JP2013075507A - 印画装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】発熱素子の温度を検知する温度検知部の異常を検出することが可能な印画装置を提供する。
【解決手段】本発明の印画装置は、発熱素子1と、発熱素子1の温度を検知する温度検知部3と、発熱素子1に対して電圧を印加する電圧印加部5と、発熱素子1に対して印加する電圧を示す電圧値と、発熱素子1に対して電圧を印加する時間を示す時間値と、発熱素子1に対して時間分、電圧を印加した場合における発熱素子1の温度を示す温度値との対応関係を表す関係情報が予め記録された記録部7と、電圧印加部5より印加された電圧が示す電圧値および電圧印加部5により電圧が印加された時間が示す時間値に対応する温度値を記録部7から読み出し、読み出した温度値と、温度検知部3により検知された温度が示す温度値とを比較する比較部9と、比較部9により比較された温度値の差が、第1範囲にあるか否かを判定する判定部11とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、印画装置に関する。
従来、サーマルヘッドを用いて印画を行う際にその印画を制御するための印画装置が種々提案されている。例えば、特許文献1に記載された印画装置は、発熱素子と、発熱素子を駆動させる発熱駆動部と、発熱素子の温度を検知する温度検知部とを備えている。この温度検知部は、複数の発熱素子のそれぞれに直列に接続された抵抗体を有しており、この抵抗体に流れる電流を計測して発熱素子の温度を検知する。このような印画装置は、切替部によって、発熱素子の発熱駆動時は発熱駆動部に、温度検知時は温度検知部に切り替えられる。
特開2002−211025号公報
特許文献1の印画装置では、上記のように、発熱素子の発熱駆動時と温度検知時とで、発熱駆動部と温度検知部とを切り替えている。そのため、例えば、温度検知部の配線に接続不良等による抵抗値の増加が生じている場合には、温度検知時の電気抵抗が高くなるため、温度検知時に発熱素子を流れる電流が、発熱駆動時に発熱素子を流れる電流よりも小さくなる。この場合、例えば、温度の上昇に伴って抵抗が小さくなるような発熱素子であれば、発熱素子の温度値が、実際の温度値よりも低いと検知される。
このような場合、発熱素子に印加する電圧を制御して発熱素子の温度を制御する印画装置では、通常、発熱素子の温度が目標値に達していないと判断して、発熱素子に供給する電圧を増加させる。そのため、実際は目標温度に到達している発熱素子に過剰な電圧を供給することとなり、不要な電力を消費したり、発熱素子の過度の発熱により、発熱素子そのものを破壊したり、印画する記録媒体に損傷を与えたりする等の問題が発生する。そのため、このような問題の発生を抑制するために、温度検知部の異常を検出することが求められている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、発熱素子の温度を検知する温度検知部の異常を検出することが可能な印画装置を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態に係る印画装置は、発熱素子と、発熱素子の温度を検知する温度検知部と、発熱素子に対して電圧を印加する電圧印加部と、発熱素子に対して印加する電圧を示す電圧値と、発熱素子に対して電圧を印加する時間を示す時間値と、発熱素子に対して時間分、電圧を印加した場合における発熱素子の温度を示す温度値との対応関係を表す関係情報が記録された記録部とを備える。また、電圧印加部より印加された電圧が示す電圧値および電圧印加部により電圧が印加された時間が示す時間値に対応する温度値を記録部から読み出し、読み出した温度値と、温度検知部により検知された温度が示す温度値とを比較する比較部と、比較部により比較された温度の差が、第1範囲にあるか否かを判定する判定部とを備える。
本発明によれば、発熱素子の温度を検知する温度検知部の異常を検出することが可能な印画装置を提供することができる。
本実施形態に係る印画装置のブロック図である。 本実施形態の記録部に記録されたデータテーブルの一例を示す。 本実施形態に係る印画装置の通常動作を示すフローチャートである。 本実施形態に係る印画装置の異常検出制御を示すフローチャートである。 本実施形態に係る印画装置の異常検出制御を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態に係る印画装置のブロック図である。 本発明の他の実施形態に係る印画装置の異常検出制御を示すフローチャートである。 本発明のさらに他の実施形態に係る印画装置のブロック図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る印画装置の抵抗温度係数測定モードを示すフローチャートである。 本発明のさらに他の実施形態に係る印画装置の異常検出制御を示すフローチャート
<第1の実施形態>
以下、本発明の印画装置の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、符号は、同一または類似する構成のものについて、例えば、「抵抗体2a,2b」のように、同一の符号に小文字のアルファベットの付加符号を付することがある。また、この場合において、単に「抵抗体2」というなど、上記の付加符号を省略することがあるものとする。
印画装置X1は、複数の発熱素子1a1,1a2,1b1,1b2と、発熱素子1a1,1a2に直列に接続された抵抗体2aと、発熱素子1b1,1b2に直列に接続された抵抗体2bと、抵抗体2aに流れる電流から発熱素子1a1,1a2の温度を検知する第1温度検知部3aと、抵抗体2bに流れる電流から発熱素子1b1,1b2の温度を検知する第2温度検知部3bとを備えている。
