JP2013086112A - 矯正機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一対の矯正ロール12,13が左右方向に対向して配置される。第2矯正ロール13は、調節モータ46を備えた開閉・間隔調節機構45によって第1矯正ロール12に対して近接・離間移動するよう構成される。両矯正ロール12,13の下方にガイド部材51が配設される。第2矯正ロール13を開放位置に移動したもとで、両矯正ロール12,13の間に供給される軸部材は、軸部がガイド部材51で下方から支持される。第2矯正ロール13を閉成位置に移動することで、ガイド部材51で支持される軸部が両矯正ロール12,13で左右方向から挟持され、該ロール12,13の回転によって軸部材は回転しつつ軸方向に移動して軸部の矯正が行なわれる。
【選択図】図1
Description
軸部の一端に径方向に突出する大径部が形成された軸部材の矯正機であって、
前記軸部材の軸部を矯正しつつ排出する矯正ラインを挟んで回転軸線が相互に交差するよう延在すると共に径方向に相対的に近接・離間移動自在に配設され、逆方向に回転駆動される一対の矯正ロールと、
前記両矯正ロールを、離間する開放位置と近接する閉成位置との間を移動する駆動手段を備える開閉機構と、
前記両矯正ロールの間の矯正位置に、前記矯正ラインと交差する方向から該矯正ラインに軸部が沿う姿勢で供給される軸部材を、軸部が矯正位置に臨むように支持する支持部材と、
前記両矯正ロールによる軸部の矯正完了を検出する検出手段とを備え、
前記開放位置とした両矯正ロールの間の矯正位置に供給された軸部材を、前記閉成位置とした両矯正ロールで軸部を挟持して該矯正ロールの回転作用によって矯正しつつ矯正ラインに沿って大径部側から排出し、該軸部材の矯正完了を前記検出手段が検出することで前記開閉機構を作動して両矯正ロールを開放位置に移動するよう構成したことを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、一対の矯正ロールの隙間調節を簡単に行なうことができ、オーダ変更に伴う段取り時間を短縮し得ると共に汎用性に勝れている。
請求項3に係る発明によれば、軸部のサイズ変更に応じて支持部材を位置調節することで、軸部の精度のよい矯正を図り得る。
請求項4に係る発明によれば、矯正機の効率のよい運転を行ない得る。
請求項5に係る発明によれば、矯正ロールが摩耗した際のランニングコストを抑えることができると共に、交換作業が簡単になる。
前記矯正機10における基台14の上面には、左右方向に離間して一対のフレーム15,16が立設され、左側の第1フレーム15に、第1保持部材17が左右方向に延在する軸線回りに回転可能に配設される。第1保持部材17における第1フレーム15から右方(他方の矯正ロール13側)に延出する端部に第1取付板18が配設され、該第1取付板18に設けた一対の軸受部材19,19間に、回転軸線が前後方向となる第1矯正ロール(一方の矯正ロール)12が、第1回転軸(回転軸)20を介して回転自在に支持されている(図4参照)。また、第1保持部材17における第1フレーム15から左方に延出する端部に、変速制御可能なインバータモータやサーボモータ等の第1モータ21が配設され、該第1モータ21の出力軸に配設した駆動スプロケット21aと、前記第1回転軸20に配設した従動スプロケット20aとの間に無端チェーン22が巻掛けられている。すなわち、第1モータ21を駆動することで、第1矯正ロール12が所定方向に回転駆動されるようになっている。なお、第1モータ21および第1矯正ロール12は、第1保持部材17を介して第1フレーム15に対して回転可能に構成されて、後述する角度調節機構33により第1矯正ロール12の回転軸線L1の矯正ライン(水平線)Lに対する傾斜角度の調節が許容されるようにしてある。また、第1取付板18に対して軸受部材19,19は着脱自在に配設され、第1回転軸20における従動スプロケット20aが配設されていない側の軸部を支持している軸受部材19を第1取付板18から取外すことで、第1矯正ロール12の交換を行ない得るように構成されている。
前記基台14の右側に配設された第2フレーム16には、図6に示す如く、該第2フレーム16に対して回転が規制された状態で左右方向に進退動する進退部材23が配設されると共に、該進退部材23に、第2保持部材24が左右方向に延在する軸線回りに回転可能に支持されている。第2保持部材24における進退部材23から左方(一方の矯正ロール12側)に延出する端部に第2取付板25が配設され、該第2取付板25に設けた一対の軸受部材26,26間に、回転軸線が前後方向となる第2矯正ロール(他方の矯正ロール)13が、第2回転軸(回転軸)27を介して回転自在に支持されている(図5参照)。また、第2保持部材24における第2フレーム16から右方に延出する端部に、変速制御可能なインバータモータやサーボモータ等の第2モータ28が配設され、該第2モータ28の出力軸に配設した駆動スプロケット28aと、前記第2回転軸27に配設した従動スプロケット27aとの間に無端チェン29が巻掛けられている。