JP2013085164A - 固体撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】撮影状況や製造課題に対応した積層型の固体撮像装置を提供する。
【解決手段】第1のリセットトランジスタを備えた第1の画素と、第2のリセットトランジスタを備えた第2の画素とが形成された半導体基板と、前記半導体基板の上に形成された配線層と、前記配線層の上に形成され、前記第1のリセットトランジスタのソースに電気的に接続された第1の下部電極と、前記配線層の上に形成され、前記第2のリセットトランジスタのソースに電気的に接続された第2の下部電極と、前記第1の下部電極および前記第2の下部電極の上に形成された光電変換膜と、前記光電変換膜の上に形成され、上部電極電位が印加される透明な上部電極とを備え、前記第1のリセットトランジスタのドレインにかける第1のリセット電位と前記第2のリセットトランジスタのドレインにかける第2のリセット電位とが異なることを特徴とする固体撮像装置。
【選択図】図2

Description

本発明は積層型の固体撮像装置において、特に、画素電極のリセット電位に関する。
近年、広ダイナミックレンジ撮影が可能な撮像装置が数多く提案されている。なかでも光電変換膜を用いた積層型の固体撮像装置は半導体基板内にフォトダイオードを形成しないため微細化が容易であり注目を集めている。以下、特許文献1を参考に光電変換膜を用いた従来の積層型の固体撮像装置について説明する。
図9は、光電変換膜を用いた固体撮像装置の画素アレイ部の断面図である。半導体基板101には、電荷蓄積部102と信号読み出し部103が形成されている。半導体基板101の上には、絶縁膜104が形成されている。電荷蓄積部102と接続されたプラグ105が絶縁膜104を貫通して形成されている。絶縁膜104の上には、電荷蓄積部102に対応し、プラグ105に接続された下部電極106が形成されている。下部電極106の上には光電変換膜107、上部電極108、保護膜109が形成されている。保護膜109の上には、下部電極106に対応して、赤色カラーフィルタ110R,緑色カラーフィルタ110G,青色カラーフィルタ110Bが形成されている。カラーフィルタ110R,110G,110Bの上には、カラーフィルタに対応してマイクロレンズ111が形成されている。
図10は、光電変換膜107で発生した正孔の動きを示す拡大図である。積層型の固体撮像装置では、マイクロレンズ111により集光された光は特定の波長を透過させるカラーフィルタ110R,110G,110Bを通り光電変換膜107で正孔を発生させる。光電変換膜107で発生した正孔は光電変換膜107を挟む上部電極108と下部電極106間にかけられた電界により下部電極106に吸収される。下部電極106に吸収された正孔は、電荷蓄積部102や信号読み出し部103を経て電圧情報に変換されて出力される。
特開2008−252004号公報
しかしながら、固体撮像装置には撮影状況に応じて異なる特性が要求される。図11は、撮影状況と要求特性の関係を示すグラフである。図11に示すように、明るい場所を撮影する場合では色再現性を重視することが求められる。一方、暗い場所を撮影する場合は色再現性を落としてでもノイズを抑えることが重視することが求められる。この、ノイズを抑えることは、G感度(緑色画素の感度)を高くして撮像素子の感度を向上させ、S/N(Signal/Noise)を向上させることで達成できる。従来の積層型の固体撮像装置では、下部電極106が全ての画素で同じ電位となっているため、撮影状況に関係なく、色再現性とG感度は一定であった。
また、固体撮像装置において、撮像領域の周辺部にある画素は、中央部にある画素よりも感度が低下するシェーディングという課題や、画素ごとの感度ばらつきといった課題がある。従来の積層型の固体撮像装置では、下部電極106が全ての画素で同じ電位となっているため、これらの課題が依然として残っている。
以上のような課題に対し本発明は、特定の画素の感度を制御することにより、さまざまな撮影状況や固体撮像装置のシェーディングに対し最適な光学特性を実現する積層型の固体撮像装置を提供することにある。
