JP2013068389A - 冷蔵庫 - Google Patents

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達 吉高神
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【課題】容器支えに設けた摺動体が内箱レールから脱落することのない冷蔵庫を提供する。
【解決手段】貯蔵室の前面開口部を開閉自在に閉塞する引き出し式の扉と、扉の貯蔵室側に固定され容器を支持する左右一対の容器支えと、容器支えから側方へ突出する軸部13aに設けられた摺動体13bと、貯蔵室の内側壁に設けられ摺動体13bが摺動する内箱レール体16とを備えた冷蔵庫において、内箱レール体16は、摺動体13bが配設される収納部18と、収納部18の上部から下方に突出する上側凸条26と、収納部18の下部から上方に突出する下側凸条27と、上側凸条26と下側凸条27との間に形成され貯蔵室と収納部18とを連通する開口部28とを備え、開口部28の上下方向の寸法Fが、摺動体13bの上下方向の寸法G1より小さいことを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本実施形態は冷蔵庫に関する。
近年、冷蔵庫は生活の多様化とともに収納量の大型化傾向にあり、その形態としては、上部に最も貯蔵物収納容積の大きい冷蔵室を設置し、その下部に収納容積の比較的小さい製氷室や温度切替室を幅方向の左右に区分して設け、さらにその下部に野菜室や冷凍室を設置するタイプが多くなっている。
前記冷蔵室は、その前面開口部近傍に一側を枢支した扉、あるいは観音開き式の扉により、前記開口を回動方式で閉塞しており、野菜室や冷凍室や製氷室や温度切替室は、収納物の出し入れ操作の利便性から扉の貯蔵室側に容器を取り付け、前後に引き出し式とするものが多い(例えば、下記特許文献1参照)。
冷蔵庫における引き出し扉の構造は、引き出し扉の内面側に貯蔵室内側へ延びる左右一対の容器支えを固定し、この左右一対の容器支えに容器を保持させる。容器支えは、滑車状の摺動体を介して貯蔵室両側に設けた内箱レールに沿って摺動自在に配置され、引き出し扉の開閉に連動して容器支えに保持された容器が引き出される。
このような引き出し扉の構造では、扉に対して片持ち状に取り付けられた容器支えの位置が安定しにくいため、摺動体が内箱レールから脱落するおそれがある。そこで、左右の容器支えの後部を棒状の後部支持体によって連結し、容器支えの剛性を高めて摺動体が内箱レールから脱落するのを防止している。
しかしながら、容器支えの後部を後部支持体によって連結すると、製造工数の増加に伴い製造コストが増加するとともに、後部支持体の後方に容器を配置することができず容器の容積を拡大しにくいという問題がある。
特開2002−350045号公報
本発明は、上記問題を考慮してなされたものであり、容器支えの後部を連結する後部支持体を設けることなく、容器支えに設けた摺動体が内箱レールから脱落することのない冷蔵庫を提供することを目的とする。
本実施形態にかかる冷蔵庫は、貯蔵室の前面開口部を開閉自在に閉塞する引き出し式の扉と、前記扉の貯蔵室側に固定され容器を支持する左右一対の容器支えと、前記容器支えから側方へ突出する軸部に設けられ摺動体と、前記貯蔵室の内側壁に設けられ前記摺動体が摺動する内箱レール体とを備えた冷蔵庫において、前記内箱レール体は、前記摺動体が配設される収納部と、前記収納部の上部から下方に突出する上側凸条と、前記収納部の下部から上方に突出する下側凸条と、前記上側凸条と前記下側凸条との間に形成され前記貯蔵室と前記収納部とを連通する開口部とを備え、前記開口部の上下方向の寸法が、前記摺動体の上下方向の寸法より小さいことを特徴とする。
本発明の一実施形態にかかる冷蔵庫の断面図である。 図1の冷蔵庫における冷凍室部分を概略的に示す断面図である。 図1の冷蔵庫における冷凍室扉を引き出した状態における容器支えおよび内箱レール体の斜視図である。 図3のA−A断面図である。 切断した内箱レール体の斜視図である。 図3のA−A断面図であって、容器支えが変形した状態を示す。
以下、図面に基づき本発明の一実施形態について説明する。図1は冷蔵庫1の縦断面図であり、外箱2と内箱3との間に断熱材4を設けた冷蔵庫本体の内部に貯蔵空間を形成している。
冷蔵庫本体の内部に形成された貯蔵空間は、断熱仕切壁により複数の貯蔵室に区分され、最上部に冷蔵室5が配置されている。冷蔵室5の下方には、断熱仕切壁を介して比較的小容積の製氷室6および図示しない小冷凍室が左右に区分して併置されている。製氷室6および小冷凍室の下方には、野菜などを収納する野菜室7が配設され、最下部に冷凍食品などを収納する冷凍室8が配置されている。
