JP2013060901A - 内接ギアポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】よりシンプルな構造にて、効率を低下させることなく摩耗を低減して寿命をより長くすることができる内接ギアポンプを提供する。
【解決手段】ハウジング30とポンププレート40とアウタギア20とインナギア10と軸部材とを備え、ハウジングには、軸部材を挿通する貫通孔32と、吸入ポート31Aと吐出ポート31Bが形成され、ポンププレートには、吸入ポート41Aと吐出ポート41Bが形成されている。そして軸部材の軸を含む平面であって吸入ポートと吐出ポートとを仕切る仮想平面VMを設定し、ハウジングの面の一部であって仮想平面に対して吸入ポートの側の面には、貫通孔とハウジングの吸入ポートとを連通する連通路33が形成されており、ポンププレートの面の一部であって仮想平面に対して吐出ポートの側の面であり且つインナギアと接触可能となる面M40には、インナギアにて覆われて圧力を発生させる凹部43が形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、アウタギアの内歯にインナギアの外歯を内接させた構造を有して流体の吸入と吐出を行う内接ギアポンプに関する。
従来より、内接ギアポンプが、車両等の種々の機械にて使用されている。以下、車両のオイルポンプとして利用する内接ギアポンプの例を説明する。
ここで、図6(A)に従来の内接ギアポンプ101の断面図を示し、図5(A)、(B)、(C)にて図6(A)に示す内接ギアポンプ101を構成しているポンププレート140、アウタギア120及びインナギア110、ハウジング130の外観を示す。
従来の内接ギアポンプ101は、内周面に内歯T21を有する円環状のアウタギア120と、アウタギアの内歯T21に噛み合う外歯T11を外周面に有するインナギア110と、アウタギア120及びインナギア110を収容するハウジング130と、ハウジング130の蓋となるポンププレート140と、ハウジング130に形成された貫通孔132とインナギア110の軸孔112に挿通されてインナギア110を回転させる駆動軸ユニット150等にて構成されている。
インナギア110とアウタギア120は、図5(B)に示すように偏心した状態で組み付けられている。そして軸部材151がインナギア110を回転させるとアウタギア120も回転し、閉鎖空間122の容積が徐々に大きくなった後、閉鎖空間122の容積は徐々に小さくなっていく。閉鎖空間122の容積が徐々に大きくなる側に吸入口141が形成されており、閉鎖空間122の容積が徐々に小さくなる側に吐出口142が形成されている。
そして吸入口141の近傍において、対向しているポンププレート140の面の一部とハウジング130の面の一部には、図5(A)及び(C)の例に示す凹状の吸入ポート141A、131Aが対向するように同形状に形成されている。また吐出口142の近傍において、対向しているポンププレート140の面の一部とハウジング130の面の一部には、図5(A)及び(C)の例に示す凹状の吐出ポート141B、131Bが対向するように同形状に形成されている。
図6(A)に示す従来の内接ギアポンプ101の構造では、吐出側の高圧のオイルが吐出ポート131Bから、ハウジング130とインナギア110との隙間を通って、軸部材151の周囲に流れ込み、軸部材151の周囲のシール部材152から外部にオイルが漏れる可能性が考えられる。
そこで、図6(A)及び図5(A)、(B)、(C)の例に示す従来の内接ギアポンプ101の改良版として、図6(C)及び図5(A)、(B)、(D)に示す従来の内接ギアポンプ102が考案されている。従来の内接ギアポンプ102には、図5(D)及び図6(C)に示すように、ハウジング131において、軸部材151の周囲に流れ込んだ高圧のオイルを吸入ポート131Aに逃がすための連通路133が、貫通孔132と吸入ポート131Aとを連通するように形成されている。
なお、図5(A)、(C)、(D)において、仮想平面VMは、軸部材151の回転軸Ziを含む平面であって、ハウジング130、131における吸入ポート131Aと吐出ポート131Bとを仕切るとともにポンププレート140における吸入ポート141Aと吐出ポート141Bとを仕切る平面である。この仮想平面VMを仮想的に設定した場合、図5(D)に示す連通路133は、ハウジング131の面において仮想平面VMに対して吸入ポート131Aの側の面に形成されている。
ここで図6(B)は、図6(A)に示す内接ギアポンプ101(連通路133無し)からインナギア110と軸部材151のみを抽出した図であり、インナギア110が受ける各種の力を矢印で示している。対向している吸入ポート141A、131Aは同形状であり面積がほぼ等しいので、吸入した流体の圧力によって、インナギア110が受ける力F141A、F131Aはほぼ等しく、釣り合っている。同様に、対向している吐出ポート141B、131Bは同形状であり面積がほぼ等しいので、吐出した流体の圧力によって、インナギア110が受ける力F141B、F131Bはほぼ等しく、釣り合っている。このため、軸部材151に対してインナギア110は、図6(B)の紙面に示すように水平状態を維持して回転している。
また図6(D)は、図6(C)に示す内接ギアポンプ102(連通路133有り)からインナギア110と軸部材151のみを抽出した図であり、インナギア110が受ける各種の力を矢印で示している。内接ギアポンプ101と同様に、インナギア110が受ける力F141A、F131Aはほぼ等しく、この2つの力は釣り合っており、インナギア110が受ける力F141B、F131もほぼ等しく、この2つの力も釣り合っている。しかし、連通路133からインナギア110が受ける力F133が新たに発生する。この力F133は、インナギア110の中心110C回りにモーメント力FM1を発生させるので、インナギア110は図6(D)に示すように水平方向に対して右肩上がり状に傾く。
この傾きにより、内接ギアポンプ102では、図5(A)に示すポンププレート140におけるハウジング130に対向する側の面の一部であって、仮想平面VMに対して吐出ポート141Bの側の面であり且つインナギア110と接触可能となる面である面M140にインナギア110が回転しながら接触し、面M140が摩耗して寿命が短くなるとともに、インナギア110の回転抵抗が増加して効率が低下する。
そこで、特許文献1に記載された従来技術では、アウタギアの端面と対向するポンププレート140の面に、吐出圧力を導入した圧力導入溝を複数設け、配管を用いて吐出したオイルを圧力導入溝に導き、吐出圧力を利用してアウタギアの傾きを防止している。
特開平7−293452号公報
特許文献1に記載された従来技術では、吐出圧力を利用しているために吐出したオイルを内接ギアポンプ内に戻しているので、ポンプ効率が低下する。
また、吐出圧力を圧力導入溝に導く配管も必要であり、構造が複雑化する。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、よりシンプルな構造にて、効率を低下させることなく摩耗を低減して寿命をより長くすることができる内接ギアポンプを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る内接ギアポンプは次の手段をとる。
まず、本発明の第1の発明は、一端側に開口するハウジング凹部を有するポンプハウジングと、前記ポンプハウジングの一端に取り付けられて前記ハウジング凹部を閉じることでギア収容空間を構成するとともに前記ポンプハウジングに対向する側の面にプレート側吸入ポートとプレート側吐出ポートのそれぞれが凹状に形成されているポンププレートと、前記ギア収容空間に回転可能に収容されて内周面に内歯を有するアウタギアと、前記アウタギアの前記内歯に噛み合う外歯を外周面に有するインナギアと、前記ポンプハウジングの前記ハウジング凹部の底部に形成された貫通孔に挿通されるとともに前記インナギアの軸孔に嵌め込まれて前記インナギアを回転可能な軸部材と、を備えた内接ギアポンプである。
前記ポンプハウジングにおける前記プレート側吸入ポートに対向する位置には凹状のハウジング側吸入ポートが形成され、前記ポンプハウジングにおける前記プレート側吐出ポートに対向する位置には凹状のハウジング側吐出ポートが形成されている。
また、前記軸部材の軸を含む平面であって、前記ポンプハウジングにおける前記ハウジング側吸入ポートと前記ハウジング側吐出ポートとを仕切るとともに前記ポンププレートにおける前記プレート側吸入ポートと前記プレート側吐出ポートとを仕切る平面である仮想平面を設定する。
