JP2013091789A - 剥離レジスト形成用硬化性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】低粘度で吐出性に優れ、かつ耐熱性、エッチング耐性、めっき耐性など各種耐性に優れる剥離レジスト形成用硬化性組成物、及びその硬化物並びにそれを用いた電子回路基板を提供する。
【解決手段】式(I):
Figure 2013091789

(Rは、水素原子又は1価の有機基。有機基は、エーテル基、ハロゲン原子を有していてもよい。)で表わされる化合物を含むことを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、プリント配線板、フレキシブル配線板、半導体パッケージ基板などの電子回路基板の製造に有用な剥離レジスト形成用硬化性組成物、及びその硬化物並びにそれを用いた電子回路基板に関するものである。さらに詳しくは、電子回路基板の製造に用いられる剥離レジスト(めっきレジスト、エッチングレジスト)として用いられ得る、低粘度で吐出性に優れ、エッチング耐性、剥離性に優れる剥離レジスト形成用硬化性組成物、及びその硬化物並びにそれを用いて製造される電子回路基板に関するものである。
電子回路基板の製造において、基板上にレジストパターンを形成し、めっき処理やエッチング処理を施した後、剥離液でレジストパターンを剥離して金属の回路パターンを形成する工程で使用される材料として、剥離レジストがある(例えば、特許文献1)。従来、高精度、高密度の観点から、レジストパターンの形成方法としては、フォトリソプロセス、すなわちレジストインキを塗工、フォトマスクを介して紫外線照射後、現像することにより画像形成し、必要に応じて加熱または光照射で仕上げ硬化するプロセスが使用されている。また環境問題への配慮から、現像液として希アルカリ水溶液を用いるアルカリ現像タイプのレジストインキが主流になっている。このようなフォトリソプロセス用の組成物は、現像により塗膜の大半を除去することになるため材料の利用効率が低く、大量の現像廃液を生ずる。また、塗布、乾燥、露光、現像、熱硬化など、多くの工程が必要であり、それらの工程には、塗布機、乾燥機、露光機、現像機、熱硬化炉などの設備が必要であることから、製造コストがかかるという欠点がある。さらに、レジスト組成物中の希釈剤として揮発性有機溶剤を使用するタイプは、環境への負荷がかかるという欠点もある。
このようなことから、インクジェットプリンターで画像を描画し、必要に応じて乾燥を行った後、光および/または熱で硬化させる方式(インクジェット方式)、および当該方式用の硬化性インキ組成物が提案されている(例えば、特許文献2)。電子回路基板用インキに限らず、一般に、インクジェット方式用インキには、インクジェットノズルからの吐出性が要求されるため、吐出時に十分低粘度であることが必要である。
ところで、電子回路基板用材料には、耐熱性、めっき耐性をはじめ各種耐性を高いレベルで要求される。そのため、電子回路基板用のレジストインキ組成物においては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレートなど、各種耐性に優れる樹脂を配合することが多い。しかし、このような樹脂を配合すると粘度が著しく増大するため、インクジェット方式に適用できる粘度とするには希釈剤を多量に配合する必要がある。
希釈剤として揮発性有機溶剤を使用すると、環境負荷がかかるというだけでなく、乾燥工程でにじみが発生して十分な画像精度が得られない、あるいは十分な膜厚とすることができない等の問題が生じる傾向にある。
希釈剤として低分子の重合性化合物(いわゆる反応性希釈剤)を使用する方法もある(例えば、特許文献3)。反応性希釈剤の割合が多いほど画像精度は向上するが、各種耐性が低下する傾向にあり、画像精度と各種耐性のバランスがフォトリソプロセスと同等以上となるインクジェット方式用インキの開発が強く求められている。
特開2005−31583号公報 特開平7−170053号公報 特開2009−235272号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、低粘度で吐出性に優れ、かつ耐熱性、めっき耐性など各種耐性に優れる剥離レジスト形成用硬化性組成物、及びその硬化物並びにそれを用いた電子回路基板を提供するものである。
本発明は、式(I):
Figure 2013091789
(式中、Rは水素原子又は1価の有機基を表す。該有機基は、炭化水素で構成され、エーテル基を有していてもよく、該炭化水素の水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。)で表わされる化合物を含むことを特徴とする、剥離レジスト形成用硬化性組成物に関する。
さらに、前記剥離レジスト形成用硬化性組成物をインクジェットプリンターで所望のパターンに描画し、活性エネルギー線および/または熱で硬化して得られる硬化物、並びにその硬化物をマスキングパターンとして回路が形成された電子回路基板に関する。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリロイル基」は「アクリロイル基」および/または「メタクリロイル基」を意味する。「(メタ)アクリル酸」は「アクリル酸」および/または「メタクリル酸」を意味する。また、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート」および/または「メタクリレート」を意味する。
本発明の剥離レジスト形成用硬化性組成物は、低粘度で吐出性に優れ、かつ耐熱性、エッチング耐性、めっき耐性など各種耐性に優れることから電子回路基板用の剥離レジストとして使用可能となる。本発明の剥離レジスト形成用硬化性組成物を用いて、インクジェットプリンターで画像を形成することにより、高い効率で材料を利用でき、環境負荷が低く、また電子回路基板の生産性が向上する。
本発明の剥離レジスト形成用硬化性組成物は、前記したように、式(I):
Figure 2013091789
(式中、Rは水素原子又は1価の有機基を表す。該有機基は、炭化水素で構成され、エーテル基を有していてもよく、該炭化水素の水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。)で表わされる化合物である、α−アリルオキシメチルアクリル酸系単量体〔以下、単にAMA系単量体ともいう〕を含むことを特徴とする。
AMA系単量体は低粘度でかつ溶解力が高く希釈性に優れるため、本発明の硬化性組成物は低粘度で吐出性に優れた剥離レジスト形成用インキとなる。
また、AMA系単量体は、例えば、式:
Figure 2013091789
(式中、Rは前記と同じ。X・は開始ラジカルまたは生長ラジカルを示す)
で表わされるように、環化しながら重合して、両隣にメチレン基を配した5員環エーテル構造を繰り返し単位とする主鎖骨格を形成する。両隣にメチレン基を配した5員環エーテル構造は、種々の基材に対する密着性に優れ、高いガラス転移温度および硬度を有しながら柔軟で追随性が高く、耐熱分解性が高いことから、プラスチックなどの有機系材料のみならず、ガラスなどの無機酸化物系材料、銅やアルミなどの金属系材料など多くの種類の基材に密着することができ、また高い耐久性を有する。
また、例えば、式:
Figure 2013091789
(式中、Rは前記と同じ。X・は開始ラジカルまたは生長ラジカルを示す)
で表わされるように、一部が環化せずに重合して、前記の両隣にメチレン基を配した5員環エーテル構造を繰り返し単位とする主鎖骨格の中に、側鎖にアリルエーテル基を有する単位が一部含まれるような主鎖骨格を形成することが可能である。大抵の場合、側鎖にアリルエーテル基を有する単位が生じる割合は、AMA系単量体100mol%のうち1〜20mol%の間であるが、硬化条件や共重合する成分の種類・量によって変化するため、これに限定されるものではない。生じたアリルエーテル基はさらに反応して架橋の起点となり得るものである、特に100℃以上、好ましくは150℃以上の温度で効果的に熱硬化反応を起こして架橋する。結果として、前記の両隣にメチレン基を配した5員環エーテル構造を繰り返し単位とする強靭な主鎖骨格どうしが、耐加水分解性の高い結合であるエーテル結合を介して結合・架橋し、さらに耐久性が向上した構造を形成する。
前記式(I)において、Rは水素原子又は1価の有機基を表す。該有機基は、炭化水素で構成され、エーテル基を有していてもよく、該炭化水素の水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。該有機基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、また環状構造を含んでいてもよい。炭化水素基としては、例えば、炭素数1以上の鎖状飽和炭化水素基、炭素数3以上の鎖状不飽和炭化水素基、炭素数3以上の脂環式炭化水素基、炭素数6以上の芳香族炭化水素基などが挙げられる。これらのなかでは、炭素数1〜30の鎖状飽和炭化水素基、炭素数3〜30の鎖状不飽和炭化水素基、炭素数4〜30の脂環式炭化水素基および炭素数6〜30の芳香族炭化水素基が好ましい。前記置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、シアノ基、トリメチルシリル基などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
前記鎖状飽和炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−アミル基、sec−アミル基、tert−アミル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、sec−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、sec−オクチル基、tert−オクチル基、2−エチルヘキシル基、カプリル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ラウリル基、トリデシル基、ミリスチル基、ペンタデシル基、セチル基、ヘプタデシル基、ステアリル基、ノナデシル基、エイコシル基、セリル基、メリシル基などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
