JP2013091324A - 印刷方法、印刷用版の製造方法および印刷用版 - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷機に対して簡単に取り付けることができる印刷用版を提供する。
【解決手段】印刷用版2は、長方形状の弾性材料製シートが円筒状に形成されて両端部が重ね合わされて接合されている。接合部分8の内側に位置するシートの端部が内側に折り曲げられて、係合部6が形成されている。接合部分8を除く版本体の外周面の所定箇所に版部5が設けられている。版シリンダ部12の外周円筒面の一部が取り除かれて版固定部材装着面18が形成され、ここに配置された版固定部材24が、印刷用版2の接合部分8を径方向内側から外側に押して拡径させることにより、印刷用版2は版シリンダ部12に固定される。
【選択図】図9

Description

この発明は、印刷用版、印刷機および印刷方法に関する。
印刷機として、版駆動軸に固定される版シリンダの外周に版が装着されるようになったものが知られている。
上記のような印刷機では、版駆動軸に固定された状態の版シリンダに、シート状の版を巻き付けて装着することがある。その場合、印刷機内での版の装着作業が面倒で、版シリンダに版を正確に取り付けることが困難である。
これを避けるため、版駆動軸から取り外した状態の版シリンダにシート状の版を巻き付けて装着した後に、版シリンダを版駆動軸に固定することもある。この場合、版シリンダはかなりの重量を有するので、版駆動軸に対する版シリンダの取り外し、取り付け作業が困難である。
この発明の目的は、上記の問題を解決し、印刷機に対して版を簡単に取り付けることを可能にする印刷用版および印刷機を提供することにある。
本発明は、以下の手段を提供する。
[1]版部となる樹脂層が片面に形成された長方形状の弾性材料製シートをシリンダ部材の外周面に巻き付けて丸め、該シートの両端部を重ね合わせて円筒状に接合する円筒材成形工程と、
版部に印刷模様を彫刻する版部彫刻工程と、
製造された円筒状の印刷用版を印刷機のシリンダに装着する印刷版装着工程と、
印刷機により印刷対象物に対して印刷模様を印刷する印刷工程と、
を備えることを特徴とする印刷方法。
[2]円筒材成形工程の後に版部彫刻工程を行う前項1記載の印刷方法。
[3]印刷対象物が缶である前項1または2に記載の印刷方法。
[4]版部となる樹脂層が片面に形成された長方形状の弾性材料製シートをシリンダ部材の外周面に巻き付けて丸め、該シートの両端部を重ね合わせて円筒状に接合する円筒材成形工程と、
版部に印刷模様を彫刻する版部彫刻工程と、
を備えることを特徴とする印刷用版の製造方法。
[5]円筒材成形工程の後に彫刻工程を行う前項4記載の印刷用版の製造方法。
[6]弾性材料製シートの一辺の端部を樹脂層が形成された面の反対側に折り曲げて係合部を形成しておき、
円筒材成形工程は、この係合部をシリンダ部材の外周面に形成された係合溝に係合させた状態で、弾性材料製シートをシリンダの外周面に巻き付けて丸める前項4または5に記載の印刷用版の製造方法。
[7]円筒材成形工程に先立って、弾性材料製シートの樹脂層のうち、版部とならない非版部を除去する前項4〜6のいずれかに記載の印刷用版の製造方法。
[8]版部彫刻工程に先立って、版部のうち印刷模様が形成されない非印刷部の樹脂層の少なくとも表面を除去する前項4〜7のいずれかに記載の印刷用版の製造方法。
[9]版部となる樹脂層として紫外線硬化樹脂を用いる前項4〜8のいずれかに記載の印刷用版の製造方法。
[10]版部彫刻工程に先立って、版部のうち印刷模様が形成される印刷部に紫外線を照射して硬化させ、印刷に必要な版部分を残し水洗乾燥させる水洗・乾燥工程を行う前項9に記載の印刷用版の製造方法。
[11]版部彫刻工程は、レーザー彫刻機を使用して印刷模様を彫刻する前項4〜10のいずれかに記載の印刷用版の製造方法。
[12]弾性材料により円筒状に形成された版本体の外周部の一部に版部が設けられ、版本体の内周に内向きに突出して軸方向に延びる係合部が形成されている印刷用版を装着するために、印刷機の版駆動軸に固定状に設けられる装置であって、
版駆動軸に固定状に設けられて外周に版駆動軸の先端側から印刷用版が装着される円筒状の版装着面を有する版シリンダ部を備えており、
版シリンダ部の外周に、版駆動軸の先端側から印刷用版の係合部が嵌められる周方向位置決め用溝と、印刷用版の端部が当接する軸方向位置決め用ストッパと、が設けられていることを特徴とする印刷用版の装着装置。
[13]前記周方向位置決め用溝は、その底部が開口部より回転方向後側になるように形成され、
前記周方向位置決め用溝が前記版装着面を含む円筒面とのなす角度が、前記印刷用版の係合部が当該印刷用版がなす円筒面とのなす角度よりも小さく設定されていることを特徴とする前項12に記載の印刷用版の装着装置。
[14]版シリンダ部の外周に、版シリンダ部に装着された印刷用版の一部分を径方向内側から径方向外側に押して該部分を拡径することにより、印刷用版を版シリンダ部の版装着面に密着固定させる版固定部材が設けられていることを特徴とする前項12または13に記載の印刷用版の装着装置。
[15]版固定部材が、版シリンダ部の版装着面を含む円筒面より内側に没入した位置と前記没入した位置より外側の位置との間を移動できて、かつ任意の位置に固定できるものであることを特徴とする前項14に記載の印刷用版の装着装置。
[16]版固定部材は、版シリンダに装着された印刷用版の版部が形成されていない非版部を径方向内側から径方向外側に押す位置に配置されている前項14または15に記載の印刷用版の装着装置。
[17]印刷用版は、長方形状の弾性材料製シートが円筒状に形成されて両端部が重ね合わされて接合されることにより、円筒状版本体が構成され、接合部分の内側に位置するシートの端部が内側に折り曲げられて、係合部が形成されており、接合部分を除く版本体の外周面の所定箇所に、版部が設けられてなり、
版固定部材は、版シリンダに装着された印刷用版のシートの両端部が重ね合わされた重ね合わせ部を径方向内側から径方向外側に押す位置に配置されている前項14〜16のいずれかに記載の印刷用版の装着装置。
[18]版シリンダ部の外周の円筒面の周方向の一部が取り除かれて、版装着面を含む円筒面より径方向内側に位置する版固定部材装着面が形成されており、版固定部材装着面に形成された版固定部材用凹所に、版固定部材が径方向に移動しうるようにはめられていることを特徴とする前項14〜17のいずれかに記載の印刷用版の装着装置。
[19]版固定部材装着面の凹所の底に形成された楔部材用凹所に、径方向外側に楔面を有する楔部材が軸方向に移動しうるようにはめられ、
版シリンダ部に、楔部材を軸方向に移動させて任意の位置に停止させるためのねじ手段が設けられ、
版固定部材の径方向内側に楔部材の楔面と当接する楔面が形成されている前項18に記載の印刷用版の装着装置。
[20]版シリンダ部または楔部材と版固定装置との間に、永久磁石を用いて版固定部材を径方向内向きに付勢することにより版固定部材の楔面を楔部材の楔面に圧接させる付勢手段が設けられている前項19に記載の印刷用版の装着装置。
[21]版固定部材は、印刷用版の版部を含む外表面が形成する円筒面の内側の範囲内で、版シリンダ部に装着された印刷用版の一部を径方向内側から径方向外側に押して拡径する前項18〜20のいずれかに記載の印刷用版の装着装置。
[22]版シリンダ部の内部に、空気供給手段により圧縮空気が供給される空気室が形成されており、版シリンダ部の先端側の外径が、先端に行くにつれて小さくなっており、この外径が小さくなった部分を含む版シリンダ部の外周面の軸方向および周方向の複数箇所に、空気室と連通する空気流出穴が形成されていることを特徴とする前項12〜21のいずれかに記載の印刷用版の装着装置。
[23]前項12〜22のいずれかに記載の印刷用版の装着装置を備えたことを特徴とする印刷機。
[24]前項12〜22のいずれかに記載の印刷用版の装着装置を備えた印刷機と、
前記印刷機と同じ印刷用版の装着装置を備え、装着された印刷用版の版部に対して印刷模様を彫刻する彫刻機と、
を備えたことを特徴とする印刷システム。
[25]弾性材料により円筒状に形成された版本体と、
版本体の内周に内向きに突出して軸方向に延びる係合部と、
版本体の外周面に形成された版部と、
を備えていることとを特徴とする印刷用版。
[26]前記版本体は、長方形状の弾性材料製シートが円筒状に形成されて両端部が重ね合わされて接合されることにより構成され、
前記係合部は、接合部分の内側に位置するシートの端部が内側に折り曲げられて形成され、
前記版部は、接合部分を除く所定箇所に設けられていることを特徴とする前項25に記載の印刷用版。
[27]前記係合部の折り曲げ角度は90度より大きい前項26に記載の印刷用版。
上記発明[1]によると、版部となる樹脂層が片面に形成された長方形状の弾性材料製シートをシリンダ部材の外周面に巻き付けて丸め、該シートの両端部を重ね合わせて円筒状に接合するため、シートの端面を突き合わせ溶接する場合等と比較して、円筒状の印刷用版を容易に製造することができる。また、このような円筒状の印刷用版を印刷機のシリンダに装着して印刷するため、印刷用版の印刷機への取り付けおよび取り外しを簡単に行うことができる。
なお、この本発明において、「版部」という用語は、既に版が形成されている部分(製版済みの部分)および版を形成するための部分であってまだ版が形成されていない部分(製版前の部分)の両方を含む意味で用いる。
上記発明[2]によると、円筒材成形工程の後に版部彫刻工程を行うため、予め円筒状に成形された印刷用版の所定位置に正確に版部の印刷模様を形成することができる。特に、1つの印刷用版に対して複数の版部、たとえば2つの版部を形成する場合には、彫刻機において複数の版部の印刷模様の位置を決められるため、各版部に形成された印刷模様間の相対的な位置合わせを正確に行うことができる。
上記発明[3]によると、印刷対象物が缶であるため一般に缶は商品毎に異なる印刷用版を用いることが求められるところ、印刷用版の切換を速やかに行って、効率的な印刷を行うことができる。
上記発明[4]によると、版部となる樹脂層が片面に形成された長方形状の弾性材料製シートをシリンダ部材の外周面に巻き付けて丸め、該シートの両端部を重ね合わせて円筒状に接合するため、シートの端面を突き合わせ溶接する場合等と比較して、円筒状の印刷用版を容易に製造することができる。また、このような円筒状の印刷用版を印刷機のシリンダに装着して印刷するため、印刷用版の印刷機への取り付けおよび取り外しを簡単に行うことができる。
上記発明[5]によると、円筒材成形工程の後に版部彫刻工程を行うため、予め円筒状に成形された印刷用版の所定位置に正確に版部の印刷模様を形成することができる。特に、1つの印刷用版に対して複数の版部、たとえば2つの版部を形成する場合には、彫刻機において複数の版部の印刷模様の位置を決められるため、各版部に形成された印刷模様間の相対的な位置合わせを正確に行うことができる。