そして、前記ポンプハウジングにおける前記ギア収容空間を形成する面の一部であって前記仮想平面に対して前記ハウジング側吸入ポートの側の面には、前記貫通孔と前記ハウジング側吸入ポートとを連通する連通路が形成されている。
更に、前記ポンププレートにおける前記ギア収容空間を形成する面の一部であって前記仮想平面に対して前記プレート側吐出ポートの側の面であり且つ前記インナギアと接触可能となる面には、前記インナギアにて覆われて圧力を発生させる凹部が形成されている。
この第1の発明では、連通路にて発生した圧力によってインナギアが傾斜した場合にインナギアが接触するポンププレートの面の位置に、インナギアにて覆われて圧力を発生させる凹部が形成されている。この凹部は、インナギアの回転によって吐出圧がかかった流体が充填されて圧力を発生させる。この圧力は、インナギアをハウジング側に押し戻すので、インナギアの傾斜が抑制され、インナギアとポンププレートとの接触を防止することができる。
このように、吐出圧力を導く配管が不要であり、凹部を形成するだけでよく、非常にシンプルな構造にて、効率を低下させることなく摩耗を低減し、寿命をより長くすることができる。
内接ギアポンプ1の構造の一実施の形態を説明する斜視図である。 (A)は図1のハウジング30をポンププレート40の側から見た図であり、(B)は図1のインナギア10及びアウタギア20をポンププレート40の側から見た図であり、(C)は図1のポンププレート40をハウジング30の側から見た図である。 (A)は内接ギアポンプ1を、回転軸Ziを含む平面にて切断した断面図であり、(B)は(A)に示す内接ギアポンプ1のインナギア10が受ける力F41A等を説明する図である。 凹部43の形状の、他の例(凹部43A〜43D)を説明する図である。 従来の内接ギアポンプ101、102を構成しているポンププレート140、アウタギア120、インナギア110、ハウジング130、ハウジング131の例を説明する図である。 (A)は連通路133が無い従来の内接ギアポンプ101の例を説明する断面図であり、(B)は(A)に示す従来の内接ギアポンプ101のインナギア110が受ける力F141A等を説明する図であり、(C)は連通路133が有る従来の内接ギアポンプ102の例を説明する断面図であり、(D)は(C)に示す従来の内接ギアポンプ102のインナギア110が受ける力F141A等を説明する図である。
以下に本発明を実施するための形態を図面を用いて説明する。
●[内接ギアポンプ1の全体構造(図1、図2)]
まず図1の斜視図を用いて内接ギアポンプ1の構造について説明する。
内接ギアポンプ1は、インナギア10と、アウタギア20と、ハウジング30(ポンプハウジングに相当)と、ポンププレート40と、駆動軸ユニット50と、にて構成されている。
インナギア10は、アウタギア20の収容空間20Kに収容されている。
ハウジング30は一方端に開口するハウジング凹部を有しており、ポンププレート40をハウジング30の一端に取り付けてハウジング凹部を閉じることでギア収容空間30Kが形成されている。そして当該ギア収容空間30Kにインナギア10とアウタギア20が収容されている。
また駆動軸ユニット50において回転軸Zi回りに回転可能な軸部材51は、ハウジング30におけるハウジング凹部の底部に形成された貫通孔32及びインナギア10に形成された軸孔12に挿通されてインナギア10を回転駆動する。この回転軸Ziは、後述するインナギア10の回転軸Ziである。また符号52はシール部材である。
なお、図2(C)は図1に示すポンププレート40をハウジング30の側から見た図であり、図2(B)は図1に示すアウタギア20とインナギア10をポンププレート40の側から見た図であり、図2(A)は図1に示すハウジング30をポンププレート40の側から見た図である。
インナギア10は、外周面に、アウタギア20の内歯T21と噛合する複数の外歯T11を有しており、本実施の形態では、歯数が7歯の例を示している。
アウタギア20は、インナギア10を収容可能な収容空間20Kを有しており、当該収容空間20Kを形成するアウタギア20の内周面には、インナギア10の外歯T11と噛合する複数の内歯T21を有しており、本実施の形態では、歯数が8歯の例を示している。
