JP2013079672A - 伝達線固定部材 - Google Patents

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伸太郎 松岡
Jun Sato
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Abstract

【課題】伝達線の発埃や破損を抑制しつつ、可動部の移動に円滑に追従するように伝達線を固定する伝達線固定部材提供すること。
【解決手段】本発明の伝達線固定部材(7)は、第1の箇所と第2の箇所とに掛け渡された伝達線(85)に沿うように長鎖状に連結された複数のリンクプレート(71)と、隣り合うリンクプレート(71)の連結位置において伝達線(85)を固定する複数の可動連結板(77)とを備え、可動連結板(77)は、第1の箇所と第2の箇所の相対移動による伝達線(85)の屈曲に沿って回転可能にリンクプレート(71)に連結されており、リンクプレート(71)は、屈曲した伝達線(85)を逃がすように形成されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、可動部に接続されたリード線やチューブ等の複数の伝達線を、可動部の移動に追従できるように固定した伝達線固定部材に関する。
加工装置は、被加工物を吸着保持する保持手段(チャックテーブル)と被加工物に加工を施す加工手段とを可動部として備えている。保持手段には、吸着面に吸引力を伝達するチューブやモータ等の駆動装置に電力を伝達するリード線が接続されている。加工手段には、洗浄水を伝達するチューブやモータ等の駆動装置に電力を供給するリード線が接続されている。保持手段や加工手段に接続されたチューブやリード線などの各種の伝達線は、加工装置の基台内から引き出されている。
加工装置では、保持手段と加工手段とを相対的に移動させることにより、保持手段に保持された被加工物が加工される。このため、伝達線は、保持手段や加工手段の移動に追従できるように余裕をもった長さで引き出されている。この場合、複数の伝達線は、保持手段や加工手段の移動の妨げにならないように、伝達線固定部材にまとめた状態で収容される。このような伝達線固定部材として、多数の枠体を回動可能に連結して長鎖状にしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の伝達線固定部材は、多数の枠体の回動により円孤状に屈曲(湾曲)可能に構成されている。上記の加工装置では、例えば、伝達線固定部材の一端部が可動部としての保持手段に固定され、伝達線固定部材の他端部が基台に固定される。そして、伝達線固定部材の一端部は、保持手段の移動によって基台に固定された他端部に対して一方向に移動される。これにより、伝達線固定部材の円弧状の屈曲部分の位置が一方向に連続的に移り変わり、伝達線固定部材内に収容された伝達線が保持手段の移動に追従される。
特開2002−176274号公報
しかしながら、特許文献1の伝達線固定部材を使用した場合、伝達線が可動部の移動に追従するものの、伝達線固定部材内で伝達線同士の擦れや、伝達線と伝達線固定部材の内壁面との擦れが発生する。この伝達線の擦れによって発埃し、伝達線が破損するおそれがあった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、伝達線の発埃や破損を抑制しつつ、可動部の移動に円滑に追従するように伝達線を固定する伝達線固定部材を提供することを目的とする。
本発明の伝達線固定部材は、複数のリード線又はチューブからなる伝達線を第1の箇所と第2の箇所との間に掛け渡し、前記第1の箇所に対して前記第2の箇所が相対的に移動した際に、前記伝達線を屈曲させながら移動させて前記第1の箇所と前記第2の箇所との間の掛け渡しを維持する伝達線固定部材であって、底板及び前記底板の向かい合う2辺に前記底板に垂直に延在した側面板から形成されたリンクプレートと、前記リンクプレートの各側面板の両端で且つ前記底板と所定の間隔を有した位置に開口した4つの孔と、隣り合うリンクプレートの前記側面板の前記孔同士を締結し前記リンクプレート同士を屈曲自在に連結する連結ボルトとから構成され、複数の前記リンクプレートが複数の前記連結ボルトにより長鎖状に連結されており、前記連結ボルトの締結方向に延在し且つ前記底板と前記連結ボルトとの間に回転可能に前記連結ボルトで締結された可動連結板と、前記可動連結板に複数本の伝達線を並列させて前記可動連結板に固定する固定具とを更に備え、屈曲の際には、屈曲箇所の前記可動連結板が前記伝達線の屈曲に追従して回転すると共に近傍の前記伝達線は前記可動連結板と前記リンクプレートの前記底板との隙間に逃げること、を特徴とする。
