JP2013077511A - リチウムイオン二次電池用負極板の製造方法 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用負極板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】放電レート特性に優れたリチウムイオン二次電池用負極板の製造方法を提供すること。
【解決手段】リチウムイオン二次電池用負極板の製造方法において、負極活物質粒子と、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有化合物と、が含有される負極活物質層形成液を、集電体上の少なくとも一部に塗工して塗膜を形成する塗工工程と、前記塗膜を前記金属元素含有化合物が熱分解する温度以上で加熱して、金属元素含有粒子を生成させ、前記負極活物質粒子同士を前記金属元素含有粒子によって固着させる加熱工程と、を行う。
【選択図】なし

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用負極板の製造方法に関し、さらに詳しくは放電レート特性、出入力特性に優れたリチウムイオン二次電池において用いられる負極板の製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池に代表される非水電解液二次電池は、高エネルギー密度、高電圧を有し、また充放電時におけるメモリ効果(完全に放電させる前に電池の充電を行なうと次第に電池容量が減少していく現象)が無いことから、携帯機器、及び大型機器など様々な分野で用いられている。
現在、地球温暖化防止の対策として、世界規模でCO2排出抑制の取り組みが行われており、石油依存度を低減し、低環境負荷で走行可能とすることで、CO2削減に大いに寄与することができるプラグインハイブリッド自動車、電気自動車に代表される次世代クリーンエネルギー自動車の開発・普及が急務とされている。これらの次世代クリーンエネルギー自動車の開発・普及には、ガソリンに依存しない駆動力が必須であり、近時、ガソリンに依存しない駆動力としてリチウムイオン二次電池が期待されている。リチウムイオン二次電池をこれらの次世代クリーンエネルギー自動車の駆動力として利用することができれば、ガソリンに依存する必要がなく、CO2削減に大いに寄与することができる。一方で、次世代クリーンエネルギー自動車の駆動力としてリチウムイオン二次電池が利用されるためには、ガソリンに並ぶ出力要求を満たすことが必要であり、リチウムイオン二次電池には、高い出入力特性が要求されている。
また、近時の省エネルギー効果に対する要求に対応するため、リチウムイオン二次電池には、放電レート特性の向上が期待されている。さらに、携帯電話等の比較的小型の装置に用いられるリチウムイオン二次電池であっても、装置が多機能化される傾向にあるために、放電レート特性のみならず出入力特性の向上が期待されている。このとき、インピーダンスが高いリチウムイオン二次電池では、高速充放電時(大電流で充放電を行った時)にその容量を充分に生かすことができない問題や、容量がロスしてしまう問題が生ずる。リチウムイオン二次電池において、放電レート特性や、出入力特性の向上を実現するためには、電池のインピーダンスを下げる必要があり、インピーダンスの低い二次電池に対する市場の要求は高い。
現在、各種の提案がされているリチウムイオン二次電池は、正極板、負極板、セパレータ、及び有機電解液から構成される。上記負極板としては、金属箔(例えば、銅箔)などの集電体表面に、負極活物質粒子を含む電極活物質層を備えたものが知られている。この負極板は、例えば、特許文献1、特許文献2に提案されているように、リチウムイオン挿入脱離反応を示すことにより充放電可能な負極活物質粒子、該負極活物質粒子を集電体上に固着させるとともに、該負極活物質粒子同士を固着させるための樹脂からなる結着物質(以下、樹脂製の結着物質という)、及び導電材(但し活物質粒子が導電効果も発揮する場合などには、導電材は省略される場合がある)、あるいはさらに、必要に応じてその他の材料を用い、有機溶媒中で混練及び/又は分散させて、スラリー状の電極活物質層形成溶液を調製し、この電極活物質層形成溶液を集電体表面に塗工・乾燥して集電体上に塗膜を形成し、必要に応じてプレスすることにより製造される。
このとき、電極活物質層形成溶液に含有される負極活物質粒子は、該溶液中に分散する粒子状の化合物であって、集電体表面に塗工されただけでは該集電体表面に固着され難い材料である。したがって、樹脂製の結着物質を含まない電極活物質層形成溶液を集電体に塗工して乾燥して塗膜を形成しても、該塗膜は集電体から容易に剥離してしまう。そのため、従来の負極板は、特許文献1、2に提案されているように、樹脂製の結着物質によって、負極活物質粒子同士を固着させるとともに、樹脂製の結着物質によって、負極活物質粒子を集電体表面に固着させている。すなわち、樹脂製の結着物質は実質的には、必須の構成物質であった。
特開2006−310010号公報 特開2006−107750号公報
しかしながら、上記特許文献1、特許文献2に提案されている方法により、負極活物質粒子と、樹脂製の結着物質を用いて電極活物質層を形成した場合には、樹脂製の結着物質の存在により、放電レート特性や高出入力特性が必要とされる分野における要求を満足できる程度までインピーダンスを下げることができない。これは、電極活物質層中に樹脂製の結着物質が存在することにより、リチウムイオン等の負極活物質イオン及び電子の移動距離が長くなり、また、電極活物質層における電解液の浸透性が低くなり、かつ電解液と負極活物質粒子との接触面積が小さくなることでインピーダンスが上がることによるものと考えられる。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、放電レート特性、及び出入力特性に優れたリチウムイオン二次電池用負極板の製造方法を提供することを主たる課題とする。
上記課題を解決するための本発明は、リチウムイオン二次電池用負極板の製造方法であって、負極活物質粒子と、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する負極活物質層形成液を、集電体上の少なくとも一部に塗工して塗膜を形成する塗工工程と、前記塗膜を前記金属元素含有化合物が熱分解する温度以上で加熱して、金属元素含有粒子を生成させ、前記負極活物質粒子同士を前記金属元素含有粒子によって固着させる加熱工程と、を有することを特徴とする。
また、前記加熱工程が還元雰囲気中で行われることとしてもよい。
また、上記課題を解決するための本発明は、リチウムイオン二次電池用負極板の製造方法であって、負極活物質粒子と、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有化合物と、が含有される負極活物質層形成液を、集電体上の少なくとも一部に塗工して塗膜を形成する塗工工程と、前記塗膜を前記金属元素含有化合物が熱分解する温度以上で加熱して、金属酸化物又は金属元素と非金属元素との化合物を生成する加熱工程と、前記加熱工程後、前記金属酸化物又は金属元素と非金属元素との化合物を還元処理して、金属元素含有粒子を生成させ、かつ前記負極活物質粒子同士を前記金属元素含有粒子によって固着させる還元工程と、を有することを特徴とする。
本発明の製造方法によれば、放電レート特性、及び出入力特性に優れたリチウムイオン二次電池用負極板を製造することができる。
本発明の方法によって製造したリチウムイオン二次電池用負極板の断面図である。 本発明の方法によって製造したリチウムイオン二次電池用負極板の負極活物質粒子と金属元素含有粒子との固着を説明するための概念図である。 樹脂製の結着物質としてPVDF樹脂を用いて作製した電極表面の表面状態を示すSEM像である。 グラファイト負極の初期充電カーブを示す図であり、図4(a)は、初期充電カーブの理想カーブを示す図であり、図4(b)は、還元反応が生じた場合の初期充電カーブを示す図である。 本発明の方法によって製造したリチウムイオン二次電池を示す図である。 実施例の負極板の表面状態を示すSEM像である。 実施例の負極板の表面状態を示すSEM像である。 実施例の負極板の表面状態を示すSEM像である。 比較例の負極板の表面状態を示すSEM像である。 本発明の方法によって製造したリチウムイオン二次電池用負極板の断面図である。 本発明の方法によって製造したリチウムイオン二次電池用負極板の負極活物質粒子と金属元素含有粒子との固着を説明するための概念図である。 本発明の方法によって製造したリチウムイオン二次電池用負極板の負極活物質粒子と金属元素含有粒子との固着を説明するための概念図である。 電池パックの一例を示す断面分解図である。
以下の説明において、「金属元素含有粒子」とは、特に記載がない場合であっても、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方もしくは双方が含有された粒子のことをいう。