また、図2(B)に示すように、アウタギア20の回転軸Zoと、インナギア10の回転軸Ziは、異なる位置になる。これにより、インナギア10が回転軸Zi回りに回転すると、アウタギア20が回転軸Zo回りに回転し、インナギア10の外歯T11とアウタギア20の内歯T21との間に形成される閉鎖空間22の容積が徐々に大きくなった後、徐々に小さくなっていく。この、容積が徐々に大きくなっていく側に流体の吸入口41が設けられており、容積が徐々に小さくなっていく側に流体の吐出口42が設けられている(図2(C)参照)。
なお本実施の形態では、吸入口41と吐出口42は、ポンププレート40に設けられている例を説明する。
図1及び図2(A)、(C)に示すように、アウタギア20及びインナギア10を収容可能な空間であってポンププレート40とハウジング30にて形成される空間であるギア収容空間30Kにおいて、ハウジング30に対向する側のポンププレート40の面には、吸入口41に連続して周方向に延びるように、略三日月形状の凹部である吸入ポート41A(プレート側吸入ポートに相当)が形成されている。そしてポンププレート40の吸入ポート41Aに対向するハウジング30の面には、吸入ポート41Aと同じ形状の、略三日月形状の凹部である吸入ポート31A(ハウジング側吸入ポートに相当)が形成されている。
同様に、ギア収容空間30Kにおいて、ハウジング30に対向する側のポンププレート40の面には、吐出口42に連続して周方向に延びるように、略三日月形状の凹部である吐出ポート41B(プレート側吐出ポートに相当)が形成されている。そしてポンププレート40の吐出ポート41Bに対向するハウジング30の面には、吐出ポート41Bと同じ形状の、略三日月形状の凹部である吐出ポート31B(ハウジング側吐出ポートに相当)が形成されている。
なお、図2(A)及び図2(C)に示す仮想平面VMは、図2(A)において回転軸Ziを含む平面であって、ハウジング30における吸入ポート31Aと吐出ポート31Bを仕切るとともに、図2(C)において回転軸Ziを含む平面であって、ポンププレート40における吸入ポート41Aと吐出ポート41Bを仕切る平面として仮想的に設定した面である。
この仮想平面VMを図2(B)に記載すると、図2(B)において仮想平面VMは、回転軸Ziを含む平面であって、容積が最大となる閉鎖空間である最大閉鎖空間22Maxと容積が最小となる閉鎖空間である最小閉鎖空間22Minとに交差する。なお、図2(B)の例ではアウタギア20の内歯T21の歯数が偶数であるので、仮想平面VMは最大閉鎖空間22Maxと最小閉鎖空間22Minの双方に交差する平面である。しかし、内歯T21の歯数が奇数の場合、仮想空間VMは最大閉鎖空間22Maxと最小閉鎖空間22Minのいずれかと交差することになる。従って、アウタギア20の内歯T21が偶数であろうが奇数であろうが、仮想平面VMは、回転軸Ziを含む平面であって、最大閉鎖空間22Maxと最小閉鎖空間22Minの少なくとも一方と交差する面となる。
また図2(A)に示すように、ハウジング30には、軸部材51を挿通するための貫通孔32が形成されている。そしてハウジング30におけるギア収容空間30Kを形成する面の一部であって仮想平面VMに対して吸入ポート31Aの側の面には、貫通孔32と吸入ポート31Aとを連通する連通路33が形成されている。
また図2(C)に示すように、ポンププレート40におけるギア収容空間を形成する面の一部であって仮想平面VMに対して吐出ポート41Bの側の面であり且つインナギア10と接触可能となる面である面M40には、インナギア10にて覆われる単数または複数の凹部43が形成されている。この凹部43は、特開平7−293452のような配管等は接続されておらず、単純な凹みであり、インナギア10の回転によって吐出圧がかかった流体が充填され、充填された流体の吐出圧による圧力を発生させる。
なお、面M40の範囲を以下のように設定してもよい。図2(C)において、吐出ポート41Bの周方向における一方の端部41BAと回転軸Ziとを通る直線LAと、吐出ポート41Bの周方向における他方の端部41BBと回転軸Ziとを通る直線LBと、を仮想的に設定する。そして、ポンププレート40におけるギア収容空間を形成する面の一部であって、直線LAと直線LBにて囲まれる角度範囲A40の内部(吐出ポート41Bを含む角度範囲内)においてインナギア10と接触可能となる面を面M40に設定してもよい。この場合、図2(C)に示す面M40よりも面積が少し小さな面M40が設定される。
