JP2013079687A - トルク伝達機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動軸とロータとの間における確実なトルク伝達と、駆動軸とロータとの間における流体の通過を防止することが可能なトルク伝達機構の提供にある。
【解決手段】断面円形の駆動軸15と、駆動軸15が圧入される断面円形の軸孔35を備えたロータ26と、を有し、軸孔35への駆動軸15の圧入によりロータ26と駆動軸15を互いに締結する圧入締結部が形成され、圧入締結部を通じて駆動軸15とロータ26との間でトルクを伝達するトルク伝達機構である。駆動軸15は、圧入締結部に対応する圧入軸部を有し、圧入軸部は、外周面の一部が非円周面に形成された非円筒部38と、外周面が円周面である円筒部39と、を備えた。
【選択図】図4

Description

この発明は、トルク伝達機構に関し、特に、ロータの軸孔に圧入により固定されたシャフトを備えたトルク伝達機構に関する。
従来のトルク伝達機構としては、例えば、特許文献1に開示された回転シャフトの結合構造を挙げることができる。
特許文献1に開示された回転シャフトの結合構造では、端部内周面の軸方向に内周歯が形成された筒状のスリーブと、端部外周面の軸方向に内周歯に係合する外周歯が形成された棒状のシャフトが備えられている。
この回転シャフトの結合構造におけるシャフトとスリーブは、シャフトがスリーブに圧入されることにより互いに結合される。
スリーブの端部内周面とシャフトの端部外周面との間に、内周歯と外周歯とが互いに係合せず、圧入によるスリーブ又はシャフトの変形を許容する隙間が形成されている。
この回転シャフトの結合構造によれば、外周歯と内周歯が係合せず、シャフトとスリーブとの間に隙間が形成されるので、圧入によって生じるシャフト又はスリーブの変形を許容することができ、容易かつ確実にシャフトとスリーブとを結合することができる。
特開2004−340181号公報
しかしながら、特許文献1に開示された回転シャフトの結合構造では、シャフトに外周歯を形成し、スリーブに内周歯を形成する必要があるため、シャフトおよびスリーブの加工に時間が係る。
また、シャフトとスリーブとの間に隙間が、スリーブとシャフトとの圧入範囲の軸方向にわたって形成されているため、この隙間を流体が通過するという問題がある。
例えば、特許文献1に開示された回転シャフトの結合構造を圧縮機やポンプ等の流体機械に適用した場合、シャフトとスリーブの隙間を流体が通過することにより流体漏洩の発生を助長するおそれがある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、シャフトとロータとの間における確実なトルク伝達と、シャフトとロータとの間における流体の通過を防止することが可能なトルク伝達機構の提供にある。
上記の課題を解決するために、本発明は、断面円形のシャフトと、前記シャフトが圧入される断面円形の軸孔を備えたロータと、を有し、前記軸孔への前記シャフトの圧入により前記ロータと前記シャフトを互いに締結する圧入締結部が形成され、前記圧入締結部を通じて前記シャフトと前記ロータとの間でトルクを伝達するトルク伝達機構において、前記シャフトは、前記圧入締結部に対応する圧入軸部を有し、前記圧入軸部は、外周面の一部が非円周面に形成された非円筒部と、外周面が円周面である円筒部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ロータの軸孔へのシャフトの圧入によりロータとシャフトとを締結する圧入締結部が形成される。
圧入締結部において円筒部に対応する部位では、円筒部の軸孔への圧入により軸孔が均等な円形に広がる。
一方、圧入締結部において非円筒部に対応する部位では、非円筒部の軸孔への圧入により、軸孔が非円形となるように変形する。
このため、非円筒部とロータとは径方向へ相対回転不能な状態となり、シャフトのトルクをロータへ確実に伝達することができる。
