JP2013069138A - 入力装置、表示装置、および機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性を向上することができる入力装置、表示装置、および機器を提供する。
【解決手段】入力装置X1は、基体2と、基体2を振動させる振動体9と、基体2上に設けられており、かつ振動体9と電気的に接続される振動体用電極11,12と、基体2と振動体9とを接合し、かつ紫外線硬化樹脂からなる接合部材15と、を備え、平面透視して、振動体用電極11,12は、接合部材15が位置する領域とは重ならない領域に位置している。
【選択図】図5

Description

本発明は、入力装置、表示装置、および機器に関する。
近年、タッチパネルのような入力装置において、使用者がこの入力装置を操作した場合に、使用者に対して、押圧感、なぞり感、肌触り感等の様々な触感を伝達する触覚伝達技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。触覚伝達技術を適用した入力装置では、基体と、基体を振動させる振動体と、を備えている。使用者に対して触感を伝達させるために、入力装置では、振動体の伸縮運動により基体を上下方向に湾曲振動させる。このため、振動体は、紫外線硬化樹脂からなる接合部材を介して基体の背面に取り付けられている。
特開2003−122507号公報
しかしながら、上記従来の入力装置では、接合部材を紫外線によって硬化させる際に、接合部材に対して紫外線を十分に当てることができず、接合部材が十分に硬化せずに、接合部材の接合強度が低くなる場合がある。接合部材の接合強度が低い場合に、振動体の伸縮運動によって、振動体の一部または全部が基体から剥がれてしまう可能性があった。振動体の一部または全部が基体から剥がれると、使用者に対して十分に触感を伝達することができず、入力装置の信頼性が低下する。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、信頼性を向上することができる入力装置、表示装置、および機器に関する。
本発明の入力装置における一態様は、基体と、前記基体を振動させる振動体と、前記基体上に設けられており、かつ前記振動体と電気的に接続される振動体用電極と、前記基体と前記振動体とを接合し、かつ紫外線硬化樹脂からなる接合部材と、を備え、平面透視して、前記振動体用電極は、前記接合部材が位置する領域とは重ならない領域に位置している。
本発明の表示装置における一態様は、本発明に係る入力装置と、前記入力装置に対向して配置された表示パネルと、前記表示パネルが収容された第1筐体と、を備える。
本発明の機器における一態様は、本発明に係る表示装置を第2筐体に備える。
本発明の入力装置、表示装置、および機器は、信頼性を向上することができる、という効果を奏する。
本実施形態に係る入力装置の概略構成を示す平面図である。 図1中に示した切断線I−Iに沿って切断した断面図である。 図1中に示した切断線II−IIに沿って切断した断面図である。 振動体の外観の概略構成を示す斜視図である。 基体の背面から見た場合の、図1のA1の部分を拡大した図である。 図5中に示した切断線III−IIIに沿って切断した個所において、紫外線硬化樹脂を紫外線によって硬化させている状態を示す断面図である。 入力装置の動作例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る表示装置の概略構成を示す断面図である。 本実施形態に係る携帯端末の概略構成を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、本発明の一実施形態の構成部材のうち、本発明を説明するために必要な主要部材を簡略化して示したものである。したがって、本発明に係る入力装置、表示装置、および機器は、本明細書が参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。
図1に示すように、本実施形態に係る入力装置X1は、静電容量方式のタッチパネルであって、使用者によって入力操作が可能な入力領域Eと、入力領域Eの外側に位置する外側領域Eとを有している。なお、静電容量方式のタッチパネルに代えて、抵抗膜方式のタッチパネル、表面弾性波方式のタッチパネル、赤外線方式のタッチパネル、あるいは電磁誘導方式のタッチパネルを用いてもよい。但し、検出感度向上の観点から、静電容量方式のタッチパネルを用いることが好ましい。
図1〜図3に示すように、入力装置X1は、基体2を備えている。
