JP2013067609A - ビニレンジアミド錯体、その製造方法、チタン酸化物膜及びケイ素酸化物膜の作製方法 - Google Patents

ビニレンジアミド錯体、その製造方法、チタン酸化物膜及びケイ素酸化物膜の作製方法 Download PDF

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Kenichi Tada
賢一 多田
Tomoyuki Kinoshita
智之 木下
Takahiro Kawabata
貴裕 川畑
Kensho Oshima
憲昭 大島
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Sagami Chemical Research Institute
Tosoh Corp
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Sagami Chemical Research Institute
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Abstract

【課題】半導体素子等として有用なチタン酸化物膜及びケイ素酸化物膜を、低温で作製可能な方法、その原料錯体を提供する。
【解決手段】
Figure 2013067609

(式中、Mはチタン原子又はケイ素原子を表す。R及びRはC〜C12アルキル基を表す。R及びRは水素原子又はC〜Cアルキル基を表す。Rは、C〜Cアルコキシ基又はジ(C〜Cアルキル)アミノ基を表し、QはC〜Cアルキル基で置換されていてもよいC〜Cメチレン基を表す。)で示される錯体(1)と、酸素ガス、空気、オゾン、水、過酸化水素の一種類以上とを反応させて得られる製膜用材料。
【選択図】なし

Description

本発明は、チタン酸化物膜及びケイ素酸化物膜製膜用材料の合成原料として有用なビニレンジアミド錯体、その製造方法、チタン酸化物膜及びケイ素酸化物膜の作製方法に関する。
チタン酸化物やケイ素酸化物の薄膜は、チタン又はケイ素と酸素の組成比や結晶構造などの違いに基づき、多様な比誘電率や電気抵抗率などの電気的性質や、光透過率や屈折率などの光学的性質を示す。このためチタン酸化物膜やケイ素酸化物膜は半導体素子や光学素子などとして多くのデバイスに用いられ、今後もその産業上の有用性は更に高まるものと期待されている。チタン酸化物膜やケイ素酸化物膜を作製する手法としては、大別すると乾式法と湿式法の二つが挙げられる。乾式法には、スパッタリング法、イオンプレーティング、蒸着法、CVD法などがあるが、これらの製膜方法では一般的に大型の真空装置を必要とする。湿式法には、ゾル−ゲル法、有機金属塗布分解法(Metal Organic Deposition; MOD法)などがある。湿式法によってチタン酸化物膜やケイ素酸化物膜を作製する場合、得られる酸化物膜の品質は、製膜用材料の種類、製膜温度に大きな影響を受ける。特許文献1にはフッ素原子で置換されていても良いアルキルオキシ基を有するチタン錯体、その製造方法及びそれを材料として用いるCVD法による酸化チタン薄膜の製造法が開示されている。しかし、特許文献1に記載されているチタン錯体は、無置換又はフッ素原子で置換されているアルキルオキシ基を有するもののみであり、本発明のビニレンジアミド錯体とは異なる。また特許文献1には、該チタン錯体を酸化剤と反応させることによって、湿式法による製膜に適した製膜用材料が得られるとの記載は一切無い。非特許文献1には、tert−ブトキシ基を有するSi(BuNCH=CHNBu)(OBu)とその合成方法が開示されているが、該ケイ素化合物をケイ素含有薄膜作製用の材料として用いることに関する記載は一切無い。また、該ケイ素化合物以外の誘導体に関する記述は一切ない。特許文献2には、炭素数1から3の無置換のアルキルオキシ基を有するジアザシラシクロペンテン誘導体、その合成方法及びそれを材料として用いるCVD法による酸化ケイ素薄膜の製造法が開示されている。しかし、特許文献2に記載されている誘導体は、無置換のアルキルオキシ基を有するもののみであり、本発明のビニレンジアミド錯体とは異なる。また特許文献2には、ジアザシラシクロペンテン誘導体を酸化剤と反応させることによって、湿式法による製膜プロセスに適した製膜用材料が得られるとの記載は一切無い。
特開2010−30986号公報 特開2010−265257号公報
Organometallics、第23巻,6330ペ−ジ(2004年)
ゾル−ゲル法には、再現性が悪い点、作製したチタン酸化物膜やケイ素酸化物膜の表面粗さが大きい点などの短所に加え、高い製膜温度を要するという短所がある。また、従来のMOD法では、チタン酸化物膜又はケイ素酸化物膜作製用材料として室温の大気中では分解しないアルコキソ錯体などが用いられているが、これらを確実に熱分解させて有用性の高い酸化物膜を作製するためには高い製膜温度を要する。しかし、半導体素子や光学素子を製造する場合には、複数の異なる金属酸化物膜を積層するのが一般的であり、各層の間の相互拡散や剥離などのトラブルを防ぐためには、できるだけ低い温度で薄膜を作製することが求められるので、製膜時の基板温度は低い方が好ましい。また、近年は熱に弱い樹脂基板などの表面に金属酸化物膜を作製する技術の確立も強く求められている。すなわち、半導体素子や光学素子として有用なチタン酸化物膜及びケイ素酸化物膜を、できるだけ低い温度で作製することが可能な酸化物膜作製方法及び酸化物膜作製用材料が求められている。そして、この要望を満たすチタン酸化物膜及びケイ素酸化物膜作製用材料を製造するための合成原料となる錯体の開発が求められている。
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、一般式(1)で示されるビニレンジアミド錯体が上記課題を解決する優れた錯体であることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、一般式(1)
Figure 2013067609
(式中、Mはチタン原子、又はケイ素原子を表す。R及びRは各々独立にC〜C12アルキル基を表す。R及びRは各々独立に水素原子又はC〜Cアルキル基を表す。Rは、C〜Cアルコキシ基又はジ(C〜Cアルキル)アミノ基を表し、QはC〜Cアルキル基で置換されていてもよいC〜Cメチレン基を表す。)で示されるビニレンジアミド錯体に関する。
また本発明は、一般式(2)
Figure 2013067609
(式中、M、Q及びRは、一般式(1)のM、Q及びRと同意義を表す)で示されるテトラアルコキシドと、一般式(3)
Figure 2013067609
(式中、R〜Rは一般式(1)のR〜Rと同意義を表す。Mはアルカリ金属原子を表す。)で示されるビニレンジアミドアルカリ金属塩を反応させることを特徴とする、一般式(1)で示されるビニレンジアミド錯体の製造方法に関する。
さらに本発明は、一般式(4)
Figure 2013067609
(式中、R〜Rは一般式(1)のR〜Rと同意義を表す。)で示されるビス(ジアルキルアミド)チタン錯体と、一般式(5)
Figure 2013067609
(式中、R及びQは、一般式(1)のR及びQと同意義を表す。)で示されるアルコールを反応させることを特徴とする、一般式(1)のMがチタン原子であるビニレンジアミド錯体の製造方法に関する。
また、本発明は、一般式(1)で示されるビニレンジアミド錯体を、酸素ガス、空気、オゾン、水及び過酸化水素からなる群から選ばれる一種類以上の酸化剤と反応させることにより製造されることを特徴とする製膜用材料に関する。
さらに本発明は、製膜用材料及び有機溶媒を含有する製膜用材料溶液を基板表面に塗布し、該基板を熱処理及び/又は紫外線照射処理することによりチタン酸化物膜又はケイ素酸化物膜を作製する方法において、製膜用材料として、一般式(1)で示されるビニレンジアミド錯体を、酸素ガス、空気、オゾン、水及び過酸化水素からなる群から選ばれる一種類以上の酸化剤と反応させることにより製造される製膜用材料を用いることを特徴とする、チタン酸化物膜又はケイ素酸化物膜の作製方法に関する。
以下に本発明をさらに詳細に説明する。まず、R、R、R、R、R及びQの定義について説明する。R及びRで表されるC〜C12アルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状のいずれのものでも良い。具体的にはプロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1−エチルプロピル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1,2,2−トリメチルプロピル基、1−エチル−1−メチルプロピル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、シクロヘキシル基、シクロプロピルメチル基、シクロプロピルエチル基、シクロブチルメチル基、ヘプチル基、シクロヘキシルメチル基、1,1−ジエチル−プロピル基、2−メチルシクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、オクチル基、1,1−ジエチル−2−メチルプロピル基、2,5−ジメチルシクロヘキシル基、3,5−ジメチルシクロヘキシル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、1−メチル−1−プロピルブチル基、1,1,2,3,3−ペンタメチルブチル基、1,1−ジエチル−3,3−ジメチルブチル基、アダマンチル基、1,1−ジメチルオクチル基、1,1−ジプロピルブチル基、1,1−ジメチルデシル基、1,1−ジエチルオクチル基、1−ブチル−1−プロピルペンチル基などを例示することができる。本発明のビニレンジアミド錯体(1)を収率よく合成できる点で、R及びRが各々独立にC〜Cアルキル基であることが好ましく、第二級又は第三級のC〜Cアルキル基であることが更に好ましく、イソプロピル基、tert−ブチル基又はtert−ペンチル基であることが殊更好ましい。
及びRは水素原子又はC〜Cアルキル基を示し、C〜Cアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状のいずれのものでも良く、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロブチル基などを例示することができる。本発明のビニレンジアミド錯体(1)を収率よく合成できる点で、R及びRは各々独立に水素原子、メチル基又はエチル基が好ましく、とりわけ水素原子であることが好ましい。
で表されるC〜Cアルコキシ基は、直鎖状、分岐状又は環状のいずれでもよく、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロピルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、ブトキシ基、sec−ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、シクロブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、1,1−ジメチルプロピルオキシ基(tert−ペンチルオキシ基)、1,2−ジメチルプロピルオキシ基、2,2−ジメチルプロピルオキシ基(ネオペンチルオキシ基)、シクロペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、1,1−ジメチルブチルオキシ基、2,2−ジメチルブチルオキシ基、3,3−ジメチルブチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基などを挙げることができる。本発明のビニレンジアミド錯体(1)を収率よく合成できる点で、C〜Cアルコキシ基が好ましく、特に好ましい例としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロピルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、ブトキシ基、sec−ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、シクロブチルオキシ基などを挙げることができる。
で表されるジ(C〜Cアルキル)アミノ基のアルキル基は、直鎖状、分岐状又は環状のいずれでもよく、2つのC〜Cアルキル基は同一でも異なっていてもよい。ジ(C〜Cアルキル)アミノ基の例としては、ジメチルアミノ基、エチル(メチル)アミノ基、メチル(プロピル)アミノ基、イソプロピル(メチル)アミノ基、シクロプロピル(メチル)アミノ基、ブチル(メチル)アミノ基、イソブチル(メチル)アミノ基、sec−ブチル(メチル)アミノ基、tert−ブチル(メチル)アミノ基、シクロブチル(メチル)アミノ基、ペンチル(メチル)アミノ基、イソペンチル(メチル)アミノ基、メチル(ネオペンチル)アミノ基、tert−ペンチル(メチル)アミノ基、シクロペンチル(メチル)アミノ基、ヘキシル(メチル)アミノ基、シクロヘキシル(メチル)アミノ基、ジエチルアミノ基、エチル(プロピル)アミノ基、エチル(イソプロピル)アミノ基、シクロプロピル(エチル)アミノ基、ブチル(エチル)アミノ基、エチル(イソブチル)アミノ基、sec−ブチル(エチル)アミノ基、tert−ブチル(エチル)アミノ基、エチル(ペンチル)アミノ基、エチル(イソペンチル)アミノ基、エチル(ネオペンチル)アミノ基、エチル(tert−ペンチル)アミノ基、エチル(ヘキシル)アミノ基、シクロヘキシル(エチル)アミノ基、ジプロピルアミノ基、ブチル(プロピル)アミノ基、tert−ブチル(プロピル)アミノ基、ペンチル(プロピル)アミノ基、ヘキシル(プロピル)アミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ブチル(イソプロピル)アミノ基、tert−ブチル(イソプロピル)アミノ基、ペンチル(イソプロピル)アミノ基、ヘキシル(イソプロピル)アミノ基、ジブチルアミノ基、ジイソブチルアミノ基、ジ(sec−ブチル)アミノ基、ジペンチルアミノ基、ジヘキシルアミノ基、ジ(シクロヘキシル)アミノ基などを挙げることができる。本発明のビニレンジアミド錯体(1)を収率よく合成できる点で、ジ(C〜Cアルキル)アミノ基が好ましく、ジメチルアミノ基又はジエチルアミノ基が更に好ましい。
Qで表されるC〜Cメチレン基としては、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基及びヘキサメチレン基を挙げることができる。これらのメチレン基は、C〜Cアルキル基で置換されていてもよい。該C〜Cアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基を挙げることができる。本発明のビニレンジアミド錯体(1)を収率よく合成できる点で、Qはメチル基又はエチル基で置換されていてもよいエチレン基又はトリメチレン基であることが好ましい。
