JP2013083768A - 焦点検出装置および撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】精度良く焦点検出を行うことが可能な焦点検出装置を提供する。
【解決手段】一次元状に配列した複数の画素からなる一対の受光センサ161d1,161d2を備え、一対の受光センサ161d1,161d2からの出力を、画素位置に対応する複数のデータが一次元状に配列した第1データ列および第2データ列として出力する受光部と、第1データ列に対してフィルタ処理を施し、画素間位置における複数のデータからなる第1画素間データ列を演算するフィルタ処理部163と、第1画素間データ列と第2データ列とを、画素間隔を単位とした変位量で相対的に変位させながら、第1画素間データ列と第2データ列との相関量を演算し、相関量の極値が得られる変位量を第1変位量として演算する第1変位量演算部163と、第1変位量に基づいて、光学系の焦点状態を検出する焦点検出部163,170と、を備えることを特徴とする焦点検出装置。
【選択図】 図1
【解決手段】一次元状に配列した複数の画素からなる一対の受光センサ161d1,161d2を備え、一対の受光センサ161d1,161d2からの出力を、画素位置に対応する複数のデータが一次元状に配列した第1データ列および第2データ列として出力する受光部と、第1データ列に対してフィルタ処理を施し、画素間位置における複数のデータからなる第1画素間データ列を演算するフィルタ処理部163と、第1画素間データ列と第2データ列とを、画素間隔を単位とした変位量で相対的に変位させながら、第1画素間データ列と第2データ列との相関量を演算し、相関量の極値が得られる変位量を第1変位量として演算する第1変位量演算部163と、第1変位量に基づいて、光学系の焦点状態を検出する焦点検出部163,170と、を備えることを特徴とする焦点検出装置。
【選択図】 図1
Description
本発明は、焦点検出装置および撮像装置に関する。
従来より、一対の受光センサから出力された一対のデータ列の位相差に基づいて、光学系の焦点状態を検出する焦点検出装置が知られている。このような焦点検出装置として、画素間隔を単位とした変位量で、一対のデータ列を相対的に変位させながら、一対のデータ列の相関量を算出し、算出した複数の相関量に基づいて、該相関量の極値を内挿して求める方法が知られている(たとえば、特許文献1)。
しかしながら、従来技術では、相関量が実際に極値となる変位量が、内挿に用いられる相関量の変位量から大きく離れてしまう場合があり、このような場合に、相関量の極値を内挿する際の演算精度が低下し、焦点検出精度が低下してしまう場合があった。
本発明が解決しようとする課題は、精度良く焦点検出を行うことが可能な焦点検出装置を提供することである。
本発明は、以下の解決手段によって上記課題を解決する。なお、以下においては、本発明の実施形態を示す図面に対応する符号を付して説明するが、この符号は発明の理解を容易にするためだけのものであって発明を限定する趣旨ではない。
[1]本発明に係る焦点検出装置は、光学系を通って一対の像を形成する一対の光束を受光する、一次元状に配列した複数の画素からなる一対の受光センサ(161d1,161d2)を備え、前記一対の受光センサからの出力を、前記画素位置に対応する複数のデータが一次元状に配列した第1データ列、および前記画素位置に対応する複数のデータが一次元状に配列した第2データ列、としてそれぞれ出力する受光部と、前記第1データ列に対して、フィルタ処理を施すことにより、画素間位置における複数のデータからなる第1画素間データ列を演算するフィルタ処理部(163)と、前記第1画素間データ列と前記第2データ列とを、画素間隔を単位とした変位量で、一次元状に相対的に変位させながら、前記第1画素間データ列と前記第2データ列との間で相関量を演算し、該相関量の極値が得られる変位量を第1変位量として演算する第1変位量演算部(163)と、前記第1変位量に基づいて、前記光学系の焦点状態を検出する焦点検出部(163,170)と、を備えることを特徴とする。
[2]上記焦点検出装置に係る発明において、前記フィルタ処理部(163)は、前記第1データ列に対するフィルタ処理とは異なるフィルタ処理を、前記第2データ列に施すことにより、画素間位置における複数のデータからなる第2画素間データ列を演算し、前記第1変位量演算部(163)は、前記第1画素間データ列と前記第2画素間データ列との間で相関量を演算し、該相関量の極値が得られる変位量を前記第1変位量として演算するように構成することができる。
[3]上記焦点検出装置に係る発明において、前記フィルタ処理部(163)は、前記フィルタ処理により、前記第1データ列に対応する画素位置および前記第2データ列に対応する画素位置から、それぞれ同じ距離だけ逆方向にずらした画素間位置に対応する、前記第1画素間データ列および前記第2画素間データ列を演算するように構成することができる。
[4]上記焦点検出装置に係る発明において、前記第1データ列と前記第2データ列とを、画素間隔を単位とした変位量で、一次元状に相対的に変位させながら、前記第1データ列と前記第2データ列との間で相関量を演算し、該相関量の極値が得られる変位量を第2変位量として演算する第2変位量演算部(163)をさらに有し、前記フィルタ処理部(163)は、前記第2変位量演算部により算出された前記第2変位量に基づいて、前記フィルタ処理を行うか否かを判断するように構成することができる。
[5]上記焦点検出装置に係る発明において、前記フィルタ処理部(163)は、前記第2変位量の信頼性が所定値以下である場合に、前記フィルタ処理を行うように構成することができる。
[6]上記焦点検出装置に係る発明において、前記フィルタ処理部(163)は、下記式(I)に基づいて、フィルタ演算係数を算出し、算出した前記フィルタ演算係数が0以上である場合には、下記式(II)および下記式(III)に従って、前記第1データ列および前記第2データ列に前記フィルタ処理を施し、算出した前記フィルタ演算係数が0未満である場合には、下記式(IV)および下記式(V)に従って、前記第1データ列および前記第2データ列に前記フィルタ処理を施すように構成することができる。
