JP2013087872A - 有限角ロータリーダンパー - Google Patents

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Abstract

【課題】 ケーシング1に粘性流体を充填した状態で、ケーシング1にエアが残留しないようにする。
【解決手段】 羽根部3,4に形成した流体通路11,12は、ケーシング1の開口1dに近い側の内壁面11a,12aを、減衰力を発揮するときに高圧となる区画室9b,10b側から低圧となる他方の区画室9a,10a側に向かい、かつ、上記ケーシング1の開口1dに向かって傾斜させた傾斜面としている。このように内壁面11a,12aを傾斜させたので、流体通路11,12にこもったエア17が、内壁面11a,12aの傾斜に沿って流体通路11,12の外に流出する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、一定角度の範囲で回転する有限角ロータリーダンパーに関する。
有限角ロータリーダンパーとして、例えば特許文献1に開示されたものが従来から知られている。
この特許文献1に開示されたロータリーダンパーは、円筒状のケーシングに軸部材を組み込むとともに、この軸部材の軸部にはその直径方向に羽根部を設けている。そして、上記ケーシングには区画壁を設け、これら羽根部と区画壁とが相まって区画室を形成している。
また、上記羽根部には流体通路を形成するとともに、この流体通路には、断面凹字状のチェック弁を設け、上記一方の区画室から他方の区画室への流体の流れを自由流れにし、他方の区画室から一方の区画室への流体の流れを制限しながら、所期の減衰力を発揮させるようにしている。
上記のようにした従来のロータリーダンパーは、ケーシングにチェック弁を備えた軸部材を組み入れるとともに、この状態で当該ケーシングに粘性流体を充填する。そして、粘性流体を充填した後に、ケーシングの開口部を上にして所定時間放置し、粘性流体に含まれているエアを抜いてから、上記ケーシングの開口部をキャップでふさぐようにしている。
特開2007−327578号公報
上記のようにした従来の有限角ロータリーダンパーでは、流体通路内にこもったエアがなかなか抜けないので、上記した放置時間が長くなってしまうが、実際には、一晩近く放置するのが常態になっている。そのために、生産効率が著しく悪くなるという問題があった。
この発明の目的は、短時間でエアが抜けるようにして、生産効率を向上させた有限角ロータリーダンパーを提供することである。
第1の発明は、端部の開口をキャップでふさいだケーシングと、ケーシング内に回転自在に保持された軸部材と、上記軸部材の外周から突出するとともに上記ケーシングの内面に沿って回動する羽根部と、ケーシングの上記内面から上記軸部材の方向に向かって設けた区画壁と、ケーシングの上記内面と軸部材の外周面との間であって、上記区画壁と羽根部とで区画される少なくとも2以上の区画室と、上記羽根部あるいは区画壁に設けたチェック弁の弁体と、上記羽根部、区画壁あるいは弁体のいずれかに形成されるか、またはこれら羽根部、区画壁あるいは弁体の二つ以上が相まって形成する流体通路を備え、上記隣り合う区画室の粘性流体圧の差で上記弁体が動作して上記流体通路を開閉する構成にした有限角ロータリーダンパーに関する。そして、上記流体通路は、ケーシングの開口に近い側の内壁面を、少なくともいずれか一方の区画室側に向かい、かつ、上記ケーシングの開口に向かって傾斜させた傾斜面とした点に特徴を有する。
