なお、図5に示す工程図では、その一例として、2本の短冊100Cを用いる形態について示している。
これに限られず、打ち抜きにより準備する2本以上の短冊100Cは、例えば、その長手方向端部の一方又は両方を除き、互いに接触しつつ分離するように切込みを設けた形状としてもよい。
具体的には、図6(A)及び図7(A)は、2本又は3本の短冊100Cが互いに連結した端部が短冊100Cの長手方向に直交する方向に沿った辺を持つような形状とした例である。そして、図6(A)に示す形状の2本の短冊100Cを芯体100Aに巻き付けて形成した発泡弾性体層100Cの長手方向端部の状態が、図3(A)に示す状態に相当する。
また、図6(B)及び図7(B)は、2本又は3本の短冊100Cが互いに連結した端部が短冊100Cの長手方向に傾斜する辺を持ち、角部100C1に相当する部位を短冊100Cの長手方向に突出する鋭角状の形状とした例である。そして、図6(B)に示す形状の2本の短冊100Cを芯体100Aに巻き付けて形成した発泡弾性体層100Cの長手方向端部の状態が、図3(B)に示す状態に相当する。
また、図6(C)及び図7(C)は、2本又は3本の短冊100Cが互いに連結した端部に切欠きを設けて、角部100C1に相当する部位を短冊100Cの長手方向に突出する形状とした例である。そして、図6(C)に示す形状の2本の短冊100Cを芯体100Aに巻き付けて形成した発泡弾性体層100Cの長手方向端部の状態が、図3(C)に示す状態に相当する。
一方、2本以上の短冊100Cが互いに連結された端部の角部100C1の下面の「接触面積率」を上記範囲とするために、スライス加工を施してシート状の発泡弾性部材を得る際、スライス加工前の発泡弾性体の表面のスキン層(金型と接触した面を構成する非発泡層)が、2本以上の短冊100C(発泡弾性層100B)が互いに連結した端部の角部100C1の下面を構成するようにして、スライス加工を施してシート状の発泡弾性部材を得てもよい。
この伸びは、各短冊100Cが芯体100Aに巻き付く曲率半径と短冊100Cの厚みにより制御され、各短冊100Cが芯体100Aに巻き付く曲率半径は芯体100Aの外径及び各短冊100Cの巻き付け角度により制御される。
各短冊100Cの厚みとしては、例えば、1.5mm以上4mm以下程度がよく、望ましくは1.5mm以上3.0mm以下である。また、各短冊100Cの幅としては、発泡弾性層100Bの被覆率が上記範囲となるように調整することがよい。また、各短冊100Cの長さは、例えば、芯体100Aに巻き付ける領域の軸方向長さと巻き角度と巻き付ける際の張力により決定される。
以下、本実施形態に係る画像形成装置について図面に基づいて説明する。
図8は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
なお、記録用紙24は、用紙収納容器28から取出ローラ30により取り出され、搬送ロール32,34により用紙搬送ベルト20まで搬送される。
ここでは、清掃部材100を帯電部材14へ常時当接させ、帯電部材14と従動させて使用する方法に関して説明を行うが、清掃部材100は常時接触させて従動による使用でもよいし、帯電部材14のクリーニング時のみ接触させ従動する使用でもよい。また、清掃部材100は、帯電部材14のクリーニング時のみ接触させ、別駆動により帯電部材14に対して周速差を付けても構わない。但し、清掃部材100を常時帯電部材14へ接触させて周速差を付ける方法は帯電部材14上の汚れを清掃部材100へ溜め込み、帯電ロールへ再付着させ易くなることから、望ましくない。
以下、帯電部材の説明をするが、以下の構成に限定されるものではない。
共重合ナイロンは、610ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、の内のいずれか1種又は複数種を重合単位として含むものであって、この共重合体に含まれる他の重合単位としては、6ナイロン、66ナイロン等が挙げられる。ここで、610ナイロン、11ナイロン、12ナイロンよりなる重合単位が共重合体中に含まれる割合は、重量比で合わせて10%以上であるのが望ましい。
カーボンブラックはpH4.0以下が望ましい。
(クリーニングロール作製)