上記発明[6]によると、弾性材料製シートの一辺の端部を樹脂層が形成された面の反対側に折り曲げて係合部を形成しておき、円筒材成形工程は、この係合部をシリンダ部材の外周面に形成された係合溝に係合させた状態で、弾性材料製シートをシリンダの外周面に巻き付けて丸めるため、弾性材料製シートの端部の位置を固定して簡単に円筒形状に成形することができ、高い形状精度を得ることができる。
上記発明[7]によると、円筒材成形工程に先立って、弾性材料製シートの樹脂層のうち、版部とならない非版部を除去するため、非版部を曲げやすくなり、円筒材への成形をより容易に行うことができる。
上記発明[8]によると、版部彫刻工程に先立って、版部のうち印刷模様が形成されない非印刷部の樹脂層の少なくとも表面を除去するため、版部彫刻工程において非印刷部の樹脂層に対する彫刻時間を低減して、効率的に版部を形成することができる。
上記発明[9]によると、版部となる樹脂層として紫外線硬化樹脂を用いるため、それ以外の硬化樹脂のような溶剤や高圧スチームによる煩雑な洗浄作業を必要とせず、一般に水洗浄で容易に洗浄作業を行うことができる。
上記発明[10]によると、版部彫刻工程に先立って、版部のうち印刷模様が形成される印刷部に紫外線を照射して硬化させ、印刷に必要な版部分を残し水洗乾燥させる水洗・乾燥工程を行うため、版部彫刻工程において非印刷部の樹脂層に対する彫刻時間を低減して、効率的に版部を形成することができる。
上記発明[11]によると、版部彫刻工程は、レーザー彫刻機を使用して印刷模様を彫刻するため、従来のフォトエッチング等に比較して、より解像度の高い線数の彫刻ができる。またネガフィルム工程が不要のため、予め硬化させた板に直接彫刻することができ、作業が簡素化される。
上記発明[12]によると、弾性材料により円筒状に形成された版本体の外周部の一部に版部が設けられ、版本体の内周に内向きに突出して軸方向に延びる係合部が形成されている印刷用版を装着するために、印刷機の版駆動軸に固定状に設けられる装置であって、版駆動軸に固定状に設けられて外周に版駆動軸の先端側から印刷用版が装着される円筒状の版装着面を有する版シリンダ部を備えており、版シリンダ部の外周に、版駆動軸の先端側から印刷用版の係合部が嵌められる周方向位置決め用溝と、印刷用版の端部が当接する軸方向位置決め用ストッパと、が設けられているため、印刷用版の係合部が版シリンダ部の周方向位置決め用溝にはまるように、印刷用版を版シリンダ部の外周に一端側からはめ、印刷用版の端部を軸方向位置決め用ストッパに当接させることにより、印刷用版の径方向および軸方向の位置決めがなされ、印刷用版を版シリンダ部の所定位置に正確かつ簡単に取り付けることができる。
上記発明[13]によると、前記周方向位置決め用溝は、その底部が開口部より回転方向後側になるように形成され、前記周方向位置決め用溝が前記版装着面を含む円筒面とのなす角度が、前記印刷用版の係合部が当該印刷用版がなす円筒面とのなす角度よりも小さく設定されているため、印刷用版の係合部の先端が周方向位置決め用溝の内面の係合部から遠い側に接し、係合部の基端部分が溝の内面の係合部に近い側と接触することで、係合部が長さ方向に溝幅内の2点で押さえられることとなり、この結果、版の位置決めが1点に動かずに決まり、装着後も版の回転によるずれを効果的に防止することができる。
上記発明[14]によると、版シリンダ部の外周に、版シリンダ部に装着された印刷用版の一部分を径方向内側から径方向外側に押して該部分を拡径することにより、印刷用版を版シリンダ部の版装着面に密着固定させる版固定部材が設けられているため、版シリンダ部に装着された印刷用版を版シリンダ部の版装着面に簡単に固定することができる。
上記発明[15]によると、版固定部材が、版シリンダ部の版装着面を含む円筒面より内側に没入した位置と前記没入した位置より外側の位置との間を移動できて、かつ任意の位置に固定できるものであるため、版を版シリンダ部に取り付けるときおよび取り外すときには、版固定部座を版装着面を含む円筒面より内側に没入した位置に固定して版を押さない状態にする。そして、版が版シリンダ部に取り付けられた後に、版固定部材を版装着面を含む円筒面より外側に突出する位置に固定することにより、版を径方向外側に押し、版装着面に密着させて固定する。このようにすれば、版固定部材を移動させて任意の位置に固定するだけで、版の取り付け・取り外しおよび版の固定を簡単に行うことができる。
上記発明[16]によると、版固定部材は、版シリンダに装着された印刷用版の版部が形成されていない非版部を径方向内側から径方向外側に押す位置に配置されているため、版部が径方向外側に押されることがなく、版部の変形を抑えて、印刷品質の低下を防止することができる。
上記発明[17]によると、印刷用版は、長方形状の弾性材料製シートが円筒状に形成されて両端部が重ね合わされて接合されることにより、円筒状版本体が構成され、接合部分の内側に位置するシートの端部が内側に折り曲げられて、係合部が形成されており、接合部分を除く版本体の外周面の所定箇所に、版部が設けられてなり、版固定部材は、版シリンダに装着された印刷用版のシートの両端部が重ね合わされた重ね合わせ部を径方向内側から径方向外側に押す位置に配置されているため、版部が径方向外側に押されることがなく、版部の変形を抑えて、印刷品質の低下を防止することができる。
上記発明[18]によると、版シリンダ部の外周の円筒面の周方向の一部が取り除かれて、版装着面を含む円筒面より径方向内側に位置する版固定部材装着面が形成されており、版固定部材装着面に形成された版固定部材用凹所に、版固定部材が径方向に移動しうるようにはめられているため、版シリンダ部の周方向の一部が取り除かれることで版シリンダ部の周長が実質的に短くなり、円筒状の印刷用版の挿入が容易である。また、版固定部材によって径方向外側に押される印刷用版の部位は、版シリンダ部の周方向の一部が取り除かれることで他の部位より径寸法が小さくなっているため、版固定部材に押された部位が印刷用版の他の部位より径方向外側に突出する事態を回避ないし軽減することができる。
上記発明[19]によると、版固定部材装着面の凹所の底に形成された楔部材用凹所に、径方向外側に楔面を有する楔部材が軸方向に移動しうるようにはめられ、版シリンダ部に、楔部材を軸方向に移動させて任意の位置に停止させるためのねじ手段が設けられ、版固定部材の径方向内側に楔部材の楔面と当接する楔面が形成されているため、ねじ手段で楔部材を移動させて任意の位置に固定するだけで、版の取り付け・取り外しおよび版の固定を簡単に行うことができる。
上記発明[20]によると、版シリンダ部または楔部材と版固定装置との間に、永久磁石を用いて版固定部材を径方向内向きに付勢することにより版固定部材の楔面を楔部材の楔面に圧接させる付勢手段が設けられているため、版固定部材によって印刷用版を押させないときには、版固定部材を径方向内側の位置に保持することができる。
上記発明[21]によると、版固定部材は、印刷用版の版部を含む外表面が形成する円筒面の内側の範囲内で、版シリンダ部に装着された印刷用版の一部を径方向内側から径方向外側に押して拡径するため、版固定部材により径方向外側に押されて拡径した印刷用版の一部が、印刷用版の版部を含む外表面が形成する円筒面より外側にはみ出し、印刷用インキ等がその部分に付着して印刷汚れの原因となる事態を未然に防止することができる。
上記発明[22]によると、版シリンダ部の内部に、空気供給手段により圧縮空気が供給される空気室が形成されており、版シリンダ部の先端側の外径が、先端に行くにつれて小さくなっており、この外径が小さくなった部分を含む版シリンダ部の外周面の軸方向および周方向の複数箇所に、空気室と連通する空気流出穴が形成されているため、空気流出穴から空気を流出させることで、版シリンダ部と印刷用版との間に空気層を形成して、版シリンダ部に印刷用版を容易に装着し、あるいは版シリンダ部から印刷用版を容易に取り外すことができる。
上記発明[23]によると、印刷機は、前記印刷用版の装着装置を備えたため、印刷機に対する円筒状の版の取り付け及び取り外しを極めて簡単に行うことができる。
上記発明[24]によると、印刷システムは、前記印刷用版の装着装置を備えた印刷機と、前記印刷機と同じ印刷用版の装着装置を備えた彫刻機とを備えたため、印刷機における印刷工程と同じ条件下で彫刻機における版部彫刻工程を行うことができ、両工程間での版部の位置ずれを解消することができる。
上記発明[25]によると、印刷用版において、弾性材料により円筒状に形成された版本体と、版本体の内周に内向きに突出して軸方向に延びる係合部と、版本体の外周面に形成された版部と、を備えるものとしたため、係合部において印刷用版の装着装置の版シリンダ部と係合させることができ、これにより版シリンダ部に対して高い取り付け位置精度を得ることができる。
上記発明[26]によると、前記版本体は、長方形状の弾性材料製シートが円筒状に形成されて両端部が重ね合わされて接合されることにより構成され、前記係合部は、接合部分の内側に位置するシートの端部が内側に折り曲げられて形成され、前記版部は、接合部分を除く所定箇所に設けられているようにしたため、シートの端面を突き合わせ溶接する場合等と比較して、円筒状の印刷用版を容易に製造することができ、また、係合部において印刷機の版シリンダ部との位置決め精度を得ながら印刷機への取り付けおよび取り外しを簡単に行うことができる。
上記発明[27]によると、前記係合部の折り曲げ角度は90度より大きいようにしたため、係合部の先端側が回転方向後側を向くことになり、版シリンダが回転すると、係合部が溝に食い込み、版の位置がずれることがない。
なお、本発明において、「折り曲げ角度」は、平坦なシートの状態から実際に係合部が折り曲げられた角度である。したがって、係合部と隣接するシートの部分とのなす角度(シート・係合部間角度)は、180度から折り曲げ角度を減じた値となる。係合部の折り曲げ角度を90度より大きくすると、シート・係合部間角度は90度より小さくなる。
折り曲げ角度は125度〜145度(シート・係合部間角度は55度〜35度)が好ましく、折り曲げ角度は135度(シート・係合部間角度は45度)が最も好ましい。
図1は、印刷機または彫刻機の版駆動軸1に取り付けられて版2が装着された版装着装置3の縦断面図である。 図2は、図1の版装着装置3の正面図である。 図3は、版装着装置3の一部を示す平面図である。 図4は、版装着装置3の一部とそれに装着される前の版2の一部を拡大して示した縦断面図である。 図5は、図1のV−V線に沿う断面図(横断面図)である。 図6は、版2の製造工程のうち、円筒材成形工程を示す斜視図である。 図7は、図6の版形成前の状態の一部を拡大して示す側面図である。 図8は、版2の一連の製造工程を示す説明図である。 図9は、版シリンダ部に装着された版2の一部を拡大して示した縦断面図である。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。
