JP2007315211A - ギヤポンプ - Google Patents

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鈴木  茂
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Abstract

【課題】吐出脈動を小さくできるギヤポンプを提供する。
【解決手段】カム32の回転角度に応じて、ピストン40が往復運動を繰り返すことで、吐出ポート27の容積を変動させて、ギヤポンプの吐出ポート入口27aにおける吐出流量が最大の時に、ピストン40がシリンダボア内の上死点と下死点との間を、上死点から下死点に向かって通過し、吐出ポート入口27aにおける吐出流量が最小の時に、ピストン40が上死点と下死点との間を、下死点から上死点に向かって通過するように、カム32のカム曲線を形成し、ピストン40の往復運動により、吐出ポート27における吐出流量を変動させて、吐出ポート出口27b側の吐出流量を略一定に保つ。
【選択図】図7

Description

本発明は、主として液圧関連産業の分野で利用される外接型のギヤポンプに関するものである。
この種のギヤポンプは、ハウジング内のギヤ室に駆動ギヤと従動ギヤとを有し、駆動ギヤと従動ギヤとは互いに外接噛合状態となっている。駆動ギヤの回転に伴い、従動ギヤが回転し、ハウジングの吸入ポートから流体が前記ギヤ室に吸入され、該流体はハウジング内周面と駆動ギヤ及び従動ギヤの歯溝との間に閉じ込められ、ハウジングの吐出ポートへ移送される。
この種のギヤポンプにおいては、従来から吐出ポートにおいて、一定の周期の吐出流量の変動(吐出脈動)が生じることが知られている。ここで一定の周期は、駆動ギヤ又は従動ギヤの回転角度の二次関数で表される。そのような吐出脈動はポンプ本体や周辺配管に生じる騒音に繋がる大きな問題を有する。そのため、特許文献1や特許文献2のように吐出脈動を防止する技術が従来から開示されている。
特許文献1においては、吐出ポートを2つの通路に分割し、さらに2つの通路の断面積の総和より広い断面積を有する室を2つの通路より下流側に設けている。このような構成により、2つの通路から広い室に流体が流入された時に、脈動を生じている流体を緩衝させあい、脈動を小さくする。
また、特許文献2においては、吐出ポートの一部にゴム製の弾性部材を介してスリーブが設けられている。このような構成により、該スリーブを流体が通過するとき、弾性部材によって、流体の脈動が吸収される。
特開平9−303271号公報 特開平10−159754号公報
ところが、特許文献1及び特許文献2のような技術をもってしても、吐出脈動は十分に解決できず、さらなる吐出脈動のための対策が必要とされていた。
そこで、本発明の目的は、吐出脈動を小さくできるギヤポンプを提供することである。
請求項1に記載の発明は、ハウジング内に、駆動ギヤを固定した駆動軸と前記駆動ギヤに噛合する従動ギヤを固定した従動軸を収容したギヤ室及び前記ギヤ室に接続した吐出ポートと吸入ポートを配設し、吸入ポートから吸入された作動流体は、該駆動ギヤ及び該従動ギヤの回転により吐出ポートへ移送されるギヤポンプにおいて、前記ギヤポンプは、カム収容室を有し、前記カム収容室には、前記駆動軸又は前記従動軸の少なくとも一方と一定の速度比で回転するカムが配置され、前記ハウジング内に前記吐出ポートに連通し、吐出ポートの一部を構成するシリンダボアが形成され、前記シリンダボア内には、前記カムの回転運動により往復運動に変換されて、前記吐出ポートの容積を最小とする上死点と、前記吐出ポートの容積を最大とする下死点との間を往復運動するピストンを有し、前記吐出ポートの入口における吐出流量が最大の時に、前記ピストンが前記シリンダボア内を下死点に向かって移動中となり、前記吐出ポートの入口における吐出流量が最小の時に、前記ピストンが上死点に向かって移動中となるように、前記カムのカム面は形成されていることを特徴とする。
ギヤポンプにおける吐出流量は、駆動ギヤ及び従動ギヤの一回転の間に、一定の周期で変動する。吐出流量の変動が吐出脈動の原因である。吐出流量の変動は、駆動ギヤ及び従動ギヤの回転角度の二次関数で表される。
本発明は、ピストンの往復運動を利用して、吐出ポートの出口における吐出流量を変更して、吐出ポートの出口における吐出流量の最大値と最小値との間の差(脈動幅)を小さくしている。従って、吐出ポートの出口における吐出流量の変動幅を小さくすることができるので、吐出脈動を小さくすることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1において前記ピストンは、前記吐出ポートの入口における吐出流量が最大の時に、前記ピストンが前記シリンダボア内の上死点と下死点との間の中間位置を下死点に向かって通過し、前記吐出ポートの入口における吐出流量が最小の時に、前記ピストンが前記中間位置を上死点に向かって通過するように、前記カムのカム面は形成されていることを特徴とする。
ピストンが下死点から上死点に向かう時、ピストンにより吐出ポートの出口の吐出流量は増加状態となる。これはピストンが下死点から上死点に向かって移動中で、上死点と下死点との間の中間位置を通過する時、ピストンによるシリンダボアからの作動流体の押し出し量が最も大きくなるためである。
