JP2013073912A - ジョイントコネクタ - Google Patents
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【解決手段】ジョイントコネクタ10は、一対の端子金具20,20を保持する一対の端子保持部49A,49Aからなる保持部対49を備え、保持部対49は、複数並列に配置されており、各保持部対49における一対の端子保持部49A,49A間には、一対の端子金具20,20に係止して一対の端子金具20,20の抜けを抑制する互いに撓み変形可能な一対のランス43,43が、撓み許容空間44を介して互いに背き合う姿勢で配置されるとともに、並列に配置された複数の保持部対49のうち隣り合う保持部対49の間には、隣り合う撓み許容空間44を連通する横連通空間42が設けられている。
【選択図】図3
Description
また、隣り合う撓み許容空間を連通する連通空間が設けられているため、隣り合う撓み許容空間の間に隔壁が設けられている場合と比較して、ジョイントコネクタの構成を簡素化することができる。
・前記一対のランスは、合成樹脂製のハウジングに設けられており、前記ハウジングには、前記一対のランスの係止状態の検査のための検査用部材を挿入可能な開口部が設けられるとともに、前記開口部から前記前記撓み許容空間及び前記連通空間に連なる検査用部材挿入空間が設けられている。
このようにすれば、検査用部材を、ハウジングの開口部から挿入して検査用部材挿入空間を通して撓み許容空間及び連通空間まで挿入することで一対のランスの係止状態の検査をすることが可能になる。
このようにすれば、全ての撓み許容空間及び連通空間に挿通可能な検査用部材を用いることにより、全ての端子金具についてランスの係止状態の検査を一括して行うことが可能になる。
このようにすれば、ランスの係止状態の検査に用いられる検査用部材を容易に所定位置まで挿入することが可能になる。
このようにすれば、電線の取り外し等の際に破断溝によりハウジングを破断させる作業が容易になる。また、本構成のように、ハウジングに連通空間が設けられる構成において破断溝を設けることにより、隔壁が少ない分だけ破断溝から破断させる作業を容易にすることができる。
本発明の一実施形態を図1ないし図14を参照しつつ説明する。本実施形態に係るジョイントコネクタ10は、図示しない車両の車体に取り付けられて、複数のアース線W(本発明の構成である「電線」の一例)を接地するものである。以下の説明では、上下方向については図3を基準とし、図3の左方を前方、右方を後方として説明する。
ジョイントコネクタ10は、図3に示すように、各アース線Wの端末部に取り付けられた複数の端子金具20に電気的に接続されるとともに車体に取り付けられる金属製の導電部材30と、この導電部材30の雄タブ32側をインサート成形した合成樹脂製のハウジング35とを備える。
端子金具20は、雌型であって、図14に示すように、相手側の雄タブ32と接続される端子接続部21と、端子接続部21の後方に連なりアース線Wの端末部に接続される電線接続部26とを備える。
筒状部22は、弾性接触片25の基端部に連なる底壁22Aと、一対の側壁22Bと、弾性接触片25と対向する対向壁22Cとが環状に連なって構成されており、底壁22Aには、底壁22Aを矩形状に切欠いた被係止孔23が貫通形成されている。この被係止孔23は、その孔縁がランス43に係止されて端子金具20の抜けを防止する。被係止孔23の両脇には、端子金具20の誤挿入を防止するための板状のスタビライザー24が起立している。
電線接続部26は、電線の芯線部分を圧着するワイヤバレル部26Aと、ワイヤバレル部26Aの後方においてアース線Wに外嵌された防水ゴム栓27の上から挟持する挟持部26Bとからなる。
防水ゴム栓27は、円筒形状であって、アース線Wの外周が密着した状態で挿通されており、後方側の厚肉の部分の内周面及び外周面には、環状に突出するリップ部が軸方向に沿って複数設けられている。
導電部材30は、金属板材を所定の形状にプレス加工してなり、ハウジング35にインサート成形されている。
導電部材30は、図12に示すように、U字状のタブ連結部31と、タブ連結部31の延びる方向に所定間隔毎に8個(複数個)設けられた雄タブ32と、タブ連結部31の下方に連なり車体に取り付けられる取付部33とを備えている。
雄タブ32は、前後方向に延びる帯状Z(長方形の板状)をなし、端子金具20の弾性接触片25と弾性的に接触して端子金具20と導電部材30との間を電気的に接続する。
タブ連結部31の下段部分の中間部からは、下方に取付部33が延出されている。
取付部33は、その前方側がやや側方側に曲がっている。取付部33には、取付孔34が貫通形成されており、この取付孔34内に、図示しないボルトが挿通されて、車体のねじ孔(図示せず)に螺合されることにより、取付部33が車体に固定される。