発熱素子1は、後述する切替部15により発熱駆動部13と電気的に接続されており、発熱駆動部13により印画装置X1を駆動させている。
そして、発熱素子1a1,1a2が第1発熱素子群1aを構成しており、発熱素子1b1,1b2が第2発熱素子群1bを構成している。そして、第1発熱素子群1aに抵抗体2aが電気的に接続されており、第2発熱素子群1bに抵抗体2bが電気的に接続されている。そして、切替部15により、発熱素子1a1と抵抗体2aとの電気的な接続を、発熱素子1a2と抵抗体2aとの電気的な接続に切り替え、もしくはその逆に切り替えることにより、抵抗体2aが発熱素子1a1,1a2のそれぞれと直列に接続することができるようになっている。なお、発熱素子1b1,1b2と抵抗体2bの場合もこれと同様である。
発熱素子1は、電圧が印加されると発熱する機能を有するとともに、温度検知するための素子となる機能も有するように構成されており、温度の変化に伴って電気抵抗が変化する部材である。このような素子は、一般に、サーミスタと称されており、例えば、アルミニウム、クロム、あるいはボロンの合金によって形成されている。なお、本実施形態に係る発熱素子1は、温度の上昇に伴って電気抵抗が小さくなる特性を有している。
発熱駆動部13は、印画装置X1を発熱駆動させる機能を有しており、電圧印加部5を備えている。発熱駆動部13は、発熱素子1に電圧を印加するための部材であり、発熱素子1に電気的に接続された電極を備えている。
電圧印加部5は、図示しない電源装置等の外部より供給された電圧を発熱素子1に印加する機能を有している。
抵抗体2は、上述した発熱素子1とは異なり、温度の変化によらず一定の電気抵抗を示すものを用いて構成されており、例えば、炭素皮膜抵抗(カーボン抵抗)、金属皮膜抵抗、あるいは酸化金属皮膜抵抗を用いることができる。また、抵抗体2として発熱素子1と同様に、温度の変化により電気抵抗が変化するものを用いてもよい。抵抗体2の抵抗値としては、例えば、70Ω程度の抵抗値を有するものを例示することができる。
なお、本実施形態に係る印画装置X1では、発熱素子群1a,1bごとに後述する温度検知部3が電気的に接続されており、温度検知部3が抵抗体2を1つずつ有する例を示したが、発熱素子1a1,1a2,1b1,1b2ごとに1つの抵抗体2と電気的に接続してもよい。
温度検知部3は、第1温度検知部3aと、第2温度検知部3bとを備えており、第1温度検知部3aおよび第2温度検知部3bは、それぞれ抵抗体2aおよび抵抗体2bを有している。そして、抵抗体2で生じた電位差を測定することにより、抵抗体2および発熱素子1を流れる電流値を算出して、発熱素子1の温度を検知する機能を有している。なお、温度検知部3とは、発熱素子1の温度を検知するための部位であり、抵抗体2、第1温度検知部3a、第2温度検知部3bおよびこれらを電気的に接続する図示しない回路をも含む概念である。
記録部7には、発熱素子1に対して印加する電圧を示す電圧値と、発熱素子1に対して電圧を印加する時間を示す時間値と、発熱素子1に対して時間分、電圧を印加した場合における発熱素子1の温度を示す温度値との対応関係を表す関係情報が予め記録されている。すなわち、この関係情報をデータテーブルとして作成し、このデータテーブルをメモリに組み込むことで、当該メモリを記録部7として機能させている。なお、電圧を印加する時間とは、発熱素子1に対して通電する時間を示す。
記録部7に組み込まれるデータテーブルの例示を図2に示す。なお、図2におけるデータテーブルは、初期状態が室温時において、電圧を18Vで印加し、抵抗値が2000Ωの発熱素子1を用いた例を示している。具体的には、室温25℃において、電圧印加部5が18Vの電圧を280μs間発熱素子1に印加した場合、発熱素子1の温度を示す温度値は、データテーブルを参照すると150℃となる。このように、発熱素子1に対して印加する電圧を示す電圧値と、発熱素子1に対して電圧を印加する時間を示す時間値と、発熱素子1に対して時間分、電圧を印加した場合における発熱素子1の温度を示す温度値とが対応付けられた関係情報がデータテーブルとして記録部7に予め記録されている。なお、データテーブルに記録される電圧値、時間値、および温度値は実施の形態に合わせて適宜変更すればよい。また、データテーブルに記録される電圧値、時間値、および温度値は適宜演算して算出してもよい。
比較部9は、電圧印加部5により印加された電圧が示す電圧値および電圧印加部5により電圧が印加された時間が示す時間値に対応する温度値を記録部7から読み出し、読み出した温度値と、温度検知部3により検知された温度が示す温度値とを比較する。比較部9は、読み出した温度値と、温度検知部3により検知された温度が示す温度値との差を算出
する。比較部9は、算出した温度値の差を判定部11へ出力する。
判定部11は、比較部9により算出された温度値の差が、第1範囲にあるか否かを判定する。すなわち、第1範囲にあるか否かを判定することで、比較部9により算出された温度値の差が誤差範囲に相当するのか、印画装置X1の温度検知部3に不具合が生じているか否かを判定している。
第1範囲は、実験により求められた実測値データから求められる。この第1範囲は、記録部7に記録されている。本実施形態に係る印画装置X1の場合、第1範囲は、−20〜+20℃と設定することができる。この範囲は、実施形態に合わせて適宜設定すればよい。
切替部15は、後述する制御部17の切替信号に基づいて、発熱素子1と発熱駆動部13との接続を、発熱素子1と温度検知部3との接続に切り替える。また、これと同様に、発熱素子1と温度検知部3との接続を、発熱素子1と発熱駆動部13との接続に切り替える。切替部15は、一般に知られているスイッチング回路により構成することができる。
