JP2013079265A - 薬物置換療法のためのブプレノルフィンウェハー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】オピオイド活性剤ブプレノルフィンまたは医薬的に許容されるその塩を含む経口医薬剤形であって、経口、好ましくは舌下施用した直後に、ブプレノルフィンまたは前記医薬的に許容されるその塩を放出する経口医薬剤形。該剤形は、経口、好ましくは舌下施用した後2分未満でブプレノルフィンまたは前記医薬的に許容されるその塩の実質的に全てを放出するものであることが好ましい。該剤形は、粘膜接着性のフィルム様またはウェハー様の形状を有するものであることが好ましい。
【選択図】なし
Description
した直後にブプレノルフィンを放出する剤形に関する。本発明は、ヒト若しくは動物の痛
みを治療するため、または薬物依存性のあるヒト被験体の薬物置換療法のためのそのよう
な剤形の使用にも関する。
慢性痛は、典型的には強力なオピオイドで治療する。
る医学界での偏見は、著しく減少してきた。これらの偏見の多くは、オピオイドに固有の
特徴のいくつかに起因していた。
起こす働きから見て、中毒になり易い可能性も示す。したがって、オピオイドが、薬物探
索行動を有する健康なヒト被験体に摂取された場合、精神的並びに身体的依存をもたらす
可能性がある。
置換療法など、あるシナリオにおいて重要になる。ヘロインなどの、違法薬物の絶え間な
い摂取に依存している麻薬中毒者(「ジャンキー」)による、違法薬物乱用の基本的な問
題の1つとは、彼らを耽溺させる資金が提供されるよう十分な金を調達するために、その
ような中毒者によって行使される乱用薬物関連の犯罪行動である。薬物を買うための金を
調達するという中毒者に対する絶え間ないプレッシャー、および同時に生ずる犯罪行動は
、効率的で長時間継続する退薬および薬物からの離脱を妨げる主な要因であることが、徐
々に認識されつつある。
麻薬中毒者に処方薬を摂取させるプログラムが、米国および西欧諸国で開発された。
することによって、中毒者が規則的な生活をすることができるようにすることであり、し
かしそれは、その合法的な特徴により、医師による処方によって前述の薬物関連犯罪行動
が引き起こされなくなる。薬物中毒の治療における第2および/または代替のステップで
は、置換薬物の用量を徐々に減少させることによって、薬物に対する薬物中毒者の依存性
をゆっくりと低下させることができ、または退薬プログラムの治療場所が利用可能になる
までの時間を克服することができる。
近年、置換療法の置換薬物として、その他のオピオイドの可能性が認識されてきた。その
目的に特に適した薬物は、混合オピオイド作動薬/拮抗薬であるオピオイドブプレノルフ
ィンである。
される。舌下投与のために錠剤が処方される理由の1つは、これがブフレノルフィンを投
与する好ましい経路だからである。さらに、患者がそのような錠剤を嚥下した場合、その
錠剤は、多幸感を引き起こす作用をもたらすことがない。
x Pharmaによりドイツで販売されている)である。
けられているときに錠剤を口から取り出すことによって、これらの舌下ブプレノルフィン
錠剤を避けようとすることがある。後に、その錠剤を販売することができ、または活性剤
ブプレノルフィンを非経口的に用いるために単離/抽出することができる。
近、米国で行政的に承認を得た(Suboxone(登録商標))。Suboxone(
登録商標)製剤は、塩酸ブプレノルフィンと、オピオイド拮抗薬である塩酸ナロキソン二
水和物とを含む。ナロキソンを存在させるのは、ブプレノルフィンの非経口的乱用を予防
しようとするものであるが、これは例えば、オピオイド依存性中毒者にブプレノルフィン
およびナロキソンを非経口的に同時投与することにより、重篤な禁断症状が生じないこと
による。
その他の流用(diversion)および/または耐乱用剤形が求められている。さらに、薬物置
換療法に製剤を使用する場合には、流用および/または耐乱用性であり、また製剤が患者
の痛みを緩和するのに投与される場合には、効率的な鎮静ももたらすことができる、ブプ
レノルフィン製剤を利用可能にすることが望まれている。
ィンの経口医薬剤形を提供することである。本発明の別の目的は、薬物置換療法および/