この構成によれば、リンクプレート間の各可動連結板に複数本の伝達線が固定されるため、第1の箇所に対して第2の箇所が相対的に移動する場合に、長鎖状の複数のリンクプレートに沿って伝達線が屈曲される。このとき、伝達線を固定した可動連結板が回転し、伝達線の膨らみ(撓み)が可動連結板とリンクプレートの底板との隙間に逃げるため、伝達線の屈曲がリンクプレートに沿って円滑に行われる。また、各伝達線の複数箇所が各可動連結板に固定されているため、伝達線同士の相対的な位置ズレや伝達線とリンクプレートとの相対的な位置ズレがない。これにより、伝達線の擦れを抑制して、伝達線からの発埃及び伝達線の破損が防止される。
本発明の他の伝達線固定部材は、複数のリード線又はチューブからなる伝達線を第1の箇所と第2の箇所との間に掛け渡し、前記第1の箇所に対して前記第2の箇所が相対的に移動した際に、前記伝達線を屈曲させながら移動させて前記第1の箇所と前記第2の箇所との間の掛け渡しを維持する伝達線固定部材であって、向かい合う2つの側面板と、各側面板の両端に開口した2つの孔と、隣り合う前記側面板の前記孔同士を締結し前記側面板同士を屈曲自在に連結する連結ボルトとから構成され、複数の前記側面板が複数の前記連結ボルトにより2列の長鎖状に連結されており、前記連結ボルトの締結方向に延在し且つ2枚の向かい合う前記側面板の間に回転可能に前記連結ボルトで締結された可動連結板と、前記可動連結板に複数本の伝達線を並列させて前記可動連結板に固定する固定具とを更に備え、屈曲の際には、屈曲箇所の前記可動連結板が前記伝達線の屈曲に追従して回転すること、を特徴とする。
この構成によれば、向かい合う2つの側面板には、伝達線を覆う底板が設けられていないため、伝達線固定部材全体の軽量化を図ることができる。また、側面板間の各可動連結板に複数本の伝達線が固定されるため、第1の箇所に対して第2の箇所が相対的に移動する場合に、長鎖状の複数の側面板に沿って伝達線が屈曲される。このとき、伝達線を固定した可動連結板が回転し、伝達線の膨らみ(撓み)が向かい合う2つの側面板間から外部に逃げるため、伝達線の屈曲が側面板に沿って円滑に行われる。また、各伝達線の複数箇所が各可動連結板に固定されているため、伝達線同士の相対的な位置ズレがなくなり、伝達線同士の擦れが抑制される。また、側面板に底板が設けられていないため、伝達線と底板とが擦れることがない。これにより、伝達線の擦れを抑制して、伝達線からの発埃及び伝達線の破損が防止される。
本発明によれば、伝達線の発埃や破損を抑制しつつ、可動部の移動に円滑に追従するように伝達線を固定することができる。
本実施の形態に係る切削装置の斜視図である。 本実施の形態に係る伝達線固定部材の周辺の斜視図である。 本実施の形態に係る伝達線固定部材の分解斜視図である。 本実施の形態に係る伝達線固定部材に対する伝達線の固定状態を示す斜視図である。 比較例に係る伝達線固定部材の屈曲動作の説明図である。 本実施の形態に係る伝達線固定部材の屈曲動作の説明図である。 変形例に係る伝達線固定部材に対する伝達線の固定状態を示す斜視図である。 他の変形例に係る固定具を示す模式図である。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態に係る切削装置の斜視図である。なお、以下では、伝達線固定部材を加工装置としての切削装置に適用する構成について説明するが、この構成に限定されるものではない。本実施の形態に係る伝達線固定部材は、可動部が伝達線の屈曲を伴って移動する加工装置に適用可能である。また図1では、説明の便宜上、ブレードユニット用の伝達線固定部材を省略している。