図1は、印刷機の版駆動軸1に取り付けられて版2が装着された版装着装置3の縦断面図、図2は、図1の版装着装置3の正面図、図3は、版装着装置3の一部を示す平面図、図4は、版装着装置3の一部とそれに装着される前の印刷用版2の一部を拡大して示した縦断面図、図5は、図1のV−V線に沿う断面図(横断面図)、図6は、版2の製造工程のうち、円筒材成形工程を示す斜視図、図7は、図6の版形成前の状態の一部を拡大して示す側面図である。図8は、版2の一連の製造工程を示す説明図である。図9は、版シリンダ部に装着された版2の一部を拡大して示した縦断面図である。
以下の説明において、図1の上下を上下とし、図1の左側を前、右側を後とし、前から後ろを見たときの左右を左右とする。
まず、図6〜図8を参照して印刷用版2について説明する。
印刷用版2は、弾性材料により円筒状に形成された版本体4と、版本体4の内周に内向きに突出して軸方向にのびる係合部6と、版本体4の外周面の一部に形成された版部5とを備えるものである。
この例では、図6(b)に示すように、版本体4は、長方形状の弾性材料製シート7が円筒状に形成されて両端部が重ね合わされて接合されることにより構成されている。係合部6は、接合部分8の内側に位置するシート7の端部が内側に折り曲げられて形成されている。版部5は、接合部分8を除く版本体4の外周面の所定箇所に設けられている。
接合部8の内側に位置するシート7の端部が内側に折り曲げられて、係合部6が形成されている。図7に破線で示すシート7の平坦な状態から実際に係合部6が折り曲げられた角度αを折り曲げ角度、係合部6と隣接するシート7の部分とのなす角度βをシート・係合部間角度という。折り曲げ角度αは90度より大きい(シート・係合部間角度βは90度より小さい)のが好ましく、折り曲げ角度αは125度〜145度(シート・係合部間角度βは55度〜35度)がさらに好ましく、折り曲げ角度αは135度(シート・係合部間角度βは45度)が最も好ましい。この例では折り曲げ角度αは約135度、シート・係合部間角度βは約45度である。
次に、この印刷用版2の製造方法の一例について説明する。
版本体4は、磁性あるいは非磁性の適当な金属等の弾性材料製シート7よりなる。この例では、市販のブリキ板(Fe)が採用されている。シート7の厚さは、円筒状に形成できて、かつ弾性力により円筒状を保持できる程度であればよい。この例では、約0.26mmである。
弾性材料製シート7には、版部となる樹脂層がその片面に形成されている。この樹脂層は、例えばポリビニルアルコール系、ビニルエステル系またはポリアミド系等の樹脂を採用することができ、ショアD硬度で例えば硬化後D20〜80程度のものが好適である。この例では、通常のオフセット印刷用のUV硬化樹脂(紫外線硬化樹脂)を採用している。このような紫外線硬化樹脂を用いると、それ以外の硬化樹脂のような溶剤や高圧スチームによる煩雑な洗浄作業を必要とせず、一般に水洗浄で容易に洗浄作業を行うことができる。樹脂層の厚さは、印刷の版部5として必要な厚みがあればよく、この例では、弾性材料製シート7の片面に厚さ0.4〜0.6mmの層を接着させている。
印刷用版2の製造は、図8(a)に示すように、まず弾性材料製シート7を、例えば所定サイズの長方形状に切り出す。この例では、アルミ缶等の表面印刷用の版を想定しており、1つの印刷用版2に2面の版部5を形成できるサイズとして、約幅180mm×長さ750mmの長方形を採用している。
そして、図8(b)に示すように、版部5とする部分に紫外線を照射して紫外線硬化させ、版部5とならない非版部となる未硬化部分を水で洗い落として除去する。このように非版部の樹脂層を除去するため、非版部が曲がりやすくなり、後工程で行うシート7を円筒状に曲げる曲げ加工を容易に行うことができる。なお、乾燥後、版部に未硬化部分が残らないように、後照射を行う。この例では、2つの版部5が、版本体4の接合部分8を除く外周の所定箇所に半周分離れて形成されている。各版部5の外周面が版面となっている。
なお、版部5に対する紫外線照射は、版部5のうち印刷模様が形成される印刷部に対してのみ行い、版部5の中に印刷模様が形成されない非印刷部が含まれている場合には、このような非印刷部に対しては紫外線照射を行わず、非版部とともに樹脂層を除去するようにすることが望ましい。このようにすると、より曲げ加工を容易に行うことができ、また、版部彫刻工程において非印刷部の樹脂層に対する彫刻時間を低減して、効率的に版部5を形成することができる。
次に、図8(c)および図6(a)に示すように、長方形状のシート7の一端部を樹脂層の形成されていない下側(内側)に曲げ加工して係合部6を形成する。この係合部6の下方向曲げ加工長さは、後工程の円筒材成形工程のシリンダ部や、彫刻機や印刷機の版シリンダ部に装着される際、シリンダに形成された係合溝と確実に係合する幅があればよく、この例では、例えば約4mmとしている。折り曲げ角度αは、この例では45度としている。
次に、係合部6が形成されたシート7を円筒状に成形する円筒材成形工程を行う。具体的には、図8(d)に示すように、係合部6が形成されたシート7を、円筒材成形工程用のシリンダ部材40に巻き付けて丸め、シート7の両端部を重ね合わせて円筒状に接合する。シリンダ部材40の外周面には係合溝42が形成されており、シート7の係合部6をシリンダ部材40の係合溝42に係合させた状態で、シートをシリンダの外周面に巻き付けて丸めるようになっている。このようにシート7の端部の位置を固定して円筒形状に成形するため、加工を簡単に行うことができるとともに、高い形状精度を得ることができる。
シート7の接合手段は、接合強度が確保できれば任意の接合手段を採用することができるが、この例では接着剤とスポット溶接が用いられている。具体的には、シリンダ部材40に巻き付ける前に、図6(a)に示すように、係合部6側のシート7の端部の係合部6と反対側の面に適当な接着剤9を塗布しておく。そして、シート7をシリンダ部材40に巻き付けて円筒状に形成して、接着剤9の外側に反対側のシート7の端部7aを重ね合わせて接合し、さらに必要に応じて接合部分8をスポット溶接により強固に接合する。図6(b)において、10はスポット溶接部を示している。
このようにシート7の両端部を重ね合わせて円筒状に接合するため、シート7の端面を突き合わせ溶接する場合等と比較して、円筒状の印刷用版2を容易に製造することができる。
こうして印刷用版2が円筒状に成形されれば、図8(e)に示すように、この印刷用版2の版部5に対して印刷模様を彫刻する版部彫刻工程を行う。この例では、版部彫刻工程は、レーザー彫刻機を使用する。このレーザー彫刻機には、印刷対象物への印刷を行う印刷機が備える印刷用版の装着装置と同じ装着装置3を備えている。この装着装置3は、印刷用版2が装着される版シリンダ部12を備えている。装着装置3の構成については後に詳述する。
このように、版部彫刻工程においてレーザー彫刻機を使用して印刷模様を彫刻するため、従来のフォトエッチング等に比較して、より解像度の高い線数の彫刻ができる。またネガフィルム工程が不要のため、予め硬化させた板に直接彫刻することができ、作業が簡素化される。
また、円筒材成形工程の後に版部彫刻工程を行うため、予め円筒状に成形された印刷用版2の所定位置に正確に版部5の印刷模様を形成することができる。特に、1つの印刷用版2に対して複数の版部5、たとえば2つの版部5を形成する場合には、彫刻機において複数の版部5の印刷模様の位置を決められるため、各版部5に形成された印刷模様間の相対的な位置合わせを正確に行うことができる。
なお、版部5への版の形成すなわち製版は、円筒状に丸める前の図6(a)のシート7の状態の版部5に対して行ってもよい。
次に、図1〜図5を参照して、版装着装置3の構成について説明する。
この版装着装置は、印刷対象物に対して印刷を行う印刷機、印刷機に用いられる印刷用版に対して印刷模様を彫刻する彫刻機に共通して備えられる。
このように、印刷システムを構成する印刷機と彫刻機とにおいて、共通の版装着装置を備えることにより、印刷機における印刷工程と同じ条件下で彫刻機における版部彫刻工程を行うことができ、両工程間での版部の位置ずれを解消することができる。
図1において、11は図示しない印刷機の機枠に設けられた軸受けハウジングである。版駆動軸1の前側部分は軸受けハウジング11に回転支持され、後側部部分は機枠に設けられた図示しない軸受けハウジングに回転支持されている。軸1は公知の駆動手段により所定方向(この例では前から見て時計方向)に所定速度で回転させられる。軸1の前端よりの部分は、軸受けハウジング11より前方に突出しており、軸受けハウジング11より前側の軸1の前端部に先細の軸テーパ部1aが形成されている。
版装着装置3は、軸テーパ部1aに着脱ができるように固定される。
版装着装置3は、軸テーパ部1aに固定される版シリンダ部12を備えている。版シリンダ部12は、中心に前側の内径の小さいテーパ孔13が形成された円筒状をなし、その外周に、軸1と同心の円筒状の版装着面14が形成されている。重量軽減のため、版シリンダ部12の周方向の複数箇所(この例では4カ所)の内部が取り除かれている。それにより、版シリンダ部12は、内周にテーパ孔13が形成された)先細テーパ筒部15と、外周に版装着面14が形成された外側円筒部16と、これらを連結する複数(この例では4つ)の連結部17と版シリンダ部12の前面と後面を覆う蓋部44とから構成されている。版シリンダ部12は、テーパ孔13に軸テーパ部1aをはめ合わせた状態で軸1に固定され、軸1と一体となって回転する。版シリンダ部12の回転方向を、図2および図5に矢印Rで示している。
版装着面14は、装着された版2の内面との摩擦抵抗による固定力を確保するため、その表面粗さはRa1μm以下程度で静摩擦を保つことが望ましい。また、その表面粗さを小さく保ち、かつ表面に傷が付きにくい点を考慮すると版装着面14は、ハードクロム塗装(メッキ)することが好ましい。
版シリンダ部12の外側円筒部16の上部の連結部17に対応する部分において、円筒面の一部が取り除かれて、平坦な版固定部材装着面18が形成されており、外側円筒部16の外周の版固定部材装着面18を除く部分が版装着面14となっている。版2の版部5は、版2が版シリンダ部12に装着されたときに版装着面14に密着する版本体4の部分に形成されて、版装着面14の周方向長さは、版部5の周方向長さより長い。版固定部材装着面18は、版装着面14を含む円筒面より径方向内側に位置している。版装着面14の前端部に、面取りにより先細テーパ面19が形成されている。版装着面14の外径と、版2の内径は同一となっている。
版シリンダ部12の円筒部16の後端面の外周部に、版装着面14より径方向外側に少し張り出した円環状の軸方向位置決め用ストッパ20が固定されている。
版固定部材装着面18の回転方向前側の部分の軸方向全長に、版2の係合部6がはめられる周方向位置決め用溝21が形成されている。溝21と版装着面14を含む円筒面のなす角度は、版2の係合部6のシート・係合部間角度βとほぼ等しい。また、溝21は、その底部21aが開口部21bより回転方向後側になるように形成されている。