(上記式(I)〜(V)中、Yはフィルタ演算係数、上記式(I)中、Lsは第2変位量、Int(x)はxを超えない最大の整数を出力する関数、上記式(II)および上記式(IV)中、α[i],α[i+1] ,α[i−1]は、それぞれ、第1データ列の配列方向i,i+1,i−1番目のデータ、α’[i]は、フィルタ処理により得られた第1画素間データ列の配列方向i番目のデータ、上記式(III)および上記式(V)中、β[i] ,β[i+1] ,β[i−1]は、それぞれ、第2データ列の配列方向i,i+1,i−1番目のデータ、β’[i]は、フィルタ処理により得られた第2画素間データ列の配列方向i番目のデータである。)
[7]本発明に係る焦点検出装置は、光学系を通って一対の像を形成する一対の光束を受光する、一次元状に配列した複数の画素からなる一対の受光センサ(161d1,161d2)を備え、前記一対の受光センサからの出力を、前記画素位置に対応する複数のデータが一次元状に配列した第1データ列、および前記画素位置に対応する複数のデータが一次元状に配列した第2データ列、としてそれぞれ出力する受光部(161)と、前記第1データ列に基づいて、画素間位置における複数のデータからなる第1画素間データ列を演算し、前記第1画素間データ列と前記第2データ列とを、画素間隔を単位とした変位量で、一次元状に相対的に変位させながら、前記第1画素間データ列と前記第2データ列との間で相関量を演算し、該相関量の極値が得られる変位量を第1変位量として演算する第1変位量演算部(163)と、前記第1変位量に基づいて、前記光学系の焦点状態を検出する焦点検出部(163,170)と、を備えることを特徴とする。
[8]本発明に係る撮像装置は、上記焦点検出装置を備えることを特徴とする。
本発明によれば、精度良く焦点検出を行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る一眼レフデジタルカメラ1を示すブロック図であり、本発明の焦点検出装置および撮像装置に関する構成以外のカメラの一般的構成については、その図示と説明を一部省略する。
図1に示すように、本実施形態の一眼レフデジタルカメラ1(以下、単にカメラ1という。)は、カメラボディ100とレンズ鏡筒200とを備え、カメラボディ100とレンズ鏡筒200とは着脱可能に結合される。
レンズ鏡筒200には、レンズ211,212,213、および絞り220を含む撮影光学系が内蔵されている。
フォーカスレンズ212は、レンズ鏡筒200の光軸L1に沿って移動可能に設けられ、エンコーダ260によってその位置が検出されつつレンズ駆動モータ230によってその位置が調節される。
このフォーカスレンズ212の光軸L1に沿う移動機構の具体的構成は特に限定されない。一例を挙げれば、レンズ鏡筒200に固定された固定筒に回転可能に回転筒を挿入し、この回転筒の内周面にヘリコイド溝(螺旋溝)を形成するとともに、フォーカスレンズ212を固定するレンズ枠の端部をヘリコイド溝に嵌合させる。そして、レンズ駆動モータ230によって回転筒を回転させることで、レンズ枠に固定されたフォーカスレンズ212が光軸L1に沿って直進移動することになる。なお、レンズ鏡筒200にはフォーカスレンズ212以外のレンズ211,213が設けられているが、ここではフォーカスレンズ212を例に挙げて本実施形態を説明する。
上述したようにレンズ鏡筒200に対して回転筒を回転させることによりレンズ枠に固定されたフォーカスレンズ212は光軸L1方向に直進移動するが、その駆動源としてのレンズ駆動モータ230がレンズ鏡筒200に設けられている。レンズ駆動モータ230と回転筒とは、たとえば複数の歯車からなる変速機で連結され、レンズ駆動モータ230の駆動軸を何れか一方向へ回転駆動すると所定のギヤ比で回転筒に伝達され、そして、回転筒が何れか一方向へ回転することで、レンズ枠に固定されたフォーカスレンズ212が光軸L1の何れかの方向へ直進移動することになる。なお、レンズ駆動モータ230の駆動軸が逆方向に回転駆動すると、変速機を構成する複数の歯車も逆方向に回転し、フォーカスレンズ212は光軸L1の逆方向へ直進移動することになる。
フォーカスレンズ212の位置はエンコーダ260によって検出される。既述したとおり、フォーカスレンズ212の光軸L1方向の位置は回転筒の回転角に相関するので、たとえばレンズ鏡筒200に対する回転筒の相対的な回転角を検出すれば、その位置を求めることができる。
本実施形態のエンコーダ260としては、回転筒の回転駆動に連結された回転円板の回転をフォトインタラプタなどの光センサで検出して、回転数に応じたパルス信号を出力するものや、固定筒と回転筒の何れか一方に設けられたフレキシブルプリント配線板の表面のエンコーダパターンに、何れか他方に設けられたブラシ接点を接触させ、回転筒の移動量(回転方向でも光軸方向の何れでもよい)に応じた接触位置の変化を検出回路で検出するものなどを用いることができる。
絞り220は、上記撮影光学系を通過して、カメラボディ100に備えられた撮像素子110に至る光束の光量を制限するとともにボケ量を調整するために、光軸L1を中心にした開口径が調節可能に構成されている。絞り220による開口径の調節は、たとえば自動露出モードにおいて演算された適切な開口径が、カメラ制御部170からレンズ制御部250を介して絞り駆動部240へ送信されることにより行われる。また、開口径の調節は、カメラボディ100に設けられた操作部150を介したマニュアル操作により、設定された開口径がカメラ制御部170からレンズ制御部250を介して絞り駆動部240へ送信されることによっても行われる。なお、絞り220の開口径は図示しない絞り開口センサにより検出され、レンズ制御部250で現在の開口径が認識される。
一方、カメラボディ100は、被写体からの光束を撮像素子110、ファインダ135、測光センサ137および焦点検出モジュール161へ導くためのミラー系120を備える。このミラー系120は、回転軸123を中心にして被写体の観察位置と撮像位置との間で所定角度だけ回転するクイックリターンミラー121と、このクイックリターンミラー121に軸支されてクイックリターンミラー121の回動に合わせて回転するサブミラー122とを備える。図1においては、ミラー系120が被写体の観察位置にある状態を実線で示し、被写体の撮像位置にある状態を二点鎖線で示す。