第2の発明は、端部の開口をキャップでふさいだケーシングと、ケーシング内に回転自在に保持された軸部材と、上記軸部材の外周から突出するとともに上記ケーシングの内面に沿って回動する羽根部と、ケーシングの上記内面から上記軸部材の方向に向かって設けた区画壁と、ケーシングの上記内面と軸部材の外周面との間であって、上記区画壁と羽根部とで区画される少なくとも2以上の区画室と、上記羽根部あるいは区画壁に設けたチェック弁の弁体と、上記羽根部、区画壁あるいは弁体のいずれかに形成されるか、またはこれら羽根部、区画壁あるいは弁体の二つ以上が相まって形成する流体通路を備え、ノーマル位置において上記弁体が上記羽根部あるいは区画壁に接触して流体通路を閉じ、上記隣り合う区画室の粘性流体圧の差で上記弁体が動作して上記流体通路を開く構成にした有限角ロータリーダンパーに関する。そして、上記流体通路は、ケーシングの開口に近い側の内壁面を、上記弁体と羽根部あるいは区画壁との接触面から離れる方向に向かい、かつ、上記ケーシングの開口に向かって傾斜させた傾斜面とした点に特徴を有する。
第1の発明は、流体通路におけるケーシングの開口に近い側の内壁面を、少なくともいずれか一方の区画室側に向かい、かつ、上記ケーシングの開口に向かって傾斜させた傾斜面としたので、この流体通路内にこもったエアは、傾斜面に沿って上昇やすくなる。したがって、ケーシングの開口に近い側の内壁面がケーシングの開口に対して平面になっているものよりも、エアが抜けやすくなるが、実験結果によれば、エアは従来の半分の時間でほとんど抜けてしまった。
第2の発明は、上記流体通路におけるケーシングの開口に近い側の内壁面を、上記弁体と羽根部あるいは区画壁との接触面から離れる方向に向かい、かつ、上記ケーシングの開口に向かって傾斜させた傾斜面としたので、例えば、チェック弁が流体通路に常時接触している構成であっても、流体通路内にこもったエアは、傾斜面に沿って上昇しながら抜ける。
第1実施形態を示す断面図である。 第1実施形態を示すもので、軸部材の軸線に直交する方向における断面図である。 図2のA部の拡大部分断面図である。 第1実施形態を示すもので、羽根部を軸線に沿って断面にした軸部材の側面図である。 第1実施形態を示すもので、ケーシングに軸部材を組み込み、当該ケーシングに粘性流体を充填するとともに、キャップを外して開口を上に向けた状態の断面図である。 第2実施形態の軸部材の正面図である。 図6のVII−VII線断面図である。 第3実施形態を示すもので、軸部材の軸線に直交する方向における断面図である。 図8のA部の拡大部分断面図である。 第4実施形態の軸部材の正面図である。 第4実施形態を示すもので、図10のXI−XI線断面図である。 第5実施形態を示す側面図である。 第5実施形態を示す分解斜視図である。 図12のXIV-XIV線断面図である。
図1〜5に示した第1実施形態は、円筒状のケーシング1に軸部材2の軸部2aを回転自在に組み込むが、このケーシング1内に組み込んだ軸部2aには、その軸部2aの半径方向に突出する一対の羽根部3,4を設けている。そして、軸部2aを上記のようにケーシング1に組み込んだ状態では、図2に示すように、上記羽根部3,4の先端が、ケーシング1内に形成した円弧面1a,1bに接触するかあるいはわずかなすき間を保って回動する寸法を保っている。
上記のようにした軸部材2は、軸部2aの基端側にフランジ部5を設け、軸部2aはこのフランジ部5から突出する構成にしている。さらに軸部2aの突出端には、軸部2aよりも小径な支持突部2bを設け、この支持突部2bがケーシング1に設けた軸受部1cに回転自在に支持される構成にしている。そして、上記軸部2aと支持突部2bとの境界には段差を設けて段差部2cとしている。
さらに、上記軸部材2は、それをケーシング1の一方に設けた開口1dから挿入し、上記支持突部2bをケーシング1に設けた軸受部1cに支持させるとともに、上記開口を図1に示したキャップ6でふさぐ。このキャップ6には軸受部6aを設け、この軸受部6aで、上記フランジ部5の外側における軸部材2を回転自在に支持する。
なお、図1中符号sは軸部材2にはめたシールで、ケーシング1と軸部材2との間をシールするものである。
