JP2010137505A - スリーブ印刷版及びスリーブ印刷版の製造方法 - Google Patents

スリーブ印刷版及びスリーブ印刷版の製造方法 Download PDF

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浩明 橋本
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Abstract

【課題】スリーブ印刷版に設けられた切欠部が早期に塑性変形することを抑制して、使用寿命の大幅な延長を図ることができるスリーブ印刷版及びこのスリーブ印刷版の製造方法を提供する。
【解決手段】軸線Oに沿って延びる円筒状をなすスリーブ支持体31と、このスリーブ支持体31の外周面に配設され、被印刷物に印刷する画像パターンが形成された版本体33と、を備え、印刷装置の回転駆動軸に支持されたシリンダに装着されて使用されるスリーブ印刷版30であって、スリーブ支持体31の周方向の一部に補強部35が設けられており、この補強部35に、スリーブ支持体31の軸線O方向端部に向けて開口する切欠部36が形成されていることを特徴とする
【選択図】図2

Description

本発明は、印刷装置のシリンダに装着されて使用されるスリーブ印刷版及びこのスリーブ印刷版の製造方法に関するものである。
スリーブ印刷版は、通常、繊維強化プラスチック(FRP)製のスリーブ支持体と、このスリーブ支持体の外周面に配設され、例えばレーザー光による彫刻が可能な感光性樹脂からなり画像パターンが形成された版本体と、で構成されている。
このようなスリーブ印刷版は、例えば特許文献1に記載されているように、フレキソ印刷、凸版印刷の分野において広く使用されている。また、特許文献2に記載されているように、缶等の円筒物に対するオフセット印刷の分野においても、このスリーブ印刷版が適用されている。
このスリーブ印刷版においては、画像パターンの周方向位置がスリーブ支持体上で予め設定されているので、スリーブ支持体と版胴との位置合わせを行うことで画像パターンの見当合わせを行うことができ、画像パターンの交換作業に掛かる時間と労力を大幅に削減することが可能となる。
ここで、前述のスリーブ印刷版においては、その内径が印刷装置のシリンダの外径よりも僅かに小さくされており、シリンダの円筒面に設けられたエア孔からエアを噴出してスリーブ印刷版を拡径させてシリンダに嵌着されている。つまり、拡径されたスリーブ印刷版が元の内径に復元しようとする収縮力によって、スリーブ印刷版とシリンダとが強固に固定されているのである。
また、前述のスリーブ印刷版においては、スリーブ支持体の一部に前記軸線方向端部に向けて開口した切欠部が設けられており、この切欠部が前記シリンダに設けられたピンと係合することによって、スリーブ印刷版とシリンダとの周方向の相対位置及び軸線方向の相対位置が決定される構成とされている。
特開2006−326938号公報 特開2006−272682号公報
ところで、前述のスリーブ印刷版においては、その収縮力が小さくシリンダとの固定が不十分であった場合には、シリンダを回転させた際に、シリンダのピンがスリーブ印刷版の切欠部をシリンダ回転方向に押圧することによって回転トルクがスリーブ印刷版に伝達されることになる。すると、切欠部に過度の荷重が負荷されることになり、切欠部が早期に塑性変形してしまうおそれがあった。切欠部が塑性変形した場合には、スリーブ印刷版の位置決めを精度良く行うことができず、印刷品位が低下してしまうことになる。すると、スリーブ印刷版の版本体等が健全な場合でもスリーブ印刷版を廃棄することになり、スリーブ印刷版の使用寿命が大幅に短くなってしまうといった問題があった。
本発明は、前述の事情に鑑みてなされたものであって、スリーブ印刷版に設けられた切欠部が早期に塑性変形することを抑制して、使用寿命の大幅な延長を図ることができるスリーブ印刷版及びこのスリーブ印刷版の製造方法を提供することを目的とする。
前述の課題を解決するために、本発明に係るスリーブ印刷版は、線に沿って延びる円筒状をなすスリーブ支持体と、このスリーブ支持体の外周面に配設され、被印刷物に印刷する画像パターンが形成された版本体と、を備え、印刷装置の回転駆動軸に支持されたシリンダに装着されて使用されるスリーブ印刷版であって、前記スリーブ支持体の周方向の一部に補強部が設けられており、この補強部に、前記スリーブ支持体の前記軸線方向端部に向けて開口する切欠部が形成されていることを特徴としている。
