JP7187185B2 - 撮像装置およびその制御方法 - Google Patents
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Description
図1は、本実施形態の撮像装置の構成例を示す図である。
本実施形態の撮像装置は、例えば、デジタルカメラである。撮像装置は、撮像素子100、駆動ユニット900、レンズ部1401、レンズ駆動装置1402、シャッタ1403、シャッタ駆動装置1404、移動量検出部1405、撮像信号処理回路1406を備える。また、撮像装置は、タイミング発生部1407、メモリ部1408、全体制御・演算部1409、記録媒体制御I/F部1410、記録媒体1411、表示部1412、測光装置1413を備える。
撮像素子100は、画素部(画素アレイ)101と、画素部101における行を選択する垂直選択回路102、画素部101における列を選択する水平選択回路104を備える。また、撮像素子100は、画素部101中の画素のうち、垂直選択回路102によって選択される画素の信号を読み出す読み出し回路103、各回路の動作モードなどを外部装置から決定するためのシリアルインターフェイス105を備える。
撮像素子は、一つのマイクロレンズ202に対して複数の光電変換部を有する画素201を備える。図3では、画素201は、PD(フォトダイオード)203とPD204という複数のPDを有する。また、画素201は、PD203とPD204の各々の信号を読み出す転送スイッチ205、206と、PDの信号を一時的に蓄積するフローティングディフュージョン207を有する。画素201は、図示された構成要素以外にも、後述する複数の構成要素を備える。なお、この例では、画素201において、PDが水平方向に分割されているが、PDの分割方向は、垂直方向でもよい。また、PDの分割は、2分割に限定されない。
画素部101には、2次元の画像を提供するために、図3を参照して説明したような画素が複数2次元アレイ状に配列されている。図4中の画素301、302、303、304は、図3中の画素201に対応する。PD301L、302L、303L、304Lは、図3のPD203に対応する。PD301R、302R、303R、304Rは、図3のPD204に対応する。
図5を参照して、撮像光学系の射出瞳を通過した光束の撮像素子100への入射について説明する。断面401は、画素部の断面を示す。マイクロレンズ402は、図3のマイクロレンズ202に対応する。フィルタ403は、カラーフィルタを示す。PD404、405は、各々図3のPD203、PD204に対応する。射出瞳406は、撮像光学系の射出瞳を示す。
図6(A)は、撮像素子100の測距領域の1行に配置された画素配置を示す。測距領域は、A像信号とB像信号とに基づく相関演算の対象領域である。図6(A)は、合焦状態でのA像信号とB像信号を示す。図6(B)は、前ピン状態でのA像信号とB像信号を示す。図6(C)は、後ピン状態でのA像信号とB像信号を示す。
図7(A)に示す撮像素子100の画素部101での測距領域602は、位置601を中心にして、X方向にpからq列、Y方向にrからs行までの範囲である。シフト量は、-Imaxから+Imaxまでである。実質的な測距領域は、シフト量も含んだ測距領域603である。図7(B)は、図7(A)に示す測距領域602と異なる測距領域を用いた測距を行う例を示す。図7(B)に示す例のように、測距領域をずらすことで、画面上の任意の場所で相関演算を行うことが可能である。
図9に示す相関波形C(I)は、シフト量IずらしたときのAラインとBラインの相関値を示す。相関値を算出するために、Aラインの画素の像とBラインの画素の像の差の絶対値の総和を算出する場合には、相関波形C(I)の出力が最も低い場所のIが、最も相関があるIとして求まる。
駆動ユニット900が、全体制御・演算部1409の制御にしたがって、撮像素子100を駆動させる。駆動ユニット900は、可動ユニット901と固定ユニット902とを有する。
測距演算がスタートすると、S1001において、全体制御・演算部1409が、撮像素子100の初期位置の回転角をθ=0として記憶する。続いて、S1002において、全体制御・演算部1409が、θ=0の位置の撮像素子100から、A像とB像を取得する。
撮像装置が撮像素子100を回転させた場合、撮像領域において、被写体が撮像素子100の回転角中心に存在する場合は、被写体像が回転する。
図12(A)は、回転前の被写体1000が結像する様子を示す。図12(B)は、回転前の被写体1000と、回転後の被写体1001が結像する様子を示す。回転角中心からずれた位置に被写体がいる場合は、被写体は角度と共に、上下左右方向にもずれてしまう。したがって、この場合は、全体制御・演算部1409は、撮像領域における被写体領域の位置に基づいて、被写体領域の上下左右方向の位置のずれを算出し、算出したずれに応じて、測距領域を変更するようにしてもよい。
また、全体制御・演算部1409が、測距範囲内においてY=r~sまでの測距演算を行う場合に、A像とB像の行間を間引いて相関演算を行ってもよいし、行毎にA像とB像を加算してから相関演算してもよい。これにより、相関演算の処理が軽くなり、結果演算に伴う消費電力が低減したり、より高度な演算を行ったりすることが可能となる。ただし、像信号の加算や間引きをすればするほど、横線の検知能力が落ちる。例えば、全行について相関演算を行う場合には、水平からわずかにずれた横線であれば、ある程度高い信頼度の相関演算を行えるが、像信号を加算した場合には、斜め情報が欠落してしまうため、相関演算の精度が落ちてしまう。したがって、像信号を加算する場合には、回転による検知能力を向上するため、図11のS1006で行う撮像素子100の回転の1ステップに対応する角度を大きくし、相関演算の精度を上げるようにしてもよい。また、撮像素子100を回転させるときは、信頼度が低いので、撮像素子100を回転するとともに、測距領域の行数を多くしてもよい。
