JP2013084839A - 半導体レーザー駆動回路及び半導体レーザー装置 - Google Patents

半導体レーザー駆動回路及び半導体レーザー装置 Download PDF

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Abstract

【課題】バイアスティーのような外付けの部品を用いずとも低電圧で高速動作ができる半導体レーザー駆動回路を提供する。
【解決手段】 入力端子から入力される入力信号に基づき、出力端子に接続された半導体レーザーダイオードに駆動電流を供給することで前記半導体レーザーダイオードを制御する半導体レーザー駆動回路であって、バイアス電流、及び前記入力信号の第1周波数以下の周波数成分を有する第1供給信号を供給する第1供給部と、前記入力信号の第2周波数より大きい周波数成分を有する第2供給信号を供給する第2供給部と、を備える半導体レーザー駆動回路。
【選択図】 図4

Description

本開示は、半導体レーザー駆動回路及び半導体レーザー装置に関する。
近年、光通信の高速化が急速に進んでおり、すでにギガb/sの光通信システムが実用化されている。高速光通信システムの短波長光トランシーバー用の光源として、VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser)などの半導体レーザーダイオードが用いられている。
半導体レーザーダイオードは、半導体レーザー駆動回路によって制御される。半導体レーザー駆動回路は、半導体レーザーダイオードに供給する駆動電流の大きさによって半導体レーザーダイオードを制御することで、2値のデジタルデータを表現している。通常、半導体レーザー駆動回路は、データ「1」を表現する場合に大きな駆動電流I1を、データ「0」を表現する場合に小さな駆動電流I0を半導体レーザーダイオードに供給する。
半導体レーザー駆動回路が半導体レーザーダイオードに大きな駆動電流I1を供給した場合、半導体レーザーダイオードの両端にはV1の電圧が生じている。電圧V1は温度等の環境によっても変化するが、2.4V程度まで上昇することがある。従って、半導体レーザー駆動回路には、半導体レーザーダイオードに2.4V程度の電圧を印可できる構成が必要となり、半導体レーザー駆動回路の低電圧化又は高速化の妨げとなっていた。
そこで、特許文献1に開示されるレーザーダイオード駆動回路は、駆動電流I1,I0をバイアス電流とスイッチング部で生成される変調電流とにわけて、半導体レーザーダイオードに供給している。これにより、変調電流を生成するスイッチング部のトランジスタが飽和状態となることなく、レーザーダイオード駆動回路は低電圧でも高速動作が可能となる。
特開平11−340561号公報
しかしながら、特許文献1に開示されるレーザーダイオード駆動回路では、バイアス電流と変調電流とをわけて半導体レーザーダイオードに供給するために、バイアスティーや容量素子といった外付けの部品が必要となる。外付けの部品が必要となることは、レーザーダイオード駆動回路のオンチップ化の妨げとなってしまう。
また、近年、半導体レーザーダイオードをアレイ状に複数配置した半導体レーザー装置が知られている。このような半導体レーザー装置は、半導体レーザーダイオードが例えば250umという狭いピッチで配列されている。半導体レーザー装置には、各半導体レーザーダイオードを駆動するためのレーザーダイオード駆動回路がそれぞれ設けられる。バイアスティーや容量素子といった外付けの部品はレーザーダイオード駆動回路毎に必要となるため、半導体レーザー装置が大型化してしまうという問題がある。また外付けの部品は部品コストが高く、外付けの部品点数が多いと半導体レーザー装置の製造コストが高くなってしまう。
本開示は、上述の点を鑑みてなされたものであり、バイアスティーのような外付けの部品を用いずとも低電圧で高速動作が可能なレーザーダイオード駆動回路及び半導体レーザー装置を提供するものである。
本開示に係る半導体レーザー駆動回路は、入力端子から入力される入力信号に基づき、出力端子に接続された半導体レーザーダイオードに駆動電流を供給することで前記半導体レーザーダイオードを制御する半導体レーザー駆動回路であって、バイアス電流、及び前記入力信号の第1周波数以下の周波数成分を有する第1供給信号を供給する第1供給部と、前記入力信号の第2周波数より大きい周波数成分を有する第2供給信号を供給する第2供給部と、を備える。
本開示に係る半導体レーザー装置は、半導体レーザーダイオードと、入力端子から入力される入力信号に基づき、出力端子に接続された前記半導体レーザーダイオードに駆動電流を供給することで前記半導体レーザーダイオードを制御する半導体レーザー駆動回路と、を備え、前記半導体レーザー駆動回路は、バイアス電流、及び前記入力信号の第1周波数以下の周波数成分を有する第1供給信号を供給する第1供給部と、前記入力信号の第2周波数より大きい周波数成分を有する第2供給信号を供給する第2供給部と、を備える。
本開示によれば、バイアスティーのような外付けの部品を用いずとも低電圧で高速動作が可能となる。
