JP2013079427A - 有価金属を含む液からの有価金属の回収方法及び電解回収装置 - Google Patents

有価金属を含む液からの有価金属の回収方法及び電解回収装置 Download PDF

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Abstract

【課題】有価金属を含む液から金等の有価金属を低コストで効率良く、しかも高い回収率で回収することができる有価金属を含む液からの有価金属の回収方法及び電解回収装置の提供。
【解決手段】陽極、及び円筒状の陰極を有し、有価金属を含む液を収容した電解槽内で、前記円筒状の陰極を回転させながら電解回収を行い、前記円筒状の陰極表面に有価金属を析出させる有価金属を含む液からの有価金属の回収方法及び電解回収装置である。
【選択図】図2

Description

本発明は、有価金属を含む液からの有価金属の回収方法及び電解回収装置に関する。
従来より、メッキ液、メッキ剥離液等のシアン含有液の処理方法としては、例えば、次亜塩素酸等の酸化剤を添加してシアンを分解するシアン分解法が知られている。このシアン含有液中には、通常、Au、Ag、Cu、白金、レアメタル等の有価金属が含まれているので、例えば、水素化ホウ素ナトリウム(SBH)、ホルマリン等の還元剤を添加して有価金属を粉体状に析出させて、固液分離により回収している。また、剥離剤を含まないメッキ液では、有価金属を電気分解法により回収している。しかし、この電気分解法は、酸化剤の添加量の制御が難しくバッチ処理となるため、酸化剤の添加量が過剰となりコストアップを招いてしまう。また、有価金属の回収率にバラツキが生じて不安定になるという問題がある。
一方、剥離剤を含むメッキ液は、電気分解法では処理することが困難であり、シアン分解法で処理されている。これは、電気分解法では、陽極の電流密度を高くする必要があるが、陽極の電流密度を200A/m以上にすると、陽極材料であるステンレス(SUS)材が溶出してしまうからである。このため、剥離剤を含むメッキ液中の有価金属の回収方法においては、シアンを分解する工程が必要となり、手間がかかりコストアップを招く原因となっている。
このように、メッキ液、メッキ剥離液等のシアン含有液から金等の有価金属を低コストで効率良く、回収する方法の開発が望まれている。
そこで、本願出願人は、先に、図1に示すような、有価金属を含むシアン含有液を収容した電解槽3の中に、不溶性材質からなる陽極5及び円盤状の陰極6を配置し、回転用モーター7により円盤状の陰極6を所定の回転数で回転させながら電気分解を行い、円盤状の陰極6上に有価金属を析出させる回収装置10を提案している(特許文献1参照)。図1中4は整流器である。この提案によれば、電気分解処理が困難とされたシアン含有液から有価金属を回収できると共に、シアン自体を薬品の添加なしに分解でき、有価金属の回収率を向上させて、処理コストの低減を図ることができる。
しかし、この提案では、円盤状の陰極に対する電流密度が高いため有価金属が粉状に析出しやすく、また円盤状の陰極の回転数が大きいため、粉状に析出した有価金属が円盤状の陰極から脱落し易くなり、有価金属の回収率が低下してしまうという問題がある。
したがって、有価金属を含む液から金等の有価金属を低コストで効率良く、しかも高い回収率で回収することができる有価金属を含む液からの有価金属の回収方法及び電解回収装置の提供が望まれているのが現状である。
特開2006−70364号公報
本発明は、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、有価金属を含む液から金等の有価金属を低コストで効率良く、しかも高い回収率で回収することができる有価金属を含む液からの有価金属の回収方法及び電解回収装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 陽極、及び円筒状の陰極を有し、有価金属を含む液を収容した電解槽内で、前記円筒状の陰極を回転させながら電解回収を行い、前記円筒状の陰極表面に有価金属を析出させることを特徴とする有価金属を含む液からの有価金属の回収方法である。
該<1>に記載の有価金属を含む液からの有価金属の回収方法においては、不溶性材質からなる陽極、及び円筒状の陰極を有し、有価金属を含む液を収容した電解槽内で、前記円筒状の陰極を回転させながら電解採取等の電解回収を行うことにより、前記円筒状の陰極表面に有価金属を効率よく析出させることができ、有価金属を含む液から金等の有価金属を低コストで効率良く、しかも高い回収率で回収することができる。
<2> 有価金属が金であって、有価金属を含む液が金含有シアン溶液である前記<1>に記載の有価金属を含む液からの有価金属の回収方法である。
