JP2013095204A - 自動車のサイドドア構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両前後方向に沿った所望の領域でアウタリインフォースメントの曲げ剛性を向上させることができる自動車のサイドドア構造を得る。
【解決手段】サイドドア構造10では、アウタリインフォースメント28の上下の縁部が、サイドドア本体部16の前部側に設定された折れ曲り予定部を除く領域で車両幅方向内側へ曲げられることにより、アウタリインフォースメント28に上側フランジ部28B及び下側フランジ部28Eが設けられている。ここで、アウタリインフォースメント28の上下の縁部には、配線や組付用の穴等を形成する必要性が少ないため、アウタリインフォースメント28の車両前後方向に沿った所望の箇所に上側フランジ部28B及び下側フランジ部28Eを設定することができる。それにより、アウタリインフォースメント28の曲げ剛性を所望の領域で向上させることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車のサイドドア本体部内にドアベルトラインに沿ってアウタリインフォースメントが設けられたサイドドア構造に関する。
下記特許文献1に示された自動車のリヤドア構造では、アウタパネルの上端のベルトライン部に沿ってベルトラインリインフォースが設けられている。このベルトラインリインフォースは、車両前後方向に延びる稜線を有しており、当該稜線により剛性を付与されている。また、このベルトラインリインフォースの前側には、剛性の低い部分が設けられており、側面衝突時には、ベルトラインリインフォースが上記剛性の低い部分で局部的に折れ曲がる。これにより、後席の着座位置の領域におけるベルトラインリインフォースの車室内側への変形量を低減し、後席乗員の生存空間を確保するようにしている。
特開2009−132302号公報
上述の如きベルトラインリインフォース(アウタリインフォースメント)には、配線や組付用の穴等が形成されることが多い。また、サイドドアのベルトライン部においては、ドアアウタパネルからドアインナパネルまでの空間が狭い上に、両者の間にはドアガラスが配設されるため、スペースが限られている。このため、アウタリインフォースに十分な長さと上下幅を備えた稜線(ビード)を設けることが難しく、ビードの剛性が低くなったり、途切れ途切れのビード形状になることがある。そのような場合、側面衝突時の荷重によってビード自体に折れ線が生じたり、ビードが途切れた箇所に折れ線が生じることがあり、アウタリインフォースメントが狙い通りの位置で折れ曲がらなくなる虞がある。
本発明は上記事実を考慮し、車両前後方向に沿った所望の領域でアウタリインフォースメントの曲げ剛性を向上させることができる自動車のサイドドア構造を得ることを目的としている。
請求項1に記載の発明に係る自動車のサイドドア構造は、ドアアウタパネルとドアインナパネルとを有するサイドドア本体部と、前記サイドドア本体部内にドアベルトラインに沿って設けられ、前記ドアアウタパネルに結合され、上下の縁部のうち少なくとも一方における車両前後方向に沿った少なくとも一部の領域が車両幅方向一側へ曲げられることにより補強部が形成されたアウタリインフォースメントと、を備えている。
請求項1に記載の自動車のサイドドア構造では、アウタリインフォースメントには、上下の縁部のうち少なくとも一方における車両前後方向に沿った少なくとも一部の領域が車両幅方向一側へ曲げられることにより補強部が設けられている。ここで、アウタリインフォースメントの上下の縁部には、配線や組付用の穴等を形成する必要性が少ないため、アウタリインフォースメントの車両前後方向に沿った所望の領域に補強部を設けることができる。したがって、アウタリインフォースメントの曲げ剛性を、車両前後方向に沿った所望の領域で向上させることができる。
請求項2に記載の発明に係る自動車のサイドドア構造は、請求項1に記載の自動車のサイドドア構造において、前記アウタリインフォースメントの下縁部における車両前後方向に沿った少なくとも一部の領域が車両幅方向一側へ折り曲げられることにより前記補強部としての下側フランジ部が形成されており、当該下側フランジ部と前記アウタリインフォースメントの本体部とのなす角が90度以下に設定されている。