または痛みの治療で使用することができる、活性剤ブプレノルフィンの経口剤形を提供す
ることである。
るその塩を含む経口医薬剤形であって、経口、好ましくは舌下施用した直後に、ブプレノ
ルフィンまたは前記医薬的に許容されるその塩を放出する剤形に関する。しかし、以下に
述べる本発明およびその様々な実施形態は、ブプレノルフィンの場合のように、その好ま
しい投与経路が経口、好ましくは舌下である任意のオピオイドまたは鎮静薬にまで及んで
よいことが理解される。
即座の放出は、ブプレノルフィンまたは前記医薬的に許容されるその塩の実質的に全てが
、3分未満、好ましくは2分未満または1分未満で放出されることを意味する。さらによ
り好ましくは、ブプレノルフィンまたは前記医薬的に許容されるその塩の実質的に全てが
、剤形の経口、好ましくは舌下施用後の30秒、20秒、10秒未満、またはさらに5秒
未満で放出される。好ましい実施形態の1つでは、これらの経口剤形は、約0.1mgか
ら約16mgの間のブプレノルフィン、または等量の医薬的に許容されるその塩を含む。
レノルフィンが投与される場合、1.5ng/mlから約2.25ng/mlの間の平均
Cmaxを実現する。8mgの用量のブプレノルフィンHClを投与する場合、Cmax
は、典型的には約2.5から3.5ng/mlの間になり、16mgの用量の塩酸ブプレ
ノルフィンが投与される場合、Cmaxは、好ましくは5.5から6.5ng/mlの間
になる。
分の平均Tmaxをもたらすことができる、経口医薬剤形に関する。
、または医薬的に許容されるその塩を含む。
抗薬、好ましくはナロキソンを、約1:1から約10:1の重量比で含む。
ィルム様またはウェハー様の形状を有する経口医薬剤形にも関する。
性のあるヒト被験体の薬物置換療法のための薬剤の製造における、前述の経口、好ましく
は舌下の医薬剤形の使用にも関する。
を必要とする薬物依存性のある被験体に、前述の経口医薬剤形を投与する方法にも関する
。
録商標)という商標で知られており、そのどちらも、薬物置換療法のための活性剤である
塩酸ブプレノルフィンを含んでいる。
長い排出半減期に鑑み(約20から37時間と報告されている)早くから認識されており
、そのため投与頻度を減少させることが可能である。その結果、薬物置換療法に参加して
いる薬物中毒者は、置換プログラムを監督する医療機関または医療従事者にそれほど頻繁
に報告する必要がない。
よる乱用が生じ難くなるという利点がある。Subutex(登録商標)およびSubo
xone(登録商標)製剤の形で現在販売されている錠剤は、共に舌下投与のためのもの
であり、典型的には5分から10分の間に崩壊する。しかし、その時間以内に、薬物中毒
者は錠剤を避け、その後錠剤を路上で販売しまたは錠剤から得た活性剤を単離することが
できる。
み、かつ薬物の経口、好ましくは舌下投与直後にブプレノルフィンを放出する、経口医薬
剤形を提供する。
遊離塩基並びに任意の医薬的に許容されるその塩、例えば塩酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、酒
石酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、重酒石酸塩、リン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、臭化
水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、フマル酸塩、およびコハク酸塩などを指すことが理解される
。
ある。
るその塩を含む医薬剤形を提供することによって、剤形の経口、好ましくは舌下投与後に
活性剤を即座に放出することが可能になり、したがって、薬物置換療法プログラムに参加
している薬物中毒者による、錠剤の違法流用から生ずるタイプの乱用が、防止されるべき
である。
それぞれ医薬的に許容されるその塩が、5分未満に放出されることを意味する。好ましく
は、ブプレノルフィンまたはその医薬的に許容されるその塩の実質的に全ては、4分未満
、3分未満、2分未満、より好ましくは1分未満で放出される。
薬的に許容されるその塩の実質的に全てが、30秒未満、20秒未満、または10秒未満