一方、上記ケーシング1の円弧面1a,1bには、図2に示すように、半径方向に突出する一対の区画壁7,8を設けているが、この区画壁7,8の先端が軸部2aの外周に接触するかあるいはわずかなすき間を保っている。したがって、上記区画壁7,8は、ケーシング1の円弧面1a,1bに接触するかあるいはわずかなすき間を保って回動する羽根部4と相まって一対の区画室9a,9b及び10a,10bを形成する。
さらに、上記羽根部3,4には、図1に示すように、軸部2aの軸線に平行な方向に長辺を有する長方形の貫通孔を形成し、この貫通孔を流体通路11,12としている。
そして、一対の羽根部3,4であって、互いに点対称となる側面にはチェック弁13,14を設け、このチェック弁13,14の作用で、上記流体通路11,12には一方向の流れのみを許容する構成にしているが、このチェック弁13,14の具体的な構成は次のとおりである。
上記チェック弁13,14は、図3に示すように、板状の弁体13a,14aと固定部13b,14bとからなり、この固定部13b,14bは、板状の弁体13a,14aの基端に連続させるとともに上記基端部分をU字状に折り返してなるが、これら板状の弁体13a,14a及び固定部13b,14bは弾性を有する材料で構成している。そして、上記固定部13b,14bを、軸部2aに形成したはめ込み溝15,16にはめ込み、上記板状の弁体13a,14aを流体通路11,12に接触させている。
さらに、軸部材2がケーシング1と、図2において反時計方向に相対回転すると、区画室9a、10aの容積が縮小して、区画室9b,10bの容積が拡大し、区画室9a,10a内の粘性流体の圧力が上昇する。
したがって、区画室9a,10a内の粘性流体の圧力が、流体通路11,12を介してチェック弁13,14の板状の弁体13a、14aに作用する。このように板状の弁体13a,14aに高圧が作用すれば、板状の弁体13a、14aがたわんで流体通路11,12を開き、区画室9a,10aの粘性流体が区画室9b,10bに流れ、軸部材2の自由回転を許容する。
軸部材2が上記とは反対方向である時計方向に回転すると、区画室9b、10bの容積が縮小するとともに、区画室9a,10aの容積が拡大し、区画室9b,10b内の粘性流体の圧力が上昇する。したがって、区画室9b,10b内の粘性流体の圧力がチェック弁13,14の板状の弁体13a、14aに作用するが、このときには板状の弁体13a,14aが羽根部3,4に密着するだけで、流体通路11,12を閉じた状態に保つ。
流体通路11,12が上記のように閉じられた状態では、高圧になった粘性流体は、ケーシング1の円弧面1a,1bと羽根部3,4との接触部分のすき間や軸部2aの外周部と区画壁7,8との接触部分のすき間を通って、反対側の区画室9a,10aに流れるが、このときの流動抵抗で減衰力が発揮される。
そして、上記流体通路11,12は、図1に示すとおり、ケーシング1の開口に近い側の内壁面11a,12aを、減衰力を発揮するときに高圧となる区画室9b,10b側から低圧となる区画室9a,10a側に向かい、かつ、上記ケーシング1の開口1dに向かって傾斜させた傾斜面としている。つまり、チェック弁11,12とは反対側に向かって、しかも、ケーシング1の開口1dに向かって内壁面11a,12aを傾斜させている。
上記のようにした有限角ロータリーダンパーを組み立てるときには、図5に示すように、ケーシング1の軸受部1c側を下にし、開口1d側を上にした状態で、このケーシング1に粘性流体を充填する。
このように粘性流体を充填したケーシング1に、チェック弁13,14を組み付けた軸部材2をこのケーシング1に組み入れるとともに、軸部材2の支持突部2bをケーシング1の軸受部1cに挿入する。
この段階で、ケーシング1の開口1dをキャップ6ですぐにふさぐのではなく、開口1dを開けたまま所定時間放置しておく。なぜなら、粘性流体にはエアが含まれているのが通常であるが、このエアをそのままケーシング1内に残留させてしまうと、その残留エアの影響で所期の減衰特性が得られなくなるからである。