すなわち、第2モータ28を駆動することで、第2矯正ロール13が所定方向に回転駆動されるようになっている。なお、第2モータ28および第2矯正ロール13は、第2保持部材24を介して第2フレーム16に対して回転可能に構成されて、後述する角度調節機構34により第2矯正ロール13の回転軸線L2の矯正ライン(水平線)Lに対する傾斜角度の調節が許容されるようにしてある。また、第2取付板25に対して軸受部材26,26は着脱自在に配設され、第2回転軸27における従動スプロケット27aが配設されていない側の軸部を支持している軸受部材26を第2取付板25から取外すことで、第2矯正ロール13の交換を行ない得るように構成されている。
前記第1矯正ロール12および第2矯正ロール13は、図4および図5に示す如く、両矯正ロール12,13の間の矯正位置Sを通過する軸部材11が移動する矯正ラインLを挟んで回転軸線L1,L2が交差して延在するように配置される。また、各矯正ロール12,13は、矯正ラインLに対して夫々逆方向に所要角度θ(例えば10°〜15°)の範囲で角度調節可能にフレーム15,16に配設され、対応する角度調節機構33,34によって任意の角度位置に調節し得るよう構成される。
図4に示す如く、前記第1保持部材17の第1取付板18に、前側に延出する延出部18aが設けられ、該延出部18aに第1セクタギヤ35が、歯部35aを前側に向けると共に上下方向に歯部35aが並ぶ姿勢で配設されている。また第1フレーム15には、第1セクタギヤ35と噛合する第1ラック36が上下方向にスライド自在に支持されている。この第1ラック36の内部に雌ネジ部材(図示せず)が配設され、該雌ネジ部材に、第1フレーム15に配設した第1支持ブロック37に回転自在に支持されて上下方向に延在する第1調節軸38が螺挿されている。第1調節軸38には、第1支持ブロック37から上方に延出する端部に、操作部38aが設けられ、該操作部38aに図示しない操作具を装着して第1調節軸38を回転し得るよう構成される。すなわち、操作具を介して第1調節軸38を正転方向または逆転方向に回転することで、第1ラック36が上下動し、該第1ラック36に噛合する第1セクタギヤ35を介して第1取付板18(第1保持部材17)が所定角度範囲で正逆方向に回転することで、第1保持部材17に支持されている第1矯正ロール12の角度が調節される。実施例では、第1セクタギヤ35、第1ラック36および第1調節軸38から第1矯正ロール12の角度を調節する角度調節機構33が構成されている。
図5に示す如く、前記進退部材23に回転自在に支持された第2保持部材24の第2取付板25に、前側に延出する延出部25aが設けられ、該延出部25aに第2セクタギヤ40が、歯部40aを前側に向けると共に上下方向に歯部40aが並ぶ姿勢で配設されている。また第2フレーム16には、第2セクタギヤ40と噛合する第2ラック41が上下方向にスライド自在に支持されている。この第2ラック41の内部に雌ネジ部材(図示せず)が配設され、該雌ネジ部材に、第2フレーム16の第2支持ブロック42に回転自在に支持されて上下方向に延在する第2調節軸43が螺挿されている。第2調節軸43には、第2支持ブロック42から上方に延出する端部に、操作部43aが設けられ、該操作部43aに図示しない操作具を装着して第2調節軸43を回転し得るよう構成される。すなわち、操作具を介して第2調節軸43を正転方向または逆転方向に回転することで、第2ラック41が上下動し、該第2ラック41に噛合する第2セクタギヤ40を介して第2取付板25(第2保持部材24)が所定角度範囲で正逆方向に回転することで、第2保持部材24に支持されている第2矯正ロール13の角度が調節される。実施例では、第2セクタギヤ40、第2ラック41および第2調節軸43から第2矯正ロール13の角度を調節する角度調節機構34が構成されている。
前記第2フレーム16には、第2矯正ロール13を第1矯正ロール12に対して近接・離間移動する開閉・間隔調節機構(開閉機構)45が配設されており、該開閉・間隔調節機構45は、第2矯正ロール13を、第1矯正ロール12に近接した閉成位置と離間した開放位置とに移動するよう構成される。また、開閉・間隔調節機構45は、閉成位置における両矯正ロール12,13間に画成される隙間寸法を調節する機能も有している。
前記両矯正ロール12,13の下方に、図6および図10に示す如く、矯正位置Sに供給される軸部材11の軸部11aを下側から支持する支持部材としてのガイド部材51が配置される。ガイド部材51は、両矯正ロール12,13間に画成される隙間に挿通可能な厚み寸法の平板状に形成されると共に、前記基台14に対して左右方向に移動自在に配設された移動台52に対して上下動自在に配設されて、ガイド部材51の上端位置を上下方向および左右方向(矯正ロール12,13の近接・離間方向)に位置調節することで、径寸法の異なる軸部11aを両矯正ロール12,13間の矯正位置Sに臨むように支持し得るよう構成されている。なお、ガイド部材51における軸部11aを支持する部位の材質として超硬金属が採用され、長寿命化を図り得るようになっている。