第1実施形態に係る半導体レーザー装置を示す図。 第1実施形態に係る半導体レーザーダイオードのI−V特性を示す図。 第1実施形態に係る半導体レーザー駆動回路を示す図。 第1実施形態に係る半導体レーザー駆動回路の詳細を示す図。 第1実施形態に係るカレントミラー回路及び第1容量素子で構成されるローパスフィルタの入出力特性を示すグラフ。 第1実施形態に係る第2供給部及び半導体レーザーダイオードの微少信号解析での等価回路を示す図。 第1実施形態に係る第2供給部のハイパスフィルタの入出力特性を示すグラフ。 第1実施形態に係る半導体レーザー駆動回路の入出力特性を示すグラフ。 第1実施形態に係る半導体レーザー駆動回路の入出力特性を示すグラフ。 第1実施形態に係る半導体レーザー駆動回路の入出力特性を示すグラフ。 第1実施形態に係る半導体レーザー駆動回路の一例を示す図。 第1実施形態に係る半導体レーザー駆動回路の他例を示す図。 第2実施形態に係る半導体レーザー装置を示す図。 第2実施形態に係る半導体レーザー駆動回路の詳細を示す図。 第2実施形態に係る第1信号及び第2信号を示す図。 第2実施形態に係る半導体レーザー駆動回路のシミュレーション結果を示す図。 第2実施形態に係る半導体レーザー駆動回路のシミュレーション結果を示す図。 第2実施形態に係る半導体レーザー駆動回路のシミュレーション結果を示す図。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る半導体レーザー装置1を示す図である。半導体レーザー装置1は、半導体レーザーダイオード200と、半導体レーザーダイオード200を駆動する半導体レーザー駆動回路100を備えている。半導体レーザーダイオード200は、アノードが半導体レーザー駆動回路100に接続され、カソードが接地されている。
半導体レーザー駆動回路100は、半導体レーザーダイオード200に駆動電流Iを供給することで、半導体レーザーダイオード200を駆動する。半導体レーザー駆動回路100が供給する駆動電流について図2を用いて説明する。
図2は、半導体レーザーダイオード200のI−V特性を示す図である。半導体レーザーダイオード200に流れる電流が発振閾値Ith以上となる領域では、I−V特性は、傾きが略一定で略直線となり、オームの法則に従う。半導体レーザー駆動回路100は、第1の駆動電流I0と第2の駆動電流I1のいずれか一方を半導体レーザーダイオード200に供給する。半導体レーザー駆動回路100は、データ「1」を表現する場合に大きな駆動電流I1を、データ「0」を表現する場合に小さな駆動電流I0を半導体レーザーダイオード200に供給する。
図2に示すように、半導体レーザーダイオード200に駆動電流I0が供給されると、半導体レーザーダイオード200には電圧V0が発生する。半導体レーザーダイオード200に駆動電流I1が供給されると、半導体レーザーダイオード200には電圧V1が発生する。上述したように、電圧V1は、2.4V程度まで上昇することがある。半導体レーザーダイオード200を高速で駆動させるために半導体レーザー駆動回路100を低耐圧のトランジスタで構成すると、トランジスタが電圧V1(約2.4V)に耐えられず壊れてしまう恐れがある。また、トランジスタが壊れないよう高耐圧のトランジスタで半導体レーザー駆動回路100を構成すると、半導体レーザー装置1を高速に駆動できなくなってしまう。
そこで、本実施形態に係る半導体レーザー駆動回路100では、駆動電流Iをバイアス電流IB及び変調電流にわけるとともに、変調電流を第1周波数f1以下の周波数成分を有する低周波電流ILと第1周波数より大きい周波数成分を有する高周波電流IHとにわける。半導体レーザー駆動回路100は、バイアス電流IBに低周波電流ILを重畳した第1駆動電流Ia及び高周波電流IHをそれぞれ半導体レーザーダイオード200に供給する。
図3を用いて、本実施形態に係る半導体レーザー装置1を説明する。半導体レーザー装置1は、半導体レーザー駆動回路100と、半導体レーザーダイオード200を有する。
半導体レーザー駆動回路100は、データ「0,1」を示す入力信号が入力される入力端子110と、半導体レーザーダイオード200に接続され、駆動電流Iを出力する出力端子120を有する。半導体レーザー駆動回路100は、半導体レーザーダイオード200にバイアス電流及び低周波電流ILを供給する第1供給部130と、半導体レーザーダイオード200に高周波電流IHを供給する第2供給部140を有する。
第1供給部130は第1電源電位Vdd1に接続されている。第2供給部140は第2電源電位Vdd2に接続されている。第1電源電位Vdd1は、第2電源電位Vdd2より高い(Vdd1>Vdd2)。
図4を用いて半導体レーザー駆動回路100の詳細について説明する。半導体レーザー駆動回路100の第1供給部130は、トランジスタM11及びトランジスタM12を有するカレントミラー回路111と、一端が第1電源電位Vdd1に接続され他端がカレントミラー回路111に接続された第1容量素子C1と、バイアス電流IBを生成する電流源112と入力信号を受ける前段回路113を備える。
カレントミラー回路は、ソース端子が第1電源電位Vdd1に接続され、ドレイン端子が電流源112に接続されたトランジスタM11と、ソース端子が第1電流源Vdd1に接続され、ドレイン端子が出力端子120に接続されたトランジスタM12を有する。トランジスタM11,M12のゲート端子は、トランジスタM11のドレイン端子に接続されている。
カレントミラー回路111が有するトランジスタM11,M12は、いずれもPMOS型トランジスタであり、半導体レーザーダイオード200の両端に印可される高い電圧V1にも耐えられる高耐圧のトランジスタである。トランジスタM11,M12は、低耐圧のトランジスタに比べ駆動速度が遅い。
第1容量素子C1は、一端が第1電源電位Vdd1に接続され、他端がトランジスタM11,M12のゲート端子に接続される。第1容量素子C1の容量値は、後述するように第1周波数f1に応じて決定されるが、数10pF以下である。第1容量素子C1は、外付けの部品ではなくICチップ内の半導体素子として実現できる。
