JP2013089564A - 照明制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 照明負荷が寿命末期等の要因で点滅した場合でも、割り込み通信による信号線の占有を抑制できる照明制御システムを提供する。
【解決手段】 明るさセンサ端末2の制御通信部21は、照明制御装置3からの要求信号を受信したときに、センサ素子2aによる照度測定値が所定の照度範囲を外れていれば、照度測定値を照度範囲内に変化させる調光制御を指示する監視信号を送信するポーリング通信、および照度測定値が単位時間当たりに所定割合以上の変化をする割り込みトリガが発生した場合に、その照度変化を抑制させる調光制御を指示する監視信号を送信する割り込み通信を行う制御通信部21と、割り込みトリガの所定時間あたりの発生回数が所定回数以上になった場合、制御通信部21による割り込み通信の実行を抑制する割り込み抑止期間を設ける割り込み通信抑止部22とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、照明制御システムに関するものである。
従来、照明負荷を調光制御する照明制御システムが提案されている(例えば特許文献1参照)。
一例として、図4に示すように、室内の天井に照明器具101を配設し、同じ室内の窓際の天井に明るさセンサ端末102を配設し、照明器具101および明るさセンサ端末102は、2線式の信号線Lsを介して照明制御装置103(親機)に接続している。なお、照明器具101の照明範囲H11と、明るさセンサ端末102の照度測定範囲H12とは一部重複している。
明るさセンサ端末102は、図5に示す構成を備えており、センサ素子102a、マイコン(マイクロコンピュータ)102bを具備する。センサ素子102aは、直下の床面の照度に応じた電気信号を生成し、この電気信号を照度の測定結果(照度測定値)としてマイコン102bへ出力する。マイコン102bは、照度測定値に応じた監視信号を、照明制御装置103へ送信する。
照明制御装置103は、明るさセンサ端末102と照明器具101との対応付けを予め記憶しており、監視信号の送信元である明るさセンサ端末102に対応する照明器具101を調光制御する。例えば、それぞれの明るさセンサ端末102には、同じ室内に配置されている照明器具101が対応付けられる。
そして、照明制御装置103が明るさセンサ端末102から監視信号を取得する方法としては、ポーリング通信処理と割り込み通信処理とがあり、このポーリング通信処理、割り込み通信処理について、図6(a)〜(e)のタイムチャートを用いて説明する。
まず、明るさセンサ端末102のマイコン102bは、所定のサンプリング周期T12(例えば、T12=10ms)で、センサ素子102aの照度測定値を取得する(図6(d)(e)参照)。
そして、ポーリング通信処理において、照明制御装置103は、明るさセンサ端末102に対して所定の時間間隔T11で要求信号S11を送信する。要求信号S11を受信したマイコン102bは、最新のサンプリング値である照度測定値が所定の照度範囲を外れている場合、照度測定値を照度範囲内に変化させる調光制御を指示する監視信号S12を返信するポーリング通信を行う(図6(b)参照)。なお、所定の照度範囲とは、図6(e)に示すように、上限値K11と下限値K12との間に設定される。
一方、割り込み通信処理は、以下の手順で行われる。マイコン102bは、照度測定値が単位時間当たりに所定割合以上の変化をした場合、割り込みトリガが発生したと認識(検出)する。そして、マイコン102bは、割り込みトリガの発生時において、要求信号S11の有無に関わらず、その照度変化を抑制させる調光制御を指示する監視信号S13を照明制御装置103へ送信する割り込み通信を行う(図6(b)参照)。具体的に、マイコン102bは、今回のサンプリングで取得した照度測定値が、前回のサンプリングで取得した照度測定値に対して±10%以上変化している場合に、割り込み通信を行う。
なお、図6(c)は、サンプリングで取得した照度測定値に対するマイコン102bの判定結果を示す。照度測定値が上限閾値K11を上回っている場合または下限閾値K12を下回っている場合は、ドット表示とし、照度測定値が単位時間当たりに所定割合以上の変化をした場合は、ハッチング表示とする。また、照度測定値が上限閾値K11以下、且つ下限閾値K12以上であり、さらに照度測定値が単位時間当たりに所定割合以上の変化をしていない場合は、白抜き表示とする。