逆に、ピストンが上死点から下死点に向かう時、ピストンにより吐出ポートの出口の吐出流量は減少状態となる。これはピストンが上死点から下死点に向かって移動中で、前記中間位置を通過する時、ピストンによるシリンダボアへの吸い込み量が最も大きくなるためである。
よって、吐出ポートの出口における吐出流量の最大値と最小値との間の差異を小さくでき、吐出脈動を小さくさせるために、特に好適な形態である。
請求項3に記載の発明は、請求項1〜2のいずれか一項において、前記カムのカム曲線が、駆動ギヤ及び従動ギヤの回転角度の3次関数で表されることを特徴とする。
従って、吐出ポートの容積を駆動ギヤ及び従動ギヤの回転角度の3次関数で表される曲線と同じように変化させることができ、最も効率よく吐出ポートにおける吐出脈動を小さくすることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜2のいずれか一項において、前記カムのカム曲線が、駆動ギヤ及び従動ギヤの回転角度の正弦関数で表されることを特徴とする。
カム曲線を駆動ギヤ及び従動ギヤの回転角度の3次関数で表されるように形成する場合と比較して、滑らかなカムの挙動を得ることができる。
請求項5に記載の発明は、前記カムは、前記駆動ギヤ及び前記従動ギヤの歯数と同数のカム面を有することを特徴とする。
歯数と同数の周期で吐出脈動が発生する比較的バックラッシが大きいギヤを使用したギヤポンプの場合に吐出脈動の抑制を好適に行なうことができる。
請求項6に記載の発明は、前記カムは、前記駆動ギヤ及び前記従動ギヤの歯数の2倍の数のカム面を有することを特徴とする。
歯数の2倍の周期で吐出脈動が発生する比較的バックラッシが小さいギヤを使用したギヤポンプの場合に吐出脈動の抑制を好適に行なうことができる。
請求項7、請求項8に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかにおいて前記カムは前記駆動軸又は前記従動軸に対して連結されていることを特徴とする。
よって、その回転速度の変更に伴い、カムの回転速度も追従して変更される。従って、カムの駆動ギヤ及び従動ギヤの回転に対する同期回転がずれることはない。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれかにおいて前記ギヤポンプが、前記ピストンを前記カムに対して付勢する付勢手段を備えていることを特徴とする。
よって、前記カムに対する前記ピストンの接触を安定させることができ、確実にピストンの往復運動を行なうことができる。
請求項10に記載の発明は、請求項9における前記付勢手段が、前記吐出ポートの流体圧力であることを特徴とする。
従って、吐出流体を付勢手段として利用したので、特別な付勢部材を設ける必要が無く、部品点数も低減させることができる。
請求項11に記載の発明は、請求項1〜10のいずれかにおいて前記シリンダボアの開口を封じると共に前記ピストンの吐出ポート側の端部に当接する弾性被膜を設けたことを特徴とする。
従って、吐出ポート側の作動流体がピストンとシリンダボアとの間からカム収容室に漏出することがなく、性能低下を防止できる。
本発明によれば、ギヤポンプにおいて発生する吐出脈動を小さくすることができる。
以下本発明を具体化したギヤポンプについて第1〜第6の実施形態について説明する。なお、第2〜第6の実施形態については、第1実施形態との相違点のみを説明し、同様の構成については説明を省略する。
(第1の実施形態)
まず、ギヤポンプ10を図1、図2、図3に基づいて説明する。ギヤポンプのハウジング11はフロントカバー12、ボディ13及びリヤカバー14とから構成されている。該ボディ13にはめがね状の貫通孔13aが形成されている(図2参照)。ボディ13とフロントカバー12、及びボディ13とリヤカバー14との間にはそれぞれ一対のサイドプレート15が配設されている。サイドプレート15によって前記貫通孔13aを区画することによりギヤ室17が形成されている。該ギヤ室17には駆動ギヤ18及び従動ギヤ19が噛合状態で収容されている。フロントカバー12及びリヤカバー14には軸受孔12a、12b、14a、14bがそれぞれ形成されている。また軸受孔12a、12b、14a、14bに対応するようにサイドプレート15にもそれぞれ貫通孔15a、15bが形成されている。前記軸受孔12a、12b、14a、14bに軸受20、21、22、23を介して、駆動ギヤ18及び従動ギヤ19を取り付けた駆動軸24及び従動軸25をそれぞれ軸承している。駆動軸24はフロントカバー12を貫通して外部に延長され、図示しないモータ等の動力源からの駆動力により回転駆動される。従動ギヤ19は、駆動軸24により駆動される駆動ギヤ18の回転に伴って、従動軸25と共に従動回転する。
駆動ギヤ18及びこれに連動する従動ギヤ19の回転方向を矢印により示してあり、両ギヤ18、19の噛み合い位置を挟んで両側には、該噛み合い位置から回転方向側に吸入ポート26が形成され、また該噛み合い位置から反回転方向側に吐出ポート27が形成されている。吸入ポート26は、ハウジング11外に開口し、図示しない外部回路に接続される。また、吐出ポート27は、ギヤ室17に開口する吐出ポート入口27a及び、ハウジング11外に開口し、図示しない外部回路に接続される吐出ポート出口27bを有する。なお、本実施形態における駆動ギヤ18及び従動ギヤ19は12本の歯を有する。