電流源112は、一端がトランジスタM11のドレイン端子に接続され、他端が接地されている。電流源112は、バイアス電流IBを生成する。バイアス電流IBは、カレントミラー回路111を介して半導体レーザーダイオード200に供給される。
前段回路113は、一端が入力端子110に接続され、他端がトランジスタM11のドレイン端子に接続されている。前段回路113は、入力端子110を介して入力される入力信号をカレントミラー回路111に出力する。
詳細は後述するが、本実施形態に係る半導体レーザー駆動回路100は、カレントミラー回路111及び第1容量素子C1とでローパスフィルタLPFを構成している。このカレントミラー回路111及び第1容量素子C1とで構成されるLPFによって、入力信号から第1周波数f1以下の信号成分を有する低周波電流ILが生成される。第1供給部130は、LPFで生成される低周波電流IL及び電流源112で生成されるバイアス電流IBを重畳して半導体レーザーダイオードに供給する。ここで、低周波電流ILとは、入力信号の第1周波数f1以下の周波数成分を有する第1供給信号のことである。
第2供給部140は、駆動回路121と第2容量素子C2とを有する。駆動回路121は、一端が入力端子110に接続されており、入力信号を受けて第2容量素子C2に出力する。駆動回路121は、第2電源電位Vdd2に接続されており、第2電源電位Vdd2から、第1電源電位Vdd1より小さい電源電圧の供給を受けて動作する。
第2容量素子C2は、一端が駆動回路121に接続され、他端が出力端子120に接続される。第2容量素子C2は、数10pF以下の容量値をもつ。容量値は、第1周波数f1によって決定される。第2容量素子C2は、外付けの部品ではなくICチップ内の半導体素子として実現できる。
入力信号は、駆動回路121から第2容量素子C2を通過することで第2周波数f2以上の周波数成分を有する高周波電流IHに変換される。高周波電流IHは、出力端子120から半導体レーザーダイオード200に供給される。
第2供給部140に入力された入力信号は、駆動回路121及び第2容量素子C2を介して半導体レーザーダイオード200に供給される。第2容量素子C2をICチップ内に設けているため、第2容量素子C2の容量値は上述したように大きくても数10pF程度が限界となる。第2容量素子C2を外付けの部品とした場合、第2容量素子C2の容量値は数10nF以上とすることができる。
第2容量素子C2が外付けの部品であった場合のように第2容量素子C2の容量値が十分に大きい場合、入力信号の低周波成分(低周波電流IL)は第2供給部140を通過することができる。しかしながら、本実施形態のように、ICチップ内に第2容量素子C2を設けるために第2容量素子C2の容量値を小さくすると、入力信号の低周波成分(低周波電流IL)は第2供給部140で遮断されてしまい、高周波成分(高周波電流IH)が第2供給部140を介して半導体レーザーダイオードに供給される。ここで、高周波電流IHとは、入力信号の第2周波数f2より大きい周波数成分を有する第2供給信号のことである。
単にバイアス電流と駆動電流とをわけて半導体レーザーダイオードに供給する場合、駆動電流に含まれる低周波成分(低周波電流IL)を遮断せずに半導体レーザーダイオード200に供給するために、第2供給部に用いる第2容量素子C2を外付けの部品で実現する方法が考えられる。この場合、半導体レーザー駆動回路100に外付けの部品が必要となるため、半導体レーザー駆動回路100の小型化、1チップ化が難しくなってしまう。
そこで、本実施形態では、第2供給部140で減衰した入力信号の低周波成分を第1供給部130からバイアス電流IBとともに半導体レーザーダイオード200に供給することで、ICチップに内蔵できる容量値の容量素子を用いても低周波成分及び高周波成分を含む入力信号を半導体レーザーダイオード200に供給することができる。また、第1供給部130のカレントミラー回路111に第1容量素子C1を追加することでLPFを実現している。これにより、第1供給部130に新たにLPFを設ける場合に比べ、回路規模を大きくすることなく外付けの部品を減らすことができる。
次に、図4に示すカレントミラー回路111及び第1容量素子C1で構成されるLPFについて説明する。カレントミラー回路111が有するトランジスタM11,M12のコンダクタンスgm11,gm12及びゲート容量C11,C12とすると、LPFのカットオフ周波数は、トランジスタM11のコンダクタンスgm11、ゲート容量C11,C12、及び第1容量素子C1の容量値C1で決定される。具体的には、ゲート容量C11,C12、第1容量素子C1の容量値C1を合わせた合成容量をC3とすると、カットオフ周波数、すなわち第1周波数f1は、f1=gm11/(2π・C3)となる。カレントミラー回路111及び第1容量素子C1で構成されるLPFは、第1周波数f1=gmC11/(2π・C3)以下の周波数成分を有する信号(低周波電流IL)を通過させ、それ以外の信号を遮断する。
図5は、カレントミラー回路111及び第1容量素子C1で構成されるLPFの入出力特性を示すグラフである。図5に示すようにカレントミラー回路111及び第1容量素子C1で構成されるLPFは、トランジスタM11,M12のサイズがほぼ等しいとすると、第1周波数f1以下の利得は約「1」であり、入力された信号をほぼそのまま出力する。第1周波数より大きい場合の利得は徐々に小さくなっており、第1周波数より大きい周波数成分の信号は、LPFを通過しにくい。