また、シャフトの円筒部はロータの軸孔を塞いでいる状態にあり、軸孔の一方の開口から他方の開口への流体の通過を妨げることができる。
また、本発明は、上記のトルク伝達機構において、前記非円周面は平面である構成としてもよい。
この場合、非円周面を加工が容易な平面とすることにより、非円筒部を形成することができる。
また、本発明は、上記のトルク伝達機構において、前記圧入軸部は、前記シャフトの軸心に対称配置された一対の前記非円周面を備えている構成としてもよい。
この場合、非円筒部がシャフトの軸心に対称配置されていることから、バランス良くシャフトを回転させることができる。
本発明によれば、シャフトとロータとの間における確実なトルク伝達と、シャフトとロータとの間における流体の通過を防止することが可能なトルク伝達機構を提供することができる。
第1の実施形態に係るトルク伝達機構を適用したルーツ式過給機の横断面図である。 第1の実施形態に係るルーツ式過給機の正面図である。 第1の実施形態に係るトルク伝達機構の要部を分解して示す横断面図である。 (a)は非円筒部における軸方向と直角に破断した破断図であり、(b)は円筒部における軸方向と直角に破断した破断図である。 第2の実施形態に係るトルク伝達機構の要部を分解して示す横断面図である。 (a)は非円筒部における軸方向と直角に破断した破断図であり、(b)は円筒部における軸方向と直角に破断した破断図である。 変形例に係るトルク伝達機構の駆動軸の斜視図である。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係るトルク伝達機構を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明のトルク伝達機構を適用したルーツ式過給機の横断面図である。
以下、第1の実施形態に係るルーツ式過給機を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るルーツ式過給機のハウジング11は、ギヤハウジング体12と、ギヤハウジング体12に接合される第1ロータハウジング体13と、第1ロータハウジング体13に接合される第2ロータハウジング体14と、を有する。
ハウジング11内には、外部駆動源(図示せず)の駆動力が入力されて駆動されるシャフトとしての駆動軸15と、タイミングギヤを介して駆動軸15により同期回転される別のシャフトとしての従動軸16と、が設置されている。
駆動軸15および従動軸16は鉄系金属材料により形成されている。
駆動軸15はギヤハウジング体12と、第1ロータハウジング体13を貫通する。
駆動軸15のギヤハウジング体12側の端部には、プーリー17が固定されている。
プーリー17には、外部駆動源の駆動力を伝達する伝達ベルト18が掛装されている。
外部駆動源の駆動力は伝達ベルト18を介してプーリー17に伝達され、駆動軸15はプーリー17の回転により回転される。
駆動軸15は、ギヤハウジング体12に設けた第1ラジアル軸受19及び第1ロータハウジング体13に設けた第2ラジアル軸受20によりハウジング11に対して回転自在である。
従動軸16は、ギヤハウジング体12に設けた第3ラジアル軸受21及び第1ロータハウジング体13に設けた第4ラジアル軸受22によりハウジング11に対して回転自在である。
第2ラジアル軸受20、第4ラジアル軸受22における転動体は複列式となっており、第1ラジアル軸受19、第3ラジアル軸受21の転動体は単列式となっている。
ギヤハウジング体12には、駆動軸15の回転を従動軸16に伝達するタイミングギヤを収容するギヤ室23が形成されている。
タイミングギヤは駆動側ギヤ24と従動側ギヤ25から構成されている。
ギヤ室23には、駆動軸15に固定される駆動側ギヤ24と、駆動側ギヤ24と噛合し、従動軸16に固定される従動側ギヤ25が収容されている。
駆動側ギヤ24と従動側ギヤ25が噛合して駆動軸15の回転を従動軸16に伝達するから、タイミングギヤは従動軸16を駆動軸15の回転方向と反対方向へ同期回転させる機能を有する。