また、面M40の範囲を、更に、以下のように設定してもよい。図2(C)に示す面M33は、ポンププレート40におけるギア収容空間を形成する面の一部であって、連通路33に対向する位置の面である。この面M33に対して回転軸Ziを挟んで点対称となる位置の面である対称面及び対称面の周囲の面(仮想平面VMに対して吐出ポート41Bの側において、対称面の周囲となる面)であってインナギア10と接触可能となる面を面M40に設定してもよい。
●[インナギア10が受ける力(図3)]
図3(A)は、回転軸Ziを含む平面にて内接ギアポンプ1を切断した断面図を示している。
吸入口41から吸入された流体は、吸入ポート41Aに充填されるとともに、インナギア10とアウタギア20との間の閉鎖空間22に充填され、更に吸入ポート31Aにも充填される。
そして閉鎖空間22に保持された流体はインナギア10とアウタギア20の回転とともに運ばれ、吐出ポート41B、31Bに充填され、吐出口42から高圧で押し出されて吐出される。
吐出される流体は圧力が高く、一部の流体は吐出口42から吐出されずに、吐出ポート31Bから、インナギア10とハウジング30との隙間を通って、貫通孔32及び軸部材51の周囲の空間に流れ込む。
そして貫通孔32及び軸部材51の周囲に流れ込んだ流体は、連通路33を通って、より低圧の吸入ポート31Aへと流れ込む。
ここで図3(B)は、図3(A)からインナギア10と軸部材51のみを抽出した図であり、インナギア10が受ける各種の力を矢印で示している。以下、インナギア10が受ける力Fを順に説明する。
インナギア10が、吸入ポート41A、31Aに充填された流体から受ける力(流体圧力)は、それぞれ力F41A、力F31Aである。なお、吸入ポート41A、31Aを同形状に設定して面積をほぼ等しく設定しているので、力F41A、力F31Aは、ほぼ釣り合っている。
インナギア10が、吐出ポート41B、31Bに充填された流体から受ける力は、それぞれ力F41B、力F31Bである。なお、吐出ポート41B、31Bを同形状に設定して面積をほぼ等しく設定しているので、力F41B、力F31Bは、ほぼ釣り合っている。
上記の力F41Aと力F31Aは釣り合って相殺され、力F41Bと力F31Bも釣り合って相殺されるので、これらの力ではインナギア10は傾斜せず、図3(B)の図において水平状態を保つことができる。
しかし、連通路33に充填されている流体から受ける力F33が存在し、この力F33は図3(B)の図において、連通路33と対向するインナギア10の面を紙面下方に引っ張る力F33として働く。この力F33により、インナギア10には、インナギア10の中心10Cに対するモーメント力FM1が働き、インナギア10には、図3(B)の図において水平状態から右肩上がりに傾斜する力が働く。ここで図6(D)に示した従来の内接ギアポンプ102では、モーメント力FM1を相殺する力が無かったので、インナギア110は右肩上がり状に傾斜していた。
本願の内接ギアポンプ1では、モーメント力FM1を相殺するモーメント力FM2を発生させる凹部43が形成されている。インナギア10が回転して凹部43に吐出圧がかかった流体が充填されると、この充填された流体の吐出圧によってインナギア10を押圧する圧力が発生し、インナギア10は、力F43を受ける。この力F43により、インナギア10には、インナギア10の中心10Cに対するモーメント力FM2が働き、インナギア10には、図3(B)の図において水平状態から右肩下がりに傾斜する力が働く。
このように、連通路33によって発生するモーメント力FM1を相殺するように、凹部43によるモーメント力FM2を発生させ、図3(B)の図においてインナギア10を水平に保つ。
図3(B)の図において、インナギア10を水平状態に維持してインナギア10を回転させることができるので、インナギア10とポンププレート40との片当りを防止し、回転抵抗(摩擦)を低減して効率を向上させることができる。また、片当りを防止して摩耗を低減することができるので、ポンプ寿命をより長くすることができる。
●[凹部43の形状における、その他の例(図4)]
次に図4(A)〜(D)を用いて、ポンププレート40における面M40に形成する凹部43の形状の、他の例について説明する。
