JP2013062487A - 有機電界発光素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】陽極および陰極と、前記陽極と前記陰極とに挟まれた1層または複数層の有機化合物層と、前記陽極と前記有機化合物層との間および/または前記陰極と前記有機化合物層との間に、混合金属酸化物薄膜層を有することを特徴とする有機電界発光素子である。
【選択図】なし
Description
有機EL素子は陽極と陰極との間に発光性有機化合物を含む1種または複数種の有機化合物を挟んだ構造を持ち、陽極から注入されたホールと陰極から注入された電子が、再結合する時のエネルギーを利用して発光性有機化合物を励起させ、発光を得るものである。有機EL素子は電流駆動型の素子であり、発光強度は注入された電流に比例する。流れる電流をより効率的に活用するため、素子構造が種々改良されている。
ところで、有機EL素子は一般的に酸素や水によって劣化しやすく、これらの侵入を防ぐために厳密な封止が不可欠であった。劣化の原因としては、有機化合物への電子注入の容易さから、陰極として用いることができる材料がアルカリ金属やアルカリ金属化合物等、仕事関数の小さなものに限られていることや、使われる有機化合物自体が酸素・水と反応しやすいことが主な原因として挙げられる。厳密な封止を施すことは、開発初期に有機EL素子が他の発光素子と比べて優位性があると考えられた、安価、フレキシブルといった特長を損なうものであった。
このうち、電子注入製金属酸化物層については種々検討がなされ、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化ハフニウム等を用いた素子でも発光が確認されている。(非特許文献2,3、4)。
従来、有機化合物層としては緑色発光を示すポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−alt−ベンゾチアジアゾール)が主に検討されてきた。他の発光色を検討した例としては、非特許文献3で電子注入製金属酸化物層として酸化ジルコニウムを用いた素子で青色、赤色、緑色ポリマーの発光特性について書かれているが、緑色以外は発光開始電圧が高く、効率が低いものしか得られていない。このように、これまでに報告されているHOILED素子(特に青色発光素子)は駆動電圧が高く、効率が低いもので、実用的に十分とはいえない状況であった。
すなわち本発明は、[1]陽極および陰極と、前記陽極と前記陰極とに挟まれた1層または複数層の有機化合物層と、前記陽極と前記有機化合物層との間および/または前記陰極と前記有機化合物層との間に、混合金属酸化物薄膜層を有することを特徴とする有機電界発光素子である。
[2]また、本発明の有機電界発光素子は、陽極および陰極と、前記陽極と前記陰極とに挟まれた1層または複数層の有機化合物層と、前記陰極と前記有機化合物層との間に、混合金属酸化物薄膜層を有することが好ましい。
[3]さらに、本発明の有機電界発光素子は、前記混合金属酸化物層が、マグネシウム元素を含むことが望ましい。
[4]さらに本発明は、上述の有機電界発光素子を備えることを特徴とする照明装置、
[5]および表示装置である。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
本発明の有機電界発光素子において、混合金属酸化物薄膜層は、1層からなるものであってもよく、複数の層からなるものであってもよい。
すなわち、上記混合金属酸化物薄膜層に含まれる混合金属酸化物は、これらの金属元素から選択される少なくとも2種類の金属元素の酸化物を含むことが好ましい。金属元素を2種類含む場合、その組合せは特に制限されないが、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタル、クロム、マンガン、ニッケル、アルミニウム、ケイ素から選択される第1の金属元素と、チタン、バナジウム、モリブデン、タングステン、鉄、コバルト、銅、亜鉛、カドミウムから選択される第2の金属元素との組合せが好ましい。
更に好ましくは、20原子%以上である。
混合金属酸化物薄膜層の膜厚は、触針式段差計、分光エリプソメトリーにより測定することができる。
