JP2013095329A - 乗用車用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

乗用車用空気入りラジアルタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、上記の問題を解決することを課題とするものであり、低燃費性と車両スペースの確保とを実現しつつ、静音性を向上させた、乗用車用空気入りラジアルタイヤを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の乗用車用空気入りラジアルタイヤは、タイヤの断面幅SWとタイヤ外径ODとの比SW/ODを適切に規制したものである。また、トレッドのベースゴムの少なくとも一部に、発砲ゴムを用いている。
【選択図】図5

Description

本発明は、乗用車用空気入りラジアルタイヤに関するものである。
西暦1960年頃までの車両は、車両の重量が軽く、車両に要求される巡航速度も遅かったため、タイヤへの負担が軽く、タイヤの断面幅が狭いバイアスタイヤが用いられていた。しかし、近年の車両の高出力化や高速道路網の発達に伴い、高速走行時の操縦安定性や耐磨耗性の向上が求められるようになってきており、幅広、扁平のラジアル構造のタイヤが主流となりつつある(特許文献1など)。
しかし、タイヤの幅広化は、車両スペースを圧迫し、居住性を低下させる。このことは、特に、近年実用化されている電気自動車においては、タイヤ車軸回りにタイヤを回転させるトルクを制御するためのモーターなどの駆動部品を収容するスペースの確保が必要となり、タイヤ回りのスペース確保の重要性が高まりつつある状況を鑑みると、大きな問題である。
また、近年、環境問題への関心の高まりにより低燃費性への要求が厳しくなってきている状況にある。ここで、燃費性を向上させるためにタイヤの転がり抵抗値(RR値)を低減するには、タイヤを大径化、幅広化することが有効であることが知られているが、タイヤを大径化、幅広化すると、タイヤ重量及び車両の空気抵抗が増大するため、かえって車両抵抗が増大し、また、タイヤの負荷能力も過剰となってしまうという問題がある。
また、タイヤを大径化すると、ベルト張力が増大してリング剛性が高まるため、路面からの入力に対してより敏感となり、静音性が悪化してしまうという問題もある。
特開平7−40706号公報
本発明は、上記の問題を解決することを課題とするものであり、低燃費性と車両スペースの確保とを実現しつつ、静音性を向上させた、乗用車用空気入りラジアルタイヤを提供することを目的とする。
発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた。
その結果、まず、ラジアルタイヤの燃費性及び車両スペースを確保するためには、タイヤの狭幅化及び大径化、すなわち、タイヤの断面幅SWと外径ODとを適切な比の下に規制することが極めて有効であることを見出した。
さらに、発明者らは、狭幅化及び大径化したタイヤにおいて、トレッドのベースゴムに発泡ゴムを用いることが静音性の向上に有効であることの新規知見を得た。
本発明は、上記の知見に基づいてなされたものであり、その要旨構成は、以下の通りである。
(1)一対のビード部間でトロイダル状に跨るラジアル配列のカーカスコードのプライからなるカーカスと、トレッドとを備えた、乗用車用空気入りラジアルタイヤであって、
前記タイヤの断面幅SWと外径ODとの比SW/ODが0.24以下であり、
前記トレッドは、ベースゴムと該ベースゴムのタイヤ径方向外側に配置したキャップゴムとからなり、
前記ベースゴムの少なくとも一部に、発泡ゴムを用いたことを特徴とする、乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
(2)タイヤ幅方向断面において、前記ベースゴムの断面積は、前記トレッドの断面積の20%以上である、上記(1)に記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
(3)タイヤ幅方向断面において、前記ベースゴムの断面積は、前記トレッドの断面積の40%以下である、上記(2)に記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
(4)前記タイヤの接地面をタイヤ幅方向に3等分し、タイヤ幅方向中央部と、該タイヤ幅方向中央部の両外側のタイヤ幅方向外側部と、に分けるとき、