トランジスタM11,M12のゲート容量C11,C12及びコンダクタンスgm11,gm12は、各トランジスタのサイズによって決定される。トランジスタのサイズは、設計上の制約をうけやすいが、第1容量素子C1の容量値C1を調整することで容易にLPFのカットオフ周波数である第1周波数f1を調整することができる。
次に、図6を用いて、第2供給部140が第2周波数f2より大きい周波数成分を有する信号(高周波電流IH)を通過させ、それ以外の周波数成分を有する信号(低周波電流IL)を遮断する原理について説明する。図6は、第2供給部140及び半導体レーザーダイオード200を含む回路の微少信号解析での等価回路を示す図である。
図6では、半導体レーザーダイオード200の微分抵抗成分をR1で示している。半導体レーザーダイオード200には、高周波電流IHが流れる。駆動回路121は、抵抗成分R2及び電流源122で表現される。電流源122に流れるは入力信号に等しい。
ここで、図6からわかるように、電流源112に流れる電流I3から微分抵抗R1に流れる電流I1への伝達関数は、sC2・R2/(1+sC2(R1+R2))と表現できる。これは、1次のハイパスフィルタHPF型の伝達関数である。このHPF型の伝達関数のカットオフ周波数(第2周波数f2)は、1/2πC2(R1+R2)である。周波数が十分高い場合の伝達関数はR2/(R1+R2)となる。第2供給部140に入力された入力信号は、1次のハイパスフィルタを通過することで、カットオフ周波数(第2周波数)f2より小さい周波数成分の信号が遮断され、第2周波数以上の周波数成分の信号(高周波電流IH)が半導体レーザーダイオード200に供給される。
図7は、1次のハイパスフィルタHPFの入出力特性を示すグラフである。図7に示すように1次のハイパスフィルタHPFは、第2周波数f2より小さい場合の利得が徐々に小さくなっており、第2周波数より小さい周波数成分の信号は、HPFを通過しにくい。1次のハイパスフィルタHPFは、第2周波数以上の利得が約「1」であり、入力された信号をほぼそのまま出力する。1次のハイパスフィルタHPFは、周波数が第2周波数f2からさらに大きくなると、また利得が「1」より小さくなってくる。これは、半導体レーザー駆動回路100自体の帯域制限によるものであり、半導体レーザー駆動回路100の回路構成によって利得が「1」より小さくなる周波数が決定される。
このように、半導体レーザー駆動回路100に入力された入力信号は、第1供給部130及び第2供給部140それぞれから低周波電流IL及び高周波電流IHにわかれて半導体レーザーダイオード200に供給される。図8に示すように、半導体レーザー駆動回路100の入出力特性は、第1供給部130のLPFの入出力特性及び第2供給部140のHPFの入出力特性を重ね合わせたものとなる。
図8に半導体レーザー駆動回路100の入出力特性を示す。図8では、第1供給部130の入出力特性を一点鎖線で、第2供給部140の入出力特性を二点鎖線で、半導体レーザー駆動回路100の入出力特性を実線で示している。図8には、第1供給部130のLPFのカットオフ周波数である第1周波数f1と、第2供給部140のHPFのカットオフ周波数である第2周波数f2とが等しい(f1=f2)場合を示している。
図8に示すように、第1供給部130のLPFのカットオフ周波数である第1周波数f1と、第2供給部140のHPFのカットオフ周波数である第2周波数f2とが等しい(f1=f2)場合、半導体レーザー駆動回路100の入出力特性はほぼフラットとなる。従って、半導体レーザー駆動回路100に入力された入力信号は、ほぼそのまま半導体レーザーダイオード200に供給される。
図9及び図10を用いて第1供給部130のLPFのカットオフ周波数である第1周波数f1と、第2供給部140のHPFのカットオフ周波数である第2周波数f2とが異なる場合について説明する。図9は、第1供給部130のカットオフ周波数f1が第2供給部140のカットオフ周波数f2より大きい場合を示す図である。図9に示すように、第1供給部130のカットオフ周波数f1が第2供給部140のカットオフ周波数f2より大きい場合、第1供給部130、第2供給部140ともにカットオフ周波数f1,f2付近の入力信号を半導体レーザーダイオード200に供給してしまう。そのため、半導体レーザー駆動回路100の入出力特性は、カットオフ周波数f1,f2付近で利得が「1」より大きくなってしまう。
図10は、第1供給部130のカットオフ周波数f1が第2供給部140のカットオフ周波数f2より小さい場合を示す図である。図10に示すように、第1供給部130のカットオフ周波数f1が第2供給部140のカットオフ周波数f2より小さい場合、第1供給部130、第2供給部140ともにカットオフ周波数f1,f2付近の入力信号を半導体レーザーダイオード200に供給しにくくなる。そのため、半導体レーザー駆動回路100の入出力特性は、カットオフ周波数f1,f2付近で利得が「1」より小さくなってしまう。
このように、第1供給部130のLPFのカットオフ周波数である第1周波数f1と、第2供給部140のHPFのカットオフ周波数である第2周波数f2とが異なると、半導体レーザー駆動回路100の入出力特性はフラットではなくなり、カットオフ周波数f1,f2付近の入力信号が歪んで半導体レーザーダイオード200に供給されてしまう。そこで、本実施形態では、第1供給部130のLPFのカットオフ周波数である第1周波数f1と、第2供給部140のHPFのカットオフ周波数である第2周波数f2とがほぼ等しくなるように、第1供給部130の第1容量素子C1の容量値を調整する。これにより、入力信号を第1供給部130と第2供給部140とにわけて半導体レーザーダイオード200に供給しても、入力された入力信号とほぼ同じ信号波形の信号を半導体レーザーダイオード200に供給することができる。