このときに流体通路11,12にこもったエアがもっとも抜け難いが、この実施形態では、ケーシング1の開口に近い側の内壁面11a,12aを、当該流体通路11,12をふさいでいるチェック弁13,14とは反対側に向かって、しかも、上記ケーシング1の開口1dに向かって傾斜させているので、図5に示すように、流体通路11,12にこもったエア17は、その浮力で、上記傾斜した内壁面11a,12aに沿って上昇し、流体通路11,12の外に排出される。このように流体通路11,12から排出されたエア17は、フランジ部5とケーシング1との間のすき間18を通って開口1dから外部に放出される。
上記のように流体通路11,12の内壁面11a,12aを傾斜させ結果、従来はエア抜き時間が一晩かかっていたが、実験結果によれば、従来の半分の時間でエアのほとんどがぬけてしまった。
図6,7に示した第2実施形態は、チェック弁21,22の構成を、第1実施形態と相違させたもので、その他の構成は両実施形態とも同じである。したがって、同じ構成要素については同一符号を付するとともに、それらの詳細な説明は省略する。
第2実施形態の羽根部19,20の先端部分には断面凹字状にしたチェック弁21,22を被せている。
つまり、上記チェック弁21,22は、断面凹字状にしてその外周部分を、ケーシング1の円弧面1a,1bに接触するかわずかなすき間を保つ摺接面21a,22aとするとともに、この摺接面21a,22aの両側に壁部21b,21c及び22b,22cを設けている。さらに、一方の壁部21c,22cのそれぞれには流通孔23,24を形成している。
また、羽根部19は上記壁部21bと21cとの間、羽根部20は上記壁部22bと22cとの間に挿入されるが、この羽根部19,20の厚さは、壁部21b,21c及び22b,22cの対向間隔よりもわずかに薄くし、それら壁部と羽根部との間にわずかなすき間が保たれるようにしている。
さらに、上記羽根部19,20の先端部分には、上記軸部2aの軸線に平行な方向に伸びる切欠凹部からなる流体通路25,26を形成しているが、この流体通路25,26は、図7に示すように、上記軸線に平行な方向の長さを、上記流通孔23,24よりも短くしている。言い換えると、流通孔23,24の上記軸線に平行な方向の長さを、流体通路25,26よりも長くしている。
上記のようにした軸部材2は、それをケーシング1に組み込むことによって、第1実施形態と同じ区画室9a,9b及び10a,10bを区画するが、区画室9b,10bが高圧になったときには、チェック弁21,22の流通孔23,24を形成した壁部21c,22cが羽根部19,20に密着するとともに、壁部21b、22bが羽根部19,20から離れる。したがって、流通孔23,24とともに流体通路25,26が開いて自由流れを許容する。
反対に、区画室9a,10aが高圧になったときには、チェック弁21,22の壁部21b,22bが羽根部19,20に密着するとともに、壁部21c、22cが羽根部19,20から離れる。したがって、チェック弁21,22の壁部21b,22bで流体通路25,26が閉じられて流体の流通が阻止される。このように流体通路25,26が閉じられた状態では、高圧になった粘性流体が、ケーシング1の円弧面1a,1bとチェック弁21,22の摺接面21a,22aとの接触部分や、軸部2aの外周部と区画壁7,8との接触部分のすき間を通って、反対側の区画室9a,10aに流れるが、このときの流動抵抗で減衰力が発揮されるが、この点は第1実施形態と同じである。
さらに、上記流体通路25,26における上記切欠凹部の一方の内壁面すなわちケーシング1の開口に近いフランジ5側の内壁面25a,26aを、減衰力を発揮するときに高圧となる区画室9b,10b側から低圧となる区画室9a,10a側に向かい、かつ、上記ケーシング1の開口1dに向かって傾斜させた傾斜面としている。つまり、チェック弁21,22の壁部21b、22bとは反対側に向かって、しかも、ケーシング1の開口1dに向かって内壁面25a,26aを傾斜させている。