駆動軸15の第2ロータハウジング体14側の軸端には一方のロータ26が連結固定されている。
ロータ26の軸心と駆動軸15の軸心は一致しており、ロータ26と駆動軸15とは同軸となっている。
従動軸16の第2ロータハウジング体14側の軸端には、他方のロータ27が連結固定されている。
ロータ26、27はアルミ系金属材料により形成されており、駆動軸15および従動軸16よりも硬度は小さい。
ロータ27の軸心と駆動軸15も軸心は一致し、ロータ27と従動軸16は同軸となっている。
なお、駆動軸15のトルクをロータ26に伝達するトルク伝達機構と、従動軸16のトルクをロータ27に伝達するトルク伝達機構の詳細については後述する。
駆動軸15はロータ26を片持ちで支持し、従動軸16はロータ27を片持ちで支持するから、駆動軸15及び従動軸16のロータ側軸端は自由端である。
ロータ26は、ロータ26の軸心方向と平行な面となる外周面26Aと、ロータ26の軸心方向と直角な面となる一対の端面26B、26Cと、を備えている。
ロータ27は、ロータ27の軸心方向と平行な面となる外周面27Aと、ロータ27の軸心方向と直角な面となる一対の端面27B、27Cと、を備えている。
図1に示すように、端面26B、27Bは軸支側の端面であり、端面26C、27Cは自由端側の端面である。
図2に示すように、ロータ26、27を軸心方向から見るとロータ26、27は繭型状の輪郭を持つ。
駆動側のロータ26と従動側のロータ27は90度の位相で相互に噛合する。
第1ロータハウジング体13には、第2ラジアル軸受20及び第4ラジアル軸受22が設置され、駆動軸15及び従動軸16を軸支する軸支部13Aと、軸支部13Aから第2ロータハウジング体14へ向けて延設された周壁部13Bを備えている。
図1に示すように、軸支部13Aは、ロータ26、27の端面26B、27Bと対向する対向壁面13Cを備えている。
周壁部13Bは、ロータ26の外周面26Aおよびロータ27の外周面27Aと対向する周壁面13Dを備えている。
対向壁面13C及び周壁面13Dはロータ収容空間を区画形成する。
ロータ収容空間は第2ロータハウジング体14と第1ロータハウジング体13との接合により作動室28を形成する。
図2に示すように、周壁部13Bの上面にはロータ収容空間と連通する吸入口29が形成され、周壁部13Bの下面には空間部と連通する吐出口30が形成されている。
第1ロータハウジング体13の周壁部13Bの端面には、環状のシール部材31を装着する環状溝が形成されている。
シール部材31は作動室28から外部への作動流体の漏洩を防止する。
本実施形態の作動流体は空気であり、具体的には、エンジンへの給気用の空気である。
第2ロータハウジング体14と第1ロータハウジング体13との接合により作動室28が形成されるが、この実施形態の第2ロータハウジング体14は板状である。
第2ロータハウジング体14は、ロータ26、27の端面26C、27Cと対向する内壁面14Aと、第1ロータハウジング体13の周壁部13Bの端面と接合される接合面14Bと、を備えている。
第2ロータハウジング体14における内壁面14A及び接合面14Bは同一平面となるように形成されている。
第1ロータハウジング体13と第2ロータハウジング体14とは、図示しない固定用のボルト及びナットにより接合される。
図2に示すように、第2ロータハウジング体14の四隅には固定用のボルトを挿通するためのボルト孔14Cが形成されている。
なお、作動室28からの作動流体の漏洩を防止する軸シール部材32が、第1ロータハウジング体13において第2ラジアル軸受20と作動室28との間に備えられている。
ギヤ室23から潤滑油や作動流体の漏洩を防止する軸シール部材33は、ギヤハウジング体12において駆動側ギヤ24と第1ラジアル軸受19との間に備えられている。
従動軸16において作動室28からギヤ室23への作動流体の漏洩を防止する軸シール部材34は、第4ラジアル軸受22と作動室28との間に備えられている。