請求項2に記載の自動車のサイドドア構造では、アウタリインフォースメントの下縁部における車両前後方向に沿った少なくとも一部が車両幅方向一側へ折り曲げられることにより、下側フランジ部が形成されている。この下側フランジ部とアウタリインフォースメントの本体部とのなす角は、90度以下に設定されている。ここで、上記なす角が90度に設定されている場合、アウタリインフォースメントの下縁部側における下側フランジ部が設けられた領域の曲げ剛性を効果的に向上させることができる。一方、上記なす角が90度未満に設定されている場合、側面衝突の荷重によってアウタリインフォースメントが曲がろうとすると、下側フランジ部がアウタリインフォースメントの本体部に重なる方向へ折れ曲がろうとする。その結果、下側フランジ部がアウタリインフォースメントの本体部に重なるように折れ曲がると、アウタリインフォースメントの下縁部側における下側フランジ部が設けられた領域の断面幅が2倍になる。これにより、当該領域におけるアウタリインフォースメントの曲げ剛性を確保することができる。なお、上記なす角が、0度に設定されている場合にも、アウタリインフォースメントの下縁部側における下側フランジ部が設けられた領域の断面幅が2倍になるため、同様の効果を得ることができる。
請求項3に記載の発明に係る自動車のサイドドア構造は、請求項1又は請求項2に記載の自動車のサイドドア構造において、前記アウタリインフォースメントの上縁部における車両前後方向に沿った少なくとも一部の領域が車両幅方向内側へ折り曲げられることにより前記補強部としての上側フランジ部が形成されており、当該上側フランジ部と前記アウタリインフォースメントの本体部とのなす角が90度未満に設定されている。
請求項3に記載の自動車のサイドドア構造では、アウタリインフォースメントの上縁部における車両前後方向に沿った少なくとも一部が車両幅方向内側へ折り曲げられることにより、上側フランジ部が形成されている。この上側フランジ部とアウタリインフォースメントの本体部とのなす角は、90度未満に設定されている。このため、側面衝突の荷重によってアウタリインフォースメントが曲がろうとすると、上側フランジ部がアウタリインフォースメントの本体部に重なる方向へ折れ曲がろうとする。その結果、上側フランジ部がアウタリインフォースメントの本体部に重なるように折れ曲がると、アウタリインフォースメントの上縁部側における上側フランジ部が設けられた領域の断面幅が2倍になる。これにより、当該領域におけるアウタリインフォースメントの曲げ剛性を確保することができる。なお、上記なす角が、0度に設定されている場合にも、アウタリインフォースメントの上縁部側における上側フランジ部が設けられた領域の断面幅が2倍になるため、同様の効果を得ることができる。また、本発明では、上側フランジ部がアウタリインフォースメントの本体部に接近する側に折り曲げられているため、車両幅方向に沿った上側フランジ部の配置スペースを小さく設定することができる。これにより、ドアガラス等の配置スペースが不要に侵食されることを抑制できる。
請求項4に記載の発明に係る自動車のサイドドア構造は、請求項3に記載の自動車のサイドドア構造において、前記ドアベルトラインにおける前記ドアアウタパネルの上縁部が、前記上側フランジ部に結合され、当該上側フランジ部と共に車両幅方向内側へ折り曲げられている。
請求項4に記載の自動車のサイドドア構造では、サイドドア本体部のドアベルトラインにおけるドアアウタパネルの上縁部が、アウタリインフォースメントの上側フランジ部に結合されており、上側フランジ部と共に車両幅方向内側へ折り曲げられている。これにより、上側フランジ部が設けられた領域の断面幅を更に増加させることができる。
請求項5に記載の発明に係る自動車のサイドドア構造は、請求項1に記載の自動車のサイドドア構造において、前記補強部は、車両前後方向に延びる閉断面を形成している。
請求項5に記載の自動車のサイドドア構造では、アウタリインフォースメントの上下の縁部のうち少なくとも一方が曲げられることにより、車両前後方向に延びる閉断面状の補強部が形成されている。このように、補強部が閉断面を形成しているため、当該補強部が設けられた領域においてアウタリインフォースメントの曲げ剛性を効果的に向上させることができる。
請求項6に記載の発明に係る自動車のサイドドア構造は、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の自動車のサイドドア構造において、前記補強部は、前記アウタリインフォースメントの曲げ剛性が前記サイドドア本体部の車両前後方向中央部よりも車両前方側に設定された折れ曲り予定部で低下するように、少なくとも前記折れ曲り予定部の車両後方側において車両前後方向に延在している。
