JPH03120389A - 写真処理廃液からの銀回収装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、写真処理廃液からの銀回収装置に係り、詳
しくはチオ硫酸塩を含む写真処理廃液から電解処理して
脱銀する写真処理廃液の銀回収装置に関する。

［従来の技術］ ハロゲン化銀写真感光材料を露光後、処理して画像を得
るには現像と定着処理が行なわれ、例えばカラー写真感
光材料に関しては、発色現像、漂白、定着、安定化の各
処理もしくは漂白と定着とを一工程で行なう漂白定着処
理が行ｔｚわれる。

このハロゲン化銀写真感光材料の処理によって、チオ硫
酸塩、チオシアン酸塩等のハロゲン化銀可溶化剤により
て写真感光材料中のハロゲン化銀が溶解され、写真処理
廃液に銀が含まれる。そのため、その写真処理廃液の廃
棄は公害防止対策上著しく問題となる。

従って、写真処理廃液を廃棄する際の低公害化、さらに
は有用資源の回収再利用の観点から、写真処理廃液を電
解処理して脱銀する写真処理廃液の銀回収装置が用いら
れている。

この電解処理して銀回収する装置では、陰極室ｄＬ密度
が局所的に高くなり、その結果陰極電位が低くなり硫化
銀が発生することがある。この硫化銀は陰極に電析する
銀に混入して銀純度を低下させるため、電解回収した銀
は別装置による絹製作業を必要とした。

このため、陰極電流密度を下げることが行なわれている
が、陰極電流密度を下げるためには電解槽本体を大型化
し電極板を大型化したり、銀回収量は小さくなるが電解
電流値を小さくしていた。

また、電解槽によっては、電流効率を高く維持するため
に陽極室と陰極室を隔離する目的で、隔膜を設置してい
る。

［発明が解決しようとする課！Ｉｌｌ ところで、硫化銀が混入して銀純度が低下した電解回収
銀を精製することは、精製コストが大−くなる。

また、陰極での硫化銀の発生を防止するために、電極板
を大型化したり、を解電漬値を小さくすると、その分電
解槽が大型化し、銀回収コストが嵩む。

さらに、電流効率を高めるために隔膜を１ｌＪｉ＃極室
の隔離のために設置しても、陽陰極間における酸化還元
反応は減少し、電流効率は高くなるが電流分布の均一化
には寄与せず、やはり局所的に電流集中が生じ、このよ
うにｌｌｔ極ｉ密が局所的に高い所が存在すると、その
部分の陰極電位が卑な方向に大きくなり、硫化銀が発生
する。

この発明は、かかる点に鑑みなされたもので、写真処理
廃液の電解で陰極での硫化銀の発生を防止して、高純度
の銀を陰極面上に電析回収することができる写真処理廃
液からの銀回収装置を提供することを目的としている。

〔課題を解決するための手段］ 前記課題を解決するため、請求項１記載の発明は、チオ
硫酸塩を含む写真処理廃液を電解処理して銀を回収する
写真ｍｙｕｉ液の銀回収装置において、陽極室と陰極室
を完全に隔離することなく、陽極と陰極の間に電流を分
散・拡散させる電流拡散板を配置することを特徴として
いる。

この写真処理廃液の銀回収装置では一般的に回転円筒型
電解槽が陰極板均一利用性があるので、頻繁に用いられ
、このものＩ才電解槽の内壁に陽極が設けられ、電解槽
の内に陽極に対向して配置された円筒形の陰極を回転し
て電解するものである。この電解槽の形状は四角形、或
いは円形でもよく、特に限定されない、また、円筒形の
陰極はモータ等の外部動力源で回転され、この陰極の回
転で写真処理廃液の攪拌が行なわれ、電気抵抗を軽減す
ると共に、全陰極表面を均一に利用する６陽極と＃極の
間に配置されるＩＩｆｌｌ拡散板としては、織布、網、
多孔板、粉体ｒｔｕａプラスチック、素焼板、多孔セラ
ミック板等の多孔板が用いられ、この室温拡散板に形成
された孔は、３μ〜１０ｍｍの径となっており、この孔
に異物やガス等が詰まることを防止し、電流拡散板が全
くの電気絶縁体となり、電解電圧が上昇することがない
ようにしている。

この電流拡散板は、陽極と陰極を隔離することなく陽極
と陰極の間に配置され、陰極面上の局所に電流集中する
のを、陽極とその部分との間に電漬通通に対して抵抗と
なり、電流を拡散させることで、即ち、電荷を電解液中
で運ぶイオン泳動を拡散することで防止する。

このため、電流拡散板は陰極の全面に対向して配置され
るのではなくて、陰極電流が高くなる局部に対向して配
置される６例えば、対向して配置された板状の陽極と円
筒状の陰極との間で、両者の躍層が近くなって陰極電流
が集中する部分、また円筒状の陰極の角部や写真処理廃
液の液面近傍等、陰極電流が集中する部分に、電流拡散
板を対向して配置し、この部分の電気的溶液抵抗即ち、
イオン泳動抵抗を高めて局所的に電流密度が高くなるこ
とを防止する。