本発明の方法によって製造したリチウムイオン二次電池用負極板について、図1、図2、図10〜図12を用いて具体的に説明する。なお、図1は本発明の方法によって製造したリチウムイオン二次電池用負極板の断面図であり、図2は、本発明の方法によって製造したリチウムイオン二次電池用負極板の負極活物質粒子と、金属元素含有粒子との固着を説明するための概念図である。図1に示すように、リチウムイオン二次電池用負極板10は、集電体1上に、負極活物質層2が設けられた構成をとる。また、図1、図2に示すように負極活物質層2は、炭素材料又はリチウム含有金属酸化物からなる複数の負極活物質粒子21と、アルミニウムおよびケイ素いずれか一方もしくは双方の金属、又はこれらの酸化物、或いはこれらと非金属元素との化合物からなる複数の金属元素含有粒子22とを少なくとも含む。また、負極活物質粒子21は、図1に示すように金属元素含有粒子22によって集電体1上に固着されているか、又は、図10に示すように、被膜状のアルミニウムおよびケイ素いずれか一方もしくは双方の金属、又はこれらの酸化物、或いはこれらと非金属元素との化合物によって集電体1上に固着されている。また、負極活物質粒子21同士は、金属元素含有粒子22によって固着されている。なお、図2に示す場合にあっては、負極活物質粒子同士が、金属元素含有粒子22を介して固着されている。また、図11、図12に示す場合にあっては、負極活物質粒子が直接的に接している部分を有しており、直接的に接している部分の近傍に位置する金属元素含有粒子22によって、負極活物質粒子同士が固着されている。以下、被膜状のアルミニウムおよびケイ素いずれか一方もしくは双方の金属、又はこれらの酸化物、或いはこれらと非金属元素との化合物を金属元素含有被膜302という。
リチウムイオン二次電池用負極板(以下、単に負極板という場合がある)を説明するに際し、負極活物質層における電子の授与と、放電レート特性及び出入力特性との関係について説明する。リチウムイオン二次電池内では、正極板における正極活物質中のリチウムが電解液に染み出し、電解液と溶媒和し、リチウムイオンの状態で電解液中に拡散し、負極板における負極活物質層に到達する。そしてリチウムイオンは、脱溶媒和するとともに、負極活物質粒子の層間へ挿入し、電子の授与が行われるものと考えられている。負極板における電解液に溶媒和したリチウムイオンが脱溶媒和し、電子の授与を行うメカニズムの詳細はいまだ明らかではないが、本発明者は、負極活物質層において、界面電荷移動抵抗が小さいほど、脱溶媒和反応がスムーズにおこなわれ、負極板における放電レート特性及び出入力特性が向上することを見出した。また、この場合において、樹脂製の結着物質を用いて負極活物質粒子を集電体上に固着させた場合には、この樹脂製の結着物質が脱溶媒和反応に対し阻害的に働き、放電レート特性及び出入力特性を低下させてしまうとの知見を得た。特に、図3に示すように、樹脂製の結着物質は、負極活物質層中に被膜の状態で存在しており、この被膜の状態で、集電体と負極活物質粒子とを固着させ、負極活物質粒子同士を固着させている。これにより、界面電荷移動抵抗が大きくなり、また、電解液と負極活物質粒子との接触面積が小さくなり放電レート特性及び出入力特性を低下させることとなる。なお、図3は、樹脂製の結着物質としてPVDF(ポリフッ化ビニリデン)樹脂を用いて作製した電極表面のSEM像である。
本発明者らは、さらに結着物質について鋭意研究した結果、集電体1上に負極活物質粒子21を固着させるとともに、負極活物質粒子21同士を固着させるための結着物質として、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有粒子22を採用し、該金属元素含有粒子22又はアルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有被膜302によって集電体上1に負極活物質粒子を固着させるとともに、該金属元素含有粒子22によって負極活物質粒子21同士を固着させることで、放電レート特性、及び出入力特性が向上することを見出した。
そこで、図1、図10に示すように、負極板10は、集電体1上に、負極活物質層2が設けられてなり、負極活物質層2は、少なくとも負極活物質粒子21と、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有粒子22を含み、負極活物質粒子21は、該金属元素含有粒子22又は金属元素含有被膜302によって集電体1上に固着されている。また、負極活物質粒子21同士は、該金属元素含有粒子22によって固着されていることを特徴とする。つまり、本発明の方法で製造した負極板は、集電体1上に負極活物質粒子21を固着させる結着物質としてアルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有粒子22又は金属元素含有被膜302を採用し、負極活物質粒子21同士を固着させる結着物質として、金属元素含有粒子22を採用した点に特徴を有するものである。
上記特徴を有する負極板によれば、樹脂製の結着物質に依らず、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有粒子22又はアルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有被膜302によって、負極活物質粒子21が集電体1上に固着されているとともに、該金属元素含有粒子22によって、負極活物質粒子21同士も固着されていることから脱溶媒和反応に対する阻害作用がなく、電子の授与が非常にスムーズに行うことができ、その結果、放電レート特性、及び出入力特性を向上させることが可能となる。
以下、負極板10を構成する集電体1、及び負極活物質層2について更に具体的に説明する。
(集電体)
集電体1について特に限定はなく、リチウムイオン二次電池用負極板に用いられる従来公知の集電体1を適宜選択して用いることができる。例えば、アルミニウム箔、ニッケル箔、銅箔などの単体又は合金から形成された集電体を好ましく用いることができる。
なお、集電体1は、必要に応じて負極活物質層2の形成が予定される面、すなわち集電体1の表面において表面加工処理がなされている集電体1であってもよい。その表面に表面加工処理がなされている集電体1としては、導電性物質が集電機能を有する材料の表面に積層された集電体、化学研磨処理、コロナ処理、酸素プラズマ処理がなされた集電体等が挙げられる。すなわち、集電体1には、集電機能を有する材料のみから形成される集電体のみならず、その表面に導電性を担保するための物質が積層されたものや、何らかの表面処理がなされたものも含まれる。また、集電体の表面とは、集電機能を有する材料のみから形成される集電体1にあっては、集電機能を有する材料の表面をいい、集電機能を有する材料の表面の全体に表面加工処理や、導電性物質が積層されている場合にあっては、該表面加工処理面や、導電性物質の表面をいう。また、集電機能を有する材料の表面の一部に表面加工処理や、導電性物質が積層されている場合にあっては、表面加工処理面や、導電性物質の表面、または、これらの表面加工処理又は導電性物質が積層されていない部分、すなわち、集電機能を有する材料表面をいう。
集電体1の厚みは、一般にリチウムイオン二次電池用負極板の集電体として使用可能な厚みであれば特に限定されないが、3〜100μmであることが好ましく、5〜50μmであることがより好ましい。
(負極活物質層)
集電体1上に形成される負極活物質層2は、図1、図10に示すように、負極活物質粒子21と、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有粒子22とから構成されている。また、負極活物質層2に含有される負極活物質粒子21は、該金属元素含有粒子22又はアルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有被膜302によって、集電体1上に固着されているか、又は該金属元素含有粒子22によって他の負極活物質粒子21と固着している。また、図1では、負極活物質粒子21は、該金属元素含有粒子22を介して積層される構成をとっている。
この構成により、負極活物質層2全体における界面電荷移動抵抗を小さくすることができ、負極板10における放電レート特性及び出入力特性を向上させることができる。なお、図1に示す金属元素含有粒子22a、22bは、集電体1と負極活物質粒子21とを固着させ、負極活物質粒子21同士を固着させるためのアルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有粒子22であり、金属元素含有粒子22aによって、負極活物質粒子21と、集電体1とが固着されており、金属元素含有粒子22bによって、負極活物質粒子21同士が固着されている。また、図10では、金属元素含有粒子22によって、負極活物質粒子21同士が固着されており、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有被膜302によって、負極活物質粒子21と集電体1とが固着されている。
負極活物質層2の層厚は、負極板10に求められる電気容量や出入力特性を勘案して、適宜設計することができるが、放電レート特性及び出入力特性を向上させつつも高容量を得るためには、層厚は、200μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましく、50μm以下であることが更に好ましい。負極活物質層2の層厚を当該範囲とすることで、負極活物質層2と集電体1との距離を短くすることができ負極板10のインピーダンスを下げることができる。
なお、負極活物質層2の層厚の下限は、主として用いられる負極活物質粒子21の粒子径に依存し、使用可能な負極活物質粒子21の粒子径の縮小化に伴い、さらに層厚を薄くすることも可能である。
また、負極活物質層は、電解液が浸透可能な程度に空隙が存在していることが好ましい。電解液が浸透可能な範囲であれば、空隙率について特に限定はないが、空隙率が10%未満である場合には、電解液が浸透せずスムーズな充放電を行うことが困難となる虞がある。この点を考慮すると、負極活物質層の空隙率は、10%以上であることが好ましい。また、空隙率が70%より大きい場合には、体積エネルギー密度を下げることができず、リチウムイオン二次電池を小型化する際の支障となる虞がある。この点を考慮すると、空隙率は70%以下であることが好ましい。なお、空隙率の測定は、島津製作所製 オートポアIV 9500等で測定可能である。