基体2は、入力領域Eにおいて後述する第1検出電極3a、第1接続電極3b、第2検出電極4a、および第2接続電極4bを支持する役割を担うとともに、外側領域Eにおいて後述する配線導体7を支持する役割を担う部材である。基体2は、操作面2a、および操作面2aの反対側に位置する背面2bを有している。すなわち、基体2の操作面2aが、使用者によって入力操作される面となる。なお、基体2の操作面2a上に、保護フィルムを設けてもよい。
基体2は、操作面2aおよび背面2bに対して交差する方向に光を適切に透過することが可能な構成とされるとともに、絶縁性を有する構成とされている。基体2の構成材料としては、例えば、透明ガラスあるいは透明プラスチック等の透光性を有するものが挙げられるが、中でも視認性の観点において透明ガラスが好ましい。特に、透明ガラスの中でも、イオン交換によって化学強化された強化ガラスを用いることが好ましい。なお、本明細書において透光性とは、可視光に対して透過性を有することを意味する。また、本実施形態に係る基体2の平面視形状は角部が丸みを帯びている略矩形状とされているが、これには限られない。角部が丸みを帯びていなくてもよいし、基体2の平面視形状が円形状あるいは三角形状等であってもよい。
図2および図3に示すように、入力領域Eに対応する基体2の背面2b上には、第1検出電極3a、第1接続電極3b、第2検出電極4a、第2接続電極4b、絶縁体5、および保護部材6が設けられている。
第1検出電極3aは、入力領域Eに接近した使用者の指F1の、図1に示すY方向(基体2の長辺方向)における入力位置の検出を行う役割を有するものであり、指F1との間に静電容量を発生する機能を有している。すなわち、第1検出電極3aは、基体2の背
面2b上に、図1に示すX方向(基体2の短辺方向)に沿って所定の間隔を空けて設けられている。ここで、本実施形態に係る第1検出電極3aは、検出感度を向上する観点から、平面視形状が略ひし形とされているが、これには限られない。
第1接続電極3bは、隣り合う第1検出電極3aを電気的に接続する役割を担う部材である。第1接続電極3bは、基体2の背面2b上に設けられている。
第2検出電極4aは、入力領域Eに接近した使用者の指F1の、図1に示すX方向における入力位置の検出を行う役割を有するものであり、指F1との間に静電容量を発生する機能を有している。すなわち、第2検出電極4aは、基体2の背面2b上に、図1に示すY方向に沿って所定の間隔を空けて設けられている。ここで、本実施形態に係る第2検出電極4aは、検出感度を向上する観点から、平面視形状が略ひし形とされているが、これには限られない。
第2接続電極4bは、隣り合う第2検出電極4aを電気的に接続する役割を担う部材である。第2接続電極4bは、第1接続電極3bと電気的に絶縁するように、絶縁体5を跨ぐように、絶縁体5上に設けられている。ここで、絶縁体5は、第1接続電極3bを覆うように基体2の背面2b上に設けられている。絶縁体5の構成材料としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、二酸化珪素、あるいは窒化珪素等が挙げられる。
上述の第1検出電極3a、第1接続電極3b、第2検出電極4a、および第2接続電極4bの構成材料としては、例えば、透光性を有する導電部材が挙げられる。透光性を有する導電部材としては、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、ATO(Antimony Tin Oxide)、AZO(Al-Doped Zinc Oxide)、酸化錫、酸化亜鉛、あるいは導電性高分子が挙げられる。
保護部材6は、第1検出電極3a、第1接続電極3b、第2検出電極4a、第2接続電極4b、および絶縁体5を保護するための役割を担う部材である。このため、保護部材6は、これらの部材を覆うようにして設けられている。保護部材6としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、アクリルフィルム、ポリカーボネートフィルム、樹脂フィルム等が挙げられる。
また、図1に示すように、外側領域Eに対応する基体2の背面2b上には、配線導体7が設けられている。
配線導体7は、第1検出電極3aおよび第2検出電極4aに電圧を印加するための役割を担う部材である。配線導体7は、その一端部が第1検出電極3aおよび第2検出電極4aと電気的に接続され、その他端部がタッチパネル用FPC基板8と電気的に接続されている。なお、タッチパネル用FPC基板8は、柔軟性があり大きく変形させることが可能なフレキシブル基板である。配線導体7は、例えば、硬質で高い形状安定性を得るべく、金属薄膜で構成されている。この金属薄膜としては、例えば、アルミニウム膜、アルミニウム合金膜、クロム膜とアルミニウム膜との積層膜、クロム膜とアルミニウム合金膜との積層膜、銀膜、銀合金膜、あるいは金合金膜が挙げられる。なお、上述の金属薄膜を形成する方法としては、例えば、スパッタリング法、蒸着法、あるいは化学気相成長法が挙げられる。