制御部17は、印画装置X1の制御を行う機能を有しており、図1に示した例では、記録部7、比較部9、および判定部11を有した例を示している。制御部17としては、例えば、CPU,ROM,RAM,入出力インターフェースを主体に構成されるマイクロコンピュータを用いることができる。
図3を用いて本実施形態に係る印画装置X1の通常動作について説明する。
印画装置X1は、紙等の記録媒体に、発熱素子1の1ラインごとに印画を行い、1ラインの印画が終了すると、記録媒体を1ドット分移動させて、次のラインの印画を行うことで、記録媒体の全体を印画している。そのため、図3では、1ラインの印画動作について説明する。
まず、発熱素子1の温度を検知するために、発熱素子1と温度検知部3とを電気的に接続する必要がある。このため、制御部17は、切替部15に対して切替信号を送出する(S100)。切替部15は、S100にて送出された切替信号に基づいて、発熱素子1と発熱駆動部13との接続を、発熱素子1と温度検知部3との接続に切り替える(S101)。これにより、発熱素子1と抵抗体2とが直列に接続されることになる。そのため、抵抗体2にも発熱素子1の電圧が印加されることになり、温度検知部3は、抵抗体2に生じた電位差を測定することにより、発熱素子1の温度を検知することができる(S102)。
そして、温度検知部3は、S102にて検知された発熱素子1の温度が示す温度値を、記録部7に記録する(S103)。
次に、制御部17は、切替部15に対して切替信号を送出する。切替部15は、切替信号に基づいて、発熱素子1と温度検知部3との接続を、発熱素子1と発熱駆動部13との接続に切り替える(S104)。
そして、制御部17は、S103にて記録部7に記録された温度値に基づいて、電圧印加部5に対して送出すべき制御信号を決定し、決定した制御信号を電圧印加部5へ送出する(S105)。電圧印加部5は、S105にて送出された制御信号に基づいて、発熱素子1に対して電圧を印加する(S106)。このように発熱素子1が、制御信号に基づいた温度値に発熱することにより、1ラインの印画を行う。
1ラインの印画が終了すると、次のラインの印画に移行する。具体的には、S106の処理の後に、S101の処理へ戻る。すなわち、制御部17は、発熱素子1の現在の温度値に基づいて、次に電圧を印加すべき時間を示す時間値を決定する。そして、S102以降の処理を繰り返すことにより、1ラインずつ印画を行う。このような処理を繰り返すことにより、印画装置X1では印画が行われることになる。
次に、図4を用いて、本実施形態に係る印画装置X1の温度検知部3の異常検出制御について説明する。
印画装置X1は、印画装置X1の起動開始前に、温度検知部3に異常があるか否かを確認するため、温度検知部3の異常検出制御を行う。なお、温度検知部3の異常検出制御は、発熱素子1が正しく動作していることが前提となる制御である。ここで、まず、印画装置X1の起動を開始するため、外部よりスイッチをONにして、印画装置X1の起動を開始する。
制御部17は、切替部15に対して切替信号を送出することにより、切替部15は、発熱素子1と発熱駆動部13とを電気的に接続する(S200)。
そして、制御部17は、電圧印加部5に対して制御信号を送出する(S201)。電圧印加部5は、S201にて送出された制御信号に基づいて、発熱素子1に対して所定の時間分、所定の電圧を印加する(S202)。例えば、電圧印加部5は、発熱素子1に対して70μsの間、18Vの電圧を印加したものとする。
そして、制御部17は、切替部15に対して切替信号を送出することにより、切替部15は、発熱素子1と発熱駆動部13との電気的な接続から、発熱素子1と温度検知部3との電気的な接続へ切り替える。すなわち、切替部15は、発熱素子1と温度検知部3とを電気的に接続する(S203)。これにより、発熱素子1と抵抗体2とが直列に接続されることになる。そのため、抵抗体2にも発熱素子1の電圧が印加されることになり、温度検知部3は、抵抗体2に生じた電位差を測定することにより、発熱素子1の温度を検知することができる(S204)。なお、以下では、温度検知部3により検知された温度が示す温度値を「検知温度値」と称することがあるものとする。
そして、比較部9は、電圧印加部5により発熱素子1に対して印加された電圧が示す電圧値および電圧印加部5により発熱素子1に対して電圧が印加された時間を示す時間値に対応する温度値を記録部7から読み出す。例えば、上述したように、電圧印加部5は、発熱素子1に対して70μsの間、18Vの電圧を印加したものとしたので、比較部9は、当該電圧値18Vおよび当該時間値70μsに対応する温度値75℃を記録部7から読み出す。なお、以下では、記録部7から読み出した温度値を「読出温度値」と称することがあるものとする。また、比較部9は、読出温度値と、S203にて検知された検知温度値とを比較する(S205)。具体的には、比較部9は、読出温度値と検知温度値との差分を算出する。
そして、判定部11は、S205にて比較部9により算出された温度値の差が、第1範囲にあるか否かを判定する(S206)。判定部11により第1範囲にあると判定された場合(S206にてYES)、温度検知部3に不具合の発生は認められていないと判定して、印画装置X1の動作を開始する(S207)。すなわち、印画装置X1は、図3に示すS100〜S106の通常動作を行うことになる。
一方、判定部11により第1範囲にないと判定された場合(S206にてNO)、制御