ミラー系120は、被写体の観察位置にある状態では光軸L1の光路上に挿入される一方で、被写体の撮像位置にある状態では光軸L1の光路から退避するように回転する。
クイックリターンミラー121はハーフミラーで構成され、被写体の観察位置にある状態では、被写体からの光束(光軸L1)の一部の光束(光軸L2,L3)を当該クイックリターンミラー121で反射してファインダ135および測光センサ137に導き、一部の光束(光軸L4)を透過させてサブミラー122へ導く。これに対して、サブミラー122は全反射ミラーで構成され、クイックリターンミラー121を透過した光束(光軸L4)を焦点検出モジュール161へ導く。
したがって、ミラー系120が観察位置にある場合は、被写体からの光束(光軸L1)はファインダ135、測光センサ137および焦点検出モジュール161へ導かれ、撮影者により被写体が観察されるとともに、露出演算やフォーカスレンズ212の焦点調節状態の検出が実行される。そして、撮影者がレリーズボタンを全押しするとミラー系120が撮影位置に回動し、被写体からの光束(光軸L1)は全て撮像素子110へ導かれ、撮影した画像データを図示しないメモリに保存する。
クイックリターンミラー121で反射された被写体からの光束(光軸L2)は、撮像素子110と光学的に等価な面に配置された焦点板131に結像し、ペンタプリズム133と接眼レンズ134とを介して観察可能になっている。このとき、透過型液晶表示器132は、焦点板131上の被写体像に焦点検出エリアマークなどを重畳して表示するとともに、被写体像外のエリアにシャッター速度、絞り値、撮影枚数などの撮影に関する情報を表示する。これにより、撮影者は、撮影準備状態において、ファインダ135を通して被写体およびその背景ならびに撮影関連情報などを観察することができる。
測光センサ137は、二次元カラーCCDイメージセンサなどで構成され、撮影の際の露出値を演算するため、撮影画面を複数の領域に分割して領域ごとの輝度に応じた測光信号を出力する。測光センサ137で検出された信号はカメラ制御部170へ出力され、自動露出制御に用いられる。
操作部150は、例えば、シャッターレリーズボタン、およびカメラ1の各種動作モードを設定するためのモード設定スイッチなどを備えており、操作部150により、オートフォーカスモード/マニュアルフォーカスモードの切換ができるようになっている。また、シャッターレリーズボタンのスイッチは、ボタンの半押しでONとなる第1スイッチSW1と、ボタンの全押しでONとなる第2スイッチSW2とを含む。
焦点検出モジュール161は、被写体光を用いた位相差検出方式による自動合焦制御を実行するための焦点検出素子であり、サブミラー122で反射した光束(光軸L4)の、撮像素子110の撮像面と光学的に等価な位置に固定されている。
図2は、図1に示す焦点検出モジュール161の構成例を示す図である。本実施形態の焦点検出モジュール161は、コンデンサレンズ161a、一対の開口が形成された絞りマスク161b、一対の再結像レンズ161cおよび一対のラインセンサ161d1,161d2を有する。また、図示していないが、本実施形態のラインセンサ161d1,161d2は、撮像光学系の予定焦点面近傍に配置されたマイクロレンズと、このマイクロレンズに対して配置された光電変換素子とを有する画素が複数配列された画素列を備えている。フォーカスレンズ212の射出瞳の異なる一対の領域を通る一対の光束を、一対のラインセンサ161d1,161d2に配列された各画素で受光することで、一対の像信号を取得することができる。そして、一対のラインセンサ161d1,161d2で取得した一対の像信号の位相ずれを、後述する相関演算によって求めることにより焦点調節状態を検出することができる。
例えば、図2に示すように、被写体Pが撮像素子110の等価面(予定結像面)161eで結像すると合焦状態となるが、フォーカスレンズ212が光軸L1方向に移動することで、結像点が等価面161eより被写体側にずれたり(前ピンと称される)、カメラボディ側にずれたりすると(後ピンと称される)、ピントずれの状態となる。
なお、被写体Pの結像点が等価面161eより被写体側にずれると、一対のラインセンサ161d1,161d2で検出される一対の像信号の間隔Wが、合焦状態の間隔Wと比べて短くなり、逆に被写体Pの結像点がカメラボディ100側にずれると、一対のラインセンサ161d1,161d2で検出される一対の像信号の間隔Wが、合焦状態の間隔Wに比べて長くなる。
すなわち、合焦状態では一対のラインセンサ161d1,161d2で検出される像信号が、それぞれのラインセンサの中心に対して重なるが、非合焦状態ではラインセンサの中心に対して像信号がずれ、すなわち位相差が生じるので、この位相差(ずれ量)に応じた量だけフォーカスレンズ212を移動させることでピントを合わせることができる。
図1に戻り、AF−CCD制御部162は、オートフォーカスモードにおいて、焦点検出モジュール161のラインセンサ161d1,161d2のゲインや蓄積時間などの蓄積条件を制御するものであり、焦点検出モジュール161に備えられた複数対のラインセンサ161d1,161d2にて検出された像信号を各焦点検出エリアに対応させて読み出し、読み出した像信号をカメラ制御部170およびデフォーカス演算部163へ出力する。
デフォーカス演算部163は、AF−CCD制御部162から送られてきた各焦点検出エリアに対応した一対の像信号のずれ量をデフォーカス量に変換し、これをレンズ駆動量演算部164へ出力する。
レンズ駆動量演算部164は、デフォーカス演算部163から送られてきたデフォーカス量に基づいて、当該デフォーカス量に応じたレンズ駆動量Δdを演算し、これをレンズ駆動制御部165へ出力する。
レンズ駆動制御部165は、レンズ駆動量演算部164から送られてきたレンズ駆動量Δdに基づいて、レンズ駆動モータ230を駆動し、フォーカスレンズ212の位置を調整する。