そして、冷蔵庫1に設けられた各貯蔵室5,6,7,8は、野菜室7の背面に配設した冷却器9およびファン10によって冷気が供給され、所定の設定温度に冷却される。
冷蔵室5の前面開口部は、両側に設けたヒンジにより回動自在に枢支された観音開き式の扉14によって閉塞されている。冷蔵室5以外の各貯蔵室6,7,8は、引き出し式の扉11によって閉塞されている。
以下、引き出し式の扉11の構成として冷凍室8を例に説明する。図2および図3に示すように、冷凍室8の前面開口を閉塞する扉11には、内箱レール体16によって摺動自在に支持される左右一対の容器支え12が固定され、この容器支え12に容器15が支持されている。
左右一対の容器支え12は、所定形状に成形された金属板体からなり、扉11の冷凍室8内側(庫内側)に固着されている。容器支え12は、扉11の左右両側縁部から冷凍室8の内側壁を構成する内箱3の左右側壁に沿って前後方向に延びる板部12aを備え、板部12aの上下端縁に冷凍室8の内側壁を構成する内箱3へ向けてL字状に折れ曲がる下鍔部12bおよび上鍔部12cが設けられている。
下鍔部12bの下面は内箱レール体16に配設された滑車17によって摺動可能に支持される。また、下鍔部12bの後部には下方へ突出するストッパー12dが設けられている(図3参照)。上鍔部12cの上面には容器15の上部開口周縁に形成した縁部が載置されることにより左右一対の容器支え12が容器15を下方から支持する。
図3及び図4に示すように、容器支え12の板部12aの後端部、具体的には、容器15より後方には、内箱レール体16内を摺動する滑車13が設けられている。この滑車13は、板部12aから側方へ、つまり、内箱3へ向けて突出する軸部13aと、この軸部13aによって回転可能に軸支され内箱レール体16に摺動する摺動体13bとを備える。滑車13は、軸部13aとワッシャ21との間で板部12aを挟み込むことで、容器支え12の板部12aに固定されている。
内箱レール体16は、例えば合成樹脂を射出成形したものであって、冷凍室8を区画する内箱3の左右側壁に前後方向にわたって配設されている。内箱レール体16は、その前部に容器支え12を下方から支持して前後方向に摺動自在とする滑車17が設けられ、滑車17の後方に収納部18が設けられている。内箱レール体16に設けられた収納部18内には、容器支え12の板部12aより突出する摺動体13bが配設されている。
詳細には、図4及び図5に示すように、内箱レール体16は、内箱3の側壁に設けられた凹部3aに固定される板状の取付板20と、取付板20に接合される保持部材22とを備える。
保持部材22には、取付板20に重ね合わせられる固定部23と、上下に間隔をあけて設けられ固定部23から立ち上がる上下一対の立ち上がり部24、25と、上側の立ち上がり部24の先端部から下方に向けて突出する上側凸条26と、下側の立ち上がり部25の先端部から上方に向けて突出する下側凸条27と、上側凸条26と下側凸条27との間に形成された開口部28とが、冷蔵庫1の前後方向のほぼ全域にわたって設けられている。
保持部材22は、固定部23に係止爪29が設けられており、取付板20に設けられた係止孔30へ係止爪29を嵌合することで固定部23を取付板20に重ね合わせた状態で固定される。このように保持部材22を取付板20に固定することで、上下の立ち上がり部24、25と、上側凸条26と、下側凸条27と、取付板20とで断面略C字状の収納部18が形成される。
収納部18は、上側凸条26と下側凸条27との間に形成され開口部28を介して冷凍室8と連通しており、容器支え12に設けられた滑車13の軸部13aが開口部28に挿通され収納部18内に滑車13の摺動体13bが配設される。
図4に示すように、収納部18の側部を構成する取付板20と上側凸条26及び下側凸条27との間隔Dは、摺動体13bの幅方向長さEより大きく設けられており、収納部18と摺動体13bとの間に摺動体13bの左右方向(冷蔵庫幅方向)への移動を許容する隙間Sが設けられている。
また、上側凸条26と下側凸条27との間に形成され開口部28の上下方向の寸法Fは、摺動体13bの上下方向の寸法G1より小さく設けられ、好ましくは、図6に示すような摺動体13bの上端部が取付板20に当接するとともに摺動体13bの下端部が下側凸条27に当接するように傾斜した状態での摺動体13bの上下方向の寸法G2より小さく設けられる。これにより、収納部18は、開口部28によって滑車13の軸部13aを避けつつ摺動体13bの冷凍室8側を上側凸条26及び下側凸条27によって覆っている。
上記のような構成の冷蔵庫1では、開扉すべく冷凍室8の扉11を手前に引っ張ると、扉11に固着された容器支え12とともに上鍔部12cの上面に載置された容器15が前方に引き出される。