<3> 円筒状の陰極の回転数が50rpm〜100rpmである前記<1>から<2>のいずれかに記載の有価金属を含む液からの有価金属の回収方法である。
<4> 有価金属を含む液から有価金属を電解回収する電解回収装置であって、
筒状の陰極と、
前記筒状の陰極を回転させる駆動手段と、
を有してなり、
前記筒状の陰極が、回転方向における周側壁面に多数の貫通孔を有すること特徴とする電解回収装置である。
該<4>に記載の電解回収装置においては、筒状の陰極と、前記筒状の陰極を回転させる駆動手段とを有している。前記筒状の陰極は、回転方向における周側壁面に多数の貫通孔を有している。前記電解回収装置は、前記駆動手段の作動により前記筒状の陰極を回転させながら電解採取等の電解回収を行い、前記筒状の陰極表面に有価金属を析出させることにより、有価金属を含む液から金等の有価金属を低コストで効率良く、しかも高い回収率で回収することができる。
<5> 筒状の陰極が円筒状であり、周側壁面の周回方向に多数の貫通孔を有する前記<4>に記載の電解回収装置である。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、有価金属を含む液から金等の有価金属を低コストで効率良く、しかも高い回収率で回収することができる有価金属を含む液からの有価金属の回収方法及び電解回収装置を提供することができる。
図1は、従来の電解回収装置としての電解採取装置の一例を示す概略図である。 図2は、本発明の電解回収装置としての電解採取装置の一例を示す概略図である。 図3Aは、円筒状の陰極の一例を示す写真である。 図3Bは、図3AのA部分の拡大図である。 図4は、実施例1及び比較例1における電解時間と有価金属を含む液中の金濃度の関係を示すグラフである。
(有価金属を含む液からの有価金属の回収方法及び電解回収装置)
本発明の有価金属を含む液からの有価金属の回収方法は、陽極、及び筒状の陰極としての円筒状の陰極を有し、有価金属を含む液を収容した電解槽内で、前記円筒状の陰極を回転させながら電解採取等の電解回収を行い、前記円筒状の陰極表面に有価金属を析出させることを特徴とする。
本発明の電解回収装置は、筒状の陰極と、駆動手段とを有してなり、電解槽、陽極、更に必要に応じてその他の部材を有してなる。
以下、有価金属を含む液からの有価金属の回収方法及び電解回収装置について、詳細に説明する。
<電解槽>
前記電解槽としては、陽極及び筒状の陰極を有し、有価金属を含む液を収容し、電解採取、電解精製等の電解により金属を析出し、回収する電解回収を行うことができるものであれば、大きさ、形状、構造、材質等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記電解槽の材質としては、例えば、ステンレススチール、アルミニウム、鉄などが挙げられる。前記電解槽の形状及び大きさ(容量)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、通常用いられる程度の形状が好ましい。
前記電解槽の高さ方向上部には排出口が設けられており、電解槽からオーバーフローした有価金属を含む液は経路を通して循環槽へ送液されるように構成されていることが好ましい。
前記循環槽と前記電解槽は、経路で接続されており、経路の途中には循環ポンプと弁が設けられている。電解槽の高さ方向下部には水溶液を供給するための供給口が設けられており、この供給口に経路が接続されている。循環槽内の有価金属を含む液は、ポンプを動作させることによって電解槽へ供給することができ、電解槽内を下から上方向に移動するように構成されていることが好ましい。
<有価金属を含む液>
前記有価金属を含む液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有価金属及びシアンを含有するメッキ液、有価金属及びシアンを含有するメッキ剥離液、メッキ廃液、メッキ品を洗浄した液などが挙げられる。
前記有価金属としては、例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、白金族元素などが挙げられる。これらの中でも、金が特に好ましい。
前記有価金属を含む液における有価金属の濃度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10mg/L〜100g/Lが好ましい。
<筒状の陰極>
前記筒状の陰極の大きさ、構造、材質等については、電解液、回収する金属の種類に応じて適宜選択することができる。前記筒状の陰極の材質としては、例えば、鉄、ニッケル、銅、クロム、ステンレススチール、アルミニウム、チタン、又はこれらの合金などが挙げられる。