撮像素子110は、カメラボディ100の、被写体からの光束の光軸L1上であって、レンズ211,212,213を含む撮影光学系の予定焦点面に設けられ、その前面にシャッター111が設けられている。この撮像素子110は、複数の光電変換素子が二次元に配置されたものであって、二次元CCDイメージセンサ、MOSセンサまたはCIDなどのデバイスから構成することができる。撮像素子110で光電変換された画像信号は、カメラ制御部170で画像処理されたのち図示しないメモリに保存される。なお、撮影画像を格納するメモリは内蔵型メモリやカード型メモリなどで構成することができる。
カメラ制御部170はマイクロプロセッサとメモリなどの周辺部品から構成され、撮像素子110から画像信号を読み出すとともに、必要に応じて所定の情報処理を施し、図示しないメモリに出力する。この他にも、カメラ制御部170は、撮影画像情報の補正、レンズ鏡筒200の焦点調節状態の検出、および絞り調節状態の検出など、カメラ1全体の制御を司る。
次に、図3を参照して、本実施形態に係るカメラ1の動作例を説明する。図3は、本実施形態に係るカメラ1の動作を示すフローチャートである。なお、図3に示すカメラ1の動作は、たとえば、撮影者により、操作部に備えられたシャッターレリーズボタンが半押しされることで開始される。
まず、ステップS101では、一対のラインセンサ161d1,161d2により、被写体からの光束が受光される。そして、一対のラインセンサ161d1,161d2に配列された画素列を構成する各画素により、受光した光の強度に応じた電荷の蓄積が行われ、各画素において蓄積された電荷に基づく出力信号が、AF−CCD制御部162により、デフォーカス演算部163へと出力される。本実施形態においては、デフォーカス演算部163は、一対のラインセンサ161d1,161d2の各画素から出力された出力信号に応じたデータを取得し、第1ラインセンサ161d1からの出力信号に応じたデータが一次元状に配列された第1データ列と、第2ラインセンサ161d2からの出力信号に応じたデータが一次元状に配列された第2データ列とを得る。
図4は、一対のラインセンサ161d1,161d2から出力された一対の出力信号の一例を示す図である。図4において、縦軸は出力信号の強度を示しており、横軸はラインセンサ161d1,161d2に配列された画素列を構成する各画素の画素番号を示している。この画素番号は、配列方向の左端に位置する画素の画素番号を1番とし、その右隣りの画素の画素番号を2番とし、同様に、配列方向の右側に位置する画素ほど画素番号が増えるように、画素番号が振られている。図4に示す例では、一対のラインセンサ161d1,161d2に配列された画素列を構成する複数の画素のうち、画素番号1番から10番までの画素から出力された出力信号を例示している。本実施形態では、一対のラインセンサ161d1,161d2を構成する各画素から、例えば図4に示すように、各画素の画素位置に応じた出力信号が出力され、該出力信号に応じたデータが、デフォーカス演算部163により取得される。これにより、一対のラインセンサ161d1,161d2からの出力信号に応じたデータが一次元状に配列された第1データ列および第2データ列が得られる。
ステップS102では、デフォーカス演算部163により、ステップS101で出力された第1データ列と第2データ列との間の相関量の演算が行われる。具体的には、デフォーカス演算部163は、まず、ステップS101で出力された第1データ列および第2データ列に対して、ノイズ成分や高周波成分を除去するためのフィルタ処理を行った後、第1データ列と第2データ列との間の相関量C(k)を、以下に説明するように算出する。
すなわち、デフォーカス演算部163は、画素位置に対応する複数のデータが一次元状に配列された第1データ列のうち、配列方向n番目のデータの値をα(n)とし、画素位置に対応する複数のデータが一次元状に配列した第2データ列のうち、配列方向n番目のデータの値をβ(n)とした場合に、第1データ列と第2データ列との間の相関量C(k)を、下記式(1)に示す相関演算により求める。
C(k)=Σ|α(n)−β(n+k)| ・・・(1)
なお、上記式(1)において、Σ演算はnについての累積演算(相和演算)を示し、像ずらし量kに応じてα(n)、β(n+k)のデータが存在する範囲に限定される。また、像ずらし量kは整数であり、ラインセンサ161d1,161d2に配列された画素列の画素間隔を単位としたシフト量である。このように、本実施形態では、第1データ列に対して、第2データ列を、画素間隔を単位としたシフト量で、一次元状に相対的にずらしながら、第1データ列と第2データ列との相関量C(k)を求める。
C(k)=Σ|α(n)−β(n+k)| ・・・(1)
なお、上記式(1)において、Σ演算はnについての累積演算(相和演算)を示し、像ずらし量kに応じてα(n)、β(n+k)のデータが存在する範囲に限定される。また、像ずらし量kは整数であり、ラインセンサ161d1,161d2に配列された画素列の画素間隔を単位としたシフト量である。このように、本実施形態では、第1データ列に対して、第2データ列を、画素間隔を単位としたシフト量で、一次元状に相対的にずらしながら、第1データ列と第2データ列との相関量C(k)を求める。
相関量C(k)は、その値が小さいほど、第1データ列と第2データ列との相関度が高く(ずれ量が小さく)、相関量C(k)が極小である場合に、第1データ列と第2データ列との相関度が最も高くなる。そこで、ステップS103では、デフォーカス演算部163により、相関量C(k)が極小となる極小値C(Ls)の内挿演算が行われ、内挿された極小値C(Ls)を与えるシフト量Lsの算出が行われる。
具体的には、デフォーカス演算部163は、以下の下記式(2)〜(5)に示す3点内挿の手法を用いて、連続的な相関量に対する極小値C(Ls)を与えるシフト量Lsを求める。なお、下記式に示すC(kj)は、上記式(1)で得られた相関量C(k)のうち最も小さい値である。
D={C(kj−1)−C(kj+1)}/2 …(2)
C(Ls)= C(kj)−|D| …(3)
Ls=kj+D/SLOP …(4)
SLOP=MAX{C(kj+1)−C(kj),C(kj−1)−C(kj)} …(5)
なお、相関演算式としては上述した式に限定されず他の公知の相関式を利用することもできる。
D={C(kj−1)−C(kj+1)}/2 …(2)
C(Ls)= C(kj)−|D| …(3)