前記鎖状不飽和炭化水素基としては、例えば、クロチル基、1,1−ジメチル−2−プロペニル基、2−メチル−ブテニル基、3−メチル−2−ブテニル基、3−メチル−3−ブテニル基、2−メチル−3−ブテニル基、オレイル基、リノール基、リノレン基などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
前記脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、4−メチルシクロヘキシル基、4−tert−ブチルシクロヘキシル基、トリシクロデカニル基、イソボルニル基、アダマンチル基、ジシクロペンタニル基、ジシクロペンテニル基などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
前記芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、ベンジル基、ジフェニルメチル基、ジフェニルエチル基、トリフェニルメチル基、シンナミル基、ナフチル基、アントラニル基などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
エーテル結合を有する炭化水素基としては、例えば、メトキシエチル基、メトキシエトキシエチル基、メトキシエトシキエトキシエチル基、3−メトキシブチル基、エトキシエチル基、エトキシエトキシエチル基などの鎖状エーテル基;シクロペントキシエチル基、シクロヘキシルオキシエチル基、シクロペントキシエトキシエチル基、シクロヘキシルオキシエトキシエチル基、ジシクロペンテニルオキシエチル基などの脂環式炭化水素基と鎖状エーテル基を併せ持つ基;フェノキシエチル基、フェノキシエトキシエチル基などの芳香族炭化水素基と鎖状エーテル基を併せ持つ基;グリシジル基、β−メチルグリシジル基、β−エチルグリシジル基、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル基、2−オキセタンメチル基、3−メチル−3−オキセタンメチル基、3−エチル−3−オキセタンメチル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロフルフリル基、テトラヒドロピラニル基、ジオキサゾラニル基、ジオキサニル基などの環状エーテル基などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
AMA系単量体の具体例としては、α−アリルオキシメチルアクリル酸、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−プロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸イソプロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸sec−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸tert−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−アミル、α−アリルオキシメチルアクリル酸sec−アミル、α−アリルオキシメチルアクリル酸tert−アミル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ネオペンチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−ヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸sec−ヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−ヘプチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−オクチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸sec−オクチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸tert−オクチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸2−エチルヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸カプリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ノニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸デシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ウンデシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ラウリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸トリデシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ミリスチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ペンタデシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸セチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ヘプタデシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ステアリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ノナデシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エイコシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸セリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メリシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸クロチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸1,1−ジメチル−2−プロペニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸2−メチルブテニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸3−メチル−2−ブテニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸3−メチル−3−ブテニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸2−メチル−3−ブテニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸オレイル、α−アリルオキシメチルアクリル酸リノール、α−アリルオキシメチルアクリル酸リノレン、α−アリルオキシメチルアクリル酸シクロペンチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸シクロペンチルメチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸シクロヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸シクロヘキシルメチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸4−メチルシクロヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸4−tert−ブチルシクロヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸トリシクロデカニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸イソボルニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸アダマンチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジシクロペンタニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジシクロペンテニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸フェニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチルフェニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジメチルフェニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸トリメチルフェニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸4−tert−ブチルフェニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ベンジル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジフェニルメチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジフェニルエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸トリフェニルメチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸シンナミル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ナフチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸アントラニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メトキシエトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メトキシエトシキエトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸3−メトキシブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エトキシエトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸シクロペントキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸シクロヘキシルオキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸シクロペントキシエトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸シクロヘキシルオキシエトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸フェノキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸フェノキシエトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸グリシジル、α−アリルオキシメチルアクリル酸β−メチルグリシジル、α−アリルオキシメチルアクリル酸β−エチルグリシジル、α−アリルオキシメチルアクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸2−オキセタンメチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸3−メチル−3−オキセタンメチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸3−エチル−3−オキセタンメチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸テトラヒドロフラニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸テトラヒドロフルフリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸テトラヒドロピラニル、ジオキサゾラニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジオキサニルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのAMA系単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらのAMA系単量体のなかでは、α−アリルオキシメチルアクリル酸、アルキル基の炭素数が1〜4であるα−アリルオキシメチルアクリル酸アルキルが、希釈性および密着性が特に優れる点で好ましい。
本発明の硬化性組成物におけるAMA系単量体の含有率は、AMA系単量体以外の添加物の種類、インクジェットプリンターの種類、画像描画条件などによって異なるので一概には決定することができないことから、当該用途などに応じて適宜決定することが好ましい。吐出性と密着性の観点から、本発明の硬化性組成物におけるAMA系単量体の含有率は10〜95質量%が好ましく、より好ましくは20〜90質量%、さらに好ましくは30〜80質量%である。
本発明の硬化性組成物には、必要により、他の成分が適量で含まれていてもよい。他の成分としては、例えば、光ラジカル重合開始剤、AMA系単量体以外のラジカル重合性化合物、バインダー樹脂、酸化防止剤、連鎖移動剤、ラジカル重合性化合物以外の硬化性化合物、色材(染料・顔料)、顔料分散剤、顔料分散助剤、熱ラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤、溶媒、レベリング剤、スリップ剤、フィラー、分散剤、カップリング剤、タッキファイヤー、可塑剤、近赤外線吸収剤、耐光安定剤、難燃化剤、艶消し剤、帯電防止剤、揺変化剤、揺硬化促進剤、揺変助剤などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの他の成分は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
前記他の成分のなかで主たる成分としては、例えば、光ラジカル重合開始剤(A)、AMA系単量体以外のラジカル重合性化合物(B)、バインダー樹脂(C)などが挙げられる。また、本発明の硬化性組成物をアルカリ剥離液で剥離できる剥離レジストとして用いる場合、本発明の硬化性組成物中に酸基を有する化合物(D)を含ませることが好ましい。
<光ラジカル重合開始剤(A)>
本発明の硬化性組成物は、電子線や放射線などの高エネルギーの活性エネルギー線あるいは高温の熱源により硬化させる場合は、ラジカル重合開始剤を併用せずとも効果的に硬化することが可能であるが、紫外線や可視光などの安価な光源による活性エネルギー線や比較的低い温度で硬化させる場合には、より効果的に硬化させるために光ラジカル重合開始剤および/または熱ラジカル重合開始剤を併用することが好ましい。特に画像精度の観点から紫外線による硬化が好ましいことから、光ラジカル重合開始剤(A)を併用するのが好ましい。
光ラジカル重合開始剤(A)としては、例えば、アルキルフェノン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾイン系化合物、チオキサントン系化合物、ハロメチル化トリアジン系化合物、ハロメチル化オキサジアゾール系化合物、ビイミダゾール系化合物、オキシムエステル系化合物、チタノセン系化合物、安息香酸エステル系化合物、アクリジン系化合物などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの光ラジカル開始剤(A)は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
アルキルフェノン系化合物としては、例えば、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−〔4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル〕フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタノン、2−(ジメチルアミノ)−2−〔(4−メチルフェニル)メチル〕−1−〔4−(4−モルホリニル)フェニル〕−1−ブタノンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのアルキルフェノン系化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ベンゾフェノン系化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、2−カルボキシベンゾフェノンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのベンゾフェノン系化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ベンゾイン系化合物としては、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのベンゾイン系化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
チオキサントン系化合物としては、例えば、チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのチオキサントン系化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ハロメチル化トリアジン系化合物としては、例えば、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−sec−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−sec−トリアジン、2−(4−エトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−sec−トリアジン、2−(4−エトキシカルボキニルナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−sec−トリアジンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのハロメチル化トリアジン系化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ハロメチル化オキサジアゾール系化合物としては、例えば、2−トリクロロメチル−5−〔β−(2’−ベンゾフリル)ビニル〕−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−〔β−(2’−(6”−ベンゾフリル)ビニル)〕−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−フリル−1,3,4−オキサジアゾールなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのハロメチル化オキサジアゾール系化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ビイミダゾール系化合物としては、例えば、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾールなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのビイミダゾール系化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