図6において、タイミングtp102のポーリング通信では、照度測定値が上限閾値K11を上回っているので、マイコン102bは、調光率低下(光出力を低下させる)の調光制御を指示する監視信号S12を照明制御装置103へ返信している。なお、タイミングtp101,tp103のポーリング通信では、照度測定値が、上限閾値K11以下、且つ下限閾値K12以上であるので、調光率維持(光出力を維持させる)の調光制御を指示する監視信号S12を照明制御装置103へ返信している。
また、タイミングti101の割り込み通信では、照度測定値が急激に低下している。したがって、マイコン102bは、照度測定値の急激な低下を抑制させるために、調光率増加(光出力を増加させる)の調光制御を指示する監視信号S13を照明制御装置103へ送信している。
そして、照明制御装置103は、明るさセンサ端末102から受信した監視信号S12,S13に基づいて、照明負荷の調光制御を行う制御信号を、照明器具101へ送信する。照明器具101は、照明制御装置103から受信した制御信号に基づいて照明負荷を調光する。図6(a)は照明制御装置103からの制御信号による調光制御を示しており、「U」は、調光率を増加させており、「D」は、調光率を低下させている。なお、照明制御装置103は、調光率維持の場合、制御信号を送信しない。
照明制御システムは、上記のような照明制御を行うことによって、照度測定値が所定の照度範囲内に収まるように、照明器具101を調光制御する。
次に、本システムにおいて、照明器具101、明るさセンサ端末102、照明制御装置103が、2線式の信号線Lsを介して行う通信について説明する。
まず、照明器具101、明るさセンサ端末102、照明制御装置103には、それぞれ個別のアドレスが設定されており、このアドレスを用いて互いを認識する。
照明制御装置103は、信号線Lsに対して、図7(a)(b)のようなフォーマットの伝送信号Vsを送出する。この伝送信号Vsは、スタートパルスST、モードデータ信号MD、アドレスデータ信号AD、制御データ信号CD、チェックサムデータ信号CS、信号返送期間WTよりなる複極(±24V)の時分割多重信号であり、パルス幅変調によってデータが伝送される。
スタートパルスSTは、信号送出開始を示す。モードデータ信号MDは、信号モードを示す。アドレスデータ信号ADは、照明器具101および明るさセンサ端末102を各別に呼び出すためのアドレスデータを伝送する。制御データ信号CDは、要求信号、制御信号等のデータを伝送する。チェックサムデータ信号CSは、伝送エラーを検出するための信号である。信号返送期間WTは、照明器具101および明るさセンサ端末102から返送される信号を受信するタイムスロットである。
照明器具101、明るさセンサ端末102は、信号線Lsを介して受信した伝送信号Vsのアドレスデータが、予め設定されている自己のアドレスデータに一致すると、伝送信号Vsから、要求信号、制御信号等のデータを取り込む。さらに照明器具101、明るさセンサ端末102は、伝送信号Vsの信号返送期間WTに同期して、返信データを電流モード信号(信号線Lsの線間を適当な低インピーダンスを介して短絡することにより送出される信号)として返信する。
そして、照明制御装置103が、明るさセンサ端末2宛に伝送信号Vs(要求信号)を送信し、明るさセンサ端末2が、受信した伝送信号Vsの信号返送期間WTに監視信号を返信することによって、ポーリング通信が実行される。
また、照明制御装置103は、ダミー信号送信手段および割り込み信号処理手段が設けられる。ダミー信号送信手段は、モードデータ信号MDをダミーモードとしたダミー伝送信号を常時送出する。また、割り込み信号処理手段は、明るさセンサ端末102が割り込み通信開始時に送信した図7(c)の割り込み信号Viを受信したときに、割り込み信号Viを発生した明るさセンサ端末102を検索する。そして、割り込み信号処理手段は、検索した明るさセンサ端末102に設定されているアドレスデータを、この明るさセンサ端末102から返信データ(監視データ)として返信させる。