JP2013087252A - ポリウレタンフォーム - Google Patents

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Abstract

【課題】難燃性、低圧縮永久歪及び良好な熱伝導性を有し、ハードディスクなどのOA機器や電気製品に制震材や防音材として好適なポリウレタンフォームを提供する。
【解決手段】ポリオール、イソシアネート、触媒、発泡剤、整泡剤及び難燃剤を含むポリウレタンフォーム原料から得られるポリウレタンフォームにおいて、ポリオールは重量平均分子量300〜1000、水酸基価100〜600mgKOH/gのポリオールAをポリオール100重量部中に25〜55重量部含み、難燃剤は、メラミンパウダーとリン酸エステル系難燃剤からなり、イソシアネートインデックスは85〜100であり、ポリウレタンフォームの見掛け密度が80〜120kg/mであることとした。
【選択図】 なし

Description

本発明は、難燃性、低圧縮永久歪及び良好な熱伝導性を有するポリウレタンフォームに関する。
従来、OA機器や電気製品等には制震材や防音材としてポリウレタンフォームが使用されている。例えば、ハードディスクドライブには、筐体の内部や外面にポリウレタンフォームを配置して制震や防音性を高めることが行われている。また、OA機器や電気製品等は、作動時の発熱で高温になることがあるため、OA機器や電気製品等に用いられるポリウレタンフォームには良好な熱伝導率及び所要の難燃性が求められる。
ポリウレタンフォームの難燃性を高めるため、臭素化合物や塩素化合物などのハロゲン化合物からなる難燃剤の添加が行われている。しかも、OA機器に使用される緩衝材や防音材は、米国の燃焼規格UL−94 HF−1の高い難燃性基準に合格することが求められており、多量の難燃剤を添加する必要があった。
一方、ポリウレタンフォームの熱伝導率を高めるためには、ポリウレタンフォームを高比重(密度)にする必要がある。しかし、ポリウレタンフォームは、高比重になると燃焼試験時に燃焼時間と燃焼距離が増大し、UL−94 HF−1に合格するのが難しくなる。そのため、高比重ポリウレタンフォームにおいて難燃性を良好にするには、より多量の難燃剤を添加する必要があった。
さらにポリウレタンフォームは、昨今の環境保護の観点から、ハロゲンフリーでの難燃性が求められている。ハロゲンフリーでポリウレタンフォームの難燃性を高める方法としては、三酸化アンチモンや酸化亜鉛などのノンハロゲンタイプの難燃剤を、膨張性黒鉛や炭酸カルシウムなどの粉体充填剤と共にポリウレタンフォームに多量に添加する方法がある。
しかし、難燃剤や粉体充填剤はウレタン樹脂形成の反応に寄与しないため、難燃剤や粉体添加剤をポリウレタンフォームに多量に添加すると、ポリウレタンフォームの圧縮永久歪の悪化を生じることになる。特に、ハードディスクなどのOA機器や電気製品に使用されるポリウレタンフォームは、OA機器や電気製品が発熱によって高温になり、しかもポリウレタンフォームが筐体等による挟持等で長期間圧縮状態に置かれるため、圧縮永久歪が大きくなって圧着性、気密性が損なわれ、制震・防音効果の低下を生じるようになる。
なお、ノンハロゲンタイプの難燃剤としてリン酸エステル系難燃剤やメラミンパウダーも知られているが、UL−94 HF−1に合格するため、従来のポリウレタンフォームの配合にリン酸エステル系難燃剤やメラミンパウダーを多量に添加すると、ポリウレタンフォームの発泡バランスが崩れて良好なフォームが得られないなどの問題が発生する。
特開2008−24856号公報 特開2007−2036号公報 特開2005−301000号公報 特開2005−256982号公報
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、難燃性、低圧縮永久歪及び良好な熱伝導性を有するノンハロゲンのポリウレタンフォームの提供を目的とする。