具体的な一般式(1)で示されるビニレンジアミド錯体としては、例えば(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−メトキシエチルオキソ)チタン(Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHCHOMe))、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−メトキシエチルオキソ)チタン(Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHOMe))、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−メトキシエチルオキソ)チタン(Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHOMe))、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−メトキシエチルオキソ)チタン(Ti(OctNCH=CHNOct)(OCHCHOMe))、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−エトキシエチルオキソ)チタン(Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHCHOEt))、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−エトキシエチルオキソ)チタン(Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHOEt))、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−エトキシエチルオキソ)チタン(Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHOEt))、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−エトキシエチルオキソ)チタン(Ti(OctNCH=CHNOct)(OCHCHOEt))、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−プロポキシエチルオキソ)チタン(Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHCHOPr))、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−プロポキシエチルオキソ)チタン(Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHOPr))、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−プロポキシエチルオキソ)チタン(Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHOPr))、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−プロポキシエチルオキソ)チタン(Ti(OctNCH=CHNOct)(OCHCHOPr))、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−イソプロポキシエチルオキソ)チタン(Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHCHPr))、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−イソプロポキシエチルオキソ)チタン(Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHPr))、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−イソプロポキシエチルオキソ)チタン(Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHPr))、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−イソプロポキシエチルオキソ)チタン(Ti(OctNCH=CHNOct)(OCHCHPr))、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−tert−ブトキシエチルオキソ)チタン(Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHCHBu))、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−tert−ブトキシエチルオキソ)チタン(Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHBu))、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−tert−ブトキシエチルオキソ)チタン(Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHBu))、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−tert−ブトキシエチルオキソ)チタン(Ti(OctNCH=CHNOct)(OCHCHBu))、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1−メチル−2−メトキシエチルオキソ)チタン(Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHMeCHOMe))、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1−メチル−2−メトキシエチルオキソ)チタン(Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHMeCHOMe))、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1−メチル−2−メトキシエチルオキソ)チタン(Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHMeCHOMe))、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1−メチル−2−メトキシエチルオキソ)チタン(Ti(OctNCH=CHNOct)(OCHMeCHOMe))、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1,1−ジメチル−2−メトキシエチルオキソ)チタン(Ti(PrNCH=CHNPr)(OCMeCHOMe))、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1,1−ジメチル−2−メトキシエチルオキソ)チタン(Ti(BuNCH=CHNBu)(OCMeCHOMe))、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1,1−ジメチル−2−メトキシエチルオキソ)チタン(Ti(PeNCH=CHNPe)(OCMeCHOMe))、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1,1−ジメチル−2−メトキシエチルオキソ)チタン(Ti(OctNCH=CHNOct)(OCMeCHOMe))、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(3−メトキシプロピルオキソ)チタン(Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHCHCHOMe))、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(3−メトキシプロピルオキソ)チタン(Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHCHOMe))、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(3−メトキシプロピルオキソ)チタン(Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHCHOMe))、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(3−メトキシプロピルオキソ)チタン(Ti(OctNCH=CHNOct)(OCHCHCHOMe))、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1−エチル−2−メトキシエチルオキソ)チタン(Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHEtCHOMe))、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1−エチル−2−メトキシエチルオキソ)チタン(Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHEtCHOMe))、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1−エチル−2−メトキシエチルオキソ)チタン(Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHEtCHOMe))、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1−エチル−2−メトキシエチルオキソ)チタン(Ti(OctNCH=CHNOct)(OCHEtCHOMe))、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−メトキシプロピルオキソ)チタン(Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHCH(OMe)CH)、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−メトキシプロピルオキソ)チタン(Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCH(OMe)CH)、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−メトキシプロピルオキソ)チタン(Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCH(OMe)CH)、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミ
ド−κN,N’)ビス(2−メトキシプロピルオキソ)チタン(Ti(OctNCH=CHNOct)(OCHCH(OMe)CH)、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−メトキシブチルオキソ)チタン(Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHCH(OMe)CHCH)、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−メトキシブチルオキソ)チタン(Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCH(OMe)CHCH)、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−メトキシブチルオキソ)チタン(Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCH(OMe)CHCH)、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−メトキシブチルオキソ)チタン(Ti(OctNCH=CHNOct)(OCHCH(OMe)CHCH)、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジエチルアミノ)エチルオキソ)チタン(Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHCHNEt)、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジエチルアミノ)エチルオキソ)チタン(Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHNEt)、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジエチルアミノ)エチルオキソ)チタン(Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHNEt)、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジエチルアミノ)エチルオキソ)チタン(Ti(OctNCH=CHNOct)(OCHCHNEt)、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジメチルアミノ)エチルオキソ)チタン(Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHCHNMe)、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジメチルアミノ)エチルオキソ)チタン(Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHNMe)、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジメチルアミノ)エチルオキソ)チタン(Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHNMe)、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジメチルアミノ)エチルオキソ)チタン(Ti(OctNCH=CHNOct)(OCHCHNMe)、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジエチルアミノ)プロピルオキソ)チタン(Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHCHCHNEt)、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジエチルアミノ)プロピルオキソ)チタン(Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHCHNEt)、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジエチルアミノ)プロピルオキソ)チタン(Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHCHNEt)、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジエチルアミノ)プロピルオキソ)チタン(Ti(OctNCH=CHNOct)(OCHCHCHNEt)、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジメチルアミノ)プロピルオキソ)チタン(Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHCHCHNMe)、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジメチルアミノ)プロピルオキソ)チタン(Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHCHNMe)、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジメチルアミノ)プロピルオキソ)チタン(Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHCHNMe)、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジメチルアミノ)プロピルオキソ)チタン(Ti(OctNCH=CHNOct)(OCHCHCHNMe)、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−メトキシエチルオキソ)シラン(Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCHOMe))、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−メトキシエチルオキソ)シラン(Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCHOMe))、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−メトキシエチルオキソ)シラン(Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCHOMe))、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−メトキシエチルオキソ)シラン(Si(OctNCH=CHNOct)(OCHCHOMe))、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−エトキシエチルオキソ)シラン(Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCHOEt))、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−エトキシエチルオキソ)シラン(Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCHOEt))、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−エトキシエチルオキソ)シラン(Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCHOEt))、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−エトキシエチルオキソ)シラン(Si(OctNCH=CHNOct)(OCHCHOEt))、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−プロポキシエチルオキソ)シラン(Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCHOPr))、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−プロポキシエチルオキソ)シラン(Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCHOPr))、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−プロポキシエチルオキソ)シラン(Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCHOPr))、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−プロポキシエチルオキソ)シラン(Si(OctNCH=CHNOct)(OCHCHOPr))、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−イソプロポキシエチルオキソ)シラン(Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCHPr))、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−イソプロポキシエチルオキソ)シラン(Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCHPr))、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−イソプロポキシエチルオキソ)シラン(Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCHPr))、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−イソプロポキシエチルオキソ)シラン(Si(OctNCH=CHNOct)(OCHCHPr))、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−tert−ブトキシエチルオキソ)シラン(Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCHBu))、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2