上記のように内壁面25a,26aを傾斜させたので、第1実施形態と同様に、流体通路25,26にこもったエア17は、その浮力で、上記傾斜した内壁面25a,26aに沿って上昇し、流体通路25,26の外に排出されるとともに、開口1dから外部に放出される。
また、上記第2実施形態では、流通孔23,24の軸線に平行な方向の長さを、流体通路25,26よりも長くしている。そして、流体通路25,26に対応するケーシング1の開口1d側となるフランジ部5に近い内壁面23a,24aを、流体通路25,26の内壁面25a,26aと同様に傾斜面としている。
したがって、流体通路25,26の内壁面25a,26aに沿って流出したエアは、この流通孔23,24の内壁面23a,24aに案内されてさらに流出しやすくなる。
図8,9示した第3実施形態は、そのチェック弁27,28を、弁体27a,28aとばね部27b,28bとに分離したもので、その他は第1実施形態と同じである。
すなわち、チェック弁27,28の弁体27a,28aは板状にするとともに、この弁体27a,28aに、根元をU字状に曲げたばね部27b,28bを固定している。
そして、上記ばね部27b,28bは、第1実施形態の固定部13b、14bと同様に、はめ込み溝15,16にはめ込んだものである。
その他、第1実施形態と同じ構成要素は、同じ符号を用いて説明するとともに、それらの機能も含めた詳細な説明は省略する。
したがって、この第3実施形態においても、第1実施形態の図1に示したと同様に、流体通路11,12を形成するとともに、この流体通路11,12は、ケーシング1の開口に近い側の内壁面11a,12aを、減衰力を発揮するときに高圧となる区画室9b,10b側から低圧となる区画室9a,10a側に向かい、かつ、上記ケーシング1の開口1dに向かって傾斜させた傾斜面としている。つまり、チェック弁11,12とは反対側に向かって、しかも、ケーシング1の開口1dに向かって内壁面11a,12aを傾斜させている。
図10,11に示した第4実施形態は、チェック弁29,30の構成及び流体通路31,32の構成を第1,2実施形態と相違させたもので、その他の構成、すなわちケーシング1、羽根部3,4、区画壁7,8及び区画壁9a,9b,10a、10bの構成は、第1,2実施形態と同じである。
したがって、第1,2実施形態と同じ構成要素については、同じ符号を用いて説明するとともに、それらの機能も含めた詳細な説明は省略する。
上記チェック弁29,30は、流体通路31,32を開閉する弁体29a,30aと、軸部2aのほぼ半周部分に形成した溝部33,34に、回動自在にはめ込まれる円弧部29b,30bとからなる。
上記円弧部29b,30bは、溝部33,34にはめ込まれたとき、軸部2aの周面と面一になる厚さを保持し、ケーシング1に形成した区画壁7,8に押さえられながら軸部2aとともに回動する。ただし、上記溝部33,34の、軸部2aの回動方向の長さは、同じ方向の円弧部29b、30bの長さよりも長くしている。
したがって、溝部33,34が長い分だけ、上記円弧部29b,30bは、軸部2aと相対的に回動できることになる。
なお、上記チェック弁29,30には、ばね力など力が一切作用していないので、区画室9a,9b及び10a,10bの圧力差によってのみ回動する。
一方、流体通路31,32は、ケーシング1の開口に近い側の内壁面31a,32aを、区画室9a,10a及び9b,10bに向かって傾斜する山形の傾斜面とするとともに、この傾斜面を上記ケーシング1の開口1dに向かって傾斜させている。つまり、この第4実施形態は、上記内壁面31a,32aを、区画室9a,10a及び9b,10bに向かって両側に傾斜させたものである。