この構成のスリーブ印刷版によれば、スリーブ支持体の周方向の一部に設けられた補強部に切欠部が形成されているので、切欠部自体の剛性が向上し、シリンダのピンによってトルクが伝達される場合であっても切欠部が早期に塑性変形することを抑制できる。
ここで、前記補強部を、その肉厚tcが前記スリーブ支持体の肉厚tsよりも厚くされた肉厚部とすることが好ましい。
この場合、前記補強部がスリーブ支持体の肉厚tsよりも厚くされた肉厚部とされ、この肉厚部に切欠部が形成されているので、切欠部自体の剛性が向上するとともにシリンダのピンとの接触面積が大きくなり、切欠部が早期に塑性変形することを抑制できる。
さらに、前記肉厚部の肉厚tcを、前記スリーブ支持体の肉厚ts及び前記版本体の肉厚tpに対して、ts<tc<ts+tpの関係となるように構成することが好ましい。
この場合、補強部とされた肉厚部の厚さが、スリーブ支持体の肉厚tsと版本体の肉厚tpの合計厚さts+tpよりも薄くされていることから、肉厚部が版本体よりも外方に突出することがなくなり、印刷時に肉厚部が干渉することがなく印刷品位の劣化を防止できる。
また、前記スリーブ支持体の肉厚tsが、ts≦1mmとされていてもよい。
スリーブ支持体の肉厚tsが1mm以下の場合には、拡径されたスリーブ印刷版が元の内径に復元しようとする際の収縮力が弱く、スリーブ印刷版とシリンダとが強固に固定されずにピンが切欠部を押圧するおそれが高くなる。このため、切欠部を補強部に形成することによるスリーブ印刷版の寿命延長の効果が一層顕著となる。また、スリーブ支持体の肉厚tsが薄いことにより、このスリーブ印刷版の製造コストを大幅に低減することができる。
また、前記スリーブ支持体が、ポリエチレンテレフタレート樹脂で構成されていてもよい。
ポリエチレンテレフタレート樹脂は、比較的剛性が低く切欠部の塑性変形が発生し易いため、切欠部を補強部に形成にした効果が一層顕著となる。また、汎用のポリエチレンテレフタレート樹脂によってスリーブ支持体を構成することにより、安価にスリーブ印刷版を提供することが可能となる。
さらに、前記補強部の少なくとも一部が、前記スリーブ支持体を構成する材料よりも剛性が高い高剛性材料で構成されていることが好ましい。
この場合、切欠部の剛性をさらに向上させることが可能となり、スリーブ印刷版のさらなる寿命延長を図ることができる。
また、前記補強部の周方向長さAが、前記切欠部の周方向長さW及び前記スリーブ支持体の全周長さPに対して、2×W≦A≦0.1×Pの範囲内に設定されていることが好ましい。
補強部の周方向長さAが前記スリーブ支持体の全周長さPに対して0.1×Pを超えるとスリーブ印刷版をエアによって拡径した際に不均一な形状となり、スリーブ印刷版の着脱を円滑に行うことができなくなる。また、補強部の周方向長さAが切欠部の周方向長さWに対して2×Wよりも小さいと、ピンからの押圧力に対する抗力が小さくなってしまう。これらのことから、前記補強部の周方向長さAは、前記切欠部の周方向長さW及び前記スリーブ支持体の全周長さPに対して、2×W≦A≦0.1×Pの範囲内に設定されていることが好ましいのである。
さらに、前記補強部の軸線方向長さBが、前記切欠部の軸線方向長さV及び前記スリーブ支持体の軸線方向長さLに対して、1.3×V≦B≦0.1×Lの範囲内に設定されていることが好ましい。
補強部の軸線方向長さBが前記スリーブ支持体の軸線方向長さLに対して0.1×Lを超えると、版本体に形成される画像パターンの形状が制限されてしまうため好ましくない。また、補強部の軸線方向長さBが前記切欠部の軸線方向長さVに対して1.3×Vよりも小さいと、ピンからの押圧力に対する抗力が小さくなってしまう。これらのことから、前記補強部の軸線方向長さBは、前記切欠部の軸線方向長さV及び前記スリーブ支持体の軸線方向長さLに対して1.3×V≦B≦0.1×Lの範囲内に設定されていることが好ましいのである。
本発明に係るスリーブ印刷版の製造方法は、前述のスリーブ印刷版を製造するスリーブ印刷版の製造方法であって、前記スリーブ支持体の周方向の一部を切り欠く工程と、前記スリーブ支持体の一部に積層材を接合して前記補強部を形成する工程と、を備えていることを特徴としている。
この構成のスリーブ印刷版の製造方法によれば、前記スリーブ支持体の周方向の一部を切り欠く工程と、積層材を接合して前記補強部を形成する工程と、を備えていることから、前記補強部に切欠部が形成されたスリーブ印刷版を製作することができる。