次に、シャフトとしての駆動軸15とロータ26との間でトルクを伝達するトルク伝達機構について説明する。
図3(a)に示すように、ロータ26には断面円形の軸孔35が形成されており、軸孔35に断面円形の駆動軸15が圧入される。
駆動軸15の外周径D1は、ロータ26の軸孔35の内周径D2よりも大きく設定され、駆動軸15の外周径D1とロータ26の軸孔35の内周径D2との差が圧入代△Dとして設定されている。
図1に示すように、ロータ26の軸孔35への駆動軸15の圧入によりロータ26と駆動軸15を互いに締結する圧入締結部Sが形成される。
本実施形態のトルク伝達機構は、圧入締結部Sを通じて駆動軸15とロータ26との間でトルクを伝達する。
図3に示すように、駆動軸15は、圧入締結部Sに対応する圧入軸部36と、圧入軸部36を除く非圧入軸部37を有している。
圧入軸部36は、外周面の一部が非円周面に形成された非円筒部38と、外周面が円周面である円筒部39と、を備えている。
本実施形態では、駆動軸15の第2ロータハウジング体14側の端部寄りに、非円筒部38が形成されており、円筒部39は、駆動軸15の軸方向において非円筒部38と隣接して形成されている。
図3に示すように、非円筒部38には平面加工された平面40が形成されている。
図4(a)に示すように、非円筒部38における駆動軸15の軸方向と直角の断面は円弧Aと直線Lにより形成される。
このため、断面において円弧Aと直線Lとの間にエッジ部41がそれぞれ形成される。
駆動軸15がロータ26の軸孔に圧入された状態では、円弧Aに対応するロータ26の部位は圧入代△Dに応じて軸孔35がそのまま拡大するように変形するが、非円筒部38に対応するロータ26の部位は軸孔35を非円形となるように変形する。
図4(a)に示すように、具体的には、エッジ部41の間では、軸孔35を形成するロータ26の内壁面と平面40との間に隙間Eが存在し、軸孔35の内壁面の断面が非円弧となる。
このため、エッジ部41がロータ26に食い込む状態となり、駆動軸15とロータ26との相対回転が妨げられ、駆動軸15のトルクをロータ26へ伝達することが可能である。
なお、隙間Eに別の部材を充填して駆動軸15の回転バランスの向上を図るようにしてもよい。
図4(b)に示すように、圧入軸部36の円筒部39における駆動軸15の軸方向と直角の断面は完全な円形であり、駆動軸15がロータ26の軸孔35に圧入された状態では、圧入代△Dに応じて軸孔35が円形のまま拡大するようにロータ26が主に変形する。
圧入軸部36の円筒部39では、圧入による摩擦力により駆動軸15のトルクをロータ26へ伝達することが可能である。
圧入軸部36において円筒部39が軸孔35を塞ぐので、軸孔35の内壁面と駆動軸15の円筒部39との間に隙間は存在しない。
次に、シャフトとしての従動軸16とロータ27との間でトルクを伝達するトルク伝達機構について説明する。
基本的には、従動軸16とロータ27との間でトルクを伝達するトルク伝達機構は、駆動軸15とロータ26との間でトルクを伝達するトルク伝達機構と同じ構成である。
図3に示すように、ロータ27には断面円形の軸孔45が形成されており、軸孔45に断面円形の従動軸16が圧入される。
従動軸16の外周径D1は、ロータ27の軸孔45の内周径D2よりも大きく設定され、従動軸16の外周径D1とロータ27の軸孔45の内周径D2との差が圧入代△Dとして設定されている。
図1に示すように、ロータ27の軸孔への従動軸16の圧入によりロータ27と従動軸16を互いに締結する圧入締結部Sが形成される。
本実施形態のトルク伝達機構は、圧入締結部Sを通じて従動軸16とロータ27との間でトルクを伝達する。
図3に示すように、従動軸16は、圧入締結部Sに対応する圧入軸部46と、圧入締結部Sと対応しない非圧入軸部47を有している。
圧入軸部46は、外周面の一部が非円周面に形成された非円筒部48と、外周面が円周面である円筒部49と、を備えている。
本実施形態では、従動軸16の第2ロータハウジング体14側の端部寄りに、非円筒部48が形成されており、円筒部49は、従動軸16の軸方向において非円筒部48と隣接して形成されている。
