JP2013074276A - 光電変換素子の製造方法 - Google Patents

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    • Y02E10/547Monocrystalline silicon PV cells

Abstract

【課題】 被覆層の剥がれを抑制することが可能な光電変換素子の製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明の光電変換素子の製造方法は、受光面および該受光面から入射した光を光電変換する光電変換層を有する基板を準備する工程と、前記受光面上の前記基板の外周から間を空けた内側に位置する領域に、前記基板よりも電気抵抗の小さい透光性材料からなる導電層を形成する工程と、該導電層上および該導電層周囲の前記受光面の露出部上に、アルミニウムを主成分とする被覆層を形成する工程と、前記被覆層を酸性溶液内に浸して電界を印加し、前記被覆層を陽極酸化して多孔質とする工程と、陽極酸化された前記被覆層を通して前記導電層および前記受光面の露出部をエッチングする工程とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光電変換素子の製造方法に関するものである。
現在、光を電気に変換する光電変換素子の研究開発において、光電変換効率を向上させることが重要となっている。そこで、光電変換効率を向上させる技術として、光電変換層を有する基板の受光面側に複数のナノメートルサイズの凹部を設けることによって、近接場光を利用する技術が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2010−34499号公報
しかしながら、特許文献1に記載された光電変換素子によれば、受光面側に導電層を予め形成した後、導電層および基板にナノメートルサイズの凹部を形成する必要があった。基板および導電層に凹部を形成する技術として、導電層上に形成した被覆層を陽極酸化させてエッチングのマスクとして用いる場合、被覆層を陽極酸化する際に被覆層の剥がれが生じやすかった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、被覆層の剥がれを抑制することが可能な光電変換素子の製造方法を提供することにある。
本発明の光電変換素子の製造方法は、受光面および該受光面から入射した光を光電変換する光電変換層を有する基板を準備する工程と、前記受光面上の前記基板の外周から間を空けた内側に位置する領域に、前記基板よりも電気抵抗の小さい透光性材料からなる導電層を形成する工程と、該導電層上および該導電層周囲の前記受光面の露出部上に、アルミニウムを主成分とする被覆層を形成する工程と、前記被覆層を酸性溶液内に浸して電界を印加し、前記被覆層を陽極酸化して多孔質とする工程と、陽極酸化された前記被覆層を通して前記導電層および前記受光面の露出部をエッチングする工程とを有する。
本発明の光電変換素子の製造方法によれば、導電層を基板の外周から間を開けた内側に位置する領域に形成することから、被覆層の陽極酸化を行なった際に、被覆層の剥がれを抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る光電変換素子の製造方法を用いて作製した光電変換素子の断面図である。 図1に示す光電変換素子の平面図であり、A−A’線で切断したときの断面が図1に示す断面に相当する。 図1の光電変換素子の一部を拡大した断面図である。 図1の変形例に係る光電変換素子の一部を拡大した断面図である。 本発明の実施形態に係る光電変換素子の製造方法の一工程を示す断面図であり、図2のA−A’線で切断したときの断面に相当する。 本発明の実施形態に係る光電変換素子の製造方法の一工程を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る光電変換素子の製造方法の一工程を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る光電変換素子の製造方法の一工程を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る光電変換素子の製造方法の一工程を示す図であり、(a)は図2のA−A’線で切断したときの断面を示しており、(b)は一部を拡大して平面視したときの平面を示している。 