(負極活物質粒子)
負極活物質層2には、負極活物質粒子21が含まれる。なお、負極活物質粒子21は必須の構成である。負極活物質粒子21について特に限定はなく、リチウムイオン二次電池の分野で従来公知の負極活物質粒子21を適宜選択して用いることができる。例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、アモルファス炭素、カーボンブラック、またはこれらの成分に異種元素を添加した炭素材料や、チタン酸リチウム、リチウムケイ酸化合物、リチウム錫酸化物等のリチウム含有金属酸化物や、金属リチウム、及びその合金、スズ、珪素及びそれらの合金や、珪素、チタンコバルトの酸化物、マンガン、鉄、コバルトの窒化物など、リチウムイオンを吸蔵放出可能な材料を挙げることができる。中でも、炭素材料はコストが安く、取り扱い性容易な上、単位質量あたりに取り出せるエネルギーが大きく、放電電位が卑であり、平坦性がよいなどの理由から負極活物質粒子として特に好適に使用可能である。
負極活物質粒子の形状について特に限定はなく、例えば、鱗片形状、偏平形状、紡錘形状、球形状の負極活物質粒子21を好適に用いることができる。中でも、鱗片状の負極活物質粒子21を特に好適に用いることができる。
負極活物質粒子21の粒子径について特に限定はなく、設計される負極活物質層の厚みや、求められる電池性能などを勘案して、任意の大きさのものを適宜選択して使用することができる。たとえば、負極活物質粒子21として、そのメジアン径が20μm以下のものを使用することができる。なお、本明細書に示す負極活物質粒子21のメジアン径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定により測定される平均粒子径(体積中位粒径:D50)である。また、負極活物質層中に含有された負極活物質粒子21、及び後述する金属元素含有粒子22の平均粒子径は、測定された電子顕微鏡観察結果のデータを、粒子認識ツールを用いて識別し、認識された粒子の画像から取得した形状データをもとに粒度分布のグラフを作成し、この粒度分布のグラフから算出される体積中位粒径である。なお、粒度分布のグラフは、例えば、電子顕微鏡観察結果を画像解析式粒度分布測定ソフトウェア(株式会社マウンテック製、MAC VIEW)を用いて作成することができる。
負極活物質層における負極活物質粒子の含有量は、負極活物質層2の総質量に対し、50質量%以上が好ましく、65質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましく、95質量%以上であることが特に好ましい。
(金属元素含有粒子)
負極活物質層2には、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有粒子22が含まれる。該金属元素含有粒子22は、必須の構成であり、負極活物質粒子21を集電体1上に固着させるとともに、負極活物質粒子21同士を固着させる結着物質としての機能を果たす。この結着物質としての機能のほか、リチウムイオン挿入脱離反応を示さない機能を有する金属元素含有粒子22を適宜選択して用いることができる。
負極活物質層2に、結着物質としての、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有粒子22を含むので、従来、用いられてきた樹脂製の結着物質に依らず、負極活物質粒子21は、該金属元素含有粒子22によって集電体1上に固着されており、また、負極活物質粒子21同士も、該金属元素含有粒子22によって固着されていることから、電子の移動距離を短くすることができるほか、負極活物質層における電解液の浸透性を高くし、電解液と負極活物質粒子21との接触面積を大きくすることができる。
負極活物質層2に含まれる金属元素含有粒子22は、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する粒子であればよく、金属粒子であっても、金属化合物粒子であってもよい。金属化合物粒子としては、例えば、金属酸化物粒子や、金属元素と非金属元素との化合物を挙げることができる。
なお、本明細書中において非金属元素とは、周期律表の第2周期から第5周期においてB、Si、As、Teよりも右側に位置する元素を意味し、具体的には、C、N、O、F、P、S、Cl、Se、Br、Iである。なお、本発明では金属元素との間で化合物を形成し得ない18族の希ガス元素は、非金属元素から除外される。また、本発明では、上記の非金属元素のうち、軽量の元素であり、重量エネルギー密度が高いリチウムイオン二次電池とすることができる周期律表第2周期、第3周期に属する非金属元素を特に好ましく使用することができる。このような金属元素と非金属元素との化合物としては、例えば、アルミニウムおよびケイ素の窒化物や硫化物等を挙げることができる。また窒化物や硫化物は部分的に窒化若しくは硫化されているものであってもよい。
また、金属元素含有粒子22が、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属酸化物を還元処理することで得られる金属粒子であってもよい。還元処理の方法については後述する。
また、図10に示すように、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有粒子22にかえて、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有被膜302により、集電体1上に負極活物質粒子21が固着された構成をとることもできる。
該金属元素含有被膜302は、上記で説明した金属元素含有粒子22と同一の材料を使用することができ、金属元素含有粒子22と金属元素含有被膜302とは、その状態が粒子状であるか被膜状であるかの点においてのみ異なるものである。なお、粒子状であるか被膜状であるかは、SEM像において粒界が確認できるか否かで明確に区別することができる。つまり、SEM像において粒界が確認できるものが金属元素含有粒子22であり、粒界が確認できないものが金属元素含有被膜302となる。
金属元素含有粒子22の大きさについて特に限定はないが、金属元素含有粒子22の大きさが、負極活物質粒子21よりも大きい場合には、リチウムイオン等の負極活物質イオン及び電子の移動距離が長く、また電解液と負極活物質粒子21との接触面積が小さくなることから、インピーダンスが上がり放電レート特性、及び出入力特性が低下する傾向となる。このような点を考慮すると、金属元素含有粒子22の大きさは、負極活物質粒子21の大きさよりも小さいことが好ましい。負極活物質粒子21よりも小さい金属元素含有粒子22を用いることで、リチウムイオン等の負極活物質イオン及び電子の移動距離が短くなり、また、電解液と負極活物質粒子21との接触面積が大きくなることから、放電レート特性、及び出入力特性を向上させることができる。
また、金属元素含有粒子22は、粒子形状であればよく、例えば、棒状、偏平形状、球形状、柱状などの各種の粒子形状を挙げることができる。
金属元素含有粒子22の粒子径は、金属元素含有粒子22の粒子形状によって異なり、その粒子径について特に限定はないが、平均粒子径が0.05μm〜2μmの金属元素含有粒子22であることが好ましい。当該範囲の平均粒子径の金属元素含有粒子22を用いることで、負極活物質粒子21と集電体1との密着性を向上させることができる。また、負極活物質層2の層厚を薄くすることができ、電子の移動距離を短くすることができるほか、電解液と負極活物質粒子21との接触面積を大きくすることができる。
また、金属元素含有粒子22の平均体積について特に限定はないが、0.00006〜5μm3であることが好ましい。当該範囲の平均体積の金属元素含有粒子22を用いることで、負極活物質粒子21と集電体1との密着性を向上させることができる。また、負極活物質層2の層厚を薄くすることができ、電子の移動距離を短くすることができるほか、電解液と負極活物質粒子21との接触面積を大きくすることができる。なお、本発明及び本明細書に示す金属元素含有粒子22の平均体積は、金属元素含有粒子を球体と仮定し、上記で説明した体積中位粒径を直径として球の体積を算出することで得られる平均体積である。
また、金属元素含有粒子22の平均粒子径、平均体積を上記で説明した好ましい範囲内に調節する方法について特に限定はないが、例えば、金属元素含有粒子22に、水素プラズマ処理を施すことで、金属元素含有粒子22の平均粒子径、平均体積を容易に調節することができる。例えば、照射条件(照射時間、プラズマ源からの距離等)を適宜設計することで、平均粒子径、平均体積を調節することができる。具体的には、キャリアガスである水素ガスの濃度を増大させる、照射時間を長くする、プラズマ源から金属元素含有粒子22までの距離を短くする等により、平均粒径、及び平均体積の小さい金属元素含有粒子22とすることができる。一方、水素ガスの濃度を低下させる、照射時間を短くする、プラズマ源から金属元素含有粒子22までの距離を長くする等により、平均粒径、及び平均体積の大きい金属元素含有粒子22とすることができる。
次に、図2、図11、図12を用いて、集電体1と負極活物質粒子21との固着、及び負極活物質粒子21同士の固着態様について具体的に説明する。なお図2は第1の固着態様を示す概念図であり、図11、図12は第2の固着態様を示す概念図である。