請求項6に記載の自動車のサイドドア構造では、アウタリインフォースメントの補強部は、アウタリインフォースメントの折れ曲り予定部よりも車両後方側で車両前後方向に延在している。これにより、上記折れ曲り予定部においてアウタリインフォースメントの曲げ剛性が低下している。この折れ曲り予定部は、サイドドア本体部の車両前後方向中央部よりも車両前方側、すなわち車両用シートに着座した乗員の胸部から車両前方側に離れた位置に設定されている。これにより、アウタリインフォースメントが側面衝突時に乗員の胸部の側方で折れ曲がることを防止又は効果的に抑制することができる。
以上説明したように、本発明に係る自動車のサイドドア構造では、車両前後方向に沿った所望の領域でアウタリインフォースメントの曲げ剛性を向上させることができる。
本発明の実施形態に係る自動車のサイドドア構造が適用されて構成された自動車の側面図である。 図1の2−2線に沿った切断面を示す拡大縦断面図である。 図1に示されるフロントサイドドア本体部のドアインナパネル、インナリインフォースメント及びアウタリインフォースメントの構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るアウタリインフォースメントの下側フランジ部が側面衝突の荷重によって本体部側へ更に折れ曲る際の状況を説明するための概略的な斜視図であり、(A)は折れ曲り前の状態を示し、(B)は折れ曲り後の状態を示している。 本発明の実施形態の変形例を示す図2に対応した縦断面図である。
以下、図1〜図5を用いて本発明の一実施形態に係る自動車のサイドドア構造10(以下、単に「サイドドア構造10」という)について説明する。なお、図中矢印FRは車両前方を示し、矢印UPは車両上方を示し、矢印INは車両幅方向内方を示している。
<構成>
図1には、本実施形態に係るサイドドア構造10が適用されて構成された自動車12の側面図が示されている。この自動車12は、車体の側部に形成された乗員乗降用のドア開口14を開閉可能なサイドドア本体部としてのフロントサイドドア本体部16(以下、単に「サイドドア本体部16」という)を備えている。なお、以下の説明に記載するサイドドア本体部16についての方向は、ドア開口14がサイドドア本体部16によって閉じられた状態での方向である。
図2に示されるように、サイドドア本体部16は、ドアインナパネル18と、ドアインナパネル18の車両幅方向外側に配置されたドアアウタパネル20とを備えている。ドアインナパネル18とドアアウタパネル20とは、周縁部がヘミング加工によって結合されており、これにより、中空状のサイドドア本体部16が形成されている。このサイドドア本体部16のドアベルトライン21における上端部には、ドアガラス22(図1参照)を挿通させるためのガラス用開口24が形成されている。
また、サイドドア本体部16内には、インナリインフォースメント26(ベルトラインインナリインフォース)と、アウタリインフォースメント28(ベルトラインアウタリインフォースメント)とが配置されている。インナリインフォースメント26及びアウタリインフォースメント28は、板金材料(ここでは鋼板)がプレス加工されることにより長尺状に形成されたものであり、サイドドア本体部16のドアベルトライン21に沿って(長手方向が車両前後方向に沿うようにして)配置されている(図3参照)。また、インナリインフォースメント26及びアウタリインフォースメント28は、各前端部がフロントピラー30の近傍に達しており、各後端部がセンタピラー32の近傍に達している。
インナリインフォースメント26は、車両前後方向から見た垂直断面形状が車両幅方向外側が開口した略ハット状に形成されており、上側フランジ部26Aがドアインナパネル18の上縁部に結合され、下側フランジ部26Bがドアインナパネル18の上下方向中間部に結合されている。このインナリインフォースメント26の上下方向中央部には、車両幅方向内側へ膨出したビード26Cが車両前後方向に沿って延在しており、当該ビード26Cによってインナリインフォースメント26の曲げ剛性が向上している。このインナリインフォースメント26は、前端部及び後端部がドアインナパネル18の前端部及び後端部に結合されており、当該インナリインフォースメント26によってドアインナパネル18が補強されている。