周方向位置決め用溝21と版装着面14を含む円筒面のなす角度は、シート・係合部間角度βよりも小さめに採っておくと、図5に示すように、装着後、係合部6の先端61が溝21の内面の係合部から遠い側に接し、係合部6の折曲部62が溝21の内面の係合部6に近い側と接触することで、係合部6が長さ方向に溝21幅内の2点で押さえられる。この結果、版2の位置決めが1点に動かずに決まり、装着後も版2の回転によるずれが起こらない。
版固定部材装着面18の溝21より回転方向後側の部分、この例では、版固定部材装着面18の回転方向中間部より回転方向後側の部分に、第1凹所(版固定部材用凹所)22が形成されている。第1凹所22は、版固定部材装着面18の軸方向長さの大部分にわたり、径方向外側から見て、軸方向に長い方形状をなす。第1凹所22の横断面形状は方形状で、第1凹所22の底壁および両側壁は平坦面である。第1凹所22の長さの中間部に第1凹所22より短い第2凹所(楔部材用凹所)23が第1凹所22の一部を径方向内側に延長した形に形成されている。第2凹所23の横断面形状は方形状で、第2凹所23の底壁および両側壁は平坦面である。
前後方向に長い版固定部材24が、第1凹所22に軸1の径方向に移動しうるようにはめられている。版固定部材24は、周方向および軸方向に第1凹所22にほぼ隙間なくはまり、第1凹所22の周方向両側壁および軸方向両端壁に沿って径方向に移動する。版固定部材24の径方向外側の端面24aは、版固定部材装着面18と平行な平坦面である。この端面24aは、版装着面14と同じ曲率、あるいは同程度の曲率の円筒面であってもよい。版固定部材24の径方向内側の端面の軸方向中間部に、径方向内側に突出して第2凹所23の径方向外側の部分にはまる突出部24bが形成されている。突出部24bの径方向内側の端面は、径方向内側および前側を向いた楔面24cとなっている。版固定部材24の一側面の前後二カ所に方形状のみぞ25が形成されている。第1凹所22の一側壁の上部の前後二カ所に、切り欠き部が形成され、これらの切り欠き部に、先端部が第1凹所22内に突出する脱落防止部材27が固定されている。各脱落防止部材27は、版固定部材24のみぞ25に前後方向および径方向に隙間をもってはめられ、版固定部材24の径方向の移動は許容するが、脱落を防止するようになっている。
第2凹所23に、楔部材28が前後方向に移動しうるようにはめられている。楔部材28の径方向内側の端面は平坦面で、第2凹所23の底壁に摺接している。楔部材28は、周方向に第2凹所23にほぼ隙間なくはまり、第2凹所23の底壁および両側壁に沿って前後方向に移動する。楔部材28の径方向外側の端面は、版固定部材24の楔面24cに対向して径方向外側および後側を向いた楔面28aとなっている。楔部材28には、その前端面から後方にのびる雌ねじ29が形成されている。
版固定部材24の楔面24cに、第1永久磁石30が埋め込まれて固定されている。第2凹所23の底壁に、第1永久磁石30に対向する第2永久磁石31が埋め込まれて固定されている。第1永久磁石30と第2永久磁石31は、互いに吸引するように配置され、この磁気吸引力により版固定部材24を径方向内向きに付勢して版固定部材24の楔面24cを楔部材28の楔面28aに圧接させる付勢手段を構成している。この付勢手段により、版固定部材24によって印刷用版2を押させないときには、版固定部材24を径方向内側の位置に保持することができる。
第2凹所23の前側の連結部17の壁を貫通するように、前後方向にのびるねじ部材32が設けられている。ねじ部材32は、連結部17の壁を前後に貫通する穴33およびその前端面に固定された軸受け部材34により、回転はするが前後に移動しないように支持されている。ねじ部材32は、連結部17の穴33および軸受け部材34に支持されたねじ部35と、ねじ部35を軸受け部材34に通した後にねじ部35の前端に固定される頭部36とから構成されている。ねじ部35は、連結部17の穴33および軸受け部材34に支持されており、第2凹所23内にのびたねじ部35の後部に、楔部材28のめねじ29とはまり合う雄ねじ37が形成されている。頭部36は連結部17より前方に突出しており、その外周面に、軸方向にのびる多数の細かい回り止め突条38が形成されている。連結部17の前端面に、回り止め部材39の基端部が固定されている。回り止め部材39は、金属板などの弾性部材よりなり、その自由端部に形成された爪40が、ねじ部材頭部36の外周面の突条38の間の部分に圧接して、ねじ部材32の回り止めの機能を果たすようになっている。
ねじ部材32を押圧方向に回転させることにより、楔部材28が押圧側(後側)に移動し、それにより、版固定部材24が押圧側(径方向外側)に移動し、ねじ部材32を反対側の押圧解除方向に回転させることにより、楔部材28が押圧解除側(前側)に移動し、それにより版固定部材24が押圧解除側(径方向内側)に移動する。ねじ部材32および楔部材28のめねじ29により、楔部材28を軸方向に移動させて任意の位置に固定するねじ手段が構成されている。
版固定部材24は、印刷用版2の版部5を含む外表面が形成する円筒面の内側の範囲内で、版シリンダ部12に装着された印刷用版2の一部を径方向内側から径方向外側に押して拡径するようになっている。
版シリンダ部12の内部は、圧縮空気源(空気供給手段)により圧縮空気が供給される空気室46が形成されており、版シリンダ部12の外周面の軸方向および周方向の複数箇所に、空気室46と連通する空気流出穴48が形成されている。この空気流出穴48は、版シリンダ部12の先端側の外径が先端に行くにつれて小さくなった部分にも形成されている。
この版装着装置3に装着される版2の内径は、版シリンダ部12の版装着面14の外径とほぼ同じサイズに設定されている。図9に示すように、版シリンダ部12はその外周の一部を切り欠いた版固定部材装着面18を有しているため、版シリンダ部12の版装着面14と版固定部材装着面18を合計した周長は、版シリンダ部12の版装着面14が形成する円筒面50の周長より実質的に短くなる。版2の内周面の周長は、この版シリンダ部12の版装着面14と版固定部材装着面18を合計した周長より僅かに大きく、かつ、版シリンダ部12の版装着面14が形成する円筒面の周長より僅かに小さい寸法に設定されている。これにより、後述するように、版シリンダ部12に対する印刷用版2の挿入を容易なものとするとともに、版固定部材24に押された部位が印刷用版2の他の部位より径方向外側に突出する事態を回避することができるようになっている。
版装着装置3に版2を取り付ける印刷板装着工程は、版固定部材24を径方向内側に位置させて版2を径方向外側に押さない状態にしておく。このような状態で、版2の係合部6が版シリンダ部12の溝21にはまるように、版2を版シリンダ部12の外周に一端部からはめて、版2の一端部をストッパ20に当接させる。これにより、版2が、版シリンダ部12の所定位置に正確にかつ簡単に取り付けられる。
また、版2の内周面の周長は、版シリンダ部12の外周面の周長より僅かに大きく設定されているため、版2を版シリンダ部12の形状に合わせてたわませれば、版装着面14と版2の間に隙間が形成され、版2を版シリンダ部12に簡単に取り付けることができる。
また、版2を取り付ける際には、空気流出穴48から空気を流出させることにより、版シリンダ部12の版装着面14と印刷用版2との間に空気層を形成して、版シリンダ部12に対する印刷用版2の装着をさらに容易なものとできる。
版2が取り付けられたならば、ねじ部材32を押圧方向に回転させて、版固定部材24を径方向外側の押圧方向に移動させ、版2の接合部分8の内周に押し当てて、版2を径方向外側に押す押圧状態にする。このとき版固定部材24により版2に所定の張力が付与されて、版2が版装着面14に密着固定される。この状態でねじ部材32の回転を停止して、回り止め部材39によりその位置を固定する。また空気流出穴48からの空気流出は止めておく。これにより、版2の装着が完了する。このとき、版部5全体が、版本体4を介して版装着面14に密着している。
版2が版シリンダ部12に固定されたとき、図9に示すように、版固定部材24によって拡径方向に押し出される版2の接合部分8の外周面高さ位置(径方向位置)は、版2の版部5の外表面が形成する円筒面より内側に位置するように設定されている。これにより、版固定部材24により径方向外側に押されて拡径した印刷用版2の一部が、印刷用版2の版部5を含む外表面が形成する円筒面より外側にはみ出し、印刷用インキ等がその部分に付着して印刷汚れの原因となる事態を未然に防止することができる。
また、版固定部材24によって押し出される版2の部分は、シート7の両端部が重ね合わされた重ね合わせ部8であり、版部5が形成されていない非版部であるから、版部5が径方向外側に押されることがなく、版部5の変形を抑えて、印刷品質の低下を防止することができる。
印刷機により印刷対象物に対して印刷模様を印刷する印刷工程では、上記のように版シリンダ部12に版2が固定されている状態で、版シリンダ部12が回転させられる。このとき、版固定部材24によって版2が版装着面14に密着固定され、しかも、版2の係合部6の先端側が回転方向R後側を向くことになり、係合部6が溝21に食い込み、版2の位置がずれることがない。また、回り止め部材39の爪が弾性力によってねじ部材頭部36の突条38の間の部分に食い込んでいるので、振動などによってねじ部材32が回転してしまうことがない。
版シリンダ部12に装着されている版2を取り外すときには、ねじ部材32を押圧解除方向に回転させて、版固定部材24を押圧解除方向に移動させ、没入位置に固定する。これにより、版装着面14および版固定部材24と版2の間に隙間が生じ、版2を軸方向に移動させて、版シリンダ部12の一端から簡単に取り外すことができる。
また、版2を取り外す際には、空気流出穴48から空気を流出させることにより、版シリンダ部12の版装着面14と印刷用版2との間に空気層を形成して、版シリンダ部12から印刷用版2の取り外し操作をさらに容易なものとできる。
印刷機、版装着装置3および印刷用版2の全体構成および各部の構成は、上記実施形態のものに限らず、適宜変更可能である。
たとえば、版2は、円筒状の版本体に、それと別に作られた係合部が固定されたものであってもよい。また継ぎ目のない円筒材を用いても良い。
ねじ部材32は、上記実施形態では、手動で回転させられるようになっているが、電力などの動力によって回転させられてもよい。
上記実施形態では、楔部材を軸方向に移動させて、版固定部材を径方向に移動させているが、版固定部材を手動あるいは動力によって直接径方向に移動させるようにしても良い。
また、上記実施形態では、版固定部材を径方向に移動させることによって版2を径方向内側から径方向外側に押すようになっているが、たとえば、偏心した固定部材を回転させることによって版を径方向内側から径方向外側に押すようにしてもよい。
1 版駆動軸
2 印刷用版
3 版装着装置
4 版本体
5 版部
6 係合部
12 版シリンダ部
14 版装着面
18 版固定部材装着面
20 軸方向位置決め用ストッパ
21 周方向位置決め用溝
22 第1凹所(版固定部材用凹所)
23 第2凹所(楔部材用凹所)
24 版固定部材
24a 楔面
28 楔部材
28a 楔面