ハウジング35は、合成樹脂製であって、図7に示すように、左右方向に長い長円形の筒状の筒状周壁36の内部に、アース線Wの端末に接続された端子金具20が収容される8室(複数室)の収容室37が上下2段、幅方向に4列に等間隔で並んで設けられている。
端子収容部40には、電線側隔壁39に連なる端子側隔壁41が設けられている。
検査用部材Tは、筒状周壁36の左右の最大内径寸法に応じた幅寸法(検査用部材挿入空間59の幅寸法。図4参照)を有する板状の部材である。
底壁41Bは、図8に示すように、電線収容部38の内壁(底壁)よりも厚肉に形成されており、この底壁41Bを共通の基端部として上下一対のランス43,43が前方に片持ち状に延びている。
係止突部43Aは、段差状に突出し、後方に向けて傾斜状に突出寸法が小さくなっている。
この撓み許容空間44の上下方向(撓み方向)の寸法A1は、一方のランス43のみの撓み変形を許容する寸法が設定されている。そのため、端子金具20の装着の際には、上下一対の端子金具20について、同時には装着せず、別々に装着する(複数の端子金具20を別々に後方から挿入してランス43,43に係止させる)。
この縦連通空間45は、撓み許容空間44の前方側に撓み許容空間44と連なるように設けられている。
これにより、ハウジング35における端子収容部40の前方側については、端子金具20の装着前においては、筒状周壁36の内面形状に応じた空間に雄タブ32が突出する構成となっている。
ガイド部46は、平行に配置され前後に延びる上下一対の突条47,47からなり、その略後半部分が撓み許容空間44の両側方に位置するように形成されている。溝部48の溝幅は、検査用部材Tを嵌め込んで摺動させることができる寸法に設定される。ガイド部46の溝部48に検査用部材Tの挿入方向における側縁部が嵌まり込むことにより、検査用部材Tが撓み許容空間44に案内される。
挿通部50の上下方向の隙間は、対向壁22Cの厚みよりもわずかに大きい一定の寸法に設定されている。これにより、アース線Wの端末に取り付けられた端子金具20が収容室37に挿入されると、雄タブ32が筒状部22内に進入し、弾性接触片25と弾性接触する。
筒状周壁36の前端の開口部36Aは、図8に示すように、蓋部51で閉塞されるようなっている。
蓋部51は、ハウジング35の上壁のうち、前端部寄りの位置にヒンジ58を介して接続されており、開口部36Aを塞ぐ本体部52と、ハウジング35の前端部に外嵌する筒状カバー55とを備える。
本体部52には、ゴム栓装着部53が突出しており、このゴム栓装着部53にゴム栓54が外嵌される。
筒状カバー55の左右には、図5に示すように、枠形のロック部56が設けられており、ハウジング35の外側面に突出形成されたロック受け部57に係止されて蓋部51をロック状態とする。
導電部材30をプレス機により打ち抜き加工、曲げ加工を行った後、金型内に固定してインサート成型する。次に、アース線Wの端末部に接続された端子金具20を、ハウジング35の後端部側から収容室37に挿入する。この端子金具20の挿入は、少なくとも上下一対の収容室37については、互いに異なるタイミングで装着する。そして、端子金具20がランス43に当接する位置まで挿入されると、ランス43が弾性変形し、更に押し込まれるとランス43の係止突部43Aが端子接続部21の被係止孔23内に達し、ランス43が復帰変形し、係止突部43Aが被係止孔23内に配される。これにより、端子金具20が後方に引っ張られても、係止突部43Aが被係止孔23の孔縁に係止されるため、端子金具20の抜け止めが図られる。
このようにして全ての端子金具20をハウジング35に装着する。
このとき、ランス43の係止突部43Aが端子接続部21の被係止孔23内に配されていれば、ランス43が弾性変形後に正常に復元変形しているため、一対のランス43,43の基端側に当接する位置まで検査用部材Tを挿入することができる。
(1)車両の複数のアース線W(電線)の端末部に取り付けられた複数の端子金具を電気的に接続するジョイントコネクタ10であって、一対の端子金具20,20を保持する一対の端子保持部49A,49Aからなる保持部対49を備え、保持部対49は、複数並列に配置されており、各保持部対49における一対の端子保持部49A,49A間には、一対の端子金具20,20に係止して一対の端子金具20,20の抜けを抑制する互いに撓み変形可能な一対のランス43,43が、撓み許容空間44を介して互いに背き合う姿勢で配置されるとともに、並列に配置された複数の保持部対49のうち隣り合う保持部対49の間には、隣り合う撓み許容空間44を連通する横連通空間42(連通空間)が設けられている。
また、隣り合う撓み許容空間44を連通する横連通空間42(連通空間)が設けられているため、隣り合う撓み許容空間44の間に隔壁が設けられている場合と比較して、ジョイントコネクタ10の構成を簡素化することができる。