オキシムエステル系化合物としては、例えば、1−〔4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)〕−1,2−オクタンジオン、1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−,1−(O−アセチルオキシム)エタノンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのオキシムエステル系化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
チタノセン系化合物としては、例えば、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウムなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのチタノセン系化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
安息香酸エステル系化合物としては、例えば、p−ジメチルアミノ安息香酸、p−ジエチルアミノ安息香酸などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの安息香酸エステル系化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
アクリジン系化合物としては、例えば、9−フェニルアクリジンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
本発明の硬化性組成物の感度および硬化性は、光ラジカル重合開始剤とともに光増感剤またはラジカル重合促進剤を用いることにより、向上させることができる。光増感剤やラジカル重合促進剤としては、例えば、色素系化合物、ジアルキルアミノベンゼン系化合物、メルカプタン系水素供与体などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。光増感剤およびラジカル重合促進剤の具体例としては、キサンテン色素、クマリン色素、3−ケトクマリン系化合物、ピロメテン色素などの色素系化合物;4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシルなどのジアルキルアミノベンゼン系化合物;2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾールなどのメルカプタン系水素供与体などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの光増感剤およびラジカル重合促進剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
本発明の硬化性組成物中の光ラジカル重合開始剤(A)の含有割合は、本発明の硬化性組成物の硬化性および経済性を向上させる観点から、好ましくは0.01〜20質量%、より好ましくは0.05〜15質量%、さらに好ましくは0.1〜10質量%である。また、ラジカル重合促進剤および光増感剤の量は、硬化性および経済性を向上させる観点から、好ましくは0.001〜20質量%、より好ましくは0.005〜10質量%、さらに好ましくは0.01〜10質量%である。
<AMA系単量体以外のラジカル重合性化合物(B)>
本発明の硬化性組成物は、諸性能を調整するために、硬化成分として、AMA系単量体以外のラジカル重合性化合物(B)を含有させてもよい。本発明の硬化性組成物においてラジカル重合性化合物(B)を含む場合、その含有割合は、本発明の硬化性組成物の硬化性および耐久性向上の観点から、AMA系単量体に対して、好ましくは0.1〜1900質量%、より好ましくは1〜900質量%、さらに好ましくは3〜450質量%である。ラジカル重合性化合物(B)としては、ラジカル重合性基を同一分子内に1個有する化合物である単官能ラジカル重合性単量体(B−1)と、ラジカル重合性基を同一分子内に2個以上有する化合物である多官能ラジカル重合性化合物(B−2)とに分類できる。
〔単官能ラジカル重合性単量体(B−1)〕
単官能ラジカル重合性単量体(B−1)としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド、不飽和モノカルボン酸、不飽和多価カルボン酸、不飽和基とカルボキシル基の間が鎖延長されている不飽和モノカルボン酸、不飽和酸無水物、芳香族ビニル、N置換マレイミド、共役ジエン、ビニルエステル、ビニルエーテル、N−ビニル化合物、不飽和イソシアネートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの単官能ラジカル重合性単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸sec−アミル、(メタ)アクリル酸tert−アミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸β−メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸β−エチルグリシジル、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸エチルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの(メタ)アクリル酸エステルは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルホリンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの(メタ)アクリルアミドは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
不飽和モノカルボン酸類としては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、けい皮酸、ビニル安息香酸などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの不飽和モノカルボン酸は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
不飽和多価カルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの不飽和多価カルボン酸は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
不飽和基とカルボキシル基の間が鎖延長されている不飽和モノカルボン酸としては、例えば、コハク酸モノ(2−アクリロイルオキシエチル)、コハク酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの不飽和基とカルボキシル基の間が鎖延長されている不飽和モノカルボン酸は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
不飽和酸無水物としては、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの不飽和酸無水物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
芳香族ビニルとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、メトキシスチレンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの芳香族ビニルは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
N置換マレイミドとしては、例えば、メチルマレイミド、エチルマレイミド、イソプロピルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド、ベンジルマレイミド、ナフチルマレイミドなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのN置換マレイミドは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
共役ジエンとしては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの共役ジエンは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ビニルエステルとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのビニルエステルは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ビニルエーテルとしては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ノニルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、メトキシエトキシエチルビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのビニルエーテルは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
