JP2013084914A - 配線構造およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複雑な配線構造であっても、電極パターン同士を簡単な構造で接続できると共に、配線パターンの強度をも確保できるような配線構造、およびこうした配線構造を製造するための有用な方法を提供する。
【解決手段】本発明の配線構造は、基板上に形成された少なくとも第1の配線パターンと第2の配線パターンを有する配線構造であって、前記第1の配線パターンと第2の配線パターンとの間は、金属ワイヤーによる空中配線部によって接続されると共に、少なくとも金属ワイヤー表面には、金属ワイヤーと同じ若しくは異なる素材からなる金属めっきが施されたものである。
【選択図】なし
【解決手段】本発明の配線構造は、基板上に形成された少なくとも第1の配線パターンと第2の配線パターンを有する配線構造であって、前記第1の配線パターンと第2の配線パターンとの間は、金属ワイヤーによる空中配線部によって接続されると共に、少なくとも金属ワイヤー表面には、金属ワイヤーと同じ若しくは異なる素材からなる金属めっきが施されたものである。
【選択図】なし
Description
本発明は、流体クロマトグラフィを備えた核磁気共鳴装置(LC−NMR装置)や医療用の核磁気共鳴診断装置(MRI装置)において用いられているマイクロコイルに代表される配線構造、およびこうした配線構造を製造する方法に関するものであり、特に複雑な配線構造であっても、電極パターン同士を簡単な構造で接続できると共に、強度をも確保できるような配線構造、およびこうした配線構造を製造するための有用な方法に関するものである。以下では、配線構造がマイクロコイルである場合を代表例として説明するが、本発明はこうした構成に限定されるものではない。
上記のような各種分析装置においては、高精度の分析を行なうために、精密なマイクロコイルが配置されている。このようなマイクロコイルは、基板上に半導体プロセスによって作製される。マイクロコイルは、照射する高周波磁場(RF)強度を高めたり、コイルのQ値(電圧拡大率)を向上させるという観点から、コイルのL(自己インダクタンス)を大きくするために、通常、コイルの巻き数は複数巻きで複雑な構造である。こうしたマイクロコイルの構成例を図1[図1(a)は平面図、図1(b)は図1(a)のA−A線矢視断面図]に示す(尚、図中4は、基板を示す)。
半導体プロセスでマイクロコイル1を作製する場合には、図1に示したように平面状にコイルパターンが描かれることになるので、コイルの内側に形成される内側電極2と、コイルの外側に形成される外側電極3との間を、同一平面内で配線することは困難になる。
そこで従来では、図2[図1(a)相当断面図]に示すように、コイル上層に絶縁層5を形成すると共に、スルーホール6を形成し、二層配線する方法が採用されている(例えば、非特許文献1)。
しかしながら、このような手法を採用した場合には、一層目のコイルパターンを形成した後、(a)絶縁層5の成膜、(b)スルーホール6形成用フォトリソグラフィの形成、(c)絶縁膜5のエッチング、等の工程を実施し、更に一層目を形成したときと同じプロセス(例えば、シード層形成→配線パターン用フォトリソグラフィの形成→めっき層形成→リフトオフ→シード層エッチング等)の工程を行う必要があり、作製工程が非常に多くなるという問題がある。
多層配線を施すことなく離れた電極同士を接続するためには、電極間を金属ワイヤーボンディングによって空中配線(接続)することも考えられる。しかしながら、一般的にボンディング用のワイヤーはボンディング部における機械的強度が低いために、電極との接合箇所が剥がれやすく、マイクロコイルの信頼性が低くなるという問題がある。
Anal.Chme.2003,75,5030−5036 J.H.Walton
本発明は上記の様な状況の下でなされたものであって、その目的は、複雑な配線構造であっても、配線パターン同士を簡単な構造で接続できると共に、強度をも確保できるような配線構造、およびこうした配線構造を製造するための有用な方法を提供することにある。
上記課題を解決することのできた本発明に係る配線構造とは、基板上に形成された少なくとも第1の配線パターンと第2の配線パターンを有する配線構造であって、前記第1の配線パターンと第2の配線パターンとの間は、金属ワイヤーによる空中配線部によって接続されると共に、少なくとも金属ワイヤー表面には、金属ワイヤーと同じ若しくは異なる素材からなる金属めっきが施されたものであることを特徴とする。尚、本発明において「配線パターン」とは、電気信号を導通する導電層であり、その形状が島状であるか、帯状であるかを問わないものとする。