上記課題に対し、本発明の固体撮像装置は、第1のリセットトランジスタを備えた第1の画素と、第2のリセットトランジスタを備えた第2の画素とが形成された半導体基板と、半導体基板の上に形成された配線層と、配線層の上に形成され、第1のリセットトランジスタのソースに電気的に接続された第1の下部電極と、配線層の上に形成され、第2のリセットトランジスタのソースに電気的に接続された第2の下部電極と、第1の下部電極および第2の下部電極の上に形成された光電変換膜と、光電変換膜の上に形成され、上部電極電位が印加される透明な上部電極とを備え、第1のリセットトランジスタのドレインにかける第1のリセット電位と第2のリセットトランジスタのドレインにかける第2のリセット電位とが異なることを特徴とする。
さらに、上部電極の上であって、第1の下部電極の上方に形成された緑色のカラーフィルタと、上部電極の上であって、第2の下部電極の上方に形成された赤色または青色のカラーフィルタとをさらに備え、第1のリセット電位と上部電極電位との電位差が、第2のリセット電位と上部電極電位との電位差よりも大きいことを特徴とする。
さらに、第1の画素は第2の画素よりも撮像領域の中央部から離れており、第1のリセット電位と上部電極電位との電位差が、第2のリセット電位と上部電極電位との電位差よりも大きいことを特徴とする。
さらに、第1の画素は列方向に複数形成されていることを特徴とする。
さらに、第1の画素は行方向に複数形成されていることを特徴とする。
さらに、第1の下部電極は第2の下部電極より小さく、第1のリセット電位と上部電極電位との電位差が、第2のリセット電位と上部電極電位との電位差よりも大きいことを特徴とする。
さらに、第1の画素から出力された第1の信号および第2の画素から出力された第2の信号により、第1のリセット電位および第2のリセット電位をそれぞれ決定するDSPとをさらに備えたことを特徴とする。
リセット電位を画素ごとに設定できるため、撮影状況や製造課題に対応した積層型の固体撮像装置が実現できる。
実施の形態1に係る積層型の固体撮像装置の画素アレイ1を模式的に示す回路図 実施の形態1に係る積層型の固体撮像装置の画素アレイ1のゲート長方向の断面図 実施の形態1に係る積層型の固体撮像装置の動作中のポテンシャル図 赤色画素2Rと緑色画素2Gとを用いた高照度時の説明図 赤色画素2Rと緑色画素2Gとを用いた低照度時の説明図 実施の形態2に係る積層型の固体撮像装置の画素アレイ1の断面図 実施の形態3に係る積層型の固体撮像装置の画素アレイ1の断面図 実施の形態1〜3による固体撮像装置のシグナルフロー図 従来の積層型固体撮像装置の画素アレイ部の断面図 従来の積層型の固体撮像装置の光電変換膜で発生した正孔の動きを示す拡大図 撮影状況と要求特性の関係を示すグラフ
本発明は、積層型の固体撮像装置において、画素アレイの場所に応じてリセット電位を制御することによりさまざまな撮影状況に対し最適な光学特性を実現するものである。
以下に好ましい実施例を2つ挙げて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る積層型の固体撮像装置の画素アレイ1を模式的に示す回路図である。また、図2は本発明の実施の形態1に係る積層型の固体撮像装置の画素アレイ1のゲート長方向の断面図である。
図1に示すように、画素アレイ1はアレイ状に配置された、画素2R,画素2Gあるいは画素2Bである画素2により構成されている。
画素アレイ1は、画素2のうち、緑色画素2Gが千鳥状に配置され、それ以外の画素は、列ごとに交互に赤色画素2Rと青色画素2Bとが配置された、いわゆるベイヤー配列である。
画素2は、光電変換部11と、光電変換部11と接続されたフローティングディフュージョン(FD)12と、ゲートがFD12に接続された増幅トランジスタ(SF)13と、ソースがFD12に接続されたリセットトランジスタ(RS)14と、ソースがSF13のドレインと接続された選択トランジスタ(SEL)15とを備えている。
さらに、画素アレイ1には、各画素2のリセットトランジスタ14のゲートに接続されたリセット信号線(RS線)16と、赤色画素2Rのリセットトランジスタ14のドレインに接続された赤色電位線(VRR)17と、緑色画素2Gのリセットトランジスタ14のドレインに接続された緑色電位線(VRG)18と、青色画素2Bのリセットトランジスタ14のドレインに接続された青色電位線(VRB)19と、各画素2の選択トランジスタ15のゲートに接続された選択信号線(SEL線)20とを備えている。これらの配線は、行方向に延びるように配置されている。