混合金属酸化物薄膜層の作成方法としては特に限定されず、公知の方法を適宜用いることができるが、ゾルゲル法、スプレー熱分解(SPD)法、原子層堆積(ALD)法、化学気相成長(CVD)法などが挙げられる。
上記陰極の平均厚さは、特に限定されないが、10〜1000nmであることが好ましい。より好ましくは、30〜150nmである。
陰極の平均厚さは、水晶振動子膜厚計により成膜時に測定することができる。
なお、本発明において有機低分子材料とは、高分子材料(重合体)ではない材料を意味し、分子量が低い有機化合物を必ずしも意味するものではない。
有機化合物層の平均厚さは、水晶振動子膜厚計により成膜時に測定することができる。
ホール注入層の厚みは、水晶振動子膜厚計により成膜時に測定することができる。
これらの中でも、ホール注入層は、気相成膜法である真空蒸着法を用いて形成するのが好ましい。気相成膜法によれば、有機化合物層の表面を壊すことなく清浄にかつ陽極と接触よくホール注入層を形成することができ、その結果、本発明の有機電界発光素子の効果がより顕著なものとなる。
(合成例1)
窒素雰囲気下、1−ブロモ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン(14.8g,50.3mmol)にジエチルエーテル200mlを加え−78℃に冷却し、ここへノルマルブチルリチウムヘキサン溶液(1.65M,30.9ml,50.9mmol)を滴下し、−78℃で1時間攪拌した。ここへ塩化亜鉛のジエチルエーテル溶液(1M,24.3ml,24.3mmol)を攪拌しながら滴下した。滴下終了後、室温で1時間攪拌した。そこへ5−ブロモ−2−(4−ブロモ−2−ジブロモボリルフェニル)ピリジン(5.6g,11.6mmol)を含むトルエン溶液(200mL)を加え、85℃で15時間加熱攪拌した。室温まで冷却し、反応溶液を氷水に加え、クロロホルムで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ濾過した。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮した後、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:ジクロロメタン=1:2)で精製することにより、下記式(1);
得られたホウ素含有化合物(1)(187.2mg,0.25mmol)、下記式(2)で表されるフルオレン化合物(140.2mg,0.251mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(2.9mg,0.0025mmol)をトルエン3mlに溶解させ、窒素フロー下、室温で10分間攪拌した。
(比較例1)
[1]市販されている平均厚さ0.7mmのITO電極層付き透明ガラス基板を用意した。この時、基板のITO電極は幅2mmにパターニングされているものを用いた。この基板をアセトン中、イソプロパノール中でそれぞれ10分間超音波洗浄後、イソプロパノール中で5分間煮沸した。この基板をイソプロパノール中から取り出し、窒素ブローにより乾燥させ、UVオゾン洗浄を20分間行った。
[2]この基板をホットプレートに乗せ、電極取り出し部分を別のガラス板で覆った状態で400℃に加熱した。酢酸マグネシウム四水和物の0.1mol/Lエタノール溶液を、試薬スプレーを用いて加熱された基板上に噴霧した。この工程を30秒間隔で10回繰り返した。噴霧終了後、その温度で10分間過熱した後、ホットプレートの電源を切って常温まで自然放熱し、単一金属酸化物薄膜層付き基板とした。
[3]次に、合成例1で作成した青色発光ポリマー(3)の1.2重量%テトラヒドロフラン溶液を1mL作成した。作成した酸化物薄膜層付き基板をスピンコーターにセットした。この基板上に青色発光ポリマーの溶液を滴下し、毎分1600回転で30秒間回転させることにより、膜厚約100nmの有機化合物層を形成した。これをアルゴン雰囲気のグローブボックス中に移動し、ホットプレートを用いて200℃で1時間加熱して有機化合物層中の残溶媒を除去した。