前記サイドプレート15は両ギヤ18、19を挟みこむように同一構成のものが向かい合って配置されている。サイドプレート15のギヤ室17側の側面16には、両ギヤ18、19の噛み合い位置から吸入ポート26側へ延びる逃げ溝28、及び両ギヤ18、19の噛み合い位置から吐出ポート27側へ延びる逃げ溝29が形成されている。これらの逃げ溝28、29は、両ギヤ18、19の噛み合い位置で、サイドプレート15と、両ギヤ18、19のそれぞれ隣り合う歯の噛み合いとで形成される閉じ込み領域に作動流体が閉じ込められる、いわゆる閉じ込み現象の発生を防止するためのものである。なお、本明細書中において、噛み合うとは両ギヤ18、19のそれぞれの歯と歯とが接触する状態を言う。両逃げ溝28、29は両ギヤ18、19の回転中心を結ぶ線の中点であるピッチ点の位置を避けるようにして設けられ、両逃げ溝28、29との間には所定の距離が確保されている。該所定の距離を保つことにより、両逃げ溝28、29を介した吸入ポート26と吐出ポート27との連通が防止されている。
また、サイドプレート15の側面16には、貫通孔15a、15bと吸入ポート26とをそれぞれ連通する連通溝30が形成されている。該連通溝30により貫通孔15a、15bを介して、作動流体が軸受孔12a、12b、14a、14b内の軸受20、21、22、23を潤滑するようになっている。
このような構成により、吸入ポート26に導入される作動流体は、両ギヤ18、19の歯の間に受け入れられ、両ギヤ18、19の回転により、それぞれの歯の間とボディ13の貫通孔13aの内周面と一対のサイドプレート15との間に封止された状態で両ギヤ18、19の回転方向に移送され、吐出ポート27に吐出される。吐出ポート27への吐出を終えた両ギヤ18、19の歯は、両ギヤ18、19の噛み合い位置を経て吸入ポート26へ戻り、再び歯の間に作動流体を受け入れ、作動流体を吐出ポート27へ吐出する作用を繰り返す。
次に本実施形態における吐出脈動を小さくする構成について図1〜図10に基づいて説明する。
軸受孔12bには、従動軸25の端部側にカム収容室36が設けられている。カム収容室36内には、従動軸25に連結したカム32が連結されている。図7〜図10に示すように該カム32は駆動ギヤ18及び従動ギヤ19の歯の数(12本)と同数の12の大径部33と小径部35とからなるカム面32aを有する。
ここで、吐出脈動の原因となる吐出ポート入口27aにおける吐出流量変化は両ギヤ18、19の回転角度θの二次関数で表されることは従来から知られており、歯車同士のバックラッシが比較的大きい場合は、吐出ポート入口27aへの吐出流量をQ1(θ)とした時、吐出流量Q1(θ)は以下の式(1)で表される。
Figure 2007315211
A、Bは定数で、両ギヤ18、19の歯数や大きさによって任意に決定される。吐出流量Q1(θ)は駆動ギヤ18又は従動ギヤ19の歯の隣り合う歯がなす角度毎に、上記式の変化を繰り返す。本実施形態の場合、駆動ギヤ18及び従動ギヤ19の歯の数が12本であるから、隣り合う歯がなす角度は30度(π/6)である。従って、駆動ギヤ18及び従動ギヤ19の回転角30度(π/6)毎に、上記(1)式の変化を同じように繰り返す。
本実施形態において上記(1)式を図示したのが図6(a)中の(1)である。図6(a)は横軸を回転角度、縦軸を吐出流量として、吐出ポート入口27aにおける角度あたりの吐出流量の変化を表したものである。図6(a)の(1)からわかるように、回転角30度(π/6)間隔で周期的に同様の変化を繰り返している。
なお、図6(a)における回転角0度とは、図2における状態であり、両ギヤ18、19の噛み合い点がピッチ点と一致するときである。このとき、吐出ポート入口27aでの吐出流量は最大となっていることがわかる。
吐出流量Q1(θ)の平均値をCとした時、平均値Cから吐出流量Q1(θ)を差し引いた値の変化を、吐出流量Q1(θ)に対して加えることにより、吐出流量Q1(θ)の変化を相殺して、吐出ポート出口27bからの吐出流量を平均値Cの一定値に保つことが可能となる。平均値Cから吐出流量Q1(θ)を差し引いた値をQ(θ)とした時、Q(θ)は以下の式(2)で表される。
Figure 2007315211
本実施形態において上記(2)式を図示したものが図6(a)の(2)である。
(θ)の変化は、吐出ポート27の容積に対して、下記のような容積V2(θ)の変化を加えることで、生じさせることができ、本実施形態においては、カム32のカム曲線を下記(3)の式で表されるように形成している。
Figure 2007315211
容積V2(θ)は回転角度θの3次関数となり、上記式(3)の容積変化によりQ(θ)の変化を吐出流量Q1(θ)に加えることができる。カム曲線を上記(3)の式のように構成し、ピストン40が連通室38の容積を、上記(3)の式で表される変化を回転角30度(π/6)間隔で周期的に変化させることで、吐出ポート出口27bにおける吐出脈動が抑制される。つまり、吐出ポート出口27bにおける吐出流量が、吐出流量Q1(θ)の平均値Cの一定値に保たれる。
なお、本実施形態において上記(3)式を図示したものが図6(b)の(3)である。図6(b)の(3)は、横軸を回転角度として、縦軸に連通室の容積変化を表したものである。