すなわち、照明制御装置103は、常時、ダミー信号送信手段によってダミー伝送信号を信号線Lsに送出し、明るさセンサ端末102の割り込み通信開始時に発生した割り込み信号Viをダミー伝送信号のスタートパルス信号STに同期して検出する。そして、照明制御装置103は、割り込み処理手段によってモードデータ信号MDをアドレス確認モードとした伝送信号Vsを信号線Lsに送出する。一方、明るさセンサ端末102は、割り込み信号Viの発生時に割り込みフラグを設定する。割り込みフラグを設定した明るさセンサ端末102は、モードデータ信号MDがアドレス確認モードである伝送信号Vsを受信すると、この伝送信号Vsの信号返送期間WTに同期して、自己に設定されているアドレスデータ、および監視信号を返信データとして返信する。このようにして照明制御装置103は、割り込み信号Viを発生した明るさセンサ端末102のアドレスおよび監視信号を取得することができる。
このように、上述のダミー信号送信手段および割り込み信号処理手段を有する照明制御装置103に対して、明るさセンサ端末2が割り込み信号Viを送信することによって、割り込み通信が実行される。
そして、照明制御装置103は、照明器具101と明るさセンサ端末102とを、それぞれのアドレスを用いて対応付けた関係テーブルを有している。そして、照明制御装置103は、割り込み信号Viを発生した明るさセンサ端末102のアドレスおよび監視信号を取得すると、上述の関係テーブルを参照して、この明るさセンサ端末102に対応する照明器具101に対して、照明負荷の調光制御を行う制御信号を送信する。照明器具101は、受信した制御信号に基づいて照明負荷を調光する。
この種の照明制御システムでは、照明制御装置103が、照明器具101のアドレスと明るさセンサ端末102のアドレスとの対応関係を関係テーブルによって管理している。そして、1台の明るさセンサ端末102のアドレスを、1台の照明器具101のアドレスに対応付けるだけでなく、1台の明るさセンサ端末102のアドレスを、複数台の照明器具101のアドレスに対応付けることも可能である。後者のようにアドレスを設定すれば、例えば、1台の明るさセンサ端末102によって、複数の照明器具101を一括して制御することが可能になる。
特開2005−63804号公報
照明器具101の照明負荷が寿命末期等の要因で点滅し、点灯と消灯とを交互に繰り返す場合、照明器具101の周囲照度が短い周期で明暗を交互に繰り返す。この照明負荷の点滅時における通信処理について、図8(a)〜(e)のタイムチャートを用いて説明する。
まず、タイミングtp202のポーリング通信では、照度測定値が上限閾値K11を上回っているので、マイコン102bは、調光率低下の調光制御を指示する監視信号S12を照明制御装置103へ返信している。
なお、タイミングtp201,tp203のポーリング通信では、照度測定値が、上限閾値K11以下、且つ下限閾値K12以上である。したがって、マイコン102bは、調光率維持の調光制御を指示する監視信号S12を照明制御装置103へ返信している。
また、図8では、照明器具101の照明負荷が寿命末期等の要因で点滅して、明るさセンサ端末102の照度測定値が短い周期で高低を交互に繰り返しており、割り込み通信がタイミングti201〜ti206において頻繁に発生している。
なお、タイミングti201,ti203,ti204の割り込み通信では、照度測定値が急激に増加しており、マイコン102bは、照度測定値の急激な増加を抑制させるために、調光率低下の調光制御を指示する監視信号S13を照明制御装置103へ送信している。
タイミングti202,ti205,ti206の割り込み通信では、照度測定値が急激に低下しており、マイコン102bは、照度測定値の急激な低下を抑制させるために、調光率増加の調光制御を指示する監視信号S13を照明制御装置103へ送信している。
このように、照明器具101の照明負荷が寿命末期等の要因で点滅を繰り返した場合、割り込み通信が頻繁に発生するため、信号線Lsの通信量が増大して、割り込み通信によって信号線Lsが占有されてしまい、信号線Ls上の通信に支障をきたす虞がある。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、照明負荷が寿命末期等の要因で点滅した場合でも、割り込み通信による信号線の占有を抑制できる照明制御システムを提供することにある。