本発明の配線構造において、配線パターンは例えば半導体プロセスによって形成される。また前記金属ワイヤーとしては、Au,Cu若しくはAl、またはこれらの合金からなるものが好ましいものとして挙げられる。前記金属めっきは、Au,Cu,Ag,Pt,Cr,Zn,Cd若しくはSn、またはこれらの合金からなるものが好ましいものとして挙げられる。
本発明は、上記のような配線構造を有するコイル配線構造も包含する。
上記のような配線構造を製造するにあたっては、少なくとも第1の配線パターンと第2の配線パターンを基板上に形成し、前記第1の配線パターンと第2の配線パターン間を金属ワイヤーボンディングによって接続した後、少なくとも金属ワイヤー表面に金属めっきを施すようにすればよい。
本発明のコイル配線構造における具体例としては、
該コイル配線の内側に形成される内側電極と、
該コイル配線の外側に形成される外側電極と、
前記内側電極と外側電極を接続させる金属ワイヤーと、
前記内側電極および外側電極の表面、並びに金属ワイヤー表面に形成された金属めっきとを有するものが挙げられる。
該コイル配線の内側に形成される内側電極と、
該コイル配線の外側に形成される外側電極と、
前記内側電極と外側電極を接続させる金属ワイヤーと、
前記内側電極および外側電極の表面、並びに金属ワイヤー表面に形成された金属めっきとを有するものが挙げられる。
また半導体プロセスによって基板上に形成されるコイルを製造するにあたっては、コイル配線と、該コイル配線の内側の内側電極と、該コイル配線の外側の外側電極とを形成し、前記内側電極と外側電極とを金属ワイヤーボンディングによって接続した後、前記内側電極および外側電極の表面、並びに金属ワイヤー表面に金属めっきを施すようにすれば良い。
本発明によれば、少なくとも第1の配線パターンと第2の配線パターンを基板上に形成し、前記第1の配線パターンと第2の配線パターン間を、金属ワイヤーによる空中配線部によって接続すると共に、少なくとも金属ワイヤー表面には、金属ワイヤーと同じ若しくは異なる素材からなる金属めっきが施された構成を採用したので、複雑な配線構造であっても、電極パターン同士を簡単な構造で接続できると共に、強度をも確保できるような配線構造を比較的簡略化した製造工程で製造することができる。
本発明者らは、上記課題を解決する為に様々な角度から検討した。そしてまず、多層配線をすることなく、離れた電極同士を接続するためには、電極パターン間を金属ワイヤーボンディングによって空中配線(接続)することが有用であると考えた。しかしながら、上記のように、一般的にボンディング用のワイヤーはボンディング部の機械的強度が低いために、また電極パターンとの接合箇所が剥がれやすいという問題がある。
そこで、金属ワイヤーボンディングによって接続することを前提とし、上記のような不都合を克服するための手法について、更に検討した。そして、金属ワイヤーボンディングによって電極パターン同士を接続した後、その領域を樹脂で固定する手法が考えられた。しかしながら、NMR装置やMRI装置は、主にプロトンやカーボンに基づく信号を測定することを原理としているので、固定するための樹脂が持つ信号まで測定してしまい、測定対象試料の正確な測定が不可能になるという別の問題が生じた。
こうした着想の下で、本発明者らは更に検討した。その結果、金属ワイヤーボンディングが必要となる箇所、即ち配線パターン同士(マイクロコイルの場合には、コイルの内側に形成される内側電極と、コイルの外側に形成される外側電極)を金属ワイヤーボンディングによって接続した後、少なくとも金属ワイヤー表面(必要によって、配線パターン表面)に、金属ワイヤーと同じ若しくは異なる素材からなる金属めっきを施すようにすれば、上記目的に適う配線構造が実現できることを見出し、本発明を完成した。
本発明の配線構造によれば、配線パターン同士を金属ワイヤーによって接続すると共に、少なくとも金属ワイヤーの表面に金属めっきを施すような構成としたので、金属ワイヤー部分の強度が向上することになる。また、必要によって、配線パターン表面にも金属めっきを施した場合には、金属ワイヤーと配線パターンが一体的となり、配線パターン部分の信頼性が格段に向上することになる。またこうした構造では、樹脂による固定を行なわなくても従来技術と同様の配線構造を維持しつつ、製造工程を簡略化できることになる。