図2に示すように、第1の固着態様では、負極活物質層2中には、複数の負極活物質粒子21と、複数の、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有粒子22が含まれ、1つの負極活物質粒子は、1又は複数の金属元素含有粒子22と固着している。また、この1つの負極活物質粒子と固着している1又は複数の金属元素含有粒子22は、集電体1と固着しているか、又は他の負極活物質粒子と固着している。これにより、負極活物質粒子21は、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有粒子22によって集電体1上に固着され、負極活物質粒子21同士も、金属元素含有粒子22によって固着される。すなわち、第1の固着態様では、負極活物質粒子21同士は、金属元素含有粒子22を介して固着された態様をとっている。
なお、負極活物質層2に含有される全ての金属元素含有粒子22が、集電体1と負極活物質粒子21との固着、又は負極活物質同士の固着に寄与されている必要はない。例えば、負極活物質粒子21と固着している金属元素含有粒子22が、集電体1、又は他の負極活物質粒子21と固着しないように存在していても良い。
ここで、任意に選択される1つの負極活物質粒子21(図中の負極活物質粒子21A)に着目すると、負極活物質粒子21Aは、1又は複数の、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有粒子22によって負極活物質粒子21Aの近傍に位置する他の負極活物質粒子21Bと固着されている。具体的には、負極活物質粒子21Aの表面には複数の金属元素含有粒子22が固着しており、この金属元素含有粒子は、負極活物質粒子21Aの近傍に位置する他の負極活物質粒子21Bとも固着している。これにより、負極活物質粒子21Aと、負極活物質粒子21Aの近傍に位置する他の負極活物質粒子21Bとが固着される。
なお、図示しないが、図2と同様に集電体1の近傍に位置する負極活物質粒子21は、1又は複数の金属元素含有粒子22と固着しており、この金属元素含有粒子22は集電体1とも固着している。これにより、負極活物質粒子21と、集電体とが固着される。
第2の固着態様では、図11に示すように、負極活物質層2中には、複数の負極活物質粒子21と、複数の金属元素含有粒子22が含まれ、1つの負極活物質粒子は、他の1つ又は複数の負極活物質粒子21と直接的に接している部分を有し、この直接的に接している部分の近傍に位置する金属元素含有粒子22によって、負極活物質粒子21同士が固着される態様をとっている。より具体的には、第2の固着態様において、図11では、1つの金属元素含有粒子22は、直接的に接している2つの負極活物質粒子21のそれぞれと固着しており、これにより直接的に接している部分を有する負極活物質粒子21同士が固着される。つまり、第1の固着態様では、負極活物質粒子21同士が直接的に接していないのに対し、第2の固着態様では、負極活物質粒子21同士が直接的に接している点で第1の固着態様と第2の固着態様とは異なる。
なお、図11では、1つの金属元素含有粒子22が、直接的に接している負極活物質粒子21同士のそれぞれと固着している態様を示しているが、図12に示すように直接的に接している部分の近傍に位置する、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有粒子22の集合体によって、直接的に接している負極活物質粒子21同士を固着せしめた態様をとることもできる。つまり、1つの金属元素含有粒子22でみると、直接的に接している部分を有する負極活物質粒子のいずれか一方もしくは双方、さらには、負極活物質粒子とは固着せず自らの周囲の金属元素含有粒子と固着することにより、この1つの金属元素含有粒子22は、複数の金属元素含有粒子と固着した集合体を形成しており、この集合体が全体として、直接的に接している2つの負極活物質粒子21のそれぞれと固着しており、これにより直接的に接する部分を含む負極活物質粒子21同士が固着される。
第2の固着態様によれば、負極活物質粒子21同士が直接的に接していることから、第1の固着態様である金属元素含有粒子22を介して負極活物質粒子21同士が固着される態様よりも負極活物質層における電子の授与がスムーズに行われることから、放電レート特性及び出入力特性が更に向上される。
また図示しないが、負極活物質層2が、第1の固着態様と、第2の固着態様の双方の態様を含むものであってもよい。
なお、負極活物質層2に含有される全ての金属元素含有粒子22が、直接的に接している負極活物質粒子21同士の固着に寄与している必要はない。例えば、負極活物質粒子21と固着している金属元素含有粒子22が、他の負極活物質粒子21と固着しないように存在していても良い。
ここで、図11、図12を例に挙げ、第2の固着態様において任意に選択される1つの負極活物質粒子21に着目すると、負極活物質粒子21Cは、負極活物質粒子21Cの近傍に位置する負極活物質粒子21Dと直接的に接している。そして、この接している部分の近傍に位置する1つの金属元素含有粒子22、或いは金属元素含有粒子22が複数集合してなる集合体22Aが、直接的に接している負極活物質粒子21同士を繋ぐようにそれぞれの負極活物質粒子21と固着し、これにより直接的に接する部分を有する負極活物質粒子21同士が固着される。
また、第1の固着態様では、集電体1の近傍に位置する負極活物質粒子21は、1又は複数の、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有粒子22と固着しており、この金属元素含有粒子22が集電体1とも固着することで、負極活物質粒子21と、集電体とが固着された態様を説明したが、金属元素含有被膜302によって、集電体1と負極活物質粒子21とが、固着されてなる態様をとることもできる。
ここで、1つの負極活物質粒子21と固着している全ての金属元素含有粒子22において、該1つの負極活物質粒子21と固着している部分(負極活物質粒子の表面と金属元素含有粒子とが接触している部分)の合計面積が、該1つの負極活物質粒子21の全表面積の85%を超える場合には、電解液と負極活物質粒子21との接触面積が小さくなってしまい、インピーダンスが低下してしまう虞がある。また、合計面積が、全表面積の20%未満である場合には、集電体と負極活物質粒子とを強固に固着させるとともに、負極活物質粒子21同士を強固に固着させることができない虞が生ずる。このような点を考慮すると、1つの負極活物質粒子21と固着している全ての金属元素含有粒子22において、該1つの負極活物質粒子21と固着している部分の合計面積が、該1つの負極活物質粒子21の全表面積の20〜85%であることが好ましい。当該範囲とすることで、電解液と負極活物質粒子21との接触面積を十分に大きくすることができ、かつ、集電体と負極活物質粒子とを強固に固着させるとともに、負極活物質粒子21同士を強固に固着させることができる。このことは、上記第1の固着態様のみならず、第2の固着態様についても同様である。
具体的に、負極活物質粒子21Aを例にとると、負極活物質粒子21Aに固着している金属元素含有粒子22の固着部分30の合計面積(付着領域30a〜30mの合計面積)が、負極活物質粒子21Aの全表面積の20〜85%であることが好ましい。なお、図中の30k〜30mは、30j〜30iの反対側で、負極活物質粒子21Aと固着している金属元素含有粒子22の固着部分(負極活物質粒子の表面における金属元素含有粒子が接触している部分)を示す。
1つの負極活物質粒子21と固着している全ての金属元素含有粒子22において、該1つの負極活物質粒子21と固着している部分の合計面積を、該1つの負極活物質粒子21の全表面積の20〜85%の範囲とする方法について特に限定はないが、例えば、リチウムイオン二次電池用負極板を製造する際に、塗工液中に含まれる金属元素含有化合物の含有量を適宜設計することで、合計面積の調節が可能である。具体的には、金属元素含有化合物の含有量を増やすことで、合計面積を大きくすることができ、一方、金属元素含有化合物の含有量を減少させることで、合計面積を小さくすることができる。
負極活物質層2に含まれる、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有粒子22の含有量は、負極活物質層の総質量に対し、50質量%以下が好ましく、35質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることがさらに好ましく、5質量%以下であることが特に好ましい。
(その他の材料)
上記負極活物質層2は、上述する負極活物質粒子21及び金属元素含有粒子22のみから構成されていてもよいが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、さらなる添加剤を含有させて形成してもよい。たとえば、導電材を使用することなく良好な導電性を発揮させることが可能であるが、より優れた導電性が望まれる場合や、負極活物質粒子の種類などによっては、導電材を使用することとしてもよい。
図示しない導電材同士は、負極活物質層2中において、(1)アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有粒子22を介して固着される態様をとっていてもよく、(2)導電材同士が直接的に接している部分を有し、この接している部分の近傍に位置する金属元素含有粒子22によって、導電材同士が固着される態様をとっていてもよい。