N−ビニル化合物としては、例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルモルフォリン、N−ビニルアセトアミドなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのN−ビニル化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
不飽和イソシアネートとしては、例えば、(メタ)アクリル酸イソシアナトエチル、アリルイソシアネートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの不飽和イソシアネートは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
〔多官能ラジカル重合性化合物(B−2)〕
多官能ラジカル重合性化合物(B−2)は、前記したように、ラジカル重合性基を同一分子内に2個以上有する化合物である。多官能ラジカル重合性化合物におけるラジカル重合性基は、好ましくは炭素−炭素二重結合であり、より好ましくは隣接する官能基により共役活性化された炭素−炭素二重結合である。
共役活性化された炭素−炭素二重結合としては、例えば、1,3−ブタジエン構造などの炭素−炭素二重結合が隣接共役している炭素−炭素二重結合、カルボニル基が隣接共役している炭素−炭素二重結合、シアノ基が隣接共役している炭素−炭素二重結合、芳香環が隣接共役している炭素−炭素二重結合などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの共役活性化された炭素−炭素二重結合のなかでは、重合活性を高める観点から、カルボニル基が隣接共役している炭素−炭素二重結合、シアノ基が隣接共役している炭素−炭素二重結合および芳香環が隣接共役している炭素−炭素二重結合が好ましく、カルボニル基が隣接共役している炭素−炭素二重結合がより好ましく、式:
Figure 2013091789
(式中、Rは水素原子またはメチル基を示す)
で表わされる(メタ)アクリロイル基および式:
Figure 2013091789
で表わされるマレイミド基がさらに好ましく、(メタ)アクリロイル基が特に好ましい。
したがって、多官能ラジカル重合性化合物(B−2)のなかでは、(メタ)アクリロイル基を1個以上有する多官能(メタ)アクリル系化合物およびマレイミド基を1個以上有する多官能マレイミド系化合物が好ましく、(メタ)アクリロイル基を2個以上有する多官能(メタ)アクリル系化合物およびマレイミド基を2個以上有する多官能マレイミド系化合物がより好ましい。
多官能ラジカル重合性化合物(B−2)としては、例えば、多官能(メタ)アクリル酸エステル、ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル、アリル基含有(メタ)アクリル酸エステル、多官能(メタ)アクリロイル基含有イソシアヌレート、多官能ウレタン(メタ)アクリレートなどの多官能(メタ)アクリル系化合物;多官能マレイミド系化合物;多官能ビニルエーテル;多官能アリル系化合物;多官能芳香族ビニルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの多官能ラジカル重合性化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
多官能(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAアルキレンオキシドジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFアルキレンオキシドジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン付加ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン付加ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン付加ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの多官能(メタ)アクリル酸エステルは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸5−ビニロキシペンチル、(メタ)アクリル酸6−ビニロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸p−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシエトキシ)エチルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステルは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
アリル基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アリルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
多官能(メタ)アクリロイル基含有イソシアヌレートとしては、例えば、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(メタクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、アルキレンオキシド付加トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、アルキレンオキシド付加トリ(メタクリロイルオキシエチル)イソシアヌレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの多官能(メタ)アクリロイル基含有イソシアヌレートは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
多官能ウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの多官能イソシアネートと(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどの水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとの反応で得られる多官能ウレタン(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
多官能マレイミド系化合物としては、例えば、4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、m−フェニレンビスマレイミド、ビスフェノールAジフェニルエーテルビスマレイミド、3,3’−ジメチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、4−メチル−1,3−フェニレンビスマレイミド、1,6−ビスマレイミド−(2,2,4−トリメチル)ヘキサン、フェニルメタンマレイミドオリゴマーなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの多官能マレイミド系化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
多官能ビニルエーテルとしては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ブチレングリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、ビスフェノールAアルキレンオキシドジビニルエーテル、ビスフェノールFアルキレンオキシドジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、グリセリントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、エチレンオキシド付加ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、エチレンオキシド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、エチレンオキシド付加ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの多官能ビニルエーテルは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
多官能アリル系化合物としては、例えば、エチレングリコールジアリルエーテル、ジエチレングリコールジアリルエーテル、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、プロピレングリコールジアリルエーテル、ブチレングリコールジアリルエーテル、ヘキサンジオールジアリルエーテル、ビスフェノールAアルキレンオキシドジアリルエーテル、ビスフェノールFアルキレンオキシドジアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラアリルエーテル、グリセリントリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタアリルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサアリルエーテル、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリアリルエーテル、エチレンオキシド付加ジトリメチロールプロパンテトラアリルエーテル、エチレンオキシド付加ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、エチレンオキシド付加ジペンタエリスリトールヘキサアリルエーテルなどの多官能アリルエーテル;トリアリルイソシアヌレートなどの多官能アリル基含有イソシアヌレート;フタル酸ジアリル、ジフェン酸ジアリルなどの多官能アリルエステル;ビスアリルナジイミド化合物など;ビスアリルナジイミド化合物などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの多官能アリル系化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