振動体9は、使用者による所定の入力操作を検知した場合に、基体2を湾曲振動させる役割を担う部材である。具体的には、振動体9は、図1に示すX方向に伸縮運動を繰り返すことにより、基体2の厚み方向(以下、当該方向を「上下方向」と称する)に、基体2
を湾曲振動させる。なお、詳細は後述するように、振動体9は、基体2の操作面2aへの押圧荷重を検出する役割も有している。本実施形態では、振動体9は、例えば、印加される電圧に基づいて伸縮運動を行う圧電素子であるが、これに限定されない。圧電素子の代わりに、電磁式振動体、バネ、モータ等を用いてもよい。
本実施形態では、図1に示すように、振動体9は、基体2の背面2bの両方の短辺の近傍に、それぞれの短辺に沿って2つ設けられている。そして、振動体9は、振動体用FPC基板10に電気的に接続されている。ここで、振動体用FPC基板10は、タッチパネル用FPC基板8と同様、柔軟性があり大きく変形させることが可能なフレキシブル基板である。なお、振動体9の配置位置、個数等については、特に限定されない。例えば、振動体9は、基体2の背面2bの両方の長辺の近傍に、それぞれの長辺に沿って2つ設けられていてもよいし、基体2の背面2bの両方の長辺および短辺の近傍に、それぞれの長辺および短辺に沿って4つ設けられていてもよい。
なお、上記では、タッチパネル用FPC基板8および振動体用FPC基板10を別個独立に形成した例について説明したが、これに限定されない。タッチパネル用FPC基板8および振動体用FPC基板10を物理的に同じ基板に形成してもよい。
図4は、振動体9の外観の概略構成を示す斜視図である。図4に示すように、振動体9は、基体2の背面2bと向き合う表面9aに、第1端子91および第2端子92を有している。第1端子91は、正の電圧が印加される端子であり、第2端子92は、負の電圧が印加される端子である。また、振動体9の表面9aから端面9bにわたって、第1端子91と電気的に接続される第1端面電極911、および第2端子92と電気的に接続される第2端面電極921を有している。また、振動体9は、その内部に、複数の内部電極と複数の活性層(共に図示せず)とが交互に積層されて構成されており、振動体9の表面9a近傍に位置する部位には不活性層が設けられている。複数の内部電極のうち偶数番目に位置する内部電極は、第1端面電極911と電気的に接続されており、複数の内部電極のうち奇数番目に位置する内部電極は、第2端面電極921と電気的に接続されている。ここで、活性層は、分極処理された圧電材料から構成されている。また、不活性層は、分極処理されていない圧電材料、金属材料、絶縁材料から構成されている。
図5は、基体2の背面2bから見た場合の、図1のA1の部分を拡大した図である。なお、説明の便宜上、振動体9および振動体用FPC基板10を点線で表している。図5に示すように、外側領域Eに対応する基体2の背面2b上には、第1振動体用電極11および第2振動体用電極12が設けられている。第1振動体用電極11は、一端部に第1載置領域11aを有しており、この第1載置領域11a上に設けられた導電部材13によって振動体9の第1端子91と電気的に接続される。また、第2振動体用電極12は、一端部に第2載置領域12aを有しており、この第2載置領域12a上に設けられた導電部材13によって振動体9の第2端子92と電気的に接続される。導電部材13は、例えば、銀ペースト、異方性導電フィルム、はんだ等である。
また、第1振動体用電極11の他端部および第2振動体用電極12の他端部で振動体用FPC基板10と電気的に接続される。第1振動体用電極11の他端部および第2振動体用電極12の他端部と、振動体用FPC基板10とは、例えば、異方性導電フィルム、はんだ等によって電気的に接続される。また、外側領域Eに対応する基体2の背面2b上には、基体2と振動体用FPC基板10との接続強度を向上するために、ダミー電極14が設けられている。ダミー電極14は、第1振動体用電極11および第2振動体用電極12と電気的に絶縁されている。
本実施形態において第1振動体用電極11および第2振動体用電極12は、例えば、硬
質で高い形状安定性を得るべく、金属薄膜で構成されている。この金属薄膜としては、例えば、アルミニウム膜、アルミニウム合金膜、クロム膜とアルミニウム膜との積層膜、クロム膜とアルミニウム合金膜との積層膜、銀膜、銀合金膜、あるいは金合金膜が挙げられる。