本発明の実施形態に係る光電変換素子の製造方法の一工程を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る光電変換素子の製造方法の変形例における一工程を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る光電変換素子の製造方法の変形例における一工程を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態の一例について図を参照しながら説明する。なお、本発明は以下の実施形態の一例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を施すことができる。
<光電変換素子>
図1は、本発明の一実施形態に係る光電変換素子の製造方法を用いて製造された光電変換素子1を示す図である。図1に示すように、光電変換素子1は、具体的に、光電変換層を有する基板2、導電層3および被覆層4を主に備えている。
基板2は、例えば半導体基板などを用いることができる。基板2は、板状のものを用いることができる。基板2は、光が入射する受光面(図1における上面であり、以下では第1面という)2Aと、この第1面1Aに対して裏側に位置する裏面(図1における下面であり、以下では第2面という)2Bとを有する。
基板2は、第1面2Aと第2面2Bとの間に、光を電気に変換する光電変換層を有している。光電変換層は、例えば一導電型半導体と逆導電型半導体との界面に形成することができる。そのため、基板2は、例えば、一導電型を持つ半導体基板を用いることができ、この基板2の第1面2A側に逆導電型層2’を形成することによって、一導電型と逆導電型との間に光電変換層を形成することができる。
基板2としては、一導電型(例えば、p型)を有する板状の半導体を用いることができる。基板2を構成する半導体としては、単結晶シリコンまたは多結晶シリコン等のシリコン結晶を用いることができる。基板2の厚みは、例えば、250μm以下に設定することができる。基板2の形状は、特に限定されるものではないが、製法上の観点から平面視で四角形状としてもよい。
本実施形態においては、基板2としてp型の導電型を持つシリコン基板を用いた例について説明する。シリコン基板からなる基板2がp型を持つようにする場合、ドーパント元素としては、例えば、ボロンあるいはガリウムなどを用いることができる。
逆導電型層2’は、基板2とpn接合を形成する半導体層である。逆導電型層2’は、基板2と逆の導電型を持つ層であり、基板2における第1面2A側に設けられている。基板2がp型の導電型を持つ場合であれば、逆導電型層2’はn型の導電型を持つように形
成される。一方、基板2がn型の導電型を持つ場合であれば、逆導電型層2’はp型の導電型を持つように形成される。
逆導電型層2’は、基板2の第1面2A上に形成または接合されていてもよいし、基板2内にイオンを注入および拡散させることによって基板2内に形成してもよい。具体的に、基板2がp型の導電型を持つシリコン基板において、逆導電型層2’がシリコン基板内に形成されている場合には、例えば逆導電型層2’はシリコン基板における第1面2A側にリン等の不純物を拡散させることによって形成できる。
第1面2A側には、図1および図2に示すように、基板2の外周から間隔を空けた内側に位置する領域に、導電層3が設けられている。なお、以下の説明において、基板2の外周から間を空けた内側の領域、すなわち導電層3から露出した基板2の第1面2Aの一部を露出領域2A’という。導電層3は、一部でも基板2の外周から間を空けた内側の領域に位置していればよい。本実施形態では、露出領域2A’が環状となるように位置している。導電層3は、外周から、例えば0.5μm以上5μm以下の間隔Thをあけて配置することができる。
導電層3は、基板2よりも電気抵抗の小さい材料から選択される。本実施形態では、基板2としてシリコン基板を用いていることから、シリコンよりも電気抵抗の小さい材料を選択すればよい。なお、導電層3は、逆導電型層2’上に設けられているため、逆導電型層2’の電気抵抗よりも小さい材料で形成すればよい。基板2の電気抵抗または逆導電型層2’の電気抵抗としては、それぞれ例えば基板2のシート抵抗または逆導電型層2’のシート抵抗を用いることができる。