また、上記(1)、(2)の態様によって相互に固着された導電材同士は、(3)アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有粒子22を介して負極活物質粒子21と固着される態様をとっていてもよく、(4)導電材の一部と負極活物質粒子21とが直接的に接している部分を有し、この接している部分の近傍に位置する金属元素含有粒子22によって、導電材と負極活物質粒子21とが固着される態様をとっていてもよい。また、(3)と(4)の双方の態様をとることもできる。
この負極板は、樹脂製の結着物質を使用せずに、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有粒子22によって負極活物質粒子が集電体上に固着されているとともに、該金属元素含有粒子22によって負極活物質粒子21同士が固着されているものであるが、これは負極活物質層に樹脂成分が含有されることを禁止する趣旨ではない。つまり、負極活物質層2の一部において樹脂製の結着物質が用いられた場合であっても、少なくとも樹脂製の結着物質のみが用いられている場合に比べれば、金属元素含有粒子が含有されている分だけ、インピーダンスを低下させることができる。
<本発明のリチウムイオン二次電池用負極板の製造方法>
以下、本発明のリチウムイオン二次電池用負極板の製造方法について第1実施形態、第2実施形態を例に挙げ具体的に説明する。
<第1実施形態>
本発明の製造方法の第1実施形態は、負極活物質粒子と、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素を含有する金属元素含有化合物と、が含有される負極活物質層形成液を、集電体上の少なくとも一部に塗工して塗膜を形成する塗工工程と、金属元素含有化合物が熱分解する温度以上で塗膜を加熱して、金属酸化物又は金属元素と非金属元素との化合物を生成する加熱工程と、加熱工程後、金属酸化物又は金属元素と非金属元素との化合物を還元処理して、金属元素含有粒子を生成させ、かつ負極活物質粒子同士を金属元素含有粒子によって固着させる還元工程からなる。すなわち、第1実施形態は、加熱工程後に、還元処理を施すことによって、金属、又は金属酸化物若しくは金属元素と非金属元素との化合物を還元処理して、金属元素含有粒子を生成させ、かつ負極活物質粒子同士を金属元素含有粒子によって固着させる実施形態である。
塗工工程は、負極活物質粒子と、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有化合物と、が含有される負極活物質層形成液を、集電体上の少なくとも一部に塗工して塗膜を形成する工程である。以下、負極活物質層形成液を単に塗工液という場合がある。
(負極活物質層形成液である塗工液の調製)
塗工液の調製に用いられる、金属元素含有化合物は、金属元素含有粒子22を構成するための金属元素、つまりアルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含む化合物であり、金属元素含有粒子22を構成するためのアルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方の塩化物、硝酸塩、酢酸塩、過塩素酸塩、リン酸塩、臭素酸塩等の金属塩や、これらの金属塩の水和物等を挙げることができる。中でも、塩化物、硝酸塩、酢酸塩は汎用品としての入手が容易であるほか、これらの金属元素含有化合物を溶媒に分散又は溶解させた塗工液を集電体1上に塗工して塗膜を形成し、加熱すると、塩素イオン、硝酸イオン、酢酸イオンを容易に塗膜中から消失させることができることから、これらを特に好適に用いることができる。
また、金属元素含有化合物としては、金属元素含有粒子22が、酸化アルミニウムである場合には、硝酸アルミニウム等を挙げることができる。また、金属元素含有粒子22が、酸化ケイ素である場合には、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等を挙げることができる。
また、負極活物質層形成液には、上記で説明した導電材等の他の成分を含有させることもできる。
上記金属元素含有化合物を分散又は溶解させるための溶媒は、該化合物を分散又は溶解することができるものであればよく、従来公知の溶媒を適宜選択して用いることができる。例えば、水、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ−プロパノール、n−ブタノール、イソ−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール等の低級アルコール、アセチルアセトン、ジアセチル、ベンゾイルアセトン等のケトン類、アセト酢酸エチル、ピルビン酸エチル、ベンゾイル酢酸エチル、ベンゾイル蟻酸エチル等のケトエステル類、トルエン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール及びこれらの混合溶媒を挙げることができる。
金属元素含有化合物を溶媒中に分散又は溶解した分散液又は溶解液に、上述した負極活物質粒子21、さらには必要に応じて導電材等の他の成分を混合させることにより塗工液が調製される。塗工液において、金属元素含有化合物、及び負極活物質粒子の配合量は、負極板に要求される性能や電気容量、あるいは負極板と組み合わせて用いられる正極板の性能や電気容量を勘案して決定することができる。中でも、集電体上に形成される負極活物質層2に含まれる負極活物質粒子21及び金属元素含有粒子22が、負極活物質層の総質量に対し、上記で説明した好ましい範囲内で含まれるような量で含有されるように、負極活物質粒子及び金属元素含有化合物が配合されていることが好ましい。
上述する塗工液において、溶媒に対し、添加される1種または2種以上の金属元素含有化合物の添加量の合計の比率は、0.01〜20mol/L、特に0.1〜10mol/Lが好ましい。上記濃度を0.01mol/L以上とすることにより、集電体1と該集電体表面で生成される負極活物質層2とを良好に密着させることができ、負極活物質粒子21の集電体への固着が充分に図られる。また、上記濃度を、20mol/L以下とすることにより、上記塗工液を集電体表面へ良好に塗工できる程度の良好な粘度を維持することができ、均一な塗膜を形成することができる。
(塗工液の塗工)
塗工液を集電体上に塗工する方法について特に限定はなく、一般的な塗工方法を適宜選択して用いることができる。例えば、印刷法、スピンコート、ディップコート、バーコート、スプレーコート等によって、集電体表面の任意の領域に塗工液を塗工することができる。また、集電体の表面が多孔質であったり、凹凸が多数設けられていたり、三次元立体構造を有したりする場合には、上記の方法以外に手動で塗工することも可能である。なお、本発明において使用する集電体は、必要に応じて、予めコロナ処理や酸素プラズマ処理等を行うことで、負極活物質層の成膜性をさらに改善することができる。
また、塗工液の塗工量について特に限定はないが、加熱後の厚みが、上記で説明した負極活物質層の厚みとなるような範囲で塗工されていることが好ましい。
加熱工程は、塗工工程で得られた塗膜を金属元素含有化合物が熱分解する温度以上で加熱して、金属酸化物又は金属元素と非金属元素との化合物を生成する工程である。
(塗工液の加熱)
塗工液中に含まれる金属元素含有化合物を該金属元素化合物が熱分解する温度以上で加熱することで、負極活物質粒子と、金属元素含有化合物に含まれる金属、つまりアルミニウムおよびケイ素が化学反応により酸化されてなる金属酸化物が含まれる塗膜が形成される。
形成された塗膜は、負極活物質粒子の表面全体を覆うように、金属酸化物の被膜、金属元素と非金属元素との化合物の被膜が形成されてなる塗膜であり、化学反応により熱分解、例えば、酸化する際の凝集力により、被膜の状態で、集電体1と負極活物質粒子21とを強固に固着させ、かつ負極活物質粒子21同士を強固に固着させている。つまり、この段階では、金属元素含有粒子22とはなっていない。
この金属酸化物の被膜、金属元素と非金属元素との化合物の被膜は、初期充電時の還元反応により金属酸化物の被膜、金属元素と非金属元素との化合物の被膜が還元された場合であっても、その形態が変わることはないため、負極活物質粒子と、電解液との接触面積が著しく小さくなり、この塗膜の状態で放電レート特性を向上させることはできない。
塗工液の加熱は、塗工液を加熱することができる加熱方法あるいは加熱装置を、適宜選択して実施することができる。具体的な例としては、ホットプレート、オーブン、減圧オーブン、加熱炉、赤外線ヒーター、ハロゲンヒーター、熱風送風機等のいずれかを使用するか、あるいは2以上を組み合わせて使用する方法を挙げることができる。加熱温度は、金属元素含有化合物に含まれる金属、つまりアルミニウムおよびケイ素を酸化、金属元素含有化合物に含まれる金属元素、つまりアルミニウムおよびケイ素と非金属元素から化合物を形成することができる温度以上、すなわち金属元素含有化合物が熱分解する温度以上であればよく、通常120℃〜800℃の温度範囲である。
(還元工程)
還元工程は、加熱工程後、金属酸化物又は金属元素と非金属元素との化合物を還元処理して、金属元素含有粒子を生成させ、かつ負極活物質粒子同士を金属元素含有粒子によって固着させる工程である。
(塗膜の還元処理)