30,31 永久磁石
32 ねじ部材
40 シリンダ部材
42 係合溝
46 空気室
48 空気流出穴
この発明は、印刷方法、印刷用版の製造方法および印刷用版に関する。
印刷機として、版駆動軸に固定される版シリンダの外周に版が装着されるようになったものが知られている。
上記のような印刷機では、版駆動軸に固定された状態の版シリンダに、シート状の版を巻き付けて装着することがある。その場合、印刷機内での版の装着作業が面倒で、版シリンダに版を正確に取り付けることが困難である。
これを避けるため、版駆動軸から取り外した状態の版シリンダにシート状の版を巻き付けて装着した後に、版シリンダを版駆動軸に固定することもある。この場合、版シリンダはかなりの重量を有するので、版駆動軸に対する版シリンダの取り外し、取り付け作業が困難である。
この発明の目的は、上記の問題を解決し、印刷機に対して版を簡単に取り付けることを可能にする印刷用版および印刷機を提供することにある。
本発明は、以下の手段を提供する。
[1]版部となる樹脂層が片面に形成された長方形状の弾性材料製シートをシリンダ部材の外周面に巻き付けて丸め、該シートの両端部を重ね合わせて円筒状に接合する円筒材成形工程と、
版部に印刷模様を彫刻する版部彫刻工程と、
製造された円筒状の印刷用版を印刷機のシリンダに装着する印刷版装着工程と、
印刷機により印刷対象物に対して印刷模様を印刷する印刷工程と、
を備えることを特徴とする印刷方法。
[2]円筒材成形工程の後に版部彫刻工程を行う前項1記載の印刷方法。
[3]印刷対象物が缶である前項1または2に記載の印刷方法。
[4]版部となる樹脂層が片面に形成された長方形状の弾性材料製シートをシリンダ部材の外周面に巻き付けて丸め、該シートの両端部を重ね合わせて円筒状に接合する円筒材成形工程と、
版部に印刷模様を彫刻する版部彫刻工程と、
を備えることを特徴とする印刷用版の製造方法。
[5]円筒材成形工程の後に彫刻工程を行う前項4記載の印刷用版の製造方法。
[6]弾性材料製シートの一辺の端部を樹脂層が形成された面の反対側に折り曲げて係合部を形成しておき、
円筒材成形工程は、この係合部をシリンダ部材の外周面に形成された係合溝に係合させた状態で、弾性材料製シートをシリンダの外周面に巻き付けて丸める前項4または5に記載の印刷用版の製造方法。
[7]円筒材成形工程に先立って、弾性材料製シートの樹脂層のうち、版部とならない非版部を除去する前項4〜6のいずれかに記載の印刷用版の製造方法。
[8]版部彫刻工程に先立って、版部のうち印刷模様が形成されない非印刷部の樹脂層の少なくとも表面を除去する前項4〜7のいずれかに記載の印刷用版の製造方法。
[9]版部となる樹脂層として紫外線硬化樹脂を用いる前項4〜8のいずれかに記載の印刷用版の製造方法。
[10]版部彫刻工程に先立って、版部のうち印刷模様が形成される印刷部に紫外線を照射して硬化させ、印刷に必要な版部分を残し水洗乾燥させる水洗・乾燥工程を行う前項9に記載の印刷用版の製造方法。
[11]版部彫刻工程は、レーザー彫刻機を使用して印刷模様を彫刻する前項4〜10のいずれかに記載の印刷用版の製造方法。
[12]弾性材料により円筒状に形成された版本体の外周部の一部に版部が設けられ、版本体の内周に内向きに突出して軸方向に延びる係合部が形成されている印刷用版を装着するために、印刷機の版駆動軸に固定状に設けられる装置であって、
版駆動軸に固定状に設けられて外周に版駆動軸の先端側から印刷用版が装着される円筒状の版装着面を有する版シリンダ部を備えており、
版シリンダ部の外周に、版駆動軸の先端側から印刷用版の係合部が嵌められる周方向位置決め用溝と、印刷用版の端部が当接する軸方向位置決め用ストッパと、が設けられていることを特徴とする印刷用版の装着装置。
[13]前記周方向位置決め用溝は、その底部が開口部より回転方向後側になるように形成され、
前記周方向位置決め用溝が前記版装着面を含む円筒面とのなす角度が、前記印刷用版の係合部が当該印刷用版がなす円筒面とのなす角度よりも小さく設定されていることを特徴とする前項12に記載の印刷用版の装着装置。
[14]版シリンダ部の外周に、版シリンダ部に装着された印刷用版の一部分を径方向内側から径方向外側に押して該部分を拡径することにより、印刷用版を版シリンダ部の版装着面に密着固定させる版固定部材が設けられていることを特徴とする前項12または13に記載の印刷用版の装着装置。
[15]版固定部材が、版シリンダ部の版装着面を含む円筒面より内側に没入した位置と前記没入した位置より外側の位置との間を移動できて、かつ任意の位置に固定できるものであることを特徴とする前項14に記載の印刷用版の装着装置。
[16]版固定部材は、版シリンダに装着された印刷用版の版部が形成されていない非版部を径方向内側から径方向外側に押す位置に配置されている前項14または15に記載の印刷用版の装着装置。
[17]印刷用版は、長方形状の弾性材料製シートが円筒状に形成されて両端部が重ね合わされて接合されることにより、円筒状版本体が構成され、接合部分の内側に位置するシートの端部が内側に折り曲げられて、係合部が形成されており、接合部分を除く版本体の外周面の所定箇所に、版部が設けられてなり、
版固定部材は、版シリンダに装着された印刷用版のシートの両端部が重ね合わされた重ね合わせ部を径方向内側から径方向外側に押す位置に配置されている前項14〜16のいずれかに記載の印刷用版の装着装置。
[18]版シリンダ部の外周の円筒面の周方向の一部が取り除かれて、版装着面を含む円筒面より径方向内側に位置する版固定部材装着面が形成されており、版固定部材装着面に形成された版固定部材用凹所に、版固定部材が径方向に移動しうるようにはめられていることを特徴とする前項14〜17のいずれかに記載の印刷用版の装着装置。
[19]版固定部材装着面の凹所の底に形成された楔部材用凹所に、径方向外側に楔面を有する楔部材が軸方向に移動しうるようにはめられ、
版シリンダ部に、楔部材を軸方向に移動させて任意の位置に停止させるためのねじ手段が設けられ、
版固定部材の径方向内側に楔部材の楔面と当接する楔面が形成されている前項18に記載の印刷用版の装着装置。
[20]版シリンダ部または楔部材と版固定装置との間に、永久磁石を用いて版固定部材を径方向内向きに付勢することにより版固定部材の楔面を楔部材の楔面に圧接させる付勢手段が設けられている前項19に記載の印刷用版の装着装置。
[21]版固定部材は、印刷用版の版部を含む外表面が形成する円筒面の内側の範囲内で、版シリンダ部に装着された印刷用版の一部を径方向内側から径方向外側に押して拡径する前項18〜20のいずれかに記載の印刷用版の装着装置。
[22]版シリンダ部の内部に、空気供給手段により圧縮空気が供給される空気室が形成されており、版シリンダ部の先端側の外径が、先端に行くにつれて小さくなっており、この外径が小さくなった部分を含む版シリンダ部の外周面の軸方向および周方向の複数箇所に、空気室と連通する空気流出穴が形成されていることを特徴とする前項12〜21のいずれかに記載の印刷用版の装着装置。
[23]前項12〜22のいずれかに記載の印刷用版の装着装置を備えたことを特徴とする印刷機。
[24]前項12〜22のいずれかに記載の印刷用版の装着装置を備えた印刷機と、
前記印刷機と同じ印刷用版の装着装置を備え、装着された印刷用版の版部に対して印刷模様を彫刻する彫刻機と、
を備えたことを特徴とする印刷システム。
[25]弾性材料により円筒状に形成された版本体と、
版本体の内周に内向きに突出して軸方向に延びる係合部と、
版本体の外周面に形成された版部と、
を備えていることを特徴とする印刷用版。
[26]前記版本体は、長方形状の弾性材料製シートが円筒状に形成されて両端部が重ね合わされて接合されることにより構成され、
前記係合部は、接合部分の内側に位置するシートの端部が内側に折り曲げられて形成され、
前記版部は、接合部分を除く所定箇所に設けられていることを特徴とする前項25に記載の印刷用版。
[27]前記係合部の折り曲げ角度は90度より大きい前項26に記載の印刷用版。
上記発明[1]によると、版部となる樹脂層が片面に形成された長方形状の弾性材料製シートをシリンダ部材の外周面に巻き付けて丸め、該シートの両端部を重ね合わせて円筒状に接合するため、シートの端面を突き合わせ溶接する場合等と比較して、円筒状の印刷用版を容易に製造することができる。また、このような円筒状の印刷用版を印刷機のシリンダに装着して印刷するため、印刷用版の印刷機への取り付けおよび取り外しを簡単に行うことができる。
なお、この本発明において、「版部」という用語は、既に版が形成されている部分(製版済みの部分)および版を形成するための部分であってまだ版が形成されていない部分(製版前の部分)の両方を含む意味で用いる。
上記発明[2]によると、円筒材成形工程の後に版部彫刻工程を行うため、予め円筒状に成形された印刷用版の所定位置に正確に版部の印刷模様を形成することができる。特に、1つの印刷用版に対して複数の版部、たとえば2つの版部を形成する場合には、彫刻機において複数の版部の印刷模様の位置を決められるため、各版部に形成された印刷模様間の相対的な位置合わせを正確に行うことができる。
上記発明[3]によると、印刷対象物が缶であるため一般に缶は商品毎に異なる印刷用版を用いることが求められるところ、印刷用版の切換を速やかに行って、効率的な印刷を行うことができる。
上記発明[4]によると、版部となる樹脂層が片面に形成された長方形状の弾性材料製シートをシリンダ部材の外周面に巻き付けて丸め、該シートの両端部を重ね合わせて円筒状に接合するため、シートの端面を突き合わせ溶接する場合等と比較して、円筒状の印刷用版を容易に製造することができる。また、このような円筒状の印刷用版を印刷機のシリンダに装着して印刷するため、印刷用版の印刷機への取り付けおよび取り外しを簡単に行うことができる。
上記発明[5]によると、円筒材成形工程の後に版部彫刻工程を行うため、予め円筒状に成形された印刷用版の所定位置に正確に版部の印刷模様を形成することができる。特に、1つの印刷用版に対して複数の版部、たとえば2つの版部を形成する場合には、彫刻機において複数の版部の印刷模様の位置を決められるため、各版部に形成された印刷模様間の相対的な位置合わせを正確に行うことができる。
上記発明[6]によると、弾性材料製シートの一辺の端部を樹脂層が形成された面の反対側に折り曲げて係合部を形成しておき、円筒材成形工程は、この係合部をシリンダ部材の外周面に形成された係合溝に係合させた状態で、弾性材料製シートをシリンダの外周面に巻き付けて丸めるため、弾性材料製シートの端部の位置を固定して簡単に円筒形状に成形することができ、高い形状精度を得ることができる。
上記発明[7]によると、円筒材成形工程に先立って、弾性材料製シートの樹脂層のうち、版部とならない非版部を除去するため、非版部を曲げやすくなり、円筒材への成形をより容易に行うことができる。
上記発明[8]によると、版部彫刻工程に先立って、版部のうち印刷模様が形成されない非印刷部の樹脂層の少なくとも表面を除去するため、版部彫刻工程において非印刷部の樹脂層に対する彫刻時間を低減して、効率的に版部を形成することができる。