ここで、前記スリーブ支持体の表面を一部除去して凹部を形成し、該凹部に前記積層材を接合して前記補強部を形成する工程を備えていることが好ましい。
この場合、凹部によって積層材の位置が安定することから、補強部及び切欠部の位置精度を向上させることができる。また、凹部を形成することによって前記補強部の厚さが抑えられ、前記補強部が版本体よりも外方に突出することを抑制することができる。
本発明によれば、スリーブ印刷版に設けられた切欠部が早期に塑性変形することを抑制して、使用寿命の大幅な延長を図ることができるスリーブ印刷版及びこのスリーブ印刷版の製造方法を提供することが可能となる。
以下に、本発明の実施の形態について添付した図面を参照して説明する。
本実施形態であるスリーブ印刷版30は、図1及び図2に示すように、軸線Oに沿って延びる円筒状をなすスリーブ支持体31と、スリーブ支持体31の外周側に配設された版材32と、を備えている。
版材32は、例えばレーザー光による彫刻が可能な感光性樹脂からなり、概略円筒状をなしている。この版材32には、エッチングやレーザー加工によって画像パターンを有する凸版33(版本体)が形成される。なお、本実施形態では、2つの凸版33、33が軸線Oを挟んで対向する位置に配設されている。また、版材32(凸版33)の肉厚tpは、0.4mm≦tp≦1mmとされており、本実施形態では、tp=0.7mmとされている。
スリーブ支持体31は、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂で形成されており、外径Dが100mm≦D≦250mm、軸線O方向長さLが80mm≦L≦200mmとされている。また、スリーブ支持体31の肉厚tsは、ts≦1mmとされている。なお、本実施形態では、外径DがD=228mm、L=190mm、ts=0.4mmとされている。
そして、このスリーブ支持体31には、図1に示すように、その周方向の一部において軸線O方向端部に位置する肉厚部35(補強部)が設けられている。この肉厚部35は、その肉厚tcが、スリーブ支持体31の肉厚ts及び版材32(凸版33)の肉厚tpに対して、ts<tc<ts+tpとなるように構成されており、本実施形態では、tc= 0.8mmとされている。
この肉厚部35には、スリーブ支持体31の軸線O方向端部に向けて開口して、後述するオフセット印刷装置100のシリンダ61との相対位置を合わせるための切欠部36が形成されている。
ここで、本実施形態においては、肉厚部35は、図3に示すように、スリーブ支持体31の上(外周面)に設けられた凹部38に、積層材37が接着させられることによって構成されている。この積層材37は、スリーブ支持体31を構成する材質(本実施形態では、ポリエチレンテレフタレート樹脂)よりも剛性が高い高剛性材料で構成されており、本実施形態では、繊維強化プラスチック(FRP)で構成されている。
図4に示すように、肉厚部35の周方向長さAは、切欠部36の周方向長さW及びスリーブ支持体31の全周長さP(図示なし)に対して、2×W≦A≦0.1×Pの範囲内に設定されている。本実施形態では、切欠部36の周方向長さWはW=6mmとされ、スリーブ支持体31の全周長さPがP=D×π=716mmとされており、肉厚部35の周方向長さAは、12mm≦A≦71.6mmの範囲内に設定されることになる。
また、肉厚部35の軸線O方向長さBが、切欠部36の軸線O方向長さV及びスリーブ支持体31の軸線O方向長さLに対して、1.3×V≦B≦0.1×Lの範囲内に設定されている。本実施形態では、切欠部36の軸線O方向長さVはV=6mmとされ、スリーブ支持体31の軸線O方向長さLがL=180mmとされており、肉厚部35の軸線O方向長さBは、7.2mm≦B≦18mmの範囲内に設定されることになる。
以下に、このスリーブ印刷版30の製造方法について説明する。図5に、本実施形態であるスリーブ印刷版30の製造方法のフロー図を示す。
まず、スリーブ印刷版30の周方向の一部を、軸線O方向端部に向けて開口するように切り欠いて切欠を成形する(切欠工程S1)。
次に、この切欠の周囲にレーザを照射して版材32を除去する(版材除去工程S2)。
版材32が除去されてスリーブ支持体31が露出した部分に、さらにレーザを照射して凹部38を形成する(凹部形成工程S3)。
この凹部38に、切欠が形成された積層材37を接合し、肉厚部35を成形する(積層材接合工程S4)。
以上のようにして、本実施形態であるスリーブ印刷版30が製出されることになる。