図3に示すように、非円筒部48では平面加工された平面50が形成されており、非円筒部48における従動軸16の軸方向と直角の断面は円弧Aと直線Lにより形成される。
このため、断面において円弧Aと直線Lとの間にエッジ部51がそれぞれ形成される。
従動軸16が軸孔45に圧入された状態では、円弧Aに対応するロータ27の部位は圧入代△Dに応じて軸孔45がそのまま拡大するように変形するが、非円筒部48に対応するロータ27の部位は軸孔45を非円形となるように変形する。
図4(a)に示すように、具体的には、エッジ部51の間では、平面50と内壁面との間に隙間Eがあり、軸孔45の内壁面の断面が非円弧となる。
このため、エッジ部がロータ27に食い込む状態となり、従動軸16とロータ27との相対回転が妨げられ、従動軸16のトルクをロータ27へ伝達することが可能である。
なお、隙間Eに別の部材を充填して従動軸16の回転バランスの向上を図るようにしてもよい。
図4(b)に示すように、圧入軸部46の円筒部49における従動軸16の軸方向と直角の断面は完全な円形であり、従動軸16がロータ27の軸孔45に圧入された状態では、圧入代△Dに応じて軸孔45が円形のまま拡大するようにロータ27が主に変形する。
圧入軸部46の円筒部49では、圧入による摩擦力により従動軸16のトルクをロータ27へ伝達することが可能である。
圧入軸部46において円筒部49が軸孔45を塞ぎ、軸孔45の内壁面と従動軸16の円筒部49との間に隙間は存在しない。
次に、この実施形態に係るルーツ式過給機の動作について説明する。
外部駆動源が駆動され、外部駆動源からの駆動力が伝達ベルト18を介してプーリー17に伝達されると、駆動軸15に回転力が入力されて駆動軸15は回転する。
駆動軸15が回転すると、従動側ギヤ25を介して従動軸16が駆動軸15とは反対方向へ同期回転する。
駆動軸15側の圧入締結部Sにおいて、駆動軸15のトルクがロータ26へ伝達され、駆動軸15およびロータ26は一体回転する。
このとき、駆動軸15のトルクは、圧入軸部36おけるエッジ部41のロータ26への食い込みおよび圧入によるロータ26との締結と、非圧入軸部37の圧入によるロータ26との締結により、ロータ26へ伝達される。
一方、従動軸16側の圧入締結部Sにおいて、従動軸16のトルクがロータ27へ伝達され、従動軸16およびロータ27は一体回転する。
このとき、従動軸16のトルクは、圧入軸部46おけるエッジ部51のロータ27への食い込みおよび圧入によるロータ27との締結と、非圧入軸部47の圧入によるロータ27との締結により、ロータ27へ伝達される。
駆動軸15と従動軸16が互いに異なる方向へ回転する相対回転を行うことにより、作動室28におけるロータ26、27が互いに反対方向へ回転する。
ロータ26、27の回転により吸入口29から作動流体が作動室28へ吸入されるとともに、作動室28内の作動流体は吐出口30から吐出される。
なお、ロータ26の軸孔35は駆動軸15の円筒部39が塞いでおり、同様に、ロータ27の軸孔45は従動軸16の円筒部49が塞いでおり、軸孔35、45の一方の開口から他方の開口への流体の通過を妨げる。
このため、作動流体が軸孔35、45を通過することはない。
この実施形態は以下の効果を奏する。
(1)ロータ26と駆動軸15とを締結する圧入締結部Sの円筒部39に対応する部位では、円筒部39の軸孔35への駆動軸15の圧入により軸孔35が均等な円形に広がる。一方、圧入締結部Sの非円筒部38に対応する部位では、非円筒部38の軸孔35への圧入により、軸孔35が非円形となるように変形する。このため、非円筒部38は非円形の軸孔35においてロータ26との径方向への相対回転不能な状態となり、駆動軸15のトルクをロータ26へ確実に伝達することができる。また、従動軸16とロータ27とのトルク伝達機構についても駆動軸15とロータ26とのトルク伝達機構と同じ作用効果を奏する。