また、導電層3は、入射した光を透過する透光性材料から選択される。透光性材料としては、入射した光を、例えば60%以上透過することができる材料から選択すればよい。このような導電層3としては、例えば、インジウムおよびスズを含む酸化物などまたは金属薄膜などを用いることができる。導電層3の厚みは、例えば0.05μm以上5μm以下となるように設定されている。
被覆層4は、導電層3上、および基板2の露出領域2A’上に形成されている。具体的に、被覆層4は、基板2の露出領域2A’から導電層3の上面3Aにかけて配置されている。被覆層4は、アルミニウムを主成分とする材料によって構成されている。被覆層4に含まれる他の元素としては、例えばシリコンなどがある。被覆層4の厚みは、例えば0.5μm以上20μm以下となるように設定することができる。本実施形態では、被覆層4が、例えば、酸化アルミニウムなどによって構成されている。
被覆層4、導電層3および基板2には、複数の凹部5が設けられている。複数の凹部5は、貫通孔4a、貫通孔3aおよび基板凹部2aからなる第1凹部5aと、貫通孔4aおよび基板凹部2aからなる第2凹部5bとから構成されている。第1凹部5aは、平面透視して、導電層3と重なる領域に設けられている。第2凹部5bは、平面透視して、基板2の露出領域2A’と重なる領域に設けられている。第1凹部5aおよび第2凹部5bは、平面視形状が、例えば円形状または多角形状となるように設定されている。また第1凹部5aおよび第2凹部5bは、その径を、入射する光の波長よりも小さくすればよく、例えば10nm以上200nm以下となるように設定されている。
次に、第1凹部5aおよび第2凹部5bのそれぞれの構成について述べる。第1凹部5aは、被覆層4の貫通孔4a、導電層3の貫通孔3aおよび基板凹部2aのそれぞれの側面が連続して一つの凹部を構成している。第2凹部5bは、被覆層4の貫通孔4aおよび基板凹部2aのそれぞれの側面が連続して一つの凹部を構成している。第1凹部5aおよ
び第2凹部5bは、表面からの深さが同じとなるように設定されている。なお、第1凹部5aは、基板2と被覆層4との間に導電層3が介在していることから、例えばエッチングガスなどの製造上の条件次第で、第2凹部5bの深さと異らせることができる。
このような光電変換素子1は、ナノスケールの凹部5を有していることから、光が入射した際に、当該凹部5によって近接場光が発生し、この近接場光によって長波長側の光が光電変換されやすくなる。その結果、光電変換素子1の光電変換効率を向上させることができる。
(光電変換素子の変形例)
第1凹部5aは、図4に示すように、基板凹部2aの底面が、逆導電型層2’と基板2との界面付近に近づけるように、逆導電型層2’内に配置されていてもよい。このように第1凹部5aの基板凹部2aの底面が、光電変換層である逆導電型層2’と基板2との界面付近に位置することによって、当該第1凹部5aの底面付近で発生する近接場光が光電変換に効果的に寄与することとなる。その結果、入射した光の長波長側の光が光電変換されやすくなり、光電変換素子1の光電変換効率を向上させることができる。
また、第2凹部5bの底面は、逆導電型層2’と基板2との界面よりも下方に配置されている。そのため、例えば、光電変換素子1の側面方向から入射する光を、導電層3と重なる領域の光電変換層に入射しやすくすることができる。その結果、光電変換層に入射する光の量を多くすることができるため、光電変換効率をさらに高めることができる。
<光電変換素子の製造方法>
本実施形態に係る光電変換素子1の基本的な製造方法は、基板2を準備する工程、導電層3を形成する工程、被覆層4を形成する工程、陽極酸化を行なう工程およびエッチングを行なう工程とを有している。各工程について、詳細に以下説明する。
(基板を準備する工程)
まず、光電変換層を有する基板2を準備する工程について説明する。本実施形態において基板2は、p型シリコン基板を用いて、n型の逆導電型層2’が形成されることによって、光電変換層であるpn接合が形成されている。基板2が単結晶シリコン基板の場合は、例えば引き上げ法などによって形成される。また基板2が、多結晶シリコン基板の場合は、例えば鋳造法などによって形成される。なお、以下の説明において、基板2がp型の多結晶シリコン基板を用いた例について説明する。
最初に、例えば、鋳造法により多結晶シリコンのインゴットを作製する。次いで、そのインゴットを、例えば、250μm以下の厚みにスライスする。このとき、初めから砥粒をワイヤーに固着させた砥粒固着ワイヤーでスライスする固着砥粒タイプのワイヤーソー装置を用いて、インゴットをスライスする。その後、スライス工程で汚染された基板2は洗浄液を用いて清浄化される。このとき、基板2の切断面には機械的ダメージ層が存在する。走査型電子顕微鏡で基板2の切断面を観察すると、遊離砥粒タイプを用いた場合に比べて、マイクロクラックの数は少なく、その深さも約1μm以下と小さくすることができる。