前記タイヤ幅方向中央部に相当するタイヤ幅方向領域においてのみ、前記ベースゴムが、発泡ゴムである、上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
ここで、「接地面」とは、タイヤをリムに装着し、タイヤを装着する車両毎に規定される空気圧を充填し、タイヤを装着する車両毎に規定される最大荷重を負荷した際に、タイヤと路面とが接触する面をいうものとする。
ここに、「装着する車両毎に規定される最大負荷」とは、最大乗員数を想定した時に、4輪の中で最も荷重のかかるタイヤへの負荷荷重を意味する。
(5)前記発泡ゴムの発泡率は、10〜25%である、上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
本発明によれば、低燃費性や車両スペースを確保しつつも、静音性にも優れた乗用車用空気入りラジアルタイヤを提供することができる。
タイヤの断面幅SWと外径ODを示す図である。 (a)本発明の大径化、狭幅化したタイヤを装着した車両を示す図である。(b)従来のタイヤを装着した車両を示す図である。 タイヤの断面幅SWと外径ODとの比SW/ODと、車両の空気抵抗値(Cd値)及びタイヤの転がり抵抗値(RR値)との関係を示す図である。 本発明の一実施形態にかかる乗用車用空気入りラジアルタイヤのタイヤ幅方向断面図である。 図4に示すタイヤのトレッドを模式的に示す、タイヤ幅方向断面図である。 本発明の作用効果について説明するための図である。 本発明の作用効果について説明するための図である。
以下、本発明の乗用車用空気入りラジアルタイヤ(以下、タイヤとも称する)を導くに至った過程について説明する。
まず、発明者らは、ラジアルタイヤのタイヤ断面幅SW(図1参照)を従前に比し狭くすることによって、車両スペースの確保が可能であること、特にタイヤの車両装着内側近傍に駆動部品の設置スペースが確保されることに着目した(図2参照)。
さらに、タイヤ断面幅SWを狭くすると、タイヤを前方から見た面積が減少するため、車両の空気抵抗値(Cd値)が低減されるという効果がある。
しかしながら、接地部分の変形が大きくなるため、同じ空気圧の場合、タイヤの転がり抵抗値(RR値)が大きくなるという問題がある。
一方で、発明者らは、ラジアルタイヤ特有の性質により、上記の問題点を解決しうることを見出した。すなわち、ラジアルタイヤはバイアスタイヤに比し、トレッドの変形が小さいため、ラジアルタイヤの外径OD(図1参照)を従前に比し大きくすることによって、路面の粗さの影響を受けにくくし、同じ空気圧の場合に、転がり抵抗値(RR値)を低減させることができることに着目した。また、大径化することで、タイヤの負荷能力を向上させることもでき、さらに、図2に示すように、ラジアルタイヤの大径化によって車輪軸が高くなり、床下のスペースが拡大されるため、車両のトランク等のスペースや、駆動部品の設置スペースが確保することができることも見出した。
ここで、上記のように、タイヤの狭幅化と大径化は、共に車両スペース確保の効果があるものの、転がり抵抗値(RR値)に関しては、トレードオフの関係にある。また、タイヤの狭幅化によって車両の空気抵抗値(Cd値)の低減を図ることができる。
そこで、発明者らは、車両の空気抵抗値(Cd値)と転がり抵抗値(RR値)について、タイヤ断面幅とタイヤ外径とのバランスの適切化を図ることによって、これらの特性を従来のラジアルタイヤより向上させるべく鋭意検討した。
発明者らは、タイヤ断面幅SWとタイヤの外径ODとの比SW/ODに着目し、規格外のものを含む様々なタイヤサイズのタイヤを車両に装着させて、車両の空気抵抗値(Cd値)と転がり抵抗値(RR値)を計測する試験を行い、これらの特性が共に従来のラジアルタイヤより上回る、比SW/ODの条件を導出した。
以下、比SW/ODの好適範囲を導出するに至った実験結果について、詳しく説明する。
まず、評価基準となるタイヤとして、最も汎用的な車両で使用され、タイヤ性能の比較に適している、タイヤサイズ195/65R15のタイヤを基準タイヤとして用意した。
また、様々なタイヤサイズのタイヤを用意し、リムに組み込み、内圧を220kPaとし、以下の試験を行った。
表1に各タイヤの諸元を示す。タイヤの内部構造等、表1に示さないタイヤの諸元については、一般的なタイヤと同様であり、各タイヤは、一対のビード部間でトロイダル状に跨るラジアル配列コードのプライからなるカーカスと、トレッドとを備える。