図11を用いて、第1供給部130の前段回路113の一例、及び第2供給部140の駆動回路121の一例を説明する。図11に示す半導体レーザー駆動回路100には、差動入力信号が入力されるものとする。
前段回路113は、トランジスタM15,16、第1抵抗素子R31、第2電流源114、トランジスタM21を備える。
トランジスタM15は、ドレイン端子が電流源112に、ソース端子が第2電流源114に、ゲート端子が入力端子110に接続されている。トランジスタM15は、入力信号を増幅し、トランジスタM11及びトランジスタM12で構成されるカレントミラー回路111に増幅した入力信号を渡す。
トランジスタM16は、ドレイン端子が第1抵抗素子R31に、ソース端子が第2電流源114に、ゲート端子が入力端子110に接続されている。第2電流源114は、一端がトランジスタM15,16のソース端子に接続され、他端が接地されている。第1抵抗素子R31は、一端が第2電源電位Vdd2に接続され、他端がトランジスタM16のドレイン端子に接続される。
トランジスタM21は、ドレイン端子がカレントミラー回路111に、ソース端子がトランジスタM15のドレイン端子及び電流源112に接続される。トランジスタM21は、高耐圧であるが駆動速度が遅いトランジスタである。
トランジスタM15,16は、低耐圧であるが駆動速度が速いトランジスタである。トランジスタM16は、第1抵抗素子R31を介して第1電源電位Vdd1より低い第2電源電位Vdd2に接続される。一方、トランジスタM15は、ドレイン端子がトランジスタM21を介してカレントミラー回路111に接続される。
ここでトランジスタM15が直接カレントミラー回路111に接続している場合を考える。カレントミラー回路111は、高耐圧のトランジスタで構成されており、第1電源電位Vdd1に接続されている。従って、トランジスタM15が直接カレントミラー回路111に接続されている場合、トランジスタM15のドレイン端子には、第1電源電位Vdd1からカレントミラー回路111の分だけ電圧降下した電圧が印可されることになる。トランジスタM15のドレイン端子に耐圧以上の電圧が印可されると、トランジスタM15が正常に動作しなくなってしまう。
そこで本実施形態では、トランジスタM15とカレントミラー回路111との間に高耐圧のトランジスタM21を設けている。トランジスタM21のゲート端子に適切なバイアス電圧を印可することで、トランジスタM15に印可される電圧を第1電源電位Vdd1からトランジスタM15の耐圧の範囲に電圧降下させることができる。このように前段回路113の出力段にトランジスタM21を設けることで、前段回路113の増幅段を低耐圧のトランジスタM15,16で構成でき、前段回路113を低耐圧・高速に駆動させることができる。
図11に示す前段回路は、差動の入力信号を単相の入力信号に変換してカレントミラー回路111に供給する。
次に、駆動回路121について説明する。駆動回路121は、トランジスタM13,M14、第2,第3抵抗素子R22,R23、第3電流源122を有する。
トランジスタM13は、ドレイン端子が第2容量素子C2及び第2抵抗素子R22に、ソース端子が第3電流源122に、ゲート端子が入力端子110に接続されている。
トランジスタM14は、ドレイン端子が第3抵抗素子R23に、ソース端子が第3電流源122に、ゲート端子が入力端子110に接続されている。
トランジスタM13は、入力信号を増幅して第2容量素子C2に供給する。このように図11に示す駆動回路121のトランジスタM13,M14は差動の入力信号を単相の信号に変換する。
第2抵抗素子R22は、一端が第2電源電位Vdd2に、他端がトランジスタM13のドレイン端子に接続される。第3抵抗素子R23は、一端が第2電源電位Vdd2に、他端がトランジスタM14のドレイン端子に接続される。
第3電流源122は、一端がトランジスタM13,M14に接続され、他端が接地されている。第3電流源122は、トランジスタM13,M14に電流を供給する。
駆動回路121のトランジスタM13,M14は、第2,第3抵抗素子R22,R23を介して第2電源電位Vdd2に接続され、低耐圧ではあるが高速に駆動する。
図11に示す駆動回路121は、いわゆるCML(Current Mode Logic)型の回路である。CML型の駆動回路121は、高速に駆動し、出力波形が歪みにくく波形品質が高いという効果がある。一方、常に第3電流源122からバイアス電流を供給しているため、駆動回路121の消費電力が大きくなるという問題がある。また、CML型の駆動回路121の場合、回路の出力振幅が大きいとトランジスタM13,M14のドレイン電圧が下がってしまい、トランジスタM13,M14が非飽和状態となってしまう。この場合、トランジスタM13,M14が正常に動作することが難しくなる。例えば、第2電源電位Vdd2が1.2Vの場合、CML型の駆動回路121は振幅が400mV以上の信号を出力することが難しくなってしまう。
図12に半導体レーザー駆動回路100の駆動回路121の他の例を示す。図12に示す駆動回路121aは、電源レギュレータ123と、トランジスタM17,M18を備える。
トランジスタM17は、P型トランジスタであり、ソース端子が電源レギュレータ123に、ドレイン端子が第2容量素子C2に、ゲート端子が反転バッファ124を介して入力端子110に接続される。
トランジスタM18は、N型トランジスタであり、ドレイン端子が第2容量素子C2に、ゲート端子が入力端子110に接続され、ソース端子が接地されている。
トランジスタM17,18はどちらも低耐圧ではあるが高速動作が可能なトランジスタである。