次に、図面に基づいて、本発明の製造プロセスについて説明する。以下では、マイクロコイルを製造する場合を代表的に取りあげて説明する。まず、図3に示すように、基板4上に、第1シード層7(例えばTi層)と、第2シード層8(例えばCu層)が、マグネトロンDCスパッタリング等によって形成されることになる。尚、このとき用いる基板4の素材は、絶縁性のものが好ましく、特に基板自体がNMR信号を持たないものとして、石英製やガラス製が好ましい。
上記のようにして、第1シード層7および第2シード層8が形成された基板4は、ボンディングパッドが形成される。この工程では図4に示すように、フォトレジスト層10が形成され、このフォトレジスト層10は、ベーキングが行われた後、フォトレジスト層10表面にフォトリソグラフィ(紫外線曝光:矢印で示す)によってボンディングパッド部分(図4中、13はマスク部材を示す)がパターニングされる[図4(a)]。そして、パターニングされた部分に、マグネトロンDCスパッタリング等によって、例えばCr層11およびAu層12の2層構造の膜が形成される[図4(b)]。
次に、図4に示した工程と同様にして、コイル形状がパターニングされる(図5:図4と対応する部分には、同一の参照符号が付してある)。この工程によって、マイクロコイルのコイル配線(後記図8、9参照)が形成されることになる。
その後、図6に示すように、マイクロコイルの内側電極相当部分17と外側電極相当部分16(いずれもボンディングパッド部分)とが、金属ワイヤー18のボンディングによって接続される。金属ワイヤー18の素材としては、一般的に使用されているAu,Cu若しくはAl(これらの純金属)、またはこれらの合金(前記金属元素のいずれかを主成分とする合金)等が好ましく使用でき、特に好ましくはAuを用いるのが良い。
金属ワイヤー18は、基本的に断面が円形のものが使用され、その直径は1〜100μm程度であることが好ましい。また、めっき後(後記めっき工程)パターンとワイヤーの間に大きな形状の違いが発生すると、その箇所で信号の反射が起こってしまうので、可能な限りめっき後のコイルパターンと金属ワイヤー18との断面形状はほぼ同じであるものが好ましい。また、金属ワイヤー18の断面形状は円形に限らず、長方形のいわゆるリボン型のボンディングワイヤーであっても良いことは勿論である。
次いで、図7に示すように、マイクロコイル(コイル配線)の素材となる金属19が、電解めっき法等によってパターン部分に充填されると共に、金属ワイヤー18の表面に形成されることにより、この部分がマイクロコイルの基本的な構造部分となる。マイクロコイルの素材となる金属19としては、めっき膜形成が可能であり、且つそれ自体が強磁性体でないとの理由から、Au,Cu,Ag,Pt,Cr,Zn,Cd若しくはSn(これらの純金属)、またはこれらの合金(前記金属元素のいずれかを主成分とする合金)が好ましいが、特に導体抵抗が低いCuまたはAuを使用することが好ましい。
最後にフォトレジスト層10が剥離され(リフトオフ工程)、第1シード層7および第2シード層8がウェットエッチングされる(エッチング工程)。この段階で、めっきされた金属19が形成された金属ワイヤー18が基板4上に形成された状態となる(図8)。このエッチング工程では、金属19やマイクロコイル1の一部もエッチングされることになるが、シード層7、8の膜厚は比較的薄いため、このエッチング工程では他の部分にはそれほど影響を与えない。
上記の工程は、金属ワイヤー18の素材として、第2シード層8の素材と異なるものと用いる場合を想定したものであって、そのために図4に示したボンディングパッド形成工程が必要となる。しかしながら、金属ワイヤー18の素材として、第2シード層8の素材と同一のものを用いる場合には、図4に示したようなボンディングパッド形成工程も省略できることになる(後記実施例2参照)。
上記の工程から製造されるマイクロコイル1の構成例を図9に示す。このマイクロコイル1は、コイル配線部21と、このコイル配線部21の内側に形成される内側電極17a(第1の配線パターンに相当)、外側に形成される外側電極16a(第2の配線パターンに相当)を有し、これら内側電極17aと外側電極16aとが金属ワイヤー18によって接続されると共に、これらの表面が金属めっきで被覆された構造となっている。こうした構造を採用することによって、比較的簡略化した製造プロセスで、電極パターン同士を簡単な構造で接続できると共に、コイルの強度をも確保できるようなマイクロコイルが実現できる。尚、図9では、コイル配線部21の巻き数を2の場合を示したけれども、この巻き数は2のもの(或は2以上のもの)に限定されない。例えば、コイルの巻き数が2未満であっても、内側電極と外側電極とを金属ワイヤーボンディングによって接続するような複雑なコイル構造もあり得る。