Ls=kj+D/SLOP …(4)
SLOP=MAX{C(kj+1)−C(kj),C(kj−1)−C(kj)} …(5)
なお、相関演算式としては上述した式に限定されず他の公知の相関式を利用することもできる。
ここで、図5は、第1データ列と第2データ列との間の相関量C(k)の一例を示す図である。図5において、縦軸は相関量C(k)を示しており、横軸は画素列の画素間隔を単位としたシフト量を示している。たとえば、図5に示す例では、相関量C(1)〜C(6)のうち最も値の小さい相関量C(4)と、その前後に位置するC(3),C(5)とを用いて、相関量C(k)の極小値を内挿により求める。具体的には、3つの相関量のうちの最大値C(5)と最小値C(4)とを直線L1で結び、この直線L1の傾きと絶対値が等しいが符号が逆である傾きを持つ直線L−1を、中間の値C(3)を通るように引く。この両直線L1,L−1の交点が、上記式(3)に示す、相関関数の極小値C(Ls)として内挿され、内挿された極小値C(Ls)が得られるシフト量が、シフト量Lsとして求められる。
ステップS104では、デフォーカス演算部163により、ステップS103で算出したシフト量Lsに基づいて、デフォーカス量の算出が行われる。たとえば、デフォーカス演算部163は、下記式(6)に基づいて、デフォーカス量dfを算出することができる。
df=Kf・Ls …(6)
なお、上記式(6)において、Kfはラインセンサ161d1,161d2に配列された画素列を構成する画素のピッチ幅によって定まる定数である。そして、算出されたデフォーカス量dfは、カメラ制御部170に出力される。
df=Kf・Ls …(6)
なお、上記式(6)において、Kfはラインセンサ161d1,161d2に配列された画素列を構成する画素のピッチ幅によって定まる定数である。そして、算出されたデフォーカス量dfは、カメラ制御部170に出力される。
ステップS105では、カメラ制御部170により、ステップS104で算出したデフォーカス量の信頼性が所定値以下であるか否かの判断が行われる。この所定値は、デフォーカス量の精度が十分に確保されているか否かを判断するための判断基準値である。たとえば、第1データ列と第2データ列との相関度が低いほど、内挿された相関量の極小値C(Ls)は大きくなるため、カメラ制御部170は、内挿された相関量の極小値C(Ls)の値が所定の閾値以上である場合に、デフォーカス量の信頼性が所定値以下であると判断することができる。また、内挿された相関量の極小値C(Ls)のシフト量Lsと、内挿に用いた相関量C(k)のシフト量kとが離れている場合には、このような相関量C(k)を用いて内挿された相関量の極小値C(Ls)の演算精度が低下してしまうため、カメラ制御部170は、内挿された相関量の極小値C(Ls)のシフト量Lsと、内挿に用いられた相関量C(k)のシフト量との差が所定の閾値以上である場合に、デフォーカス量の信頼性が所定値以下であると判断することができる。デフォーカス量の信頼性が所定値以下であると判断された場合は、ステップ106に進み、一方、デフォーカス量の信頼性が所定値よりも大きいと判断された場合は、ステップS112に進み、後述するように、ステップS104で算出されたデフォーカス量dfに基づいて、フォーカスレンズ212の位置の調整が行われる。
ステップS106では、デフォーカス演算部163により、ステップS103で算出されたシフト量Lsに基づいて、フィルタ演算係数の算出が行われる。具体的には、デフォーカス演算部163は、下記式(7)に従って、フィルタ演算係数Yを算出する。
なお、上記式(7)において、Int(x)は、xを超えない最大の整数を出力する関数である。たとえば、シフト量Lsが3.4である場合には、Int(Ls+0.5)、すなわちInt(3.9)は、3.9を超えない整数である3を出力することとなる。そして、上記式(7)によれば、たとえば、シフト量Lsが3.5である場合には、フィルタ演算係数Y=3.5−Int(4.0)=3.5−4=−0.5となる。また、シフト量Lsが3.4である場合には、Y=3.4−Int(3.9)=3.4−3=+0.4となる。
なお、上記式(7)において、Int(x)は、xを超えない最大の整数を出力する関数である。たとえば、シフト量Lsが3.4である場合には、Int(Ls+0.5)、すなわちInt(3.9)は、3.9を超えない整数である3を出力することとなる。そして、上記式(7)によれば、たとえば、シフト量Lsが3.5である場合には、フィルタ演算係数Y=3.5−Int(4.0)=3.5−4=−0.5となる。また、シフト量Lsが3.4である場合には、Y=3.4−Int(3.9)=3.4−3=+0.4となる。
そして、ステップS107では、デフォーカス演算部163により、第1データ列および第2データ列に対して、第1画素間データ列および第2画素間データを演算するためのフィルタ処理が施される。ここで、第1画素間データ列とは、フィルタ演算係数Yが0以上である場合に、第1データ列の配列方向i番目のデータに対応する画素位置と配列方向i+1番目のデータに対応する画素位置との間の画素間位置に対応するデータからなるデータ列であり、フィルタ演算係数Yが0未満である場合は、第1データ列の配列方向i番目のデータに対応する画素位置と配列方向i−1番目のデータに対応する画素位置との間の画素間位置に対応するデータからなるデータ列である。また、第2画素間データ列とは、フィルタ演算係数Yが0以上である場合は、第2データ列の配列方向i番目のデータに対応する画素位置と配列方向i−1番目のデータに対応する画素位置との間の画素間位置に対応するデータからなるデータ列であり、フィルタ演算係数Yが0未満である場合は、第2データ列の配列方向i番目のデータに対応する画素位置と配列方向i+1番目のデータに対応する画素位置との間の画素間位置に対応するデータからなるデータ列である。
本実施形態において、デフォーカス演算部163は、フィルタ演算係数Yが0以上である場合は、下記式(8)に示すように、第1ラインセンサ161d1からの出力信号に対してフィルタ処理を施し、フィルタ処理した第1ラインセンサ161d1の出力信号に応じたデータからなる第1画素間データ列を取得するとともに、下記式(9)に示すように、第2ラインセンサ161d2からの出力信号に対してフィルタ処理を施し、フィルタ処理した第2ラインセンサ161d2の出力信号に応じたデータからなる第2画素間データ列を取得する。