多官能芳香族ビニルとしては、例えば、ジビニルベンゼンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
多官能ラジカル重合性化合物(B−2)は、ラジカル重合性基以外の骨格部分が単量体に基づく繰り返し単位を有するオリゴマーまたはポリマーであってもよい。多官能ラジカル重合性化合物の分子量が1000未満である場合にはオリゴマーに分類し、分子量が1000以上である場合にはポリマーに分類することができる。
多官能ラジカル重合性化合物(B−2)のオリゴマーまたはポリマーの骨格としては、例えば、ポリエステル系骨格、ポリエーテル系骨格、ポリウレタン系骨格、ポリブタジエンやポリイソプレンなどの共役ジエン系ポリマー骨格、ポリ(メタ)アクリレート系骨格、フェノール樹脂骨格、アニリン樹脂骨格、ポリオレフィン系骨格、ポリアミド系骨格、シクロオレフィン系ポリマー骨格、ポリシロキサン系骨格などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの骨格のなかでは、ポリエステル系骨格、ポリエーテル系骨格、ポリウレタン系骨格、共役ジエン系ポリマー骨格、ポリ(メタ)アクリレート系骨格、フェノール樹脂骨格およびアニリン樹脂骨格が好ましい。
骨格部分とラジカル重合性基とは、共有結合で結合していればよいが、エステル結合および/またはウレタン結合を介して結合していることが好ましい。
多官能ラジカル重合性化合物(B−2)のオリゴマーまたはポリマーとしては、例えば、(メタ)アクリロイル基が骨格部分とウレタン結合を介して結合しているウレタン(メタ)アクリレート系重合性オリゴマー、(メタ)アクリロイル基が骨格部分とウレタン結合を介して結合しているウレタン(メタ)アクリレート系ポリマー、エポキシ樹脂(エポキシ基を有するオリゴマーまたはポリマー)に(メタ)アクリル酸を付加させた構造を有するエポキシ(メタ)アクリレート系重合性オリゴマー、エポキシ樹脂(エポキシ基を有するオリゴマーまたはポリマー)に(メタ)アクリル酸を付加させた構造を有するエポキシ(メタ)アクリレート系ポリマー、(メタ)アクリロイル基がポリエステル系骨格とエステル結合を介して結合しているポリエステル(メタ)アクリレート系重合性オリゴマー、(メタ)アクリロイル基がポリエステル系骨格とエステル結合を介して結合しているポリエステル(メタ)アクリレート系ポリマー、(メタ)アクリロイル基がフェノール樹脂骨格とエステル結合を介して結合しているフェニルメタン(メタ)アクリレート系重合性オリゴマー、(メタ)アクリロイル基がフェノール樹脂骨格とエステル結合を介して結合しているフェニルメタン(メタ)アクリレート系ポリマー、アニリン樹脂骨格にマレイミド基が直接結合しているフェニルメタンマレイミド系重合性オリゴマー、アニリン樹脂骨格にマレイミド基が直接結合しているフェニルメタンマレイミド系ポリマーなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
多官能ラジカル重合性化合物(B−2)は、商業的に容易に入手することができる。商業的に容易に入手することができる多官能ラジカル重合性化合物としては、例えば、共栄社化学(株)製、商品名:ライトアクリレート3EG−A、ライトアクリレート4EG−A、ライトアクリレート9EG−A、ライトアクリレート14EG−A、ライトアクリレートNP−A、ライトアクリレート1,6−HX−A、ライトアクリレート1,9ND−A、ライトアクリレートDCP−A、ライトアクリレートBP−4EA、ライトアクリレートBP−4PA、ライトアクリレートTMP−A、ライトアクリレートTMP−3EO−A、ライトアクリレートTMP−6EO−3A、ライトアクリレートPE−3A、ライトアクリレートPE−4A、ライトアクリレートDPE−6A、ライトアクリレートBA−134、ライトアクリレートHPP−A、ライトアクリレートPTMGA−250、ライトアクリレートDTMP−4A、ライトエステルEG、ライトエステル2EG、ライトエステル3EG、ライトエステル4EG、ライトエステル9EG、ライトエステル14EG、ライトエステルNP、ライトエステル1・3BG、ライトエステル1,4−BG、ライトエステル1,6−HX、ライトエステル1,9ND、ライトエステル1・10DC、ライトエステルTMP、ライトエステルG−101P、ライトエステルG−201P、ライトエステルBP−2EM、エポキシエステル40EM、エポキシエステル70PA、エポキシエステル200PA、エポキシエステル80MFA、エポキシエステル3002M、エポキシエステル3002A、エポキシエステル1600A、エポキシエステル3000M、エポキシエステル3000A、エポキシエステル200EA、エポキシエステル400EA、AH−600、AT−600、UA−306H、AI−600、UA−101T、UA−101I、UA−306T、UA−306Iなど;
SARTOMER社製、品番:SR212、SR213、SR230、SR238F、SR247、SR259、SR268、SR272、SR306H、SR344、SR349、CD406、SR508、CD536、CD560、CD561、CD562、CD564、CD580、CD581、CD582、SR601、SR602、SR610、CD802、SR833、SR9003、CD9038、CD9043、SR9045、SR9209A、SR101、SR150、SR205、SR206、SR209、SR210、SR214、SR239、SR248、SR252、CD262、SR297、SR348、CD401、SR480、CD540、SR541、CD542、SR603、SR644、SR740、SR9036、SR351S、SR368、SR415、SR444、SR454、SR492、SR499、CD501、SR502、SR9020、9021、SR9035、SR350、SR9009、SR9011、SR295、SR355、SR494、SR399、SR9041、SR9012、CD9051、CD9053、CN929、CN940、CN944B85、CN959、CN961、CN961E75、CN961H81、CN962、CN963、CN963A80、CN963B80、CN963E75、CN963E80、CN963J75、CN964、CN964A85、CN964E75、CN965、CN965A80、CN966、CN966A80、CN966B85、CN966H90、CN966J75、CN966R60、CN968、CN980、CN981、CN981A75、CN981B88、CN982、CN982A75、CN982B88、CN982E75、CN982P90、CN983、CN985B88、CN989、CN991、CN996、CN9001、CN9002、CN9004、CN9005、CN9006、CN9007、CN9008、CN9009、CN9010、CN9011、CN9014、CN9178、CN9788、CN9893、CN902J75、CN970A60、CN970E60、CN970H75、CN971、CN971A80、CN972、CN973、CN973A80、CN973H85、CN973J75、CN975、CN977C70、CN978、CN992、CN994、CN997、CN999、CN9165、CN9782、CN9783、CN1963、CN2901、CN2902、CN2920、CN2921、CN3210、CN3211、CN104、CN104A80、CN104B80、CN104D80、CN111US、CN112C60、CN113D70、CN115、CN116、CN117、CN118、CN119、CN120、CN120A75、CN120B60、CN120B80、CN120C60、CN120C80、CN120D80、CN120E50、CN120M50、CN121、CN132、CN133、CN136、CN137、CN151、CN152、CNUVE151、CNUVE150/80、CN160、CN2100、CN2101、CN2102E、CN292、CN293、CN394、CN296、CN299、CN2200、CN2203、CN2250、CN2251、CN2252、CN2253、CN2254、CN2255、CN2256、CN2257、CN2258、CN2259、CN2260、CN2261、CN2262、CN2270、CN2271E、CN2272、CN2273、CN2276、CN2278、CN2279、CN2280、CN2281、CN2282、CN2285、CN2297A、CN2298、CN2470、CN2300、CN2301、CN2302、CN2303、CN2304、CN147、CN301、CN303、CN307、CN371、CN501、CN550、CN551、CN2201、CN736、CN738、CN9101、CN2600、CN990、CN9800など;
大阪有機化学工業(株)製、商品名:ビスコート#195、ビスコート#230、ビスコート#260、ビスコート#310HP、ビスコート#335HP、ビスコート#700、ビスコート#540、ビスコート#295、ビスコート#300、ビスコート#400、ビスコート#360、ビスコート#802、ビスコート#1000、ビスコート#1020、ビスコート#3PA、ビスコート#3PMA、STAR−501、BAC−15、BAC−45、UV−4108F、UV−4117Fなど;
日本合成化学工業(株)製、商品名:紫光UV−1700B、紫光UV−6300B、紫光UV−7550B、紫光UV−7600B、紫光UV−7605B、紫光UV−7610B、紫光UV−7620EA、紫光UV−7630B、紫光UV−7640B、紫光UV−7650B、紫光UV−6630B、紫光UV−7000B、紫光UV−7510B、紫光UV−7461TE、紫光UV−2000B、紫光UV−2750B、紫光UV−3000B、紫光UV−3200B、紫光UV−3210EA、紫光UV−3300B、紫光UV−3310B、紫光UV−3500BA、紫光UV−3520TL、紫光UV−3700B、紫光UV−6640Bなど;