また、画素アレイ1には、各画素2の増幅トランジスタ13のソースに接続された電源線(VDD)21と、各画素2の選択トランジスタ13のドレインに接続された信号線(SIG)22とを備えている。これらの配線は、列方向に延びるように配置されている。
本実施の形態1の特徴として、赤色電位線17と緑色電位線18と青色電位線19とがそれぞれ独立して形成されていることが特徴となる。これにより、赤色画素2Rと緑色画素2Gと青色画素2Bとを、それぞれ異なるリセット電位でリセットすることができる。
また、本実施の形態1では、赤色電位線17と緑色電位線18と青色電位線19とを全て行方向に配置している。しかし、ベイヤー配列においては、行方向でも列方向でも繰り返し単位は同じなので、赤色電位線17または緑色電位線18または青色電位線19を列方向に配置しても構わない。これらの配線の延伸方向は、リセット信号線16や選択信号
線20や電源線21や信号線22といった配線を含めて、変更することが可能である。例えば、行方向の配線数と列方向の配線数を同じにすることで、配線をできるだけ太くでき、配線抵抗を低減することができる。また、電位が高い配線同士を行方向と列方向に分け、電位が低い配線を行方向と列方向に分けて配置することも可能である。
図2は図1の画素アレイ1のゲート長方向の断面図である。
半導体基板31に形成された赤色画素2Rと緑色画素2Gと青色画素2Bとを一つずつ示している。それぞれの画素2の半導体基板には、フローティングディフュージョン(FD)12の一部と、増幅トランジスタ(SF)13と、リセットトランジスタ(RS)14と、選択トランジスタ(SEL)15とが形成されている。また、半導体基板31に形成された素子は溝型素子分離(STI)32によって分離されている。
また、半導体基板31の上に形成された配線層33には、リセットトランジスタ14のゲートに接続されたリセット信号線(RS線)16と、赤色画素2Rのリセットトランジスタ14のドレインに接続された赤色電位線(VRR)17と、緑色画素2Gのリセットトランジスタ14のドレインに接続された緑色電位線(VRG)18と、青色画素2Bのリセットトランジスタ14のドレインに接続された青色電位線(VRB)19と、各画素2の選択トランジスタ15のゲートに接続された選択信号線(SEL線)20とを備えている。さらに配線層33には、各画素2の増幅トランジスタ13のソースに接続された電源線(VDD)21と、各画素2の選択トランジスタ13のドレインに接続された信号線(SIG)22とを備えている。
本実施の形態1では配線層33は3層配線で形成されている。各配線は行方向または列方向で隣接する画素を横断して形成されているため、行方向に横断して延びる配線と列方向に横断して延びる配線は別の配線層に形成されている。例えば、図1で行方向に延びるように配置された配線は第1層目の配線層に、図1で列方向に延びるように配置された配線は第2層目の配線層に形成されている。
配線層33の上には、画素2に対応するように下部電極34が形成されている。下部電極34の上には、光電変換膜35、上部電極36、保護膜37が形成されている。保護膜37の上には、赤色画素2Rには赤色カラーフィルタ38Rが、緑色画素2Gには緑色カラーフィルタ38Gが、青色画素2Bには青色カラーフィルタ38Bが形成されている。そして、カラーフィルタ38の上には、画素2に対応するようにマイクロレンズ39が形成されている。
次に、本実施の形態1に係る積層型の固体撮像装置の動作について説明する。
固体撮像装置に入射した光は、マイクロレンズ39によって集光されながらカラーフィルタ38(38R,38Gあるいは38B)を透過する。赤色カラーフィルタ38Rは主に赤の波長(650〜750nm)の光を透過し、緑色カラーフィルタ38Gは主に緑の波長(550〜650nm)の光を透過し、青色カラーフィルタ38Bは主に青の波長(450〜550nm)の光を透過する。
カラーフィルタ38および保護膜37を透過した光はさらに透明な上部電極36も透過し、光電変換膜35に達する。光電変換膜35に達した分光された入射光は光電変換されて正孔と電子を発生する。このとき、上部電極36と下部電極34との間に電界を発生させておくことで、光電変換された正孔は下部電極34に移動する。なお、正孔を信号電荷とする場合は、上部電極36の電位を下部電極34の電位より高くしておく。逆に、電子を信号電荷とする場合は上部電極36の電位を下部電極34の電位より低くすればよい。
下部電極34に移動した信号電荷は、フローティングディフュージョン(FD)12、増幅トランジスタ(SF)13、選択トランジスタ(SEL)15を介して信号として出力される。