このように内壁面31a,32aを両側に傾斜させたのは、次の理由からである。つまり、このチェック弁29,30には、ばね力などを作用させていないので、この軸部材2をケーシング1に組み込む組み込み工程で、弁体29a,30aを、羽根部3,4から離れたところに位置させて流体通路31,32を開放した状態に保つことができる。このように弁体29a,30aを、羽根部3,4から離れたところに位置させておけば、流体通路31,32の両側が開放される。したがって、内壁面31a,32aを山形にして両側に傾斜面を設けることによって、流体通路31,32内にこもったエアを、両側から放出することができる。
なお、上記第4実施形態は、上記チェック弁29,30にばね力を作用させない構成であるが、ばね力を作用させない構成は、図6,7に示した第2実施形態も同様である。したがって、第2実施形態においても、この第4実施形態と同様に、流体通路の内壁面25a、26aを両側に傾斜する山形の傾斜面にすることができる。
以上のとおり、チェック弁にばね力などを作用させない実施形態にあっては、流体通路の内壁面を両側に傾斜させることができるが、この場合には、軸部材2をケーシング1に組み込む工程で、弁体を羽根部から離れたところに位置させておく必要がある。
しかし、チェック弁にばね力などを作用させない実施形態にあっても、流体通路の内壁面を、弁体が流体通路を塞がない方向に向けて、ケーシング1の開口1aに向けて傾斜させておけば、軸部材2をケーシング1に組み込む工程で、弁体を羽根部から離れたところに位置させなくてもよくなる。したがって、その分、組立が簡単になる。
図12〜14に示した第5実施形態は、円筒状のケーシング35に軸部材36の軸部36aを回転自在に組み込むが、このケーシング35内に組み込んだ軸部36aには、その軸部36aの半径方向に突出する一対の羽根部37,38を設けている。ただし、羽根部38は図示していないが、羽根部37,38の構成は上記した各実施形態と同様である。
そして、軸部36aを上記のようにケーシング35に組み込んだ状態では、上記羽根部37,38の先端が、ケーシング35内に形成した円弧面35a,35bに接触するかあるいはわずかなすき間を保って回動する寸法を保っている。
また、上記ケーシング35の円弧面35a,35bには、図13に示すように、半径方向に突出する一対の区画壁39,40を設けているが、この区画壁39,40の先端が軸部36aの外周に接触するかあるいはわずかなすき間を保っている。したがって、上記区画壁39、40は、ケーシング35の円弧面35a,35bに接触するかあるいはわずかなすき間を保って回動する羽根部37,38と相まって、第1実施形態と同様の一対の区画室を形成する。
そして、上記区画壁39,40には、チェック弁を組み込んでいるが、このチェック弁は、区画壁39,40に形成するとともに互いに対向する一対の凹溝からなるガイド溝41,42に、弁体43,44を組み込んでなる。
そして、上記ガイド溝41、42は、図13、14に示すように、軸部材36の軸線に平行な方向に伸びるとともに、このガイド溝41,42の側面を開放する切欠部45,46と47,48を形成している。ただし、一方の切欠部45,47は、上記軸線に平行な方向の深さを、ガイド溝41,42の同じく軸線に平行な方向の深さよりも浅くしている。
また、他方の切欠部46、48は、上記軸線に平行な方向の深さを、ガイド溝41,42の同じく軸線に平行な方向の深さとほぼ同じにしている。
上記のようにした区画壁39、40のガイド溝41,42には、上記弁体43,44を挿入するが、この弁体43,44には開口43a,44aを形成している。ただし、この開口43a,44aは、図13に示す弁体43,44の下半分の部分に形成したもので、この開口43a,44aは、上記切欠部46,48と相まって流体通路を構成する。