で放出される状況を指す。さらにより好ましい実施形態では、「即座の放出」という用語
は、ブプレノルフィンの実質的に全てが、5秒未満または3秒未満で剤形から放出される
ことを意味する。
を示す。
剤が溶けるのにまたは崩壊するのにより長い時間を必要とするからである。
粘膜唾液、特に舌下粘膜と接触したときに数秒以内で崩壊するものが知られている。
る。
間のブプレノルフィンまたは医薬的に許容されるその塩、例えば塩酸ブプレノルフィンな
どを含む。好ましい投薬量は、プブレノルフィンまたは医薬的に許容されるその塩が、約
0.4mgから約12mgの間、または約2mgから約8mgの間の範囲内になる。
、約1.5から2.5ng/mlのCmaxを提供するというさらなる特徴を有すること
ができる。4mgの用量の塩酸ブプレノルフィンが投与される場合の好ましいCmaxは
、約1.7ng/mlから2ng/mlの間でよい。
.5ng/mlの間でよい。好ましい実施形態では、8mgの用量の塩酸ブプレノルフィ
ンが投与される場合、Cmaxは約2.75ng/mlから3.25ng/mlの間でよ
い。
5から7ng/mlの範囲内でよい。好ましい実施形態では、16mgの塩酸ブプレノル
フィンが投与される場合、Cmaxは約5.5から6.5ng/mlの間でよい。
mgを投与した場合、約10から15時間×ng/mlの範囲内でよい。好ましい実施形
態では、AUC0〜48は、約12から13時間×ng/mlでよい。8mgの塩酸ブプ
レノルフィンが投与される場合、AUC0〜48は、約15から25時間×ng/mlの
範囲内でよい。好ましい実施形態では、この場合のAUC0〜48は、約20から22時
間×ng/mlの間でよい。16mgの塩酸ブプレノルフィンが投与される場合、AUC
0〜48は、25から40時間×ng/mlの範囲内でよい。好ましい実施形態では、こ
の場合のAUC0〜48は、約30から35時間×ng/mlの範囲内でよい。
のグループで血漿濃度を測定することによって得られる平均値であることが理解される。
これらの患者は、薬物置換プログラムに一般的である、組み入れ基準および除外基準に従
って選択される。そのような患者は、典型的には平均体重および白色人種由来のものにな
ると理解される。
ように投与される。患者が置換療法に登録されると、その初期投薬量は、ブプレノルフィ
ンが典型的には2mgから4mgの間になる。この製剤は、1日1回、2日ごと、好まし
くは3日ごとに、またはさらに少ない頻度で投与することができる。
うな拮抗薬は、ナルトレキソン、ナロキソン、ナルメフェン、ナロルフィン、ナルブフィ
ン、ナロキソンアジネン、メチルナルトレキソン、ケチルシクラゾシン、ノルビナルトル
フィミン、ナルトリンドール、6−β−ナロキソール、および6−β−ナルトレキソール
、または医薬的に許容されるその塩を含む群から選択することができる。
る。拮抗薬としては、ナロキソンおよびその塩酸塩が特に好ましい。
を指すだけではなく、医薬的に許容されるその塩、例えばブプレノルフィンに関して述べ
たようなものも指すことが理解される。
物は、塩酸ブプレノルフィンと組み合わせたときに特に好ましいと考えられる。
を、1:1から10:1の重量比で含む。2:1から8:1の重量比が好ましいと考えら
れ、4:1の重量比が特に好ましい。
合、約0.5mgのナロキソンを含む。剤形が0.4mgの塩酸ブプレノルフィンを含む
場合、0.1mgのナロキソンを含むことになり、また剤形が8mgの塩酸ブプレノルフ
ィンを含む場合、例えば2mgの塩酸ナロキソンを含む。
ルフィン、およびナロキソン、好ましくは塩酸ナロキソンを含む経口剤形であって、この
剤形を舌下施用してから1分未満、好ましくは30秒未満、より好ましくは10秒未満で
前記活性剤を放出する剤形に関する。さらに、この剤形は、前述の薬物動態パラメータC
maxおよびAUC0〜48の好ましい値を提供することができる。
ナロキソンの組込みを可能にし、かつそれと同時に活性剤が即座に放出されるよう十分に
素早く崩壊する経口剤形が確実に使用されるようにしなければならない。
フィルムを使用することができる。この場合、ブプレノルフィンおよび任意選択でナロキ
ソンなどのオピオイド拮抗薬をフィルムマトリックスに組み込み、このように調製された