上記発明[9]によると、版部となる樹脂層として紫外線硬化樹脂を用いるため、それ以外の硬化樹脂のような溶剤や高圧スチームによる煩雑な洗浄作業を必要とせず、一般に水洗浄で容易に洗浄作業を行うことができる。
上記発明[10]によると、版部彫刻工程に先立って、版部のうち印刷模様が形成される印刷部に紫外線を照射して硬化させ、印刷に必要な版部分を残し水洗乾燥させる水洗・乾燥工程を行うため、版部彫刻工程において非印刷部の樹脂層に対する彫刻時間を低減して、効率的に版部を形成することができる。
上記発明[11]によると、版部彫刻工程は、レーザー彫刻機を使用して印刷模様を彫刻するため、従来のフォトエッチング等に比較して、より解像度の高い線数の彫刻ができる。またネガフィルム工程が不要のため、予め硬化させた板に直接彫刻することができ、作業が簡素化される。
上記発明[12]によると、弾性材料により円筒状に形成された版本体の外周部の一部に版部が設けられ、版本体の内周に内向きに突出して軸方向に延びる係合部が形成されている印刷用版を装着するために、印刷機の版駆動軸に固定状に設けられる装置であって、版駆動軸に固定状に設けられて外周に版駆動軸の先端側から印刷用版が装着される円筒状の版装着面を有する版シリンダ部を備えており、版シリンダ部の外周に、版駆動軸の先端側から印刷用版の係合部が嵌められる周方向位置決め用溝と、印刷用版の端部が当接する軸方向位置決め用ストッパと、が設けられているため、印刷用版の係合部が版シリンダ部の周方向位置決め用溝にはまるように、印刷用版を版シリンダ部の外周に一端側からはめ、印刷用版の端部を軸方向位置決め用ストッパに当接させることにより、印刷用版の径方向および軸方向の位置決めがなされ、印刷用版を版シリンダ部の所定位置に正確かつ簡単に取り付けることができる。
上記発明[13]によると、前記周方向位置決め用溝は、その底部が開口部より回転方向後側になるように形成され、前記周方向位置決め用溝が前記版装着面を含む円筒面とのなす角度が、前記印刷用版の係合部が当該印刷用版がなす円筒面とのなす角度よりも小さく設定されているため、印刷用版の係合部の先端が周方向位置決め用溝の内面の係合部から遠い側に接し、係合部の基端部分が溝の内面の係合部に近い側と接触することで、係合部が長さ方向に溝幅内の2点で押さえられることとなり、この結果、版の位置決めが1点に動かずに決まり、装着後も版の回転によるずれを効果的に防止することができる。
上記発明[14]によると、版シリンダ部の外周に、版シリンダ部に装着された印刷用版の一部分を径方向内側から径方向外側に押して該部分を拡径することにより、印刷用版を版シリンダ部の版装着面に密着固定させる版固定部材が設けられているため、版シリンダ部に装着された印刷用版を版シリンダ部の版装着面に簡単に固定することができる。
上記発明[15]によると、版固定部材が、版シリンダ部の版装着面を含む円筒面より内側に没入した位置と前記没入した位置より外側の位置との間を移動できて、かつ任意の位置に固定できるものであるため、版を版シリンダ部に取り付けるときおよび取り外すときには、版固定部座を版装着面を含む円筒面より内側に没入した位置に固定して版を押さない状態にする。そして、版が版シリンダ部に取り付けられた後に、版固定部材を版装着面を含む円筒面より外側に突出する位置に固定することにより、版を径方向外側に押し、版装着面に密着させて固定する。このようにすれば、版固定部材を移動させて任意の位置に固定するだけで、版の取り付け・取り外しおよび版の固定を簡単に行うことができる。
上記発明[16]によると、版固定部材は、版シリンダに装着された印刷用版の版部が形成されていない非版部を径方向内側から径方向外側に押す位置に配置されているため、版部が径方向外側に押されることがなく、版部の変形を抑えて、印刷品質の低下を防止することができる。
上記発明[17]によると、印刷用版は、長方形状の弾性材料製シートが円筒状に形成されて両端部が重ね合わされて接合されることにより、円筒状版本体が構成され、接合部分の内側に位置するシートの端部が内側に折り曲げられて、係合部が形成されており、接合部分を除く版本体の外周面の所定箇所に、版部が設けられてなり、版固定部材は、版シリンダに装着された印刷用版のシートの両端部が重ね合わされた重ね合わせ部を径方向内側から径方向外側に押す位置に配置されているため、版部が径方向外側に押されることがなく、版部の変形を抑えて、印刷品質の低下を防止することができる。
上記発明[18]によると、版シリンダ部の外周の円筒面の周方向の一部が取り除かれて、版装着面を含む円筒面より径方向内側に位置する版固定部材装着面が形成されており、版固定部材装着面に形成された版固定部材用凹所に、版固定部材が径方向に移動しうるようにはめられているため、版シリンダ部の周方向の一部が取り除かれることで版シリンダ部の周長が実質的に短くなり、円筒状の印刷用版の挿入が容易である。また、版固定部材によって径方向外側に押される印刷用版の部位は、版シリンダ部の周方向の一部が取り除かれることで他の部位より径寸法が小さくなっているため、版固定部材に押された部位が印刷用版の他の部位より径方向外側に突出する事態を回避ないし軽減することができる。
上記発明[19]によると、版固定部材装着面の凹所の底に形成された楔部材用凹所に、径方向外側に楔面を有する楔部材が軸方向に移動しうるようにはめられ、版シリンダ部に、楔部材を軸方向に移動させて任意の位置に停止させるためのねじ手段が設けられ、版固定部材の径方向内側に楔部材の楔面と当接する楔面が形成されているため、ねじ手段で楔部材を移動させて任意の位置に固定するだけで、版の取り付け・取り外しおよび版の固定を簡単に行うことができる。
上記発明[20]によると、版シリンダ部または楔部材と版固定装置との間に、永久磁石を用いて版固定部材を径方向内向きに付勢することにより版固定部材の楔面を楔部材の楔面に圧接させる付勢手段が設けられているため、版固定部材によって印刷用版を押させないときには、版固定部材を径方向内側の位置に保持することができる。
上記発明[21]によると、版固定部材は、印刷用版の版部を含む外表面が形成する円筒面の内側の範囲内で、版シリンダ部に装着された印刷用版の一部を径方向内側から径方向外側に押して拡径するため、版固定部材により径方向外側に押されて拡径した印刷用版の一部が、印刷用版の版部を含む外表面が形成する円筒面より外側にはみ出し、印刷用インキ等がその部分に付着して印刷汚れの原因となる事態を未然に防止することができる。
上記発明[22]によると、版シリンダ部の内部に、空気供給手段により圧縮空気が供給される空気室が形成されており、版シリンダ部の先端側の外径が、先端に行くにつれて小さくなっており、この外径が小さくなった部分を含む版シリンダ部の外周面の軸方向および周方向の複数箇所に、空気室と連通する空気流出穴が形成されているため、空気流出穴から空気を流出させることで、版シリンダ部と印刷用版との間に空気層を形成して、版シリンダ部に印刷用版を容易に装着し、あるいは版シリンダ部から印刷用版を容易に取り外すことができる。
上記発明[23]によると、印刷機は、前記印刷用版の装着装置を備えたため、印刷機に対する円筒状の版の取り付け及び取り外しを極めて簡単に行うことができる。
上記発明[24]によると、印刷システムは、前記印刷用版の装着装置を備えた印刷機と、前記印刷機と同じ印刷用版の装着装置を備えた彫刻機とを備えたため、印刷機における印刷工程と同じ条件下で彫刻機における版部彫刻工程を行うことができ、両工程間での版部の位置ずれを解消することができる。
上記発明[25]によると、印刷用版において、弾性材料により円筒状に形成された版本体と、版本体の内周に内向きに突出して軸方向に延びる係合部と、版本体の外周面に形成された版部と、を備えるものとしたため、係合部において印刷用版の装着装置の版シリンダ部と係合させることができ、これにより版シリンダ部に対して高い取り付け位置精度を得ることができる。
上記発明[26]によると、前記版本体は、長方形状の弾性材料製シートが円筒状に形成されて両端部が重ね合わされて接合されることにより構成され、前記係合部は、接合部分の内側に位置するシートの端部が内側に折り曲げられて形成され、前記版部は、接合部分を除く所定箇所に設けられているようにしたため、シートの端面を突き合わせ溶接する場合等と比較して、円筒状の印刷用版を容易に製造することができ、また、係合部において印刷機の版シリンダ部との位置決め精度を得ながら印刷機への取り付けおよび取り外しを簡単に行うことができる。
上記発明[27]によると、前記係合部の折り曲げ角度は90度より大きいようにしたため、係合部の先端側が回転方向後側を向くことになり、版シリンダが回転すると、係合部が溝に食い込み、版の位置がずれることがない。
なお、本発明において、「折り曲げ角度」は、平坦なシートの状態から実際に係合部が折り曲げられた角度である。したがって、係合部と隣接するシートの部分とのなす角度(シート・係合部間角度)は、180度から折り曲げ角度を減じた値となる。係合部の折り曲げ角度を90度より大きくすると、シート・係合部間角度は90度より小さくなる。
折り曲げ角度は125度〜145度(シート・係合部間角度は55度〜35度)が好ましく、折り曲げ角度は135度(シート・係合部間角度は45度)が最も好ましい。
図1は、印刷機または彫刻機の版駆動軸1に取り付けられて版2が装着された版装着装置3の縦断面図である。 図2は、図1の版装着装置3の正面図である。 図3は、版装着装置3の一部を示す平面図である。 図4は、版装着装置3の一部とそれに装着される前の版2の一部を拡大して示した縦断面図である。 図5は、図1のV−V線に沿う断面図(横断面図)である。 図6は、版2の製造工程のうち、円筒材成形工程を示す斜視図である。 図7は、図6の版形成前の状態の一部を拡大して示す側面図である。 図8は、版2の一連の製造工程を示す説明図である。 図9は、版シリンダ部に装着された版2の一部を拡大して示した縦断面図である。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。
図1は、印刷機の版駆動軸1に取り付けられて版2が装着された版装着装置3の縦断面図、図2は、図1の版装着装置3の正面図、図3は、版装着装置3の一部を示す平面図、図4は、版装着装置3の一部とそれに装着される前の印刷用版2の一部を拡大して示した縦断面図、図5は、図1のV−V線に沿う断面図(横断面図)、図6は、版2の製造工程のうち、円筒材成形工程を示す斜視図、図7は、図6の版形成前の状態の一部を拡大して示す側面図である。図8は、版2の一連の製造工程を示す説明図である。図9は、版シリンダ部に装着された版2の一部を拡大して示した縦断面図である。
以下の説明において、図1の上下を上下とし、図1の左側を前、右側を後とし、前から後ろを見たときの左右を左右とする。
まず、図6〜図8を参照して印刷用版2について説明する。
印刷用版2は、弾性材料により円筒状に形成された版本体4と、版本体4の内周に内向きに突出して軸方向にのびる係合部6と、版本体4の外周面の一部に形成された版部5とを備えるものである。