本発明は、ポリオール、イソシアネート、触媒、発泡剤、整泡剤及び難燃剤を含むポリウレタンフォーム原料から得られるポリウレタンフォームにおいて、前記ポリオールの100質量部中、重量平均分子量300〜1000、水酸基価100〜600mgKOH/gのポリオール(A)を25〜55重量部含み、前記難燃剤は、メラミンパウダーとリン酸エステル系難燃剤からなり、イソシアネートインデックスが85〜100であり、見掛け密度が80〜120kg/mであることを特徴とする。
前記ポリオールは、前記ポリオール(A)とポリオール(B)とよりなり、前記ポリオール(B)は、重量平均分子量2000〜5000、水酸基価20〜80mgKOH/gの範囲からなる1又は2以上のポリオールであり、前記ポリオールの100重量部に対し、ポリオール(A)/ポリオール(B)=25〜55/75〜45であることが好ましい。
また、前記ポリオールの100重量部に対し、前記メラミンパウダーの量は15〜40重量部、前記リン酸エステル系難燃剤の量は5〜30重量部が好ましい。
本発明のポリウレタンフォームは、ポリオールに重量平均分子量300〜1000の低分子量ポリオールを含むことによって分子鎖が短いウレタン結合の部分が存在するため、その部分で熱解離し易く、また溶融物の粘度が低くなるため、熱解離したものがドリップ(滴下)することで燃焼距離、燃焼時間を抑えることができる。また、イソシアネートインデックスが85〜100であるため、アロファネート結合やビュレット結合の発生が少なく、燃焼試験時にドリップしやすく、これによっても燃焼距離、燃焼時間を抑えることができる。さらに、難燃剤としてメラミンパウダーとリン酸エステル系難燃剤を最適量含むことにより、ドリップした燃焼物が炭化して脱脂綿に着火しないようにでき、UL−94 HF−1に合格するようになり、ノンハロゲンでポリウレタンフォームの難燃性を高くできる。さらに、ポリウレタンフォームは、見掛け密度80〜120kg/mの高比重であるため、熱伝導率を良好にでき、しかも高比重化による圧縮永久歪の悪化を、重量平均分子量300〜1000、水酸基価100〜600mgKOH/gのポリオール(A)により防ぐことができ、圧縮永久歪を小さなものにできる。
以下に、本発明のポリウレタンフォームの実施形態について説明する。本発明のポリウレタンフォームは、ポリオール、イソシアネート、触媒、発泡剤、整泡剤及び難燃剤を含むポリウレタンフォーム原料から得られる。
ポリオールには、重量平均分子量300〜1000(より好ましくは重量平均分子量500〜800)、水酸基価100〜600mgKOH/g(より好ましくは水酸基価150〜300mgKOH/g)のポリオール(A)が含まれる。その他のポリオールとして、重量平均分子量2000〜5000(より好ましくは重量平均分子量2500〜3500)、水酸基価20〜80mgKOH/g(より好ましくは水酸基価40〜70mgKOH/g)であるポリオール(B)がポリオール(A)と共に併用される。ポリオール(B)は1種類(単一)に限られず、何れも前記範囲の重量平均分子量及び水酸基価からなる2種類以上(複数)のポリオールを使用してもよい。ポリオール(A)についても、ポリオール(B)と同様に2種類以上(複数)のポリオール、すなわち何れも重量平均分子量300〜1000(より好ましくは重量平均分子量500〜800)、水酸基価100〜600mgKOH/g(より好ましくは水酸基価150〜300mgKOH/g)のポリオールを2種類以上(複数)使用してもよい。
ポリオール(A)及びポリオール(B)としては、ポリウレタンフォーム用のポリオールを使用することができ、例えば、ポリオキシアルキレンポリオール、ビニル重合体含有ポリオキシアルキレンポリオール、ポリエステルポリオール、ポリオキシアルキレンポリエステルエステルブロック共重合体ポリオール等を挙げることができる。
ポリオール100重量部中におけるポリオール(A)の割合は、25〜55重量部、好ましくは35〜45重量部である。前記ポリオール(A)の量が前記範囲未満になると難燃性の低下及び圧縮永久歪の悪化を生じ、一方、前記ポリオール(A)の量が前記範囲を超えると、難燃性の低下を生じるようになる。一方、ポリオール100重量部中におけるポリオール(B)の重量部の割合は45〜75重量部、好ましくは55〜65重量部である。なお、ポリオール(A)とポリオール(B)の合計量が100重量部となることが好ましい。