初期充電を行う前に予め還元処理を施すことで、負極活物質粒子21の表面を覆うように被膜の状態で存在している金属酸化物は、金属元素含有粒子22としての金属粒子に還元され、集電体1と負極活物質粒子21、及び負極活物質粒子21同士は、この金属元素含有粒子22としての金属粒子によって固着される。なお、上記の加熱処理による酸化反応で金属酸化物が生成されるときの凝集力は、還元処理によって低下することはない。したがって、金属酸化物の被膜で固着させているときと同様の固着力をもって、集電体1と負極活物質粒子21、及び負極活物質粒子21同士は、金属元素含有粒子22としての金属粒子によって強固に固着される。また、負極活物質粒子21同士は、金属元素含有粒子22によって、上記第1の固着態様、第2の固着態様の何れか一方、又は双方の固着態様で固着される。なお、金属酸化物を例に挙げ説明を行ったが、金属元素と非金属元素との化合物についても同様のことがいえる。
また、負極活物質層形成液中に導電材を含有せしめた場合には、導電材同士は、(1)アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有粒子を介して固着される態様、又は(2)導電材同士が直接的に接している部分を有し、この接している部分の近傍に位置する、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有粒子によって、導電材同士が固着される態様をとる。また、(1)、(2)の態様によって相互に固着された導電材同士は、(3)アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有粒子22を介して負極活物質粒子と固着される態様、(4)導電材の一部と負極活物質粒子とが直接的に接している部分を有し、この接している部分の近傍に位置する、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有粒子によって、導電材と負極活物質粒子とが固着される態様の何れか一方又は双方の態様をとる。後述する第2の実施形態についても導電材の固着態様については同様である。
還元処理方法としては、塗膜中に含まれる被膜状の金属酸化物、又は被膜状の金属元素と非金属元素との化合物を還元させ金属元素含有粒子とすることができる処理方法であれば特に限定はないが、金属酸化物、金属元素と非金属元素との化合物の被膜を均一に還元し、容易に粒子状の金属、粒子状の金属元素と非金属元素との化合物とすることができる水素プラズマ雰囲気下で還元処理を行う還元処理方法や、水素、一酸化炭素等、もしくは水素、一酸化炭素を窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスで希釈した還元ガスを用い、該還元ガス雰囲気下で還元を行う還元処理方法を好適に用いることができる。還元ガスは1種の還元ガスを単独で使用してもよく、2種以上のガスを混合して用いることとしてもよい。
また、集電体として、銅を用いた場合には、加熱によって集電体の銅は酸化銅となり、初期充電時の還元反応により初期充放電効率の低下が顕著に現れることとなる。しかしながら、還元工程を備える本発明の方法によれば、還元処理により加熱によって酸化銅となった集電体を再び銅に還元することができることから、初期充放電効率が低下することを防止することができる。つまり、本発明の方法は、集電体の材料が、加熱により酸化しやすい材料である場合に特に好適である。
以上説明した第1実施形態の製造方法によれば、本発明の負極板で説明した第1の固着態様のみならず、負極活物質粒子が直接的に接している部分を有しており、直接的に接している部分の近傍に位置する金属元素含有粒子によって、負極活物質粒子同士を固着させる第2の固着態様を有する負極活物質層を形成することができる。この固着態様は、後述する第2実施形態の製造方法についても同様である。
<第2実施形態>
本発明の製造方法の第2実施形態は、負極活物質粒子と、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有化合物と、が含有される負極活物質層形成液を、集電体上の少なくとも一部に塗工して塗膜を形成する塗工工程と、塗膜を金属元素含有化合物が熱分解する温度以上で加熱して、金属元素含有粒子を生成させ、負極活物質粒子同士を金属元素含有粒子によって固着させる加熱工程とからなる。すなわち、第1実施形態が還元工程によって、負極活物質粒子同士を、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有粒子によって固着させているのに対し、第2実施形態は、加熱工程によって負極活物質粒子同士を、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有粒子によって固着させる点で第1実施形態と異なる。
塗工工程は、負極活物質粒子と、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有化合物と、が含有される負極活物質層形成液を、集電体上の少なくとも一部に塗工して塗膜を形成する工程であり、当該工程は上記で説明した第1実施形態と同一である。
加熱工程は、塗工工程で塗工された塗膜を金属元素含有化合物が熱分解する温度以上で加熱して、金属元素含有粒子を生成させ、負極活物質粒子同士を金属元素含有粒子によって固着させる工程である。加熱工程で、金属元素含有粒子を生成させる方法としては種々の方法を挙げることができ、その方法について特に限定はないが、(i)負極活物質層形成液中へ樹脂成分を添加する方法、(ii)熱分解温度に至るまでの昇温速度を調整する方法、(iii)還元雰囲気中で加熱を行う方法、等によって金属元素含有粒子を生成させ、負極活物質粒子同士を金属元素含有粒子で固着させることができる。
(i)塗工液である負極活物質層形成液中に樹脂を添加する方法;
上記塗工工程において調製される負極活物質層形成液中に樹脂成分を添加し、これを加熱することによって金属元素含有粒子を生成させ、負極活物質粒子同士を金属元素含有粒子によって固着させることができる。この方法によれば、樹脂成分が加熱により発泡するように揮発するため、膜構造が破壊され、金属元素含有粒子を得ることができる。
樹脂成分としては、加熱により揮発するものであればよく、例えば、ポリエチレンオキサイドや、ポリエチレングリコール等を好適に使用することができる。
負極活物質層形成液中における樹脂成分の添加量について特に限定はないが、負極活物質層形成液の固形分総量を100としたときに、1〜20程度であることが好ましい。
(ii)加熱温度に至るまでの昇温速度を調整する方法;
また、加熱温度である熱分解以上に至るまでの昇温速度を調整することによって金属元素含有粒子を生成させ、負極活物質粒子同士を金属元素含有粒子によって固着させることができる。これは、熱分解温度以上の温度までの昇温速度を高める、換言すれば一気に加熱を行うことで膜状態が破壊されることによるものである。
昇温速度について特に限定はないが、熱分解する温度に至るまでの速度が10℃/min以上であることが好ましい。この昇温速度で加熱を行うことで、膜状態が破壊され、金属元素含有粒子を生成させ、負極活物質粒子同士を金属元素含有粒子によって固着させることができる。
上記(i)、(ii)の方法は、適宜組合せて行うことが効果的である。例えば、(i)樹脂成分を添加するとともに、(ii)熱分解温度に至るまでの昇温速度を高めることによって、より効果的に金属元素含有粒子を生成させることができるとともに、該金属元素含有粒子によって、負極活物質粒子同士を固着させることができる。また、(i)、(ii)の方法によれば、金属酸化物の粒子を生成することができるとともに、この金属酸化物の粒子で負極活物質粒子同士を固着させることができる。
(iii)還元雰囲気中で加熱を行う方法;
塗膜の加熱を還元雰囲気中で行うことで、金属元素含有粒子を生成させ、負極活物質粒子同士を金属元素含有粒子によって固着させることができる。これは、上記第1実施形態の還元工程と同様であり、加熱時に生成されうる被膜状の金属元素の酸化物や金属元素と非金属元素との化合物が、該工程時に還元され、粒子状となることによるものである。還元雰囲気については、上記第1実施形態における還元工程と同様の方法をとることができ、詳細な説明は省略する。
特に、(iii)還元雰囲気中で加熱を行う方法によれば、集電体として、加熱により酸化しやすい銅を用いた場合であっても、酸化銅となることがなく、初期充放電効率が低下することを防止することができる。また、この点を考慮すると、上記(i)、(ii)の方法によって金属元素含有粒子を生成させた場合には、別途還元処理を行うことが好ましい。
なお、第2の実施形態によれば、第1の固着態様よりも第2の固着態様が多く存在する傾向となる。また、第1の実施形態よりも第2の固着態様が多く存在する傾向となる。
次に、初期充電時に還元反応が生ずることによる初期充放電効率の低下について、負極活物質粒子としてのグラファイトと、金属酸化物の被膜とを含む負極活物質層が集電体上に形成されてなる負極板(以下、グラファイト負極という場合がある)を例に挙げて説明する。なお、初期充放電効率は、初回充放電時の充電容量に対する放電容量の比×100から求めることができる。
高い初期充放電効率を得るためには、初期充電時に充放電反応以外の不可逆反応成分を低減させることが必要である。例えば、Li/Li+電極電位で0.1V以下に電位平坦部を有するグラファイト負極において、高い初期充放電効率を得るためには、図4(a)に示すようにグラファイト負極への初期充電開始後、直ちに、グラフェン層間にインターカレートされるプラトー電位に達することが望ましい。