この発明により硫化銀の発生を防止しながら銀回収する
写真処理廃液はチオ硫酸塩を含んでおり、この写真処理
廃液け、例えばカラー写真感光材料に関しては、定着１
Ａｐ１もしくは漂白と定着とを一工程で行なう漂白定着
処理から生じる廃液、或いはこの定着、漂白定着処理か
ら生じる廃液と現像処理で生じる廃液を含むものである
。

また、請求項２記載の発明は、前記電流拡散板には３μ
〜１１０ｎ１径の孔が多数形成されていることを特徴と
し、その孔に異物やガス等が詰まることを防止し、電流
拡散板が全くの電気絶縁体となり電解電圧が上昇するこ
とがないようにしている。

［作用］ 請求項１記載の発明では、陽極と陰極の間に配置された
電流拡散板で、電解液中のイオン泳動に抵抗を持たせる
ことで溶液抵抗を高めて電流を拡散させ、陰極板上で局
所的に電流密度が高くならないようにすると、陰極の局
所に硫化銀が発生することを防止することができ、陰極
板上の電析銀の純度を高めることができると考えられる
。

また、請求項２記載の発明では、電流拡散板には３μ〜
１０ｍｍ径の孔が多数形成されており、電流拡散板の孔
に異物、ガス等が詰まることをより有効に軽減すること
ができ、これでさらに長期間使用しても電解電圧が上昇
することなく、電解供給電気を有効に電解反応主体に、
利用することができるようになる。

［実施例］ 以下、この発明の詳細な説明する。

図面はこの発明を解説すべく使用するもので、この発明
を限定するものではない。

第１図及び第２図はこの発明の写真処理廃液からの銀回
収装置の概略図を示し、第１図は平面図、第２図は縦方
向断面図である。

第１図及び第２図において、符号１は回転円筒型電解槽
の電解槽を示し、この電解槽１は上部を開口した平面か
ら視て正方形の通常箱型に形成されている。この電解槽
１の４ケ所の側壁の内側にはそれぞれ陽極２が取付けら
れ、これらには正電圧が印加されている。

電解槽１の中央部には陽極２に対向して回転する円筒型
の陰極３が配置され、この陰極３は下方を開口した円筒
形に形成され、その上部には回転軸４が設けられ、図示
しないモータで回転されるようになりている。この回転
軸４にけ摺動端子５から負電圧が印加されている。

電解ｔｌｔ中にはチオ硫酸塩を含む写真処理廃液が貯溜
されている。

陽極１と陰極３との中間位置には電流拡散板６が配置さ
れ、この電流拡散板６は陽極１と陰極３とを隔離するこ
となく、陽極１と陰極３との間に位置するように電解槽
１に支持され、或いは電解槽１に取付けられた陽極１に
支持される。この電流拡散板６には３μ〜１０ｍｍ径の
孔が多数形成され、開孔率は約３０％になっており、写
真処理廃液が通過でき、しかも電流拡散板６の孔に電気
絶縁性の異物、ガス等が詰まることを防止することで、
電解電圧の上昇を抑え一定にしている。

この電流拡散板６は陰極３と略同じ高さに形成されてい
るが、特にその高さには限定はない、電流拡散板６の幅
Ｄ１は、陰極３の幅Ｄ２より小幅に形成され、陽極１と
陰極３との間で両者の距離が近くなって溶液抵抗が小さ
くなり、電流が集中する陽陰極間に配置されている。

この電流拡散板６で電気抵抗を高めて電流を拡散させる
ことができ、陰極３が局所的に電流密度が高くならず均
一な電流分布状態となるので、陰極３に硫化銀が発生す
ることが有効に防止でき、＃極面上に回収される電析銀
の純度を高めることができる。

二の実施例の回転円筒型電解槽での電解条件を次の通り
にする。

８．１ｆＮｔｆｆｌ値：　４５Ａｍｐ。

ｂ、陰極回転数７２６０　ｒｐｍ Ｃ４電解電流密度 陽極：　１．５３Ａ／ｄｍ２ 陰極：　２．３９Ａ／ｄｍ’ ｄ、写真処理廃液の性状 銀イオン（Ａｇ”　＞　　　　　　２．４ｇ／ｊ！エチ
レンジアミン四酢酸鉄（ＥＤＴＡ　−Ｆｅ）１４．１ｇ
／ｆＬ 亜硫酸アンモニウム（ＮＨ＜）ｔ　５０ｓ　）４Ｊ１ｇ
／４１ チオ硫酸アンモニウム（ＮＨ４）ｘ　Ｓｓ　Ｏｓ　）４
５．３ｇ／ＪＬ ＰＨ：６．２フ この電解条件で、電流拡散板の孔の大きさを変化させて
、チオ硫酸塩を含む写真処理廃液の電解処理を行なった
。この電解ＩＡ埋結果を表−１に示す。