アウタリインフォースメント28は、車両前後方向から見た垂直断面形状が略クランク状に形成された本体部28Aを備えている。この本体部28Aは、車両上下方向に延びる縦壁28A1と、縦壁28A1の下端から車両幅方向外方へ延びる外方延出壁28A2と、外方延出壁28A2の車両幅方向外側端部から車両下方へ延びる垂下壁28A3と、によって構成されている。
アウタリインフォースメント28の上縁部は、車両前後方向に沿った略全部の領域(後述する折れ曲り予定部34を除く領域)が、車両前後方向に延びる曲げ中心線回りに車両幅方向内側へ折り曲げられている。これにより、アウタリインフォースメント28の上縁部には、補強部としての上側フランジ部28Bが形成されている。この上側フランジ部28Bには、ドアアウタパネル20の上縁部に設けられたフランジ部20Aが上方側から重ね合わされている。この上側フランジ部20Aは、先端側がヘミング加工によって上側フランジ部28Bに結合されており、上側フランジ部28Bと共に車両幅方向内側へ折り曲げられている。つまり、本実施形態では、アウタリインフォースメント28の上縁部とドアアウタパネル20の上縁部とが重ね合わされてヘミング加工により結合されると共に、当該重ね合わされた部分が車両幅方向内側へ折り曲げられることにより、上側フランジ部28B及びフランジ部20Aが形成されている。これらの上側フランジ部28B及びフランジ部20Aと、本体部28A(縦壁28A1)とのなす角θ1は、本実施形態では、0度〜45度の範囲内(0度又は鋭角)に設定されている(なお、図2及び図3では、なす角θ1が鋭角に設定された場合が図示されている)。つまり、上側フランジ部28Bは、縦壁28A1(本体部28A)の上端から車両下方又は車両幅方向内方側かつ車両下方側へ向けて延びている。
縦壁28A1の上下方向中間部には、車両幅方向外側へ膨出した上下一対のビード28C、28Dが形成されている。これらのビード28C、28Dは、車両幅方向内側が開口した断面略U字状に形成されており、車両前後方向に沿って延在している。これにより、縦壁28A1には、車両前後方向に延びる複数の稜線が形成されており、これらの稜線によって縦壁28A1(本体部28A)の曲げ剛性が向上している。また、縦壁28A1と外方延出壁28A2との間及び外方延出壁28A2と垂下壁28A3との間にも車両前後方向に延びる稜線が形成されており、これらの稜線によっても本体部28Aの曲げ剛性が向上している。なお、本実施形態では、垂下壁28A3がドアアウタパネル20に対して離間して配置されており、垂下壁28A3とドアアウタパネル20との間には隙間が形成されているが、垂下壁28A3とドアアウタパネル20とが樹脂部材等を介して互いに接着された構成にしてもよい。
アウタリインフォースメント28の下縁部は、車両前後方向に沿った略全部の領域(後述する折れ曲り予定部34を除く領域)が、車両前後方向に延びる曲げ中心線回りに車両幅方向内側へ折り曲げられている。これにより、アウタリインフォースメント28の下縁部には、補強部としての下側フランジ部28Eが形成されている。この下側フランジ部28Eと本体部28A(垂下壁28A3)とのなす角θ2は、本実施形態では45度〜90度の範囲内(鋭角又は直角)に設定されている(なお、図2及び図3では、なす角θ2が鋭角に設定された場合が図示されている)。つまり、この下側フランジ部28Eは、垂下壁28A3の下端から車両幅方向内方又は車両幅方向内方側かつ車両上方側へ向けて延びている。
上述のアウタリインフォースメント28は、前端部及び後端部がドアアウタパネル20の前端部及び後端部に結合されており、当該アウタリインフォースメント28によってドアアウタパネル20が補強されている。但し、このアウタリインフォースメント28の前部側には、折れ曲り予定部34(弱化部)が設定されており、当該折れ曲り予定部34においてアウタリインフォースメント28の曲げ剛性が低下している。