次に、本実施形態であるスリーブ印刷版30を使用したオフセット印刷装置100について説明する。オフセット印刷装置100の概略を図6に示す。このオフセット印刷装置100は、円筒状をなす缶の外周面に印刷を施す缶の印刷装置である。
オフセット印刷装置100は、複数配置されたインク付着機構101と、缶移動機構102とで概略構成されている。
インク付着機構101は、インクを供給するインカーユニット1と、このインカーユニット1に接触してインクを写し取った後、缶胴20の外周面に接触して該インクを印刷する(付着させる)ブランケット9を複数枚備えるブランケットホイール8とから構成される。
インカーユニット1は、インク源2と、インク源2に接触してインクを受けるダクティングロール3と、このダクティングロール3に接続して複数のローラからなる中間ローラ4と、この中間ローラ4に接続するゴムローラ5と、このゴムローラ5に接続する版胴60とからなり、版胴60の外周面には缶胴20に転写する画像パターンを備えた凸版33を備えたスリーブ印刷版30が配設されている。ブランケットホイール8の外周面には、ブランケット9が複数枚備えられており、このブランケット9は、版胴60の外周面に配設されたスリーブ印刷版30の凸版33に接触するとともに、缶胴20に接触する構成とされている。
缶移動機構102は、缶胴20を取り入れる缶シュータ10と、この缶シュータ10から供給された缶胴20を回転自在に保持するマンドレル11と、このマンドレル11に装着された缶胴20を、順次、インク付着機構101方向に回転移動させるマンドレルターレット12とで構成されている。
版胴60は、図7に示すように、円柱状をなし、印刷装置100のシャフト部70に片持ち状態で回転自在に支持されるシリンダ61を有しており、このシリンダ61の外周側に、本実施形態であるスリーブ印刷版30が嵌着される。ここで、スリーブ印刷版30の内径とシリンダ61の外径とは略同一に設定されている。なお、シリンダ61の外周面にはエア孔62が複数形成されており、シリンダ61の端面に形成された導入孔63からエアを供給してエア孔62から噴出させることにより、スリーブ印刷版30の内径を押し広げてシリンダ61への着脱を行うように構成されている。すなわち、スリーブ印刷版30が元の内径に戻ろうとする収縮力によってシリンダ61の外周面にスリーブ印刷版30が強く密着することにより、スリーブ印刷版30とシリンダ61とが固定されているのである。
そして、シリンダ61には、その外周面のシャフト部70側に、径方向外方に向けて突出したピン64が設けられており、このピン64にスリーブ印刷版30の切欠部36が係合され、スリーブ印刷版30とシリンダ61との周方向位置及び軸線O方向位置が決定される構成とされている。
このようにしてスリーブ印刷版30が配設されたオフセット印刷装置100においては、各々のインカーユニット1のインク源2から各々異なった色のインクが、ダクティングロール3、中間ローラ4、ゴムローラ5を介して、版胴60の外周面に配設された凸版33に付着させられ、これら各色のインクが、回転するブランケットホイール8上のブランケット9にパターンとして乗せられ、このパターンがマンドレル11に保持された缶胴20に接触しながら印刷される。
前述のように印刷を行う際には、図8に示すように、シリンダ61とともにスリーブ印刷版30が回転駆動され、スリーブ印刷版30が、回転するブランケットホイール8上のブランケット9に強く押し付けられることになる。
ここで、スリーブ印刷版30とシリンダ61との固定が不十分である場合には、スリーブ印刷版30がシリンダ61に対して周方向に移動しようとして、ピン64がスリーブ印刷版30の切欠部36に強く押圧されることになる。
ここで、本実施形態であるスリーブ印刷版30では、切欠部36が、スリーブ支持体31の肉厚tsよりも厚くされた肉厚部35に形成されているので、切欠部36の剛性が向上するとともにシリンダ61のピン64との接触面積が大きくなり、切欠部36が早期に塑性変形することを抑制できる。また、この肉厚部35の厚さtcが、スリーブ支持体31の肉厚tsと版材32(凸版33)の肉厚tpの合計厚さts+tpよりも薄くされていることから、肉厚部35が凸版33よりも径方向外方に突出することがなくなり、印刷時に肉厚部35が干渉することがなく印刷品位の劣化を防止できる。