−tert−ブトキシエチルオキソ)シラン(Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCHBu))、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−tert−ブトキシエチルオキソ)シラン(Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCHBu))、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−tert−ブトキシエチルオキソ)シラン(Si(OctNCH=CHNOct)(OCHCHBu))、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1−メチル−2−メトキシエチルオキソ)シラン(Si(PrNCH=CHNPr)(OCHMeCHOMe))、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1−メチル−2−メトキシエチルオキソ)シラン(Si(BuNCH=CHNBu)(OCHMeCHOMe))、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1−メチル−2−メトキシエチルオキソ)シラン(Si(PeNCH=CHNPe)(OCHMeCHOMe))、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1−メチル−2−メトキシエチルオキソ)シラン(Si(OctNCH=CHNOct)(OCHMeCHOMe))、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1,1−ジメチル−2−メトキシエチルオキソ)シラン(Si(PrNCH=CHNPr)(OCMeCHOMe))、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1,1−ジメチル−2−メトキシエチルオキソ)シラン(Si(BuNCH=CHNBu)(OCMeCHOMe))、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1,1−ジメチル−2−メトキシエチルオキソ)シラン(Si(PeNCH=CHNPe)(OCMeCHOMe))、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1,1−ジメチル−2−メトキシエチルオキソ)シラン(Si(OctNCH=CHNOct)(OCMeCHOMe))、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(3−メトキシプロピルオキソ)シラン(Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCHCHOMe))、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(3−メトキシプロピルオキソ)シラン(Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCHCHOMe))、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(3−メトキシプロピルオキソ)シラン(Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCHCHOMe))、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(3−メトキシプロピルオキソ)シラン(Si(OctNCH=CHNOct)(OCHCHCHOMe))、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1−エチル−2−メトキシエチルオキソ)シラン(Si(PrNCH=CHNPr)(OCHEtCHOMe))、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1−エチル−2−メトキシエチルオキソ)シラン(Si(BuNCH=CHNBu)(OCHEtCHOMe))、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1−エチル−2−メトキシエチルオキソ)シラン(Si(PeNCH=CHNPe)(OCHEtCHOMe))、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1−エチル−2−メトキシエチルオキソ)シラン(Si(OctNCH=CHNOct)(OCHEtCHOMe))、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−メトキシプロピルオキソ)シラン(Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCH(OMe)CH)、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−メトキシプロピルオキソ)シラン(Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCH(OMe)CH)、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−メトキシプロピルオキソ)シラン(Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCH(OMe)CH)、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−メトキシプロピルオキソ)シラン(Si(OctNCH=CHNOct)(OCHCH(OMe)CH)、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−メトキシブチルオキソ)シラン(Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCH(OMe)CHCH)、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−メトキシブチルオキソ)シラン(Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCH(OMe)CHCH)、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−メトキシブチルオキソ)シラン(Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCH(OMe)CHCH)、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−メトキシブチルオキソ)シラン(Si(OctNCH=CHNOct)(OCHCH(OMe)CHCH)、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジエチルアミノ)エチルオキソ)シラン(Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCHNEt)、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジエチルアミノ)エチルオキソ)シラン(Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCHNEt)、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジエチルアミノ)エチルオキソ)シラン(Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCHNEt)、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジエチルアミノ)エチルオキソ)シラン(Si(OctNCH=CHNOct)(OCHCHNEt)、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジメチルアミノ)エチルオキソ)シラン(Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCHNMe)、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジメチルアミノ)エチルオキソ)シラン(Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCHNMe)、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジメチルアミノ)エチルオキソ)シラン(Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCHNMe)、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジメチルアミノ)エチルオキソ)シラン(Si(OctNCH=CHNOct)(OCHCHNMe)、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジエチルアミノ)プロピルオキソ)シラン(Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCHCHNEt)、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジエチルアミノ)プロピルオキソ)シラン(Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCHCHNEt)、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジエチルアミノ)プロピルオキソ)シラン(Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCHCHNEt)、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジエチルアミノ)プロピルオキソ)シラン(Si
OctNCH=CHNOct)(OCHCHCHNEt)、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジメチルアミノ)プロピルオキソ)シラン(Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCHCHNMe)、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジメチルアミノ)プロピルオキソ)シラン(Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCHCHNMe)、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジメチルアミノ)プロピルオキソ)シラン(Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCHCHNMe)、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジメチルアミノ)プロピルオキソ)シラン(Si(OctNCH=CHNOct)(OCHCHCHNMe)等が挙げられ、その中でもTi(PrNCH=CHNPr)(OCHCHOMe)、Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHOMe)、Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHOMe))、Ti(OctNCH=CHNOct)(OCHCHOMe)、Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHCHOEt)、Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHOEt)、Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHOEt)、Ti(OctNCH=CHNOct)(OCHCHOEt)、Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHCHOPr)、Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHOPr)、Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHOPr)、Ti(OctNCH=CHNOct)(OCHCHOPr)、Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHCHPr)、Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHPr)、Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHPr)、Ti(OctNCH=CHNOct)(OCHCHPr)、Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHCHBu)、Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHBu)、Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHBu)、Ti(OctNCH=CHNOct)(OCHCHBu)、Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHMeCHOMe)、Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHMeCHOMe)、Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHMeCHOMe)、Ti(OctNCH=CHNOct)(OCHMeCHOMe)、Ti(PrNCH=CHNPr)(OCMeCHOMe)、Ti(BuNCH=CHNBu)(OCMeCHOMe)、Ti(PeNCH=CHNPe)(OCMeCHOMe)、Ti(OctNCH=CHNOct)(OCMeCHOMe)、Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHCHCHOMe)、Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHCHOMe)、Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHCHOMe)、Ti(OctNCH=CHNOct)(OCHCHCHOMe)、Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHCHNEt、Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHNEt、Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHNEt、Ti(OctNCH=CHNOct)(OCHCHNEt、Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHCHNMe、Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHNMe、Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHNMe、Ti(OctNCH=CHNOct)(OCHCHNMe、Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCHOMe)、Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCHOMe)、Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCHOMe))、Si(OctNCH=CHNOct)(OCHCHOMe)、Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCHOEt)、Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCHOEt)、Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCHOEt)、Si(OctNCH=CHNOct)(OCHCHOEt)、Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCHOPr)、Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCHOPr)、Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCHOPr)、Si(OctNCH=CHNOct)(OCHCHOPr)、Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCHPr)、Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCHPr)、Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCHPr)、Si(OctNCH=CHNOct)(OCHCHPr)、Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCHBu)、Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCHBu)、Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCHBu)、Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCHCHOMe)、Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCHCHOMe)、Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCHCHOMe)、Si(OctNCH=CHNOct)(OCHCHCHOMe)、Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCHNEt、Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCHNEt、Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCHNEt、Si(OctNCH=CHNOct)(OCHCHNEt、Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCHNMe、Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCHNMe、Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCHNMe、Si(OctNCH=CHNOct)(OCHCHNMe等が好ましく、T
i(PrNCH=CHNPr)(OCHCHOMe)、Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHOMe)、Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHOMe))、Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHCHOEt)、Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHOEt)、Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHOEt)、Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHOPr)、Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHOPr)、Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHCHPr)、Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHPr)、Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHPr)、Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHCHBu)、Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHBu)、Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHBu)、Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHMeCHOMe)、Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHMeCHOMe)、Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHMeCHOMe)、Ti(PrNCH=CHNPr)(OCMeCHOMe)、Ti(BuNCH=CHNBu)(OCMeCHOMe)、Ti(PeNCH=CHNPe)(OCMeCHOMe)、Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHCHCHOMe)、Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHCHOMe)、Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHCHOMe)、Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHCHNEt、Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHNEt、Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHNEt、Ti(PrNCH=CHNPr)(OCHCHNMe、Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHNMe、Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHNMe、Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCHOMe)、Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCHOMe)、Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCHOMe))、Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCHOEt)、Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCHOEt)、Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCHOEt)、Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCHOPr)、Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCHOPr)、Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCHOPr)、Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCHPr)、Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCHPr)、Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCHPr)、Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCHBu)、Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCHBu)、Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCHBu)、Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCHCHOMe)、Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCHCHOMe)、Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCHCHOMe)等が更に好ましい。((Octは1,1,3,3−テトラメチルブチル基を示す。)。
次に、本発明のビニレンジアミド錯体(1)の製造方法について説明する。製造方法1は、下式に示したテトラアルコキシド(2)とビニレンジアミドアルカリ金属塩(3)との反応により、ビニレンジアミド錯体(1)を製造する方法である。
Figure 2013067609
(式中、M、Q及びR〜Rは一般式(1)のM、Q及びR〜Rと同意義を表す。Mはアルカリ金属原子を表す。)
製造方法1で用いられるテトラアルコキシド(2)としては、市販品をそのまま用いることができる。また、例えばD.C.Bradleyら著、「Alkoxo and Aryloxo Derivatives of Metals」、第1版、ACADEMIC PRESS、4−51ページ(2001年)など公知文献に記載の方法に準じて製造したテトラアルコキシド(2)を用いることができる。
具体的なテトラアルコキシド(2)としては、例えばテトラキス(2−メトキシエチルオキソ)チタン(Ti(OCHCHOMe))、テトラキス(2−エトキシエチルオキソ)チタン(Ti(OCHCHOEt))、テトラキス(2−プロポキシエチルオキソ)チタン(Ti(OCHCHOPr))、テトラキス(2−イソプロポキシエチルオキソ)チタン(Ti(OCHCHPr))、テトラキス(2−tert−ブトキシエチルオキソ)チタンTi(OCHCHBu))、テトラキス(1−メチル−2−メトキシエチルオキソ)チタン(Ti(OCHMeCHOMe))、テトラキス(1,1−ジメチル−2−メトキシエチルオキソ)チタン(Ti(OCMeCHOMe))、テトラキス(3−メトキシプロピルオキソ)チタン(Ti(OCHCHCHOMe))、テトラキス(1−エチル−2−メトキシエチルオキソ)チタン(Ti(OCHEtCHOMe))、テトラキス(2−メトキシプロピルオキソ)チタン(Ti(OCHCH(OMe)CH)、テトラキス(2−メトキシブチルオキソ)チタン(Ti(OCHCH(OMe)CHCH)、テトラキス(2−(ジエチルアミノ)エチルオキソ)チタン(Ti(OCHCHNEt)、テトラキス(2−(ジメチルアミノ)エチルオキソ)チタン(Ti(OCHCHNMe)、テトラキス(2−(ジエチルアミノ)プロピルオキソ)チタン(Ti(OCHCHCHNEt)、テトラキス(2−(ジメチルアミノ)プロピルオキソ)チタン(Ti(OCHCHCHNMe)、テトラキス(2−メトキシエチルオキシ)シラン(Si(OCHCHOMe))、テトラキス(2−エトキシエチルオキシ)シラン(Si(OCHCHOEt))、テトラキス(2−プロポキシエチルオキシ)シラン(Si(OCHCHOPr))、テトラキス(2−イソプロポキシエチルオキシ)シラン(Si(OCHCHPr))、テトラキス(2−tert−ブトキシエチルオキシ)シランSi(OCHCHBu))、テトラキス(1−メチル−2−メトキシエチルオキシ)シラン(Si(OCHMeCHOMe))、テトラキス(1,1−ジメチル−2−メトキシエチルオキシ)シラン(Si(OCMeCHOMe))、テトラキス(3−メトキシプロピルオキシ)シラン(Si(OCHCHCHOMe))、テトラキス(1−エチル−2−メトキシエチルオキシ)シラン(Si(OCHEtCHOMe))、テトラキス(2−メトキシプロピルオキシ)シラン(Si(OCHCH(OMe)CH)、テトラキス(2−メトキシブチルオキシ)シラン(Si(OCHCH(OMe)CHCH)、テトラキス(2−(ジエチルアミノ)エチルオキシ)シラン(Si(OCHCHNEt)、テトラキス(2−(ジメチルアミノ)エチルオキシ)シラン(Si(OCHCHNMe)、テトラキス(2−(ジエチルアミノ)プロピルオキシ)シラン(Si(OCHCHCHNEt)、テトラキス(2−(ジメチルアミノ)プロピルオキシ)シラン(Si(OCHCHCHNMe)などを挙げることが出来、その中でもTi(OCHCHOMe)、Ti(OCHCHOEt)、Ti(OCHCHOPr)、Ti(OCHCHPr)、Ti(OCHCHBu))、Ti(OCHMeCHOMe)、Ti(OCMeCHOMe)、Ti(OCHCHCHOMe)、Ti(OCHCH(OMe)CH、Ti(OCHCHNEt、Ti(OCHCHNMe、Si(OCHCHOMe)、Si(OCHCHOEt)、Si(OCHCHOPr)、Si(OCHCHPr)、Si(OCHCHBu)、Si(OCHCHCHOMe))、Si(OCHCHNEt、Si(OCHCHNMe等が好ましい。
ビニレンジアミドアルカリ金属塩(3)およびその合成原料であるN,N’−ジアルキル−1,4−ジアザ−1,3−ブタジエン(RN=CRCR=NR)は、例えばJournal of the American Chemical Society、第120巻,12714ページ(1998年)やJournal of Organometallic Chemistry、第301巻、183ページ(1986年)などに記載の方法に準じて製造することができる。アルカリ金属原子Mとしては、リチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子などを例示することができる。ビニレンジアミド錯体(1)の収率が良い点で、Mはリチウム原子又はナトリウム原子であることが好ましく、リチウム原子が殊更好ましい。