また、顕微ラマン分光法を用いて基板2の表面の残留応力を評価すると、固着砥粒タイプの場合には、200MPa以上500MPa以下の圧縮応力が存在するのに対して、遊離砥粒タイプの場合には、200MPa以下の圧縮応力となる。すなわち、固着砥粒タイプを用いることにより、機械的ダメージ層が少なく且つマイクロクラック等の発生による残留応力の開放が少ない基板2が得られると推察することができる。
逆導電型層2’は、基板2の第1面2A側から形成される。逆導電型層2’は、ペースト状態にしたPを半導体基板1の表面に塗布して熱拡散させる塗布熱拡散法、ガス状態にしたPOCl(オキシ塩化リン)を拡散源とした気相熱拡散法などによって形成される。逆導電型層2’は、例えば0.2μm以上2μm以下の深さ、例えば40Ω/□以上200以下Ω/□以下のシート抵抗を有するように形成される。
気相熱拡散法では、POCl等からなる拡散ガスを有する雰囲気中で、例えば600℃以上800℃以下の温度において、基板2を5分以上30分以下熱処理して燐ガラスを基板2の表面に形成する。その後、アルゴンや窒素等の不活性ガス雰囲気中で、例えば800℃以上900℃以下の高い温度において基板2を例えば10分以上40分以下の間、熱処理することにより燐ガラスから基板2にリンが拡散して逆導電型層2’が形成される。
このようにして、基板2に逆導電型層2’が形成されることによって、基板2と逆導電型層2’との界面付近がpn接合となり、この界面付近が光電変換層となる。このようにして、図5に示すような、光電変換層を有する基板2を準備することができる。
(導電層を形成する工程)
基板2上には、基板2の外周から間を空けた内側に位置する領域に導電層3が形成される。なお、以下の説明において、基板2の外周から間を空けて、導電層3から露出した第1面2Aの領域を、露出領域2A’と称する。基板2に露出領域2A’を露出させて、第1面2Aに導電層3を形成する方法としては、例えばリフトオフ法または選択エッチング法などを用いることができる。リフトオフ法を用いて導電層3を形成する場合には、エッチングによって基板2が損傷することを抑制することができる。
次に、導電層3をリフトオフ法によって形成する場合について、図6を参照しつつ説明する。図6(a)に示すように、基板2の第1面2Aに、マスクパターン6を形成する。マスクパターン6は、後に露出領域2A’となる位置に設けられる。マスクパターン6は、厚みが、例えば1μm以上10μm以下となるように設定される。マスクパターン6の厚みを導電層3の厚みよりも厚くなるように設定することによって、この後に積層される導電膜3’を段切れさせることができ、意図した領域に導電層3を容易に形成することができる。マスクパターン6の材料としては、例えばシリコンの酸化物若しくは窒化物などの絶縁材料またはフォトレジストを用いることができる。
その後、図6(b)に示すように、基板2の第1面2Aのマスクパターン6から露出した領域およびマスクパターン6上に、導電膜3’が形成される。導電膜3’は、厚みが、例えば0.05μm以上5μm以下となるように設定される。導電膜3’の材料は、基板2よりも電気抵抗が小さい透光性の材料を用いることができ、例えばインジウムおよびスズを含む酸化物または金属薄膜などを用いることができる。導電膜3’は、例えばスパッタリング法、真空蒸着法またはCVD法などを用いることができる。
そして、図6(c)に示すように、マスクパターン6を除去することによって、マスクパターン6を除去するとともにマスクパターン6上の導電膜3’の一部を除去することができる。このようにして、基板2の第1面2Aの外周から間を空けた内側に位置する領域に導電層3を形成することができる。なお、マスクパターン6を除去することによって、基板2の第1面2Aの外周から間を空けたるとともに導電層3から露出した露出領域2A’が形成される。また、露出領域2A’の外周からの間隔Thは、マスクパターン6を形成するときに任意に設定することができる。
(被覆層を形成する工程)
そして、図7に示すように、導電層3上および露出領域2A’上に、被覆層4’が形成
