JP2013086128A - 圧延材のガイド装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガイド装置10は、圧延材Aを案内する一対の案内部材20,22と、案内位置と退避位置とに案内部材20,22を平行移動する平行移動手段24,26とを備える。更に、ガイド装置10は、退避位置に位置した案内部材20,22を圧延ロール12,14の軸方向に移動させる軸方向移動手段28を備える。退避位置における案内部材20,22の先端部48,48は、案内部材20,22が軸方向に移動した際に圧延ロール12,14の溝部12a,12b,14a,14bに干渉しないよう設定される。
【選択図】図5
Description
孔型を画成する溝部が形成された一対の圧延ロールの出口側に配設され、該圧延ロールで圧延された圧延材を案内する圧延材のガイド装置であって、
一対の圧延ロールの離間方向に対向するよう設けられ、前記圧延材の送り方向に延在して圧延材を案内する一対の案内部材と、
前記案内部材の先端部が対応する圧延ロールの溝部に臨んだ案内位置と、該案内部材の先端部が溝部から離間すると共に両案内部材が互いに近接した退避位置とに案内部材を平行移動させる平行リンク機構と、
前記平行リンク機構を作動する駆動手段と、
退避位置に位置した前記案内部材を圧延ロールの軸方向に移動させる軸方向移動手段とを備え、
退避位置における案内部材の先端部は、前記軸方向移動手段により案内部材が軸方向に移動する際に圧延ロールの溝部に干渉しないよう設定されることを要旨とする。
請求項1の発明によれば、平行リンク機構により案内部材を案内位置と退避位置とに平行移動させると共に、軸方向移動手段で案内部材を圧延ロールの軸方向へ移動させる構成としたから、退避位置に位置した案内部材を溝部に干渉することなく軸方向へ移動させることができる。従って、案内部材が圧延ロールの溝部に接触するのが防止されて、案内部材や圧延ロールが接触により疵付くのを防止し得る。また、案内部材は、平行リンク機構により平行移動されるから、案内部材を相互に近接・離間させる機構および案内部材を圧延ロールに近接・離間させる機構を別々に設ける必要がなく、構造を簡単にし得る。しかも、平行リンク機構により案内部材を平行移動させる構成とすることで、案内部材を互いに平行姿勢のまま移動させて案内位置に位置させ得るから、圧延材を直線的に案内することができる。
請求項2の発明によれば、退避位置における案内部材の先端部は、最も径の小さい孔型を画成する溝部に干渉しないよう設定されるので、案内部材を圧延ロールの軸方向に移動させる際に、該案内部材が当該溝部に接触するのを防止することができる。また、案内部材は、軸方向移動手段により圧延ロールの軸方向に移動させることができるから、一対の案内部材で複数の孔型に対応することができる。従って、各孔型毎に案内部材を設ける必要がなく、部品点数を抑えることができるので、製造コストが嵩むのを防止し得る。
請求項3の発明によれば、駆動手段としてエアシリンダーを採用したので、油圧式のシリンダー等を採用した場合に較べ重量を抑えることができ、軸方向移動手段による圧延ロールの軸方向への移動を負荷なく実行し得る。
次に、実施例に係るガイド装置10の作用について以下説明する。なお、ガイド装置10は、予め左側の孔型16に対してセットされ、図6(a)に示すように、案内部材20,22が案内位置に位置しているものとする。左側の孔型16による圧延が開始されると、圧延材Aが圧延ロール12,14を通過する間に圧延されて、孔型16,18の出口側(後側)から排出される。ここで、圧延ロール12,14による圧力によって圧延材Aが下側の圧延ロール14の周面に圧着した場合、圧延材Aの端部が圧延ロール14の周面に沿って湾曲される(図5参照)。しかしながら、案内位置の案内部材20,22は、先端部48,48が圧延ロール12,14の左側の溝部12a,14aに当接した状態で孔型16に臨むから、下側の圧延ロール14の周面に圧着した圧延材Aの端部が案内部材22の受け面部51で受け止められる。これにより、圧延材Aが圧延ロール14から剥離して、案内部材20,22の案内面50,50に沿って後方へ案内される。しかも、案内部材20,22は、案内面50,50が常に平行姿勢となるよう保持されているから、圧延材Aを真っ直ぐ後方へ送ることができる。更に、圧延材Aは、左右方向から送りローラ36,36に挟持された状態で案内されるから、圧延材Aは、左右方向に対してもズレることがなく、安定的に後方へ送られる。