弁体43,44はガイド溝41,42内にあって、ケーシング35の円周方向に移動可能になっており、上記弁体43,44が一方の切欠部45,47側に密着したときには、上記流体通路が閉じられ、他方の切欠部46,48側に密着したときには、これら切欠部46,48と弁体弁体43,44の開口43a,44aとが相まって形成される流体通路が開く構成にし、チェック弁機能を発揮するようにしている。
上記のように流体通路を構成する開口43a,44aは、図14に示すように、ケーシング35の開口に近い側の内壁面43b,44bを、上記した区画室に向かって傾斜する山形の傾斜面とするとともに、この傾斜面を上記ケーシング35の開口に向かって傾斜させている。つまり、この第5実施形態も、上記第4実施形態と同様に、内壁面43b,44bを、区画室に向かって両側に傾斜させたものである。したがって、流体通路内にこもったエアを、両側から放出することができる。
便器やピアノの蓋等の開閉を制御する有限角ロータリーダンパーとして有効である。
1 ケーシング
1a,1b 円弧面
2 軸部材
3,4 羽根部
6 キャップ
7,8 区画壁
9a,9b 区画室
10a,10b 区画室
11,12 流体通路
11a,12a 内壁面
13,14 チェック弁
13a,14a 板状の弁体
19,20 羽根部
21,22 チェック弁
25,26 流体通路
25a,26a 内壁面
27,28 チェック弁
27a,28a 弁体
29,30 チェック弁
29a,30a 弁体
31,32 流体通路
31a,32a 内壁面
35 ケーシング
36 軸部材
36a 軸部
37,38 羽根部
39,40 区画壁
43,44 弁体
43a,44a 内壁面

Claims (2)

  1. 端部の開口をキャップでふさいだケーシングと、ケーシング内に回転自在に保持された軸部材と、上記軸部材の外周から突出するとともに上記ケーシングの内面に沿って回動する羽根部と、ケーシングの上記内面から上記軸部材の方向に向かって設けた区画壁と、ケーシングの上記内面と軸部材の外周面との間であって、上記区画壁と羽根部とで区画される少なくとも2以上の区画室と、上記羽根部あるいは区画壁に設けたチェック弁の弁体と、上記羽根部、区画壁あるいは弁体のいずれかに形成されるか、またはこれら羽根部、区画壁あるいは弁体の二つ以上が相まって形成する流体通路を備え、上記隣り合う区画室の粘性流体圧の差で上記弁体が動作して上記流体通路を開閉する構成にした有限角ロータリーダンパーにおいて、上記流体通路は、ケーシングの開口に近い側の内壁面を、少なくともいずれか一方の区画室側に向かい、かつ、上記ケーシングの開口に向かって傾斜させた傾斜面とした有限角ロータリーダンパー。
  2. 端部の開口をキャップでふさいだケーシングと、ケーシング内に回転自在に保持された軸部材と、上記軸部材の外周から突出するとともに上記ケーシングの内面に沿って回動する羽根部と、ケーシングの上記内面から上記軸部材の方向に向かって設けた区画壁と、ケーシングの上記内面と軸部材の外周面との間であって、上記区画壁と羽根部とで区画される少なくとも2以上の区画室と、上記羽根部あるいは区画壁に設けたチェック弁の弁体と、上記羽根部、区画壁あるいは弁体のいずれかに形成されるか、またはこれら羽根部、区画壁あるいは弁体の二つ以上が相まって形成する流体通路を備え、ノーマル位置において上記弁体が上記羽根部あるいは区画壁に接触して流体通路を閉じ、上記隣り合う区画室の粘性流体圧の差で上記弁体が動作して上記流体通路を開く構成にした有限角ロータリーダンパーにおいて、上記流体通路は、ケーシングの開口に近い側の内壁面を、上記弁体と羽根部あるいは区画壁との接触面から離れる方向に向かい、かつ、上記ケーシングの開口に向かって傾斜させた傾斜面とした有限角ロータリーダンパー。
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