特に、本実施形態では、スリーブ支持体31がポリエチレンテレフタレート樹脂で構成され、その肉厚tsが、ts≦1mmとされ、より具体的には、ts=0.4mmとされているので、比較的剛性が低い。このため、切欠部36についても剛性が低く塑性変形しやすいことになる。よって、肉厚部35に切欠部36を形成することによる切欠部36の剛性向上及びピン64との接触面積増加の効果が一層顕著となる。
また、本実施形態では、肉厚部35が、スリーブ支持体31に積層材37を接着することで形成され、この積層材37がスリーブ支持体31を構成するポリエチレンテレフタレート樹脂よりも剛性の高い繊維強化プラスチック(FRP)で構成されているので、切欠部36の剛性をさらに向上させることが可能となり、スリーブ印刷版30のさらなる寿命延長を図ることができる。
また、肉厚部35の周方向長さAが、切欠部36の周方向長さW及びスリーブ支持体31の全周長さPに対して、2×W≦A≦0.1×Pの範囲内に設定されており、本実施形態では、肉厚部35の周方向長さAは、12mm≦A≦71.6mmの範囲内に設定されているので、スリーブ印刷版30を前述のようにエアによって拡径しても形状が不均一にならず、スリーブ印刷版30の着脱を円滑に行うことができる。さらに、ピン64からの押圧力に対する抗力が十分確保され、切欠部36の塑性変形を確実に防止することができる。
また、肉厚部35の軸線O方向長さBが、切欠部36の軸線O方向長さV及びスリーブ支持体31の軸線O方向長さLに対して、1.3×V≦B≦0.1×Lの範囲内に設定されており、本実施形態では、肉厚部の35軸線O方向長さBが、7.2mm≦B≦18mmの範囲内に設定されているので、凸版33の軸線O方向長さを確保することができるとともに、ピン64からの押圧力に対する抗力が十分確保され、切欠部36の塑性変形を確実に防止することができる。
さらに、本実施形態であるスリーブ印刷版30の製造方法は、スリーブ印刷版30の周方向の一部を切り欠く工程S1と、版材32を除去する工程S2と、スリーブ支持体31の表面を除去して凹部38を形成する工程S3と、この凹部38に積層材37を接合して肉厚部35を形成する工程S4と、を備えているので、凹部38によって積層材37の位置が安定し、肉厚部35及び切欠部36の位置精度を向上させることができる。また、凹部38を形成することによって肉厚部35の厚さが抑えられ、肉厚部35が凸版33よりも径方向外方に突出することを防止できる。よって、肉厚部35に切欠部36が形成されたスリーブ印刷版30を、寸法精度良く製作することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本実施形態では、補強部として肉厚部を設けたものとして説明したが、これに限定されることはなく、例えば、スリーブ支持体よりも剛性の高い補強部材をスリーブ支持体の周方向に一部に配設して補強部を構成してもよい。
また、本実施形態では、積層材を接合することによって肉厚部を形成していたが、これに限定されることはなく、図9に示すように、スリーブ支持体131に補強部材137を嵌合させて固定して肉厚部135(補強部)を形成し、切欠部136を構成してもよい。
また、本実施形態では、肉厚部(補強部)を、外周面側から見て矩形状となるように形成したものとして説明したが、これに限定されることはなく、図10に示すように、切欠部236に沿ったU字状の肉厚部235(補強部)としてもよい。
さらに、積層材を繊維強化プラスチック(FRP)で構成したものとして説明したが、金属等で構成されていてもよい。
また、本実施形態では、スリーブ印刷版を切り欠いてから積層材を接合して肉厚部(補強部)を形成するものとして説明したが、これに限定されることはなく、肉厚部(補強部)を形成した後に切欠部を形成してもよい。
また、本実施形態では、スリーブ支持体を、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂で形成したものとして説明したが、これに限定されることはなく、塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の各種プラスチック材料や繊維強化プラスチック(FRP)を使用することができる。
さらに、スリーブ支持体の外周面に配設される凸版を、円筒状の版材に画像パターンを形成することで設けたものとして説明したが、これに限定されることはなく、板状の版材に画像パターンを形成して凸版とし、これをスリーブ支持体の外周面に貼設したものであってもよい。