図1に示すように、切削装置1は、切削ブレード41を有する一対のブレードユニット4と被加工物Wを保持したチャックテーブル3とを相対移動させて、被加工物Wを切削するように構成されている。被加工物Wは、略円板状に形成されており、表面に格子状に配列された分割予定ラインによって複数の領域に区画されている。この区画された領域には、IC、LSI等のデバイスが形成されている。また、被加工物Wは、貼着テープ23を介して環状フレーム24に支持された状態で切削装置1に搬入される。
なお、本実施の形態においては、被加工物Wとしてシリコンウェーハ、ガリウムヒソ等の半導体ウェーハを例に挙げて説明するが、この構成に限定されるものではない。半導体ウェーハの裏面に設けられるDAF(Die Attach Film)等の粘着部材、半導体製品のパッケージ、セラミック、ガラス、サファイア(Al2O3)系の無機材料基板、各種電気部品やミクロンオーダーの加工位置精度が要求される各種加工材料を被加工物としてもよい。
切削装置1は、基台11を有しており、基台11上にはチャックテーブル3をX軸方向に加工送りするチャックテーブル移動機構5が設けられている。また、基台11上には、チャックテーブル移動機構5を跨ぐように立設した門型の柱部12が設けられ、柱部12には、チャックテーブル3の上方において一対のブレードユニット4をY軸方向に割出送りするブレードユニット移動機構6が設けられている。
チャックテーブル移動機構5は、基台11の上面に配置されたX軸方向に平行な一対のガイドレール52と、一対のガイドレール52にスライド可能に設置されたモータ駆動のX軸テーブル51とを有している。X軸テーブル51の上部には、チャックテーブル3が設けられている。また、X軸テーブル51の背面側には、図示しないナット部が形成され、これらナット部にボールネジ53が螺合されている。そして、ボールネジ53の一端部には、駆動モータ54が連結されている。駆動モータ54によりボールネジ53が回転駆動され、チャックテーブル3がガイドレール52に沿ってX軸方向に移動される。
チャックテーブル3は、X軸テーブル51の上面に固定されたZ軸回りに回転可能なθテーブル31と、θテーブル31の上部に設けられ、被加工物Wを吸着保持する保持部32とを有している。保持部32は、所定の厚みを有する円盤状であり、上面中央部分にはポーラスセラミック材により吸着面が形成されている。保持部32の周囲には、θテーブル31の四方から径方向外側に延びる一対の支持アームを介して4つのクランプ部33が設けられている。4つのクランプ部33は、エアーアクチュエータにより駆動し、被加工物Wの周囲の環状フレーム24を挟持固定する。
また、チャックテーブル3には、吸着面に吸引力を伝達するチューブやθテーブル31等の駆動装置に電力を伝達するリード線が接続されている。このチューブやリード線等の各種の伝達線85は、基台11の上面から余裕をもった長さで引き出されており、途中部分で円弧状に屈曲(湾曲)されている。基台11から引き出された伝達線85は、伝達線85の捩れや断線を防止するための長鎖状の伝達線固定部材7に固定されている。なお、伝達線固定部材7の詳細については後述する。
ブレードユニット移動機構6は、柱部12の前面に対してY軸方向に平行な一対のガイドレール63と、一対のガイドレール63にスライド可能に設置されたモータ駆動の一対のY軸テーブル61を有している。また、ブレードユニット移動機構6は、各Y軸テーブル61の前面に配置されたZ軸方向に平行な一対のガイドレール64と、各ガイドレール64にスライド可能に設置されたモータ駆動のZ軸テーブル62とを有している。各Z軸テーブル62には、ブレードユニット4が設けられている。
また、各Y軸テーブル61、各Z軸テーブル62の背面側には、それぞれ図示しないナット部が形成され、これらナット部にボールネジ65、66が螺合されている。そして、Y軸テーブル61用のボールネジ65、Z軸テーブル62用のボールネジ66の一端部には、それぞれ駆動モータ67、68が連結されている。これら駆動モータ67、68によりボールネジが回転駆動され、ブレードユニット4がガイドレール63、64に沿ってY軸方向及びZ軸方向に移動される。