また、フローティングディフュージョン(FD)12の信号電荷をリセットする際は、リセットトランジスタ(RS)14によりリセットする。このリセットトランジスタ(RS)14のドレインはカラーフィルタの色毎に異なる配線(赤色電位線VRR,緑色電位線VRG、青色電位線VRB)に接続されている。このリセットトランジスタ(RS)14のドレインに与えられる電位を異ならせることについて、以下に説明する。
図3は、本実施の形態1に係る積層型の固体撮像装置の動作中のポテンシャル図である。
まず、光が入射されると、マイクロレンズ39により集光され、特定の波長を透過させるカラーフィルタ38、光電変換膜35に到達する。到達した光は光電変換されその光量に応じた正孔を生成する。
ここで、リセットトランジスタ(RS)14により下部電極34の電位をリセット電位VR(VRG、VRB、VRR)にリセットし、上部電極36に電位(例えば10V)を掛けると、光電変換膜35に生成された正孔は電界により下部電極34に吸収される。下部電極34に吸収された正孔はフローティングディフュージョン(FD)12の電位を上げ増幅トランジスタ(SF)13を動作させる。ここで選択トランジスタ(SEL)15がオンされると増幅トランジスタ(SF)13で増幅された信号が信号線(SIG)22に伝えられる。このときの電位(A)を後段の読出し回路に記録する。次に再びフローティングディフュージョン(FD)12をリセットし、行選択信号で同じ行を選択し、信号線電位(B)を読出し回路に記録する。ここで後段の読み出し回路では2つの信号線電位(A)、(B)の差分をデータとして出力する。
ここで、明るい場所を撮影する場合(高照度時)の読出し動作について補足するとリセット電位線(VRR、VRG、VRB)の電位は同電位(例えば0V)が望ましい。
図4は、赤色画素2Rと緑色画素2Gとを用いた高照度時の説明図である。
明るい場所を撮影する場合、見えているものそのまま再現することが要望されるため色再現性が重視される。そのため赤(R)、青(B)、緑(G)それぞれのカラーフィルタ38を透過し光電変換膜35で生成された正孔はそれぞれのセルの下部電極34に吸収されることが望ましい。そのため上部電極36と下部電極34間の電界は各画素均一になるように、リセット電位線(VRR、VRG、VRB)は同電位とすることが望ましい。
次に暗い場所を撮影する場合(低照度時)の読出し動作について補足すると赤色電位線(VRR)17、青色電位線(VRB)19の電位は緑色電位線(VRG)18の電位よりも高く(例えば2V)設定されることが望ましい。
図5は、赤色画素2Rと緑色画素2Gとを用いた低照度時の説明図である。
暗い場所を撮影する場合、入射光が少ないため読み出される信号量も小さい。このためノイズの影響を大きく受ける。このため、赤(R)、青(B)のカラーフィルタを透過し光電変換膜で生成された正孔についても緑(G)のセルの下部電極に吸収させ信号量を上げることにより高S/Nの信号を出力することが望ましい。これを実現するためには緑色
画素2Gの下部電極34と上部電極36間の電界を、赤色画素2R、青色画素2B(図示せず)よりも強くする必要があるため、赤色電位線(VRR)17と青色電位線(VRB)19の電位を上げることが望ましい。
以上の特性を実現するためリセットトランジスタ(RS)14のドレインは異なるリセット電位線(VRG、VRB、VRR)に接続されている。
ここで、具体的な数値を入れて緑色画素2Gの感度について説明する。セルサイズが1um×1um、下部電極34が0.7um×0.7umとする。電界は電位差を距離で割って算出できるので、電位差が緑色画素2Gで10V、赤色画素2Rおよび青色画素2Bで8Vあることを考慮すると、隣接する画素の下部電極34間0.3umを10:8で割ったところに光電変換膜内で発生した正孔の分水嶺が発生する。これにより、以下の式によって、機能的にセルサイズは以下のようになる。
0.7+0.3x10/18x2=1.033um
よって、1.033um×1.033umのセルサイズと同等となり、面積は1.068umとなる。簡易のため光電変換膜35内で発生した正孔が同じ密度で分布しているとすると6.8%の感度アップとなる。
(実施の形態2)
図6は本発明の実施の形態2に係る積層型の固体撮像装置の画素アレイ1の断面図である。実施の形態1と共通する箇所についての説明は省略する。