その際、内箱レール体16の前部に設けられた滑車17が容器支え12の下鍔部12bの下面を摺動し、容器支え12の後端部に設けられた滑車13が内箱レール体16に設けられた収納部18の上下部、つまり、上側凸条26及び下側凸条27を摺動することで、容器支え12に載置されている容器15が引き出される。そして、容器支え12の下鍔部12bの後部から下方に突出させたストッパー12dが滑車17に当接することで更なる前方への移動を規制する。
本実施形態の冷蔵庫1のように板部12aが扉11から突出する片持ち状に容器支え12を扉11に取り付けると、容器支え12の板部12aが撓んだりあるいは捻れたりして左右方向へ変位しやすく、特に、容器15に収納された貯蔵物が少なく容器支え12に作用する荷重が小さい状態では板部12aの左右方向の位置が定まりにくくなる。
本実施形態の冷蔵庫1では、上側凸条26と下側凸条27との間に形成され開口部28の上下方向の寸法Fが摺動体13bの上下方向の寸法G1より小さく設けられており、収納部18に配設された摺動体13bの冷凍室8側を上側凸条26及び下側凸条27で覆っているため、容器支え12の板部12aに設けられた滑車13の左右方向の位置が変位することがあっても、摺動体13bが内箱レール体16から脱輪することがない。
また、本実施形態の冷蔵庫1では、収納部18を備えた内箱レール体16が、取付板20と保持部材22とを接合して形成されているため、収納部18を形成する上側凸条26及び下側凸条27がアンダーカット部となっても、射出成形によって内箱レール体16を容易に成形することができる。
しかも、本実施形態の冷蔵庫1では、収納部18と摺動体13bとの間に摺動体13bの左右方向への移動を許容する隙間Sが設けられているため、外箱2と内箱3との間に断熱材4を充填して冷蔵庫本体を形成する際に内箱3が内側(貯蔵空間側)へ膨張したり収縮したりして貯蔵室の左右方向に寸法ばらつきがあっても、その寸法ばらつきを隙間Sによって吸収して摺動体13bを滑らかに収納部18内に摺動させることができ、扉11の開閉操作性を悪化させることがない。
また、本実施形態の冷蔵庫1では、上側凸条26と下側凸条27との間に形成され開口部28の上下方向の寸法Fが、摺動体13bの上端部が取付板20に当接するとともに摺動体13bの下端部が下側凸条27に当接するように傾斜した状態での摺動体13bの上下方向の寸法G2より小さく設けられる。そのため、容器支え12の板部12aが捻れても収納部18内に配設された摺動体13bは開口部28を通り抜けることがなく内箱レール体16から脱輪することがない。
なお、上記した実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…冷蔵庫 2…外箱 3…内箱
3a…凹部 4…断熱材 5…冷蔵室
6…製氷室 7…野菜室 8…冷凍室
9…冷却器 10…ファン 11…扉
12…容器支え 12a…板部 12b…下鍔部
12c…上鍔部 12d…ストッパー 13…滑車
13a…軸部 13b…摺動体 14…扉
15…容器 16…内箱レール体 17…滑車
18…収納部 20…取付板 21…ワッシャ
22…保持部材 23…固定部 24…立ち上がり部
25…立ち上がり部 26…上側凸条 27…下側凸条
28…開口部 29…係止爪 30…係止孔

Claims (4)

  1. 貯蔵室の前面開口部を開閉自在に閉塞する引き出し式の扉と、
    前記扉の貯蔵室側に固定され容器を支持する左右一対の容器支えと、
    前記容器支えから側方へ突出する軸部に設けられた摺動体と、
    前記貯蔵室の内側壁に設けられ前記摺動体が摺動する内箱レール体とを備えた冷蔵庫において、
    前記内箱レール体は、前記摺動体が配設される収納部と、前記収納部の上部から下方に突出する上側凸条と、前記収納部の下部から上方に突出する下側凸条と、前記上側凸条と前記下側凸条との間に形成され前記貯蔵室と前記収納部とを連通する開口部とを備え、
    前記開口部の上下方向の寸法が、前記摺動体の上下方向の寸法より小さいことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記収納部が、2以上の部材を接合して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記摺動体の左右方向への移動を許容する間隙が、前記収納部と前記摺動体との間に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記開口部の上下方向の寸法が、前記摺動体が傾斜して前記収納部の側壁に前記摺動体の上端部が当接した状態での前記摺動体の上下方向の寸法より小さいことを特徴とする請求項3に記載の冷蔵庫。
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