ブレードユニット4は、Y軸回りに回転するスピンドルの先端に設けられた円盤状の切削ブレード41と、切削部分に切削水を噴射する図示しない噴射ノズルとを有している。ブレードユニット4は、スピンドルにより切削ブレード41を高速回転させ、複数のノズルから切削部分に切削水を噴射しつつ被加工物Wを切削加工する。
また、ブレードユニット4には、噴射ノズルに切削水を供給するチューブやスピンドルの駆動装置に電力を伝達するリード線が接続されている。このチューブやリード線等の各種の伝達線は、柱部12の前面から余裕をもった長さで引き出されおり、途中部分で円弧状に屈曲(湾曲)されている。柱部12から引き出された伝達線は、伝達線85の捩れや断線を防止するための図示しない長鎖状の伝達線固定部材に固定されている。
この切削装置1においては、Y軸テーブル61の移動によって切削ブレード41が被加工物Wの分割予定ラインに位置合わせされる。次に、Z軸テーブル62の移動によって回転された切削ブレード41の被加工物Wに対する切り込み深さが調整される。そして、切削ブレード41に対してX軸テーブル51が相対移動されることにより、チャックテーブル3に保持された被加工物Wが分割予定ラインに沿って切削される。
図2を参照して、伝達線固定部材について説明する。図2は、本実施の形態に係る伝達線固定部材の周辺の斜視図である。図3は、本実施の形態に係る伝達線固定部材の分解斜視図である。図4は、本実施の形態に係る伝達線固定部材に対する伝達線の固定状態を示す斜視図である。
図2に示すように、伝達線固定部材7は、円弧状に屈曲した複数の伝達線85を固定可能なように、多数のリンクプレート71を長鎖状に連結して構成される。複数の伝達線85は、X軸テーブル51の下面の第1の箇所と基台11の上面の第2の箇所とを掛け渡すように延在している。複数の伝達線85は、X軸方向に延びるガイドレール52に沿って配置された伝達線固定部材7に固定されることで、X軸方向に延在するように揃えられている。なお、伝達線85は、チューブやリード線に限定されるものではなく、切削装置1の可動部分に追従するケーブルであればよく、例えば、光ファイバ等の通信ケーブルでもよい。
伝達線固定部材7は、複数の伝達線85に沿って円弧状に屈曲され、一端部がX軸テーブル51下面に接続され、他端部が基台11上面に接続されている。伝達線固定部材7の一端部は、チャックテーブル3のX軸方向への移動に伴って、基台11に固定された他端部に対して相対的にX軸方向に移動される。伝達線固定部材7では、この他端部に対する一端部の相対移動によって円弧状の屈曲部分の位置がX軸方向に連続的に移り変わることで、チャックテーブル3の移動に追従可能となっている。
図3、図4に示すように、リンクプレート71は、金属板を折り曲げて形成されており、矩形状の底板72と、底板72の向かい合う左右2辺から垂直に立ち上がる側面板73とを有している。各側面板73の長手方向の両端部74は、底板72の向い合う前後2辺よりも前後方向に突出して形成されている。この各側面板73の両端部74には、底板72から所定間隔だけ離れた位置に連結孔(孔)75が開口されている。隣り合うリンクプレート71は、各側面板73の両端部74の連結孔75を合わせて一対の連結ボルト76を挿通することで屈曲自在に連結される。
この場合、リンクプレート71の一方の側面板73の端部74は、隣接するリンクプレート71の一方の側面板73の端部74に対して内側から接している。また、リンクプレート71の他方の側面板73の端部74は、隣接するリンクプレート71の他方の側面板73の端部74に対して外側から接している。すなわち、隣り合うリンクプレート71を左右にずらして、対応する側面板73の端部を互いに合わせることで、同一幅のリンクプレート71による連結を可能にしている。
また、一対の側面板73の両端部74には、複数の伝達線85を支持する可動連結板77が取り付けられている。可動連結板77は、連結ボルト76の締結方向である左右方向に延在し、側面板73に沿うように延在方向の両端部78を折り曲げて形成される。可動連結板77の延在方向の両端部78には、ネジ孔が形成され、側面板73の連結孔75に挿通された連結ボルト76が締結される。連結孔75が底板72から所定間隔だけ離れているため、可動連結板77が底板72から浮いた状態で一対の側面板73に両持ちで支持される。この構成により、可動連結板77の左右方向に延在する水平部分79と底板72との間には隙間Cが形成される(図6参照)。