ここで、上記式(8)中、α[i],α[i+1]は、第1ラインセンサ161d1に配列された画素列を構成する複数の画素のうち、配列方向i,i+1番目の画素から出力された出力信号の強度であり、α’[i]は、フィルタ処理された第1ラインセンサ161d1の出力信号のうち、配列方向i番目の画素に対応する出力信号の強度である。また、上記式(9)中、β[i],β[i−1]は、第2ラインセンサ161d2に配列された画素列を構成する複数の画素のうち、配列方向i,i−1番目の画素から出力された出力信号の強度であり、β’[i]は、フィルタ処理された第2ラインセンサ161d2の出力信号のうち、配列方向i番目の画素に対応する出力信号の強度である。
ここで、上記式(8)中、α[i],α[i+1]は、第1ラインセンサ161d1に配列された画素列を構成する複数の画素のうち、配列方向i,i+1番目の画素から出力された出力信号の強度であり、α’[i]は、フィルタ処理された第1ラインセンサ161d1の出力信号のうち、配列方向i番目の画素に対応する出力信号の強度である。また、上記式(9)中、β[i],β[i−1]は、第2ラインセンサ161d2に配列された画素列を構成する複数の画素のうち、配列方向i,i−1番目の画素から出力された出力信号の強度であり、β’[i]は、フィルタ処理された第2ラインセンサ161d2の出力信号のうち、配列方向i番目の画素に対応する出力信号の強度である。
このように、本実施形態では、フィルタ演算係数Yが0以上である場合は、上記式(8),(9)に示すフィルタ処理を行うことで、第1ラインセンサ161d1を構成する各画素の画素位置から+Y/2画素だけ移動した画素間位置(第1ラインセンサ161d1を構成する各画素の画素位置から、画素の配列方向右側にY/2画素だけ移動した位置)に対応する出力信号を算出し、算出した出力信号に応じたデータからなる第1画素間データを取得するとともに、第2ラインセンサ161d2を構成する各画素の画素位置から−Y/2画素だけ移動した位置(第2ラインセンサ161d2を構成する各画素の画素位置から、画素の配列方向左側にY/2画素だけ移動した位置)に対応する出力信号を算出し、算出した出力信号に応じたデータからなる第2画素間データを取得する。
また、デフォーカス演算部163は、フィルタ演算係数Yが0未満である場合には、下記式(10)に示すように、第1ラインセンサ161d1からの出力信号に対してフィルタ処理を施し、フィルタ処理した第1ラインセンサ161d1の出力信号に応じたデータからなる第1画素間データ列を取得するとともに、下記式(11)に示すように、第2ラインセンサ161d2からの出力信号に対してフィルタ処理を施し、フィルタ処理した第2ラインセンサ161d2の出力信号に応じたデータからなる第2画素間データ列を取得する。
ここで、上記式(10)中、α[i],α[i−1]は、第1ラインセンサ161d1に配列された画素列を構成する複数の画素のうち、配列方向i,i−1番目の画素から出力された出力信号の強度であり、α’[i]は、フィルタ処理された第1ラインセンサ161d1の出力信号のうち、配列方向i番目の画素に対応する出力信号の強度である。また、上記式(11)中、β[i],β[i+1]は、第2ラインセンサ161d2に配列された画素列を構成する複数の画素のうち、配列方向i,i+1番目の画素から出力された出力信号の強度であり、β’[i]は、フィルタ処理された第2ラインセンサ161d2の出力信号のうち、配列方向i番目の画素に対応する出力信号の強度である。
ここで、上記式(10)中、α[i],α[i−1]は、第1ラインセンサ161d1に配列された画素列を構成する複数の画素のうち、配列方向i,i−1番目の画素から出力された出力信号の強度であり、α’[i]は、フィルタ処理された第1ラインセンサ161d1の出力信号のうち、配列方向i番目の画素に対応する出力信号の強度である。また、上記式(11)中、β[i],β[i+1]は、第2ラインセンサ161d2に配列された画素列を構成する複数の画素のうち、配列方向i,i+1番目の画素から出力された出力信号の強度であり、β’[i]は、フィルタ処理された第2ラインセンサ161d2の出力信号のうち、配列方向i番目の画素に対応する出力信号の強度である。
このように、本実施形態では、フィルタ演算係数Yが0未満である場合は、上記式(10),(11)に示すフィルタ処理を行うことで、第1ラインセンサ161d1を構成する各画素の画素位置から−Y/2画素だけ移動した画素間位置(第1ラインセンサ161d1を構成する各画素の画素位置から配列方向左側にY/2画素だけ移動した位置)に対応する出力信号を算出し、算出した出力信号に応じたデータからなる第1画素間データを取得するとともに、第2ラインセンサ161d2を構成する各画素の画素位置から+Y/2画素だけ移動した位置(第2ラインセンサ161d2を構成する各画素の画素位置から配列方向右側にY/2画素だけ移動した位置)に対応する出力信号を算出し、算出した出力信号に応じたデータからなる第2画素間データを取得する。
ここで、図6は、図4に示す第1ラインセンサ161d1からの出力信号、および図4に示す第2ラインセンサ161d2からの出力信号に対して、フィルタ処理を施して得られた第1ラインセンサ161d1の各画素の出力信号の強度および第2ラインセンサ161d2の各画素の出力信号の強度の一例を示す図である。図6では、図4と同様に、縦軸は出力信号の強度を示しており、横軸はラインセンサ161d1,161d2に配列された画素列を構成する各画素の画素番号を示している。なお、図6においては、フィルタ処理された出力信号の強度を、フィルタ処理された出力信号が出力された画素の画素番号の位置において示している。上記フィルタ処理を行うことで、図6に示すように、フィルタ処理した第1ラインセンサ161d1の各画素の出力信号の波形と第2ラインセンサ161d2の各画素の出力信号の波形とは、図4に示す第1ラインセンサ161d1の各画素の出力信号の波形と第2ラインセンサ161d2の各画素の出力信号の波形とに比べて、一致度が高くなり、フィルタ処理された一対の出力信号の相関度が大きくすることができる(ずれ量を小さくすることができる)。