部17は、温度検知部3の異常を検知する(S208)。例えば、読出温度値が75℃で、検知温度値が20℃のように、発熱素子1の温度が実際には75℃付近を示しているはずであるにも関わらず、検知温度値が読出温度値よりも低い値を示していることがある。また、これとは逆に、読出温度値が75℃で、検知温度値が120℃のように、発熱素子1の温度が実際には75℃付近を示しているはずであるにも関わらず、検知温度値が読出温度値よりも高い値を示していることがある。このような場合、温度検知部3に不具合が生じており、通常動作中に発熱素子1の温度を精度よく制御することが困難なため、印画装置X1の動作を停止する必要がある。そのため、印画装置X1に設けられた表示部(不図示)に、温度検知部3に不具合が生じていることを知らせる警告を表示させ(S209)、印画装置X1の動作を停止する(S210)。なお、表示部に表示される警告としては、文字あるいはエラーコードが挙げられる。また、表示部に代えてあるいは加えて、警報を報知する報知部を印画装置に設けてもよい。
本実施形態に係る印画装置X1は、比較部9が、読出温度値と検出温度値とを比較して、判定部11が、比較部9により算出された温度値の差が、第1範囲にあるか否かを判定することから、温度検知部3の異常を検知することができ、あやまって発熱素子1に過剰な電圧を印加してしまうことによる劣化、あるいは無駄な電圧を印加することを低減することができる。
また、印画装置X1の起動開始時に図4に示す制御を行うことで、印画装置X1を動作させる前に、温度検知部3に異常が生じているか否か判定することができる。そのため、温度検知部3に異常が生じている状態で印画装置X1を動作させる可能性を低減することができる。
発熱素子1が、温度検知素子の機能をも備えるものを用いることで、発熱素子1を発熱させて印画させるとともに、発熱素子1を利用して温度検知部3にて温度を検知することができる。それにより、印画するための温度を検知するために、サーマルヘッドの基板上に温度検知素子であるサーミスタを別途設ける必要がない。また、精度の高い温度制御を行うことができる。
なお、上記では、発熱素子1に対して印加する電圧を一定にするとともに、発熱素子1に対して電圧を印加する時間を変更した例について説明したが、これに限定されない。すなわち、発熱素子1に対して電圧を印加する時間を一定にするとともに、発熱素子1に対して印加する電圧を変更するようにしてもよい。また、発熱素子1に対して印加する電圧を変更するとともに、発熱素子1に対して電圧を印加する時間を変更するようにしてもよい。
図5は、印画装置X1の処理の変形例を示す。図5に示す印画装置X1の処理は、S300〜S306までは、図4に示すS200〜S206と同じであるため、説明を省略する。
S306において、判定部11により第1範囲にないと判定された場合(S306にてNO)、判定部11は、S306の判定処理が3回処理されたか否かを判定する(S308)。S306の判定処理が3回未満である場合(S308にてNO)、S300の処理へ戻り、S300以降の処理を繰り返す。一方、S306の判定処理が3回処理されている場合(S308にてYES)、制御部17は、温度検知部3の異常を検知する(S309)。そして、制御部17は、温度検知部3に不具合が生じていることを知らせる警告を表示部に表示させ(S310)、印画装置X1の動作を停止する(S311)。
このように、図5では、S306の判定処理が3回処理されたか否かを判定することに
より、印画装置X1において、温度検知部3に不具合が生じているか否かをより確実に判定することができる。
なお、図5では、S306の判定処理が3回処理された否かを判定している例について説明したが、これに限定されない。判定処理の回数が、2回であってもよいし、4回以上であってもよい。すなわち、3回という値については、特に限定されない。
また、S300〜S308の処理を行った後、S300の処理へ戻り、S301において、電圧印加部5により発熱素子1に対して再び電圧を印加する場合に、当該印加する電圧を、前回印加した電圧よりも低い電圧を印加してもよい。また、電圧印加部5により発熱素子1に対して再び電圧を印加する場合に、当該電圧を印加する時間を、前回電圧を印加した時間よりも短い時間分、電圧を印加してもよい。このようにすることで、不具合が生じている可能性の高い温度検知部3に大きな電圧を加えてしまう可能性を低減することができる。また、不具合が生じている可能性の高い温度検知部3に長い時間電圧を印加してしまう可能性を低減することができる。これにより、温度検知部3が完全に壊れてしまう可能性を低減することができる。
<第2の実施形態>
図6、7を用いて第2の実施形態に係る印画装置X2について説明する。
図6に示すように、発熱素子1は、第1発熱素子群1aを構成する発熱素子1a1〜1a4と、第2発熱素子群1bを構成する発熱素子1b1〜1b4と、第3発熱素子群1cを構成する発熱素子1c1〜1c4とを有している。また、第1発熱素子群1aは抵抗体2aが接続されており、抵抗体2aは第1温度検知部3aが接続されている。同様に、第2発熱素子群1bは抵抗体2bが接続されており、抵抗体2bは第2温度検知部3bが接続されている。また、第3発熱素子群1cは抵抗体2cが接続されており、抵抗体2cは第3温度検知部3cが接続されている。その他の構成は第1の実施形態に係る印画装置X1と同様であるため、説明を省略する。なお、印画装置X2は第1温度検知部3a、第2温度検知部3b、および第3温度検知部3cを備えているが、第1温度検知部3aおよび第2温度検知部3bを用いた温度検知部3a,3bの異常検出制御について説明する。
印画装置X2は、印画装置X1の起動開始前に、温度検知部3に異常があるか否かを確認するため、温度検知部3の異常検出制御を行う。具体的には、温度検知部3a,3b,3c、抵抗体2a,2b,2c、あるいは温度検知部3を構成する回路に異常があるか否かを確認する。この異常検出制御は、印画装置X1の異常検出制御が終わった後に処理を開始する。つまり、印画装置X2の異常検出制御は、図4に示すS206にて判定部11により第1範囲にあると判定された後(S206にてYES)、処理を開始する。