イソシアネートとしては、芳香族系、脂環式、脂肪族系の何れでもよく、また、1分子中に2個のイソシアネート基を有する2官能のイソシアネートであっても、あるいは1分子中に3個以上のイソシアネート基を有する3官能以上のイソシアネートであってもよく、それらを単独であるいは複数組み合わせて使用してもよい。
例えば、2官能のイソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−フェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネートなどの芳香族系のもの、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネートなどの脂環式のもの、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、リジンイソシアネートなどの芳香族系のものを挙げることができる。
また、3官能以上のイソシアネートとしては、1−メチルベンゾール−2,4,6−トリイソシアネート、1,3,5−トリメチルベンゾール−2,4,6−トリイソシアネート、ビフェニル−2,4,4’−トリイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4,4’−トリイソシアネート、メチルジフェニルメタン−4,6,4’−トリイソシアネート、4,4’−ジメチルジフェニルメタン−2,2’,5,5’テトライソシアネート、トリフェニルメタン−4,4’,4”−トリイソシアネート、ポリメリックMDI等を挙げることができる。なお、その他プレポリマーも使用することができる。また、併用される脂肪族系ポリイソシアネートと芳香族系ポリイソシアネートは、それぞれ一種類に限られず一種類以上であってもよい。例えば、脂肪族系ポリイソシアネートの一種類と芳香族系ポリイソシアネートの二種類を併用してもよい。
イソシアネートインデックスは85〜100である。イソシアネートインデックスは、[(発泡原料中のイソシアネート当量/発泡原料中の活性水素の当量)×100]で計算される。イソシアネートインデックスが85未満の場合、あるいは超える場合には難燃性が低下し、UL−94 HF−1に合格しなくなる。
触媒としては、ポリウレタンフォーム用として公知のものを用いることができる。例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ジエタノールアミン、ジメチルアミノモルフォリン、N−エチルモルホリン、テトラメチルグアニジン等のアミン触媒や、スタナスオクトエートやジブチルチンジラウレート等の錫触媒やフェニル水銀プロピオン酸塩あるいはオクテン酸鉛等の金属触媒(有機金属触媒とも称される。)を挙げることができる。触媒の量は、ポリオール100重量部に対して0.01〜2.0重量部程度が好ましい。
発泡剤としては、水が用いられる。発泡剤(水)の量は、ポリオール100重量部に対して0.5〜0.9重量部が好ましい。発泡剤(水)の量が0.5重量部未満の場合には難燃性が低下するようになり、一方、0.9重量部を超えると圧縮熱伝導率が低下するようになる。
整泡剤としては、軟質ポリウレタンフォームに用いられるものであれば使用することができる。例えば、シリコーン系整泡剤、含フッ素化合物系整泡剤および公知の界面活性剤を挙げることができる。整泡剤の量は、ポリオール100重量部に対して0.5〜1.0重量部が好ましい。
難燃剤としては、メラミンパウダーとリン酸エステル系難燃剤が併用される。
メラミンパウダーは、平均粒径が小さいほどポリウレタンフォーム中におけるメラミンパウダーの分布が均一になって難燃効果が高まるため、平均粒径1〜100μmのものが好ましく、より好ましくは扱い易さや入手容易性等の観点から平均粒径10〜60μmのものである。前記メラミンパウダーの量は、ポリオール100重量部に対して15〜40重量部が好ましい。メラミンパウダーの量が少なすぎるとメラミンパウダーによる難燃効果が得難くなり、一方、メラミンパウダーの量が多すぎるとポリウレタンフォームの発泡バランスが崩れて良好なフォームが得難くなる。