される。具体的に、被覆層4’は、基板2の第1面2Aの露出領域2A’から導電層3の上面3Aにかけて連続して設けられる。そのため、被覆層4’の厚みは、導電層3の厚みよりも厚く設定されており、例えば0.5μm以上20μm以下となるように設定されている。
被覆層4’は、アルミニウムを主成分とする材料によって構成されている。被覆層4’は、例えばスパッタリング法、真空蒸着法またはCVD法などによって、形成される。被覆層4’を形成する際に、スパッタリング法またはCVD法を用いた場合には、分子が導電層3の周囲にまで回り込みやすくなるため、被覆層4’として良好な層を形成することができる。また、導電層3および被覆層4’をスパッタリング法で形成する場合には、原料を変更するだけでよいので、工数を減らすことができ、生産性を向上させることができる。
(陽極酸化を行なう工程)
その後、図8に示すように、被覆層4’を酸性溶液7内に浸す。具体的には、導電層3および被覆層4’が形成された基板2の積層体8が、酸性溶液7内に浸される。酸性溶液7は、例えばビーカーなどの容器9内に配置されている。容器9内には、電極10が配置されており、当該電極10と積層体8とが電源11を介して電気的に接続されている。電源11は、例えば直流電源を用いることができ、積層体8が陽極、電極10が陰極とそれぞれなるように配置されている。
電極10としては、板状のものを用いることができる。電極10は、導電性材料であればよく、例えば金属材料を用いることができる。酸性溶液7は、例えば硫酸、シュウ酸またはリン酸などの2価以上の酸性溶液を用いることができる。電極10は、例えば、主面が積層体8の被覆層4’全体と向かい合うように配置される。
このような積層体8および電極10に電源11から電界が印加される。電源11の電圧は、酸性溶液7の種類または濃度によって調節すればよい。酸性溶液7として硫酸を用いた場合には、例えば10V以上100V以下となるように設定される。このように積層体6を酸性溶液7内に浸して電界を印加することによって、被覆層4’が陽極酸化されることとなる。このように被覆層4’が陽極酸化されると、被覆層4’内に含まれていたアルミニウムが酸化アルミニウムとなり、複数の貫通孔4aを持つ多孔質の被覆層4となる。複数の貫通孔4aは、その径が、例えば10nm以上200nm以下に設定される。なお、被覆層4’は陽極酸化される前の状態を示し、被覆層4は陽極酸化されて多孔質となった状態を示している。
(エッチングを行なう工程)
その後、図9(a)および図9(b)に示すように、陽極酸化された被覆層4を通して、導電層3の露出部3A”および第1面2Aの露出部2A”をエッチング行なう。具体的に、陽極酸化されて多孔質となった被覆層3は、複数の貫通孔4aを有していることによって、図9(b)に示すように、導電層3の上面3Aの一部(露出部3A”)を露出されるとともに、基板2の第1面2Aの一部(露出部2A”)を露出されている。
そのため、被覆層4を通してエッチングを行なうと、被覆層4の貫通孔4aを通って、導電層3の露出部3A”および基板2の第1面2Aの露出部2A”がエッチングされることとなる。そのため、導電層3と重なる領域においては、被覆層4の貫通孔4aと通して、導電層3の一部および基板2の一部が除去されることとなる。また、基板2の露出領域2A’と重なる領域においては、基板2の一部が除去されることとなる。このようにして、図10に示すような、光電変換素子1を製造することができる。
本実施形態においては、このように導電層3を基板2の外周から間を空けた内側に位置する領域に形成した後、基板2の導電層3から露出した露出領域2A’および導電層3に被覆層4を形成し、陽極酸化を行なっている。そのため、基板2の露出領域2A’および被覆層4が、導電層3および被覆層4よりも密着性が高くなっている。その結果、陽極酸化する際に露出領域2A’において基板2と被覆層4とを剥がれにくくすることができる。
従来の光電変換素子の製造方法では、導電層を基板の第1面全体に形成していた。そのため、導電層上に形成された被覆層を陽極酸化した際に、被覆層が剥がれてしまっていた。その結果、良好に被覆層を陽極酸化することができず、ナノメートルサイズの凹部を複数持つ光電変換素子を製造することは困難だった。一方、導電層を設けずに基板に凹部を形成した場合、導電層を有していないことから光電変換された電力を取り出すことが難しかった。
本実施形態の光電変換素子の製造方法では、導電層3を設けても良好に光電変換素子を製造することができる。また、製造された光電変換素子は、基板2にナノメートルサイズの凹部5を複数有していることから、通常の光電変換素子よりも長波長側の光でも光電変換することができ、光電変換効率を向上させることができる。