また、外側領域Eに対応する基体2の背面2bと振動体9の表面9aとの間には、基体2の背面2bと振動体9の表面9aとを接合し、かつ紫外線硬化樹脂からなる接合部材15が介在している。接合部材15は、導電部材13とともに、基体2の背面2bと振動体9の表面9aとを互いに接合する役割を担う部材である。ここで、接合部材15は、紫外線の光エネルギーに反応して液体から固体へ化学的に変化して硬化する紫外線硬化樹脂である。紫外線硬化樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂が挙げられる。
ここで、接合部材が紫外線硬化樹脂からなることを確認する方法について説明する。例えば、赤外分光法にて接合部材に用いられている材料を確認する。なお、赤外分光法とは、測定対象の物質に赤外線を照射し、透過光あるいは反射光を分光することでスペクトルを得て、測定対象の物質の特性を知る方法のことをいう。ここで、一般に、接合部材からアクリル系の材料が検出された場合には、接合部材は、紫外線硬化樹脂からなる、と判断することが可能である。他にも、赤外分光法により、接合部材から、ベンゾインイソプロピルエーテル、ミヒラーズケトン等の光開始剤が検出された場合には、接合部材は、紫外線硬化樹脂からなる、と判断することが可能である。このように、赤外分光法を用いることにより、接合部材が紫外線硬化樹脂からなるか否かを判断することができる。
なお、接合強度を向上するために、接合部材15に、この接合材料15とは異なる材料を含ませる場合があるが、本明細書における接合部材15とは、当該材料を除いた部分を意味する。
本実施形態では、平面透視して、第1振動体用電極11および第2振動体用電極12は、接合部材15が位置する領域とは重ならない領域に位置している。具体的には、接合部材15は、振動体9の短辺を真ん中で分割した場合における、振動体9の長辺に沿って複数設けられている。このようにすることで、振動体9が図1に示すX方向に伸縮運動を繰り返しても、振動体9が基体2から剥がれる可能性を低減することができる。第1振動体用電極11は、接合部材15および第2載置領域12aを避けるために、一部が平面視コの字状に形成されている。また、第2振動体用電極12は、接合部材15を避けるために、一部が平面視コの字状に形成されている。
なお、上記では、接合部材15は、振動体9の長辺に沿って複数設けられている例について説明したが、これに限定されない。平面透視して第1振動体用電極11および第2振動体用電極12と重ならなければ、接合部材15は、任意の箇所に設けることができる。
図6は、図5中に示した切断線III−IIIに沿って切断した個所において、接合部材15を紫外線によって硬化させている状態を示す断面図である。図6に示すように、ディスペンサ、スクリーン印刷、インクジェット等を用いて基板2の背面2bに塗布した接合部材15を硬化するために、この接合部材15に対して紫外線を照射する。本実施形態において、紫外線の照射経路は、図6の矢印で示されているように、基体2の操作面2a、および背面2bの順となる。ここで、入力装置X1では、平面透視して、第1振動体用電極11および第2振動体用電極12は、接合部材15が位置する領域とは重ならない領域に位置している。このため、図6の矢印で示された経路で紫外線を照射した場合であっても、入力装置X1は、紫外線の照射経路に、第1振動体用電極11および第2振動体用電極12は存在していない。そのため、入力装置X1では、全体が十分に硬化された接合部材15を形成することができる。
すなわち、上記とは逆に、紫外線の照射経路に、第1振動体用電極および第2振動体用電極が存在している場合を考える。この場合、第1振動体用電極および第2振動体用電極によって紫外線の照射が妨げられ、接合部材の一部または全部が十分に硬化されない可能性があった。つまり、第1振動体用電極および第2振動体用電極は、上記のように金属薄膜で形成されており、第1振動体用電極および第2振動体用電極において、紫外線が反射されてしまうからである。接合部材の一部または全部が十分に硬化されないと、振動体の基体に対する接合強度が低下する。振動体の基体に対する接合強度が低下すると、振動体の一部または全部が基体から剥がれる可能性がある。振動体の一部または全部が基体から剥がれると、使用者に対して十分に触感を伝達することができず、入力装置の信頼性が低下する。
これに対して、入力装置X1では、紫外線の照射経路に、第1振動体用電極11および第2振動体用電極12が存在していないので、全体が十分に硬化された接合部材15を形成することができる。このため、入力装置X1では、振動体9の基体2に対する接合強度が低下する可能性を低減することができる。そのため、振動体9の一部または全部が基体2から剥がれる可能性を低減することができる。この結果、入力装置X1の信頼性が向上する。