電源レギュレータは、一端が第2電源電位Vdd2に接続され、他端がトランジスタM17のソース端子に接続されている。
駆動回路121aは、異なる導電型のトランジスタが直列に接続されたPush−Pull型の駆動回路である。トランジスタM17,18に直列に抵抗素子を接続してもよいが、図12では、トランジスタM17,M18を縦積みに接続することで出力インピーダンスを調整し、インピーダンスマッチングを行っている。
電源レギュレータ123は、駆動回路121aの出力振幅を決めている。半導体レーザーダイオード200の微分抵抗をR1、駆動回路121aの出力インピーダンスをRdr、駆動回路121aから出力される電流は、Push時に−IH/2、Pull時にIH/2であるとすると、電源レギュレータ123の出力電圧は(R1+Rdr)・IHとなる。電源レギュレータ123の出力電圧からもわかるように、Push−Pull型の駆動回路121aは、CML型の駆動回路121と異なり、常にバイアス電流を供給する必要がなく、少ない消費電力での動作が可能となる。特に、Push−Pull型の駆動回路121aの出力段に流れる電流は、理想的には半導体レーザーダイオード200に流れる電流とほぼ等しい。このように、Push−Pull型の駆動回路121aは、最も消費電流の少ない駆動回路の一つとなる。一方、Push−Pull型の駆動回路121aは、出力の立ち上がり、立ち下がりのバランスが取りにくいなど、出力波形の品質を高くするために細かい調整が必要となり、回路設計が複雑になるという欠点もある。また、Push−Pull型の駆動回路121aは電源電位とグランドとの間にノイズが発生しやすいという問題もある。
上述したように、前段回路113や駆動回路121の構成はいくつかの選択肢があり、半導体レーザー駆動回路100に求められる設計コストや消費電力に応じて適切な回路構成を選択する。
以上のように、本実施形態に係る半導体レーザー駆動回路100は、入力信号を第1周波数f1以下の周波数成分を有する低周波電流ILと、第1周波数f1より大きい周波数成分を有する高周波電流IHとにわけ、バイアス電流に低周波電流ILを重畳して半導体レーザーダイオード200に供給する。これにより、バイアスティーなどのような外付けの部品を用いずとも、半導体レーザー駆動回路100を低電圧で高速に動作させることができる。
(第2実施形態)
次に第2実施形態に係る半導体レーザー装置2について説明する。半導体レーザー装置2は、半導体レーザー駆動回路300及び半導体レーザーダイオード200を有する。第2実施形態に係る半導体レーザー駆動回路300は、可変容量素子C33を有する第1供給部330と制御部340を有する点を除き図3に示す半導体レーザー駆動回路100と同じ構成を有する。半導体レーザー駆動回路100と同じ構成要素には同一符号を付し説明を省略する。
半導体レーザー駆動回路の第1供給部及び第2供給部のカットオフ周波数f1,f2が同一になるよう設計しても、実際は半導体レーザー駆動回路の使用環境や、製造誤差の影響で第1供給部のカットオフ周波数f1と第2供給部のカットオフ周波数f2がずれてしまうことがある。そこで本実施形態では、第1供給部の容量素子の容量値を変更できるようにし、第1供給部のカットオフ周波数f1を第2供給部のカットオフ周波数f2に近い値に調整することで、第1供給部と第2供給部のカットオフ周波数のずれを小さくし、半導体レーザーダイオードに供給する駆動電流の歪みを小さくする。
図13に示すように第1供給部330は、図4に示す第1容量素子C1に代わり可変容量素子C33を有している。可変容量素子C33は、一端が第1電源電位Vdd1に接続され、他端がトランジスタM11,M12のゲート端子に接続される。可変容量素子C33は、制御部340からの制御信号に基づき容量値が変化する。可変容量素子C33は、例えば複数の容量素子とスイッチで構成された回路で実現すればよい。
制御部340は、テスト信号を生成し、第1供給部330及び第2供給部140に出力する。制御部340は、第1供給部330及び第2供給部140が半導体レーザーダイオード200に供給する駆動電流Iに基づき、第1供給部330の可変容量素子C33の容量値を制御する。
図14を用いて制御部340の一例を説明する。制御部340は、トランジスタM31及び第3容量素子C3及び第4電流源131で構成される整流器と、整流器で整流した信号を蓄積する第4、第5容量素子C4,C5と、第4,第5容量素子C4,C5に蓄積された信号を比較する比較器132を有している。制御部340は、テスト信号を生成する信号生成部134と、信号生成部134を制御するとともに、比較器132による比較結果に基づき可変容量素子C33を制御する制御回路133とを有する。
整流器は、ドレイン端子が第2電源電位Vdd2に接続され、ゲート端子が半導体レーザー駆動回路300の出力端子120に接続されたトランジスタM31と、一端が第2電源電位Vdd2に接続され、他端がトランジスタM31のソース端子に接続された第3容量素子C3と、一端がトランジスタM31のソース端子に接続され、他端が接地された第4電流源131を有する。整流器は、トランジスタM31と第3容量素子C3とが並列に接続され、並列に接続されたトランジスタM31及び第3容量素子C3と第4電流源131とが直列に接続された構成となっている。
第4容量素子C4は、一端が第1スイッチS1を介してトランジスタM31のソース端子に接続され、他端が接地されている。第4容量素子C4は、信号生成部134が生成する第1信号が第1供給部330及び第2供給部140に入力された場合に出力端子120から出力される駆動電流の電圧値を蓄積する。