前記矯正機10には、両矯正ロール12,13で矯正される軸部材11が矯正位置Sから前側に送り出されて矯正が完了したことを検出する第1検出手段(検出手段)58が、支持機構59を介して矯正位置Sから前側に送り出される軸部材11の送り出し位置に臨むように支持されている。支持機構59は、図7および図8に示す如く、前記第1フレーム15に配設した前記第1支持ブロック37に一端が枢支されて水平方向に回転自在に支持された支持バー60を備える。この支持バー60の他端と前記第2フレーム16に配設した第2支持ブロック42との間に引張りバネ61が張設されて、支持バー60は、常には一端側を支点として他端側を矯正ロール側(図7では後側)に向けて付勢されている。なお、第1支持ブロック37にストッパ62が配設され、引張りバネ61で付勢される支持バー60は、ストッパ62に当接して位置規制されることで検出位置に臨むようになっている。
次に、前述のように構成された本実施例の矯正機の作用につき説明する。
本願は前述した実施例の構成に限定されるものでなく、その他の構成を適宜に採用することができる。
1.実施例では、一方の矯正ロールに対して他方の矯正ロールを近接・離間移動するよう構成したが、両矯正ロールを相対的に近接・離間移動する構成を採用し得る。
2.実施例では、矯正ロールの角度調節を手動で行なうよう構成したが、調節軸に駆動手段を接続し、該駆動手段を制御手段で駆動制御することで自動で角度調節を行なうようにしてもよい。
3.実施例では、ガイド部材の位置調節を手動で行なうよう構成したが、横方向調節軸および高さ調節軸の夫々に駆動手段を接続し、これら駆動手段を制御手段で駆動制御することで自動でガイド部材の位置調節を行なうようにしてもよい。
4.実施例では、矯正完了を検出する第1検出手段として近接スイッチを採用したが、光電センサ等、その他の方式の検出手段を採用することができる。また、第1検出手段は、矯正完了を検出し得るものであれば、軸部材を直接検出するものでなく、矯正ロールの圧力負荷を検出し、軸部材が矯正位置から離脱した際の圧力変化に基づいて矯正完了を検出する方式等、各種の検出方式のものを採用し得る。
13 第2矯正ロール,19 軸受部材,20 第1回転軸(回転軸),26 軸受部材
27 第2回転軸(回転軸),45 開閉・間隔調節機構(開閉機構)
46 調節モータ(駆動手段),51 ガイド部材(支持部材)
58 第1検出手段(検出手段),71 制御手段,73 矯正開始手段,S 矯正位置
L 矯正ライン,L1 第1矯正ロールの回転軸線,L2 第1矯正ロールの回転軸線
Claims (5)
- 軸部(11a)の一端に径方向に突出する大径部(11b)が形成された軸部材(11)の矯正機であって、
前記軸部材(11)の軸部(11a)を矯正しつつ排出する矯正ライン(L)を挟んで回転軸線(L1,L2)が相互に交差するよう延在すると共に径方向に相対的に近接・離間移動自在に配設され、逆方向に回転駆動される一対の矯正ロール(12,13)と、
前記両矯正ロール(12,13)を、離間する開放位置と近接する閉成位置との間を移動する駆動手段(46)を備える開閉機構(45)と、
前記両矯正ロール(12,13)の間の矯正位置(S)に、前記矯正ライン(L)と交差する方向から該矯正ライン(L)に軸部(11a)が沿う姿勢で供給される軸部材(11)を、軸部(11a)が矯正位置(S)に臨むように支持する支持部材(51)と、
前記両矯正ロール(12,13)による軸部(11a)の矯正完了を検出する検出手段(58)とを備え、
前記開放位置とした両矯正ロール(12,13)の間の矯正位置(S)に供給された軸部材(11)を、前記閉成位置とした両矯正ロール(12,13)で軸部(11a)を挟持して該矯正ロール(12,13)の回転作用によって矯正しつつ矯正ライン(L)に沿って大径部(11b)側から排出し、該軸部材(11)の矯正完了を前記検出手段(58)が検出することで前記開閉機構(45)を作動して両矯正ロール(12,13)を開放位置に移動するよう構成した
ことを特徴とする矯正機。 - 前記駆動手段(46)はサーボモータであって、該モータを駆動制御することで前記閉成位置での両矯正ロール(12,13)の間隔を調節し得るよう構成した請求項1記載の矯正機。
- 前記支持部材(51)は、支持した軸部(11a)を矯正位置に臨ませるように該軸部(11a)のサイズに応じて位置調節自在に構成した請求項1または2記載の矯正機。
- 前記開閉機構(45)は、矯正開始手段(73)からの開始信号に基づいて両矯正ロール(12,13)を閉成位置に移動するよう構成した請求項1〜3の何れか一項に記載の矯正機。
- 前記矯正ロール(12,13)は、軸受部材(19,26)に回転自在に支持された回転軸(20,27)に対して着脱自在に配設される請求項1〜4の何れか一項に記載の矯正機。
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