フィルムを経口的に投与することができる。
は分散液を形成することができる。次いで溶液または分散液を、非ゼラチンポリマーフィ
ルム、例えば乾燥セルロースエーテルフィルムの1つまたは複数の面に付着させ、活性成
分および/または液体担体相を、この「乾燥」フィルムの表面を通して移送して、新しい
フィルム組成物をもたらすことができる。
比較的物理的に変化していない状態にすることができる。しかし、任意のサイズまたは形
状の単位剤形に変換することができる。あるいはフィルム基材は、組込みプロセス中に、
部分的にまたは完全に液化しまたは溶解することができるが、それにも関わらず、硬化し
た後に、最後に単一の個別のフィルムが形成される。本発明のこの態様によるフィルムは
、活性剤の即時放出をもたらすために、通常なら口内に投与した後に、例えば舌下投与し
た後に、意図される放出部位で分解する、典型的には1種または複数の可溶性ポリマーで
構成される。適切なセルロースエーテルフィルムのベースには、例えば、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロ
キシエチルメチルセルロース(HEMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、メ
チルセルロース(MC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、および前述の材料の
全ての塩および誘導体が含まれる。フィルムを形成するのに特に適切なセルロースエーテ
ルは、HPMCである。
することができる。
活性成分を液体の形で付着させてフィルムを形成する。フィルム基材表面に液体を付着さ
せる適切な手段には、押出し、ローラ塗布、流し込み、噴霧、ブラシ塗布、またはホイッ
ピング(whipping)が含まれる。そのようなフィルムの調製のさらなる詳細は、例えば、参
照により本明細書に組み込まれるWO 2005/079750 A2から得ることがで
きる。
の可能性ある技術については、WO 03/030883に記載されている。本発明のこ
の後者の実施形態において、薄膜薬物送達組成物は、(i)流動性の水溶性フィルム形成
マトリックスと、(ii)その内部に均一に配置された活性剤とを含む。任意選択で、矯
味剤をコーティングすることができ、または活性剤に密接に結合させて、活性剤の矯味を
行うことができる。流動性の水溶性フィルム形成マトリックスは、活性剤と一緒になって
、厚さが約380ミクロン未満、例えば厚さが約250ミクロン未満の乾燥フィルムに形
成することが可能である。
れらの組合せでよい。例えば、既に述べたメチルセルロース、HMC、HEC、HC、H
PC、HPMC、HMPC、アラビアゴム、キサンタンゴムなどを使用することができる
。フィルムは標準的な技術に従って調製され、活性剤は、WO 03/030883に記
載されているように、その表面および内部に配置される。
参照により本明細書に組み込まれるWO 99/17744に記載されている、即時放出
薬物送達形態に関する。当業者なら、WO 99/17744のプロセスおよび剤形を使
用して、ブプレノルフィンおよび好ましくはナロキセンも含む前述の医薬剤形を得ること
ができることを理解するであろう。
使用することもできる。そのような高速崩壊錠剤は、WO 99/44580に記載され
ており、当業者に周知である。
供するために、本発明の目的で使用することができる、高速放出剤形に関する特に興味あ
る技術は、WO 96/26720から得ることができる。
剤形にどのように配合するのかが記載されている。WO 96/26720は、「高速分
散剤形」について詳細に述べており、この用語は、米国特許第5120549号、米国特
許第5079018号、WO 93/12769、米国特許第5298261号、および
WO 91/04757に記載されている全てのタイプの剤形を包含するものである。
第1548022号に記載されている高速分散剤形、即ち、活性成分と、活性成分に不活
性な水溶性または水分散性担体との網状構造を含み、この網状構造が、固体状態の組成物
から溶媒を昇華することによって得られたものであり、さらにこの組成物が活性成分と担
体を溶媒に溶かした溶液とを含む、固体高速分散剤形を使用することを企図している。