前記カム収容室36は、前述した軸受孔12bと従動軸25の隙間、サイドプレート15に形成された貫通孔15bと従動軸25の隙間及び連通溝30を介して吸入ポート26と連通した状態となっており、吸入ポート26と同じ圧力雰囲気である。
フロントカバー12内には、シリンダボア37が形成されている。該シリンダボア37はフロントカバー12及びボディ13内に形成された斜め穴の連通路39を介して、吐出ポート27と連通するように形成されている。前記シリンダボア37は従動軸25の軸線に対して垂直方向に、カム収容室36から吐出ポート27側の方向に向かって、フロントカバー12内に貫通形成されている。シリンダボア37及び連通路39は吐出ポート27の一部を構成する。なお、シリンダボア37は蓋部41により封止されて、ギヤポンプ外への連通を防止されている。
前記シリンダボア37内にはピストン40が収容されている。シリンダボア37のうち、ピストン40と連通路39との間に、ピストン40の運動により吐出ポートの容積を可変とする連通室38が形成されている。該ピストン40のカム収容室36側の先端部40bは、楔形状となっていっている。先端部40bの最先端は、丸み付けが施されている。また、該ピストン40の胴部40aの外径はシリンダボア37の内径と略同じであり、該ピストン40の胴部40aによりカム収容室36と連通室38との連通が略防止されている。従って、該連通室38は連通路39を介して吐出ポート27と連通した状態となっており、吐出ポート27と同じ圧力雰囲気である。
よって、ピストン40を介して吸入ポート26の圧力雰囲気と、吐出ポート27の圧力雰囲気とが対抗することとなり、ピストン40は連通室38からカム収容室36の方向へ押圧され、カム32に対して付勢された状態となる。
次に本実施形態の作用について説明する。ピストン40はカム32に対して押圧されているため、カム32の回転運動によりカム32のカム面に沿った往復運動に変換される。また、カム32のカム曲線が前記(3)の式で表されるように形成されているため、ピストン40はカム曲線と同じように変位を繰り返して、連通室38の容積を前記(3)式のように変動(変化)させる。なお、ピストン40が最も連通室38側に位置しているときを上死点、最もカム収容室36側に位置しているときを下死点とする。
以下、ピストン40のカム曲線に伴う変位に対する吐出ポート27の吐出流量の状態について説明する。
図7に示すようにカム32の一つの大径部33の頂点34に対してピストン40の先端部40bが当接している場合、ピストン40は上死点に位置する。ピストン40が上死点に位置するとき、連通室38の容積は最小状態となっており、吐出ポート27へ連通室38からピストン40によって押し出される作動流体の押し出し量は零の状態となっており、吐出ポート27における作動流体の吐出流量に影響を及ぼすことはない。すなわち、ピストン40が上死点に位置する時、吐出ポート入口27aにおける作動流体の吐出流量と、吐出ポート出口27bにおける作動流体の吐出流量は同じであり、吐出流量は平均値Cのままである。図7の状態は、図6において、歯車回転角度が略−8.7度の位置である。
次に、カム32の回転に伴い、図8に示すようにピストン40は上死点の位置から徐々に下死点の方向に移動する。ピストン40が上死点から下死点へ移動する間、吐出ポート27の作動流体の一部は、シリンダボア37内の負圧により連通室38に吸い込まれる状態となる。従って、吐出ポート入口27aにおける作動流体の吐出流量に対して、吐出ポート出口27bにおける作動流体の吐出流量は減少する。図8のようにピストン40が上死点と下死点との間の中間位置に達した時、連通室38の容積の増加速度が最も速くなり、ピストン40による吐出ポート27から連通室38への作動流体の単位時間あたりの吸い込み量が最大となる。
図8の状態は、図6において、歯車回転角度0度の位置である。つまり、歯車回転角度0度は、図2のように両ギヤ18、19の噛み合い点がピッチ点と一致するときである。吐出ポート入口27aにおける作動流体の吐出流量が最大のとき、連通室38への作動流体の単位時間あたりの吸い込み量が最大となり、吐出ポート入口27aにおける吐出流量と吐出ポート出口27bにおける吐出流量に、図6(a)の(2)における0度の位置の流量差を生じさせることができる。この流量差により、吐出ポート出口27bにおける作動流体の吐出流量を平均値Cに減少させている。
ピストン40が中間位置(図8の状態)から下死点に向かう間で、図6における0度から略8.7度の位置までは、作動流体を連通室38へ吸い込んでおり、吐出ポート入口27aに対する吐出ポート出口27bにおける作動流体の吐出流量は減少する。連通室38への吸い込み量により、吐出ポート出口27bにおける作動流体の吐出流量は平均値Cに保たれる。
図9に示すようにカム32の小径部35に対してピストン40の先端部40bが当接する時、ピストン40は下死点に位置することとなる。ピストン40が図8の状態から図9に到るまでの間に、吐出ポート出口27bにおける吐出流量を平均値Cに保つように連通室38は容積変化する。
ピストン40が下死点に位置するとき、吐出ポート27から連通室38への作動流体の吸い込み量は図6(a)の(2)の略8.7度の位置のように零の状態となり、吐出ポート27における作動流体の吐出流量に影響を及ぼすことはない。すなわち、吐出ポート入口27aにおける作動流体の吐出流量と、吐出ポート出口27bにおける作動流体の吐出流量は同じであり、吐出流量は平均値Cのままである。