このようにして形成されるマイクロコイル1の厚みは、10μm以上、1mm以下程度であることが好ましく、特に下記(1)式より算出される表皮深さδよりも厚いことが好ましい。また、コイルの幅についても、10μm以上、1mm以下程度であることが好ましく、特に下記(1)式より算出される表皮深さδよりも広いことが望ましい。
δ=(2ρ/ωμ)1/2=(2/σωμ)1/2 …(1)
但し、ρ:導体(コイル素材)の電気抵抗率、ω:電流の角周波数、μ:導体の絶対透磁率、σ:導体の導電率を夫々示す。
δ=(2ρ/ωμ)1/2=(2/σωμ)1/2 …(1)
但し、ρ:導体(コイル素材)の電気抵抗率、ω:電流の角周波数、μ:導体の絶対透磁率、σ:導体の導電率を夫々示す。
尚、図8、9に示した構成では、配線パターン間(内側電極17aと外側電極16a間)にギャップがあり、このギャップ部分に別の配線パターンが形成されるようなマイクロコイルの構造を示したが、本発明の配線構造はマイクロコイルに適用する場合に限らず、例えば図10、11に示すように、配線パターン間にギャップがある配線構造(或は、基板も分離されたもの)にも適用できるものである[図10(a)、図11(a)はめっき層形成前の状態、図10(b)、図11(b)はめっき層形成後の状態]。
また本発明の配線構造の他の構成として、図12[図12(a)はめっき層形成前の状態、図12(b)はめっき層形成後の状態]に示すように、配線パターン間に高低差(段差)があるような配線構造が挙げられる。或は、図13[図13(a)はめっき層形成前の状態、図13(b)はめっき層形成後の状態]に示すように、配線パターン間に、薬剤が流される流路25が形成され、この流路25を跨ぐようにして、金属ワイヤー18によって配線パターン同士が接続されるような配線構成にも適用可能である。
以下、本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更して実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
[実施例1]
石英製基材上に、シード層となるTiとCuの順番で成膜を行った(図3)。このとき、Tiのベタ膜をマグネトロンDCスパッタ法にて953nm形成した後、Cu層をマグネトロンDCスパッタ法にて300nm形成した。
石英製基材上に、シード層となるTiとCuの順番で成膜を行った(図3)。このとき、Tiのベタ膜をマグネトロンDCスパッタ法にて953nm形成した後、Cu層をマグネトロンDCスパッタ法にて300nm形成した。
シード層を成膜後、ボンディングパット部分を形成するため、レジスト(「PMER:LA−900」商品名 東京応化社製)を塗布し、紫外線曝光によりパターニングを行なった[前記図4(a)]。その後、マグネトロンDCスパッタ法によって、Au層(表面側 厚さ:200nm)およびCr層(基材側 厚さ:21nm)を形成した。尚、膜構造を上記のようにしたのは、最終的にコイル回線部での磁化率をキャンセルさせるためである。
次いで、基板上に厚膜レジスト(「PMER:LA−900」商品名 東京応化社製)をスピンコートした後、100℃でベーキングを行い、厚さ20μmのレジスト膜を形成した。コイルパターンが形成されたマスクを用い、紫外線を照射した後、現像を行なってコイルパターンを形成した(図5)。このときコイル幅は60μmとした。
直径:25μmのAuワイヤーをボンディングすることによって、内側電極相当部分と外側電極相当部分とを接続した(図6)。
引き続き、電解めっき法によって、Cuめっきを厚さ:約18μm形成した(図7)。このとき、Auワイヤーも同時にめっきされ、ワイヤー径は約60μmとなった。これによって、ワイヤーの幅とコイルパターンの幅はほぼ同等となった。その後、基板をアセトンに浸漬することによって、レジストのリフトオフを行なった(図8)。
最後に、CuおよびTi(第1シード層および第2シード層)を夫々ウェットエッチングし、コイルを完成した(図8、9)。
[実施例2]
石英製基材上に、シード層となるTiとCuの順番で成膜を行った(図3)。このとき、Tiのベタ膜をマグネトロンDCスパッタ法にて953nm形成した後、Cu層をマグネトロンDCスパッタ法にて300nm形成した。
石英製基材上に、シード層となるTiとCuの順番で成膜を行った(図3)。このとき、Tiのベタ膜をマグネトロンDCスパッタ法にて953nm形成した後、Cu層をマグネトロンDCスパッタ法にて300nm形成した。