厚さ3mmの発泡ポリウレタン(EPM70;株式会社イノアックコーポレーション社製)シートから、厚み0.15mmの両面テープを貼付け、幅10mm、長さ356mmで、幅5mm位置に長手方向両端2mmを残して1本の切込みがあるように短冊を切り出した(図6(A)に示す形状参照)。このようにして、長手方向両端部が連結した2本の短冊を準備した。
得られた2本の短冊を、両面テープに貼り付けた離型紙が下に向くよう水平な台上に置いた。
そして、2本の短冊を芯体に左巻きに巻き付けたとき、2本の短冊の互いに連結した端部において、芯体に巻き付けたとき芯体の軸方向中央部側に向く角部に相当する部位に対して、上部から加熱したステンレス鋼を用いて、短冊の角部(両面テープを除く発泡ポリウレタンで構成された短冊の角部)全体の厚みが62%となるように圧縮した。
次に、圧縮後の2本の短冊を、金属芯体(外径φ6、全長331mm)へ、左巻きに巻き付け角度25°で、短冊全長が0%を超え5%以下程度伸びるように張力を付与しつつ巻き付けて、螺旋状に配置した発泡弾性層を形成した。
発泡ウレタンシートから、幅15mm、長さ356mmで、幅5mm間隔に長手方向両端部2mmを残して2本の切り込みがあるように切り出し((図7(A)に示す形状参照)、長手方向両端部が連結した3本の短冊を準備した以外は、実施例1と同様にしてクリーニングロールを作製した。
2本の短冊の互いに連結した端部において、芯体に巻き付けたとき芯体の軸方向中央部側に向く角部に相当する部位に対して、上部から加熱したステンレス鋼を用いて、短冊の角部(両面テープを除く発泡ポリウレタンで構成された短冊の角部)全体の厚みが43%となるように圧縮した以外は、実施例1と同様にしてクリーニングロールを作製した。
発泡ウレタンシートから、幅15mmで、幅5mm間隔に長手方向両端部2mmを残して2本の切り込みがあるように切り出し((図7(A)に示す形状参照)、長手方向両端部が連結した3本の短冊を準備した以外は、実施例3と同様にしてクリーニングロールを作製した。
2本の短冊の互いに連結した端部において、芯体に巻き付けたとき芯体の軸方向中央部側に向く角部に相当する部位に対して、上部から加熱したステンレス鋼を用いて、短冊の角部(両面テープを除く発泡ポリウレタンで構成された短冊の角部)全体の厚みが77%となるように圧縮した以外は、実施例1と同様にしてクリーニングロールを作製した。
発泡ウレタンシートから、幅10mm、長さ356mmで、幅5mm間隔に長手方向両端部1mmを残して1本の切り込みがあるように切り出し、長手方向両端部が連結した2本の短冊を準備した以外は、実施例1と同様にしてクリーニングロールを作製した。
発泡ウレタンシートから、幅10mm、長さ356mmで、幅5mm間隔に長手方向両端部2mmを残して1本の切り込みがあり、芯体に巻き付けたとき螺旋方向外側に突出する角部に相当する部位が角度75度で短冊の長手方向に突出するようにして切り出し、長手方向両端部が連結した2本の短冊(図6(B)の形状参照)を準備した以外は、実施例1と同様にしてクリーニングロールを作製した。
(クリーニングロール作製)
発泡ウレタンシートから、厚み3mm、幅10mm、長さ356mmの2本の短冊(端部連結及び圧縮処理なし)を準備し、この2本の短冊をその接着面の長手方向の辺が互いに接触させた状態で螺旋状に芯体に巻き付けた以外は、実施例1と同様に作製したクリーニングロールを得た。
(クリーニングロール作製)
幅5mmの短冊を3本準備した以外は、比較例1と同様に作製したクリーニングロールを得た。
各例で作製しクリーニングロール単独でクリーニングロールの発泡弾性層の剥れの評価を行った。また、剥れ評価後のクリーニングロールと帯電ロールとを組み合わせて、クリーニング性の評価を行った。これら結果を表1に示す。
なお、帯電ロールについては、以下の作製方法により作製したものを使用した。
−発泡弾性層の形成−
下記混合物をオープンロールで混練りし、SUS416からなる直径6mmの導電性支持体表面に、厚さ3mmとなるように円筒状に被覆し、内径18.0mmの円筒型の金型に入れ、170℃で30分間加硫させ、金型から取り出した後、研磨し円筒状の導電性発泡弾性層Aを得た。
・ゴム材 ・・・・100質量部
(エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム)Gechron3106:日本ゼオン社製)
・導電剤(カーボンブラック アサヒサーマル:旭カーボン社製)・・・・・25質量部
・導電剤(ケッチェンブラックEC:ライオン社製) ・・・・・・8質量部