可動連結板77の水平部分79は、複数の伝達線85を並列に支持している。この水平部分79には、結束バンド82の挿通可能な多数のバンド挿通孔81が等間隔に形成されている。複数の伝達線85は、任意の2つのバンド挿通孔81を通して巻き付けられた結束バンド82に結束されることで、可動連結板77の水平部分79に固定される。この場合、複数の伝達線85は、伝達線85同士の干渉を抑えるため、所定の間隔を空けて配置されることが好ましい。
このように構成された伝達線固定部材7は、隣り合うリンクプレート71と可動連結板77とが連結ボルト76を介して相対回転に連結されている。このため、多数のリンクプレート71が屈曲した場合には、伝達線85を固定した可動連結板77が回転し、リンクプレート71に沿って伝達線85が屈曲される。このとき、伝達線85の膨らみ(撓み)が可動連結板77の水平部分79と底板72との隙間Cに逃げるため、伝達線85の屈曲がリンクプレート71に阻害されることがない。
図5及び図6を参照して、伝達線固定部材の屈曲動作について説明する。図5は、比較例に係る伝達線固定部材の屈曲動作の説明図である。図6は、本実施の形態に係る伝達線固定部材の屈曲動作の説明図である。なお、比較例に係る伝達線固定部材は、いわゆるケーブルベア(登録商標)である。
図5Aに示すように、比較例に係る伝達線固定部材111は、底板112、上板113、及び一対の側面板114からなる多数の枠体115を長鎖状に連結して構成されている。伝達線固定部材111の一端部は、チャックテーブル3の下面に固定され、伝達線固定部材111の他端部は、基台11の上面に固定されている。この伝達線固定部材111には複数の伝達線85が収容されている。複数の伝達線85の両端部は、伝達線固定部材111の両端に位置する可動しない枠体115に固定されている。
この場合、伝達線85同士の干渉防止等のために、伝達線固定部材111内の複数の伝達線85の占積率が30%以下になるように構成されている。また、複数の伝達線85は、伝達線固定部材7内において張り過ぎたり、弛ませ過ぎたりしないように収容されている。具体的には、複数の伝達線85は、伝達線固定部材111の屈曲部分において、底板112と上板113との中央を通るようにして伝達線固定部材111に収容される。よって、複数の伝達線85は、伝達線固定部材111の屈曲部分を境にして、一端側では上板113に載置され、他端側では底板112に載置される。
図5Bに示すように、伝達線固定部材111の一端部が他端部に対して移動すると、伝達線固定部材111及び複数の伝達線85の屈曲部分が矢印D1方向に移動する。このとき、複数の伝達線85は、伝達線固定部材111の直線部分では上板113又は底板112に沿って移動するが、伝達線固定部材111の屈曲部分では上板113又は底板112から離れて別体で(自由に)移動する。このため、伝達線固定部材111の屈曲部分では、伝達線固定部材111と複数の伝達線85との間で相対的に位置ズレが生じる。
この相対的な位置ズレによって、複数の伝達線85が伝達線固定部材111の上板113から離れる際に擦れが生じ、複数の伝達線85が伝達線固定部材111の底板112に接触する際に擦れが生じる。このため、比較例に係る伝達線固定部材111では、伝達線85の擦れによって発埃し、伝達線85が破損するおそれがあった。また、比較例に係る伝達線固定部材111内では、伝達線85同士の擦れを抑制するため仕切板を設けなければならなかった。さらに、伝達線固定部材111内の複数の伝達線85の占積率を30%以下にしなければならず、伝達線固定部材111が大型化していた。
一方、図6Aに示すように、本実施の形態に係る伝達線固定部材7は、底板72及び一対の側面板73からなる多数のリンクプレート71を長鎖状に連結して構成されている。隣り合うリンクプレート71間には、可動連結板77が設けられており、この可動連結板77に結束バンド82で複数の伝達線85が並列に固定されている。よって、伝達線固定部材7内では、複数の伝達線85がリンクプレート71の底板72に沿うように延在する。また、リンクプレート71の底板72と可動連結板77との間には、複数の伝達線85の屈曲部分を逃がすための隙間Cが形成されている。