図13は、実施例2の撮像装置による測距演算を説明するフローチャートである。
実施例2の撮像装置は、現在のフレームの相関演算の信頼度と、前回のフレームの相関演算の信頼度とを比較し、より相関演算の信頼度が高いフレームの相関演算結果を用いて、焦点調節処理を実行する。
図13のS1005において、θがθmaxを超えていない場合は、処理がS1201に進む。S1201において、全体制御・演算部1409が、ΔC(n)がΔC(n-1)より大きいか、すなわち現在のフレームでの相関演算の信頼度が前回のフレームでの相関演算の信頼度より低いかを判断する。ΔC(n)がΔC(n-1)より大きくない場合、すなわち現在のフレームでの相関演算の信頼度が前回のフレームでの相関演算の信頼度より高い場合は、処理がS1006に進む。そして、S1006において、全体制御・演算部1409が、撮像素子100を回転させる。ΔC(n)がΔC(n-1)より大きい場合、すなわち現在のフレームでの相関演算の信頼度が前回のフレームでの相関演算の信頼度より低い場合は、処理がS1007に進む。つまり、全体制御・演算部1409は、撮像素子100を回転しても、相関演算の信頼度が落ちたときには、相関演算を終了し、取得済みの信頼度のうち、最も高い信頼度に対応する相関演算に基づくデフォーカス量を用いてフォーカスレンズを駆動する。これにより、θ<θmaxの範囲内で最も相関演算の信頼度が高いときの相関演算結果に基づいて焦点調節処理を行うことができる。
図14は、実施例3の撮像装置による測距演算を説明するフローチャートである。
実施例3の撮像装置は、撮像素子100の回転によって相関演算の信頼度が落ちたときに、撮像素子100を逆方向に回転させる。
図14に示す各ステップのうち、図11、図13に示すステップと同じステップ番号が付けられたステップについては、図11、図13に示すステップにおける処理と同じ処理が実行される。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
1406 撮像信号処理回路
Claims (11)
- 撮像素子が備える複数の光電変換部から、撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過する光束に対応する一対の像信号を取得する取得手段と、
前記取得された一対の像信号に基づいて、位相差検出のための相関演算を行う制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記相関演算に基づき焦点調節用のレンズを駆動させる測距演算が実行されるごとに、前記相関演算の信頼度に応じて、前記撮像素子を測距開始時の初期位置から光軸に垂直な平面内で回転する制御を実行する
ことを特徴とする撮像装置。 - 前記制御手段は、前記相関演算の信頼度が所定値より低い場合に、前記撮像素子を回転し、前記回転された撮像素子から取得される一対の像信号に基づいて、前記相関演算を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 前記制御手段は、前記信頼度が所定値より高い場合の前記相関演算に基づくデフォーカス量を用いて、焦点調節用のレンズを駆動する
ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。 - 前記制御手段は、前記信頼度が所定値より低い場合に、現在の信頼度が前回の信頼度より高いときは、前記撮像素子を回転する
ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の撮像装置。 - 前記制御手段は、前記撮像素子を回転する場合に、撮像領域における被写体領域の位置に応じて、前記相関演算の対象領域を変更する
ことを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。 - 前記制御手段は、現在の前記信頼度が前回の前記信頼度より低い場合は、取得済みの信頼度のうち、最も高い信頼度に対応する前記相関演算に基づくデフォーカス量を用いて、焦点調節用のレンズを駆動する
ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の撮像装置。 - 前記制御手段は、現在の前記信頼度が前回の前記信頼度より高い場合に、前記撮像素子を第1の方向に回転し、現在の前記信頼度が前回の前記信頼度より低い場合に、前記撮像素子を前記第1の方向と逆方向の第2の方向に回転する
ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の撮像装置。 - 前記制御手段は、前記撮像素子の回転後に前記撮像素子から得られる撮像画像を補正することによって、前記撮像素子の回転前の撮像画像を復元する
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 前記撮像素子は、1つのマイクロレンズに対して複数の光電変換部を有する画素を備える
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 前記1つのマイクロレンズに対する画素が有する前記複数の光電変換部は、水平方向または垂直方向に分割されている
ことを特徴とする請求項9に記載の撮像装置。 - 撮像素子を備える撮像装置の制御方法であって、
前記撮像素子が備える複数の光電変換部から、撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過する光束に対応する一対の像信号を取得する取得工程と、
前記取得された一対の像信号に基づいて相関演算を行う制御工程とを有し、
前記制御工程では、前記相関演算に基づき焦点調節用のレンズを駆動させる測距演算が実行されるごとに、前記相関演算の信頼性に応じて、前記撮像素子を測距開始時の初期位置から光軸に垂直な平面内で回転する制御を実行する
ことを特徴とする制御方法。
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