リン酸エステル系難燃剤は、固体及び液体の何れのものでも使用できる。リン酸エステル系難燃剤として、例えば、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、ジエチルフェニルホスフォネート、ジメチルフェニルホスフォネート、レゾルシノールジフェニルホスフェート、ビスフェノールAビス(ジフェニル)フォスフェート、フェニルジキシレニルフォスフェート等を挙げることができる。特に液状のリン酸エステル系難燃剤、例えばビスフェノールAビス(ジフェニル)フォスフェート、フェニルジキシレニルフォスフェート等はポリウレタンフォーム原料への分散が良好なため、より好ましい。前記リン酸エステル系難燃剤の量は、ポリオール100重量部に対して5〜30重量部が好ましい。リン酸エステル系難燃剤の量が少なすぎるとリン酸エステル系難燃剤による難燃効果が得難くなり、一方、リン酸エステル系難燃剤の量が多すぎるとポリウレタンフォームの発泡バランスが崩れて良好なフォームが得難くなる。
特に本発明は、メラミンパウダーとリン酸エステル系難燃剤の両者を前記範囲で併用することにより、良好な難燃性が得られる。メラミンパウダーとリン酸エステル系難燃剤の何れか一方のみを前記範囲で使用しても、UL−94 HF−1に合格する難燃性が得られなくなる。
なお、ポリウレタンフォーム原料には、適宜その他の添加剤(例えば着色剤等)を配合することができる。
前記ポリウレタンフォームは、前記ポリオール、イソシアネート、触媒、発泡剤、整泡剤及び難燃剤を含むポリウレタンフォーム原料を攪拌混合して反応させる公知の発泡方法によって製造することができる。発泡方法には、スラブ発泡とモールド発泡とがあり、何れの成形方法でもよい。スラブ発泡は、混合したポリウレタンフォーム原料をベルトコンベア上に吐出し、大気圧下、常温で発泡させる方法であり、一方、モールド発泡は、混合したフォーム原料をモールド(成形型)に充填してモールド内で発泡させる方法である。
本発明のポリウレタンフォームは、見掛け密度が80〜120kg/mである。ポリウレタンフォームの見掛け密度を前記範囲よりも低くすると、OA機器や電気製品等において筐体等により圧縮して使用された際の熱伝導率に劣るようになり、ASTM C−177準拠により0.045W/(m・K)未満となる。発熱するOA機器や電気製品の放熱を促す為に、熱伝導率は0.045W/(m・K)以上が好ましく、さらに0.05W/(m・K)以上が好ましい。一方、前記範囲よりも見掛け密度を高くすると圧縮して使用するのが難しくなり、防音性や制震性に劣るようになる。
・実施例1〜17及び比較例1〜9
以下のポリオール、メラミンパウダー、触媒、整泡剤、リン酸エステル系難燃剤を用い、表1及び表2の配合量でポリウレタンフォーム原料を調製し、スラブ発泡により、実施例1〜17及び比較例1〜9のポリウレタンフォームを製造した。
・ポリオールA:ポリエーテルポリオール、MW700、水酸基価240mgKOH/g、官能基数3、品番;G700、旭電化株式会社
・ポリオールB:ポリエーテルポリオール、MW3000、水酸基価56.1mgKOH/g、官能基数3、品番;サンニックスGP−3050NS、三洋化成工業株式会社
・メラミンパウダー:平均粒径40
μm、品番;日産化学社製 メラミン
・触媒:アミン触媒、N,N−ジメチルアミノヘキサノール、品番;カオーライザーNo.25、花王株式会社
・整泡剤:シリコーン整泡剤、品番;SZ−1136、東レ・ダウコーニング株式会社
・リン酸エステル系難燃剤A:液体、リンコンテント15.0%、品番;ダイガード880、大八化学工業株式会社
・リン酸エステル系難燃剤B:固体、リンコンテント10.1%、品番;BDPO、日華化学株式会社
Figure 2013087252
Figure 2013087252