(2)円筒部39は軸孔35を塞いでいる状態にあり、軸孔35における流体の通過が妨げられることから、例えば、作動室28からの作動流体の漏洩をより抑制しやすくなる。
(3)非円周面は平面40(50)であるから、非円周面を加工が容易な平面40(50)とすることにより、非円筒部38(48)を容易に形成することができる。このため、駆動軸15および従動軸16に対応する平面40、50を加工するだけで、確実なトルク伝達機構を実現することができる。
(4)駆動軸15の円筒部39とロータ26との圧入による締結力が低下しても、エッジ部41のロータ26への食い込みにより、駆動軸15とロータ26との相対回転は確実に防止される。従って、例えば、ロータ26や駆動軸15等の熱膨張や熱収縮が繰り返される環境であっても、ロータ26と駆動軸15との締結を維持することができる。また、従動軸16とロータ27とのトルク伝達機構についても、駆動軸15とロータ26のトルク伝達機構と同様の作用効果を奏する。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係るトルク伝達機構を図面に基づいて説明する。
本実施形態は、第1の実施形態と同様にルーツ式過給機にトルク伝達機構を適用した例である。
本実施形態に係るトルク伝達機構では、第1の実施形態の駆動軸15および従動軸16の構成が異なる。
従って、第1の実施形態と共通する構成については、第1の実施形態の説明を援用してその説明を省略し、第1の実施形態で用いた符号を共通して用いる。
図5に示すように、駆動軸61の外周径D1は、ロータ26の軸孔35の内周径D2よりも大きく設定され、駆動軸61の外周径D1とロータ26の軸孔35の内周径D2との差が圧入代△Dとして設定されている。
ロータ26の軸孔35への駆動軸61の圧入によりロータ26と駆動軸61を互いに締結する圧入締結部S(図示せず)が形成される。
本実施形態のトルク伝達機構は、圧入締結部Sを通じて駆動軸61とロータ26との間でトルクを伝達する。
駆動軸61は、圧入締結部Sに対応する圧入軸部66と、圧入軸部66を除く非圧入軸部67を有している。
圧入軸部66は、外周面の一部が非円周面に形成された非円筒部68と、外周面が円周面である円筒部69と、を備えている。
円筒部69は、駆動軸61の軸方向において非円筒部68と隣接して形成されている。
図6(a)に示すように、本実施形態では、圧入軸部66における非円筒部68は、駆動軸61の軸心Pに対称配置された非円周面としての一対の平面70を備えている。
平面70は切削等の平面加工により形成されている。
非円筒部68における駆動軸61の軸方向と直角の断面は、一対の平面70の直線Lと、一対の直線Lの間をそれぞれ繋ぐ円弧Aにより形成される。
このため、断面において円弧Aと直線Lとの間にエッジ部71がそれぞれ形成され、本実施形態では4個のエッジ部71が形成される。
駆動軸61がロータ26の軸孔35に圧入された状態では、円弧Aに対応するロータ26の部位は圧入代△Dに応じて軸孔35がそのまま拡大するように変形するが、非円筒部68に対応するロータ26の部位は軸孔35を非円形となるように変形する。
図6(a)に示すように、具体的には、エッジ部71の間では、軸孔35を形成するロータ26の内壁面と平面70との間に隙間Eが存在し、軸孔35の内壁面の断面が非円弧となる。
このため、エッジ部71がロータ26に食い込む状態となり、駆動軸61とロータ26との相対回転が妨げられ、駆動軸61のトルクをロータ26へ確実に伝達することが可能である。
図6(b)に示すように、圧入軸部66の円筒部69における駆動軸61の軸方向と直角の断面は完全な円形であり、駆動軸61がロータ26の軸孔35に圧入された状態では、圧入代△Dに応じて軸孔35が円形のまま拡大するようにロータ26が主に変形する。
圧入軸部66の円筒部69では、圧入による摩擦力により駆動軸61のトルクをロータ26へ伝達することが可能である。
圧入軸部66において円筒部69が軸孔35を塞ぐので、軸孔35の内壁面と駆動軸61の円筒部69との間に隙間は存在しない。