本発明の照明制御システムは、所定範囲の照度を測定する明るさセンサ端末と、照明負荷を調光する調光装置と、前記明るさセンサ端末および前記調光装置との間で信号線を介した通信を行う照明制御装置とを備え、前記明るさセンサ端末は、前記照度の測定結果に応じた監視信号を送信し、前記照明制御装置は、前記明るさセンサ端末から受信した前記監視信号に基づいて、前記照明負荷の調光制御を行う制御信号を送信し、前記調光装置は、受信した前記制御信号に基づいて前記照明負荷を調光する照明制御システムであって、前記明るさセンサ端末は、前記照明制御装置からの要求信号を受信した場合に、前記照度の測定結果が所定の照度範囲を外れていれば、前記照度を前記照度範囲内に変化させる調光制御を指示する前記監視信号を送信するポーリング通信、および前記照度の測定結果が単位時間当たりに所定割合以上の変化をする割り込みトリガが発生した場合に、その照度変化を抑制させる調光制御を指示する前記監視信号を送信する割り込み通信を行う制御通信部と、前記信号線の通信量を抑えるために、前記制御通信部による前記割り込み通信の実行を抑制する割り込み抑止期間を設ける割り込み通信抑止部とを備えることを特徴とする。
この発明において、前記割り込み通信抑止部は、前記割り込みトリガの所定時間あたりの発生回数が所定回数以上になった場合、前記割り込み抑止期間を設けることが好ましい。
この発明において、前記割り込み通信抑止部は、前記割り込みトリガの所定時間あたりの発生回数が多いほど、前記割り込み抑止期間の時間長さを長くすることが好ましい。
この発明において、前記割り込み通信抑止部は、前記割り込み抑止期間を設けた所定時間あたりの回数が規定回数に達した場合、前記割り込み抑止期間の時間長さを長くすることが好ましい。
この発明において、前記割り込み通信抑止部が前記割り込み抑止期間を設けたことを報知する報知部を備えることが好ましい。
以上説明したように、本発明では、照明負荷が寿命末期等の要因で点滅した場合でも、割り込み通信による信号線の占有を抑制できるという効果がある。
実施形態のシステム構成を示すブロック図である。 (a)〜(e)同上の通信処理を示すタイムチャート図である。 (a)〜(e)同上の割り込み抑止期間の設定処理を示すタイムチャート図である。 従来のシステム構成を示すブロック図である。 従来の明るさセンサ端末を示すブロック図である。 (a)〜(e)従来の通信処理を示すタイムチャート図である。 (a)〜(c)通信に用いる信号を示すフォーマット図である。 (a)〜(e)従来の通信処理を示す別のタイムチャート図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態)
図1は、本実施形態の照明制御システムの構成を示し、室内の天井に照明器具1を配設し、同じ室内の窓際の天井に明るさセンサ端末2を配設し、照明器具1および明るさセンサ端末2は、2線式の信号線Lsを介して照明制御装置3(親機)に接続している。なお、照明器具1の照明範囲H1と、明るさセンサ端末2の照度測定範囲H2とは一部重複している。
照明器具1は、調光装置1aと、照明負荷1bとを備える。照明負荷1bは、蛍光灯、LED等の光源であり、調光装置1aは、照明負荷1bに供給する点灯電力を可変として調光する機能を有する。
明るさセンサ端末2は、センサ素子2aと、マイコン(マイクロコンピュータ)2bとを備える。センサ素子2aは、直下の床面の照度に応じた電気信号を生成し、この電気信号を照度の測定結果(照度測定値)としてマイコン2bへ出力する。マイコン2bは、制御通信部21と、割り込み通信抑止部22とを構成しており、照度測定値に応じた監視信号を、照明制御装置3へ送信する。なお、制御通信部21、割り込み通信抑止部22は、マイコン2bがソフトウェアを実行することによって構成されるものである。
照明制御装置3は、明るさセンサ端末2と照明器具1との対応付けを予め記憶しており、監視信号の送信元である明るさセンサ端末2に対応する照明器具1を調光制御する。例えば、それぞれの明るさセンサ端末2には、同じ室内に配置されている照明器具1が対応付けられる。
そして、照明制御装置3が明るさセンサ端末2から監視信号を取得する方法としては、ポーリング通信処理と割り込み通信処理とがあり、このポーリング通信処理、割り込み通信処理について、図2(a)〜(e)のタイムチャートを用いて説明する。