図1〜図3にて説明した実施の形態の例では、凹部43の形状は半球状である。この形状は、半球状に限定されるものではなく、例えば図4(A)〜(D)に示す形状であっても良い。
例えば図4(A)に示すように、ギア回転方向に向かって間隔が徐々に狭くなるハの字状溝にて凹部43Aを形成してもよい。
また、図4(B)に示すように、ギア回転方向に頂角を向けた三角形状の凹部にて凹部43Bを形成してもよい。
また図4(C)に示すように、ギア回転方向に先端を向けた矢じり形状の凹部にして凹部43Cを形成してもよく、図4(D)に示すように、ギア回転方向に折れ曲がり部の先端を向けたヘの字状溝にて凹部43Dを形成してもよい。図4(A)〜(D)に示す凹部43A、43B、43C、43Dの形状の場合、インナギア10の回転によって、動圧を発生させることができる。
このように凹部43は、インナギア10に覆われてインナギア10の回転によって圧力を発生することができる形状であれば、種々の形状が考えられる。なお、製造容易性の観点でいえば半球状の凹部43が好ましく、圧力発生の効率の観点でいえば動圧を発生させる凹部43A、43B、43C、43Dが好ましい。また凹部43を形成する数は、単数であってもよいし、複数であってもよく、連通路33によって発生するモーメント力FM1を相殺できるモーメント力FM2を発生させることができればよい。
本発明の内接ギアポンプ1は、本実施の形態で説明した外観、構成、構造等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
また本発明の内接ギアポンプ1において、アウタギア及びインナギアの歯数は、本実施の形態にて説明した歯数に限定されず、種々の歯数のアウタギア及びインナギアに適用することができる。
本発明の内接ギアポンプ1は、例えば車両に用いる種々のオイルポンプとして利用することができる他にも、種々の流体の吸入と吐出を行う種々の機械のポンプとして利用することができる。
1 内接ギアポンプ
10 インナギア
20 アウタギア
20K 収容空間
30 ハウジング
30K ギア収容空間
31A、41A 吸入ポート
31B、41B 吐出ポート
32 貫通孔
33 連通路
40 ポンププレート
41 吸入口
42 吐出口
43 凹部
50 駆動軸ユニット
51 軸部材
T11 外歯
T21 内歯
Zi インナギアの回転軸
Zo アウタギアの回転軸

Claims (1)

  1. 一端側に開口するハウジング凹部を有するポンプハウジングと、
    前記ポンプハウジングの一端に取り付けられて前記ハウジング凹部を閉じることでギア収容空間を構成するとともに前記ポンプハウジングに対向する側の面にプレート側吸入ポートとプレート側吐出ポートのそれぞれが凹状に形成されているポンププレートと、
    前記ギア収容空間に回転可能に収容されて内周面に内歯を有するアウタギアと、
    前記アウタギアの前記内歯に噛み合う外歯を外周面に有するインナギアと、
    前記ポンプハウジングの前記ハウジング凹部の底部に形成された貫通孔に挿通されるとともに前記インナギアの軸孔に嵌め込まれて前記インナギアを回転可能な軸部材と、を備えた内接ギアポンプにおいて、
    前記ポンプハウジングにおける前記プレート側吸入ポートに対向する位置には凹状のハウジング側吸入ポートが形成され、前記ポンプハウジングにおける前記プレート側吐出ポートに対向する位置には凹状のハウジング側吐出ポートが形成され、
    前記軸部材の軸を含む平面であって、前記ポンプハウジングにおける前記ハウジング側吸入ポートと前記ハウジング側吐出ポートとを仕切るとともに前記ポンププレートにおける前記プレート側吸入ポートと前記プレート側吐出ポートとを仕切る平面である仮想平面を設定し、
    前記ポンプハウジングにおける前記ギア収容空間を形成する面の一部であって前記仮想平面に対して前記ハウジング側吸入ポートの側の面には、前記貫通孔と前記ハウジング側吸入ポートとを連通する連通路が形成されており、
    前記ポンププレートにおける前記ギア収容空間を形成する面の一部であって前記仮想平面に対して前記プレート側吐出ポートの側の面であり且つ前記インナギアと接触可能となる面には、前記インナギアにて覆われて圧力を発生させる凹部が形成されている、
    内接ギアポンプ。

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