具体的なビニレンジアミドアルカリ金属塩(3)としては、例えば(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド)ジリチウム、(N,N’−ジ−イソプロピル−1,2−ビニレンジアミド)ジナトリウム、(N,N’−ジ−イソプロピル−1,2−ビニレンジアミド)ジカリウム、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド)ジリチウム、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド)ジナトリウム、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド)ジカリウム、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド)ジリチウム、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド)ジナトリウム、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド)ジカリウム、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド)ジリチウム、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド)ジナトリウム、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド)ジカリウムなどを挙げることが出来、その中でも(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド)ジリチウム、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド)ジリチウム、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド)ジリチウム等が好ましい。
製造方法1は、ビニレンジアミド錯体(1)の収率が良い点で、不活性ガス雰囲気下で実施するのが好ましい。不活性ガスとしては、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴンなどを例示することができる。ビニレンジアミド錯体(1)の収率が良い点で、窒素又はアルゴン雰囲気下で製造方法1を実施するのが好ましい。
また製造方法1は、ビニレンジアミド錯体(1)の収率が良い点で、有機溶媒中で実施することが好ましい。用いることができる有機溶媒としては、反応を阻害することがない有機溶媒であれば制限はない。用いることができる溶媒の例としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、シクロペンチルエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテルなどのエーテル溶媒などを例示することができ、これらを単独で用いても良く、二種類以上を任意の比率で混合して用いても良い。ビニレンジアミド錯体(1)の収率が良い点で、テトラヒドロフラン、ジイソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテルなどのエーテル溶媒と、ヘキサン、ヘプタンなどの炭化水素溶媒を混合して用いるのが好ましい。製造方法1では溶媒の使用量に特に制限はなく、適宜選択された量の溶媒を用いることにより収率良くビニレンジアミド錯体(1)を製造することができる。
テトラアルコキシド(2)とビニレンジアミドアルカリ金属塩(3)のモル比には制限はなく、テトラアルコキシドの転化率が良好である点で、テトラアルコキシド(2):ビニレンジアミドアルカリ金属塩(3)のモル比が1:1から1:1.5の範囲内が好ましい。
製造方法1の反応温度及び反応時間には特に限定はなく、好ましくは−80℃から200℃、10分から120時間の範囲の中から、更に好ましくは−20℃から120℃、1時間から48時間の範囲の中から適宜選択することによって、収率よくビニレンジアミド錯体(1)を製造することができる。
製造方法1によって製造したビニレンジアミド錯体(1)は、必要に応じてろ過、抽出、蒸留、昇華、結晶化などの一般的な精製方法を適宜選んで用いることにより精製することができる。
次に、製造方法2について説明する。製造方法2は、下式に示したビス(ジアルキルアミド)チタン錯体(4)とアルコール(5)との反応により、一般式(1)におけるMがチタン原子であるビニレンジアミドチタン錯体(1−Ti)を製造する方法である。
Figure 2013067609
(式中、Q及びR〜Rは一般式(1)のQ及びR〜Rと同意義を表す。RはC〜Cアルキル基を表す。)
ビス(ジアルキルアミド)チタン錯体(4)は、特開2007−153872号公報及び特開2011−88851号公報に記載の方法に準じて製造することができる。Rの定義について説明する。Rで表されるC〜Cのアルキル基としては、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよく、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロブチル基、tert−ペンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1,3−ジメチルブチル基などを例示することができる。ビニレンジアミドチタン錯体(1−Ti)の収率が良い点で、メチル基又はエチル基が好ましい。
具体的な一般式(4)で示されるビス(ジアルキルアミド)錯体としては(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(ジメチルアミド)チタン(Ti(PrNCH=CHNPr)(NMe)、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(ジメチルアミド)チタン(Ti(BuNCH=CHNBu)(NMe)、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(ジメチルアミド)チタン(Ti(PeNCH=CHNPe)(NMe)、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(ジメチルアミド)チタン(Ti(OctNCH=CHNOct)(NMe)、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(ジエチルアミド)チタン(Ti(PrNCH=CHNPr)(NEt)、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(ジエチルアミド)チタン(Ti(BuNCH=CHNBu)(NEt)、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(ジエチルアミド)チタン(Ti(PeNCH=CHNPe)(NEt)、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(ジエチルアミド)チタン(Ti(OctNCH=CHNOct)(NEt)、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(エチルメチルアミド)チタン(Ti(PrNCH=CHNPr)(NEtMe))、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(エチルメチルアミド)チタン(Ti(BuNCH=CHNBu)(NEtMe))、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(エチルメチルアミド)チタン(Ti(PeNCH=CHNPe)(NEtMe))、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(エチルメチルアミド)チタン(Ti(OctNCH=CHNOct)(NEtMe))、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(ブチルメチルアミド)チタン(Ti(PrNCH=CHNPr)(NBuMe))、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(ブチルメチルアミド)チタン(Ti(BuNCH=CHNBu)(NBuMe))、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(ブチルメチルアミド)チタン(Ti(PeNCH=CHNPe)(NBuMe))、(N,N’−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(ブチルメチルアミド)チタン(Ti(OctNCH=CHNOct)(NBuMe))等が挙げられ、その中でもTi(BuNCH=CHNBu)(NMe、Ti(PeNCH=CHNPe)(NMe、Ti(OctNCH=CHNOct)(NMe等が好ましい。
一般式(5)で示されるアルコールとしては、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−プロポキシエタノール、2−イソプロポキシエタノール、2−tert−ブトキシエタノール、1−メチル−2−メトキシエタノール、3−メトキシプロパノール、3−エトキシプロパノール、4−メトキシブタノール、5−メトキシペンチルアルコール、6−メトキシヘキシルアルコール、1−エチル−2−メトキシエタノール、2−メトキシプロプロパノール、2−メトキシブタノール、3−メトキシブタノール、2−(ジエチルアミノ)エタノール、2−(ジメチルアミノ)エタノール、2−(ジエチルアミノ)プロパノール、2−(エチルメチルアミノ)エタノール、2−(ジイソプロピルアミノ)エタノール、2−(ジブチルアミノ)エタノール、2−(ジペンチルアミノ)エタノール、2−(ジヘキシルアミノ)エタノール、2−(ジメチルアミノ)プロパノール、4−ジメチルアミノブタノール、5−(ジメチルアミノ)ペンチルアルコール、6−(ジメチルアミノ)ヘキシルアルコール、1,1−ジメチル−2−メトキシエタノール、1,1−ジメチル−2−(ジメチルアミノ)エタノール、1,1−ジメチル−2−(ジエチルアミノ)エタノール等を例示することが出来、その中でも2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−プロポキシエタノール、2−イソプロポキシエタノール、2−tert−ブトキシエタノール、1−メチル−2−メトキシエタノール、3−メトキシプロパノール、3−エトキシプロパノール、1−エチル−2−メトキシエタノール、2−メトキシプロプロパノール、2−メトキシブタノール、2−(ジエチルアミノ)エタノール、2−(ジメチルアミノ)エタノール、2−(ジエチルアミノ)プロパノール、2−(ジメチルアミノ)プロパノール、1,1−ジメチル−2−メトキシエタノール、1,1−ジメチル−2−(ジメチルアミノ)エタノール等が好ましく、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、3−メトキシプロパノール、3−エトキシプロパノール、2−(ジメチルアミノ)エタノール、1,1−ジメチル−2−メトキシエタノール、1,1−ジメチル−2−(ジメチルアミノ)エタノール等が殊更好ましい。
また製造方法2は、ビニレンジアミドチタン錯体(1−Ti)の収率が良い点で、不活性ガス雰囲気下で実施するのが好ましい。不活性ガスとしては、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴンなどを例示することができる。ビニレンジアミドチタン錯体(1−Ti)の収率が良い点で、窒素又はアルゴン雰囲気下で製造方法2を実施するのが好ましい。
さらに製造方法2は、ビニレンジアミドチタン錯体(1−Ti)の収率が良い点で、有機溶媒中で実施することが好ましい。用いることができる有機溶媒としては、反応を阻害することがない有機溶媒であれば制限はない。用いることができる溶媒の例としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、シクロペンチルエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテルなどのエーテル溶媒などを例示することができ、これらを単独で用いても良く、二種類以上を任意の比率で混合して用いても良い。ビニレンジアミドチタン錯体(1−Ti)の収率が良い点で、ヘキサン、ヘプタンなどの炭化水素溶媒を単独で用いること又はヘキサン、ヘプタンなどの炭化水素溶媒とテトラヒドロフランなどのエーテル溶媒を混合して用いることが好ましい。製造方法2では溶媒の使用量に特に制限はなく、適宜選択された量の溶媒を用いることにより収率良くビニレンジアミドチタン錯体(1−Ti)を製造することができる。
さらに製造方法2では、ビニレンジアミドチタン錯体(1−Ti)の収率が良い点で、ビス(ジアルキルアミド)チタン錯体(4)とアルコール(5)を、好ましくは1:1.8〜1:2.2の範囲のモル比、さらに好ましくは1:1.9〜1:2.1の範囲のモル比で反応させる。
製造方法2の反応温度及び反応時間には特に限定はなく、好ましくは−80℃から100℃、10分から120時間の範囲の中から、更に好ましくは−70℃から50℃、1時間から24時間の範囲の中から適宜選択することによって、収率よくビニレンジアミドチタン錯体(1−Ti)を製造することができる。
製造方法2によって製造したビニレンジアミドチタン錯体(1−Ti)は、必要に応じてろ過、抽出、蒸留、昇華、結晶化などの一般的な精製方法を適宜選んで用いることにより精製することができる。
次に、本発明の製膜用材料について説明する。本発明の製膜用材料は、一般式(1)で示されるビニレンジアミド錯体を、酸素ガス、空気、オゾン、水及び過酸化水素からなる群より選ばれる一種類以上の酸化剤と反応させることにより製造される製膜用材料である。
ビニレンジアミド錯体(1)と酸化剤との反応は、溶媒中または溶媒無のいずれでも実施することができる。有機溶媒中で実施する場合、用いることができる有機溶媒としては、反応に害を及ぼさないものであれば制限はなく、例えばペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、オクタンなどのアルカン系溶媒、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、トリフルオロメチルベンゼンなどのベンゼン系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、シクロペンチルエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1,3−プロパンジオールジメチルエーテル、1,2−ブタンジオールジメチルエーテル、1,3−ブタンジオールジメチルエーテル、1,4−ブタンジオールジメチルエーテル、2,3−ブタンジオールジメチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒などを示すことができる。これらのうち一種類を単独で用いても良く、二種類以上の有機溶媒を任意の比率で混合して用いても良い。
電気特性や光学特性が良好なチタン酸化物膜又はケイ素酸化物が得られる点で、アルカン系溶媒又はエーテル系溶媒が好ましい。有機溶媒の使用量には制限はなく、反応の時間効率が良い点でビニレンジアミド錯体(1)10グラムに対して有機溶媒を20mL以下用いるのが好ましく、10mL以下用いるのが更に好ましい。
本発明の製造方法で用いることができる酸化剤としては、酸素ガス、空気、オゾン、水及び過酸化水素を挙げることができる。これらのうち一種類を単独で用いても良く、二種類以上を任意の比率で混合して用いても良い。ビニレンジアミド錯体(1)との反応の時間効率が良い点で、酸素ガス、空気または水を用いるのが好ましい。
ビニレンジアミド錯体(1)と酸化剤のモル比については、電気特性や光学特性が良好なチタン酸化物膜又はケイ素酸化膜が得られる点で、ビニレンジアミド錯体(1)1モルに対して等モル以上の酸化剤を反応させるのが好ましい。酸化剤が酸素ガス又は空気の場合には、ビニレンジアミド錯体(1)1モルに対して5倍モル以上の酸素分子を反応させることが更に好ましい。
ビニレンジアミド錯体(1)と酸化剤を反応させるときには、必要に応じてヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、窒素ガスなどの不活性ガスを反応雰囲気として用いることができる。不活性ガスを用いる場合であって、酸化剤が酸素ガスや空気などの気体のとき、酸化剤と不活性ガスの混合比には特に制限はなく、好ましくは酸化剤:不活性ガスの体積比を1:99から99:1の範囲、更に好ましくは20:80から80:20の範囲から適宜選んで用いることによって、電気特性や光学特性が良好なチタン酸化物膜又はケイ素酸化物膜を製造することができる。
ビニレンジアミド錯体(1)と酸化剤の反応温度には特に制限はなく、ビニレンジアミド錯体(1)や酸化剤の種類に応じて適宜選択された温度で反応を実施することによって、製膜用材料を製造することができる。電気特性や光学特性が良好なチタン酸化物膜又はケイ素酸化物膜を製造することができる点で、−30℃から350℃の範囲が典型的な反応温度であり、0℃から120℃の範囲が好ましく、10℃から80℃の範囲が更に好ましい。
製造された製膜用材料は、必要に応じて濃縮、結晶化、抽出などの一般的な精製方法を用いることによって精製することも出来る。
電気伝導度などの電気特性や屈折率などの光学特性が良好なチタン酸化物膜又はケイ素酸化物膜を作製することができる点で、ビニレンジアミド錯体(1)と酸化剤を反応させた後、分子内に2個以上の酸素原子を含むアルコールに溶解させて溶液させ、その後加熱することにより得られる製膜用材料であることが好ましい。