図7に示すように、制御部17は、発熱駆動部13と発熱素子1a1〜1a4,1b1〜1b4,1c1〜1c4とを電気的に接続する(S400)。そして、制御部17は、電圧印加部5に対して制御信号を送出する(S401)。電圧印加部5は、所定の時間分、所定の電圧をそれぞれの発熱素子1a1〜1a4,1b1〜1b4,1c1〜1c4に電圧を印加する(S401)。この際、発熱駆動部13と発熱素子1とが電気的に接続されているため、一括して電圧を印加することができる。それにより、容易に全ての発熱素子1a1〜1a4,1b1〜1b4,1c1〜1c4に電圧を印加することができる。なお、発熱素子1a1〜1a4,1b1〜1b4,1c1〜1c4に印加する電圧は、第1発熱素子群1aを構成する発熱素子1a1〜1a4と、第2発熱素子群1bを構成する発熱素子1b1〜1b4と、第3発熱素子群1cを構成する発熱素子1c1〜1c4と同じ電圧であり、かつ電圧を印加する時間は同じ時間である必要がある。例えば、電圧印加部5は、発熱素子1a1〜1a4,1b1〜1b4,1c1〜1c4に対して70μsの間
、18Vの電圧を印加したものとする。
次に、切替部15は、発熱駆動部13と発熱素子1a1〜1a4,1b1〜1b4,1c1〜1c4との電気的な接続から、第1温度検知部3aと発熱素子1a1〜1a4との電気的な接続に切り替える。そして、第1温度検知部3aは第1検知温度値を検知する(S404)。
次いで、切替部15は、第1温度検知部3aと発熱素子1a1〜1a4との接続との電気的な接続から、第2温度検知部3bと発熱素子1b1〜1b4との電気的な接続に切り替える(S405)。そして、第2温度検知部3bは第2検知温度値を検知する(S406)。
なお、S403〜405においては、第1温度検知部3aが第1検知温度値を検知した後に、第2温度検知部3bが第2検知温度値を検知した例を示したが、印画装置X2は、発熱素子群1a,1b,1cに対応して温度検知部3a,3b,3cをそれぞれ備えるため、第1温度検知部3aによる第1検知温度値の検知と、第2温度検知部3bによる第2検知温度値の検知を平行して行うことができる。それにより、印画装置X2の異常検出制御に要する時間を短くすることができる。
そして、上述したように、発熱素子1a1〜1a4,1b1〜1b4,1c1〜1c4の温度を検知した後に、比較部9は、第1検知温度値と第2検知温度値とを比較する(S407)。具体的には第1検知温度値と第2検知温度値との差分を算出する。
次に、判定部11は、S407にて比較部9により算出された温度値の差が、第2範囲にあるか否かを判定する(S408)。判定部11により第2範囲にあると判定された場合(S408にてYES)、温度検知部3a,3b,3cに不具合の発生は認められていないと判定して、印画装置X2の動作を作動させる(S409)。すなわち、印画装置X2は、図3に示すS100〜S106の通常動作を行うことになる。一方、判定部11により第2範囲にないと判定された場合(S408にてNO)、判定部11は、S408の判定処理が3回処理されたか否かを判定する(S410)。
次にS408の判定処理が3回未満である場合(S410にてNO)、S400の処理へ戻り、S400以降の処理を繰り返す。一方、S408の判定処理が3回処理された場合(S410にてYES)、制御部17は、温度検知部3a、3bのいずれかの異常を検知する(S411)。
例えば、発熱素子1に対して70μsの間、18Vの電圧を印加した場合における読出温度値は75℃であり、第1検知温度が65℃、第2検知温度が90℃であった場合、第1の実施形態に係る印画装置X1の温度検知部3の異常検出方法においては、異常が検出されないこととなる。しかしながら、第2温度検知部3bは、読出温度値よりも15℃も高い温度を示しており、このまま通常作動を続けると、印画のむらが生じる可能性がある。 上記した例であると、比較部9にて算出された第1検知温度値と第2検知温度値との差分は、25℃となり、第2範囲にないこととなる。そのため、判定部11により第2範囲にないと判定され(S408)、温度検知部3bの異常が検知されることとなる(S411)。
そして、制御部17は、温度検知部3a、3bに不具合が生じていることを知らせる警告を表示部に表示させ(S412)、印画装置X2の動作を停止する(S413)。
第2範囲は、実験により求められた実測値データから求められる。この第2範囲は、記
録部7の、上記データテーブルが記録された領域以外の領域に記録されている。本実施形態に係る印画装置X2の場合、第2範囲は、−20〜+20℃と設定することができる。この範囲は、実施形態に合わせて適宜設定すればよい。
なお、電圧印加部5から発熱素子1a1〜1a4,1b1〜1b4,1c1〜1c4に一括して電圧を印加する例を示したが、発熱素子1a1〜1a4,1b1〜1b4,1c1〜1c4に個別に電圧を印加してもよい。
次に、発熱素子1a1〜1a4,1b1〜1b4,1c1〜1c4と、抵抗体2a,2b,2cとの切替部15による他の切り替え処理について説明する。
以下に説明するのは、発熱素子群1a,1b,1cを構成する発熱素子1a1〜1a4,1b1〜1b4,1c1〜1c4のうち2個の発熱素子1を用いて温度検知部3の異常を検知する異常検出制御である。
電圧印加部5は、一括して発熱素子1a1〜1a4,1b1〜1b4,1c1〜1c4と、抵抗体2a,2b,2cに電圧を印加する。なお、測定しない発熱素子1に電圧を印加してもよい。
発熱素子群1aにおいて、発熱素子1a1と抵抗体2aとを電気的に接続して第1温度検知部3aにより、発熱素子1a1の温度を検知する。次に、切替部15は、発熱素子1a1と抵抗体2aとの接続を、発熱素子1a4と抵抗体2aとの接続に切り替える。第2発熱素子群1b、第3発熱素子群1cについても同様の切り替えを行う。なお、切替部15は、それぞれの発熱素子群1a,1b,1cの発熱素子1の切り替えを発熱素子群1a,1b,1cごとに同時に平行して行うことができる。