・イオン導電剤(過塩素酸リチウム) ・・・・・・1質量部
・加硫剤(硫黄)200メッシュ:鶴見化学工業社製 ・・・・・・1質量部
・加硫促進剤(ノクセラーDM:大内新興化学工業社製) ・・・・2.0質量部
・加硫促進剤(ノクセラーTT:大内新興化学工業社製) ・・・・0.5質量部
下記混合物をビーズミルにて分散し得られた分散液Aを、メタノールで希釈し、導電性発泡弾性層Aの表面に浸漬塗布した後、140℃で15分間加熱乾燥し、厚さ4μmの表面層を形成し、導電性ロールを得た。これを帯電ロールとした。
・高分子材料 ・・・・100質量部
(共重合ナイロン)アラミンCM8000:東レ社製
・導電剤 ・・・・・30質量部
(アンチモンドープ酸化スズ)SN−100P:石原産業社製
・溶剤(メタノール) ・・・・500質量部
・溶剤(ブタノール) ・・・・240質量部
上記各例で作製したクリーニングロールを50℃/75%環境下に30日放置した後に、以下の基準に基づいて、クリーニングロールの発泡弾性層の剥れ評価を行った。
なお、ここで判断した、クリーニングロールの発泡弾性層の剥れ発生の状態は、発泡弾性層の長手方向一端部又は両端が金属芯体から1mm以上離れた状態を示す。また、剥れが発生した個所の数も調べた。
−剥れ評価:判断基準−
○:剥れ発生なし
×:剥れが発生
上記剥れ評価実施後のクリーニングロールを前記で作製した帯電ロールと共に帯電ロールを同様にカラー複写機DocuCentre−IV C2260:富士ゼロックス社製のドラムカートリッジ内に装着し、軸方向端部と端部以外のクリーニング性評価試験を行った。
評価試験は、A4用紙100,000枚印字した後に、濃度30%のハーフトーン画像を出力し、帯電ロールのクリーニングムラによる濃度ムラ(クリーニング性)を以下の基準に基づいてクリーニング性を評価した。
−クリーニング性評価:判断基準−
○:画質上の濃度むら発生しない
△:画質上の濃度むらがわずかに発生するが、許容できるレベル
×:画質上の濃度むらが発生し、許容できないレベル
なお、実施例5では、剥れ評価後、さらに同様の剥れ評価を行ったところ、発泡弾性体層の端部剥れが若干見られた。
請求項1に係る発明は、
芯体と、
前記芯体の外周面に、前記芯体の一端から他端にかけて、長手方向端部の一方又は両方が連結した2本以上の短冊状の発泡弾性部材が螺旋状に巻き回されて配置された発泡弾性層と、
前記芯体と前記発泡弾性層とを接着するための接着層と、
を備えた清掃部材。
前記発泡弾性層となる2本以上の前記短冊状の発泡弾性部材が互いに連結した端部において、前記芯体の軸方向中央部側に向く角部又は前記発泡弾性層の螺旋方向外側に突出する角部における前記芯体の外周面と対向する側の面のうち、前記接着層を介して前記芯体の外周面と接触する領域の面積が単位面積当たりの面積率で40%以上である清掃部材。
前記発泡弾性層となる2本以上の前記短冊状の発泡弾性部材が互いに連結した端部において、前記芯体の軸方向中央部側に向く角部又は前記発泡弾性層の螺旋方向外側に突出する角部に、前記発泡弾性層の厚み方向に圧縮処理を施している請求項2に記載の清掃部材。
前記発泡弾性層となる2本以上の前記発泡弾性部材が互いに連結した連結部の幅が、前記短冊状の発泡弾性部材の空隙径の2倍以上である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の清掃部材。
被帯電体を帯電させる帯電部材と、
前記帯電部材の表面に接触して配置され、当該帯電部材の表面を清掃する清掃部材であって、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の清掃部材と、
を備える帯電装置。
被清掃部材と、
前記被清掃部材の表面に接触して配置され、前記被清掃部材の表面を清掃する清掃部材であって、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の清掃部材と、
を備える画像形成装置用のユニット。
請求項6、7に係る発明によれば、発泡弾性層となる2本以上の短冊状の発泡弾性部材がその長手方向端部の一方又は両端で連結していない清掃部材を備えた場合に比べ、帯電部材の清掃不良による帯電性能の低下に起因する画像欠陥が抑制されたプロセスカートリッジ、画像形成装置を提供できる。