図9の状態は、図6において、歯車回転角度が略8.7度の位置である。つまり、図4の状態である。
さらに、カム32の回転に伴い、ピストン40は下死点の位置から徐々に上死点の方向に移動する。ピストン40が下死点から上死点へ移動する間、ピストン40によって、連通室38内の作動流体が吐出ポート27に向かって押し出されて、吐出ポート入口27aにおける作動流体の吐出流量に対して、吐出ポート出口27bにおける作動流体の吐出流量が増加状態となる。
そして、図10のようにピストン40が上死点と下死点との間の中間位置に達した時、連通室38の容積の減少速度が最も速くなり、ピストン40による連通室38から吐出ポート27への作動流体の単位時間あたりの押し出し量が最大となる。つまり、吐出ポート入口27aにおける作動流体の吐出流量と吐出ポート出口27bにおける作動流体の吐出流量の差が最大となる。
ピストン40が図9の状態から図10に到るまでの間で、図6における略8.7度から15度の位置までは、連通室38の容積変化により、図6(a)の(2)における略8.7度から15度の位置までの流量変化を生じさせることができる。この流量変化は図6(a)の(1)における略8.7度から15度までの間の吐出流量を増加させることができ、吐出ポート27における吐出流量を平均値Cに増加させることができる。
図10の状態は、図6において、歯車回転角度15度の位置である。つまり、図5の状態である。
図10の状態の中間位置から上死点にピストン40が向かう間で、図6における15度から略21.3度までは、作動流体を連通室38から押し出しており、吐出ポート入口27aに対する吐出ポート出口27bにおける作動流体の吐出流量は増加状態にある。ピストン40が中間位置から上死点に近づくほど、連通室38から吐出ポート27への作動流体の押し出し量は減少していく。この減少は、吐出ポート出口27bにおける作動流体の吐出流量を平均値Cに保つように減少していく。
そして、再びカム32の大径部33の頂点34に対して、ピストン40の先端部40bが当接する。すなわち、ピストン40は上死点の位置(図7の状態)に戻ることとなり、図6の略21.3度の位置に達して、連通室38から吐出ポート27への作動流体の押し出し量が零の状態となる。ピストン40が図7の上死点位置から、下死点位置を経て再び上死点位置に戻るまで、両ギヤ18、19の回転角度は30度(π/6)である。このように、駆動ギヤ18及び従動ギヤ19の歯の数が12本でバックラッシが比較的大きい場合、吐出流量の変化は駆動ギヤ18及び従動ギヤ19の30度(π/6)の回転角度を一周期とする周期性をもっている。すなわち、駆動ギヤ18及び従動ギヤ19が一回転する間に、回転角30度を一周期とし、12回の吐出流量の変動が生じることとなる。本実施形態では、カム32は駆動ギヤ18及び従動ギヤ19と同数の12個の大径部33及び小径部35からなるカム面32aを有する。よって、ピストン40は回転角度30度(π/6)毎に一回の往復運動を行なう。
よって、カム32の回転角度に応じて、ピストン40が往復運動を繰り返し、ギヤポンプの吐出ポート入口27aにおける吐出流量が、該吐出ポート入口27aの吐出流量の平均値Cより大きい状態のときは、吐出ポート27から連通室38へ吐出された作動流体を吸入して、吐出ポート出口27bにおける吐出流量を減少させて、吐出ポート入口27aの吐出流量の平均値Cに近づける。逆に、ギヤポンプの吐出ポート入口27aにおける吐出流量が、該吐出ポート入口27aの吐出流量の平均値Cより小さい状態のときは、連通室38から吐出ポート27へ作動流体を押し出して、吐出ポート出口27bにおける吐出流量を増加させて、吐出ポート入口27aの吐出流量の平均値Cに近づける。また、ギヤポンプの吐出ポート入口27aにおける吐出流量が、平均値Cと同じときは、連通室38における容積変化を零とすることで、吐出ポート出口27bにおける吐出流量は平均値Cに維持される。
上記第1の実施形態においては次のような効果を奏する。
(1)吐出流量の変動幅を一定値に抑えこんで、吐出ポート出口27bにおける吐出流量を、吐出ポート入口27aにおける吐出流量の平均値Cに近づけて、略一定に保つことが可能となる。よって、ギヤポンプにおける作動流体の吐出脈動の脈動幅を小さくすることができる。
例えば、吐出ポート側の流路を分けて、流路長さの異なる2つの流路を作動流体に通過させて、合流させることで、吐出脈動を打ち消すような構成や、吐出ポート側に広い空間を設けて、マフラの効果をもたせて吐出脈動を小さくするような構成のように、従来から知られている構成だと、駆動ギヤ及び従動ギヤの回転速度等が変化して、吐出脈動の周波数が変化した場合に、いずれの場合も吐出脈動を小さくする効果を得られない状態を生じることがある。
しかし、本実施形態の場合、駆動ギヤ18及び従動ギヤ19の回転速度が変化したとしても、カム32は従動ギヤ19の回転と同期して回転するため、駆動ギヤ18及び従動ギヤ19の回転速度に追従して、吐出ポート27の吐出流量を変化させて、吐出流量を略一定に保つことができる。従って、駆動ギヤ18及び従動ギヤ19の回転速度が変化して、吐出脈動の周波数が変化した場合でも、吐出脈動を小さくする効果を得られる。