図6Bに示すように、伝達線固定部材7の一端部が他端部に対して移動すると、伝達線固定部材7及び複数の伝達線85の屈曲部分が矢印D1方向に移動する。この場合、複数の伝達線85が可動連結板77に固定されているため、伝達線固定部材7の底板72に沿って複数の伝達線85が移動される。この構成により、伝達線固定部材7の全長にわたって、伝達線固定部材7の底板72と複数の伝達線85との相対的な位置関係が変わらず、底板72と複数の伝達線85との間の擦れが抑制される。
また、複数の伝達線85は、所定の間隔を空けて並列に固定されているため、伝達線85同士の擦れも抑制される(図4参照)。この場合、リンクプレート71に仕切板を設ける必要がなく、リンクプレート71を簡易な構成にできる。このように、伝達線85の擦れが抑制されるため、伝達線85からの発埃及び伝達線85の破損が防止される。
また、伝達線固定部材7の屈曲部分においては、複数の伝達線85に追従して可動連結板77が回転し、複数の伝達線85の膨らみ(撓み)が可動連結板77とリンクプレート71の底板72との隙間Cに逃がされる。このため、複数の伝達線85がリンクプレート71の底板72に強く押し付けられることがないため、伝達線85の屈曲が底板72に阻害されることなく円滑に行われる。なお、リンクプレート71の底板72に対する伝達線85の押し付け量は、リンクプレート71の長さと隙間Cによって調整可能である。
また、本実施の形態に係る伝達線固定部材7では、伝達線85の占積率に関係なく複数の伝達線85の屈曲時の逃げ用の隙間Cを設ければよいため、比較例に係る伝達線固定部材7と比べて小型化できる。よって、切削装置1において、伝達線固定部材7の設置スペースを省スペース化することができる。
以上のように、本実施の形態に係る伝達線固定部材7によれば、リンクプレート71間の各可動連結板77に複数本の伝達線85が固定されるため、長鎖状の複数のリンクプレート71に沿って伝達線85が屈曲される。このとき、各伝達線85の複数箇所が各可動連結板77に固定されているため、伝達線85同士の相対的な位置ズレや伝達線85とリンクプレート71との相対的な位置ズレが生じない。これにより、伝達線85の擦れを抑制して、伝達線85からの発埃及び伝達線85の破損が防止される。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、本実施の形態に係る伝達線固定部材7では、底板72を有する構成としたが、この構成に限定されない。図7に示す変形例のように、伝達線固定部材91が底板を有さない構成としてもよい。この場合、伝達線固定部材91は、左右一対の側面板92を2列の長鎖状に連結して構成される。隣り合う側面板92は、両端部に位置する連結孔に連結ボルト93を挿通することで連結される。また、左右一対の側面板92は、連結ボルト93に可動連結板94が取り付けられることで一体化される。
この変形例に係る伝達線固定部材91では、底板が設けられていない分だけ第1の実施の形態に係る伝達線固定部材7と比較して軽量化を図ることができる。また、側面板92間の各可動連結板94に複数本の伝達線85が固定されるため、長鎖状の複数の側面板92に沿って伝達線85が屈曲される。また、各伝達線85の複数箇所が各可動連結板94に固定されているため、伝達線85同士の相対的な位置ズレがなくなり、伝達線85同士の擦れが抑制される。
さらに、伝達線固定部材91に底板がないため、伝達線85と底板とが擦れることがない。この構成により、伝達線85の擦れを抑制して、伝達線85からの発埃及び伝達線85の破損が防止される。なお、変形例に係る伝達線固定部材7では、底板の代わりに上板が設けられる構成としてもよい。
また、本実施の形態に係る伝達線固定部材7では、固定具としての結束バンド82により伝達線85を可動連結板77に固定したが、この構成に限定されない。固定具は、伝達線85を可動連結板77に固定可能であれば、どのような構成でもよい。例えば、固定具は、図8Aに示すような伝達線85を固定可能なフック95でもよいし、図8Bに示すような伝達線85を接着固定する接着部96でもよい。また、固定具は、可動連結板77に対して伝達線85を完全に固定する構成に限らず、伝達線85の僅かな移動を許容する程度に固定する構成でもよい。