具体的には、図3に示されるように、アウタリインフォースメント28の前部側において上側フランジ部28B及び下側フランジ部28Eには、切欠部36及び切欠部38が形成されており、これらの切欠部36、38が形成された部位には、上側フランジ部28B及び下側フランジ部28Eが設けられていない構成になっている。これらの切欠部36、38は、車両上下方向に並んで形成されており、アウタリインフォースメント28は、切欠部36、38を通る垂直断面が折れ曲り予定部34とされている。この折れ曲り予定部34は、サイドドア本体部16の車両前後方向中央部よりも車両前方側に配置されている。具体的には、自動車12に設けられた図示しないフロントシート(車両用シート)が前後位置調整機構(シートスライド機構)のスライド可能範囲における前端に調整された状態(所謂フロントモスト状態)で、当該フロントシートに着座した乗員の胸部よりも車両前方側に折れ曲り予定部34が位置する構成になっている。そして、上側フランジ部28B及び下側フランジ部28Eは、折れ曲り予定部34の車両前方側及び車両後方側において車両前後方向に延在している。つまり、このアウタリインフォースメント28においては、車体に対するフロントシートの前後の位置に関わらず、当該フロントシートに着座した乗員の胸部の側方(車両幅方向外方)に位置する領域には、上側フランジ部28B及び下側フランジ部28Eが設けられた構成になっている。
<作用及び効果>
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成のサイドドア構造10では、アウタリインフォースメント28の上下の縁部が、折れ曲り予定部34を除く領域で車両幅方向内側へ曲げられることにより、アウタリインフォースメント28に上側フランジ部28B及び下側フランジ部28Eが設けられている。ここで、アウタリインフォースメント28の上下の縁部には、配線や組付用の穴等を形成する必要性が少ないため、アウタリインフォースメント28の車両前後方向に沿った所望の箇所に上側フランジ部28B及び下側フランジ部28Eを設定することができる。それにより、アウタリインフォースメント28の曲げ剛性を所望の領域で容易に向上させることができる。したがって、アウタリインフォースメント28に側面衝突の荷重F(図2参照)が入力された際に、アウタリインフォースメント28が予定していない箇所で不用意に折れ曲がることを防止又は効果的に抑制することができ、折れ曲り予定部34において狙い通りにアウタリインフォースメント28を折れ曲がらせることができる。
しかも、上述の折れ曲り予定部34は、サイドドア本体部16の車両前後方向中央部よりも車両前方側に設けられているため、乗員の胸部の側方に位置する領域においてアウタリインフォースメント28が折れ曲がることを防止又は効果的に抑制することができる。
なお、アウタリインフォースメント28の上下の縁部が補強されていない場合には、当該上下の縁部が予定していない箇所で不用意に折れ曲がり、その折れ線が本体部28A側へ伝播することがある。このような折れ曲がりは、本体部28Aに形成されたビード28C、28Dによっては抑制が困難であるが、本実施形態では、上側フランジ部28B及び下側フランジ部28Eによって上述の如き不用意な折れ曲がりを抑制することができる。
また、本実施形態では、下側フランジ部28Eと本体部28Aの垂下壁28A3とのなす角θ2が45度〜90度の範囲内に設定されている。このなす角θ2が90度(直角)に設定されている場合、下側フランジ部28Eが側面衝突の荷重Fの方向に延びる(荷重Fと平行になる)ため、アウタリインフォースメント28の下縁部側における下側フランジ部28Eが設けられた領域の曲げ剛性を効果的に向上させることができ、下側フランジ部28Eによって側面衝突の荷重Fを良好に支持することができる。したがって、下側フランジ部28Eが設けられた領域でアウタリインフォースメント28の曲げ剛性を効果的に向上させることができる。
一方、図4(A)に示されるように、上記なす角θ2が45度以上で90度未満の範囲内(鋭角)に設定されている場合、荷重Fによってビード28C、28Dが折れ曲がろうとすると、下側フランジ部28Eが本体部28Aの垂下壁28A3に重なる方向へ折れ曲がろうとする(図4(A)の矢印T参照)。このため、仮にビード28C、28Dが折れ曲がった場合でも、図4(B)に示されるように、下側フランジ部28Eが垂下壁28A3に重なり合うことにより、アウタリインフォースメント28における下側フランジ部28Eが設けられた領域の断面幅が2倍になる。これにより、当該領域においてアウタリインフォースメント28が不用意に折れ曲がることを防止又は効果的に抑制することができる(なお、図4(A)及び図4(B)では、アウタリインフォースメント28の一部の構成が概略的に記載されている)。