該アルコールとしては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノールなどのセルソルブ類、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,3−ノナンジオール、1,9−ノナンジオール、1,2−デカンジオール、1,10−デカンジオール、2,7−ジメチル−3,6−オクタンジオール、2,2−ジブチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ドデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,2−テトラデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1−ヒドロキシメチル−2−(2−ヒドロキシエチル)シクロヘキサン、1−ヒドロキシ−2−(3−ヒドロキシプロピル)シクロヘキサン、1−ヒドロキシ−2−(2−ヒドロキシエチル)シクロヘキサン、1−ヒドロキシメチル−2−(2−ヒドロキシエチル)ベンゼン、1−ヒドロキシメチル−2−(3−ヒドロキシプロピル)ベンゼン、1−ヒドロキシ−2−(2−ヒドロキシエチル)ベンゼン、1,2−ベンジルジメチロール、1,3−ベンジルジメチロール、1,2−シクロヘキサンジオール,1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオールなどのジオール類、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、3−メチル−1,3,5−ペンタントリオールなどのトリオール類、及び1,3,5,7−シクロオクタンテトラオールなどのテトラオール類などを例示することができる。電気伝導度などの電気特性や屈折率などの光学特性が良好なチタン酸化物膜又はケイ素酸化物膜を作製することができる点で、セルソルブ類が好ましく、エチレングリコールモノメチルエーテルが殊更好ましい。
本発明の製膜用材料溶液は、上記製膜用材料及び有機溶媒を含むことを特徴とする。
用いることができる有機溶媒としては、アルコール類、炭化水素類、エーテル類、ケトン類、カルボン酸及びエステル類を挙げることができる。
アルコール類としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、sec−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、tert−ペンンチルアルコール、シクロペンチルアルコール、ヘキサノール、シクロヘキシルアルコール、オクタノールなどのモノオール類や、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノールなどのセルソルブ類、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,3−ノナンジオール、1,9−ノナンジオール、1,2−デカンジオール、1,10−デカンジオール、2,7−ジメチル−3,6−オクタンジオール、2,2−ジブチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ドデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,2−テトラデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1−ヒドロキシメチル−2−(2−ヒドロキシエチル)シクロヘキサン、1−ヒドロキシ−2−(3−ヒドロキシプロピル)シクロヘキサン、1−ヒドロキシ−2−(2−ヒドロキシエチル)シクロヘキサン、1−ヒドロキシメチル−2−(2−ヒドロキシエチル)ベンゼン、1−ヒドロキシメチル−2−(3−ヒドロキシプロピル)ベンゼン、1−ヒドロキシ−2−(2−ヒドロキシエチル)ベンゼン、1,2−ベンジルジメチロール、1,3−ベンジルジメチロール、1,2−シクロヘキサンジオール,1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオールなどのジオール類、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、3−メチル−1,3,5−ペンタントリオールなどのトリオール類、及び1,3,5,7−シクロオクタンテトラオールなどのテトラオール類などを例示することができる。
炭化水素類としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレンなどを例示することができる。
エーテル類としては、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、シクロペンチルエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1,3−プロパンジオールジメチルエーテル、1,2−ブタンジオールジメチルエーテル、1,3−ブタンジオールジメチルエーテル、1,4−ブタンジオールジメチルエーテル、2,3−ブタンジオールジメチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、テトラヒドロフラン、酢酸2−メトキシエチル、酢酸3−メトキシプロピルなどを例示することができる。
ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルジイソプロピルケトン、tert−ブチルメチルケトン、アセチルアセトン、ジアセチルなどを例示することができる。
カルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、マロン酸、シュウ酸などを例示することができる。
エステル類としては、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸イソプロピルなどのギ酸エステル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピルなどの酢酸エステル、γ−ブチロラクトンなどの環状エステルなどを例示することができる。
また、これらの有機溶媒のうち、任意の二種類以上を任意の割合で混合して用いても良い。
基板に塗布する際の潤滑性が良い点で好ましい有機溶媒としては、エステル類及びアルコール類を挙げることができ、酢酸エステルやセルソルブ類が更に好ましく、酢酸エチルやエチレングリコールモノメチルエーテルが殊更好ましい。
また、製膜用材料の溶解性が良い点で、エーテル類及びケトン類が好ましく、テトラヒドロフラン、γ−ブチロラクトン又はプロピレングリコールモノメチルアセテートが殊更好ましい。
本発明の製膜用材料溶液には、必要に応じてレベリング剤、消泡剤、増粘剤、レオロジー調整剤などの調整剤を添加しても良い。
レベリング剤としては、フッ素系界面活性剤、シリコーン、有機変性ポリシロキサン、アクリル樹脂、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸sec−ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、アクリル酸アリル、メタクリル酸アリル、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸ベンジル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシルなどを例示することができる。
消泡剤としては、シリコーン、界面活性剤、ポリエーテル、高級アルコール、グリセリン高級脂肪酸エステル、グリセリン酢酸高級脂肪酸エステル、グリセリン乳酸高級脂肪酸エステル、グリセリンクエン酸高級脂肪酸エステル、グリセリンコハク酸高級脂肪酸エステル、グリセリンジアセチル酒石酸高級脂肪酸エステル、グリセリン酢酸エステル、ポリグリセリン高級脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステルなどを例示することができる。
増粘剤としては、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、ポリエチレングリコール、ポリウレタン、水添加ヒマシ油、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、オクチル酸アルミニウム、脂肪酸アマイド、酸化ポリエチレン、デキストリン脂肪酸エステル、ジベンジリデンソルビトール、植物油系重合油、表面処理炭酸カルシウム、有機ベントナイト、シリカ、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダ、カゼイン、カゼイン酸ソーダ、キサンタンゴム、ポリエーテルウレタン変性物、ポリ(アクリル酸−アクリル酸エステル)、モンモリロナイトなどを例示することができる。
レオロジー調整剤としては、酸化ポリオレフィンアマイト、脂肪酸アマイド系、酸化ポリオレフィン系、ウレア変性ウレタン、メチレンジイソシアナト、トリメチレンジイソシアナト、テトラメチレンジイソシアナト、ヘキサメチレンジイソシアナト、ω,ω’ジプロピルエーテルジイソシアナト、チオジプロピルジイソシアナト、シクロヘキシル−1,4−ジイソシアナト、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアナト、1,5−ジメチル−2,4−ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン、1,5−ジメチル−2,4−ビス(ω−イソシアナトエチル)ベンゼン、1,3,5−トリメチル−2,4−ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン、1,3,5−トリエチル−2,4−ビス(イソシアナトメチル)ベンゼンなどを例示することができる。
製膜用材料溶液中の製膜用材料の濃度は、製膜用材料や有機溶媒の種類に応じて適宜選択される。例えば、有機溶媒がエチレングリコールモノメチルエーテルの場合、製膜用材料の濃度は任意であり、0.1wt%以上33wt%以下の濃度であることがチタン酸化物膜又はケイ素酸化物膜の厚みを制御しやすい点で好ましい。
また本発明の製膜用材料溶液は、一種類の製膜用材料を有機溶媒に溶解させて用いる以外に、二種類以上の製膜用材料を有機溶媒に溶解させて用いることができる。二種類以上の製膜用材料を用いることにより、光学特性の異なるチタン酸化物膜又はケイ素酸化物膜の薄膜を作製することができる。
また本発明の製膜用材料溶液は、公知物質の製膜用材料溶液と共に用いることにより、複合酸化物の薄膜を作製することができる。例えば典型元素や遷移金属などとの複合酸化物を作製することが出来る。更に具体的には、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ラジウム、スカンジウム、イットリウム、ランタノイド元素、アクチノイド元素、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、テクネチウム、レニウム、鉄、ルテニウム、オスミウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、白金、銅、銀、金、亜鉛、カドミウム、水銀、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、炭素、ゲルマニウム、スズ、鉛、リン、ヒ素、アンチモン、ビスマス、硫黄、セレン、テルル、ポロニウムなどを含有する複合酸化物の薄膜を作製することが出来る。チタンシリカート膜を作製することも可能であり、窒素原子やハロゲン原子を含有する薄膜を作製することも出来る。
チタン酸化物膜又はケイ素酸化物膜の作製方法について説明する。
チタン酸化物膜又はケイ素酸化物膜の作製方法は、製膜用材料溶液を基板表面に塗布し、該基板を熱処理及び/又は紫外線照射処理することにより作製する方法である。
製膜用材料溶液を基板の表面に塗布する方法としては、湿式法による薄膜作製プロセスにおいて一般的な方法を用いることができる。具体的には、スピンコーティング法、ディップコーティング法、スプレーコーティング法、フローコーティング法、ロールコーティング法、カーテンコーティング法、バーコーティング法、超音波コーティング法、スクリーン印刷法、刷毛塗り、スポンジ塗りなどを例示することができる。コストメリットが高く、良好なチタン酸化物膜又はケイ素酸化物膜を作製できる点で、スピンコーティング法、ディップコーティング法、スプレーコーティング法、バーコーティング法が好ましい。
本発明のチタン酸化物膜又はケイ素酸化物膜の作製方法で用いることができる基板の種類は特に限定はなく、例えばポリイミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ABS樹脂、AAS樹脂、ポリ塩化ビニール樹脂、ポリエチレンナフタレートなどの樹脂基板、及びこれらを複合した複合樹脂基板を用いることができる。また、ガラス、石英、陶器等のセラミックス、ケイ素、各種金属、各種金属酸化物膜、及びこれらの複合材などの無機基板を用いることができる。樹脂基板と無機基板を組み合わせた複合基板を用いることもできる。
熱処理の温度には特に限定はなく、使用する基板の熱変形温度以下が好ましい。また本発明の作製方法を用いることによって、低い温度の熱処理でもチタン酸化物膜又はケイ素酸化物膜を作製することが可能である。低い温度として具体的には20℃以上1000℃以下の範囲が好ましく、20℃以上700℃以下の範囲が更に好ましく、20℃以上400℃以下の範囲が更に好ましく、20℃以上200℃以下の範囲が殊更好ましい。
熱処理時間は特に限定はなく、必要十分な熱処理を施すことができる点で1分から5時間の範囲内が好ましく、1分から30分の範囲内がさらに効率的で好ましい。
紫外線照射処理をする場合、その雰囲気には特に限定はなく、例えば空気、酸素ガス、窒素ガス、水素ガス、アルゴン、ネオン、ヘリウムなどのガスを雰囲気として用いることができる。これらのガスを雰囲気として用いずに、真空中で紫外線照射処理することもできる。紫外線の照射波長には特に限定はなく、好ましくは200nmから400nmの範囲から、更に好ましくは250nmから400nmの範囲から、基板に影響を与えない波長を適宜選択することによって、電気特性や光学特性が良好なチタン酸化物膜又はケイ素酸化膜を作製することができる。紫外線の照度は特に限定はなく、好ましくは100mJ/cm以上、さらに好ましくは500mJ/cm以上である。なお、マスク基板を介して紫外線照射して得られたIV族金属酸化物膜は、エッチングなどの後処理により解像度の高い細線パターンを形成することもできる。
熱処理と紫外線照射処理の両方を施す場合、その順序には特に限定はなく、電気特性や光学特性が良好なチタン酸化物膜又はケイ素酸化物膜を作製することができる点で、紫外線照射処理を先に実施した後、熱処理を実施するのが好ましい。その時の紫外線の波長は200nmから400nmが好ましく、かつ熱処理の温度は20℃以上200℃以下が好ましい。
本発明のチタン酸化物膜又はケイ素酸化物膜の作製方法によって、一層膜だけでなく二層膜以上の多層膜の作製も可能である。多層膜を作製するには、一層ずつ塗布して熱処理及び/又は紫外線照射処理する方法を繰り返す順次積層方法、及び塗布を繰り返して多層を形成した後、一度に熱処理及び/又は紫外線照射処理する積層方法とも可能である。
本発明によって作製されるチタン酸化物膜及びケイ素酸化物膜は、例えばタッチパネルなどの反射防止膜、太陽電池などの透明導電膜、ハードコート材、ガラス等の傷補修材、ガスバリア材、光触媒性部材などとして用いることができる。具体的な工業製品の例としては、テレビ、ラジオ、コンピュータ、あるいは携帯電話等の電化製品、建築用内外装材、車両、船舶、航空機等の内外装材、ガラス繊維、ガラス粉、板ガラス等の各種ガラス、車両、船舶、航空機などの窓部材、鏡、照明器具、タイル、医療機器、医療器具、医療用材料、衛星用品等に用いられる。
本発明のビニレンジアミド錯体(1)と、酸素ガス、空気、オゾン、水及び過酸化水素からなる群から選ばれる一種類以上の酸化剤とを反応させることによって製造される製膜用材料を用いることによって、低い温度の熱処理でもチタン酸化物膜又はケイ素酸化物膜を作製することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、本明細書中では、Me、Et、Pr、Pr、Bu、Bu、Bu、Bu、Pe及びOctは、それぞれメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、tert−ペンチル基及び1,1,3,3−テトラメチルブチル基(tert−オクチル基)を示す。なお全ての反応操作はアルゴンガス雰囲気下で実施した。
参考例−1
ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.63M,101mL,165mmol)を−70℃に冷却し、1,1−ジメチル−2−メトキシエタノール17.2g(165mmol)及びテトラヒドロフラン10mLを加えた後、室温で13時間撹拌することにより、1,1−ジメチル−2−メトキシエチルオキシリチウム溶液を調製した。別のフラスコに四塩化チタンのトルエン溶液(1.01M,40.0mL,40.4mmol)を入れて0℃に冷却し、1,1−ジメチル−2−メトキシエチルオキシリチウム溶液をゆっくりと加えた。この混合液を室温で24時間撹拌した後、不溶物をろ別し、ろ液を減圧下で濃縮した。得られた濃縮物を減圧蒸留(留出温度122℃,圧力1.2×10Pa)することにより、テトラキス(1,1−ジメチル−2−メトキシエチルオキシ)チタン(Ti(OCMeCHOMe))を無色液体として得た。収量16.9g(収率91%)。H NMR(500MHz,C)δ3.31(s,8H),3.25(s,12H),1.46(s,24H).13C NMR(125MHz,C)δ82.6,82.0,59.3,28.4。
実施例−1
Figure 2013067609
N,N’−ジイソプロピル−1,4−ジアザ−1,3−ブタジエン(PrN=CHCH=NPr)1.80g(12.8mmol)をテトラヒドロフラン10mLとヘキサン5mLの混合物に溶かし、リチウム187mg(26.9mmol)を加え、室温で14時間撹拌することにより、ビニレンジアミドアルカリ金属塩溶液を調製した。別のフラスコに参考例−1で得たTi(OCMeCHOMe)5.60g(12.2mmol)をヘキサン15mLで希釈した溶液を調製して0℃に冷却し、ビニレンジアミドアルカリ金属塩溶液をゆっくりと加えた。この混合液を室温で7時間撹拌した後、クロロトリメチルシラン2.80g(25.8mmol)を加えて10時間撹拌した。生成した不溶物をろ別し、ろ液を減圧下で濃縮した。得られた濃縮物を減圧蒸留(留出温度115℃,圧力9.3×10Pa)することにより、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1,1−ジメチル−2−メトキシエチルオキソ)チタン(Ti(PrNCH=CHNPr)(OCMeCHOMe))を濃赤色液体として得た。収量3.69g(収率77%)。
H NMR(500MHz,C)δ5,80(s,2H),3.60(sept,J=6Hz,2H),3.24(s,4H),3.21(s,6H),1.40(s,12H),1.27(d,J=6Hz,12H).13C NMR(125MHz,C)δ105.6,83.5,80.9,59.3,56.8,29.3,25.8。
実施例−2
Figure 2013067609
N,N’−ジ(tert−ブチル)−1,4−ジアザ−1,3−ブタジエン(BuN=CHCH=NBu)2.05g(12.2mmol)をテトラヒドロフラン5mLとヘキサン15mLの混合物に溶かし、リチウム178mg(25.6mmol)を加え、室温で14時間撹拌することにより、ビニレンジアミドアルカリ金属塩溶液を調製した。別のフラスコに参考例−1で得たTi(OCMeCHOMe)5.60g(12.2mmol)をヘキサン15mLで希釈した溶液を調製して0℃に冷却し、ビニレンジアミドアルカリ金属塩溶液をゆっくりと加えた。この混合液を室温で7時間撹拌した後、クロロトリメチルシラン2.65g(24.4mmol)を加えて10時間撹拌した。生成した不溶物をろ別し、ろ液を減圧下で濃縮した。得られた濃縮物を減圧蒸留(留出温度112℃,圧力1.2×10Pa)することにより、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1,1−ジメチル−2−メトキシエチルオキソ)チタン(Ti(BuNCH=CHNBu)(OCMeCHOMe))を濃赤色液体として得た。収量4.96g(収率96%)。
H NMR(500MHz,C)δ5,94(s,2H),3.80−2.80(br,4H),3.21(br,s,6H),2.00−0.90(br,12H),1.31(s,18H).13C NMR(125MHz,C)δ103.0,83.4,80.9(br),59.3,57.5,31.8,29.3。
実施例−3
Figure 2013067609
(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(ジメチルアミド)チタン(Ti(BuNCH=CHNBu)(NMe)4.17g(13.7mmol)をヘキサン20mLに溶かした溶液を−70℃に冷却し、撹拌しながら2−メトキシエタノール2.09g(27.5mmol)をゆっくりと加えた。この混合液を室温で4時間撹拌し、減圧下で濃縮した。得られた濃縮物を減圧蒸留(留出温度120℃,圧力1.3×10Pa)することにより、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−メトキシエチルオキソ)チタン(Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHOMe))を濃赤色液体として得た。収量4.73g(収率94%)。
H NMR(500MHz,C)δ6.01(s,2H),4.30−3.70(br,4H),3.39(br,s,4H),3.18(s,6H),1.30(s,18H).13C NMR(125MHz,C)δ102.3,76.0,71.9(br),76.0,58.5,58.4,31.5。
実施例−4
Figure 2013067609
Ti(BuNCH=CHNBu)(NMe6.01g(19.7mmol)をヘキサン15mLに溶かした溶液を−70℃に冷却し、撹拌しながら1−メトキシ−2−プロパノール3.57g(39.6mmol)をゆっくりと加えた。この混合液を室温で6時間撹拌し、減圧下で濃縮した。得られた濃縮物を減圧蒸留(留出温度107℃,圧力1.0×10Pa)することにより、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1−メチル−2−メトキシエチルオキソ)チタン(Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHMeCHOMe))を濃赤色液体として得た。収量6.87g(収率88%)。
H NMR(500MHz,C)δ5.98(s,2H),5.20−3.90(br,2H),3.60−3.10(br,4H),3.19(s,6H),1.31(s,18H)、1.40−1.15(br,6H).13C NMR(125MHz,C)δ102.6,102.53,102.49,80.2,76.7(br),58.9,58.03,57.98,57.92,31.6,23.0。
実施例−5
Figure 2013067609
(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(ジメチルアミド)チタンTi(PeNCH=CHNPe)(NMe5.10g(15.3mmol)をヘキサン20mLに溶かした溶液を−70℃に冷却し、撹拌しながら3−メトキシプロパノール2.77g(30.7mmol)をゆっくりと加えた。この混合液を室温で17時間撹拌し、減圧下で濃縮した。得られた濃縮物を減圧蒸留(留出温度134℃,圧力1.0×10Pa)することにより、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(3−メトキシプロピルオキソ)チタン(Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHCHOMe))を濃赤色液体として得た。収量5.45g(収率84%)。
H NMR(500MHz,C)δ5.91(s,2H),5.00−3.60(br,4H),3.60−3.35(br,4H),3.16(s,6H),2.20−1.60(br,4H),1.53(q,J=7Hz,4H),1.24(s,12H),0.79(t,J=7Hz,6H).13C NMR(125MHz,C)δ102.2,70.6(br),70.0,60.9,58.7,36.6,35.5,29.1(br),9.2。
実施例−6
Figure 2013067609
Ti(BuNCH=CHNBu)(NMe6.07g(20.0mmol)をヘキサン15mLに溶かした溶液を−70℃に冷却し、撹拌しながら2−(ジエチルアミノ)エタノール4.68g(40.0mmol)をゆっくりと加えた。この混合液を室温で14時間撹拌し、減圧下で濃縮した。得られた濃縮物を減圧蒸留(留出温度143℃,圧力1.2×10Pa)することにより、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジエチルアミノ)エチルオキソ)チタン(Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCHNEt)を濃赤色液体として得た。収量6.20g(収率69%)。
H NMR(500MHz,C)δ6.02(s,2H),5.30−3.60(br,4H),2.70(br,4H),2.49(q,J=7Hz,8H),1.31(s,18H),0.99(t,J=7Hz,12H).13C NMR(125MHz,C)δ102.4,72.5(br),58.2,58.0,48.5,31.6,12.9。
実施例−7
Figure 2013067609
Ti(BuNCH=CHNBu)(NMe3.83g(12.6mmol)をヘキサン18mLに溶かした溶液を−70℃に冷却し、撹拌しながら1−メトキシ−2−ブタノール2.62g(25.2mmol)をゆっくりと加えた。この混合液を室温で18時間撹拌し、減圧下で濃縮した。得られた濃縮物を減圧蒸留(留出温度120−124℃,圧力1.2×10Pa)することにより、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(1−エチル−2−メトキシエチルオキソ)チタン(Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHEtCHOMe))を濃赤色液体として得た。収量3.95g(収率74%)。
H NMR(500MHz,C)δ5.98(s,2H),4.80−3.80(br,2H),3.60−3.00(br,4H),3.19(s,6H),1.85−1.35(br,4H),1.31(s,18H),1.13−0.93(br,6H).13C NMR(125MHz,C)δ102.62,102.56,102.51,78.8,59.0,58.1,31.5,29.43,29.40,10.7。
実施例−8
Figure 2013067609
Ti(BuNCH=CHNBu)(NMe4.11g(13.5mmol)をヘキサン20mLに溶かした溶液を−70℃に冷却し、撹拌しながら2−メトキシ−1−ブタノール2.82g(27.1mmol)をゆっくりと加えた。この混合液を室温で18時間撹拌し、減圧下で濃縮した。得られた濃縮物を減圧蒸留(留出温度124−127℃,圧力8.6×10Pa)することにより、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−メトキシブチルオキソ)チタン(Ti(BuNCH=CHNBu)(OCHCH(OMe)CHCH)を濃赤色液体として得た。収量4.97g(収率87%)。
H NMR(500MHz,C)δ6.01(s,2H),4.80−3.80(br,4H),3.55−3.00(br,2H),3.29(s,6H),1.80−1.45(br,4H),1.30(s,18H),0.98(br,t,J=7Hz,6H).13C NMR(125MHz,C)δ102.4,102.3,102.2,84.6,58.5,57.4,31.5,24.5,10.2。
実施例−9
Figure 2013067609
Ti(PeNCH=CHNPe)(NMe5.56g(16.7mmol)をヘキサン25mLに溶かした溶液を−70℃に冷却し、撹拌しながら2−(ジメチルアミノ)エタノール3.00g(33.7mmol)をゆっくりと加えた。この混合液を室温で14時間撹拌し、減圧下で濃縮した。得られた濃縮物を減圧蒸留(留出温度140℃,圧力8.0×10Pa)することにより、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−(ジメチルアミノ)エチルオキソ)チタン(Ti(PeNCH=CHNPe)(OCHCHNMe)を濃赤色液体として得た。収量6.22g(収率89%)。
H NMR(500MHz,C)δ5.96(s,2H),5.10−3.40(br,4H),3.00−2.00(br,4H),2.17(s,12H),1.57(q,J=7Hz,4H),1.29(s,12H),0.80(t,J=7Hz,6H).13C NMR(125MHz,C)δ102.7,71.8(br),61.0,46.5,36.9,28.8(br),9.3。
実施例−10
アルゴン雰囲気下で、実施例3で得たTi(BuNCH=CHNBu)(OCHCHOMe)1.83g(5.00mmol)及び磁気撹拌子を50mLシュレンク管に入れ、シュレンク管内を2Paまで減圧した。酸素とアルゴンの混合ガス(酸素20体積%)を充填した内容積5Lの風船をシュレンク管に接続し、シュレンク管内を酸素とアルゴンの混合ガスで満たした。シュレンク管に風船を接続したまま80℃で6時間撹拌した。80℃に加熱しながらシュレンク内を10Paまで減圧することにより、製膜用材料1を赤褐色固体として得た。収量1.36g。この製膜用材料1(1.36g)をエチレングリコールモノメチルエーテル5mLに溶かし、シリンジフィルター(Millpore社製 SLLGM25NS 孔径0.20μm)を通して不溶物をろ別することにより、製膜用材料溶液Ti−01を得た。
実施例−11
アルゴン雰囲気下で、実施例9で得たTi(PeNCH=CHNPe)(OCHCHNMe1.83g(4.36mmol)及び磁気撹拌子を50mLシュレンク管に入れ、シュレンク管内を2Paまで減圧した。酸素とアルゴンの混合ガス(酸素20体積%)を充填した内容積5Lの風船をシュレンク管に接続し、シュレンク管内を酸素とアルゴンの混合ガスで満たした。シュレンク管に風船を接続したまま80℃で16時間撹拌した。80℃に加熱しながらシュレンク内を10Paまで減圧することにより、製膜用材料2を茶色固体として得た。収量802mg。この製膜用材料2(802mg)をエチレングリコールモノメチルエーテル7.5mLに溶かし、シリンジフィルター(Millpore社製 SLLGM25NS 孔径0.20μm)を通して不溶物をろ別することにより、製膜用材料溶液Ti−02を得た。
実施例−12
アルゴン雰囲気下で、実施例2で得たTi(BuNCH=CHNBu)(OCMeCHOMe)2.96g(7.02mmol)及び磁気撹拌子を50mLシュレンク管に入れ、シュレンク管内を2Paまで減圧した。酸素とアルゴンの混合ガス(酸素20体積%)を充填した内容積5Lの風船をシュレンク管に接続し、シュレンク管内を酸素とアルゴンの混合ガスで満たした。シュレンク管に風船を接続したまま80℃で72時間撹拌した。80℃に加熱しながらシュレンク内を10Paまで減圧することにより、製膜用材料3を茶色固体として得た。収量1.41g。この製膜用材料3(1.31g)をエチレングリコールモノメチルエーテル12mLに溶かし、シリンジフィルター(Millpore社製 SLLGM25NS 孔径0.20μm)を通して不溶物をろ別することにより、製膜用材料溶液Ti−03を得た。
参考例−2
ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.63M,190mL,310mmol)を−70℃に冷却し、2−メトキシエタノール23.6g(310mmol)及びテトラヒドロフラン20mLを加えた後、室温で12時間撹拌することにより、2−メトキシエチルオキシリチウム溶液を調製した。別のフラスコに四塩化ケイ素12.8g(75.3mmol)をヘキサン50mLで希釈した溶液を調製して−70℃に冷却し、2−メトキシエチルオキシリチウム溶液をゆっくりと加えた。この混合液を室温で9時間撹拌した後、不溶物をろ別し、ろ液を減圧下で濃縮した。得られた濃縮物を減圧蒸留(留出温度110℃,圧力8.0×10Pa)することにより、テトラキス(2−メトキシエチルオキシ)シラン(Si(OCHCHOMe))を無色液体として得た。収量22.5g(収率91%)。
H NMR(500MHz,C)δ4.02(t,J=5Hz,8H),3.37(t,J=5Hz,8H),3.13(s,12H).13C NMR(125MHz,C)δ74.0,63.4,58.8。
参考例−3
ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.63M,172mL,280mmol)を−70℃に冷却し、2−tert−ブトキシエタノール33.2g(281mmol)及びテトラヒドロフラン10mLを加えた後、室温で12時間撹拌することにより、2−tert−ブトキシエチルオキシリチウム溶液を調製した。別のフラスコに四塩化ケイ素11.7g(68.9mmol)をヘキサン50mLで希釈した溶液を調製して−70℃に冷却し、2−tert−ブトキシエチルオキシリチウム溶液をゆっくりと加えた。この混合液を室温で9時間撹拌した後、不溶物をろ別し、ろ液を減圧下で濃縮した。得られた濃縮物を減圧蒸留(留出温度151℃,圧力8.8×10Pa)することにより、テトラキス(2−tert−ブトキシエチルオキシ)シラン(Si(OCHCHBu))を無色液体として得た。収量25.7g(収率75%)。
H NMR(500MHz,C)δ4.13(t,J=5Hz,8H),3.49(t,J=5Hz,8H),1.12(s,36H).13C NMR(125MHz,C)δ72.7,64.2,63.4,27.9。