また、本実施の形態に係る伝達線固定部材7では、全ての可動連結板77において伝達線85が固定されたが、この構成に限定されない。伝達線85は、伝達線固定部材7に沿って屈曲するように可動連結板77に固定されていればよい。
また、本実施の形態に係る伝達線固定部材7では、リンクプレート71の底板72と可動連結板77との間に隙間Cを設けて屈曲した伝達線85を逃がしたが、この構成に限定されない。屈曲した伝達線85を逃がす構成であればよく、例えば、リンクプレート71の底板72に開口や凹部を設けた構成でもよい。
また、本実施の形態に係る伝達線固定部材7では、リンクプレート71が底板72と左右一対の側面板73とからなる構成としたが、この構成に限定されるものではない。リンクプレート71は、伝達線85に沿って長鎖状に連結可能な構成であればよく、例えば、底板、上板、左右一対の側面板を有する枠状に形成されてもよい。
以上説明したように、本発明は、伝達線の発埃や破損を抑制しつつ、可動部の移動に円滑に追従するように伝達線を固定できるという効果を有し、特に、工作機等の加工装置に用いられる伝達線固定部材に有用である。
1 切削装置
3 チャックテーブル(第1の箇所)
4 ブレードユニット
11 基台(第2の箇所)
7、91 伝達線固定部材
71 リンクプレート
72 底板
73、92 側面板
75 連結孔(孔)
76、93 連結ボルト
77、94 可動連結板
81 バンド挿通孔
82 結束バンド(固定具)
85 伝達線
95 フック(固定具)
96 接着部(固定具)

Claims (2)

  1. 複数のリード線又はチューブからなる伝達線を第1の箇所と第2の箇所との間に掛け渡し、前記第1の箇所に対して前記第2の箇所が相対的に移動した際に、前記伝達線を屈曲させながら移動させて前記第1の箇所と前記第2の箇所との間の掛け渡しを維持する伝達線固定部材であって、
    底板及び前記底板の向かい合う2辺に前記底板に垂直に延在した側面板から形成されたリンクプレートと、前記リンクプレートの各側面板の両端で且つ前記底板と所定の間隔を有した位置に開口した4つの孔と、隣り合うリンクプレートの前記側面板の前記孔同士を締結し前記リンクプレート同士を屈曲自在に連結する連結ボルトとから構成され、複数の前記リンクプレートが複数の前記連結ボルトにより長鎖状に連結されており、
    前記連結ボルトの締結方向に延在し且つ前記底板と前記連結ボルトとの間に回転可能に前記連結ボルトで締結された可動連結板と、
    前記可動連結板に複数本の伝達線を並列させて前記可動連結板に固定する固定具とを更に備え、
    屈曲の際には、屈曲箇所の前記可動連結板が前記伝達線の屈曲に追従して回転すると共に近傍の前記伝達線は前記可動連結板と前記リンクプレートの前記底板との隙間に逃げること、
    を特徴とする伝達線固定部材。
  2. 複数のリード線又はチューブからなる伝達線を第1の箇所と第2の箇所との間に掛け渡し、前記第1の箇所に対して前記第2の箇所が相対的に移動した際に、前記伝達線を屈曲させながら移動させて前記第1の箇所と前記第2の箇所との間の掛け渡しを維持する伝達線固定部材であって、
    向かい合う2つの側面板と、各側面板の両端に開口した2つの孔と、隣り合う前記側面板の前記孔同士を締結し前記側面板同士を屈曲自在に連結する連結ボルトとから構成され、複数の前記側面板が複数の前記連結ボルトにより2列の長鎖状に連結されており、
    前記連結ボルトの締結方向に延在し且つ2枚の向かい合う前記側面板の間に回転可能に前記連結ボルトで締結された可動連結板と、
    前記可動連結板に複数本の伝達線を並列させて前記可動連結板に固定する固定具とを更に備え、
    屈曲の際には、屈曲箇所の前記可動連結板が前記伝達線の屈曲に追従して回転すること、
    を特徴とする伝達線固定部材。
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