ステップS108では、デフォーカス演算部163により、第1画素間データ列と第2画素間データ列との間の相関量C’(k)を算出する相関演算が行われ、続くステップS109では、デフォーカス演算部163により、ステップS108で算出した相関量C’(k)が極小となる極小値C’(Ls’)の内挿演算が行われ、内挿された相関量C’(k)の極小値C’(Ls’)を与えるシフト量Ls’が求められる。なお、第1画素間データ列と第2画素間データ列との間の相関量C’(k)の極小値C’(Ls’)は、第1データ列と第2データ列との間の相関量C(k)の極小値C(Ls)の近傍に存在するものと想定されるため、相関量C(k)が極小となるシフト量Lsを含む所定範囲のシフト量で、第1画素間データ列と第2画素間データ列との間の相関量C’(k)を算出することで、相関量C’(k)の内挿演算の時間を短縮することができる。たとえば、第1データ列と第2データ列との間の相関量C(k)が極小となるシフト量が3.5である場合には、第1画素間データ列と第2画素間データ列との間の相関量C’(k)のうち、シフト量2,3,4,5に対応する相関量C’(2),C’(3),C’(4),C’(5)のみを算出し、これらの相関量C’(k)を用いて、第1画素間データ列と第2画素間データ列との相関量C’(k)の極小値C’(Ls’)を内挿演算することができる。
ここで、第1画素間データ列および第2画素間データ列は、第1データ列および第2データ列が対応する画素位置から、Y/2画素分だけそれぞれ逆方向にずらした画素間位置に対応している。そのため、第1画素間データ列と第2画素間データ列との間のずれ量であるシフト量Ls’は、本来のシフト量よりも、フィルタ演算係数Yに相当するY画素分ずれた値となっている。そこで、ステップS110では、デフォーカス演算部163により、ステップS109で算出したシフト量Ls’を、フィルタ演算係数Yで補正して、補正したシフト量Ls’’を算出する処理が行われる。具体的には、デフォーカス演算部163は、下記式(12)に基づいて、シフト量Ls’’を算出する。
Ls’’=Ls’+Y …(12)
Ls’’=Ls’+Y …(12)
ステップS111では、デフォーカス演算部163により、ステップS110で算出したシフト量Ls’’に基づいて、デフォーカス量の算出が行われ、算出されたデフォーカス量が、レンズ駆動量演算部164へと出力される。なお、ステップS111のデフォーカス量の演算は、ステップS104と同様の方法で行うことができる。
ステップS112では、レンズ駆動量演算部164により、ステップS111で算出されたデフォーカス量に基づいて、レンズ駆動量Δdの演算が行われ、算出されたレンズ駆動量Δdが、レンズ駆動制御部165へ出力される。これにより、レンズ駆動制御部165により、レンズ駆動量演算部164から送られてきたレンズ駆動量Δdに基づいて、レンズ駆動モータ230が駆動され、フォーカスレンズ212の位置が調整される。なお、ステップS105において、デフォーカス量の信頼性が所定値よりも大きいと判断された場合も、ステップS112に進み、ステップS104で算出されたデフォーカス量に基づいて、レンズ駆動量Δdの演算が行われ(ステップS112)、算出されたレンズ駆動量Δdに基づいて、フォーカスレンズ212の位置の調整が行われる(ステップS113)。
以上のように、本実施形態では、一対のラインセンサ161d1,161d2を構成する各画素からの出力信号に、上記式(8),(9)、または上記式(10),(11)に示すフィルタ処理を施すことにより、一対のラインセンサ161d1,161d2を構成する各画素の間の画素間位置に対応する出力信号を算出し、画素間位置に対応する一対の出力信号に応じた第1画素間データ列と第2画素間データ列とを取得する。そして、取得した第1画素間データ列と第2画素間データ列との間の相関量C’(k)が極小となるシフト量Ls’に基づくデフォーカス量を用いて、焦点検出を行う。これにより、本実施形態によれば、たとえば、図5に示すように、第1データ列と第2データ列との間の相関量C(k)が極小となるシフト量が3.5に近い値である場合には、上記フィルタ処理を施すことにより、第1データ列に対応する画素間位置および第2データ列に対応する画素位置を、0.25画素ずつそれぞれ逆方向に移動させた画素間位置に対応する第1画素間データ列と第2画素間データ列とを算出することができ、図7に示すように、第1画素間データ列と第2画素間データ列との間の相関量C’(k)が極小となるシフト量C’(Ls’)を3に近い値で得ることができる。これにより、本実施形態では、以下のような問題を有効に解決することができる。たとえば、図5および図7に示す例において、相関量が実際に極小となる極小値(不図示)が、内挿された相関量の極小値の近傍に存在する場合、図5に示す例では、相関量C(k)が実際に極小となる極小値から大きく離れた相関量C(5)を用いて、相関量C(k)の極小値C(Ls)を内挿算出することとなるため、極小値C(Ls)の内挿演算の精度が低下し、焦点検出の精度が低下してしまう問題があった。これに対して、本実施形態では、図7に示す例のように、第1画素間データ列と第2画素間データ列との間の相関量C’(k)が実際に極小となる極小値が、相関量C’(k)のうち最も小さい相関量C’(3)の近傍に存在する。そのため、図7に示す例では、相関量C’(k)が実際に極小となる極小値から比較的近い相関量C’(2),C’(4)を用いて、相関量C’(k)の極小値C’(Ls’)の内挿演算を行うことができるため、相関量C’(k)の極小値C’(Ls’)の内挿演算の精度を高め、焦点検出の精度が高めることができる。特に、本実施形態では、空間周波数が低い場合には、焦点検出の精度を高める効果をより大きくすることができる。なお、図7は、第1画素間データ列と第2画素間データ列との間の相関量の一例を示す図である。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、上述した実施形態では、第1ラインセンサ161d1からの出力信号、および第2ラインセンサ161d2からの出力信号に対してフィルタ処理を施して、第1画素間データ列および第2画素間データ列を取得し、第1画素間データ列と第2画素間データ列との相関量C’(k)を算出しているが、第1ラインセンサ161d1からの出力信号のみに対してフィルタ処理を施して、第1画素間データ列を取得し、第1画素間データ列と第2データ列との間の相関量を、相関量C’(k)として算出する構成としてもよい。