同様に、本実施形態では、上側フランジ部28Bと本体部28Aの縦壁28A1とのなす角θ1が0度〜45度の範囲内に設定されている。このなす角θ1が、0度よりも大きく且つ45度以下の範囲内(鋭角)に設定されている場合、上記荷重Fによってビード28C、28Dが折れ曲がろうとすると、上側フランジ部28Bが縦壁28A1に重なる方向へ折れ曲がろうとする。このため、仮にビード28C、28Dが折れ曲がった場合でも、上側フランジ部28Bが縦壁28A1に重なり合うことにより、アウタリインフォースメント28における上側フランジ部28Bが設けられた領域の断面幅が2倍になる。これにより、当該領域においてアウタリインフォースメント28が不用意に折れ曲がることを防止又は効果的に抑制することができる。
一方、上記なす角θ1が0度に設定されている場合、つまり上側フランジ部28Bが予め縦壁28A1に沿うように延びている場合でも、アウタリインフォースメント28における上側フランジ部28Bが設けられた領域の断面幅が2倍になるので、当該領域においてアウタリインフォースメント28が不用意に折れ曲がることを防止又は効果的に抑制することができる。
しかも、本実施形態では、ドアアウタパネル20の上縁部に設けられたフランジ部20Aが、アウタリインフォースメント28の上側フランジ部28Bに結合されており、当該上側フランジ部28Bと共に車両幅方向内側へ折り曲げられている。これにより、上側フランジ部28Bが設けられた領域の断面幅を更に増加させることができるので、アウタリインフォースメント28の不用意な折れ曲がりを一層良好に防止又は抑制することができる。
さらに、本実施形態では、上側フランジ部28Bが縦壁28A1に接近する側へ折り曲げられているため、車両幅方向に沿った上側フランジ部28Bの配置スペースを小さく設定することができる。これにより、ガラス用開口24におけるドアガラス22の配置スペースが不要に侵食されることを抑制できる。
また、本実施形態では、上側フランジ部28B及び下側フランジ部28Eによってビード28C、28Dの剛性を補うことができるので、ビード28C、28Dの形状をシンプルなものにすることができる。これにより、アウタリインフォースメント28の設計・製造を容易なものにすることができ、結果としてアウタリインフォースメント28の低コスト化を図ることができる。
<実施形態の補足説明>
上記実施形態では、上側フランジ部28B及び下側フランジ部28Eが補強部とされた場合について説明したが、請求項1に係る発明はこれに限らず、補強部の構成(形状)は適宜変更することができる。例えば、図5に示されるサイドドア構造10´(変形例)のように、アウタリインフォースメント28の下縁部が曲げられることにより、円筒状の補強部28Fが形成される構成にしてもよい。この補強部28Fは、車両前後方向に延びる閉断面を形成しているため、当該補強部28Fが設けられた領域においてアウタリインフォースメント28の下縁部側の曲げ剛性を効果的に向上させることができる。この点は、アウタリインフォースメント28の上縁部についても同様である。
また、上記実施形態では、下側フランジ部28Eが車両幅方向内側へ折り曲げられた構成にしたが、請求項1〜請求項6に係る発明はこれに限らず、下側フランジ部が車両幅方向外側へ折り曲げられた構成にしてもよい。その場合、側面衝突の荷重により、ドアアウタパネルが下側フランジ部の先端に当接することにより、アウタリインフォースメントとドアアウタパネルとによって車両前後方向に延びる閉断面が形成される。これにより、ドアベルトラインの折れ曲がりを防止又は効果的に抑制することができる。
また、上記実施形態では、アウタリインフォースメント28の上下の縁部における折れ曲り予定部34を除く全部の領域に上側フランジ部28B及び下側フランジ部28Eが形成された構成にしたが、請求項1〜請求項6に係る発明はこれに限らず、折れ曲り予定部34(切欠部36、38)よりも車両前方側には、上側フランジ部28B及び下側フランジ部28Eが形成されていない構成にしてもよい。この場合でも、折れ曲り予定部34においてアウタリインフォースメント28の断面積が急減するため、アウタリインフォースメント28が折れ曲り予定部34で折れ曲がるようにすることができる。