まず、明るさセンサ端末2のマイコン2bは、所定のサンプリング周期T2(例えば、T2=10ms)で、センサ素子2aの照度測定値を取得する(図2(d)(e)参照)。
そして、ポーリング通信処理において、照明制御装置3は、明るさセンサ端末2に対して所定の時間間隔T1で要求信号S1を送信する。要求信号S1を受信したマイコン2bの制御通信部21は、最新のサンプリング値である照度測定値が所定の照度範囲を外れている場合、照度測定値を照度範囲内に変化させる調光制御を指示する監視信号S2を返信するポーリング通信を行う(図2(b)参照)。なお、所定の照度範囲とは、図2(e)に示すように、上限値K1と下限値K2との間に設定される。
一方、割り込み通信処理は、以下の手順で行われる。マイコン2bの制御通信部21は、照度測定値が単位時間当たりに所定割合以上の変化をした場合、割り込みトリガが発生したと認識(検出)する。そして、制御通信部21は、割り込みトリガの発生時において、要求信号S1の有無に関わらず、その照度変化を抑制させる調光制御を指示する監視信号S3を照明制御装置3へ送信する割り込み通信を行う(図2(b)参照)。具体的に、制御通信部21は、今回のサンプリングで取得した照度測定値が、前回のサンプリングで取得した照度測定値に対して±10%以上変化している場合に、割り込み通信を行う。
なお、図2(c)は、サンプリングで取得した照度測定値に対する制御通信部21の判定結果を示す。照度測定値が上限閾値K1を上回っている場合または下限閾値K2を下回っている場合は、ドット表示とし、照度測定値が単位時間当たりに所定割合以上の変化をした場合は、ハッチング表示とする。また、照度測定値が上限閾値K1以下、且つ下限閾値K2以上であり、さらに照度測定値が単位時間当たりに所定割合以上の変化をしていない場合は、白抜き表示とする。
図2において、タイミングtp2のポーリング通信では、照度測定値が上限閾値K1を上回っているので、制御通信部21は、調光率低下(光出力を低下させる)の調光制御を指示する監視信号S2を照明制御装置3へ返信している。なお、タイミングtp1,tp3のポーリング通信では、照度測定値が、上限閾値K1以下、且つ下限閾値K2以上であるので、制御通信部21は、調光率維持(光出力を維持させる)の調光制御を指示する監視信号S2を照明制御装置3へ返信している。
また、タイミングti1の割り込み通信では、照度測定値が急激に低下しており、制御通信部21は、照度測定値の急激な低下を抑制させるために、調光率増加(光出力を増加させる)の調光制御を指示する監視信号S3を照明制御装置3へ送信している。
そして、照明制御装置3は、明るさセンサ端末2から受信した監視信号S2,S3に基づいて、照明負荷1bの調光制御を行う制御信号を、照明器具1へ送信する。
照明器具1の調光装置1aは、照明制御装置3から受信した制御信号に基づいて照明負荷1bを調光する。図2(a)は照明制御装置3からの制御信号による調光制御を示しており、「U」は、調光率を増加させており、「D」は、調光率を低下させている。なお、照明制御装置3は、調光率維持の場合、制御信号を送信しない。
照明制御システムは、上記のような照明制御を行うことによって、照度測定値が所定の照度範囲内に収まるように、照明器具1を調光制御する。
また、本システムにおいて、照明器具1、明るさセンサ端末2、照明制御装置3が、2線式の信号線Lsを介して行う通信は、従来と同様に図7(a)(b)に示すフォーマットの伝送信号Vs、割り込み信号Viを用いる。さらに、照明器具1、明るさセンサ端末2、照明制御装置3には、それぞれ個別のアドレスが設定されており、このアドレスを用いて互いを認識する。なお、上記伝送信号Vs、割り込み信号Vi、アドレスを用いた通信の詳細は、従来と同様であり、説明は省略する。
次に、照明器具1の照明負荷1bが寿命末期等の要因で点滅し、点灯と消灯とを交互に繰り返す場合、照明器具1の周囲照度が短い周期で明暗を交互に繰り返す。この照明負荷1bの点滅時における通信処理について、図3(a)〜(e)のタイムチャートを用いて説明する。
まず、タイミングtp12のポーリング通信では、照度測定値が上限閾値K1を上回っているので、制御通信部21は、調光率低下の調光制御を指示する監視信号S2を照明制御装置3へ送信している。