内に、特に2から8秒以内に崩壊することが好ましい。
パク質、例えばゼラチン、デキストリン、および大豆など、小麦およびオオバコの種子タ
ンパク質、アカシア、グアール、寒天、およびキサンタンなどのゴム、多糖、アルギネー
ト、カルボキシメチルセルロース、カラゲナン、デキストラン、ペクチン、ポリビニルピ
ロリドンなどの合成ポリマー、およびゼラチン−アカシア複合体などのポリペプチド/タ
ンパク質または多糖複合体から得られた材料が含まれる。
トロース、ラクトース、ガラクトース、およびトレハロースなどの糖;シクロデキストリ
ンなどの環状糖;リン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、およびケイ酸アルミニウムなどの
無機塩;グリシン、L−アラニン、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、L−ヒドロ
キシプロリン、L−イソロイシン、L−ロイシン、およびL−フェニルアラニンなどの、
2から12個の炭素原子を有するアミノ酸が含まれる。
できる。マトリックス形成剤は、界面活性剤に加えて、または界面活性剤を排除した状態
で、存在させることができる。マトリックスを形成する他に、マトリックス形成剤は、溶
液または懸濁液中の任意の活性成分の分散の維持を、助けることができる。
または矯味剤などの2次成分も、組成物中に組み込むことができる。適切な着色剤には、
赤、黒、および黄色の鉄酸化物が含まれる。適切な香料には、ミント、ラズベリー、甘草
、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、カラメル、バニラ、チェリー、およびブドウの
香り、並びにこれらの組合せが含まれる。適切なpH調節剤には、クエン酸、酒石酸、リ
ン酸、塩酸、およびマレイン酸が含まれる。適切な甘味料には、アスパルテームおよびタ
ウマチンが含まれる。適切な矯味剤には、重炭酸ナトリウム、イオン交換樹脂、シクロデ
キストリン含有化合物、吸着質、または微小カプセル封入した活性剤が含まれる。
のような高速分散剤形は、本明細書にその全体が組み込まれているGB 1548022
BまたはWO 96/26720、特に後者の実施例1に記載されているものと、同様に
得ることができる。
ラインに沿って生成される剤形に関する。
ている。本発明による剤形は、好ましくは、唯一の任意選択の特徴である矯味性を有する
、そのようなフィルム型またはウェハー型医薬製剤でよいことが理解される。
。表面積に比べて厚さが薄い結果、そのような剤形が例えば口腔内の粘膜に施用された場
合、ごく短い拡散経路が生ずる。これは、典型的には活性剤の非常に素早い放出をもたら
し、その後、活性剤がこの経路を介して吸収可能である場合は、迅速に、効率的に、かつ
直接的に、口腔粘膜、特に舌下で吸収することができる。したがってブプレノルフィンの
場合、そのような非常に平らなフィルム型またはウェハー型の剤形は、活性成分の即時放
出をもたらすことが可能であり、それによって従来技術の製剤が遭遇していた乱用の問題
を最小限に抑えることができるので、非常に望ましい。
術の参考文献の1つは、DE 27 46 414であり、活性剤、結合剤、および追加
の賦形剤を加工して、フィルム型ストランド(strand)の形をとる剤形を得る。
、均質な厚さ、密度、および幅に照らして、活性剤の量とストランドの特定の一部の長さ
との間に直接相関関係があることである。したがって、ウェハー様の剤形を、適切に寸法
決めされた小片に単に切断することにより、ある単位投薬量を容易に得ることができる。
トリックス形成ポリマーから形成されたマトリックスを含み、そこに、ブプレノルフィン
および好ましくはナロキソンなどのオピオイド拮抗薬が溶解しまたは均質に分散すること
を特徴とする。
して、水溶性ポリマーまたはそのようなポリマーの混合物を含む。好ましくは、フィルム
を形成することができかつ水溶性である、合成または部分合成ポリマー、または天然に生
ずるバイオポリマーが使用される。この目的に特に適しているものは、セルロース誘導体
、ポリビニルアルコール、ポリアクリレート、およびポリビニルピロリドンを含む群から
選択することのできるポリマーである。
ルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒド
ロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、およびヒドロキシプロピルメチルセルロ
ースを使用することができる。また、植物または微生物から得られた水溶性多糖も使用す
ることができる。好ましい多糖には、プルラン、トランタン、アルギネート、デキストリ
ン、およびペクチンが含まれる。
もできる。デンプンおよびデンプン誘導体、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、アラビア
ゴム、プルラン、アクリレート、特にpolyox 10、polyox 80、pol
yox 205、polyox 301、polyox 750を中心とするポリエチレ
ンオキシド、またはメチルビニルエーテルとマレイン酸無水物とのコポリマーを使用する
こともできる。
即座に放出される程度は、選択されたマトリックス形成ポリマーのタイプに一部依存する
ことが理解されよう。例えば、マトリックス形成ポリマーとしてポリビニルアルコールを
使用する剤形は、マトリックス形成ポリマーとしてHPMCを使用する剤形よりも速く崩
壊することができる。崩壊時間は、適切な量で種々のポリマーの組合せを混合することに
より、調節することができる。
できる崩壊剤も承知している。したがって、そのような崩壊剤は、崩壊時間を調節するの
に使用することもできる。
は、活性剤の吸収を高める薬剤、即ち、いわゆる透過促進剤をさらに使用することができ
る。
を含む群から選択することができる。透過促進剤は、飽和または不飽和脂肪酸、炭化水素
、直鎖状または分枝状脂肪アルコール、ジメチルスルホキシド、プロピレングリコール、
デカノール、ドデカノール、2−オクチルドデカノール、グリセリン、エタノール、また
はその他のアルコールを含む群から選択することもできる。
存在下で、例えば1秒から3分以内、または5秒から1分以内、または5秒から30秒以
内に崩壊することができる。
。
それぞれの粘膜との接着を媒介する賦形剤を含むことができる。そのような粘膜接着物質
の例は、例えば、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセル
ロース、メチルセルロース、アルギン酸、ゼラチン、およびアラビアゴムである。
m、30μmから2mm、または0.1mmから1mmの間でよい。剤形は、丸く、卵形
、楕円形でもよく、または三角形、四角形、または多角形を有してもよい。典型的には、
本発明による医薬剤形の表面は、平らである。
、少なくとも1種のマトリックス形成ポリマーを含む。マトリックス形成ポリマーは、マ
トリックスの本質的な成分である。
ら80重量%の間、さらにより好ましくは20から50重量%の間でよく、この重量%は
、剤形の全重量に対するものである。
びに剤形で使用されるポリマーの相対量によって決定される。
他に、さらなる賦形剤をマトリックス中に存在させてもよい。
に水を引き付けるもの(Aerosilなど)、乳化剤、可塑剤、甘味料、または保存剤
などの充填剤でもよい。さらに、安定化剤や酸化防止剤などの補助賦形剤を添加してもよ
い。
炭素を発生させる二酸化炭素形成剤を含むことができる。そのようなカーボネートは、発
泡性製剤から従来技術で周知であり、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸水素カリウム、または炭酸カリウムが含まれる。CO2の発生を増大させるために、例
えばリン酸二水素ナトリウムまたはリン酸水素二ナトリウム、酒石酸ナトリウム、アスコ
ルビン酸ナトリウムなどの酸性成分を添加することができる。当然ながら、クエン酸、酒
石酸、アジピン酸、アスコルビン酸、酢酸、乳酸などを使用することもできる。
ナロキソンなどのオピオイド拮抗薬を含む、上述のフィルム型またはウェハー型のフィル
ムの経口剤形に関し、この経口剤形は、ブプレノフィンおよび任意選択の拮抗薬の量、薬
物動態パラメータCmaxおよびAUC0〜48、剤形からの活性剤の即時放出に関して
上述の特徴を有するものである。当業者なら、上述の情報を基にして、そのようなフィル