[4]有機化合物層まで形成した基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに固定した。三酸化モリブデンをアルミナルツボに入れて第1の蒸着源にセットした。同時に、金をアルミナルツボに入れて第2の蒸着源にセットした。約1×10−4Paまで減圧し、三酸化モリブデンを膜厚10nmになるように蒸着した。次に、金を膜厚20nmになるように蒸着し、有機電界発光素子(Mg:Zn=4:0(原子数比))を作成した。このとき、ステンレス製の蒸着マスクを用いて蒸着面が幅2mmの帯状になるようにした。すなわち、作成した有機電界発光素子の発光面積は、4mm2とした。
比較例1の工程[2]において、酢酸マグネシウム四水和物の0.1mol/Lエタノール溶液の代わりに表1に記載の溶液を用いて酸化物薄膜層付き基板を作成した以外は同様にして、有機電界発光素子をそれぞれ作成した。
ケースレー社製の「2400型ソースメーター」により、素子への電圧印加と、電流測定を行った。トプコン社製の「BM−7」により、発光輝度を測定した。実施例1〜3、および比較例1〜2で作成した有機電界発光素子を、アルゴン雰囲気下で−4V〜15Vまでの直流電圧を印加した時の電圧−輝度特性、電流密度−電力効率特性を図2、図3にそれぞれ示す。なお、外光などの影響で、デバイスが発光していないときのBM−7の読み値は約20cd/m2であった。
図2から、本発明の混合酸化物薄膜を用いた実施例1〜3の有機電界発光素子は単一組成酸化物薄膜を用いた比較例1〜2の有機電界発光素子に比べて低い電圧から発光することが明らかである。
さらに図3から本発明の混合金属酸化物薄膜を用いた実施例1〜3の有機電界発光素子は単一金属酸化物薄膜を用いた比較例1〜2の有機電界発光素子に比べて高い電力効率を示すことが明らかである。
[1]市販されている平均厚さ0.7mmのITO電極層付き透明ガラス基板を用意した。この時、基板のITO電極は幅2mmにパターニングされているものを用いた。この基板をアセトン中、イソプロパノール中でそれぞれ10分間超音波洗浄後、イソプロパノール中で5分間煮沸した。この基板をイソプロパノール中から取り出し、窒素ブローにより乾燥させ、UVオゾン洗浄を20分行った。
[2]この基板をホットプレートに乗せ、電極取り出し部分を別のガラス板で覆った状態で400℃に加熱した。ビス(2,4−ペンタンジオナト)亜鉛0.0125mol/L、テトラキス(2,4−ペンタンジオナト)ジルコニウム0.0375mol/L混合エタノール溶液を、試薬スプレーを用いて加熱された基板上に噴霧した。この工程を30秒間隔で10回繰り返した。噴霧終了後、その温度で10分間過熱した後、ホットプレートの電源を切って常温まで自然放熱し、混合金属酸化物薄膜層付き基板とした。
[3]次に、合成例1で作成した青色発光ポリマー(3)の1.2重量%テトラヒドロフラン溶液を1mL作成した。作成した混合金属酸化物薄膜層付き基板をスピンコーターにセットした。この基板上に青色発光ポリマーの溶液を滴下し、毎分1600回転で30秒間回転させることにより、膜厚約100nmの有機化合物層を形成した。これをアルゴン雰囲気のグローブボックス中に移動し、ホットプレートを用いて200℃で1時間加熱して有機化合物層中の残溶媒を除去した。
[4]有機化合物層まで形成した基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに固定した。三酸化モリブデンをアルミナルツボに入れて第1の蒸着源にセットした。同時に、金をアルミナルツボに入れて第2の蒸着源にセットした。約1×10−4Paまで減圧し、三酸化モリブデンを膜厚10nmになるように蒸着した。次に、金を膜厚20nmになるように蒸着し、有機電界発光素子(Zn:Zr=1:3(原子数比))を作成した。このとき、ステンレス製の蒸着マスクを用いて蒸着面が幅2mmの帯状になるようにした。すなわち、作成した有機電界発光素子の発光面積は、4mm2とした。
実施例4の工程[2]において、ビス(2,4−ペンタンジオナト)亜鉛0.0125mol/L、テトラキス(2,4−ペンタンジオナト)ジルコニウム0.0375mol/L混合エタノール溶液の代わりにビス(2,4−ペンタンジオナト)亜鉛0.050mol/Lエタノール溶液を用いて単一金属酸化物薄膜層付き基板を作成した以外は同様にして、有機電界発光素子(Zn:Zr=4:0(原子数比))を作成した。