なお、タイミングtp11,tp13,tp14のポーリング通信では、照度測定値が、上限閾値K1以下、且つ下限閾値K2以上である。したがって、制御通信部21は、調光率維持の調光制御を指示する監視信号S2を照明制御装置3へ返信している。
そして、照明器具1の照明負荷1bが寿命末期等の要因で点滅して、明るさセンサ端末2の照度測定値が短い周期で高低を交互に繰り返しており、制御通信部21は、タイミングti11〜ti18において、割り込みトリガが発生していると認識する。しかしながら、全ての割り込みトリガに対応して割り込み通信を実行すると、信号線Lsの通信量が増大して、割り込み通信によって信号線Lsが占有されてしまい、信号線Ls上の通信に支障をきたす虞がある。
そこで、マイコン2bの割り込み通信抑止部22は、信号線Lsの通信量を抑えるために、制御通信部21による前記割り込み通信の実行を抑制する割り込み抑止期間T3を設ける。具体的に、割り込み通信抑止部22は、割り込みトリガの所定時間(例えば、1秒間)あたりの発生回数が所定回数以上(例えば、5回以上)になった場合、割り込み抑止期間T3(例えば、10秒間)を設ける。制御通信部21は、割り込み抑止期間T3では、割り込みトリガが発生したとしても、割り込み通信の実行を禁止し、割り込み通信の頻繁な実行を防止する。
例えば、図3において、所定時間(例えば、1秒間)に収まるタイミングti11〜ti15のそれぞれにおいて割り込みトリガが発生した場合、5回目のタイミングti15から割り込み抑止期間T3を設定している。
そして、割り込み抑止期間T3内であるタイミングti15,ti16,ti17では、割り込みトリガが発生するものの、制御通信部21は、割り込み通信を実行しない。
したがって、照明器具1の照明負荷1bが寿命末期等の要因で点滅して、明るさセンサ端末2の照度測定値が短い周期で高低を交互に繰り返した場合でも、割り込み通信の頻繁な実行を防止できる。而して、本システムでは、割り込み通信による信号線Lsの占有(通信帯域の圧迫)を抑制できる。なお、割り込み抑止期間T3では、全ての割り込み通信の実行を禁止しているが、割り込み通信の実行を間引く構成であってもよい。
一方、割り込み抑止期間T3外であるタイミングti11,ti13,ti14,ti18の割り込み通信では、照度測定値が急激に増加している。したがって、制御通信部21は、照度測定値の急激な増加を抑制させるために、調光率低下の調光制御を指示する監視信号S3を照明制御装置3へ送信している。さらに、割り込み抑止期間T3外であるタイミングti12の割り込み通信では、照度測定値が急激に低下しており、制御通信部21は、照度測定値の急激な低下を抑制させるために、調光率増加の調光制御を指示する監視信号S3を照明制御装置3へ送信している。
また、割り込み通信抑止部22は、割り込み抑止期間T3の所定時間あたりの設定回数が、規定回数(例えば、3回)に達した場合、割り込み抑止期間T3の時間長さを延長(例えば、10秒→60秒)してもよい。したがって、割り込み抑止期間T3が頻繁に設定される場合には、割り込み抑止期間T3の1回あたりの時間長さを延長するので、実際の割り込み頻度に応じて適切な時間長さを有する割り込み抑止期間T3を設定できる。また、割り込み抑止期間T3の頻繁な設定処理を抑制できるので、割り込み通信抑止部22の処理負荷を低減することもできる。
さらに、割り込み通信抑止部22は、割り込み抑止期間T3を設ける場合、割り込みトリガの所定時間(例えば、1秒間)あたりの発生回数が多いほど、割り込み抑止期間T3の時間長さを段階的または連続的に長くしてもよい。この場合も、実際の割り込み頻度に応じて適切な時間長さを有する割り込み抑止期間T3を設定できる。
また、上述の構成では、割り込み抑止期間T3を設定するか否かの判断を、明るさセンサ端末2が行っている。しかしながら、明るさセンサ端末2から照明制御装置3に対する割り込み通信が、所定時間(例えば、1秒間)あたりに所定回数以上(例えば、5回以上)あった場合、照明制御装置3が、明るさセンサ端末2に対して、割り込み抑止期間T3の設定を指示してもよい。この場合、明るさセンサ端末2は、照明制御装置3からの指示を受信して、一定期間(例えば、10秒間)が経過した後に割り込み抑止期間T3を設定する。さらに、割り込み抑止期間T3の所定時間あたりの設定回数が、規定回数(例えば、3回)に達した場合、照明制御装置3が、明るさセンサ端末2に対して、割り込み抑止期間T3の時間長さを延長(例えば、10秒→60秒)するように指示してもよい。また、照明制御装置3は、割り込みトリガの所定時間(例えば、1秒間)あたりの発生回数が多いほど、明るさセンサ端末2に対して割り込み抑止期間T3を長くするように指示してもよい。