前記筒状の陰極は、円筒状が電解状態の安定保持のため最も好ましい。なお、静止時が筒状であって、回転時に円筒状となる筒状の陰極であってもよい。
前記筒状の陰極は、周側壁面が多数の貫通孔を有する多孔部を有することが好ましい。前記多数の貫通孔は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エキスパンデッドメタル、網状のメッシュ、パンチングメタルにより形成されたものなどが挙げられる。前記貫通孔は、周側側壁において回転方向に周回するように配置されていればよい。
前記筒状の陰極の周側壁面における多数の貫通孔の開口面積(貫通孔の開口率)は、高さ方向上部より高さ方向下部の方が大きいことが、前記筒状の陰極の周側壁面の貫通孔を通じて、有価金属を含む液を効率よく排出できる観点から好ましい。ここで、前記高さ方向上部とは、筒状の陰極の高さを100%とすると70%〜100%の部分を意味し、前記高さ方向下部とは、筒状の陰極の高さを100%とすると0%〜30%の部分を意味する。なお、有価金属を含む液の液面が最上位置の貫通孔より低いところにあるのが好ましい。前記筒状の陰極の周側壁面は、連続な一枚面であることが好ましく、周側壁面を展開した際に四角形であることがより好ましいが、台形、平行四辺形などであってもよく、周側壁面の展開形状の一辺が非直線であってもよい。
前記筒状の陰極は、高さ方向下面が開口しており、前記筒状の陰極の高さ方向上面は、少なくとも一部が閉塞されていることが、有価金属を含む液を効率よく筒状の陰極内に通すことができる観点から好ましい。
前記筒状の陰極は、電解回収時には、後述する駆動手段の作動により所定の速度で回転させることで、有価金属の回収速度及び回収効率を上げることができる。
なお、前記筒状の陰極は、電解槽への取り付け部が有価金属を含むシアン含有液に浸かっていない。このため、筒状の陰極を交換時に作業員がシアンと接触することがないので、安全である。
<陽極>
前記陽極としては、特に制限はなく、円柱棒状のものを使用し、通電と有価金属を含む液の撹拌を邪魔しないものが好ましい。
前記陽極は、前記筒状の陰極の周囲に複数本配置されていることが好ましい。
前記陽極の材質としては、電解採取であれば不溶性材質が好ましい。前記不溶性材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボン、鉛、鉛合金、フェライト、白金族の金属の酸化物を電極触媒とする電極材などが挙げられる。これらの中でも、電極基体上に電極触媒を被覆する場合には、チタン、ニオブ、ジルコニウム、又はこれらの合金からなる耐食性金属を電極基体とすることが好ましい。
<駆動手段>
前記駆動手段としては、前記筒状の陰極を回転させる、例えば、回転用モーターなどが挙げられる。
前記駆動手段による筒状の陰極の回転数は、50rpm〜100rpmが好ましい。前記円筒状の陰極の回転数を50rpm〜100rpmとすることにより、従来よりも撹拌力を弱めることができ、筒状の陰極表面に析出した有価金属の脱落を防止することができる。前記筒状の陰極は、該円筒状の陰極の円形断面における中心を回転軸として回転させることが好ましい。回転速度は、一定又は断続など可変可能である。なお、駆動部には、筒状の陰極と陽極との間で電位が発生するように通電可能とする手段を配置することが好ましく、例えば、回転軸受け電極である。
<その他の部材>
前記その他の部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、循環槽、循環ポンプ、整流器などが挙げられる。
本発明の有価金属を含む液からの有価金属の回収方法は、上述した本発明の電解回収装置を用いて有価金属を析出させる。
本発明においては、前記筒状の陰極、特に円筒状の陰極を用いることにより、従来の円盤状の陰極を用いた場合に比べて電流密度を1/3に少なくすることができ、前記筒状の陰極に対する電流密度は、3A/dm〜10A/dmが好ましい。これにより、有価金属が粉状に析出することを防止できる。
なお、前記筒状の陰極表面に析出した有価金属は、筒状の陰極からかきとり、化学剥離する公知の回収方法に従って回収することができる。
ここで、本発明の有価金属を含む液からの有価金属の回収方法及び電解回収装置について、図面を参照して説明する。図2は、本発明の電解回収装置としての電解採取装置100の一例を示す概略図である。
この図2の電解採取装置100は、陽極15と、筒状の陰極として円筒状の陰極16とを有し、有価金属を含む液を収容する電解槽13と、前記円筒状の陰極16を回転させる駆動手段17とを有している。
電解槽13内には、整流器14に接続した6本の陽極15と、1つの円筒状の陰極16とが配置されている。