第5容量素子C5は、一端が第2スイッチS1を介してトランジスタM31のソース端子に接続され、他端が接地されている。第5容量素子C5は、信号生成部134が生成する第2信号が第1供給部330及び第2供給部140に入力された場合に出力端子120から出力される駆動電流の電圧値を蓄積する。
比較器132は、第4,第5容量素子C4,C5の電圧値を比較し、比較結果を制御回路133に出力する。
信号生成部134は、テスト信号である第1信号を生成する第1信号生成部135、テスト信号である第2信号を生成する第2信号生成部136、及び第1信号又は第2信号のどちらか一方を選択し、第1供給部330及び第2供給部140に出力する選択器137を備える。
第1信号生成部135は制御回路133からの指示を受け第1信号を生成する。第1信号は、第3周波数f3の成分(第3周波数成分)を有する。具体的には、第1信号は、図15に示す通り、第3周波数f3でHigh信号及びLow信号を繰り返す信号である。第1信号生成部135は生成した第1信号を選択器137へ出力する。
第2信号生成部136は制御回路133からの指示を受け第2信号を生成する。第2信号は、第4周波数f4の成分(第4周波数成分)及び第5周波数f5の成分(第5周波数成分)を有する。具体的には、第2信号は、図15に示す通り、第4周波数f4でHigh信号及びLow信号を繰り返す第1期間と第5周波数f5でHigh信号及びLow信号を繰り返す第2期間とを繰り返す。第1期間及び第2期間をあわせて1周期とする。第2信号生成部136は、生成した第1信号を選択器137へ出力する。
なお、第1信号及び第2信号の振幅はほぼ同じ値であるとする。
選択器137は、第1信号生成部135及び第2信号生成部136が生成する第1信号及び第2信号を受け取る。選択器137は、制御回路133の指示に従い第1信号または第2信号のいずれか一方を選択し、入力信号として第1供給部330及び第2供給部140に出力する。
制御回路133は、可変容量素子C33の容量値を調整する調整モード時に、信号生成部134の各部を制御し、第1信号又は第2信号を入力信号として第1供給部330及び第2供給部140に供給する。制御回路133は、比較器132からの比較結果に基づき可変容量素子C33の容量値を調整する。
次に、図16乃至図18を用いて、第1信号及び第2信号を用いて可変容量素子C33の容量値を調整する方法について説明する。図16乃至図18は、第1供給部330及び第2供給部140のカットオフ周波数を変化させながら第1信号及び第2信号を各供給部へ入力した場合のシミュレーション結果を示す図である。
図16は、第1供給部330のカットオフ周波数である第1周波数f1と第2供給部140のカットオフ周波数である第2周波数f2がほぼ等しい場合に半導体レーザー駆動回路300から出力される駆動電流の電圧値を示す図である。
図16に示す実線は、第1信号を入力信号として各供給部へ入力した場合の整流器の出力を示す。図16に示す通り、第1供給部330のカットオフ周波数と第2供給部140のカットオフ周波数がほぼ等しい(f1≒f2)場合、半導体レーザー駆動回路300は、第1信号とほぼ同じ電圧波形を有する信号を出力する。以下、半導体レーザー駆動回路300が出力する信号を第1出力信号と称する。
図16に示す二点鎖線は、第2信号を入力信号として各供給部へ入力した場合の半導体レーザー駆動回路300の出力を示す。図16に示す通り、第1供給部330のカットオフ周波数と第2供給部140のカットオフ周波数がほぼ等しい(f1≒f2)場合、半導体レーザー駆動回路300は第2信号とほぼ同じ電圧波形を有する信号を出力する。以下、半導体レーザー駆動回路300が出力する信号を第2出力信号と称する。
第1信号及び第2信号の振幅がほぼ同じであるため、第1出力信号及び第2出力信号の振幅はほぼ同じとなる。図16に示すシミュレーション結果では、第1出力信号と第2出力信号の平均振幅差は約0.16mVである。
図17は、第1供給部330のカットオフ周波数である第1周波数f1が第2供給部140のカットオフ周波数である第2周波数f2より大きい場合に半導体レーザー駆動回路300から出力される駆動電流の電圧値を示す図である。
図17に示す実線は、第1信号を入力信号として各供給部へ入力した場合の半導体レーザー駆動回路300の出力を示す。図17に示す二点鎖線は、第2信号を入力信号として各供給部へ入力した場合の半導体レーザー駆動回路300の出力を示す。第1信号を入力信号とした場合に半導体レーザー駆動回路300が出力する第1出力信号と、第2信号を入力した場合に半導体レーザー駆動回路300が出力する第2出力信号とを比較すると、図17に示す通り、第1出力信号の振幅が第2出力信号の振幅より大きくなる。図17に示すシミュレーション結果では、第1出力信号と第2出力信号との平均振幅の差は約12.6mVである。
図18は、第1供給部330のカットオフ周波数である第1周波数f1が第2供給部140のカットオフ周波数である第2周波数f2より小さい場合に半導体レーザー駆動回路300から出力される駆動電流の電圧値を示す図である。
図18に示す実線は、第1信号を入力信号として各供給部へ入力した場合の半導体レーザー駆動回路300の出力を示す。図18に示す二点鎖線は、第2信号を入力信号として各供給部へ入力した場合の半導体レーザー駆動回路300の出力を示す。第1信号を入力信号とした場合に半導体レーザー駆動回路300が出力する第1出力信号と、第2信号を入力した場合に半導体レーザー駆動回路300が出力する第2出力信号とを比較すると、図18に示す通り、第1出力信号の振幅が第2出力信号の振幅より小さくなる。図18に示すシミュレーション結果では、第1出力信号と第2出力信号との平均振幅の差は約−10.74mVである。