また、上述した実施形態では、フィルタ演算係数Yを、上記式(7)に基づいて演算しているが、この演算方法に限定されるものではなく、たとえば、フィルタ演算係数Yを、下記式(13)に基づいて算出する構成としてもよい。
Y=Ls−Int(Ls) …(13)
Y=Ls−Int(Ls) …(13)
なお、上述した実施形態のカメラ1は特に限定されず、例えば、デジタルビデオカメラ、レンズ一体型のデジタルカメラ、携帯電話用のカメラなどのその他の光学機器に本発明を適用してもよい。
1…一眼レフデジタルカメラ
100…カメラボディ
110…撮像素子
150…操作部
161…焦点検出モジュール
161d1,161d2…ラインセンサ
162…AF−CCD制御部
163…デフォーカス演算部
164…レンズ駆動量演算部
165…レンズ駆動制御部
170…カメラ制御部
200…レンズ鏡筒
212…フォーカスレンズ
230…フォーカスレンズ駆動モータ
250…レンズ制御部
100…カメラボディ
110…撮像素子
150…操作部
161…焦点検出モジュール
161d1,161d2…ラインセンサ
162…AF−CCD制御部
163…デフォーカス演算部
164…レンズ駆動量演算部
165…レンズ駆動制御部
170…カメラ制御部
200…レンズ鏡筒
212…フォーカスレンズ
230…フォーカスレンズ駆動モータ
250…レンズ制御部
Claims (8)
- 光学系を通って一対の像を形成する一対の光束を受光する、一次元状に配列した複数の画素からなる一対の受光センサを備え、前記一対の受光センサからの出力を、前記画素位置に対応する複数のデータが一次元状に配列した第1データ列、および前記画素位置に対応する複数のデータが一次元状に配列した第2データ列、としてそれぞれ出力する受光部と、
前記第1データ列に対して、フィルタ処理を施すことにより、画素間位置における複数のデータからなる第1画素間データ列を演算するフィルタ処理部と、
前記第1画素間データ列と前記第2データ列とを、画素間隔を単位とした変位量で、一次元状に相対的に変位させながら、前記第1画素間データ列と前記第2データ列との間で相関量を演算し、該相関量の極値が得られる変位量を第1変位量として演算する第1変位量演算部と、
前記第1変位量に基づいて、前記光学系の焦点状態を検出する焦点検出部と、を備えることを特徴とする焦点検出装置。 - 請求項1に記載の焦点検出装置であって、
前記フィルタ処理部は、前記第1データ列に対するフィルタ処理とは異なるフィルタ処理を、前記第2データ列に施すことにより、画素間位置における複数のデータからなる第2画素間データ列を演算し、
前記第1変位量演算部は、前記第1画素間データ列と前記第2画素間データ列との間で相関量を演算し、該相関量の極値が得られる変位量を前記第1変位量として演算することを特徴とする焦点検出装置。 - 請求項2に記載の焦点検出装置であって、
前記フィルタ処理部は、前記フィルタ処理により、前記第1データ列に対応する画素位置および前記第2データ列に対応する画素位置から、それぞれ同じ距離だけ逆方向にずらした画素間位置に対応する、前記第1画素間データ列および前記第2画素間データ列を演算することを特徴とする焦点検出装置。 - 請求項3に記載の焦点検出装置であって、
前記第1データ列と前記第2データ列とを、画素間隔を単位とした変位量で、一次元状に相対的に変位させながら、前記第1データ列と前記第2データ列との間で相関量を演算し、該相関量の極値が得られる変位量を第2変位量として演算する第2変位量演算部をさらに有し、
前記フィルタ処理部は、前記第2変位量演算部により算出された前記第2変位量に基づいて、前記フィルタ処理を行うか否かを判断することを特徴とする焦点検出装置。 - 請求項4に記載の焦点検出装置であって、
前記フィルタ処理部は、前記第2変位量の信頼性が所定値以下である場合に、前記フィルタ処理を行うことを特徴とする焦点検出装置。 - 請求項4または5に記載の焦点検出装置であって、
前記フィルタ処理部は、下記式(I)に基づいて、フィルタ演算係数を算出し、算出した前記フィルタ演算係数が0以上である場合には、下記式(II)および下記式(III)に従って、前記第1データ列および前記第2データ列に前記フィルタ処理を施し、算出した前記フィルタ演算係数が0未満である場合には、下記式(IV)および下記式(V)に従って、前記第1データ列および前記第2データ列に前記フィルタ処理を施すことを特徴とする焦点検出装置。
- 光学系を通って一対の像を形成する一対の光束を受光する、一次元状に配列した複数の画素からなる一対の受光センサを備え、前記一対の受光センサからの出力を、前記画素位置に対応する複数のデータが一次元状に配列した第1データ列、および前記画素位置に対応する複数のデータが一次元状に配列した第2データ列、としてそれぞれ出力する受光部と、
前記第1データ列に基づいて、画素間位置における複数のデータからなる第1画素間データ列を演算し、前記第1画素間データ列と前記第2データ列とを、画素間隔を単位とした変位量で、一次元状に相対的に変位させながら、前記第1画素間データ列と前記第2データ列との間で相関量を演算し、該相関量の極値が得られる変位量を第1変位量として演算する第1変位量演算部と、
前記第1変位量に基づいて、前記光学系の焦点状態を検出する焦点検出部と、を備えることを特徴とする焦点検出装置。 - 請求項1〜7のいずれかに記載の焦点検出装置を備える撮像装置。
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JP2011223063A JP2013083768A (ja) | 2011-10-07 | 2011-10-07 | 焦点検出装置および撮像装置 |
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