円筒状の陰極16の材質としては、例えば、鉄、ニッケル、銅、クロム、ステンレススチール、アルミニウム、チタン、又はこれらの合金が挙げられる。
円筒状の陰極16の周側壁面には、図3Aに示すように、多数の貫通孔23が一定の間隔にて形成されている。
前記貫通孔23は、図3Bに示すように、隣接する貫通孔の中心間の最短距離である間隔Pが貫通孔の直径Dの5倍以下程度、直径Dは3mm〜10mmが好ましい。
前記円筒状の陰極16の高さ方向下面が開口しており、前記円筒状の陰極の高さ方向上面は、少なくとも一部が閉塞されている。これにより、有価金属を含む液を効率よく円筒状の陰極内に通すことができる。
円筒状の陰極16は、駆動手段としての回転用モーター17の作動により回転する構造となっている。回転中心は、円筒状の陰極16の周側壁の断面の中心となる。回転は、周壁部の多孔部の面が陽極の長手方向にて略平行となるようにする。円筒状の陰極が回転することにより、有価金属を含む液との接触を良くし、電流効率の向上が図れる。
陽極15の材質としては、例えば、カーボン、鉛、Pt−Ti材、フェライト等の不溶性材質が用いられる。
電解槽13の高さ方向上部には排出口13aが設けられており、電解槽13からオーバーフローした有価金属を含む液は、経路21を通して循環槽11へ送液されるように構成されている。
循環槽11と電解槽13は、経路22で接続されており、経路22の途中には循環ポンプ12が設けられている。電解槽13の高さ方向下部には有価金属を含む液を供給するための供給口13bが設けられており、この供給口13bに経路22が接続されている。
循環槽11内の有価金属を含む液は循環ポンプ12を動作させることによって電解槽13へ供給することができ、電解槽13内を下から上方向に移動するように構成されている。
以上、本発明の有価金属を含む液からの有価金属の回収方法及び電解回収装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更しても差支えない。
以下、本発明の実施例につき図面を用いて具体的に説明するが、本発明はこの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
図2に示す本発明の電解回収装置としての電解採取装置100を用い、有価金属を含むシアン含有液中の有価金属としての金(Au)の回収を行った。
陰極としては、図3Aに示すような、直径220mm×高さ250mmの円筒状の陰極16を用いた。この円筒状の陰極はステンレススチール(SUS309)製であり、周側壁面にはパンチングメタルにより多数の貫通孔23が形成されている。図3Bに示すように、円筒状の陰極16の貫通孔23の間隔Pは8mm、直径Dは5mmである。
円筒状の陰極16は、上端において、空間が空いてある円板状であり、円筒状の陰極の断面と同径で、円筒状の陰極を連結してある上板を有し、その上板の中心(円筒状の陰極の回転中心)と軸18に連結され、該軸18は駆動手段としての回転用モーター17と直結されており、回転用モーター17の作動により軸18を中心にして周方向に回転である。
陽極15としては、直径30mmの棒状のフェライト電極材を用いた。この陽極15は、円筒状の陰極16の外周と電解槽13の間に6本配置されている。
電解槽13の容量は20リットルである。電解槽13の高さ方向上部には排出口13aが設けられており、電解槽13からオーバーフローした有価金属を含むシアン含有液は、経路21を通して循環槽11へ送液されるように構成されている。なお、液の撹拌機は不要のため、設けていない。循環槽11の容量は1,000リットルである。
循環槽11と電解槽13は、経路22で接続されており、経路22の途中には循環ポンプ12が設けられている。電解槽13の高さ方向下部には有価金属を含むシアン含有液を供給するための供給口13bが設けられており、この供給口13bに経路22が接続されている。供給口13bは、円筒状の陰極の最下部より下方に配置されている。
循環槽11内の有価金属を含むシアン含有液は循環ポンプ12を動作させることによって電解槽13へ供給することができ、電解槽13内を下から上方向に移動するように構成されている。
まず、循環槽11中に金(Au)8g/L及びシアン(CN)を含む有価金属を含むシアン含有液を貯留し、循環ポンプ12で電解槽13中に54リットル毎時供給し、常温中、電解条件を陰極の電流密度(DK)5A/dm、駆動手段としての回転用モーター17の作動により円筒状の陰極16を回転数73rpmで回転させながら電解採取を行った。電解採取終了時の円筒状の陰極表面には多量の金の析出が認められた。
次に、電解採取開始から10時間後、40時間後、60時間後、及び90時間後の有価金属を含むシアン含有液中の金(Au)濃度を、ICP発光分析装置を用いたICP発光分光分析法により測定した。結果を図4に示す。図4の結果から、90時間経過後、シアン含有液中の金(Au)濃度は8g/Lから約0.01g/Lに減少したことが分かった。