各実施例及び比較例に対して、見掛け密度(kg/m、JIS K7222準拠)、圧縮永久歪(%、JIS K6400−4 4.5.2 A法準拠)、燃焼試験(UL−94 HF−1試験法準拠)、70%圧縮時の熱伝導率(W/(m・K)、ASTM C−177準拠)を測定した。
圧縮永久歪は、50%に圧縮した試験片を70℃×24時間経過後、1時間常態で靜置して試験片の厚み戻り率を測定した。
UL−94 HF−1の燃焼試験は、所定高さの金網上に載置した試験片を金網の下方に配置したバーナーの炎によって加熱し、その際に、金網の下方に配置した脱脂綿が燃焼物あるいは落下物による燃焼(滴下着火)がなく、かつ試験片が燃焼によって燃えたり溶けたりして影響を受けた長さが60mm未満である場合にUL−94 HF−1に合格とする。
70%圧縮時の熱伝導率は、厚み70%に圧縮した試験片について85℃条件下で熱伝導率を熱伝導率測定装置にて測定した。
結果を表1及び表2の下部に示す。なお、表1及び表2における「UL−94 HF−1試験結果」の「合格」は、前記の滴下着火がなく、かつ試験片が燃焼によって燃えたり溶けたりして影響を受けた長さが60mm未満である場合であり、一方「不合格」は、前記滴下着火があった場合あるいは試験片が燃焼によって燃えたり溶けたりして影響を受けた長さが60mm以上の場合である。また、表1及び表2における「UL−94 HF−1詳細 滴下着火」は、前記滴下着火の結果を示し、一方「UL−94 HF−1詳細 燃焼距離」は、前記試験片が燃焼によって燃えたり溶けたりして影響を受けた長さである。
実施例1〜17は、何れも圧縮永久歪が小さく、難燃性試験UL−94 HF−1に合格し、かつ圧縮熱伝導率の高いものであった。また、リン酸エステル系難燃剤A(液体)の量が30重量部の実施例11、リン酸エステル系難燃剤B(固体)の量が30重量部の実施例14、メラミンパウダーの量が40重量部の実施例17は、リン酸エステル系難燃剤A(液体)あるいはリン酸エステル系難燃剤B(固体)の量、またはメラミンパウダーの量が、これらよりも少ない他の実施例よりも圧縮永久歪が大きかった。このことから、ポリオール100重量部に対し、メラミンパウダーの量は15〜40重量部、リン酸エステル系難燃剤の量は5〜30重量部が好ましい。
一方、ポリオールAの量が本発明の範囲未満の20重量である比較例1は、UL−94 HF−1試験において燃焼距離が63mmと長く、一方、ポリオールAの量が本発明の範囲を超える60重量部である比較例2は、UL−94 HF−1試験において滴下着火があり、何れもUL−94 HF−1に不合格であった。また、密度が本発明の範囲以下の74kg/mである比較例3は、圧縮熱伝導率が0.044W/(m・K)と小さかった。一方、密度が本発明の範囲を超える137kg/mである比較例4は、UL−94 HF−1試験において燃焼距離が75mmと長く、UL−94 HF−1に不合格であった。
また、イソシアネートインデックスが本発明の範囲未満の80である比較例5は、UL−94 HF−1試験において滴下着火があり、一方、イソシアネートインデックスが本発明の範囲を超える110である比較例6は、UL−94 HF−1試験において燃焼距離が65mmと長く、何れもUL−94 HF−1に不合格であった。
リン酸エステル系難燃剤A及びBを含まない比較例7及びメラミンパウダーを含まない比較例8は、何れもUL−94 HF−1試験において滴下着火があり、UL−94 HF−1に不合格であった。また、ポリオールAを含まない比較例9は、メラミンパウダーとリン酸エステル系難燃剤A及びBを多く添加することでUL−94 HF−1試験に合格したが、圧縮永久歪が27.8%と極端に大きかった。
・実施例18〜22
前記の実施例1〜17におけるポリオールA、Bとして他のポリオールを使用した場合、あるいは複数のポリオールを使用した場合を確認するため、実施例18〜22のポリウレタンフォームを製造した。実施例18〜22で使用したポリオールA1、A2、A3、B1、B2、B3は以下に示す通りである。なお、ポリオールA1は実施例1〜17で使用したポリオールAと同一、ポリオールB1は実施例1〜17で使用したポリオールBと同一である。実施例18〜22の配合は、表3に示す通りである。表3には参考のために前記実施例1についても示した。