しかしながら、充電反応を開始した際に、金属酸化物の被膜が含まれるグラファイト負極においては、図4(b)に示すように、初期充電時に、インターカレーション反応が生じる電位よりも高い電位(図中の0.8V〜0.2V付近)において、優先的に金属酸化物の還元反応が生じる。初期充放電効率の低下は、この還元反応により、初期充電時の不可逆な反応が増大することによるものと考えられる。
<リチウムイオン二次電池>
次に、図5を用いてリチウムイオン二次電池について説明する。なお、図5は、リチウムイオン二次電池100の一例を示す概略図である。図5に示すように、リチウムイオン二次電池は、正極板50、及び負極板10、300と、セパレータ70から構成され、これらが、外装81、82で構成される容器内に収容され、かつ、容器内に電解液90が充填された状態で密封された構成をとる。
ここで、リチウムイオン二次電池は、負極板として上記で説明した集電体1と負極活物質層2を備えるリチウムイオン二次電池用負極板10、300を必須の構成として用いている点に特徴を有する。リチウムイオン二次電池は、この要件を具備するものであれば他の要件について特に限定はなく、従来公知の正極板、電解液、容器を適宜選択して用いることができ、図5に示す形態に限定されるものではない。なお、リチウムイオン二次電池用負極板については、上記で説明した通りであり、詳細な説明は省略する。
(正極板)
リチウムイオン二次電池を構成する正極板50について特に限定はなく、リチウムイオン二次電池の分野で使用される従来公知の正極板を適宜選択して用いることができる。例えば、このような正極板としては、本発明の負極板において用いられる集電体と同様の集電体55の表面の一部に、リチウム遷移金属複合酸化物などの正極活物質粒子、導電材、樹脂製の結着物質などが分散された溶液を塗工・乾燥し、必要に応じてプレスすることで正極活物質層54が形成されてなる正極板等を挙げることができる。
(電解液)
電解液90は、一般的に、リチウムイオン二次電池用の電解液として用いられるものであれば、特に限定されないが、リチウム塩を有機溶媒に溶解させた非水電解液が好ましく用いられる。
上記リチウム塩の例としては、LiClO4、LiBF4、LiPF6、LiAsF6、LiCl、及びLiBr等の無機リチウム塩;LiB(C654、LiN(SO2CF32、LiC(SO2CF33、LiOSO2CF3、LiOSO225、LiOSO249、LiOSO2511、LiOSO2613、及びLiOSO2715等の有機リチウム塩等が代表的に挙げられる。
リチウム塩の溶解に用いられる有機溶媒としては、環状エステル類、鎖状エステル類、環状エーテル類、及び鎖状エーテル類等が挙げられる。
正極板50、負極板10、300、セパレータ70を用いて製造されるリチウムイオン二次電池100の構造としては、従来公知の構造を適宜選択して用いることができる。例えば、正極板50及び負極板10、300を、ポリエチレン製多孔質フィルムのようなセパレータ70を介して渦巻状に巻き回して、電池容器内に収納する構造が挙げられる。また別の態様としては、所定の形状に切り出した正極板50及び負極板10、300をセパレータ70を介して積層して固定し、これを電池容器内に収納する構造を採用してもよい。いずれの構造においても、正極板及び負極板を電池容器内に収納後、正極板に取り付けられたリード線を外装容器に設けられた正極端子に接続し、一方、負極板に取り付けられたリード線を外装容器内に設けられた負極端子に接続し、さらに電池容器内に電解液を充填した後、密閉することによってリチウムイオン二次電池が製造される。
<電池パック>
次に、図13を用いてリチウムイオン二次電池100を用いて構成される電池パック200について説明する。
図13は、電池パック200の一例を示す概略分解図である。
図13に示すように電池パック200は、リチウムイオン二次電池100が樹脂容器36a、樹脂容器36b、および端部ケース37に収納されて構成される。また、リチウムイオン二次電池の一端面であって、正極端子32および負極端子33を備える面と、端部ケース37との間には、過充電や過放電を防止するための保護回路基板34が設けられている。
保護回路基板34は、外部接続コネクタ35を備えており、外部接続コネクタ35は、樹脂容器36aに設けられた外部接続用窓38a、および、端部ケース37に設けられた外部接続用窓38bに挿入され外部端子と接続される。また、保護回路基板34には、図示しない、充放電を制御するための充放電安全回路、外部接続端子とリチウムイオン二次電池100とを導通させるための配線回路などが搭載されている。
電池パック200は、本発明の負極板10、300が用いられた本発明のリチウムイオン二次電池100を用いること以外は、従来公知の電池パックの構成を適宜選択することができる。図示しないが、電池パック200は、リチウムイオン二次電池100と端部ケース37との間に、正極端子32と接続する正極リード板、負極端子33と接続する負極リード板、絶縁体などを適宜備えていてもよい。
なお、負極板10、300を用いたリチウムイオン二次電池100は、電池パックへの使用態様以外に、上記保護回路に、さらに過大電流の遮断、電池温度モニター等の機能を備え、且つ、該保護回路をリチウムイオン二次電池に一体化させて取り付けられる態様に用いられてもよい。かかる態様では、電池パックを構成することなく、保護機能および保護回路を備える二次電池として使用することができ、汎用性が高い。なお、上記で説明したいくつかの態様は、例示に過ぎず、負極板10、300あるいはリチウムイオン二次電池100の使用を何ら限定するものではない。
(放電レート特性の評価方法)
リチウムイオン二次電池用負極板の放電レート特性は、放電容量維持率(%)を求めることにより評価することができる。放電容量維持率は、放電レート特性を評価するものであり、放電レート特性が向上した電極板においては、一般的に、充電レート特性も同様に向上していると理解される。したがって、望ましい放電容量維持率が示される場合には、充放電レート特性が向上したと評価するものである。より具体的には、活物質の有する放電容量(mAh/g)の理論値を1時間で放電終了となるよう放電レート1Cを設定し、設定された1Cの放電レートにおいて実際に測定された放電容量(mAh/g)を放電容量維持率100%とする。そしてさらに放電レートを高くしていった場合の放電容量(mAh/g)を測定し、以下の数1に示す式によって放電容量維持率(%)を求めることができる。
次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。以下、特に断りのない限り、部または%は質量基準である。
(実施例1)
金属元素含有化合物として硝酸アルミニウム10gと、Si元素源として3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(KBM503 信越化学社製)を3gと、ポリエチレンオキサイド(PEO)1gを水40gとエタノール10gの混合溶媒に加えて溶解させ、負極活物質として平均粒径1μmのチタン酸リチウム粒子を10gと、アセチレンブラック(デンカブラック粉状、電気化学工業社製)を1g混合させて、エクセルオートホモジナイザー(株式会社日本精機製作所)で8000rpmの回転数で30分間混練することによって負極活物質層形成用塗工液を調製した。次に集電体として厚み15μmのアルミニウム箔を準備し、当該集電体の一面側に、上記負極活物質層形成溶液を、アプリケーターで最終的に得られる電極活物質層の厚みが5μmとなる量で、当該集電体の一面側に上記にて調製した。次に、表面に電極活物質層形成用塗膜が形成された集電体を、大気雰囲気にて20分かけて400℃まで昇温させ、その後、直ちに取り出すことで、酸化アルミニウムと酸化ケイ素とが含有される負極活物質層を形成することで、実施例1の負極板を作製した。
(実施例2)
金属元素含有化合物としてチタンジオクチロキシビス(オクチレングリコレート)10gと、Si元素源として3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(KBM503 信越化学社製)を1gと、PEG200を4gを、メタノール10gに加えて溶解させ、負極活物質として平均粒径5μmのグラファイト粒子を10gと、アセチレンブラック(デンカブラック粉状、電気化学工業社製)を0.5g混合させて、エクセルオートホモジナイザー(株式会社日本精機製作所)で8000rpmの回転数で10分間混練することによって負極活物質層形成用塗工液を調製した。次に集電体として厚み15μmのアルミニウム箔を準備し、当該集電体の一面側に、上記負極活物質層形成溶液を、アプリケーターで最終的に得られる負極活物質層の厚みが10μmとなる量で、当該集電体の一面側に上記にて調製した。次に、表面に負極活物質層形成用塗膜が形成された集電体を、アンモニアガスが30%含有した窒素ガスの雰囲気にて30分かけて550℃まで昇温させ、直ちに取り出すことで、酸化窒化チタンと酸化ケイ素とが含有される負極活物質層を形成することで、実施例2の負極板を作製した。
(実施例3)
金属元素化合物として3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(KBM503 信越化学社製)のみを用いたことを除き、他の条件はすべて実施例2と同様とすることで、実施例3の負極板を形成した。
(実施例4)
負極活物質層形成用塗工液にチオ尿素2gを添加したことを除き、他の条件はすべて実施例1と同様とすることで、硫化アルミニウムと酸化ケイ素とが含有される負極活物質層を形成し、これを実施例4の負極板を形成した。
(比較例1)