実施例4の工程[2]において、ビス(2,4−ペンタンジオナト)亜鉛0.0125mol/L、テトラキス(2,4−ペンタンジオナト)ジルコニウム0.0375mol/L混合エタノール溶液の代わりにテトラキス(2,4−ペンタンジオナト)ジルコニウム0.050mol/Lエタノール溶液を用いて単一金属酸化物薄膜層付き基板を作成した以外は同様にして、有機電界発光素子(Zn:Zr=0:4(原子数比))を作成した。
ケースレー社製の「2400型ソースメーター」により、素子への電圧印加と、電流測定を行った。トプコン社製の「BM−7」により、発光輝度を測定した。実施例4、および比較例3〜4で作成した有機電界発光素子に、アルゴン雰囲気下で−4V〜15Vまでの直流電圧を印加した時の電圧−輝度特性を図4に示す。なお、外光などの影響で、デバイスが発光していないときのBM−7の読み値は約20cd/m2であった。
図4から、本発明の混合金属酸化物薄膜を用いた実施例4の有機電界発光素子は単一金属酸化物薄膜を用いた比較例3、4の有機電界発光素子に比べて低い電圧から発光することが明らかである。
[1]市販されている平均厚さ0.7mmのITO電極層付き透明ガラス基板を用意した。この時、基板のITO電極は幅2mmにパターニングされているものを用いた。この基板をアセトン中、イソプロパノール中でそれぞれ10分間超音波洗浄後、イソプロパノール中で5分間煮沸した。この基板をイソプロパノール中から取り出し、窒素ブローにより乾燥させ、UVオゾン洗浄を20分行った。
[2]この基板をホットプレートに乗せ、電極取り出し部分を別のガラス板で覆った状態で400℃に加熱した。チタンテトライソプロポキシド0.0375mol/L、酢酸マグネシウム0.0125mol/L混合エタノール溶液を、試薬スプレーを用いて加熱された基板上に噴霧した。この工程を30秒間隔で10回繰り返した。噴霧終了後、その温度で10分間過熱した後、ホットプレートの電源を切って常温まで自然放熱し、混合金属酸化物薄膜層付き基板とした。
[3]次に、合成例1で作成した青色発光ポリマー(3)の1.2重量%テトラヒドロフラン溶液を1mL作成した。作成した混合金属酸化物薄膜層付き基板をスピンコーターにセットした。この基板上に青色発光ポリマーの溶液を滴下し、毎分1600回転で30秒間回転させることにより、膜厚約100nmの有機化合物層を形成した。これをアルゴン雰囲気のグローブボックス中に移動し、ホットプレートを用いて200℃で1時間加熱して有機化合物層中の残溶媒を除去した。
[4]有機化合物層まで形成した基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに固定した。三酸化モリブデンをアルミナルツボに入れて第1の蒸着源にセットした。同時に、金をアルミナルツボに入れて第2の蒸着源にセットした。約1×10−4Paまで減圧し、三酸化モリブデンを膜厚10nmになるように蒸着した。次に、金を膜厚20nmになるように蒸着し、有機電界発光素子(Ti:Mg=3:1(原子数比))を作成した。このとき、ステンレス製の蒸着マスクを用いて蒸着面が幅2mmの帯状になるようにした。すなわち、作成した有機電界発光素子の発光面積は、4mm2とした。
実施例5の工程[2]において、チタンテトライソプロポキシド0.0375mol/L、酢酸マグネシウム0.0125mol/L混合エタノール溶液の代わりにチタンテトライソプロポキシド0.050mol/Lエタノール溶液を用いて単一金属酸化物薄膜層付き基板を作成した以外は同様にして、有機電界発光素子(Ti:Mg=4:0(原子数比))を作成した。
ケースレー社製の「2400型ソースメーター」により、素子への電圧印加と、電流測定を行った。トプコン社製の「BM−7」により、発光輝度を測定した。実施例5、および比較例5で作成した有機電界発光素子を、アルゴン雰囲気下で−4V〜15Vまでの直流電圧を印加した時の電圧−輝度特性を図5に示す。なお、外光などの影響で、デバイスが発光していないときのBM−7の読み値は約20cd/m2であった。
図5から、本発明の混合金属酸化物薄膜を用いた実施例5の有機電界発光素子は単一金属酸化物薄膜を用いた比較例5の有機電界発光素子に比べて低い電圧から発光することが明らかである。