参考例−4
ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.63M,230mL,375mmol)を−70℃に冷却し、3−メトキシプロパノール33.8g(375mmol)及びテトラヒドロフラン10mLを加えた後、室温で12時間撹拌することにより、3−メトキシプロピルオキシリチウム溶液を調製した。別のフラスコに四塩化ケイ素15.7g(92.4mmol)をヘキサン30mLで希釈した溶液を調製して−70℃に冷却し、3−メトキシプロピルオキシリチウム溶液をゆっくりと加えた。この混合液を室温で18時間撹拌した後、不溶物をろ別し、ろ液を減圧下で濃縮した。得られた濃縮物を減圧蒸留(留出温度122℃,圧力1.0×10Pa)することにより、テトラキス(3−メトキシプロピルオキシ)シラン(Si(OCHCHCHOMe))を無色液体として得た。収量26.4g(収率74%)。
H NMR(500MHz,C)δ4.00(t,J=6Hz,8H),3.36(t,J=6Hz,8H),3.11(s,12H),1.86(quint,J=6Hz,8H).13C NMR(125MHz,C)δ69.5,61.1,58.6,33.3。
参考例−5
Dean−Starkトラップを備えたフラスコにテトラメトキシシシラン21.6g(142mmol)及び2−(ジメチルアミノ)エタノール63.2g(709mmol)を入れ、120℃の油浴に浸けて20時間撹拌した。この間、Dean−Starkトラップを通じて、生成したメタノール14.2gを回収した。その後、2−(ジメチルアミノ)エタノール15.4g(173mmol)を加え、140℃の油浴に浸けて17時間撹拌した。反応溶液を減圧蒸留(留出温度119℃,圧力6.7×10Pa)することにより、テトラキス(2−(ジメチルアミノ)エチルオキシ)シラン(Si(OCHCHNMe)を無色液体として得た。収量34.4g(収率64%)。
H NMR(500MHz,C)δ4.06(t,J=6Hz,8H),2.52(t,J=6Hz,8H),2.15(s,24H).13C NMR(125MHz,C)δ62.6,61.8,46.3。
実施例−13
Figure 2013067609
参考例2で得たN,N’−ジ−tert−ペンチル−1,4−ジアザ−1,3−ブタジエン(PeNCH=CHNPe)5.17g(26.3mmol)をテトラヒドロフラン10mLとヘキサン30mLの混合物に溶かし、リチウム384mg(55.3mmol)を加え、室温で14時間撹拌することにより、ビニレンジアミドアルカリ金属塩溶液を調製した。別のフラスコにSi(OCHCHOMe)8.65g(26.3mmol)をヘキサン20mLで希釈した溶液を調製し、ビニレンジアミドアルカリ金属塩溶液をゆっくりと加えた。この混合液を6時間還流した後室温まで冷却し、クロロトリメチルシラン5.72g(52.7mmol)を加えて12時間撹拌した。生成した不溶物をろ別し、ろ液を減圧下で濃縮した。得られた濃縮物を減圧蒸留(留出温度119℃,圧力1.4×10Pa)することにより、(N,N’−ジ−tert−ペンチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−メトキシエチルオキシ)シラン(Si(PeNCH=CHNPe)(OCHCHOMe))を淡黄色液体として得た。収量9.21g(収率93%)。
H NMR(500MHz,C)δ5,72(d,J=2Hz,2H),3.93(m,4H),3.39(t,J=5Hz,4H),3.13(s,6H),1.56(q,J=7Hz,4H),1.31(s,12H),0.91(t,J=7Hz,6H).13C NMR(125MHz,C)δ110.4,74.0,63.1,58.9,53.7,35.4,28.1,9.4。
実施例−14
Figure 2013067609
参考例3で得たN,N’−ジ−tert−ブチル−1,4−ジアザ−1,3−ブタジエン(BuNCH=CHNBu)3.91g(23.2mmol)をテトラヒドロフラン10mLとヘキサン30mLの混合物に溶かし、リチウム338mg(48.7mmol)を加え、室温で14時間撹拌することにより、ビニレンジアミドアルカリ金属塩溶液を調製した。別のフラスコにSi(OCHCHBu)11.53g(23.2mmol)をヘキサン10mLで希釈した溶液を調製し、ビニレンジアミドアルカリ金属塩溶液をゆっくりと加えた。この混合液を2時間還流した後室温まで冷却し、クロロトリメチルシラン5.04g(46.4mmol)を加えて6時間撹拌した。生成した不溶物をろ別し、ろ液を減圧下で濃縮した。得られた濃縮物を減圧蒸留(留出温度140℃,圧力1.0×10Pa)することにより、(N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−tert−ブチルエチルオキシ)シラン(Si(BuNCH=CHNBu)(OCHCHBu))を淡黄色固体として得た。収量8.60g(収率86%)。
H NMR(500MHz,C)δ5,81(s,2H),3.94(t,J=6Hz,4H),3.47(t,J=6Hz,4H),1.37(s,18H),1.10(s,18H).13C NMR(125MHz,C)δ110.8,72.7,63.6,63.2,51.1,30.9,27.8。
実施例−15
Figure 2013067609
参考例5で得たN,N’−ジイソプロピル−1,4−ジアザ−1,3−ブタジエン(PrNCH=CHNPr)2.09g(14.9mmol)をテトラヒドロフラン15mLに溶かし、リチウム217mg(31.3mmol)を加え、室温で14時間撹拌することにより、ビニレンジアミドアルカリ金属塩溶液を調製した。別のフラスコにSi(OCHCHNMe5.68g(14.9mmol)をヘキサン20mLで希釈した溶液を調製し、ビニレンジアミドアルカリ金属塩溶液をゆっくりと加えた。この混合液を室温で8時間撹拌した後、クロロトリメチルシラン3.24g(29.8mmol)を加えて19時間撹拌した。生成した不溶物をろ別し、ろ液を減圧下で濃縮した。得られた濃縮物を減圧蒸留(留出温度112℃,圧力9.6×10Pa)することにより、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(2−ジメチルアミノエチルオキシ)シラン(Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCHNMe)を淡黄色液体として得た。収量4.27g(収率83%)。
H NMR(500MHz,C)δ5,68(s,2H),3.93(t,J=6Hz,4H),3.38(sept,J=7Hz,2H),2.49(t,J=6Hz,4H),2.13(s,12H),1.25(d,J=7Hz,12H).13C NMR(125MHz,C)δ112.8,62.3,61.8,47.5,46.4,24.4。
実施例−16
Figure 2013067609
参考例4で得たN,N’−ジイソプロピル−1,4−ジアザ−1,3−ブタジエン(PrNCH=CHNPr)2.38g(17.0mmol)をテトラヒドロフラン20mLに溶かし、リチウム243mg(35.0mmol)を加え、室温で14時間撹拌することにより、ビニレンジアミドアルカリ金属塩溶液を調製した。別のフラスコにSi(OCHCHCHOMe)6.40g(16.6mmol)をヘキサン20mLで希釈した溶液を調製し、ビニレンジアミドアルカリ金属塩溶液をゆっくりと加えた。この混合液を室温で14時間撹拌した後、クロロトリメチルシラン3.62g(33.3mmol)を加えて10時間撹拌した。生成した不溶物をろ別し、ろ液を減圧下で濃縮した。得られた濃縮物を減圧蒸留(留出温度109℃,圧力9.6×10Pa)することにより、(N,N’−ジイソプロピル−1,2−ビニレンジアミド−κN,N’)ビス(3−メトキシプロピルオキシ)シラン(Si(PrNCH=CHNPr)(OCHCHCHOMe))を淡黄色液体として得た。収量5.14g(収率89%)。
H NMR(500MHz,C)δ5,66(s,2H),3.90(t,J=6Hz,4H),3.35(t,J=6Hz,4H),3.34(sept,J=6Hz,2H),3.09(s,6H),1.85(quint,J=6Hz,4H),1.22(d,J=7Hz,12H).13C NMR(125MHz,C)δ112.9,69.6,60.7,58.6,47.5,33.2,24.3。
実施例−17
アルゴン雰囲気下で、実施例15で得たSi(PrNCH=CHNPr)(OCHCHNMe2.1g(6.09mmol)のトルエン20ml溶液を調製した。この溶液に、酸素とアルゴンの混合ガス(酸素20体積% 巴商会社製)に接続したテフロン(登録商標)チューブを浸し、該混合ガスを流量100ml/minで通気させ撹拌した。撹拌12時間後、テフロン(登録商標)チューブの先端を前溶液から引き上げ、溶液温度を室温まで冷ました。その後冷ました容器を室温で減圧濃縮した後、80℃に加熱しながら10Paまで減圧することにより、黒色液体1.2gを回収した。この黒色液体1.2gをアルゴン雰囲気下でエチレングリコールモノメチルエーテル3.7mLに溶かし、シリンジフィルター(Millipore社製SLLGM25NS孔径0.20μm)を通して不溶物をろ別することにより、製膜用材料溶液Si−01を得た。
実施例−18
アルゴン雰囲気下で、実施例13で得たSi(PeNCH=CHNPe)(OCHCHOMe)2.3g(6.14mmol)のトルエン20ml溶液を調製した。この溶液に、酸素とアルゴンの混合ガス(酸素20体積% 巴商会社製)に接続したテフロン(登録商標)チューブを浸し、該混合ガスを流量100ml/minで通気させ撹拌した。撹拌12時間後、テフロン(登録商標)チューブの先端を前溶液から引き上げ、溶液温度を室温まで冷ました。その後冷ました容器を室温で減圧濃縮した後、80℃に加熱しながら10Paまで減圧することにより、薄い黄色液体1.2gを回収した。この薄い黄色液体1.2gをアルゴン雰囲気下でエチレングリコールモノメチルエーテル4.0mLに溶かし、シリンジフィルター(Millipore社製SLLGM25NS孔径0.20μm)を通して不溶物をろ別することにより、製膜用材料溶液Si−02を得た。
実施例−19から34
実施例10から実施例12、実施例17及び実施例18に示した方法で作製した製膜用材料溶液Ti−01、Ti−02、Ti−03、Si−01及びSi−02を、それぞれ基板の表面にスピンコーティング法により塗布し、その基板を熱処理することによってチタン酸化物膜を作製した。得られたチタン酸化物膜の評価結果を表1に示す。膜厚および屈折率は、エリプソメーター(日本分光製MEL−30S)を用いて測定した波長300〜800nmのスペクトルの多層膜解析をすることにより決定した。
Figure 2013067609
表1に記載の回転条件は以下のとおりである:
A 回転数200rpmで15秒処理した後、回転数1000rpmで60秒処理した。
B 回転数200rpmで15秒処理した後、回転数2000rpmで60秒処理した。
C 回転数500rpmで15秒処理した後、回転数2000rpmで30秒処理した。

Claims (24)

  1. 一般式(1)
    Figure 2013067609
    (式中、Mはチタン原子、又はケイ素原子を表す。R及びRは各々独立にC〜C12アルキル基を表す。R及びRは各々独立に水素原子又はC〜Cアルキル基を表す。Rは、C〜Cアルコキシ基又はジ(C〜Cアルキル)アミノ基を表し、QはC〜Cアルキル基で置換されていてもよいC〜Cメチレン基を表す。)で示されることを特徴とするビニレンジアミド錯体。
  2. 及びRが各々独立にC〜Cアルキル基であり、R及びRが各々独立に水素原子、メチル基又はエチル基であり、RがC〜Cアルコキシ基、ジメチルアミノ基又はジエチルアミノ基であり、Qがメチル基又はエチル基で置換されていてもよいエチレン基又はトリメチレン基であることを特徴とする請求項1に記載のビニレンジアミド錯体。
  3. 及びRが各々独立にイソプロピル基、tert−ブチル基又はtert−ペンチル基であり、R及びRが水素原子であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のビニレンジアミド錯体。
  4. 一般式(2)
    Figure 2013067609
    (式中、M、Q及びRは、一般式(1)のM、Q及びRと同意義を表す。)で示されるテトラアルコキシドと、一般式(3)
    Figure 2013067609
    (式中、R〜Rは一般式(1)のR〜Rと同意義を表す。Mはアルカリ金属原子を表す。)で示されるビニレンジアミドアルカリ金属塩を反応させることを特徴とする請求項1に記載のビニレンジアミド錯体の製造方法。
  5. 及びRが各々独立にC〜Cアルキル基であり、R及びRが各々独立に水素原子、メチル基又はエチル基であり、RがC〜Cアルコキシ基、ジメチルアミノ基又はジエチルアミノ基であり、Qがメチル基又はエチル基で置換されていてもよいエチレン基又はトリメチレン基であることを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
  6. 及びRが各々独立にイソプロピル基、tert−ブチル基又はtert−ペンチル基であり、R及びRが水素原子であることを特徴とする請求項4又は5に記載の製造方法。
  7. 一般式(4)
    Figure 2013067609
    (式中、R及びRは一般式(1)のR及びRと同意義を表す。RはC〜Cアルキル基を表す。)で示されるビス(ジアルキルアミド)チタン錯体と、一般式(5)
    Figure 2013067609
    (式中、R及びQは一般式(1)のR及びQと同意義を表す。)で示されるアルコールを反応させることを特徴とする、一般式(1)のMがチタン原子である請求項1に記載のビニレンジアミド錯体の製造方法。
  8. 及びRが各々独立にC〜Cアルキル基であり、R及びRが各々独立に水素原子、メチル基又はエチル基であり、RがC〜Cアルコキシ基、ジメチルアミノ基又はジエチルアミノ基であり、Qがメチル基又はエチル基で置換されていてもよいエチレン基又はトリメチレン基であることを特徴とする請求項7に記載の製造方法。
  9. 及びRが各々独立にイソプロピル基、tert−ブチル基又はtert−ペンチル基であり、R及びRが水素原子であることを特徴とする請求項7又は8に記載の製造方法。
  10. 請求項1〜3のいずれかに記載のビニレンジアミド錯体を、酸素ガス、空気、オゾン、水及び過酸化水素からなる群から選ばれる一種類以上の酸化剤と反応させることにより製造されることを特徴とする製膜用材料。
  11. 製膜用材料が、分子内に2個以上の酸素原子を含むアルコールに溶解させ、その後加熱することにより得られる製膜用材料であることを特徴とする請求項10に記載の製膜用材料。
  12. アルコールがセルソルブ類であることを特徴とする請求項11に記載の製膜用材料。
  13. セルソルブ類がエチレングリコールモノメチルエーテルであることを特徴とする請求項12に記載の製膜用材料。
  14. 請求項10〜12のいずれかに記載の製膜用材料及び有機溶媒を含むことを特徴とする製膜用材料溶液。
  15. 有機溶媒がアルコール類であることを特徴とする請求項14に記載の製膜用材料溶液。
  16. アルコール類がエチレングリコールモノメチルエーテルであることを特徴とする請求項15に記載の製膜用材料溶液。
  17. 請求項14〜16のいずれかに記載の製膜材料溶液を基板表面に塗布し、該基板を熱処理及び/又は紫外線照射処理することを特徴とするチタン酸化物膜又はケイ素酸化物膜の作製方法。
  18. 熱処理の温度が20℃から400℃であることを特徴とする請求項17に記載の作製方法。
  19. 熱処理の温度が20℃から200℃であることを特徴とする請求項17又は18に記載の作製方法。
  20. 照射する紫外線の波長が200nm以上400nm以下であることを特徴とする請求項17〜19のいずれかに記載の作製方法。
  21. 紫外線を照射した後、熱処理を行うことを特徴とする請求項17〜20のいずれかに記載の作製方法。
  22. 波長が200nm以上400nm以下である紫外線を照射した後、20℃から200℃の温度で熱処理を行うことを特徴とする請求項17〜21のいずれかに記載の作製方法。
  23. 塗布する方法が、スピンコーティング法、ディップコーティング法、スプレーコーティング法、フローコーティング法、ロールコーティング法、カーテンコーティング法、バーコーティング法、超音波コーティング法、スクリーン印刷法、刷毛塗り及びスポンジ塗りのいずれかひとつの方法又は二つ以上を組み合わせた方法であることを特徴とする請求項17〜22のいずれかに記載の作製方法。
  24. 塗布する方法がスピンコーティング法、ディップコーティング法、スプレーコーティング法及びバーコーティング法のいずれかひとつの方法又は二つ以上を組み合わせた方法であることを特徴とする請求項17〜23のいずれかに記載の作製方法。
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