・ポリオールA1:ポリエーテルポリオール、MW700、水酸基価240mgKOH/g、官能基数3、品番;G700、旭電化株式会社
・ポリオールA2:ポリエーテルポリオール、MW400、水酸基価372mgKOH/g、官能基数2、品番;サンニックスPEG−400、三洋化成工業株式会社
・ポリオールA3:ポリエーテルポリオール、MW1000、水酸基価112mgKOH/g、官能基数2、品番;サンニックスPP−1000、三洋化成工業株式会社
・ポリオールB1:ポリエーテルポリオール、MW3000、水酸基価56.1mgKOH/g、官能基数3、品番;サンニックスGP−3050NS、三洋化成工業株式会社
・ポリオールB2:ポリエーテルポリオール、MW2000、水酸基価56.1mgKOH/g、官能基数2、品番;サンニックスPP−2000、三洋化成工業株式会社
・ポリオールB3:ポリエーテルポリオール、MW5000、水酸基価36mgKOH/g、官能基数3、品番;ポリオール38、三洋化成工業株式会社
Figure 2013087252
実施例18は、実施例1のポリオールB1(ポリオールB)に代えてポリオールB2を使用した例、実施例19は実施例1のポリオールB1(ポリオールB)に代えてポリオールB3を使用した例、実施例20は実施例1のポリオールB1(ポリオールB)に代えてポリオールB2とB3を併用した例、実施例21は実施例1のポリオールA1(ポリオールA)に代えてポリオールA2を使用した例、実施例22は実施例1のポリオールA1(ポリオールA)に代えてポリオールA3を使用した例である。
実施例18〜22について、見掛け密度(kg/m、JIS K7222準拠)、圧縮永久歪(%、JIS K6400−4 4.5.2 A法準拠)、燃焼試験(UL−94 HF−1試験法準拠)、70%圧縮時の熱伝導率(W/(m・K)、ASTM C−177準拠)を測定した。測定結果は表3の下部に示す通りであり、実施例18〜22は何れも圧縮永久歪が小さく、難燃性試験UL−94 HF−1に合格し、かつ圧縮熱伝導率の高いものであった。
このように、本発明のポリウレタンフォームは、ノンハロゲンで難燃性、低圧縮永久歪及び良好な熱伝導性を有するものであり、ハードディスクなどのOA機器や電気製品の制震材や防音材として好適である。

Claims (3)

  1. ポリオール、イソシアネート、触媒、発泡剤、整泡剤及び難燃剤を含むポリウレタンフォーム原料から得られるポリウレタンフォームにおいて、
    前記ポリオールの100質量部中、重量平均分子量300〜1000、水酸基価100〜600mgKOH/gのポリオール(A)を25〜55重量部含み、
    前記難燃剤は、メラミンパウダーとリン酸エステル系難燃剤からなり、
    イソシアネートインデックスは85〜100であり、
    見掛け密度が80〜120kg/mであることを特徴とするポリウレタンフォーム。
  2. 前記ポリオールは、前記ポリオール(A)とポリオール(B)とよりなり、
    前記ポリオール(B)は、重量平均分子量2000〜5000、水酸基価20〜80
    mgKOH/gの範囲からなる1又は2以上のポリオールであり、
    前記ポリオールの100重量部に対し、ポリオール(A)/ポリオール(B)=25〜55/75〜45であることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタンフォーム。
  3. 前記ポリオールの100重量部に対し、前記メラミンパウダーの量が15〜40重量部、前記リン酸エステル系難燃剤の量が5〜30重量部であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のポリウレタンフォーム。
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