[1]市販されている平均厚さ0.7mmのITO電極層付き透明ガラス基板を用意した。この時、基板のITO電極は幅2mmにパターニングされているものを用いた。この基板をアセトン中、イソプロパノール中でそれぞれ10分間超音波洗浄後、イソプロパノール中で5分間煮沸した。この基板をイソプロパノール中から取り出し、窒素ブローにより乾燥させ、UVオゾン洗浄を20分行った。
[2]この基板をホットプレートに乗せ、電極取り出し部分を別のガラス板で覆った状態で400℃に加熱した。トリス(2,4−ペンタンジオナト)アルミニウム0.0375mol/L、酢酸マグネシウム0.0125mol/L混合エタノール溶液を、試薬スプレーを用いて加熱された基板上に噴霧した。この工程を30秒間隔で10回繰り返した。噴霧終了後、その温度で10分間過熱した後、ホットプレートの電源を切って常温まで自然放熱し、混合金属酸化物薄膜層付き基板とした。
[3]次に、合成例1で作成した青色発光ポリマー(3)の1.2重量%テトラヒドロフラン溶液を1mL作成した。作成した混合金属酸化物薄膜層付き基板をスピンコーターにセットした。この基板上に青色発光ポリマーの溶液を滴下し、毎分1600回転で30秒間回転させることにより、膜厚約100nmの有機化合物層を形成した。これをアルゴン雰囲気のグローブボックス中に移動し、ホットプレートを用いて200℃で1時間加熱して有機化合物層中の残溶媒を除去した。
[4]有機化合物層まで形成した基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに固定した。三酸化モリブデンをアルミナルツボに入れて第1の蒸着源にセットした。同時に、金をアルミナルツボに入れて第2の蒸着源にセットした。約1×10−4Paまで減圧し、三酸化モリブデンを膜厚10nmになるように蒸着した。次に、金を膜厚20nmになるように蒸着し、有機電界発光素子(Al:Mg=3:1(原子数比))を作成した。このとき、ステンレス製の蒸着マスクを用いて蒸着面が幅2mmの帯状になるようにした。すなわち、作成した有機電界発光素子の発光面積は、4mm2とした。
実施例6の工程[2]において、トリス(2,4−ペンタンジオナト)アルミニウム0.0375mol/L、酢酸マグネシウム0.0125mol/L混合エタノール溶液の代わりにトリス(2,4−ペンタンジオナト)アルミニウム0.050mol/Lエタノール溶液を用いて単一金属酸化物薄膜層付き基板を作成した以外は同様にして、有機電界発光素子(Al:Mg=4:0(原子数比))を作成した。
ケースレー社製の「2400型ソースメーター」により、素子への電圧印加と、電流測定を行った。トプコン社製の「BM−7」により、発光輝度を測定した。実施例6、および比較例6で作成した有機電界発光素子を、アルゴン雰囲気下で−4V〜15Vまでの直流電圧を印加した時の電圧−輝度特性を図6に示す。なお、外光などの影響で、デバイスが発光していないときのBM−7の読み値は約20cd/m2であった。
図6から、本発明の混合金属酸化物薄膜を用いた実施例6の有機電界発光素子は単一金属酸化物薄膜を用いた比較例6の有機電界発光素子に比べて低い電圧から発光することが明らかである。
Claims (5)
- 陽極および陰極と、前記陽極と前記陰極とに挟まれた1層または複数層の有機化合物層と、前記陽極と前記有機化合物層との間および/または前記陰極と前記有機化合物層との間に、混合金属酸化物薄膜層を有することを特徴とする有機電界発光素子。
- 陽極および陰極と、前記陽極と前記陰極とに挟まれた1層または複数層の有機化合物層と、前記陰極と前記有機化合物層との間に、混合金属酸化物薄膜層を有することを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
- 前記混合金属酸化物層が、マグネシウム元素を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の有機電界発光素子。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の有機電界発光素子を備えることを特徴とする照明装置。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の有機電界発光素子を備えることを特徴とする表示装置。
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