また、本実施形態では、第1振動体用電極11の抵抗率は、第2振動体用電極12の抵抗率に対して、±40%の範囲内に設定されている。第1振動体用電極11の抵抗率は、第2振動体用電極12の抵抗率に対して、±40%の範囲内に設定されているので、振動体9の伸縮運動が低減する可能性を低減することができる。すなわち、仮に、第1振動体用電極11の抵抗率が、第2振動体用電極12の抵抗率に対して、±40%の範囲内に設定されていない場合、振動体9の第1端子91に入力される入力波形における位相と、振動体9の第2端子92に入力される入力波形における位相とが互いに大きくずれてしまう。つまり、振動体9は、第1端子91に入力される入力波形と、第2端子92に入力される入力波形との合成波に基づいて伸縮運動を行う。このため、位相が互いに大きくずれてしまうと、振動体9の伸縮運動が低減してしまう。よって、本実施形態のように、第1振動体用電極11の抵抗率は、第2振動体用電極12の抵抗率に対して、±40%の範囲内に設定されていることが好ましい。
なお、第1振動体用電極11の抵抗率は、第2振動体用電極12の抵抗率と略等しいことがさらに好ましい。第1振動体用電極11の抵抗率が、第2振動体用電極12の抵抗率と略等しいと、振動体9の伸縮運動が低減する可能性をより低減することができる。
次に、上記の入力装置X1の動作について、図7を参照しながら説明する。
なお、以下では、触覚伝達のうち使用者に対して押圧感を伝達する場合の入力装置X1の動作例について説明するが、入力装置X1は、押圧感以外の、例えば、なぞり感、肌触り感等の様々な触感を伝達する場合にも適用できることは勿論である。
図7に示すように、使用者が、入力領域Eに対応する基体2の操作面2aを押圧した場合に、振動体9は、基体2への押圧荷重を検出する(Op1)。ここで、振動体9の荷重検出機能について説明する。すなわち、使用者が、入力領域Eに対応する基体2の操作面2aを押圧すると、基体2が下方向に湾曲する。基体2が下方向に湾曲すると、振動体9も下方向に湾曲する。つまり、基体2への押圧荷重に応じて、振動体9の湾曲量が変移する。本実施形態では、振動体9は、圧電素子であるので、湾曲量に応じた電圧に変換することができる。この結果、振動体9により基体2の押圧荷重を検出することができる。なお、上記では、荷重検出機能を振動体9で実現している例について説明したが、これ
に限らず、例えば、歪みセンサ等の荷重センサによって実現してもよい。
そして、図示しない触覚伝達ドライバは、使用者による基体2の操作面2aへの押圧操作が、表示画面に表示された入力オブジェクトに対する押圧操作である場合に、Op1にて検出された押圧荷重が閾値以上であるか否かを判定する(Op2)。なお、触覚伝達ドライバは、例えば、振動体用FPC基板10上に実装される。
そして、触覚伝達ドライバは、Op1にて検出された押圧荷重が閾値以上であると判定すれば(Op2にてYES)、振動体9を図1に示すX方向に伸縮運動させる(Op3)。そして、Op3にて伸縮運動された振動体9により基体2が上下方向に湾曲振動する(0p4)。これにより、基体2を押圧した使用者に対して押圧感が伝達される。一方、触覚伝達ドライバは、Op1にて検出された押圧荷重が閾値未満であると判定すれば(Op2にてNO)、図7の処理を終了する。
以上より、上記の入力装置X1は、信頼性を向上することができる。
次に、入力装置X1を備えた表示装置Y1について、図8を参照しながら説明する。
図8に示すように、本実施形態に係る表示装置Y1は、入力装置X1と、入力装置X1に対向して配置される液晶表示装置Z1とを備えている。
液晶表示装置Z1は、液晶表示パネル101、バックライト102、および第1筐体103を備えている。
液晶表示パネル101は、表示のために液晶組成物を利用した表示パネルである。なお、液晶表示パネル101の代わりに、プラズマパネル、有機ELパネル、電子ペーパ等の表示パネルであってもよい。ここで、有機ELパネルは、電圧を印加すると発光する物質を利用した表示パネルである。具体的には、有機ELパネルは、ジアミン類等の有機物を用いた発光体を基板に蒸着し、5〜10Vの直流電圧を印加することで表示が行われる。
バックライト102は、光源102aおよび導光板102bを備えている。光源102aは、導光板102bに向けて光を出射する役割を担う部材であり、例えば、LED(Light Emitting Diode)から構成される。なお、LEDの代わりに、冷陰極蛍光ランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、EL(Electro-Luminescence)であってもよい。導光板102bは、液晶表示パネル101の下面全体にわたって、光源102aからの光を略均一に導くための役割を担う部材である。