次に、割り込み抑止期間T3を設定したことを報知する報知手段を備えてもよい。例えば、図1に示すように、ブザー、ランプ等をリレー駆動する報知部4を信号線Lsに接続する。そして、照明制御装置3は、報知部4の駆動リレーのアドレスを明るさセンサ端末2のアドレスに予め対応付けておく。そして、照明制御装置3は、明るさセンサ端末2の割り込み通信抑止部22が割り込み抑止期間T3を設定したか否かを監視しておき、割り込み抑止期間T3が設定された場合、報知部4へ第1の報知要求を送信する。第1の報知要求を受信した報知部4は、駆動リレーをオンして、ブザー、ランプ等を駆動することによって、割り込み抑止期間T3を設定したことをユーザに報知する。
さらに、照明制御装置3は、割り込み通信抑止部22が割り込み抑止期間T3を延長したことを検知すると、報知部4へ第2の報知要求を送信する。第2の報知要求を受信した報知部4は、駆動リレーをオンして、ブザー、ランプ等を駆動することによって、割り込み抑止期間T3の延長をユーザに報知する。
したがって、ユーザは、割り込み抑止期間T3の設定状況を認識でき、さらには照明負荷1bが寿命末期等の要因で点滅していることも認識できる。
なお、割り込み抑止期間T3の設定、延長を報知する報知手段は、明るさセンサ端末2に設けられてもよい。
1 照明器具
1a 調光装置
1b 照明負荷
2 明るさセンサ端末
2a センサ素子
2b マイコン
21 制御通信部
22 割り込み通信抑止部
3 照明制御装置
Ls 信号線

Claims (5)

  1. 所定範囲の照度を測定する明るさセンサ端末と、照明負荷を調光する調光装置と、前記明るさセンサ端末および前記調光装置との間で信号線を介した通信を行う照明制御装置とを備え、前記明るさセンサ端末は、前記照度の測定結果に応じた監視信号を送信し、前記照明制御装置は、前記明るさセンサ端末から受信した前記監視信号に基づいて、前記照明負荷の調光制御を行う制御信号を送信し、前記調光装置は、受信した前記制御信号に基づいて前記照明負荷を調光する照明制御システムであって、
    前記明るさセンサ端末は、
    前記照明制御装置からの要求信号を受信した場合に、前記照度の測定結果が所定の照度範囲を外れていれば、前記照度を前記照度範囲内に変化させる調光制御を指示する前記監視信号を送信するポーリング通信、および前記照度の測定結果が単位時間当たりに所定割合以上の変化をする割り込みトリガが発生した場合に、その照度変化を抑制させる調光制御を指示する前記監視信号を送信する割り込み通信を行う制御通信部と、
    前記信号線の通信量を抑えるために、前記制御通信部による前記割り込み通信の実行を抑制する割り込み抑止期間を設ける割り込み通信抑止部とを備える
    ことを特徴とする照明制御システム。
  2. 前記割り込み通信抑止部は、前記割り込みトリガの所定時間あたりの発生回数が所定回数以上になった場合、前記割り込み抑止期間を設けることを特徴とする請求項1記載の照明制御システム。
  3. 前記割り込み通信抑止部は、前記割り込みトリガの所定時間あたりの発生回数が多いほど、前記割り込み抑止期間の時間長さを長くすることを特徴とする請求項2記載の照明制御システム。
  4. 前記割り込み通信抑止部は、前記割り込み抑止期間を設けた所定時間あたりの回数が規定回数に達した場合、前記割り込み抑止期間の時間長さを長くすることを特徴とする請求項2または3記載の照明制御システム。
  5. 前記割り込み通信抑止部が前記割り込み抑止期間を設けたことを報知する報知部を備えることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の照明制御システム。
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