制御回路133は、例えば半導体レーザー駆動回路300が搭載されたチップが出荷される際、半導体レーザー駆動回路300の電源が投入された際、あるいは半導体レーザー駆動回路300が駆動している間の一定期間ごとに調整モードを実行する。
具体的には、制御回路133は、調整モードを実行する場合、まず信号生成部134の第1信号生成部135に第1信号を生成するよう指示する。制御回路133は、選択器137を制御し、第1信号を入力信号として第1供給部330及び第2供給部140に供給する。
第1信号を第1,第2供給部330,140に供給してから一定期間経過後、制御回路133は、第2信号を第1,第2供給部330,140に供給するよう第2信号生成部136及び選択器137を制御する。
制御回路133は、第1信号が第1,第2供給部330,140に入力された場合の駆動電流Iで生じた電圧を整流した電圧、すなわち第1出力信号の平均振幅と、第2信号が第1,第2供給部330,140に入力された場合の駆動電流Iで生じた電圧を整流した電圧、すなわち第2出力信号の平均振幅との比較結果を比較器132から受け取る。
比較器132からの比較結果、第1出力信号の振幅が第2出力信号の振幅より大きい場合、制御回路133は、第1供給部330のカットオフ周波数f1が小さくなるよう可変容量素子C33を制御する。
比較器132からの比較結果、第1出力信号の振幅が第2出力信号の振幅より小さい場合、制御回路133は、第1供給部330のカットオフ周波数f1が大きくなるよう可変容量素子C33を制御する。
比較器132からの比較結果、第1出力信号の振幅が第2出力信号の振幅とほぼ同じ場合、制御回路133は調整モードを終了する。調整モードが終了すると半導体レーザー駆動回路300は、外部から入力される入力信号を出力端子120から半導体レーザーダイオード200に供給する。
以上のように、本実施形態にかかる半導体レーザー駆動回路300では、第1供給部330に可変容量素子C33をもうけ、第1供給部330のカットオフ周波数f1を調整することで、半導体レーザー駆動回路300の製造誤差や環境の変化によらず、歪みの少ない駆動電流を半導体レーザーダイオード200に供給することができる。
なお、本実施形態では制御回路133は、第1供給部330のカットオフ周波数f1を調整しているが、第2供給部140のカットオフ周波数f2を調整するようにしてもよい。この場合、第2供給部140の第2容量素子C2を可変容量素子とする方法が考えられるが、第2供給部140の第2容量素子C2を可変容量素子とすると、第2供給部140のスイッチング動作を高速に行えなくなる場合がある。従って、第2供給部140を高速に動作させる場合などは、第1供給部330のカットオフ周波数f1を調整することが望ましい。
最後に、上述した各実施形態の説明は本開示の一例であり、本開示は上述の実施の形態に限定されることはない。このため、上述した各実施の形態以外であっても、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
100 半導体レーザー駆動回路
110 入力端子
120 出力端子
130,330 第1供給部
140 第2供給部
340 制御部

Claims (6)

  1. 入力端子から入力される入力信号に基づき、出力端子に接続された半導体レーザーダイオードに駆動電流を供給することで前記半導体レーザーダイオードを制御する半導体レーザー駆動回路であって、
    バイアス電流、及び前記入力信号の第1周波数以下の周波数成分を有する第1供給信号を供給する第1供給部と、
    前記入力信号の第2周波数より大きい周波数成分を有する第2供給信号を供給する第2供給部と、
    を備える半導体レーザー駆動回路。
  2. 前記第1周波数と前記第2周波数とがほぼ等しい請求項1に記載の半導体レーザー駆動回路。
  3. 前記第1供給部は、
    前記バイアス電流を生成する電流源と、
    高耐圧トランジスタを有し、前記バイアス電流と前記第1供給信号とを重畳して前記出力端子に供給するカレントミラー回路と、
    前記高耐圧トランジスタのゲート端子に接続された第1容量素子と、を備える請求項1又は請求項2に記載の半導体レーザー駆動回路。
  4. 前記第1容量素子は、可変容量素子であり、前記第1容量素子の容量値を調整することで前記第1周波数の調整する請求項2又は請求項3のいずれか1項に記載の半導体レーザー駆動回路。
  5. 第3周波数成分を有する第1信号を前記入力信号とした場合の前記駆動電流の電圧を整流した電圧値と、第4周波数成分及び第5周波数成分を有する第2信号を前記入力信号とした場合の前記駆動電流の電圧を整流した電圧値とを比較した比較結果に基づき、前記第1容量素子の容量値を調整する制御部を備える請求項4に記載の半導体レーザー駆動回路。
  6. 半導体レーザーダイオードと、
    入力端子から入力される入力信号に基づき、出力端子に接続された前記半導体レーザーダイオードに駆動電流を供給することで前記半導体レーザーダイオードを制御する半導体レーザー駆動回路と、を備え、
    前記半導体レーザー駆動回路は、
    バイアス電流、及び前記入力信号の第1周波数以下の周波数成分を有する第1供給信号を供給する第1供給部と、
    前記入力信号の第2周波数より大きい周波数成分を有する第2供給信号を供給する第2供給部と、
    を備える半導体レーザー装置。
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