第1筐体103は、液晶表示パネル101およびバックライト102を収容する役割を担うものであり、上側筐体103aおよび下側筐体103bを含んで構成される。表示装置用筐体103の構成材料としては、例えば、ポリカーボネート等の樹脂、あるいは、ステンレス、アルミニウム等の金属が挙げられる。
ここで、入力装置X1と液晶表示装置Z1とは、両面テープ104を介して接着される。すなわち、入力装置X1における基体2の背面2bが液晶表示パネル101の主面に対向して配置されるように、入力装置X1と液晶表示装置Z1とが、両面テープ104を介して接着される。なお、入力装置X1と液晶表示装置Z1との固定方法に使用される固定用部材は両面テープ104には限られず、例えば、熱硬化樹脂、紫外線硬化樹脂等の接着部材、あるいは入力装置X1と液晶表示装置Z1とを物理的に固定する固定構造体であってもよい。
このように、入力装置X1は、液晶表示装置Z1の液晶表示パネル101を透視しながら、入力装置X1の入力領域Eを入力操作することによって、各種の情報を入力することができる。
表示装置Y1は、入力装置X1を備えているので、信頼性を向上することができる。
次に、表示装置Y1を備えた携帯端末P1について、図9を参照しながら説明する。
図9に示すように、本実施形態に係る携帯端末P1は、例えば、携帯電話、スマートフォン、PDA等の機器であって、表示装置Y1と、音声入力部201と、音声出力部202と、キー入力部203と、第2筐体204とを備えている。
音声入力部201は、例えば、マイク等により構成されており、使用者の音声等が入力される。音声出力部202は、スピーカ等により構成されており、相手方からの音声等が出力される。キー入力部203は、例えば、機械的なキーにより構成される。なお、キー入力部203は、表示画面に表示された操作キーであってもよい。第2筐体204は、表示装置Y1、音声入力部201、音声出力部202、およびキー入力部203を収容する役割を担う部材である。
他にも、携帯端末P1は、必要な機能に応じて、デジタルカメラ機能部、ワンセグ放送用チューナ、赤外線通信機能部等の近距離無線通信部、および各種インタフェース等を備える場合もあるが、これらの詳細についての図示および説明は省略する。
携帯端末P1は、表示装置Y1を備えているので、ガラス基板2の強度が低下する可能性を低減することができる。
なお、上記では、携帯端末P1に音声入力部201を備えている例について説明したが、これに限定されない。すなわち、携帯端末P1には音声入力部201は備えられていなくともよい。
ここで、表示装置Y1は、上記の携帯端末P1の代わりに、産業用途で使用されるプログラマブル表示器、電子手帳、パーソナルコンピュータ、複写機、ゲーム用の端末装置、テレビ、デジタルカメラ等の種々の機器に備えられていてもよい。
X1 入力装置
Y1 表示装置
P1 携帯端末
2 基体
9 振動体
11 第1振動体用電極(振動体用電極)
12 第2振動体用電極(振動体用電極)
15 接合部材
91 振動体の第1端子
92 振動体の第2端子
101 液晶表示パネル(表示パネル)
103 第1筐体
204 第2筐体

Claims (6)

  1. 基体と、
    前記基体を振動させる振動体と、
    前記基体上に設けられており、かつ前記振動体と電気的に接続される振動体用電極と、
    前記基体と前記振動体とを接合し、かつ紫外線硬化樹脂からなる接合部材と、を備え、
    平面透視して、前記振動体用電極は、前記接合部材が位置する領域とは重ならない領域に位置していることを特徴とする入力装置。
  2. 前記振動体は、正の電圧が印加される第1端子と、負の電圧が印加される第2端子とを有し、
    前記振動体用電極は、前記第1端子と電気的に接続される第1振動体用電極と、前記第2端子に電気的に接続される第2振動体用電極とを有し、
    前記第1振動体用電極の抵抗率は、前記第2振動体用電極の抵抗率に対して、±40%の範囲内に設定されている、請求項1に記載の入力装置。
  3. 前記第1振動体用電極の抵抗率は、前記第2振動体用電極の抵抗率と略等しい、請求項2に記載の入力装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の入力装置と、
    前記入力装置に対向して配置された表示パネルと、
    前記表示パネルが収容された第1筐体と、を備えた表示装置。
  5. 前記表示パネルは、液晶表示パネルまたは有機ELパネルである、請求項4に記載の表示装置。
  6. 請求項4または5に記載の表示装置を第2筐体に備えた機器。
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