次に、従動軸62とロータ27との間でトルクを伝達するトルク伝達機構に構について説明する。
基本的には、従動軸62とロータ27との間でトルクを伝達するトルク伝達機構は、駆動軸61とロータ26との間でトルクを伝達するトルク伝達機構と同じ構成である。
図6(a)に示すように、軸孔45に断面円形の従動軸62が圧入される。
従動軸62の外周径D1は、ロータ27の軸孔45の内周径D2よりも大きく設定され、従動軸62の外周径D1とロータ27の軸孔45の内周径D2との差が圧入代△Dとして設定されている。
ロータ27の軸孔45への従動軸62の圧入によりロータ27と従動軸62を互いに締結する圧入締結部S(図示せず)が形成される。
本実施形態のトルク伝達機構は、圧入締結部Sを通じて従動軸62とロータ27との間でトルクを伝達する。
従動軸62は、圧入締結部Sに対応する圧入軸部76と、圧入締結部Sと対応しない非圧入軸部77を有している。
圧入軸部76は、外周面の一部が非円周面に形成された非円筒部78と、外周面が円周面である円筒部79と、を備えている。
円筒部79は、従動軸62の軸方向において非円筒部78と隣接して形成されている。
図6(a)に示すように、本実施形態では、圧入軸部76における非円筒部78は、従動軸62の軸心Pに対称配置された非円周面としての一対の平面80を備えている。
平面80は切削等の平面加工により形成されている。
非円筒部78における従動軸62の軸方向と直角の断面は、一対の平面80の直線と、一対の直線Lの間をそれぞれ繋ぐ一対の円弧Aにより形成される。
このため、断面において円弧Aと直線Lとの間にエッジ部81がそれぞれ形成され、本実施形態では4個のエッジ部81が形成される。
従動軸62がロータ27の軸孔45に圧入された状態では、円弧Aに対応するロータ27の部位は圧入代△Dに応じて軸孔45がそのまま拡大するように変形するが、非円筒部78に対応するロータ27の部位は軸孔45を非円形となるように変形する。
図6(a)に示すように、具体的には、エッジ部81の間では、軸孔45を形成するロータ27の内壁面と平面80との間に隙間Eが存在し、軸孔45の内壁面の断面が非円弧となる。
このため、エッジ部81がロータ27に食い込む状態となり、従動軸62とロータ27との相対回転が妨げられ、従動軸62のトルクをロータ27へ伝達することが可能である。
図6(b)に示すように、圧入軸部76の円筒部79における従動軸62の軸方向と直角の断面は完全な円形であり、従動軸62がロータ27の軸孔45に圧入された状態では、圧入代△Dに応じて軸孔45が円形のまま拡大するようにロータ27が主に変形する。
圧入軸部76の円筒部79では、圧入による摩擦力により従動軸62のトルクをロータ27へ伝達することが可能である。
圧入軸部76において円筒部79が軸孔45を塞ぎ、軸孔45の内壁面と従動軸62の円筒部79との間に隙間は存在しない。
本実施形態のトルク伝達機構によれば、第1の実施形態の作用効果(1)〜(4)と同等の効果を奏する。
また、非円筒部68の一対の平面70が、圧入軸部66において駆動軸61の軸心Pに対称配置されているから、回転時における駆動軸61の回転バランスを安定させることができ、駆動軸61やロータ26にバランサを別に設ける必要がない。
また、ロータ27と従動軸62とのトルク伝達機構についても、ロータ26および駆動軸61のトルク伝達機構と同様の作用効果を奏する。
上記の実施形態は、本発明の一実施形態を示すものであり、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、下記のように発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能である。
○ 上記の実施形態では、シャフトの端部に圧入締結部に対応する圧入軸部を形成した例を説明したが、シャフトの端部に圧入軸部を形成することに限定されず、圧入軸部をシャフトの中間部に形成してもよい。この場合、圧入締結部に対応する圧入軸部に非平面を有する非円筒部を形成すればよく、例えば、図1における駆動軸と駆動側ギヤとの締結や従動軸と従動側ギヤとの締結に適用してもよい。