このような切り替えを行うことで、温度検知部3aが、発熱素子群1aの発熱素子1a4と、発熱素子群1bの発熱素子1b1との隣り合う発熱素子1の温度を検知することとなる。そのため、検知された第1検知温度値と、第2検知温度値との値が、印画装置X2の温度検知部3a、3bに異常がなければ近い温度値となる。それにより、印画装置X2は、発熱素子1の抵抗値以外の温度変化要因として考えられる、例えば保護膜の厚み、グレーズの厚み、あるいは電極の抵抗等の影響を低減させることができる。それにより、判定部11にて精度のよい判定を行うことができる。なお、電圧印加部5は、第1発熱素子群1aを構成する発熱素子1a4と、この発熱素子1a4に隣接する第2発熱素子群1bを構成する発熱素子1b1とに、同じ時間分、同じ電圧を印加している。
また、S408の判定処理が3回目以内と判定され、S400からS410に処理を行った場合、温度を検知する発熱素子1を変更してもよい。例えば、まず発熱素子1a1の温度を検知してS408の判定処理が第2範囲外と判定され、S400以下の処理を繰り返す場合、切替部15が発熱素子1a2と、抵抗体2aとを電気的に直列に接続して、発熱素子1a2の温度を検知してもよい。この制御により、発熱素子1a1の不具合による異常か、温度制御部3aによる異常かを判定部11により判定することができる。なお、温度検知部3の異常を検知する点においては、発熱素子群1aを構成する発熱素子1a1〜1a4のうち、別の発熱素子1a1〜1a4に接続を切り替えることが好ましい。
なお、電圧検知部5が温度を検知しない発熱素子1にも電圧を印加する例を示したが、電圧検知部5は温度を検知する発熱素子1のみに電圧を印加してもよい。その場合、温度検知に要される電圧を減らすことができる。
<第3の実施形態>
図8,9を用いて第3の実施形態に係る印画装置X3について説明する。
印画装置X3は、発熱素子1a1,1a2,1b1,1b2と、切替部15と、検知部
23と、制御部17と、電圧印加部5とを備えている。検知部23は、温度検知部3と抵抗値検知部21とを備えている。発熱素子1a1,1a2,1b1,1b2は、発熱素子
群1a,1bを構成しており、それぞれの群ごとに検知部23が接続されている。つまり、発熱素子群ごとに、温度検知部3と抵抗値検知部21とが接続されており、それぞれの発熱素子群1a,1bの温度と、抵抗値とを測定する。
温度検知部3は、基板上に設けられており、基板の温度を測定することができる。温度検知部3として、測温素子等の実装部品を例示することができる。温度検知部3は上述した抵抗体2を用いてもよいし、基板に直接実装するチップサーミスタを用いてもよい。以下、測温素子を温度検知部3として用いた場合を例示して説明する。
抵抗値検知部21は、発熱素子1の抵抗値を測定するために設けられている。
算出部25は、測温素子3により測定された基板の温度を示す第1基板温度値T0、発熱素子1の第1基板温度値T0における第1電気抵抗値R0、測温素子3により測定された、第1基板温度値T0よりも高い基板の温度を示す第2基板温度値T1、および発熱素子1の第2基板温度値T1における第2電気抵抗値R1、に基づいて抵抗温度係数(以下、TCRと略す場合がある)を算出する。
より具体的には、次の数1にそれぞれの値を代入をして抵抗温度係数TCRを求める。
Figure 2013075507
算出部25は、この式に上記で求めたそれぞれの値を代入することにより抵抗温度係数を算出し、算出した抵抗温度係数を記録部7に記録する。そして、制御部17は、記録部7に記録した抵抗温度係数に基づいて電圧印加部5を駆動させる。このように、抵抗温度係数を算出する動作を以下、TCR測定と称する場合がある。
図9を用いてTCR測定モードについて説明する。
TCR測定モードは、印画装置の電源を入れることにより開始される(S501)。印画装置の電源を入れることにより、印画装置はTCR測定モードへ移行する(S502)。
TCR測定モードに移行した印画装置は、まず測温素子3により基板の温度である第1基板温度値を検知する(S503)。そして、測温素子3により検知された第1基板温度値は記録部7に記録される。制御部17は、第1基板温度値を記録した後に抵抗値検知部21を作動させて、発熱素子1の第1基板温度値における第1電気抵抗値を検知して、第1電気抵抗値を記録部8に記録する(S504)。
記録部7に第1基板温度値および第1電気抵抗値を記録した後、制御部17は電圧印加部5を駆動させる(S505)。電圧印加部5を駆動させることにより、発熱素子1に電圧が印加されて発熱素子1が発熱する。それに伴い、基板の温度が上昇して第1基板温度値よりも温度が高い状態となる。
制御部17はあらかじめ設定された第2基板温度値に達しているか否か判断する(S506)。第2基板温度値に達していない場合は、電圧印加部5を駆動させ続けて、基板の温度を上昇させる。測温素子3により測定された温度が第2基板温度値に到達した場合、制御部17は抵抗値検知部21を作動させて第2電気抵抗値を検知する(S507)。そして、検知した第2抵抗温度値を記録部7に記録する。
算出部25は、第1基板温度値、第1電気抵抗値、第2基板温度値、および第2電気抵抗値に基づいて抵抗温度係数を算出する(S508)。そして、制御部17は算出した抵抗温度係数を記録部7に記録する(S509)。その後、印画装置は通常駆動モードへ移行する(S510)。
印画装置X3は、発熱素子群1a,1bごとに第1基板温度値および第2基板温度値に対応する第1電気抵抗値および第2電気抵抗値を検知して、抵抗温度係数を発熱素子群1a,1bごとに算出している。つまり、発熱素子群1a,1bごとに抵抗温度係数をそれぞれ算出して、制御部17は抵抗温度係数に基づいて電圧印加部5を駆動する制御を行っている。