(2)駆動ギヤ18及び従動ギヤ19の歯の数と同数のカム面32aを有することは、、歯数と同数の周期で吐出脈動が発生する比較的バックラッシが大きいギヤを使用したギヤポンプの場合に吐出脈動の抑制を好適に行なうことができる。
(3)駆動ギヤ18及び従動ギヤ19の歯の数が12本でバックラッシが比較的大きい場合、回転角0度の位置のような条件で吐出流量が最大状態となるため、回転角0度の位置の状態で、ピストン40が上死点と下死点との間の中間位置になるように、ピストン40の先端部40bがカム32の大径部33と小径部35との間の位置で当接し、かつ該ピストン40が上死点から下死点に向かって移動することにより、吐出ポート27から連通室38へ最も多く作動流体が吸い込まれ、吐出脈動の最大値を小さくさせる効果を最も効果的に得ることができる。
(4)カム32を従動軸25に連結しているため、駆動ギヤ18及び従動ギヤ19の回転速度が変更されたとしても、その回転速度の変更に伴い、カム32の回転速度も変更されるため、カム32の駆動ギヤ18及び従動ギヤ19の回転に対する同期回転がずれることはない。
(5)吐出流体を付勢手段として利用したので、ばね等の特別な付勢部材を設ける必要がなく、部品点数を低減させることができる。
(第2の実施形態)
本実施形態は、図11及び図12に示すように、第1の実施形態におけるシリンダボア37の連通室38側の開口を封じるとともに、ピストン40の吐出ポート27側の頭部40cに当接する弾性被膜であるダイヤフラム42を設けている。また、ダイヤフラム42は、ピストン40の頭部40cに当接した状態でフロントカバー12の一部に装着されている。その他の点は第1の実施形態と同様である。図11はピストン40の先端部40bがカム32の小径部35にて当接している状態であり、図12はピストン40の先端部40bがカム32の大径部33の頂点34と当接している状態である。
ピストン40はダイヤフラム42を介して、吸入ポート26の圧力雰囲気と、吐出ポート27の圧力雰囲気とが対抗することとなり、吸入ポート26の圧力雰囲気より吐出ポート27の圧力雰囲気の方がギヤポンプの運転中は高圧であるため、ピストン40はダイヤフラム42を介して連通室38からカム収容室36の方向へ押圧され、カム32に対して付勢されている。また、ダイヤフラム42の弾性によるバネ力によっても、ピストン40はカム32に対して付勢されている。
ピストン40が往復運動を行なう場合、ダイヤフラム42もピストン40の往復運動に連動する。
本実施形態においては、第1実施形態における(1)〜(5)の効果の他に、ピストン40の胴部40aとシリンダボア37との間の隙間を介した連通室38と、吸入ポート26と連通するカム収容室36との連通を、ダイヤフラム42により確実に防止することができる。従って、連通室38からカム収容室36へ作動流体が漏れることによるギヤポンプの性能低下を防止できる。さらに、ダイヤフラム42の弾性を付勢手段として利用することで、より安定したカム挙動が得られる。
(第3の実施形態)
本実施形態は、第1の実施形態におけるカム32のカム面32aの大径部33及び小径部35の形状が異なる。本実施形態においては、図13に示すようなカム43の大径部44及び小径部46を配設しており、カム43のカム曲線は、連通室38の容積の変化が図14(b)の(3)に示すように、ほぼ回転角度の正弦関数の曲線としている。図14(b)の(3)は、横軸の歯車回転角度に対する縦軸の連通室38の容積変化量を表したものである。
大径部44及び小径部46の数は第1の実施形態と同様に12個である。また、ピストン40が上死点と下死点との間の中間位置になるように、カム43における大径部44と小径部46との間でピストン40の先端部40bが当接し、かつピストン40がカム43の回転により上死点から下死点へ向かって移動する状態のときと、ギヤポンプ50の吐出ポート入口27aにおける吐出流量が最大になるときとが同期するように、カム43は従動軸25に対して連結されている。また、ピストン40が上死点と下死点との間の中間位置になるように、カム43における大径部44と小径部46との間でピストン40の先端部40bが当接し、かつピストン40がカム43の回転により下死点から上死点へ向かって移動する状態のときと、ギヤポンプ50の吐出ポート入口27aにおける吐出流量が最小になるときとが同期するように、カム43は従動軸25に対して連結されている。
ピストン40が上死点と下死点との間の中間位置になるように、カム43における大径部44と小径部46との間で当接し、かつ該中間位置から下死点へ移動している状態のときと、吐出ポート入口27aにおける吐出流量が最大になるときとが同期しているため、ギヤポンプ50の吐出ポート入口27aにおける吐出流量が最大となった図14(a)の(1)における0度のとき、ピストン40により吐出ポート27から連通室38への作動流体の吸い込み量が図14(a)の(2)における0度の位置のように最大となり、吐出ポート27における吐出流量を図14(a)の(4)における0度の位置のように減少させる。