表−１ ×：電流拡散板として使用不可 Δ：電流拡散板として使用可能であるが、電流拡散板の
孔に異物、ガスが入り、じよじよに電解電圧が上昇し長
期的使用するには問題がある ○：電流拡散板として使用可能 なお、電流効率は、陰極上に析出した銀量を測定して算
出した。

この表−１に示す電解処理結果から、３μ〜１０ｍｍ径
の孔が多数形成された電流拡散板６を陽陰極間に配置す
ることで１局部的に陰極面上で電流密度が高くなること
が防止され、陰極反応による硫化銀の発生が防止で鮒、
陰極に電析する銀純度が向上する。

３４３図及び第４図は写真処理廃液からの銀回収装置の
他の実施例を示し、第３図は縦方向断面図、第４図は電
流拡散板の取付構造を示す断面図である。この実施例で
は電流拡散板７．８の取付位置以外は前記実施例と同様
に構成されているから、電流拡散板７．８の取付位置に
ついて詳細に説明する。

この実施例では、電解４１！１の中央部に回転可能に設
けられた陰極３の下端部３ａやチオ硫酸塩を含む写真処
理廃液の液面近傍３ｂにおいて、電流が集中する傾向が
ある。このため、この部分に対向する位置に電流拡散板
７．８を配置し、局所電流を拡散させて陰極からの硫化
銀の発生を防止することができる。

この実施例の電流拡散板７，８は粉体焼結プラスチック
で形成され、孔径が５００μの孔を開孔率が約３０％に
なるように形成している。

この電流拡散板７．８は同様に陽極２と共に、電解槽１
に取付けられており、この電流拡散板８の取付構造を第
４図に示す。

即ち、電解槽１に設けられた陽極２に電気絶縁性材料で
できたカラー９を介して電流拡散板８を当てがい、電解
槽１の内側からボルト１０をこれらに挿通し、電解槽１
の外側からナツトＩＩで締付固定することができる。

この場合カラー９を用いないで、電流拡散板８を直接陽
極２の表面に接触させて取り付けることもできるが、そ
うすると陽極面上で発生する電解ガスが拡散板内に滞留
したり、陽極面上での陽極反応で生成する電解生成物が
拡散板と陽極の間に蓄積したり、また５それらによって
電極面や拡散板が被覆されやすくなって電解電位が高く
なる。

従って、極間にもよるが極間（陽極面と＃極面の距離）
の０〜８０％（好ましくは０〜５０％）の距離を陽極面
からとった位置に、電流分散板を取り付けることが有効
である。

また、この電流分散板８を取付けるためのボルト１０、
ナツト１１には、陽分極されても腐食しない材料、（例
えば存機高分子材：ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレ
ン、或いはナイロン等や金属材料：チタン材、チタンあ
るいは有機材で被覆されたもの）を用いることが必要で
ある。

［発明の効果］ 前記のように、請求項１記載の発明では、陽極と陰極の
間に電流拡散板を配置したので、この電流拡散板がそこ
を通過する電気の溶液抵抗を高め電流を拡散させるため
、陰極板上で局所的に電流密度が高くなり、その結果、
陰極電位が下がって硫化銀が容易に発生を防止すること
ができるので、陰極面上に生成される電析銀の純度を高
めることができる。

また、電流拡散板に３μ〜１０ｍｍ径の孔が多数形成す
ることで、電流拡散板の孔に異物、ガス等が詰まり、電
解電圧が高くなることが軽減され、電解電圧が低電圧で
一定化し、電解析出する銀純度が高く、かつ硫化銀が生
成しない量だけ銀電折が増して′Ｉｌｉ流効率流向率し
て効率的な銀回収を行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図はこの発明の写真１ＡＩｌ！廃液から
の銀回収装置の概略図を示し、第１図は平面図、第２図
は縦方向断面図、第３図及び第４図は写真処理廃液から
の銀回収装置の他の実施例を示し、第３図は縦方向断面
図、第４図は電流拡散板の取付構造を示す断面図である
。 図中符号１は電解槽、２は陽極、３は陰極、６．７．８
は電流拡散板である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、チオ硫酸塩を含む写真処理廃液を電解処理して銀を
   回収する写真処理廃液の銀回収装置において、陽極室と
   陰極室を完全に隔離することなく、陽極と陰極の間に電
   流を分散・拡散させることのできる電流拡散板を配置す
   ることを特徴とする写真処理廃液からの銀回収装置。 ２、電流拡散板には３μ〜１０ｍｍ径の孔が多数形成さ
   れていることを特徴とする請求項１記載の写真処理廃液
   からの銀回収装置。