(1) 実施例では、径の異なる孔型を複数画成する圧延ロールに対してガイド装置を用いた場合を示したが、単一の孔型(溝部)を有する圧延ロールに対して、本発明に係るガイド装置を用いることが可能である。この場合、案内部材を圧延ロールの軸方向に移動させて当該孔型に対する案内部材の相対位置を変更する際に、案内部材を退避位置に移動させることで、案内部材が孔型(溝部)に干渉するのを防止するよう構成される。すなわち、退避位置での案内部材の先端部は、案内部材を圧延ロールの軸方向に移動させる際に、孔型に干渉しない位置に設定される。このように、単一の孔型に対して圧延ロールの軸方向に案内部材を移動させることで、圧延ロールの溝部に当接する案内部材の位置を変更することができる。従って、溝部の一定の箇所に案内部材が当接するのを回避して、溝部が摩耗するのを抑制し得る。
(2) 実施例では、上下の圧延ロールに2つの溝部を夫々形成したが、圧延ロールに3つ以上の溝部を形成してもよい。また、実施例では、圧延ロールの溝部は、左右方向(軸方向)に平坦な周面を有する断面台形状としたが、半円弧形状の溝部により所謂オーバル孔型を画成する圧延ロールに対して本発明のガイド装置を用いることも可能である。
(3) 実施例では、圧延ロールに複数の溝部を連続的に形成したが、溝部同士を所定間離間させて形成してもよい。この場合、退避位置における案内部材の先端部は、圧延ロールの軸方向に移動する際、圧延ロールにおける溝部間の周面に干渉しないよう位置させればよい。
(4) 実施例では、左右方向(水平方向)の軸を回転軸とする圧延ロールに対してガイド装置を用いたが、上下方向に延在する回転軸や水平面に対し所定角度傾斜した回転軸を有する圧延ロールに対し、本発明のガイド装置を用いることができる。例えば、上下方向の回転軸を有する圧延ロールに対しては、一対の案内部材を左右方向(圧延ロールが対向する方向)に配設し、平行移動手段により両案内部材を水平面上で平行移動させる構成とされる。また、軸方向移動手段は、案内部材を上下方向に移動させる構成とすればよい。
(5) 実施例で説明した平行移動手段や軸方向移動手段は、一例を示したものであり、同じ機能を奏する構成であれば、他の構成を採用してもよい。
(6) なお、実施例で示したガイド装置を圧延ロールの入口側にも配設して、圧延材を入口側および出口側の双方から案内することも可能である。
14a 溝部(左),14b 溝部(右),16 孔型(左),18 孔型(右),
20 案内部材(上), 22 案内部材(下),28 軸方向移動手段,48 先端部
54 エアシリンダー(駆動手段),60 主リンク体(平行リンク機構)
62 従動リンク体(平行リンク機構),A 圧延材
Claims (3)
- 孔型(16,18)を画成する溝部(12a,12b,14a,14b)が形成された一対の圧延ロール(12,14)の出口側に配設され、該圧延ロール(12,14)で圧延された圧延材(A)を案内する圧延材のガイド装置であって、
一対の圧延ロール(12,14)の離間方向に対向するよう設けられ、前記圧延材(A)の送り方向に延在して圧延材(A)を案内する一対の案内部材(20,22)と、
前記案内部材(20,22)の先端部(48,48)が対応する圧延ロール(12,14)の溝部(12a,12b,14a,14b)に臨んだ案内位置と、該案内部材(20,22)の先端部(48,48)が溝部(12a,12b,14a,14b)から離間すると共に両案内部材(20,22)が互いに近接した退避位置とに案内部材(20,22)を平行移動させる平行リンク機構(60,62)と、
前記平行リンク機構(60,62)を作動する駆動手段(54)と、
退避位置に位置した前記案内部材(20,22)を圧延ロール(12,14)の軸方向に移動させる軸方向移動手段(28)とを備え、
退避位置における案内部材(20,22)の先端部(48,48)は、前記軸方向移動手段(28)により案内部材(20,22)が軸方向に移動する際に圧延ロール(12,14)の溝部(12a,12b,14a,14b)に干渉しないよう設定される
ことを特徴とする圧延材のガイド装置。 - 前記圧延ロール(12,14)には、異なる径の孔型(16,18)を画成する複数の溝部(12a,12b,14a,14b)が該圧延ロール(12,14)の軸方向に並んで形成され、退避位置における案内部材(20,22)の先端部(48,48)は、前記軸方向移動手段(28)により案内部材(20,22)が軸方向に移動する際に最も径の小さい孔型(18)を画成する溝部(12b,14b)に干渉しないよう設定される請求項1記載の圧延材のガイド装置。
- 前記駆動手段は、エアシリンダー(54)である請求項1または2記載の圧延材のガイド装置。
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