また、吐出ポート入口27aにおける吐出流量が最小となる図14(a)の(1)における15度の位置のとき、ピストン40は上死点と下死点との間の中間位置になるように、大径部44と小径部46との間で当接し、かつ該下死点から上死点へ移動している状態である。つまり、ピストン40により連通室38から吐出ポート27へ作動流体が図14(a)の(2)における15度の位置の流量が押し出され、吐出ポート出口27bにおける吐出流量を図14(a)の(4)における15度の位置のように増加させる。従って、本実施形態においても吐出ポート入口27aで生じた吐出脈動の最大値と最小値との間の変動幅を吐出ポート出口27bにおいて、吐出ポート入口27aにおける吐出流量の平均値Cに近づけることができるため、吐出脈動を小さくすることができる。
図14(a)は横軸の歯車回転角度に対する縦軸の回転角度あたりの吐出流量を表したものである。吐出ポート入口27aでの吐出流量の変動を図14(a)の(1)としたとき、ピストン40の往復運動に伴う連通室38の吐出流量変化は図14(a)の(2)のように表される。
この連通室38の吐出流量の変化が吐出ポート出口27bの吐出流量の変動に影響を及ぼし、吐出ポート出口27bでの吐出流量の変動は図14(a)の(4)のようになり、平均値Cの一定値に近づく。吐出ポート出口27bでの吐出流量の変化の最大状態と最小状態との差を減らすことができるため、吐出脈動を小さくすることができる。
本実施形態においては第1の実施形態の(1)〜(5)と同様の効果を生じ、第1の実施形態の効果に加えて、以下のような効果がある。
つまり、連通室38の容積変化が回転角度θの正弦関数になるようにしているため、カム曲線が回転角度θの3次関数で形成される場合と比較して、滑らかなカムの挙動を得ることができる。
また、回転角度θの正弦関数で形成されるカム43の場合、吐出ポート入口27aで発生する全ての吐出脈動をキャンセルして、平均値C一定に保つことはできないが、最も脈動幅の大きな部分を小さくすることができ、吐出脈動を抑制することができる。
(第4の実施形態)
本実施形態は、バックラッシが第1の実施形態と比較して非常に小さく設定され、バックラッシ部分で作動流体の漏れを十分小さくできているとみなせるギヤポンプの場合に適しており、図15のように、カム53のカム面53aの大径部54及び小径部56の数が2倍となっている。それ以外の構成は第1の実施形態と同様である。
バックラッシ部分で作動流体の漏れが非常に小さい場合には、駆動ギヤ18及び従動ギヤ19が一回転する間に、吐出流量の変動が、駆動ギヤ18及び従動ギヤ19の歯の数12に2を乗じた回数生じる。従って、駆動ギヤ18及び従動ギヤ19が一回転する間に、24回の吐出流量の変動が生じることとなる。すなわち、15度を1周期として吐出流量が24回変動する。
この場合カム53の大径部54及び小径部56の数を24個にすることによって、ピストン40の往復運動の一周期をカム53の15度(π/12)の回転角度を一周期とする周期性をもつこととなり、第1の実施形態と同様に吐出流量の変化の最大状態と最小状態との差を減らすことができる。このため、吐出脈動を小さくすることができる。
本実施形態においても第1実施形態の(1)〜(5)と同様の効果を生じる。
(第5の実施形態)
本実施形態は、第1の実施形態において、図16のようにピストン40をカム32に対して押圧する付勢手段として付勢ばね57を配設している。その他の構成は第1実施形態と同様である。
本実施形態によると第1実施形態の(1)〜(5)と同様の効果の他に、付勢ばね57により確実にピストン40をカム32に対して押圧することができる。
(第6の実施形態)
本実施形態は、第1の実施形態において、図17のようにカム32を駆動軸24に連結している。その他の構成は第1の実施形態と同様である。
本実施形態においても第1の実施形態の(1)〜(3)、(5)と同様の効果を得ることができる。また、この場合でも第1の実施形態の(4)の効果と同様に、駆動軸24に連結しているために、カム32の駆動ギヤ18及び従動ギヤ19の回転に対する同期回転がずれることはない。
なお、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で例えば以下の態様でも実施できる。
○上記各実施形態においては、駆動ギヤ18及び従動ギヤ19の歯が12本の場合としたが、本発明はこれに限定されず、歯の数が12本より多くても、少なくても良い。バックラッシが十分に大きい場合、駆動ギヤ及び従動ギヤの歯の本数に合わせて、カムの大径部及び小径部の数を変更すればよい。逆にバックラッシが十分に小さい場合、駆動ギヤ及び従動ギヤの2倍の数の大径部及び小径部を有するカムに変更すればよい。
○上記各実施形態において、カム32、43、53は従動軸25に連結することにより回転させていた。これを変更して、従動軸や駆動軸に直接連結せずに、従動軸又は駆動軸とカムとの間に中間ギヤ等を介在させることによりカムを回転駆動させてもよい。また、モータ等の独立した駆動手段を用いて駆動ギヤ及び従動ギヤに対して同期回転させてもよい。この場合、カムの回転数を自由に設定できるので、どのような吐出脈動の周期にも対応させて、吐出ポート出口27bにおける吐出脈動を小さくすることができる。
○上記各実施形態において、ピストン40は1本のみ配置していた。これを変更して、2本以上のピストンを配置してもよい。その場合、ピストンの本数に反比例してピストン1本あたりの容積変化量を減少させることができるので、カム32、43、53の小型化を図ることができる。
○カム32、43、53を確動カムに変更してもよい。