本発明の一実施形態であるスリーブ印刷版の斜視図である。 図1に示すスリーブ印刷版を軸線方向から見た図である。 図1に示すスリーブ印刷版に設けられた肉厚部(補強部)及び切欠部の斜視図である。 図3に示す肉厚部(補強部)及び切欠部を径方向外方から見た図である。 本発明の一実施形態であるスリーブ印刷版の製造方法のフロー図である。 図1に示すスリーブ印刷版が使用される印刷装置の概略図である。 図1に示すスリーブ印刷版が装着された版胴を示す説明図である。 図1に示すスリーブ印刷版を使用する際のシリンダ及びブランケット部分の説明図である。 本発明の他の実施形態であるスリーブ印刷版の肉厚部(補強部)及び切欠部の斜視図である。 本発明の他の実施形態であるスリーブ印刷版の肉厚部(補強部)及び切欠部を径方向外方から見た図である。
符号の説明
30 スリーブ印刷版
31 スリーブ支持体
32 版材
33 凸版(版本体)
35 肉厚部(補強部)
36 切欠部
37 積層材
38 凹部

Claims (10)

  1. 軸線に沿って延びる円筒状をなすスリーブ支持体と、このスリーブ支持体の外周面に配設され、被印刷物に印刷する画像パターンが形成された版本体と、を備え、印刷装置の回転駆動軸に支持されたシリンダに装着されて使用されるスリーブ印刷版であって、
    前記スリーブ支持体の周方向の一部に補強部が設けられており、この補強部に、前記スリーブ支持体の前記軸線方向端部に向けて開口する切欠部が形成されていることを特徴とするスリーブ印刷版。
  2. 前記補強部は、その肉厚tcが、前記スリーブ支持体の肉厚tsよりも厚くされた肉厚部とされていることを特徴とする請求項1に記載のスリーブ印刷版。
  3. 前記肉厚部の肉厚tcが、前記スリーブ支持体の肉厚ts及び前記版本体の肉厚tpに対して、ts<tc<ts+tpの関係とされていることを特徴とする請求項2に記載のスリーブ印刷版。
  4. 前記スリーブ支持体の肉厚tsが、ts≦1mmとされていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のスリーブ印刷版。
  5. 前記スリーブ支持体が、ポリエチレンテレフタレート樹脂で構成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のスリーブ印刷版。
  6. 前記補強部の少なくとも一部が、前記スリーブ支持体を構成する材料よりも剛性が高い高剛性材料で構成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のスリーブ印刷版。
  7. 前記補強部の周方向長さAが、前記切欠部の周方向長さW及び前記スリーブ支持体の全周長さPに対して、2×W≦A≦0.1×Pの範囲内に設定されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のスリーブ印刷版。
  8. 前記補強部の軸線方向長さBが、前記切欠部の軸線方向長さV及び前記スリーブ支持体の軸線方向長さLに対して、1.3×V≦B≦0.1×Lの範囲内に設定されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のスリーブ印刷版。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のスリーブ印刷版の製造方法であって、
    前記スリーブ支持体の周方向の一部を切り欠く工程と、前記スリーブ支持体の一部に積層材を接合して前記補強部を形成する工程と、を備えていることを特徴とするスリーブ印刷版の製造方法。
  10. 前記スリーブ支持体の表面を一部除去して凹部を形成し、該凹部に前記積層材を接合して前記補強部を形成することを特徴とする請求項9に記載のスリーブ印刷版の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012086439A (ja) * 2010-10-19 2012-05-10 Universal Seikan Kk スリーブ印刷版の固定方法、スリーブ印刷版用版胴及び缶の印刷装置
JP2015131418A (ja) * 2014-01-10 2015-07-23 ユニバーサル製缶株式会社 スリーブ印刷版の位置合わせ構造
JP2016052719A (ja) * 2014-09-02 2016-04-14 昭和アルミニウム缶株式会社 印刷用版

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