このようにTCR測定モードにしたがって、制御部17が発熱素子群1a,1bごとに抵抗温度係数に基づいて電圧印加部5を制御することにより、発熱素子群1a,1bごとに抵抗温度係数にばらつきが生じていた場合においても、各発熱素子群1a,1bに最適な電圧を供給することができる。
つまり、印画装置X3が発熱素子群1a,1bごとに異なる抵抗温度係数を有している場合においても、制御部17が抵抗温度係数に応じて電圧を所定の時間供給するように電圧印加部5を駆動させるため、抵抗温度係数の差に起因した発熱素子群1a,1bごとの印加された電圧に対するばらつきを低減することができる。
次に図10を用いてTCR測定モード後、印画装置X3の異常検出方法について説明する。なお、TCR測定モードにより算出した抵抗温度係数は、以下第1抵抗温度係数と称する。
TCR測定モードを終えた印画装置X3は、制御部17が電圧印加部5を駆動させる(S601)。電圧印加部5の駆動に伴い、基板の温度が上昇することとなる。そして、制御部17は測温素子3により基板の温度が第3基板温度値であるか否か検出する(S602)。基板の温度が第3基板温度値でない場合(S602にてNO)、電圧印加部5を駆動させ続ける。基板の温度が第3基板温度値に到達した場合(S602にてYES)、抵抗値検知部21が、第3電気抵抗値を検出する(S603)。
そして、制御部17が電圧印加部5を駆動させる(S604)。電圧印加部5を駆動させることにより、基板の温度を上昇させて、基板の温度を第3基板温度値よりも高い状態とする。制御部17は測温素子3により基板の温度が第4基板温度値であるか否か検出する(S605)。基板の温度が第4基板温度値でない場合(S605にてNO)、電圧印加部5を駆動させ続ける。基板の温度が第4基板温度値に到達した場合(S605にYES)、抵抗値検知部21が、第4電気抵抗値を検出する(S606)。
その後、算出部26が第3基板温度値、第3電気抵抗値、第4基板温度値、および第4電気抵抗値に基づいて発熱素子群1a,1bの第2抵抗温度係数を算出する(S607)。
比較部9は、第1抵抗温度係数と第2抵抗温度係数とを比較し、判定部11は比較部9により比較された第1抵抗温度係数と第2抵抗温度係数との差が、第3範囲にあるか否かを判定する(S608)。比較部9により判定された結果、第1抵抗温度係数と第2抵抗温度係数との差が、第3範囲にある場合(S608にてYES)、印画装置X3は駆動を開始し、通常駆動モードへ移行する。
また、比較部9により判定された結果、第1抵抗温度係数と第2抵抗温度係数との差が第3範囲にない場合(S608にてNO)、印画装置X3は駆動を停止する。なお、駆動を停止する際に報知手段を設けて、駆動を停止することを外部に報知する構成としてもよい。
第3範囲としては、±5ppm/℃を例示することができる。
上記の制御を行うことで、印画装置X3は、発熱素子群1a,1bごとの抵抗温度係数を第3範囲内とすることができ、発熱素子群1a,1bごとの抵抗温度係数のばらつきを小さくすることができる。これにより、細やかな温度制御を行うことができる。
なお、抵抗値検知部21が発熱素子1の抵抗値を測定することにより、抵抗値検知部21が検知した発熱素子1の抵抗値に基づいて、算出部25が発熱素子1の抵抗温度係数を算出する例を示したがこれに限定されるものではない。例えば、抵抗値検知素子の抵抗値を測定するように用いてもよい。
抵抗値検知素子は、発熱素子1と同種の材料により形成されている。抵抗値検知素子は一対の電極により挟持されており、電極から電圧が印加される構成を有している。そして、発熱素子1とは異なり、抵抗値検知素子は印画装置の印画に寄与しない構成を有している。
抵抗値検知部21は抵抗値検知素子の抵抗値を測定し、算出部25が、抵抗値検知素子の抵抗値に基づいて、抵抗値検知素子の抵抗温度係数を算出する。そして、制御部17は、抵抗値検知素子の抵抗温度係数を発熱素子1の抵抗温度係数とみなして、抵抗値検知素子の抵抗温度係数に基づいて電圧印加部5を制御する。このような構成とした場合においても、印画装置が細やかな温度制御を行うことができる。なお、抵抗値検知素子は、発熱素子1を形成する際に同時に形成すればよい。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、実施形態X1、X2を任意に組み合わせてもよい。また、X1の温度検知部3の異常検出制御を行った後にX2の温度検知部5の異常検出制御を行う例を示したが、X2の温度検知部3の異常検出制御を行った後にX1の温度検知部3の異常検出制御を行ってもよい。
また、発熱素子1をそれぞれ発熱素子群1a,1b,1cにわけて発熱素子群1a,1b,1cごとに抵抗体2a,2b,2cおよび温度検知部3a,3b,3cを接続した例を示したが、発熱素子1を発熱素子群1a,1bにわけなくともよい。例えば、複数の発熱素子1を発熱素子群1a,1bをわけずに、複数の発熱素子1と、発熱素子1に個別に接続された抵抗体2と、1つ設けられた温度検知部3と、複数の発熱素子1と温度検知部3との電気的な接続を切り替える切替部15とを備える印画装置としてもよい。その場合においても、切替部15が、複数の発熱素子1と温度検知部3との電気的な接続を切り替えることにより、温度検知部3に異常が発生しているか否か検知することができる。
さらに、温度検知部3の異常検出制御を印画装置X1の動作の開始前に行う例を示した
が、これに限定されるものではない。例えば、印画装置X1を所定時間、通常作動させた後または所定枚数の印画後に、温度検知部3の異常検出制御を行うように設定してもよく、通常動作制御中に、温度検知部3の異常検出制御を行って、温度検知部3の異常を検出してもよい。
また、印画装置X1に抵抗体2と温度検知部3をそれぞれ1つのみ設けて、複数の発熱素子を設けてもよく、発熱素子を1つのみ設けてもよい。