(光電変換素子の製造方法の変形例1)
被覆層4’を形成する工程において、図11(a)に示すように、導電層3上および第1面2Aの露出領域2A’上に、チタンを主成分とする密着層12を形成してもよい。その後、図11(b)に示すように、密着層12上にアルミニウムを主成分とする被覆層4’を形成してもよい。密着層12は、例えばスパッタリング法、真空蒸着法またはCVD法などを用いることができる。
このように、基板2と被覆層4’との間に密着層12を形成することから、陽極酸化を行なう工程において、基板2と被覆層4とがさらに剥がれにくくすることができる。また、本実施形態では、導電層3と被覆層4’との間にも密着層12を形成することから、陽極酸化を行なう際に、導電層3と被覆層4とが剥がれにくくすることができる。
(光電変換素子の製造方法の変形例2)
被覆層4’を形成する工程において、図12に示すように、被覆層4’を基板2の第1面2Aの露出領域2A’から基板2の側面2Cにかけて延在させてもよい。すなわち、被覆層4’は、基板2の第1面2Aの露出領域2A’から基板2の側面2Cにかけて延在した延在部分4”を有していてもよい。延在部分4”は、被覆層4’を形成する際に、例えば材料の回り込みが多いスパッタリング法などを用いることによって形成することができる。
このように被覆層4’が延在部分4”を有していることによって、延在部分4”が基板2の側面2Cから剥がれにくくなっていることから、被覆層4が剥がれるのをさらに抑制することができる。また、このように基板2の側面2Cの一部が覆われていることから、陽極酸化を行なう際に、基板2が受ける損傷を抑制することができる。
(光電変換素子の製造方法の変形例3)
被覆層4を形成する工程と被覆層4’を陽極酸化して多孔質とする工程との間に、導電層3および被覆層4’を加熱する工程をさらに有していてもよい。この加熱工程は、便宜上、積層体6を加熱することによって行なわれる。加熱温度は、例えば150℃以上500℃以下となるように設定することができる。被覆層4’を形成する工程と被覆層4’を陽極酸化する工程との間で、導電層3および被覆層4’を加熱することによって、導電層3およ
び被覆層4’とを強固に密着させることができる。その結果、陽極酸化を行なう際に導電層3および被覆層4を剥がれにくくすることができる。
1 光電変換素子
2 基板
2A 第1面(受光面)
2’ 逆導電型層
2a 基板凹部
2A’ 露出領域
2A” 露出部
2B 第2面
3 導電層
3a 貫通孔
3A 上面
3A” 露出部
3’ 導電膜
4 被覆層(陽極酸化後)
4’ 被覆層(陽極酸化前)
4” 延在部分
4a 貫通孔
5 凹部
5a 第1凹部
5b 第2凹部
6 マスクパターン
7 酸性溶液
8 積層体
9 容器
10 電極
11 電源
12 密着層

Claims (4)

  1. 受光面および該受光面から入射した光を光電変換する光電変換層を有する基板を準備する工程と、
    前記受光面上の前記基板の外周から間を空けた内側に位置する領域に、前記基板よりも電気抵抗の小さい透光性材料からなる導電層を形成する工程と、
    該導電層上および該導電層周囲の前記受光面の露出部上に、アルミニウムを主成分とする被覆層を形成する工程と、
    前記被覆層を酸性溶液内に浸して電界を印加し、前記被覆層を陽極酸化して多孔質とする工程と、
    陽極酸化された前記被覆層を通して前記導電層および前記受光面の露出部をエッチングする工程とを有する
    光電変換素子の製造方法。
  2. 前記被覆層を形成する工程において、前記導電層上および該導電層周囲の前記受光面の露出部上に、チタンを主成分とする密着層を形成した後、該密着層上にアルミニウムを主成分とする前記被覆層を形成する請求項1に記載の光電変換素子の製造方法。
  3. 前記被覆層を形成する工程において、前記被覆層を前記受光面の露出部から前記基板の側面にかけて延在させる請求項1または2に記載の光電変換素子の製造方法。
  4. 前記被覆層を形成する工程と前記被覆層を陽極酸化して多孔質とする工程との間に、前記導電層および前記被覆層を加熱する工程をさらに有する請求項1〜3のいずれかに記載の光電変換素子の製造方法。
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