また、上記実施形態では、上側フランジ部28Bと縦壁28A1(本体部28A)とのなす角θ1が0度〜45度の範囲内に設定され、下側フランジ部28Eと垂下壁28A3(本体部28A)とのなす角θ2が45度〜90度の範囲内に設定された構成にしたが、請求項1〜請求項4に係る発明はこれに限らず、上側フランジ部とアウタリインフォースメントの本体部とのなす角は、90度未満に設定されていればよく、下側フランジ部とアウタリインフォースメントの本体部とのなす角は、90度以下に設定されていればよい。
また、上記実施形態では、ドアアウタパネル20のドアベルトライン21における上縁部(フランジ部20A)が、アウタリインフォースメント28の上側フランジ部28Bと共に車両幅方向内側へ折り曲げられた構成にしたが、請求項1〜請求項3に係る発明はこれに限らず、ドアアウタパネルのドアベルトラインにおける上縁部が、アウタリインフォースメントの上側フランジ部と共に車両幅方向内側へ折り曲げられず、アウタリインフォースメントの本体部側に接合された構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、アウタリインフォースメント28の上下の縁部の両方に補強部(上側フランジ部28B、下側フランジ部28E)が設けられた構成にしたが、請求項1に係る発明はこれに限らず、補強部は、アウタリインフォースメントの上下の縁部のうち少なくとも一方に設けられていればよい。
また、上記実施形態では、アウタリインフォースメント28の本体部28Aが、縦壁28A1、外方延出壁28A2及び垂下壁28A3を備えた構成にしたが、請求項1〜請求項6に係る発明はこれに限らず、アウタリインフォースメントの本体部の構成は適宜変更することができる。
また、上記実施形態では、自動車12のフロントサイドドアに対して本発明が適用された場合について説明したが、本発明は自動車のリヤサイドドアに対しても適用することができる。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことはいうまでもない。
10 自動車のサイドドア構造
16 フロントサイドドア本体部(サイドドア本体部)
20 ドアアウタパネル
21 ドアベルトライン
28 アウタリインフォースメント
28A 本体部
28B 上側フランジ部
28E 下側フランジ部
34 折れ曲り予定部

Claims (6)

  1. ドアアウタパネルとドアインナパネルとを有するサイドドア本体部と、
    前記サイドドア本体部内にドアベルトラインに沿って設けられ、前記ドアアウタパネルに結合され、上下の縁部のうち少なくとも一方における車両前後方向に沿った少なくとも一部の領域が車両幅方向一側へ曲げられることにより補強部が形成されたアウタリインフォースメントと、
    を備えた自動車のサイドドア構造。
  2. 前記アウタリインフォースメントの下縁部における車両前後方向に沿った少なくとも一部の領域が車両幅方向一側へ折り曲げられることにより前記補強部としての下側フランジ部が形成されており、当該下側フランジ部と前記アウタリインフォースメントの本体部とのなす角が90度以下に設定されている請求項1に記載の自動車のサイドドア構造。
  3. 前記アウタリインフォースメントの上縁部における車両前後方向に沿った少なくとも一部の領域が車両幅方向内側へ折り曲げられることにより前記補強部としての上側フランジ部が形成されており、当該上側フランジ部と前記アウタリインフォースメントの本体部とのなす角が90度未満に設定されている請求項1又は請求項2に記載の自動車のサイドドア構造。
  4. 前記ドアベルトラインにおける前記ドアアウタパネルの上縁部が、前記上側フランジ部に結合され、当該上側フランジ部と共に車両幅方向内側へ折り曲げられている請求項3に記載の自動車のサイドドア構造。
  5. 前記補強部は、車両前後方向に延びる閉断面を形成している請求項1に記載の自動車のサイドドア構造。
  6. 前記補強部は、前記アウタリインフォースメントの曲げ剛性が前記サイドドア本体部の車両前後方向中央部よりも車両前方側に設定された折れ曲り予定部で低下するように、少なくとも前記折れ曲り予定部の車両後方側において車両前後方向に延在している請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の自動車のサイドドア構造。
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