また、以下のようにして、金(Au)の析出速度、金(Au)の電流効率、及び金(Au)の回収率を測定した。結果を表1に示す。
<金(Au)の析出速度>
金の析出速度は、回収した金の質量(g)を電解時間当たりで示した。
<金(Au)の電流効率>
金の電流効率は、回収した金の質量(g)と、金の回収に要した通電電気量(A・h)から求めた理論回収質量(g)とから、回収した金質量を理論回収質量で除算し、百分率(%)で求めた。
<金(Au)の回収率>
電解採取前における電解液に含まれる全金量(g)を分母として、電解採取前後での電解液中の全金量(g)の差を除算し、百分率(%)で求めた。
(比較例1)
図1に示す従来の電解回収装置としての電解採取装置10を用い、有価金属を含むシアン含有液中の有価金属としての金(Au)を回収した。
円盤状の陰極としては、直径186mm×厚み3mmのステンレススチール(SUS)製板を用いた。
陽極としては、直径30mmの棒状のフェライト電極材を用いた。この陽極5は、円盤状の陰極6を挟んで4本配置されている。
電解槽3の容量は20リットルである。電解槽3の高さ方向上部には排出口3aが設けられており、電解槽3からオーバーフローした有価金属を含むシアン含有液は、経路21を通して循環槽1へ送液されるように構成されている。循環槽1の容量は1,000リットルである。
循環槽1と電解槽3は、経路22で接続されており、経路22の途中にはポンプ2が設けられている。電解槽3の高さ方向下部には有価金属を含むシアン含有液を供給するための供給口3bが設けられており、この供給口3bに経路22が接続されている。
循環槽1内の有価金属を含むシアン含有液は循環ポンプ2を動作させることによって電解槽3へ供給することができ、電解槽3内を下から上方向に移動するように構成されている。
まず、循環槽1中金(Au)8g/L及びシアン(CN)を含むシアン含有液を貯留し、循環ポンプ2で電解槽3中に54リットル毎時供給し、常温中、電解条件を陰極の電流密度(DK)17A/dm、駆動手段としての回転用モーター7の作動により円盤状の陰極6を回転数110rpmで回転させながら電解採取を行った。
電解採取開始から10時間後、40時間後、60時間後、及び90時間後のシアン含有液中の金(Au)濃度を実施例1と同様にして測定した。結果を図4に示す。図4の結果から、90時間経過後、シアン含有液中の金(Au)濃度は8g/Lから1g/Lに減少したことが分かった。
また、実施例1と同様にして、金(Au)の析出速度、金(Au)の電流効率、及び金(Au)の回収率を測定した。結果を表1に示す。
図4及び表1の結果から、円筒状の陰極を用いた実施例1は、円盤状の陰極を用いた比較例1に比べて、金の回収速度及び金の回収率が大幅に向上することが分かった。
本発明の有価金属を含む液からの有価金属の回収方法及び電解回収装置は、有価金属を含む液から金等の有価金属を低コストで効率良く、しかも高い回収率で回収することができるので、例えば、メッキ液、メッキ剥離液等のシアン含有液から、金等の有価金属を回収する方法として好適である。
1 循環槽
2 循環ポンプ
3 電解槽
4 整流器
5 陽極
6 円盤状の陰極
7 回転用モーター
10 電解採取装置
11 循環槽
12 循環ポンプ
13 電解槽
14 整流器
15 陽極
16 円筒状の陰極
17 回転用モーター
18 軸
21 経路
22 経路
23 貫通孔
100 電解採取装置

Claims (5)

  1. 陽極、及び円筒状の陰極を有し、有価金属を含む液を収容した電解槽内で、前記円筒状の陰極を回転させながら電解回収を行い、前記円筒状の陰極表面に有価金属を析出させることを特徴とする有価金属を含む液からの有価金属の回収方法。
  2. 有価金属が金であって、有価金属を含む液が金含有シアン溶液である請求項1に記載の有価金属を含む液からの有価金属の回収方法。
  3. 円筒状の陰極の回転数が50rpm〜100rpmである請求項1から2のいずれかに記載の有価金属を含む液からの有価金属の回収方法。
  4. 有価金属を含む液から有価金属を電解回収する電解回収装置であって、
    筒状の陰極と、
    前記筒状の陰極を回転させる駆動手段と、
    を有してなり、
    前記筒状の陰極が、回転方向における周側壁面に多数の貫通孔を有すること特徴とする電解回収装置。
  5. 筒状の陰極が円筒状であり、周側壁面の周回方向に多数の貫通孔を有する請求項4に記載の電解回収装置。
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