ム型またはウェハー型剤形をどのように生成するかがわかるであろう。これは、一般的な
フィルムコーティング技術、押出し法、噴霧乾燥などによって実現することができる。よ
り詳細な内容は、WO 03/070227から得ることができる。
したがって、そのような製剤技術をブプレノルフィンおよび好ましくはナロキセンである
任意選択のオピオイド拮抗薬に適用することができる。
ルフィンおよび好ましくはナロキソンである任意選択のオピオイド拮抗薬を含む前述の医
薬剤形の、いずれかの使用に関する。上述の医薬剤形は、当然ながら、痛みを治療するた
めの薬剤の製造に使用してもよい。したがって剤形は、製剤の経口、好ましくは舌下投与
によって素早い痛みの軽減を得るために、オピオイドナイーブな患者またはオピオイドに
依存していない患者に使用することができる。
述の量および薬物動態パラメータの効果は、医薬製剤Subutex(登録商標)および
Suboxone(登録商標)からわかる。したがって、本発明の創意に富む製剤による
薬物置換療法では、同じ効力が得られることが強く想定される。
型およびウェハー型の剤形が舌下投与中に唾液に接触したとき即座に崩壊するならば、薬
物中毒者が剤形を違法に流用する機会を減らすことであることがわかる。ナロキソンなど
のオピオイド拮抗薬が剤形に含まれる場合、素早く崩壊する剤形から活性剤を溶出するこ
とによるそのような剤形の非経口的乱用は、著しく減少することがさらに確実になる。
プレノルフィンおよび好ましくはナロキソンである任意選択のオピオイド拮抗薬を即座に
放出する上述の医薬製剤を投与することによる、薬物中毒者における薬物置換療法の方法
に関する。
ンおよび好ましくはナロキソンである任意選択のオピオイド拮抗薬を即座に放出する上述
の医薬製剤を投与することによって、痛みを治療する方法にも関する。
この記述は、本発明の範囲をいかなる方法によっても限定するものではない。本発明の精
神から逸脱しないその他の実施形態は、前述の説明および後続の特許請求の範囲によって
同様に包含されかつ対処されるべきである。
Claims (10)
- 少なくともブプレノルフィンまたは医薬的に許容されるその塩を含む経口医薬剤形であ
って、経口、好ましくは舌下施用した直後に、ブプレノルフィンまたは前記医薬的に許容
されるその塩を放出する経口医薬剤形。 - 経口、好ましくは舌下施用した後2分未満、好ましくは1分未満、より好ましくは30
秒未満でブプレノルフィンまたは前記医薬的に許容されるその塩の実質的に全てを放出す
る、請求項1に記載の経口医薬剤形。 - 約0.1mgから約12mgの間、好ましくは約0.4mgから約10mgの間、また
は約2mgから約8mgの間のブプレノルフィン、または等量の医薬的に許容されるその
塩を含む、請求項1または2に記載の経口医薬剤形。 - 0.4mg投与される場合には約1.5ng/mlから約2.25ng/mlの間の平
均Cmaxを、8mgが投与される場合には約2.5ng/mlから約3.5ng/ml
の間の平均Cmaxを、または16mgが投与される場合には約5.5ng/mlから約
6.5ng/mlの間の平均Cmaxを実現する、請求項1から3のいずれかに記載の経
口医薬剤形。 - 約45から約90分の平均Tmaxが投与後に得られる、請求項1から4のいずれかに
記載の経口医薬剤形。 - オピオイド拮抗薬、好ましくはナロキソン、または医薬的に許容されるその塩をさらに
含む、請求項1から5のいずれかに記載の経口医薬剤形。 - ブプレノルフィンまたは医薬的に許容されるその塩、およびナロキソンまたは医薬的に
許容されるその塩を、約1:1から約10:1の重量比で、好ましくは約2:1から約8
:1の重量比で、より好ましくは約4:1の重量比で含む、請求項6に記載の経口医薬剤
形。 - 粘膜接着性のフィルム様またはウェハー様の形状を有する、請求項1から7のいずれか
に記載の経口医薬剤形。 - 痛みを治療するための薬剤の製造における、請求項1から8のいずれかに記載の経口医
薬剤形の使用。 - 薬物置換療法のための薬剤の製造における、請求項1から8のいずれかに記載の経口医
薬剤形の使用。
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