本実施の形態2においては、画素アレイ1の中央部に位置する画素41と周辺部に位置する画素42において、リセットトランジスタ(RS)14に印加する電位を異ならせることを特徴とする。
図6に示すように、中央画素41のリセットトランジスタ(RS)14のリセット電位を高くし、周辺画素42のリセットトランジスタ(RS)14のリセット電位を低くする。上部電極36には共通の電圧(例えば10V)をかけ、中央画素41のリセット電位を高く(例えば2V)とし、周辺画素42のリセット電位を低く(例えば0V)とすると、中央画素41の電位差(例えば8V)が周辺画素42の電位差(例えば10V)よりも小さくなる。実施の形態1では、隣接する画素において電位差を異ならせることで画素間の信号電荷を誘導し、感度差を発生させた。それに対し、本実施の形態2では、離れた画素間で電位差を発生させている。これは、正孔と電子の再結合に起因し、感度差を発生させることができる。
すなわち、中央画素41では上部電極36と下部電極34の間の電位差が小さいため、光電変換膜35で発生した信号電荷は下部電極34に達する時間が長くなる。このため、再結合によって信号電荷が消滅する割合が多くなる。しかし、周辺画素42では上部電極36と下部電極34の間の電位差が大きいため、光電変換膜35で発生した信号電荷は下部電極34に達する時間が短くなる。これにより、再結合による信号電荷の消滅を低減でき、より多くの信号電荷を下部電極34に導くことができる。
これにより、中央画素41に対して、周辺画素42の感度が低下するシェーディングを抑制することができる。
周辺画素42が行方向に並んだ複数の画素の場合は、行方向に並んだ複数の周辺画素42に共通のリセット電位をかけるようにすることで、垂直シェーディングを抑制できる。
また、周辺画素42が列方向に並んだ複数の画素の場合は、列方向に並んだ複数の周辺画素42に共通のリセット電位をかけるようにすることで、水平シェーディングを抑制できる。
なお、本実施の形態2では、カラーフィルタ38を形成しているが、カラーフィルタ38を形成しない白黒の積層型の固体撮像装置においても本発明は有効である。また、マイクロレンズ39が形成されていない積層型の固体撮像装置においても本発明は有効である。
(実施の形態3)
図7は本発明の実施の形態3に係る積層型の固体撮像装置の画素アレイ1の断面図である。実施の形態1と共通する箇所についての説明は省略する。
本実施の形態3においては、設計どおりの下部電極34が形成された正常画素51と、設計より小さいサイズで下部電極34が形成された不良画素52において、リセットトランジスタ(RS)14に印加する電位を異ならせることを特徴とする。
図7に示すように、正常画素51のリセットトランジスタ(RS)14のリセット電位を高くし、不良画素52のリセットトランジスタ(RS)14のリセット電位を低くする。上部電極36には共通の電圧(例えば10V)をかけ、正常画素51のリセット電位を高く(例えば2V)とし、不良画素52のリセット電位を低く(例えば0V)とすると、正常画素51の電位差(例えば8V)が不良画素52の電位差(例えば10V)よりも小さくなる。実施の形態1では、隣接する画素において電位差を異ならせることで画素間の信号電荷を誘導し、感度差を発生させた。実施の形態2では、離れた画素間で電位差を発生させた。実施の形態3では、正常画素51と不良画素52の位置関係が隣接していても、離れていても、実施の形態1や実施の形態2で説明したような効果で、感度差を発生させることができる。
これにより、下部電極34が設計どおりに形成できなかった固体撮像装置においても、リセット電位を制御することにより、正常な出力ができる固体撮像装置とすることが可能になる。
本実施の形態3においては、下部電極34が設計どおりに製造できなかった場合で説明したが、カラーフィルタ38の形状バラツキや、光電変換膜35の膜厚バラツキ、さらには、増幅トランジスタ(SF)13の機能バラツキなどを補完することも可能である。
なお、本実施の形態3では、カラーフィルタ38を形成しているが、カラーフィルタ38を形成しない白黒の積層型の固体撮像装置においても本発明は光電変換膜35の膜厚バラツキや増幅トランジスタ(SF)13の機能バラツキに対して有効である。また、マイクロレンズ39が形成されていない積層型の固体撮像装置においても本発明は有効である。
(実施の形態4)
図8は、本発明に関わる実施の形態1〜3による固体撮像装置のシグナルフロー図である。