この例では、図6(b)に示すように、版本体4は、長方形状の弾性材料製シート7が円筒状に形成されて両端部が重ね合わされて接合されることにより構成されている。係合部6は、接合部分8の内側に位置するシート7の端部が内側に折り曲げられて形成されている。版部5は、接合部分8を除く版本体4の外周面の所定箇所に設けられている。
接合部8の内側に位置するシート7の端部が内側に折り曲げられて、係合部6が形成されている。図7に破線で示すシート7の平坦な状態から実際に係合部6が折り曲げられた角度αを折り曲げ角度、係合部6と隣接するシート7の部分とのなす角度βをシート・係合部間角度という。折り曲げ角度αは90度より大きい(シート・係合部間角度βは90度より小さい)のが好ましく、折り曲げ角度αは125度〜145度(シート・係合部間角度βは55度〜35度)がさらに好ましく、折り曲げ角度αは135度(シート・係合部間角度βは45度)が最も好ましい。この例では折り曲げ角度αは約135度、シート・係合部間角度βは約45度である。
次に、この印刷用版2の製造方法の一例について説明する。
版本体4は、磁性あるいは非磁性の適当な金属等の弾性材料製シート7よりなる。この例では、市販のブリキ板(Fe)が採用されている。シート7の厚さは、円筒状に形成できて、かつ弾性力により円筒状を保持できる程度であればよい。この例では、約0.26mmである。
弾性材料製シート7には、版部となる樹脂層がその片面に形成されている。この樹脂層は、例えばポリビニルアルコール系、ビニルエステル系またはポリアミド系等の樹脂を採用することができ、ショアD硬度で例えば硬化後D20〜80程度のものが好適である。この例では、通常のオフセット印刷用のUV硬化樹脂(紫外線硬化樹脂)を採用している。このような紫外線硬化樹脂を用いると、それ以外の硬化樹脂のような溶剤や高圧スチームによる煩雑な洗浄作業を必要とせず、一般に水洗浄で容易に洗浄作業を行うことができる。樹脂層の厚さは、印刷の版部5として必要な厚みがあればよく、この例では、弾性材料製シート7の片面に厚さ0.4〜0.6mmの層を接着させている。
印刷用版2の製造は、図8(a)に示すように、まず弾性材料製シート7を、例えば所定サイズの長方形状に切り出す。この例では、アルミ缶等の表面印刷用の版を想定しており、1つの印刷用版2に2面の版部5を形成できるサイズとして、約幅180mm×長さ750mmの長方形を採用している。
そして、図8(b)に示すように、版部5とする部分に紫外線を照射して紫外線硬化させ、版部5とならない非版部となる未硬化部分を水で洗い落として除去する。このように非版部の樹脂層を除去するため、非版部が曲がりやすくなり、後工程で行うシート7を円筒状に曲げる曲げ加工を容易に行うことができる。なお、乾燥後、版部に未硬化部分が残らないように、後照射を行う。この例では、2つの版部5が、版本体4の接合部分8を除く外周の所定箇所に半周分離れて形成されている。各版部5の外周面が版面となっている。
なお、版部5に対する紫外線照射は、版部5のうち印刷模様が形成される印刷部に対してのみ行い、版部5の中に印刷模様が形成されない非印刷部が含まれている場合には、このような非印刷部に対しては紫外線照射を行わず、非版部とともに樹脂層を除去するようにすることが望ましい。このようにすると、より曲げ加工を容易に行うことができ、また、版部彫刻工程において非印刷部の樹脂層に対する彫刻時間を低減して、効率的に版部5を形成することができる。
次に、図8(c)および図6(a)に示すように、長方形状のシート7の一端部を樹脂層の形成されていない下側(内側)に曲げ加工して係合部6を形成する。この係合部6の下方向曲げ加工長さは、後工程の円筒材成形工程のシリンダ部や、彫刻機や印刷機の版シリンダ部に装着される際、シリンダに形成された係合溝と確実に係合する幅があればよく、この例では、例えば約4mmとしている。折り曲げ角度αは、この例では45度としている。
次に、係合部6が形成されたシート7を円筒状に成形する円筒材成形工程を行う。具体的には、図8(d)に示すように、係合部6が形成されたシート7を、円筒材成形工程用のシリンダ部材40に巻き付けて丸め、シート7の両端部を重ね合わせて円筒状に接合する。シリンダ部材40の外周面には係合溝42が形成されており、シート7の係合部6をシリンダ部材40の係合溝42に係合させた状態で、シートをシリンダの外周面に巻き付けて丸めるようになっている。このようにシート7の端部の位置を固定して円筒形状に成形するため、加工を簡単に行うことができるとともに、高い形状精度を得ることができる。
シート7の接合手段は、接合強度が確保できれば任意の接合手段を採用することができるが、この例では接着剤とスポット溶接が用いられている。具体的には、シリンダ部材40に巻き付ける前に、図6(a)に示すように、係合部6側のシート7の端部の係合部6と反対側の面に適当な接着剤9を塗布しておく。そして、シート7をシリンダ部材40に巻き付けて円筒状に形成して、接着剤9の外側に反対側のシート7の端部7aを重ね合わせて接合し、さらに必要に応じて接合部分8をスポット溶接により強固に接合する。図6(b)において、10はスポット溶接部を示している。
このようにシート7の両端部を重ね合わせて円筒状に接合するため、シート7の端面を突き合わせ溶接する場合等と比較して、円筒状の印刷用版2を容易に製造することができる。
こうして印刷用版2が円筒状に成形されれば、図8(e)に示すように、この印刷用版2の版部5に対して印刷模様を彫刻する版部彫刻工程を行う。この例では、版部彫刻工程は、レーザー彫刻機を使用する。このレーザー彫刻機には、印刷対象物への印刷を行う印刷機が備える印刷用版の装着装置と同じ装着装置3を備えている。この装着装置3は、印刷用版2が装着される版シリンダ部12を備えている。装着装置3の構成については後に詳述する。
このように、版部彫刻工程においてレーザー彫刻機を使用して印刷模様を彫刻するため、従来のフォトエッチング等に比較して、より解像度の高い線数の彫刻ができる。またネガフィルム工程が不要のため、予め硬化させた板に直接彫刻することができ、作業が簡素化される。
また、円筒材成形工程の後に版部彫刻工程を行うため、予め円筒状に成形された印刷用版2の所定位置に正確に版部5の印刷模様を形成することができる。特に、1つの印刷用版2に対して複数の版部5、たとえば2つの版部5を形成する場合には、彫刻機において複数の版部5の印刷模様の位置を決められるため、各版部5に形成された印刷模様間の相対的な位置合わせを正確に行うことができる。
なお、版部5への版の形成すなわち製版は、円筒状に丸める前の図6(a)のシート7の状態の版部5に対して行ってもよい。
次に、図1〜図5を参照して、版装着装置3の構成について説明する。
この版装着装置は、印刷対象物に対して印刷を行う印刷機、印刷機に用いられる印刷用版に対して印刷模様を彫刻する彫刻機に共通して備えられる。
このように、印刷システムを構成する印刷機と彫刻機とにおいて、共通の版装着装置を備えることにより、印刷機における印刷工程と同じ条件下で彫刻機における版部彫刻工程を行うことができ、両工程間での版部の位置ずれを解消することができる。
図1において、11は図示しない印刷機の機枠に設けられた軸受けハウジングである。版駆動軸1の前側部分は軸受けハウジング11に回転支持され、後側部部分は機枠に設けられた図示しない軸受けハウジングに回転支持されている。軸1は公知の駆動手段により所定方向(この例では前から見て時計方向)に所定速度で回転させられる。軸1の前端よりの部分は、軸受けハウジング11より前方に突出しており、軸受けハウジング11より前側の軸1の前端部に先細の軸テーパ部1aが形成されている。
版装着装置3は、軸テーパ部1aに着脱ができるように固定される。
版装着装置3は、軸テーパ部1aに固定される版シリンダ部12を備えている。版シリンダ部12は、中心に前側の内径の小さいテーパ孔13が形成された円筒状をなし、その外周に、軸1と同心の円筒状の版装着面14が形成されている。重量軽減のため、版シリンダ部12の周方向の複数箇所(この例では4カ所)の内部が取り除かれている。それにより、版シリンダ部12は、内周にテーパ孔13が形成された)先細テーパ筒部15と、外周に版装着面14が形成された外側円筒部16と、これらを連結する複数(この例では4つ)の連結部17と版シリンダ部12の前面と後面を覆う蓋部44とから構成されている。版シリンダ部12は、テーパ孔13に軸テーパ部1aをはめ合わせた状態で軸1に固定され、軸1と一体となって回転する。版シリンダ部12の回転方向を、図2および図5に矢印Rで示している。
版装着面14は、装着された版2の内面との摩擦抵抗による固定力を確保するため、その表面粗さはRa1μm以下程度で静摩擦を保つことが望ましい。また、その表面粗さを小さく保ち、かつ表面に傷が付きにくい点を考慮すると版装着面14は、ハードクロム塗装(メッキ)することが好ましい。
版シリンダ部12の外側円筒部16の上部の連結部17に対応する部分において、円筒面の一部が取り除かれて、平坦な版固定部材装着面18が形成されており、外側円筒部16の外周の版固定部材装着面18を除く部分が版装着面14となっている。版2の版部5は、版2が版シリンダ部12に装着されたときに版装着面14に密着する版本体4の部分に形成されて、版装着面14の周方向長さは、版部5の周方向長さより長い。版固定部材装着面18は、版装着面14を含む円筒面より径方向内側に位置している。版装着面14の前端部に、面取りにより先細テーパ面19が形成されている。版装着面14の外径と、版2の内径は同一となっている。
版シリンダ部12の円筒部16の後端面の外周部に、版装着面14より径方向外側に少し張り出した円環状の軸方向位置決め用ストッパ20が固定されている。
版固定部材装着面18の回転方向前側の部分の軸方向全長に、版2の係合部6がはめられる周方向位置決め用溝21が形成されている。溝21と版装着面14を含む円筒面のなす角度は、版2の係合部6のシート・係合部間角度βとほぼ等しい。また、溝21は、その底部21aが開口部21bより回転方向後側になるように形成されている。
周方向位置決め用溝21と版装着面14を含む円筒面のなす角度は、シート・係合部間角度βよりも小さめに採っておくと、図5に示すように、装着後、係合部6の先端61が溝21の内面の係合部から遠い側に接し、係合部6の折曲部62が溝21の内面の係合部6に近い側と接触することで、係合部6が長さ方向に溝21幅内の2点で押さえられる。この結果、版2の位置決めが1点に動かずに決まり、装着後も版2の回転によるずれが起こらない。
版固定部材装着面18の溝21より回転方向後側の部分、この例では、版固定部材装着面18の回転方向中間部より回転方向後側の部分に、第1凹所(版固定部材用凹所)22が形成されている。第1凹所22は、版固定部材装着面18の軸方向長さの大部分にわたり、径方向外側から見て、軸方向に長い方形状をなす。第1凹所22の横断面形状は方形状で、第1凹所22の底壁および両側壁は平坦面である。第1凹所22の長さの中間部に第1凹所22より短い第2凹所(楔部材用凹所)23が第1凹所22の一部を径方向内側に延長した形に形成されている。第2凹所23の横断面形状は方形状で、第2凹所23の底壁および両側壁は平坦面である。