このようにすれば、検査用部材Tを、ハウジング35の開口部36Aから挿入して検査用部材挿入空間59を通して撓み許容空間44及び横連通空間42(連通空間)まで挿入することで一対のランス43,43の係止状態の検査をすることが可能になる。
このようにすれば、全ての撓み許容空間44及び横連通空間42(連通空間)に挿通可能な検査用部材Tを用いることにより、全ての端子金具20,20についてランス43,43の係止状態の検査を一括して行うことが可能になる。
このようにすれば、ランス43,43の係止状態の検査に用いられる検査用部材Tを容易に所定位置まで挿入することが可能になる。
ハウジング35の外周面には、ハウジング35を破断させる破断溝35Aが設けられている。
このようにすれば、アース線Wの取り外し等の際に破断溝35Aによりハウジング35を破断させる作業が容易になる。また、本実施形態のように、ハウジング35に横連通空間42(連通空間)が設けられる構成において破断溝35Aを設けることにより、隔壁が少ない分だけ破断溝35Aから破断させる作業を容易にすることができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、8本のアース線Wに接続された8個の端子金具20を接地する構成としたが、これに限られず、2個〜7個、又は9個以上のアース線Wに接続された2個〜7個、又は9個以上の端子金具20を接地する構成としてもよい。
(3)上記実施形態では、端子金具20は、雌形としたが、これに限らず、雄形の端子金具を用いるようにしてもよい。また、導電部材30側についても、雄タブ32に代えて雌型の端子を用いてもよい。
(5)上記実施形態では、ランス43,43は前方に向かって延びる形態であったが、これに限られず、ランスを後方へ延びる形態としてもよい。この場合、ランスの撓み許容空間は、後方側に形成されることになる。
(7)上記実施形態では、全ての隣り合う保持部対49間について、撓み許容空間44及び横連通空間42を設ける構成としたが、これに限られず、一部の隣り合う保持部対49間について撓み許容空間44や横連通空間42を設けるようにしてもよい。
20…端子金具
21…端子接続部
22…筒状部
23…被係止孔
25…弾性接触片
30…導電部材
32…雄タブ
33…取付部
35…ハウジング
35A…破断溝
36…筒状周壁
36A…開口部
37…収容室
38…電線収容部
39…電線側隔壁
40…端子収容部
41…端子側隔壁
41B…底壁
42…横連通空間(連通空間)
43,43…一対のランス
43A…係止突部
44…撓み許容空間
45…縦連通空間
46…ガイド部
47…突条
48…溝部
49A…端子保持部
49…保持部対
50…挿通部
51…蓋部
54…ゴム栓
59…検査用部材挿入空間
T…検査用部材
W…アース線(電線)
Claims (6)
- 車両の複数の電線の端末部に取り付けられた複数の端子金具を電気的に接続するジョイントコネクタであって、
一対の前記端子金具を保持する一対の端子保持部からなる保持部対を備え、
前記保持部対は、複数並列に配置されており、
前記各保持部対における前記一対の端子保持部間には、前記一対の端子金具に係止して前記一対の端子金具の抜けを抑制する互いに撓み変形可能な一対のランスが、撓み許容空間を介して互いに背き合う姿勢で配置されるとともに、
前記並列に配置された複数の保持部対のうち隣り合う前記保持部対の間には、隣り合う前記撓み許容空間を連通する連通空間が設けられているジョイントコネクタ。 - 前記一対のランスは、合成樹脂製のハウジングに設けられており、
前記ハウジングには、前記一対のランスの係止状態の検査のための検査用部材を挿入可能な開口部が設けられるとともに、前記開口部から前記前記撓み許容空間及び前記連通空間に連なる検査用部材挿入空間が設けられている請求項1記載のジョイントコネクタ。 - 前記連通空間は、全ての前記隣り合う保持部対間に設けられている請求項2記載のジョイントコネクタ。
- 前記検査用部材の挿入方向の側縁部を案内するガイド部が設けられている請求項3に記載のジョイントコネクタ。
- 前記一対のランスは、ハウジングに形成されるものであり、
前記ハウジングの外周面には、前記ハウジングを破断させる破断溝が設けられている請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のジョイントコネクタ。 - 前記電線は、アース線であり、前記複数の端子金具に電気的に接続される導電部材が車体に取り付けられてアースされる請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のジョイントコネクタ。
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