エタノール溶媒100部に対して、負極活物質粒子として平均粒子径6μmのグラファイトを35部混合させて、負極活物質層形成用塗工液を調製した。次に、集電体として、厚さ10μm、25cm×30cmの電解銅箔を置き、当該集電体の一面側に、上記負極活物質層形成用塗工液を、アプリケーターで5Mil塗工して塗工膜を形成した。そして、上記塗工膜を備える集電体を大気雰囲気下のオーブン内に設置し、270℃5時間加熱することで、グラファイトが含有される厚さ約26μmの負極活物質層を形成した。次いで、作製されたリチウムイオン二次電池用負極板を、水素をキャリアガスとしたマイクロ波表面波プラズマ照射装置で還元処理を施してリチウムイオン二次電池用負極板を作製し、これを比較例1の負極板とした。このときの還元処理条件を以下に示す。
<還元処理条件>
2圧:20Pa
マイクロ波出力:1000W
照射時間:30sec
(比較例2)
エタノール溶媒100部に対して、金属元素含有化合物として硝酸銅を25部添加し、さらに負極活物質粒子として平均粒子径6μmのグラファイトを35部混合させて、負極活物質層形成用塗工液を調製した。次に、集電体として、厚さ10μm、25cm×30cmの電解銅箔を置き、当該集電体の一面側に、上記負極活物質層形成用塗工液を、アプリケーターで5Mil塗工して塗工膜を形成した。そして、上記塗工膜を備える集電体を大気雰囲気下のオーブン内に設置し、270℃5時間加熱することで、酸化銅とグラファイトとが含有される厚さ約26μmの負極活物質層を形成して比較例2の負極板とした。
(比較例3)
負極活物質粒子としてチタン酸リチウムを用いてことを除き、他の条件はすべて比較例2と同様とすることで、比較例3の負極板を形成した。
(金属元素含有粒子の平均粒子径の測定)
前記実施例および比較例の負極板の負極活物質層に含まれる金属元素含有粒子の平均粒子径の測定を行った。平均粒子径の測定は、電極表面のSEM像の3μm×3μmを切り取り、このSEM像の粒度分布のグラフを、画像解析式粒度分布測定ソフトウェア(株式会社マウンテック製、MAC VIEW)を用いて作成し、粒度分布のグラフから、体積中位粒径を算出し、これを平均粒子径とした。
<三極式コインセルの作製>
エチレンカーボネート(EC)/ジメチルカーボネート(DMC)混合溶媒(体積比=1:1)に、溶質として六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を加えて、当該溶質であるLiPF6の濃度が、1mol/Lとなるように濃度調整して、非水電解液を調製した。
上述のとおり作製した実施例および比較例の負極板を15mmφサイズに打ち抜き、これを作用極板とした。また、対極板及び参照極板として金属リチウム板、電解液として上記にて作製した非水電解液を用い、三極式コインセルを組み立て、これを実施例の試験セル及び比較例の試験セルとした。そして、実施例、及び比較例のそれぞれの試験セルを、下記充放電試験に供した。
<充放電試験>
上述のとおり作成した三極式コインセルである実施例の試験セル、比較例の試験セルにおいて、作用極板の放電試験を実施するために、各実施例、及び比較例の試験セルを下記充電試験のとおり満充電させた。
充電試験:
各実施例、及び比較例の試験セルを、25℃の環境下で、電圧が0.03Vに達するまで定電流(充電レート:0.2C)で定電流充電した。当該電圧が0.03Vに達した後は、電圧が0.03Vを下回らないように、当該電流(充電レート:0.2C)が5%以下となるまで減らしていき、定電圧で充電を行い、満充電させた後、10分間休止させた。ここで、上記「0.2C」とは、上記三極式コインセルを用いて定電流放電して、5時間で放電終了となる電流値(放電終止電圧に達する電流値)のことを意味する。また上記定電流は、実施例試験セル1における作用極板において、活物質であるグラファイトの理論放電量372mAh/gが5時間で放電されるよう設定した。
放電試験:
その後、満充電された各実施例、及び比較例の試験セルを、25℃の環境下で、電圧が0.03V(満充電電圧)から2.0V(放電終止電圧)になるまで、定電流(放電レート:0.2C)で定電流放電し、縦軸にセル電圧(V)、横軸に放電時間(h)をとり、放電曲線を作成し、作用極(実施例1〜25、比較例1〜2である負極板)の放電容量(mAh)を求め、当該作用極の単位活物質質量当たりの放電容量(mAh/g)に換算した。
続いて、各実施例、及び比較例の試験セルについて定電流(放電レート:1C、放電終了時間:1時間)での定電流放電試験を行い、1Cレートにおける作用極の放電容量を求め、単位活物質質量当たりの放電容量(mAh/g)に換算した。次いで、1Cレートにおける定電流放電試験を基準として、10倍の定電流(放電レート:10C、放電終了時間:6分)、20倍の定電流(放電レート:20C、放電終了時間:3分)、30倍の定電流(放電レート:30C、放電終了時間:2分)、40倍の定電流(放電レート:40C、放電終了時間:90秒)の定電流放電試験を行い、各放電レートにおける作用極の放電容量(mAh)を求め、単位活物質質量当たりの放電容量(mAh/g)に換算した。
<放電容量維持率(%)の算出>
作用極板の放電レート特性を評価するため、上述のとおり得られた各放電レートにおける単位質量当たりの各放電容量(mAh/g)を用い、上述で示した数1により放電容量維持率(%)を求めた。上記放電試験により得られた単位質量当たりの放電容量(mAh/g)及び放電容量維持率(%)を表1に示す。
<初期充放電効率(%)の算出>
初期充放電効率を評価するため、実施例、及び比較例の試験セルに0.2Cレートの電流を印加して、定電流(CC)+定電圧(CV)充電を1サイクル行い、その後、定電流放電を1サイクル行った。このときの放電容量、充電容量を算出し、実施例、及び比較例の初期充放電効率(%)を求めた。実施例、及び比較例の初期充放電効率(%)を表1に併せて示す。なお、上記充放電試験は、Bio Logic社製のVMP3を用いて実施した。
表1からも明らかなように、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有粒子又は金属元素含有被膜によって集電体上に負極活物質粒子を固着させるとともに、金属元素含有粒子によって負極活物質粒子同士を固着させた実施例1の負極板は、放電容量維持率(放電レート)に優れた結果となった。さらに、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有粒子又は金属元素含有被膜によって集電体上に負極活物質粒子を固着させるとともに、金属粒子によって負極活物質粒子同士を固着させた実施例1の負極板は、初期充放電効率においても優れた結果となった。一方、結着物質を用いなかった比較例1、及び金属酸化物の被膜で、集電体上に負極活物質粒子を固着させるとともに、負極活物質粒子同士を固着させた比較例2の負極板は、放電容量維持率(放電レート特性)が著しく低下することが確認された。
1・・・集電体
2・・・負極活物質層
10、300・・・リチウムイオン二次電池用負極板
21・・・負極活物質粒子
22・・・金属元素含有粒子
30・・・固着部分
32・・・正極端子
33・・・負極端子
34・・・保護回路基板
35・・・外部接続コネクタ
36a、36b・・・樹脂容器
37・・・端部ケース
38a、38b・・・外部接続窓
50・・・正極板
70・・・セパレータ
81、82・・・外装
90・・・電解液
100・・・リチウムイオン二次電池
200・・・電池パック

Claims (3)

  1. リチウムイオン二次電池用負極板の製造方法であって、
    負極活物質粒子と、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有化合物と、が含有される負極活物質層形成液を、集電体上の少なくとも一部に塗工して塗膜を形成する塗工工程と、
    前記塗膜を前記金属元素含有化合物が熱分解する温度以上で加熱して、金属元素含有粒子を生成させ、前記負極活物質粒子同士を前記金属元素含有粒子によって固着させる加熱工程と、
    を有することを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極板の製造方法。
  2. 前記加熱工程が還元雰囲気中で行われることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用負極板の製造方法。
  3. リチウムイオン二次電池用負極板の製造方法であって、
    負極活物質粒子と、アルミニウムおよびケイ素のいずれか一方、もしくは双方を含有する金属元素含有化合物と、が含有される負極活物質層形成液を、集電体上の少なくとも一部に塗工して塗膜を形成する塗工工程と、
    前記塗膜を前記金属元素含有化合物が熱分解する温度以上で加熱して、金属酸化物又は金属元素と非金属元素との化合物を生成する加熱工程と、
    前記加熱工程後、前記金属酸化物又は金属元素と非金属元素との化合物を還元処理して、金属元素含有粒子を生成させ、かつ前記負極活物質粒子同士を前記金属元素含有粒子によって固着させる還元工程と、
    を有することを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013141104A1 (ja) * 2012-03-22 2013-09-26 中央電気工業株式会社 ケイ素黒鉛複合粒子およびその製造方法
WO2016063175A1 (ja) * 2014-10-24 2016-04-28 株式会社半導体エネルギー研究所 電極およびその作製方法、負極およびその作製方法、蓄電装置並びに電子機器

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