なお、サーマルヘッドを備えたサーマルプリンタを例示して説明したがこれに限定されるものではなく、インクジェットヘッドを備えたインクジェットプリンタにおいても本発明を適用することができる。
X1、X2 印画装置
1 発熱素子
1a、1b、1c 発熱素子群
2 抵抗体
3 温度検知部
5 電圧印加部
7 記録部
9 比較部
11 判定部
13 発熱駆動回路
15 切替部
17 制御部
21 抵抗値検知部
25 算出部

Claims (10)

  1. 発熱素子と、
    該発熱素子の温度を検知する温度検知部と、
    前記発熱素子に対して電圧を印加する電圧印加部と、
    前記発熱素子に対して印加する電圧を示す電圧値と、前記発熱素子に対して前記電圧を印加する時間を示す時間値と、前記発熱素子に対して前記時間分、前記電圧を印加した場合における前記発熱素子の温度を示す温度値との対応関係を表す関係情報が予め記録された記録部と、
    前記電圧印加部により印加された電圧が示す電圧値および前記電圧印加部により前記電圧が印加された時間が示す時間値に対応する温度値を前記記録部から読み出し、読み出した温度値と、前記温度検知部により検知された温度が示す温度値とを比較する比較部と、
    該比較部により比較された温度値の差が、第1範囲にあるか否かを判定する判定部と、を備えたことを特徴とする印画装置。
  2. 前記発熱素子を複数有しており、複数の前記発熱素子は、第1発熱素子群と第2発熱素子群とから構成されており、
    前記温度検知部が、前記第1発熱素子群を構成する前記発熱素子の温度を検知する第1温度検知部と、前記第2発熱素子群を構成する前記発熱素子の温度を検知する第2温度検知部とを備え、
    前記電圧印加部が、前記第1発熱素子群を構成する前記発熱素子と、前記第2発熱素子群を構成する前記発熱素子とに、同じ時間分、同じ電圧を印加し、
    前記比較部が、前記第1温度検知部により検知された温度が示す温度値と、前記第2温度検知部により検知された温度が示す温度値とを比較し、
    前記判定部が、前記比較部により比較された温度値の差が、第2範囲にあるか否かを判定することを特徴とする、請求項1に記載の印画装置。
  3. 前記電圧印加部が、前記第1発熱素子群を構成する前記発熱素子と、前記第1発熱素子群に隣り合う前記第2発熱素子群を構成する前記発熱素子とに、同じ時間分、同じ電圧を印加することを特徴とする、請求項2に記載の印画装置。
  4. 前記電圧印加部が、全ての前記発熱素子に対して同じ電圧を印加することを特徴とする、請求項3に記載の印画装置。
  5. 前記発熱素子を駆動させる発熱駆動部と、
    前記発熱素子と前記発熱駆動部との接続を、前記発熱素子と前記温度検知部との接続に切り替える切替部と、をさらに備え、
    前記電圧印加部が前記発熱素子に前記電圧を印加した後に、
    前記切替部が、前記発熱素子と前記発熱駆動部との接続を、前記発熱素子と前記温度検知部との接続に切り替えることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の印画装置。
  6. 前記比較部により比較された温度値の差が前記第1範囲にないと前記判定部により判定された場合に、
    前記電圧印加部は、前記発熱素子に対して再び電圧を印加して、前記比較部および前記判定部の動作を再び繰り返すことを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の印画装置。
  7. 前記電圧印加部により前記発熱素子に対して再び電圧を印加する場合に、
    前記電圧印加部は、前回、前記発熱素子に対して印加した電圧よりも大きい電圧を前記
    発熱素子に対して印加する、請求項6に記載の印画装置。
  8. 前記発熱素子が設けられる基板と、
    前記発熱素子の電気抵抗値を検知する抵抗値検知部と、
    前記基板上に設けられ、前記温度検知部として機能する測温素子と、
    該測温素子により測定された、前記基板の温度を示す第1基板温度値、
    前記発熱素子の前記第1基板温度値における第1電気抵抗値、
    前記測温素子により測定された、前記第1基板温度値よりも高い前記基板の温度を示す第2基板温度値、
    および
    前記発熱素子の前記第2基板温度値における第2電気抵抗値、に基づいて前記抵抗温度係数を算出する算出部と、
    該算出部により算出された前記抵抗温度係数に基づいて前記電圧印加部を制御する制御部と、を備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の印画装置。
  9. 前記抵抗温度係数は第1抵抗温度係数であり、
    前記算出部が、
    前記測温素子により測定された、前記基板の温度を示す第3基板温度値、
    前記発熱素子の前記第3基板温度値における第3電気抵抗値、
    前記測温素子により測定された、前記第3温度値よりも高い前記基板の温度を示す第4基板温度値、
    および
    前記発熱素子の前記第4基板温度値における第4電気抵抗値に基づいて、第2抵抗温度係数を算出し、
    前記比較部は、前記第1抵抗温度係数と前記第2抵抗温度係数とを比較し、
    前記判定部は、前記比較部により比較された前記第1抵抗温度係数と前記第2抵抗温度係数との差が、第3範囲にあるか否かを判定する、請求項8に記載の印画装置。
  10. 前記制御部は、前記比較部により比較された前記第1抵抗温度係数と前記第2抵抗温度係数との差が第3範囲にない場合、作動を停止する請求項9に記載の印画装置。
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