イメージセンサ61から出力された信号はDSP(Degital Signal Processor)62で処理され最適なリセット電圧を算出しイメージセンサにフィードバックしている。このイメージセンサ61とDSP62は一つの半導体装置として製造することも可能であり、それにより、固体撮像装置を用いた電子機器を小型化することが可能である。
本発明は、積層型の固体撮像装置が用いられるディジタルスティルカメラ、デジタルビデオカメラ、医療用カメラ、監視用カメラ、画像認識システムなどに有用である。
1 画素アレイ
2 画素
11 光電変換部
12 フローティングディフュージョン(FD)
13 増幅トランジスタ(SF)
14 リセットトランジスタ(RS)
15 選択トランジスタ(SEL)
16 リセット信号線(RS線)
17 赤色電位線(VRR)
18 緑色電位線(VRG)
19 青色電位線(VRB)
20 選択信号線(SEL線)
21 電源線(VDD)
22 信号線(SIG線)
31 半導体基板
32 溝型素子分離(STI)
33 配線層
34 下部電極
35 光電変換膜
36 上部電極
37 保護膜
38R 赤色カラーフィルタ
38G 緑色カラーフィルタ
38B 青色カラーフィルタ
39 マイクロレンズ
41 中央画素
42 周辺画素
51 正常画素
52 不良画素
61 イメージセンサ
62 DSP
101 半導体基板
102 電荷蓄積部
103 信号読み出し部
104 絶縁膜
105 プラグ
106 下部電極
107 光電変換膜
108 上部電極
109 保護膜
110R 赤色カラーフィルタ
110G 緑色カラーフィルタ
110B 青色カラーフィルタ
111 マイクロレンズ

Claims (7)

  1. 第1のリセットトランジスタを備えた第1の画素と、第2のリセットトランジスタを備えた第2の画素とが形成された半導体基板と、
    前記半導体基板の上に形成された配線層と、
    前記配線層の上に形成され、前記第1のリセットトランジスタのソースに電気的に接続された第1の下部電極と、
    前記配線層の上に形成され、前記第2のリセットトランジスタのソースに電気的に接続された第2の下部電極と、
    前記第1の下部電極および前記第2の下部電極の上に形成された光電変換膜と、
    前記光電変換膜の上に形成され、上部電極電位が印加される透明な上部電極とを備え、
    前記第1のリセットトランジスタのドレインにかける第1のリセット電位と前記第2のリセットトランジスタのドレインにかける第2のリセット電位とが異なることを特徴とする固体撮像装置。
  2. 前記上部電極の上であって、前記第1の下部電極の上方に形成された緑色のカラーフィルタと、
    前記上部電極の上であって、前記第2の下部電極の上方に形成された赤色または青色のカラーフィルタとをさらに備え、
    前記第1のリセット電位と前記上部電極電位との電位差が、前記第2のリセット電位と前記上部電極電位との電位差よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記第1の画素は前記第2の画素よりも撮像領域の中央部から離れており、
    前記第1のリセット電位と前記上部電極電位との電位差が、前記第2のリセット電位と前記上部電極電位との電位差よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  4. 前記第1の画素は列方向に複数形成されていることを特徴とする請求項3に記載の固体撮像装置。
  5. 前記第1の画素は行方向に複数形成されていることを特徴とする請求項3に記載の固体撮像装置。
  6. 前記第1の下部電極は前記第2の下部電極より小さく、
    前記第1のリセット電位と前記上部電極電位との電位差が、前記第2のリセット電位と前記上部電極電位との電位差よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  7. 前記第1の画素から出力された第1の信号および前記第2の画素から出力された第2の信号により、前記第1のリセット電位および前記第2のリセット電位をそれぞれ決定するDSPとをさらに備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の固体撮像装置。
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