なお、タイヤサイズに関しては、JATMA(日本のタイヤ規格)、TRA(アメリカのタイヤ規格)、ETRTO(欧州のタイヤ規格)等の従来の規格に捉われずに、これらの規格外のタイヤサイズも含めて、幅広く検討した。
Figure 2013095329
<タイヤの転がり抵抗値(RR値)>
上記各タイヤをリムに装着して、タイヤ・リム組立体とし、タイヤを装着する車両毎に規定される空気圧を充填し、タイヤを装着する車両毎に規定される最大荷重を負荷して、ドラム回転速度100km/hの条件にて転がり抵抗を測定した。
評価結果は、基準タイヤを100とする指数にて示した。この指数値が小さいほど転がり抵抗が小さいことを意味する。
<車両の空気抵抗値(Cd値)>
実験室にて、上記各タイヤを排気量1500ccの車両に装着し、100km/hに相当する速度で送風したときの空気力を車輪下にある床置き天秤を用いて測定し、基準タイヤを100とする指数によって評価した。数値が小さいほど空気抵抗は小さい。
以下、評価結果を表2及び図3に示す。
Figure 2013095329
表2及び図3に示す試験結果から、タイヤ断面幅SWとタイヤ外径ODとの比SW/ODが0.24以下である、タイヤサイズのラジアルタイヤは、全体として、比SW/ODが0.24超であるタイヤより空気抵抗値(Cd値)と転がり抵抗値(RR値)とが共に低減され、車両抵抗が大きく低減することの知見を得た。
次に、タイヤ断面幅SWとタイヤ外径ODとの比SW/ODを0.24以下とすることで、実際に車両の燃費性が向上し、車両スペースを確保することができることを確かめるため、上記の供試タイヤについて、以下の試験を行った。
<実燃費>
JOC8モード走行による試験を行った。評価結果は、基準タイヤの評価結果を100とした指数で表し、指数が大きい方が、燃費が良いことを表している。
<車両スペース>
1.7m幅車両にタイヤを装着した際のリアトランク幅を計測した。評価結果は、基準タイヤの評価結果を100とした指数で表し、指数が大きい方が、車両スペースが広いことを表している。
試験結果を以下の表3に示す。
Figure 2013095329
表3に示すように、比SW/ODが0.24超の供試タイヤでは、それぞれ、燃費性、車両スペースの少なくとも一方が、基準タイヤより低下した供試タイヤがあったのに対し、比SW/ODが0.24以下である供試タイヤ1〜7、及び17は、いずれも基準タイヤより燃費性が良く、車両スペースも広いことがわかる。
発明者らは、斯くの如くして、乗用車等空気入りラジアルタイヤにおいて、比SW/ODを0.24以下とすることで、車両スペースを確保しつつ、車両抵抗を低減させて、燃費性を向上させることができることを見出したものである。
ここで、さらに、発明者らは、上記比SW/ODが0.24以下であるタイヤは、大径化したことにより、ベルト張力が増大してリング剛性が高まること、また、狭幅化したことにより、接地端付近での接地圧が他の部分に比して大きくなることから、路面からの入力に対してより敏感となり、静音性が悪化するという、狭幅・大径タイヤに特有の問題が生じることを見出し、この問題を解決すべく鋭意検討を行い、この問題を解決し得るタイヤ構造に関する知見を得た。
そこで、次に、上記比SW/ODが0.24以下の乗用車用空気入りラジアルタイヤにおいて、静音性を向上させるためのタイヤの構造について説明する。
図4は、本発明の一実施形態にかかる乗用車用空気入りラジアルタイヤのタイヤ幅方向概略断面図である。図4は、タイヤをリムに装着し、タイヤを装着する車両毎に規定される空気圧を充填し、タイヤを装着する車両毎に規定される最大荷重を負荷したときのタイヤの状態を示している。
図4に示すタイヤは、比SW/ODが0.24以下である。
図4に示すように、本発明のタイヤは、一対のビード部1間でトロイダル状に跨るラジアル配列のカーカスコードのプライからなるカーカス2と、トレッド3とを備えている。
また、図示例で、本発明のタイヤは、カーカス2のタイヤ径方向外側に2層のベルト層からなるベルト4と、1層のベルト補強層5とを備えている。
また、図示例で、本発明のタイヤは、タイヤ幅方向半部に1つ、全体で2つの溝6を有している。
図5は、図4に示すタイヤのトレッド3を模式的に示す、タイヤ幅方向断面図である。
図5に示すように、トレッド3は、ベースゴム3aと、該ベースゴム3aのタイヤ径方向外側に配置したキャップゴム3bとを有している。