○ 上記の実施形態では、非円筒部に形成される非円周面を平面としたが、例えば、図7に示すように、シャフトとしての駆動軸91の非円筒部92における断面円弧の円弧溝93を形成し、円弧溝93を非円周面としてもよい。この場合、駆動軸91の断面における円弧Aと円弧溝93との間にエッジ部94が形成され、上記の実施形態と同等の作用効果を奏することができる。また、円弧溝93は平面と同様に比較的加工が容易であり、加工時間や製作コストを低減することができる。また、図示はしないが従動軸についても、駆動軸91の円弧溝93と同じ円弧溝を形成してもよい。
○ 上記の実施形態では、駆動軸の圧入軸部における非円筒部と円筒部の軸方向長さの比をほぼ同じとしたが、非円筒部と円筒部との軸方向長さの比率は特に限定されない。
例えば、非円筒部と円筒部の軸方向長さの比を7:3としてもよいし、逆に3:7としてもよい。少なくとも、非円筒部におけるトルク伝達が確実となるように非円筒部と円筒部の軸方向長さの比を設定すればよい。
○ 上記の実施形態では、シャフト断面において非円周面と非円周面を除く外周面の周方向長さとの比率をとくに限定しなかったが、次のように限定してもよい。シャフト断面における非平面はトルク伝達が可能なエッジ部が形成できるとともに、シャフトとしての機能を果たすことができるように、シャフト断面において非円周面と非円周面を除く外周面の周方向長さと比率が設定されればよい。因みに、シャフト断面において非円周面の比率が小さくなるほど、エッジ部によるトルク伝達機能が低下し、非円周面の比率が大きくなるほど、シャフトとしての機能(強度、圧入による締結力、回転バランス)が低下する。
○ 上記の実施形態では、シャフトとロータとのトルク伝達機構として、ルーツ式過給機の駆動軸および従動軸とロータとのトルク伝達機構を例示したが、シャフトおよびロータのトルク伝達機構としては、特に、制限されない。例えば、電動モータのロータとシャフトであってもよいし、特に、ロータの軸孔における流体の通過を防止する必要が望まれる流体機械(圧縮機、ポンプ等)に適用することが好ましい。
11 ハウジング
12 ギヤハウジング体
13 第1ロータハウジング体
14 第2ロータハウジング体
15、61、91 駆動軸
16、62 従動軸
17 プーリー
18 伝達ベルト
23 ギヤ室
24 駆動側ギヤ
25 従動側ギヤ
26 ロータ(駆動軸側)
27 ロータ(従動軸側)
28 作動室
29 吸入口
30 吐出口
35、45 軸孔
36、46、66、76 圧入軸部
37、47、67、77 非圧入軸部
38、48、68、78、92 非円筒部
39、49、69、79 円筒部
40、50、70、80 平面
41、51、71、81、94 エッジ部
93 円弧溝
D1 外周径
D2 内周径
△D 圧入代
S 圧入締結部
A 円弧
L 直線
E 隙間

Claims (3)

  1. 断面円形のシャフトと、前記シャフトが圧入される断面円形の軸孔を備えたロータと、を有し、前記軸孔への前記シャフトの圧入により前記ロータと前記シャフトを互いに締結する圧入締結部が形成され、前記圧入締結部を通じて前記シャフトと前記ロータとの間でトルクを伝達するトルク伝達機構において、
    前記シャフトは、前記圧入締結部に対応する圧入軸部を有し、
    前記圧入軸部は、
    外周面の一部が非円周面に形成された非円筒部と、
    外周面が円周面である円筒部と、を備えることを特徴とするトルク伝達機構。
  2. 前記非円周面は平面であることを特徴とする請求項1記載のトルク伝達機構。
  3. 前記圧入軸部は、前記シャフトの軸心に対称配置された一対の前記非円周面を備えていることを特徴とすることを特徴とする請求項1又は2記載のトルク伝達機構。
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