前後方向に長い版固定部材24が、第1凹所22に軸1の径方向に移動しうるようにはめられている。版固定部材24は、周方向および軸方向に第1凹所22にほぼ隙間なくはまり、第1凹所22の周方向両側壁および軸方向両端壁に沿って径方向に移動する。版固定部材24の径方向外側の端面24aは、版固定部材装着面18と平行な平坦面である。この端面24aは、版装着面14と同じ曲率、あるいは同程度の曲率の円筒面であってもよい。版固定部材24の径方向内側の端面の軸方向中間部に、径方向内側に突出して第2凹所23の径方向外側の部分にはまる突出部24bが形成されている。突出部24bの径方向内側の端面は、径方向内側および前側を向いた楔面24cとなっている。版固定部材24の一側面の前後二カ所に方形状のみぞ25が形成されている。第1凹所22の一側壁の上部の前後二カ所に、切り欠き部が形成され、これらの切り欠き部に、先端部が第1凹所22内に突出する脱落防止部材27が固定されている。各脱落防止部材27は、版固定部材24のみぞ25に前後方向および径方向に隙間をもってはめられ、版固定部材24の径方向の移動は許容するが、脱落を防止するようになっている。
第2凹所23に、楔部材28が前後方向に移動しうるようにはめられている。楔部材28の径方向内側の端面は平坦面で、第2凹所23の底壁に摺接している。楔部材28は、周方向に第2凹所23にほぼ隙間なくはまり、第2凹所23の底壁および両側壁に沿って前後方向に移動する。楔部材28の径方向外側の端面は、版固定部材24の楔面24cに対向して径方向外側および後側を向いた楔面28aとなっている。楔部材28には、その前端面から後方にのびる雌ねじ29が形成されている。
版固定部材24の楔面24cに、第1永久磁石30が埋め込まれて固定されている。第2凹所23の底壁に、第1永久磁石30に対向する第2永久磁石31が埋め込まれて固定されている。第1永久磁石30と第2永久磁石31は、互いに吸引するように配置され、この磁気吸引力により版固定部材24を径方向内向きに付勢して版固定部材24の楔面24cを楔部材28の楔面28aに圧接させる付勢手段を構成している。この付勢手段により、版固定部材24によって印刷用版2を押させないときには、版固定部材24を径方向内側の位置に保持することができる。
第2凹所23の前側の連結部17の壁を貫通するように、前後方向にのびるねじ部材32が設けられている。ねじ部材32は、連結部17の壁を前後に貫通する穴33およびその前端面に固定された軸受け部材34により、回転はするが前後に移動しないように支持されている。ねじ部材32は、連結部17の穴33および軸受け部材34に支持されたねじ部35と、ねじ部35を軸受け部材34に通した後にねじ部35の前端に固定される頭部36とから構成されている。ねじ部35は、連結部17の穴33および軸受け部材34に支持されており、第2凹所23内にのびたねじ部35の後部に、楔部材28のめねじ29とはまり合う雄ねじ37が形成されている。頭部36は連結部17より前方に突出しており、その外周面に、軸方向にのびる多数の細かい回り止め突条38が形成されている。連結部17の前端面に、回り止め部材39の基端部が固定されている。回り止め部材39は、金属板などの弾性部材よりなり、その自由端部に形成された爪40が、ねじ部材頭部36の外周面の突条38の間の部分に圧接して、ねじ部材32の回り止めの機能を果たすようになっている。
ねじ部材32を押圧方向に回転させることにより、楔部材28が押圧側(後側)に移動し、それにより、版固定部材24が押圧側(径方向外側)に移動し、ねじ部材32を反対側の押圧解除方向に回転させることにより、楔部材28が押圧解除側(前側)に移動し、それにより版固定部材24が押圧解除側(径方向内側)に移動する。ねじ部材32および楔部材28のめねじ29により、楔部材28を軸方向に移動させて任意の位置に固定するねじ手段が構成されている。
版固定部材24は、印刷用版2の版部5を含む外表面が形成する円筒面の内側の範囲内で、版シリンダ部12に装着された印刷用版2の一部を径方向内側から径方向外側に押して拡径するようになっている。
版シリンダ部12の内部は、圧縮空気源(空気供給手段)により圧縮空気が供給される空気室46が形成されており、版シリンダ部12の外周面の軸方向および周方向の複数箇所に、空気室46と連通する空気流出穴48が形成されている。この空気流出穴48は、版シリンダ部12の先端側の外径が先端に行くにつれて小さくなった部分にも形成されている。
この版装着装置3に装着される版2の内径は、版シリンダ部12の版装着面14の外径とほぼ同じサイズに設定されている。図9に示すように、版シリンダ部12はその外周の一部を切り欠いた版固定部材装着面18を有しているため、版シリンダ部12の版装着面14と版固定部材装着面18を合計した周長は、版シリンダ部12の版装着面14が形成する円筒面50の周長より実質的に短くなる。版2の内周面の周長は、この版シリンダ部12の版装着面14と版固定部材装着面18を合計した周長より僅かに大きく、かつ、版シリンダ部12の版装着面14が形成する円筒面の周長より僅かに小さい寸法に設定されている。これにより、後述するように、版シリンダ部12に対する印刷用版2の挿入を容易なものとするとともに、版固定部材24に押された部位が印刷用版2の他の部位より径方向外側に突出する事態を回避することができるようになっている。
版装着装置3に版2を取り付ける印刷板装着工程は、版固定部材24を径方向内側に位置させて版2を径方向外側に押さない状態にしておく。このような状態で、版2の係合部6が版シリンダ部12の溝21にはまるように、版2を版シリンダ部12の外周に一端部からはめて、版2の一端部をストッパ20に当接させる。これにより、版2が、版シリンダ部12の所定位置に正確にかつ簡単に取り付けられる。
また、版2の内周面の周長は、版シリンダ部12の外周面の周長より僅かに大きく設定されているため、版2を版シリンダ部12の形状に合わせてたわませれば、版装着面14と版2の間に隙間が形成され、版2を版シリンダ部12に簡単に取り付けることができる。
また、版2を取り付ける際には、空気流出穴48から空気を流出させることにより、版シリンダ部12の版装着面14と印刷用版2との間に空気層を形成して、版シリンダ部12に対する印刷用版2の装着をさらに容易なものとできる。
版2が取り付けられたならば、ねじ部材32を押圧方向に回転させて、版固定部材24を径方向外側の押圧方向に移動させ、版2の接合部分8の内周に押し当てて、版2を径方向外側に押す押圧状態にする。このとき版固定部材24により版2に所定の張力が付与されて、版2が版装着面14に密着固定される。この状態でねじ部材32の回転を停止して、回り止め部材39によりその位置を固定する。また空気流出穴48からの空気流出は止めておく。これにより、版2の装着が完了する。このとき、版部5全体が、版本体4を介して版装着面14に密着している。
版2が版シリンダ部12に固定されたとき、図9に示すように、版固定部材24によって拡径方向に押し出される版2の接合部分8の外周面高さ位置(径方向位置)は、版2の版部5の外表面が形成する円筒面より内側に位置するように設定されている。これにより、版固定部材24により径方向外側に押されて拡径した印刷用版2の一部が、印刷用版2の版部5を含む外表面が形成する円筒面より外側にはみ出し、印刷用インキ等がその部分に付着して印刷汚れの原因となる事態を未然に防止することができる。
また、版固定部材24によって押し出される版2の部分は、シート7の両端部が重ね合わされた重ね合わせ部8であり、版部5が形成されていない非版部であるから、版部5が径方向外側に押されることがなく、版部5の変形を抑えて、印刷品質の低下を防止することができる。
印刷機により印刷対象物に対して印刷模様を印刷する印刷工程では、上記のように版シリンダ部12に版2が固定されている状態で、版シリンダ部12が回転させられる。このとき、版固定部材24によって版2が版装着面14に密着固定され、しかも、版2の係合部6の先端側が回転方向R後側を向くことになり、係合部6が溝21に食い込み、版2の位置がずれることがない。また、回り止め部材39の爪が弾性力によってねじ部材頭部36の突条38の間の部分に食い込んでいるので、振動などによってねじ部材32が回転してしまうことがない。
版シリンダ部12に装着されている版2を取り外すときには、ねじ部材32を押圧解除方向に回転させて、版固定部材24を押圧解除方向に移動させ、没入位置に固定する。これにより、版装着面14および版固定部材24と版2の間に隙間が生じ、版2を軸方向に移動させて、版シリンダ部12の一端から簡単に取り外すことができる。
また、版2を取り外す際には、空気流出穴48から空気を流出させることにより、版シリンダ部12の版装着面14と印刷用版2との間に空気層を形成して、版シリンダ部12から印刷用版2の取り外し操作をさらに容易なものとできる。
印刷機、版装着装置3および印刷用版2の全体構成および各部の構成は、上記実施形態のものに限らず、適宜変更可能である。
たとえば、版2は、円筒状の版本体に、それと別に作られた係合部が固定されたものであってもよい。また継ぎ目のない円筒材を用いても良い。
ねじ部材32は、上記実施形態では、手動で回転させられるようになっているが、電力などの動力によって回転させられてもよい。
上記実施形態では、楔部材を軸方向に移動させて、版固定部材を径方向に移動させているが、版固定部材を手動あるいは動力によって直接径方向に移動させるようにしても良い。
また、上記実施形態では、版固定部材を径方向に移動させることによって版2を径方向内側から径方向外側に押すようになっているが、たとえば、偏心した固定部材を回転させることによって版を径方向内側から径方向外側に押すようにしてもよい。
1 版駆動軸
2 印刷用版
3 版装着装置
4 版本体
5 版部
6 係合部
12 版シリンダ部
14 版装着面
18 版固定部材装着面
20 軸方向位置決め用ストッパ
21 周方向位置決め用溝
22 第1凹所(版固定部材用凹所)
23 第2凹所(楔部材用凹所)
24 版固定部材
24a 楔面
28 楔部材
28a 楔面
30,31 永久磁石
32 ねじ部材
40 シリンダ部材
42 係合溝
46 空気室
48 空気流出穴

Claims (1)

  1. 版部となる樹脂層が片面に形成された長方形状の弾性材料製シートをシリンダ部材の外周面に巻き付けて丸め、該シートの両端部を重ね合わせて円筒状に接合する円筒材成形工程と、
    版部に印刷模様を彫刻する版部彫刻工程と、
    製造された円筒状の印刷用版を印刷機のシリンダに装着する印刷版装着工程と、
    印刷機により印刷対象物に対して印刷模様を印刷する印刷工程と、
    を備えることを特徴とする印刷方法。
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