図示例で、ベースゴム3aは、内部に多数の独立気泡を有する発泡ゴムからなり、キャップゴムは、非発泡ゴム(発泡率が0%のゴム)からなる。
このように、本発明にあっては、ベースゴムの少なくとも一部に発泡ゴムを用いることが肝要である。
以下、本発明の作用効果について説明する。
本発明によれば、ベースゴムに反発弾性率の低い発泡ゴムを用いていることから、図6(a)に模式的に示すような路面からのタイヤ周方向の入力を、図6(b)に模式的に示すように、発泡ゴムの、タイヤ周方向に対する弾性及び粘性によって吸収、緩和することができる。また、図7(a)に模式的に示すように、路面からの上下方向(タイヤ径方向)の入力を、図7(b)に模式的に示すように、発泡ゴムの、上下方向(タイヤ径方向)に対する弾性及び粘性によって吸収、緩和することもできる。
従って、タイヤ転動時の踏み込み部および蹴り出し部でのトレッドの振動が抑制され、また音圧を低減することもできるため、トレッド振動による騒音が低減され、タイヤの静音性が向上する。
さらに、本発明によれば、タイヤの縦バネ係数も低減するため、タイヤの乗り心地性も向上する。
加えて、タイヤ周方向の路面入力を緩和することができるため、蹴り出し時の滑りを抑制することができ、また、タイヤの大径化によりトレッドの周長が伸びて走行時のタイヤ回転数が減少することと相まって、耐磨耗性(磨耗ライフ)も向上する。
ここで、本発明にあっては、タイヤ幅方向断面において、ベースゴム3aの断面積は、トレッド3の断面積の20%以上40%以下であることが好ましい。
なぜなら、20%以上とすることにより、上記のタイヤ周方向及び上下方向の入力を緩和する効果をより確保することができるからであり、一方で、40%以下とすることにより、発泡ゴムの体積を小さくしてタイヤの耐発熱性の低下を抑制することができるからである。
また、本発明にあっては、図4に示すように、タイヤの接地面をタイヤ幅方向に3等分し、タイヤ幅方向中央部Cと、該タイヤ幅方向中央部の両外側のタイヤ幅方向外側部S1、S2と、に分けるとき、ベースゴムの、タイヤ幅方向中央部Cに相当するタイヤ幅方向領域にのみ、発泡ゴムを用いることが好ましい。
なぜなら、タイヤ幅方向中央部Cに相当するタイヤ幅方向領域にのみ発泡ゴムを用いることにより、上述のタイヤの静音性の向上を図りつつも、発泡ゴムの体積を小さくして、タイヤの耐発熱性の低下も抑えることができるからである。
さらに、本発明にあっては、発泡ゴムの発泡率は、10〜25%であることが好ましい。
なぜなら、10%以上とすることにより、上述した路面からの周方向入力及び上下方向入力を緩和、吸収して、静音性をより向上させることができるからであり、一方で、25%以下とすることにより、タイヤの耐発熱性の低下を抑えることができるからである。
ここで、図5に示すように、タイヤ赤道面CLに相当するタイヤ幅方向位置における、ベースゴム3aのタイヤ径方向厚さをaとし、タイヤ赤道面CLに相当するタイヤ幅方向位置における、キャップゴム3bのタイヤ径方向厚さをbとするとき、比a/(a+b)は、
1/8≦a/(a+b)≦1/2
を満たすことが好ましい。
なぜなら、1/8以上とすることにより、上述した路面からの周方向入力及び上下方向入力を緩和、吸収して、静音性をより向上させることができるからであり、一方で、1/2以下とすることにより、タイヤの耐発熱性の低下を抑えることができるからである。
本発明の効果を確かめるため、発明例1〜4にかかるタイヤ、及び比較例1、2にかかるタイヤを試作した。
各タイヤは、図4に示すように、一対のビード部1にトロイダル状に跨るカーカス2を有し、該カーカス2の径方向外側には、2層のベルト層からなるベルト4と1層のベルト補強層5と、トレッド3とを順に有している。
2層のベルト層のコードは、スチールコードを用い、1層のベルト補強層のコードには、ナイロンを用いた。2層のベルト層のコードは層間で互いに交差し、それぞれタイヤ周方向に28°の角度で傾斜して延びている。
また、トレッド3は、ベースゴム3aとキャップゴム3bとを有している。
上記の各タイヤに対し、タイヤの性能を評価する以下の試験を行った。
<転がり抵抗値(RR値)>
上記各タイヤをリムに装着して、タイヤ・リム組立体とし、タイヤを装着する車両毎に規定される空気圧を充填し、タイヤを装着する車両毎に規定される最大荷重を負荷して、ドラム回転速度100km/hの条件にて転がり抵抗を測定した。