請求項9、10に係る発明によれば、発泡弾性層となる2本以上の短冊状の発泡弾性部材がその長手方向端部の一方又は両端で連結していない清掃部材を備えた場合に比べ、被清掃部材の清掃不良による性能の低下に起因する画像欠陥が抑制されたプロセスカートリッジ、画像形成装置を提供できる。
図1は、本実施形態に係る清掃部材を示す概略構成図である。図2は、本実施形態に係る清掃部材の概略部分拡大図である。図3は、本実施形態に係る清掃部材の長手方向一端部を示す概略斜視図ある。図4は、本実施形態に係る清掃部材における発泡弾性層を示す拡大断面図である。
発泡弾性層100Bは、芯体100Aの外周面に、芯体100Aの一端から他端にかけて、2本以上の短冊状の発泡弾性部材100C(以下、短冊100Cと称する)が螺旋状に巻き回されて形成されている。具体的には、発泡弾性層100Bは、例えば、芯体100Aの一端から他端にかけて、芯体100Aを螺旋軸とし、2本以上の短冊100Cの一組として、当該螺旋軸の外周面に、当該一組の短冊100C同士が間隔を持つようにして螺旋状に巻き回された状態で配置されている。
そして、2本以上の短冊100C(短冊状の発泡弾性部材)は、長手方向端部の一方又は両方で互いに連結している。
なお、図1〜4中では、発泡弾性層100Bが、芯体100Aの外周面に、芯体100Aの一端から他端にかけて、長手方向端部の両方で互いに連結した2以上の短冊100C(短冊状の発泡弾性部材)を螺旋状に巻き回されて形成されている形態を示している。
Claims (10)
- 芯体と、
前記芯体の外周面に、前記芯体の一端から他端にかけて、長手方向端部の一方又は両方が連結した2本以上の短冊状の発泡弾性部材が螺旋状に巻き回されて配置された発泡弾性層と、
前記芯体と前記発泡弾性層とを接着するための接着層と、
を備えた画像形成装置用の清掃部材。 - 前記発泡弾性層となる2本以上の前記短冊状の発泡弾性部材が互いに連結した端部において、前記芯体の軸方向中央部側に向く角部又は前記発泡弾性層の螺旋方向側に突出する角部における前記芯体の外周面と対向する側の面のうち、前記接着層を介して前記芯体の外周面と接触する領域の面積が単位面積当たりの面積率で40%以上である画像形成装置用の清掃部材。
- 前記発泡弾性層となる2本以上の前記短冊状の発泡弾性部材が互いに連結した端部において、前記芯体の軸方向中央部側に向く角部又は前記発泡弾性層の螺旋方向外側に突出する角部に、前記発泡弾性層の厚み方向に圧縮処理を施している請求項2に記載の画像形成装置用の清掃部材。
- 前記発泡弾性層となる2本以上の前記発泡弾性部材が互いに連結した連結部の幅が、前記短冊状の発泡弾性部材の空隙径の2倍以上である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置用の清掃部材。
- 被帯電体を帯電させる帯電部材と、
前記帯電部材の表面に接触して配置され、当該帯電部材の表面を清掃する清掃部材であって、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置用の清掃部材と、
を備える帯電装置。 - 請求項5に記載の帯電装置を少なくとも備え、
画像形成装置に脱着されるプロセスカートリッジ。 - 像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段であって、請求項5に記載の帯電装置を有する帯電手段と、
帯電された前記像保持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
前記像保持体に形成された前記潜像をトナーによって現像しトナー像とする現像手段と、
前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、
を備える画像形成装置。 - 被清掃部材と、
前記被清掃部材の表面に接触して配置され、前記被清掃部材の表面を清掃する清掃部材であって、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置用の清掃部材と、
を備える画像形成装置用のユニット。 - 請求項8に記載の画像形成装置用のユニットを少なくとも備え、
画像形成装置に脱着されるプロセスカートリッジ。 - 請求項8に記載の画像形成装置用のユニットを備える画像形成装置。
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