東亞合成(株)製、商品名:アロニックスM−208、アロニックスM−211B、アロニックスM−215、アロニックスM−220、アロニックスM−225、アロニックスM−270、アロニックスM−240、アロニックスM−309、アロニックスM−310、アロニックスM−321、アロニックスM−350、アロニックスM−360、アロニックスM−313、アロニックスM−315、アロニックスM−306、アロニックスM−305、アロニックスM−303、アロニックスM−452、アロニックスM−450、アロニックスM−408、アロニックスM−403、アロニックスM−400、アロニックスM−402、アロニックスM−404、アロニックスM−406、アロニックスM−405、アロニックスM−460、アロニックスM−510、アロニックスM−520、アロニックスM−1100、アロニックスM−1200、アロニックスM−6100、アロニックスM−6200、アロニックスM−6250、アロニックスM−6500、アロニックスM−7100、アロニックスM−7300K、アロニックスM−8030、アロニックスM−8060、アロニックスM−8100、アロニックスM−8530、アロニックスM−8560、アロニックスM−9050など;
(株)日本触媒製、商品名:VEEA、VEEMなど;(株)クラレ製、品番:UC−203;大和化成工業(株)製、品番:BMI−1000、BMI−2000、BMI−2300、BMI−3000、BMI−4000、BMI−5100、BMI−7000、BMI−TMHなど;丸善石油化学(株)製、品番BANI−M,BANI−Xなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの多官能ラジカル重合性化合物(B−2)は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
<バインダー樹脂(C)>
本発明の硬化性組成物には、その粘度調整、塗膜形成性の調整、接着性の向上、耐久性の向上、剥離性の調整、硬化時の収縮の低減、屈折率の調整などの観点から、非ラジカル重合性のポリマーあるいはオリゴマーである、バインダー樹脂(C)が適量で含まれていてもよい。
バインダー樹脂(C)としては、例えば、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、ポリオレフィン系樹脂、環状オレフィン系樹脂、塩素含有樹脂、臭素含有樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド、セルロース系樹脂、ポリアセタール系樹脂、フッ素樹脂、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルニトリル、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリオキシベンジレン、ポリアミドイミド、シリコーン樹脂などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのバインダー樹脂(C)は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
<酸基を有する化合物(D)>
本発明の硬化性組成物をアルカリ剥離液で剥離できる剥離レジストとして用いる場合、本発明の硬化性組成物中に酸基を有する化合物(D)を含ませることが好ましい。
酸基としては、カルボキシル基、フェノール性水酸基、カルボン酸無水物基、酸性リン酸エステル基、スルホン酸基、スルフィン酸基など、アルカリ水と中和反応する官能基が挙げられ、これら1種のみを有していても、2種以上有していてもよい。これらの中では、カルボキシル基、カルボン酸無水物基、酸性リン酸エステル基が好ましい。
酸基を有する化合物(D)としては、上記酸基を有する化合物であれば特に限定されないが、硬化性と耐久性の観点から、上記AMA系単量体、AMA系単量体以外のラジカル重合性化合物(B)、バインダー樹脂(C)のいずれかに分類される化合物であることが好ましい。すなわち、酸基を有する化合物(D)は、酸基を有するAMA系単量体、酸基を有するAMA系単量体以外のラジカル重合性化合物(B)、酸基を有するバインダー樹脂(C)のいずれかであることが好ましく、1種のみを使用しても、2種以上を使用してもよい。
酸基を有するAMA系単量体としては、例えば、α−アリルオキシメチルアクリル酸が挙げられるが、これに限定されるものではない。
酸基を有するAMA系単量体以外のラジカル重合性化合物(B)のうち、単官能ラジカル重合性単量体(B−1)としては、例えば、前述の不飽和モノカルボン酸、不飽和多価カルボン酸、不飽和基とカルボキシル基の間が鎖延長されている不飽和モノカルボン酸などのカルボン酸系単量体;酸性リン酸エステル系単量体;スルホン酸系単量体が挙げられる。
不飽和モノカルボン酸、不飽和多価カルボン酸、不飽和基とカルボキシル基の間が鎖延長されている不飽和モノカルボン酸などのカルボン酸系単量体の具体例は、前述の通りであるが、これらに限定されるものではない。
酸性リン酸エステル系単量体としては、例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルヒドロジェンホスフェートなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
スルホン酸系単量体としては、例えば、ビニルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、4−スチレンスルホン酸などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
酸基を有するAMA系単量体以外のラジカル重合性化合物(B)のうち、多官能ラジカル重合性化合物(B−2)としては、例えば、2個以上の(メタ)アクリロイル基と1個以上の水酸基を有する水酸基含有多官能(メタ)アクリル酸エステル類の水酸基の少なくとも1個に、多塩基酸無水物を反応させてカルボキシル基を導入した構造を有する化合物である、カルボキシル変性多官能(メタ)アクリル酸エステル類;エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を付加させて生じた水酸基の少なくとも1個に多塩基酸無水物を反応させてカルボキシル基を導入した構造を有する化合物である、カルボキシル変性エポキシ(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリル酸共重合体にカルボキシル基と反応する官能基と(メタ)アクリロイル基とを有する化合物を反応させ、共重合体の側鎖に(メタ)アクリロイル基を導入した構造を有する化合物である、側鎖(メタ)アクリロイル変性(メタ)アクリル樹脂などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
酸基を有するバインダー樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル酸共重合体、末端カルボキシル化ポリエステル、末端カルボキシル化ポリエーテルなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
酸基を有する化合物(D)の含有量としては、剥離条件に応じて適宜調整すれうばよいが、剥離性と耐久性のバランスの観点から、硬化性組成物の酸価[mgKOH/g]が1〜300、好ましくは3〜200、より好ましくは5〜100となるように含有量を調整すればよい。なお、硬化性組成物の酸価は、硬化性組成物中の酸の総量[mmol]を硬化性組成物の総量[g]で除し、水酸化カリウムの分子量を乗ずれば算出できる。
本発明の硬化性組成物には、安定性を向上させる観点から、酸化防止剤を適量で用いてもよい。酸化防止剤は、ラジカル連鎖防止性を有する1次酸化防止剤と過酸化物分解性を有する2次酸化防止剤とに分類することができる。
1次酸化防止剤としては、例えば、ヒドロキノン類、ベンゾキノン類、フェノール類、芳香族アミン類、フェノチアジン類、ジチオカルバミン酸金属塩類、ニトロソ化合物などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。2次酸化防止剤としては、例えば、ホスフィン、ホスファイトなどのリン系化合物、チオエーテルやメルカプトベンズイミダゾール、チオウレアなどのイオウ系化合物などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。1次酸化防止剤は、それ単独で用いるか、または2次酸化防止剤と併用することが好ましく、AMA系単量体を効果的に安定化させる観点から、1次酸化防止剤と2次酸化防止剤とを併用することがより好ましい。
本発明の硬化性組成物には、耐久性を向上する観点から、ラジカル重合性化合物以外の硬化性化合物が含まれていてもよい。ラジカル重合性化合物以外の硬化性化合物としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂などが挙げられる。
本発明の硬化性組成物には、着色する目的で色材が含まれていてもよい。色材としては、染顔料が使用できるが、耐久性の点から顔料(有機顔料、無機顔料)が好ましい。AMA系単量体は染料とのなじみや顔料分散性にも優れるため、色材を含む本発明の硬化性組成物は電子回路基板用途のみならず、カラーフィルター、加飾フィルム、シュリンクラベル、紙や樹脂フィルムへの印字など、各種の画像描画用途へ好適に適用できる。