第1の実施形態に係るギヤポンプの縦断面図。 0度位置における図1のA−A線断面図。 サイドプレートを示す側面図。 8.7度位置における図1のA−A線断面図。 15度位置における図1のA−A線断面図。 (a)第1の実施形態におけるギヤの回転角度に対する吐出流量を示すグラフ。
(b)第1の実施形態におけるギヤの回転角度に対する連通室容積を示すグラフ。
−8.7度位置における図1のB−B線断面図。 0度位置における図1のB−B線断面図。 8.7度位置における図1のB−B線断面図。 15度位置における図1のB−B線断面図。 第2の実施形態に係る要部断面図(8.7度位置)。 第2の実施形態に係る要部断面図(−8.7度位置)。 第3の実施形態に係る要部断面図。 (a)第3の実施形態におけるギヤの回転角度に対する吐出流量を示すグラフ。
(b)第3の実施形態におけるギヤの回転角度に対する連通室容積を示すグラフ。
第4の実施形態に係る要部断面図。 第5の実施形態に係る要部断面図。 第6の実施形態に係るギヤポンプの縦断面図。
符号の説明
11・・・ハウジング、
12・・・フロントカバー、
13・・・ボディ、
14・・・リヤカバー、
15・・・サイドプレート、
17・・・ギヤ室、
18・・・駆動ギヤ(a、b、c・・・歯)、
19・・・従動ギヤ(a、b、c・・・歯)、
24・・・駆動軸、
25・・・従動軸、
26・・・吸入ポート、
27・・・吐出ポート(a・・・吐出口)、
28、29・・・逃げ溝、
30・・・連通溝、
32、43、53・・・カム(a・・・カム面)、
33、44、54・・・大径部、
34、45、55・・・頂点、
35、46、56・・・小径部、
36・・・カム収容室、
37・・・シリンダボア、
38・・・吐出ポートの一部を形成する連通室、
39・・・吐出ポートの一部を形成する連通路、
40・・・ピストン、
42・・・弾性被膜としてのダイヤフラム、
57・・・付勢部材としての付勢ばね。

Claims (11)

  1. ハウジング内に、駆動ギヤを固定した駆動軸と前記駆動ギヤに噛合する従動ギヤを固定した従動軸を収容したギヤ室及び前記ギヤ室に接続した吐出ポートと吸入ポートを配設し、吸入ポートから吸入された作動流体は、該駆動ギヤ及び該従動ギヤの回転により吐出ポートへ移送されるギヤポンプにおいて、
    前記ギヤポンプは、カム収容室を有し、
    前記カム収容室には、前記駆動軸又は前記従動軸の少なくとも一方と一定の速度比で回転するカムが配置され、前記ハウジング内に前記吐出ポートに連通し、吐出ポートの一部を構成するシリンダボアが形成され、
    前記シリンダボア内には、前記カムの回転運動により往復運動に変換されて、前記吐出ポートの容積を最小とする上死点と、前記吐出ポートの容積を最大とする下死点との間を往復運動するピストンを有し、
    前記吐出ポートの入口における吐出流量が最大の時に、前記ピストンが前記シリンダボア内を下死点に向かって移動中となり、前記吐出ポートの入口における吐出流量が最小の時に、前記ピストンが上死点に向かって移動中となるように、前記カムのカム面は形成されていることを特徴とするギヤポンプ。
  2. 前記ピストンは、前記吐出ポートの入口における吐出流量が最大の時に、前記ピストンが前記シリンダボア内の上死点と下死点との間の中間位置を下死点に向かって通過し、
    前記吐出ポートの入口における吐出流量が最小の時に、前記ピストンが前記中間位置を上死点に向かって通過するように、前記カムのカム面は形成されていることを特徴とする請求項1に記載のギヤポンプ。
  3. 前記カムのカム曲線は、前記駆動ギヤ及び前記従動ギヤの回転角度の3次関数で表されることを特徴とする請求項1〜2のいずれか一項に記載のギヤポンプ。
  4. 前記カムのカム曲線は、前記駆動ギヤ及び前記従動ギヤの回転角度の正弦関数で表されることを特徴とする請求項1〜2のいずれか一項に記載のギヤポンプ。
  5. 前記カムは、前記駆動ギヤ及び前記従動ギヤの歯数と同数のカム面を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のギヤポンプ。
  6. 前記カムは、前記駆動ギヤ及び前記従動ギヤの歯数の2倍の数のカム面を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のギヤポンプ。
  7. 前記カムは前記駆動軸に対して連結されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のギヤポンプ。
  8. 前記カムは前記従動軸に対して連結されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のギヤポンプ。
  9. 前記ピストンを前記カムに対して付勢する付勢手段を備えていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のギヤポンプ。
  10. 前記付勢手段は、前記吐出ポートの流体圧力であることを特徴とする請求項9に記載のギヤポンプ。
  11. 前記シリンダボアの開口を封じると共に前記ピストンの吐出ポート側の端部に当接する弾性被膜を設けたことを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のギヤポンプ。
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