シード層を成膜後、基板上に厚膜レジスト(「PMER:LA−900」商品名 東京応化社製)をスピンコートした後、100℃でベーキングを行い、厚さ20μmのレジスト膜を形成した。コイルパターンが形成されたマスクを用い、紫外線を照射した後、現像を行なってコイルパターンを形成した(図5:ボンディングパッド形成工程行なわず)。このときコイル幅は60μmとした。
直径:25μmのCuワイヤーをボンディングすることによって、内側電極相当部分と外側電極相当部分とを接続した(図6)。
引き続き、電解めっき法によって、Cuめっきを厚さ:約18μm形成した(図7)。このとき、Cuワイヤーも同時にめっきされ、ワイヤー径は約60μmとなった。これによって、ワイヤーの幅とコイルパターンの幅はほぼ同等となった。その後、基板をアセトンに浸漬することによって、レジストのリフトオフを行なった(図8)。
最後に、CuおよびTi(第1シード層および第2シード層)を夫々ウェットエッチングし、コイルを完成した(図8、9)。
この実施例では、シード層(第2シード層)の種類と金属ワイヤーの種類が同種のものを用いることによって、実施例1の場合に比べて、ボンディングパットの形成工程が省略できるものである。
上記のように、実施例2では、ボンディングパットの形成工程が省略できるものであるが、いずれの場合でも、従来技術と比べて、その後の複雑な工程が省略できて、製造プロセスが簡略化できることになる。
尚、上記実施例2では、シード層の種類と金属ワイヤーの種類が同種のものを用いることによって、実施例1の場合に比べて、ボンディングパットの形成工程が省略できるものであるが、こうした観点から、基材上に、シード層としてCrとAuをこの順番で成膜し(例えばCr層:21nm、Au層:200nm)、その上にAuワイヤーをボンディングすることによって、ボンディングパットの形成をすることなく、本発明の配線構造を形成するような技術的応用も可能である。
1 マイクロコイル
2,17a 内側電極
3,16a 外側電極
4 基板
5 絶縁層
6 スルーホール
7 第1シード層
8 第2シード層
10 フォトレジスト層
16 外側電極相当部分
17 内側電極相当部分
18 金属ワイヤー
2,17a 内側電極
3,16a 外側電極
4 基板
5 絶縁層
6 スルーホール
7 第1シード層
8 第2シード層
10 フォトレジスト層
16 外側電極相当部分
17 内側電極相当部分
18 金属ワイヤー
Claims (8)
- 基板上に形成された少なくとも第1の配線パターンと第2の配線パターンを有する配線構造であって、
前記第1の配線パターンと第2の配線パターンとの間は、金属ワイヤーによる空中配線部によって接続されると共に、少なくとも金属ワイヤー表面には、金属ワイヤーと同じ若しくは異なる素材からなる金属めっきが施されたものであることを特徴とする配線構造。 - 前記配線パターンは半導体プロセスによって形成されたものである請求項1に記載の配線構造。
- 前記金属ワイヤーは、Au,Cu若しくはAl、またはこれらの合金からなるものである請求項1または2に記載の配線構造。
- 前記金属めっきは、Au,Cu,Ag,Pt,Cr,Zn,Cd若しくはSn、またはこれらの合金からなるものである請求項1〜3のいずれかに記載の配線構造。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の配線構造を有するコイル配線構造。
- 請求項5に記載のコイル配線構造であって、
該コイル配線の内側に形成される内側電極と、
該コイル配線の外側に形成される外側電極と、
前記内側電極と外側電極を接続させる金属ワイヤーと、
前記内側電極および外側電極の表面、並びに金属ワイヤー表面に形成された金属めっきとを有するものであるコイル配線構造。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の配線構造を製造するにあたり、少なくとも第1の配線パターンと第2の配線パターンを基板上に形成し、前記第1の配線パターンと第2の配線パターン間を金属ワイヤーボンディングによって接続した後、少なくとも金属ワイヤー表面に金属めっきを施すことを特徴とする配線構造の製造方法。
- 半導体プロセスによって基板上に形成されるコイルを製造するにあたり、コイル配線と、該コイル配線の内側の内側電極と、該コイル配線の外側の外側電極とを形成し、前記内側電極と外側電極とを金属ワイヤーボンディングによって接続した後、前記内側電極および外側電極の表面、並びに金属ワイヤー表面に金属めっきを施すことを特徴とするマイクロコイルの製造方法。
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