有機顔料としては、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、多環式顔料(キナクリドン系、ペリレン系、ペリノン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、ジオキサジン系、チオインジゴ系、アントラキノン系、キノフタロン系、金属錯体系、ジケトピロロピロール系等)、染料レーキ系顔料等を使用することができる。無機顔料としては、白色・体質顔料(酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、クレー、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等)、有彩顔料(黄鉛、カドミニウム系、クロムバーミリオン、ニッケルチタン、クロムチタン、黄色酸化鉄、ベンガラ、ジンククロメート、鉛丹、群青、紺青、コバルトブルー、クロムグリーン、酸化クロム、バナジン酸ビスマス等)、黒色顔料(カーボンブラック、ボーンブラック、グラファイト、鉄黒、チタンブラック等)、光輝材顔料(パール顔料、アルミ顔料、ブロンズ顔料等)、蛍光顔料(硫化亜鉛、硫化ストロンチウム、アルミン酸ストロンチウム等)を使用することができる。染料としては、アゾ系染料、アントラキノン系染料、フタロシアニン系染料、キノンイミン系染料、キノリン系染料、ニトロ系染料、カルボニル系染料、メチン系染料等を使用することができる。
また、本発明の硬化性組成物が顔料を含む場合、本発明の硬化性組成物には、低粘度化、顔料分散安定性、画像精度向上などの観点から、顔料分散剤および/または顔料分散助剤が適量で含まれていてもよい。
また、本発明の硬化性組成物には、その粘度調整、塗膜の厚さの調整、硬化性組成物に含まれる成分の均一性向上、画像精度向上などの観点から、有機溶媒が適量で含まれていてもよい。
以上説明したような成分を配合して得られる本発明の硬化性組成物は、撹拌機や分散機、例えばロールミル、サンドミル、ボールミルあるいはアトライターのような分散機などを使用して均一になるまで、混合・分散して調製する。調製された硬化性組成物の粘度は、吐出性、画像精度などの観点から、25℃で1〜300mPa・s、好ましくは2〜250mPa・s、より好ましくは5〜200mPa・sである。
このように調製された本発明の硬化性組成物によって、電子回路基板を作製することができる。本発明の硬化性組成物を用いて基板表面にインクジェットプリンターでレジストパターンを描画し、描画時又は描画後に、好ましくは活性エネルギー線の照射、より好ましくは紫外線の照射により硬化し、所望のレジストパターンを得ることができる。必要に応じてその後、100℃以上、好ましくは100〜180℃、より好ましくは150℃で熱硬化してもよい。なお、上記活性エネルギー線の照射や熱硬化は、空気中、または不活性ガス雰囲気中で行なっても構わない。
また、活性エネルギー線の照射光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ又はメタルハライドランプなどが適当であり、可視光線、レーザー光線、電子線、放射線なども活性エネルギー線として利用できる。
レジストパターンが形成された基板を、例えば無電解めっき浴に浸漬する等のめっき処理をすることにより、レジストパターンが形成されていない部分に金属が積層されて回路が形成される。あるいは、例えばエッチング液に浸漬する等のエッチング処理をすることにより、レジストパターンが形成されていない部分の金属が除去されて回路が形成される。その後、所定の剥離液、好ましくはアルカリ剥離液で基板を処理してレジストパターンを除去すれば、電子回路基板が得られる。
上記インクジェットプリンターとしては、例えば、ピエゾ方式またはサーマルジェット方式のインクジェットプリンターを使用することができるが、ピエゾ方式のインクジェットプリンターが好ましい。
次に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りがない限り、「部」は「質量部」を意味し、「%」は「質量%」を意味する。
調製例1〔α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル(以下、MeAMAという)〕
蒸留塔、相分離器および還流ポンプを備えた5L容の丸底フラスコ内に、α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチル1625.7g、アリルアルコール1219.7g(1.5当量)、触媒としてトリエチレンジアミン78.5g(0.05当量)、酸として酢酸84.9g(0.1当量)および酢酸亜鉛二水和物30.7g(0.01当量)、水分の共沸剤としてジイソプロピルエーテル429.1g(0.3当量)、重合禁止剤としてヒドロキノンモノメチルエーテル0.8gおよび4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル0.8gを仕込んだ。7体積%の酸素を含む窒素ガスを毎分5mLの流量で吹き込みながら、常圧でフラスコの内容物を90℃に昇温し、16時間反応させた。なお、反応は、蒸留塔の塔頂液を相分離器で油相と水相とに分け、油相を還流液として蒸留塔の塔頂に戻すとともに水相を抜き出し、脱水しながら行なった。
反応終了後、得られた反応液を水洗し、蒸留した後、反応液における6−tert−ブチル−2,4−キシレノールおよびトリフェニルホスファイトの含有率がそれぞれ、300ppm、500ppmとなるように6−tert−ブチル−2,4−キシレノールおよびトリフェニルホスファイトを反応液に添加することにより、MeAMAを得た。
[実施例1]
(剥離レジスト形成用硬化性組成物の調製)
調製例1で得たMeAMA4.0部、ビスフェノールA型エポキシアクリレート(製商品名:エポキシエステル3000A、共栄社化学社製)3.0部、ラウリルアクリレート(製商品名:LA、大阪有機化学工業社製)2.0部、酸性リン酸エステル含有モノマー(製商品名:ライトエステルP−2M:共栄社化学社製)1.0部、イルガキュア184D(BASF社製)0.6部を混合・攪拌して、1μmのフィルターでろ過し、剥離レジスト形成用硬化性組成物を得た。この硬化性組成物の酸価は、酸性リン酸エステル含有モノマー(製商品名:ライトエステルP−2M:共栄社化学社製)の含有量から17mgKOH/gと算出した。
(電子回路基板の作製とエッチング耐性評価および剥製性評価)
上記の剥離レジスト形成用硬化性組成物を、銅積層ポリイミドフィルム上に、ピエゾ方式のインクジェットプリンターでエッチングレジストパターンを描画し、UVコンベア装置で1000mJ/cmの紫外線を照射して硬化させた。
このように硬化層が形成された銅積層ポリイミドフィルムを銅エッチング液(13%塩化第2鉄水溶液)に50℃で10分間浸漬し、硬化層(エッチングレジストパターン)が形成されていない部分の銅をエッチング除去した。その後、超純水でリンスし、エアーブローにて乾燥させた。硬化層の表面状態は良好であったことから、硬化層のエッチング耐性は良好であった。
さらに、50℃の8%水酸化ナトリウム水溶液に1分浸漬させた後に水洗を行ったところ、硬化層の除去残りはなく、硬化層の剥離性は良好であった。また、得られた銅の回路パターンに断線はなく良好な形状であったことからも、硬化層のエッチング耐性は良好であったと推察された。
[実施例2]
(剥離レジスト形成用硬化性組成物の調製)
調製例1で得たMeAMA4.0部、ビスフェノールA型エポキシアクリレート(製商品名:エポキシエステル3000A、共栄社化学社製)2.0部、シクロヘキシルアクリレート(製商品名:ビスコート#155、大阪有機化学工業社製)1.5部、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸(製商品名:HOA−MPL:共栄社化学社製)2.5部、イルガキュア184D(BASF社製)0.8部を混合・攪拌して、1μmのフィルターでろ過し、剥離レジスト形成用硬化性組成物を得た。この硬化性組成物の酸価は、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸(製商品名:HOA−MPL:共栄社化学社製)の含有量から49mgKOH/gと算出した。
(電子回路基板の作製とエッチング耐性評価および剥製性評価)
上記の剥離レジスト形成用硬化性組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてエッチング耐性および剥離性を評価したところ、いずれも良好であった。
[比較例1]
MeAMAの代わりにN−ビニルピロリドン(日本触媒社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして電子回路基板の作製とエッチング耐性および剥離性を評価したところ、いずれも不良であった。
[比較例2]
MeAMAの代わりにN−ビニルピロリドン(日本触媒社製)を用いたこと以外は実施例2と同様にして電子回路基板の作製とエッチング耐性および剥離性を評価したところ、いずれも不良であった。
本発明によれば、低粘度で吐出性に優れ、かつ耐熱性、エッチング耐性、めっき耐性など各種耐性に優れる剥離レジスト形成用硬化性組成物を提供することができる。本発明の剥離レジスト形成用硬化性組成物を用いて、インクジェットプリンターでレジストパターンを形成して剥離レジストとして使用することにより、高い効率で材料を利用でき、環境負荷が低く、また電子回路基板の生産性が向上する。

Claims (5)

  1. 式(I):
    Figure 2013091789
    (式中、Rは、水素原子又は1価の有機基を表す。該有機基は、炭化水素で構成され、エーテル基を有していてもよく、該炭化水素の水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。)で表わされる化合物を含むことを特徴とする、剥離レジスト形成用硬化性組成物。
  2. さらに、光ラジカル重合開始剤を含有する請求項1に記載の剥離レジスト形成用硬化性組成物。
  3. さらに、酸基を有する化合物を含有する請求項1または請求項2に記載の剥離レジスト形成用硬化性組成物。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の剥離レジスト形成用硬化性組成物を、インクジェットプリンターで画像を描画し、活性エネルギー線および/または熱で硬化させた硬化物。
  5. 請求項4に記載の硬化物を剥離レジストとして使用して、エッチング処理またはめっき処理を施すことにより回路が形成された電子回路基板。
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