評価結果は、比較例1にかかるタイヤを100とする指数にて示した。この指数値が小さいほど転がり抵抗が小さいことを意味する。
<静音性>
ドライバーシートの外側(車内窓側)に音圧計を設置して、既定のロードノイズ評価直線路にて、0〜2kHzの音圧(dB)を計測し、そのオーバーオール値の大きさで静音性を評価した。
評価結果は、比較例1にかかるタイヤを100とする指数にて示した。この指数値が小さいほど静音性に優れていることを意味する。
<乗り心地性>
各タイヤをリムに装着し、室内試験器を用いて、撓み量を測定し、荷重4kNでの接線勾配より縦バネ係数を測定し、比較例1にかかるタイヤを100とした指数によって評価した。縦バネ係数は、乗り心地性の指標として用いており、数値が大きい方が乗り心地性に優れている。
<コーナリングパワー>
フラットベルト式コーナリング試験機において、内圧220kPa、荷重3.5kN、速度100km/hで測定を行った。
コーナリングパワーは、比較例1にかかるタイヤにおけるコーナリングパワーを100として指数で評価した。当該指数が大きいほどコーナリングパワーが大きく好ましい。
<耐磨耗性>
上記各タイヤの内圧を220kPaとした。その後タイヤに荷重3.5kNを負荷し、80km/hの速度で30000km走行させるドラム試験を行った。
耐磨耗性の評価は、上記ドラム走行後の残溝量を求めることにより行い、比較例1にかかるタイヤにおける耐磨耗性を100とした指数で表す。当該指数は大きいほど耐磨耗性に優れている。
各タイヤの諸元及び評価結果を以下の表4に示している。
なお、表4において、「ベースゴム」の「範囲」とは、発泡ゴムの使用領域を意味し、「2mm」とはタイヤ赤道面における発泡ゴムのタイヤ径方向厚さが2mmであることを意味する。なお、タイヤ赤道面におけるトレッドゴム全体のタイヤ径方向厚さは8mmである。
また、「幅80%」とは、ベースゴムのタイヤ幅方向の幅の80%(タイヤ赤道面を中心とする80%の領域)に発泡ゴムを用いたことを意味する。さらに、「幅30%(両端)」とは、ベースゴムのタイヤ幅方向の幅の30%(タイヤ幅方向両端部に、片側15%ずつで合計30%の領域)に発泡ゴムを用いたことを意味する。
Figure 2013095329
表4に示すように、発明例1〜4にかかるタイヤは、いずれも、転がり抵抗値(RR値)が低減され、また、静音性が向上していることがわかる。
1 ビード部
2 カーカス
3 トレッド
3a ベースゴム
3b キャップゴム
4 ベルト
5 ベルト補強層
6 溝
CL タイヤ赤道面
C タイヤ中央部
S1、S2 タイヤ外側部

Claims (5)

  1. 一対のビード部間でトロイダル状に跨るラジアル配列のカーカスコードのプライからなるカーカスと、トレッドとを備えた、乗用車用空気入りラジアルタイヤであって、
    前記タイヤの断面幅SWと外径ODとの比SW/ODが0.24以下であり、
    前記トレッドは、ベースゴムと該ベースゴムのタイヤ径方向外側に配置したキャップゴムとからなり、
    前記ベースゴムの少なくとも一部に、発泡ゴムを用いたことを特徴とする、乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
  2. タイヤ幅方向断面において、前記ベースゴムの断面積は、前記トレッドの断面積の20%以上である、請求項1に記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
  3. タイヤ幅方向断面において、前記ベースゴムの断面積は、前記トレッドの断面積の40%以下である、請求項2に記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
  4. 前記タイヤの接地面をタイヤ幅方向に3等分し、タイヤ幅方向中央部と、該タイヤ幅方向中央部の両外側のタイヤ幅方向外側部と、に分けるとき、
    前記タイヤ幅方向中央部に相当するタイヤ幅方向領域においてのみ、前記ベースゴムが、発泡ゴムである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
  5. 前記発泡ゴムの発泡率は、10〜25%である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
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